JP2009222166A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

自動調心ころ軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2009222166A
JP2009222166A JP2008068758A JP2008068758A JP2009222166A JP 2009222166 A JP2009222166 A JP 2009222166A JP 2008068758 A JP2008068758 A JP 2008068758A JP 2008068758 A JP2008068758 A JP 2008068758A JP 2009222166 A JP2009222166 A JP 2009222166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer ring
ring raceway
surface roughness
roller bearing
aligning roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008068758A
Other languages
English (en)
Inventor
Yohei Kashiwakura
洋平 柏倉
Yutaka Kanda
裕 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008068758A priority Critical patent/JP2009222166A/ja
Publication of JP2009222166A publication Critical patent/JP2009222166A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/64Special methods of manufacture
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C23/00Bearings for exclusively rotary movement adjustable for aligning or positioning
    • F16C23/06Ball or roller bearings
    • F16C23/08Ball or roller bearings self-adjusting
    • F16C23/082Ball or roller bearings self-adjusting by means of at least one substantially spherical surface
    • F16C23/086Ball or roller bearings self-adjusting by means of at least one substantially spherical surface forming a track for rolling elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】球面ころに過大な負のスキューが生じる事を防止して、長寿命化を図れる自動調心ころ軸受を、低コストで実現する。
【解決手段】外輪軌道5の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道5の少なくとも各球面ころと接触する部分での表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定とする。又、研削により上記外輪軌道5に、互いに交差する様に刻設される加工目9、9の交差角θを、30゜以上、90゜未満としている。これら各加工目9、9の交差角θをこの様に規制すれば、上記外輪軌道5の仕上げ加工時に、加工機に掛かる負担を抑えられる。この結果、低コストで、自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、製紙機械用、製鋼用等の各種ロールネック軸受、大型車両用や各種産業機械用の軸受等として使用される、自動調心ころ軸受の改良に関する。特に本発明は、球面ころに過大な負のスキューが生じる事を防止して、自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる性状を、低コストで実現するものである。
例えば重量の嵩む軸をハウジングの内側に回転自在に支承する為に従来から、特許文献1、2、4に記載された様な自動調心ころ軸受が使用されている。この様な自動調心ころ軸受に就いて、後述する本発明の実施の形態の1例を示す図1により、簡単に説明する。自動調心ころ軸受1は、互いに同心に組み合わされた外輪2と内輪3との間に、複数の球面ころ4、4を転動自在に配列して成る。
上記外輪2の内周面には、単一の中心を有する球状凹面である、外輪軌道5を形成している。又、上記内輪3の外周面の幅方向(図1の左右方向)両側には、それぞれが上記外輪軌道5と対向する、1対の内輪軌道6、6を形成している。又、上記複数の球面ころ4、4は、その最大径部が各球面ころ4、4の軸方向中間部に存在するビヤ樽型(一般的には最大径部が軸方向中央部にある対称形)で、上記外輪軌道5と上記1対の内輪軌道6、6との間に、2列に亙って転動自在に配列されている。この様な各球面ころ4、4は、保持器7、7の円周方向複数個所に設けたポケット8、8内に保持されている。
上述の様に構成される自動調心ころ軸受1により、例えばハウジングの内側に回転軸を支承する場合、前記外輪2をハウジングに内嵌固定し、上記内輪3を回転軸に外嵌固定する。この回転軸と共にこの内輪3が回転する場合には、上記各球面ころ4、4が転動して、この回転を許容する。上記ハウジングの軸心と上記回転軸の軸心とが不一致の場合、上記外輪2の内側で上記内輪3が調心する(外輪2の中心軸に対し内輪3の中心軸を傾斜させる)事で、この不一致を補償する。この場合に於いて、前記外輪軌道5は単一球面状に形成されている為、上記各球面ころ4、4の転動は、不一致補償後に於いても、円滑に行われる。
自動調心ころ軸受1は、各球面ころ4、4に過大な負のスキューを生じた場合に、軸受内部の摩擦、発熱が増大し、軸受寿命が低下する事が、例えば特許文献1、2等に記載されている様に、従来から知られている。即ち、自動調心ころ軸受の運転時には、各球面ころ4の回転軸が、図7(A)に示す正規の位置に対し、図7(B)(C)に示す様に傾斜(スキュー)する場合がある。このうちの図7(B)に示す状態を正のスキュー、図7(C)に示す状態を負のスキューと言う。尚、図7(A)〜(C)は、内輪3が各図の表裏方向裏側に向かう方向に回転している。一般的な自動調心ころ軸受の場合、運転時に負のスキューが生じ易い。従って、何らかの対策を施さなければ、過大な負のスキューが生じて、軸受内部の摩擦、発熱が増大する可能性がある。この様な事情に鑑み、上記特許文献1には、内輪と球面ころとの間の接触部の滑り摩擦係数を、外輪と球面ころとの間の接触部の滑り摩擦係数よりも小さくする技術が記載されている。この様な条件を満たす為には、外輪軌道の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くすれば良い。又、特許文献2には、上述の負のスキューを抑える為に、外輪軌道の各球面ころと接触する部分のうち、外輪の軸方向端面側の表面粗さを、同じく軸方向中央側の表面粗さよりも小さくする技術が記載されている。
上述の各特許文献に記載された技術のうち、特許文献1に記載された技術の場合、外輪軌道の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くする為に、この外輪軌道の仕上げを、例えば特許文献3に記載されている様な、カップ砥石による研削加工により、上記内輪軌道の仕上げを超仕上げにより、それぞれ行う事が考えられる。但し、カップ砥石により仕上げ加工を行なった場合、図8に示す様に、加工面に曲線状の加工目が刻設される。この様な加工目は、同図から明らかな様に、軸方向(図8の左右方向)両端側で密度が高く、軸方向中央部に向かう程密度が低くなる。本発明者がこの様な加工面の表面粗さを、軸方向に関し調べた結果、軸方向中央部に対し軸方向両端側で表面粗さが粗い事が分かった。上述の特許文献2によれば、外輪の軸方向端面側の表面粗さを、同じく軸方向中央側の表面粗さよりも小さくする事により、過大な負のスキューを防止できる。この点に鑑みれば、カップ砥石により外輪軌道の仕上げ加工を行った場合には、上記特許文献2に記載された技術とは、表面粗さの関係が逆になり、負のスキューが増大する事になる。
従って、上記特許文献1に記載された技術の様に、単に、外輪軌道の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くするだけでは、その加工方法によっては過大な負のスキューを防止できない可能性がある。これに対して、上記特許文献1に記載された技術に、上記特許文献2に記載された技術を付加すれば、過大な負のスキューを十分に防止できると考えられる。但し、この特許文献2に記載された技術の場合、軸受の設計諸元、使用条件等に応じて、外輪軌道の球面ころと接触する部分の表面粗さを異ならせる程度、及び、この表面粗さを異ならせる境界を変える事は難しく、製造コストが高くなる事は避けられない。
この様な事情に鑑み、特許文献4には、外輪軌道の各球面ころと接触する部分での表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定とし、上記外輪軌道に刻設される加工目の交差角を90゜〜150゜とする事が記載されている。即ち、上記外輪軌道をこの様に仕上げる為には、例えば、超仕上げを施すが、この様な超仕上げを施した場合、加工面に、それぞれが直線状で互いに交差する加工目が刻設される(後述する本発明の実施の形態の1例を示す、図2参照)。上記特許文献4に記載された技術の場合、この様な加工目の交差角を90゜〜150゜として、外輪軌道の各球面ころと接触する部分の外輪の軸方向に関する表面粗さと、同じく円周方向に関する表面粗さとの差を小さくしている。この様に、外輪軌道の表面粗さを規制すれば、上述のカップ砥石により仕上げ加工をした場合と異なり、過大な負のスキューを十分に防止できる。
又、この様な特許文献4に記載された技術の場合、外輪軌道の各球面ころと接触する部分での表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定としている為、上記外輪軌道の仕上げ加工が容易になる。即ち、上記特許文献2に記載された技術の様に、軸受の諸元等に応じて、表面粗さを異ならせる程度及び境界を変える必要がなく、又、交差角は、ワーク(外輪)の回転速度と砥石の揺動速度を変える事により、容易に変化させる事ができる為、加工コストの増大を抑えられる。但し、上記特許文献4に記載された技術の場合、交差角を90゜〜150゜としている為、ワークの回転速度を低くしつつ砥石の揺動速度を早くしなければならない。この結果、この様な加工条件にも耐えられる様に、加工機の剛性を高くする必要がある等の加工上の制約が生じ、製造コストが増大する可能性がある。
特公昭57−61933号公報 特許第2900527号公報 特開平11−226855号公報 特開2005−90615号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、球面ころに過大な負のスキューが生じる事を防止して、自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる性状を、低コストで実現すべく発明したものである。
本発明の自動調心ころ軸受は、外輪と、内輪と、複数の球面ころとを備える。
このうちの外輪は、単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道を、その内周面に形成している。
又、上記内輪は、上記外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を、その外周面に形成している。
又、上記各球面ころは、上記外輪軌道と内輪軌道との間に、2列に亙って転動自在に設けられている。
又、上記外輪軌道には、例えば、超仕上げ等の研削により仕上げ加工を施している。
特に、本発明の自動調心ころ軸受に於いては、上記外輪軌道の表面粗さを上記両内輪軌道の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道の少なくとも上記各球面ころと接触する部分での表面粗さを、上記外輪の軸方向と円周方向とで、それぞれ略一定としている。又、研削により上記外輪軌道に、互いに交差する様に刻設される加工目の交差角を、30゜以上、90゜未満としている。
この様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、外輪軌道の表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向との何れも、中心線平均粗さで0.05μmRa以上、0.4μmRa以下とする。
上述の様に本発明の自動調心ころ軸受は、外輪軌道の表面粗さを両内輪軌道の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道の少なくとも各球面ころと接触する部分での表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定としている。更に、上記外輪軌道に刻設される加工目の交差角を30゜以上、90゜未満としている。この為、過大な負のスキューを防止できる。又、軸受の設計諸元、使用条件等に応じて、外輪軌道の球面ころと接触する部分の表面粗さを異ならせたり、この表面粗さを異ならせる境界を変える必要がない為、軸受の設計諸元等の違いにより製造コストが高くなる事を防止できる。
又、上記外輪軌道に刻設される加工目の交差角を30゜以上、90゜未満としている為、ワークの回転速度に対し砥石の揺動速度を特に早くする必要がなく、加工時に加工機に掛かる負担を抑えられる。この結果、加工機の剛性を高くする必要がなく、製造コストの増大を防止できる。
又、請求項2に記載した発明によれば、過大な負のスキュー防止を十分に図れると共に、軸受内部の摩擦による発熱の増大を防止できる。即ち、外輪軌道の表面粗さが、中心線平均粗さで0.05μmRa未満である場合、内輪軌道との表面粗さとの差が小さくなり、過大な負のスキューを十分に防止できない。一方、上記外輪軌道の表面粗さが0.4μmRaよりも大きい場合、軸受内部の摩擦による発熱が増大し易くなる。
図1〜4は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、各球面ころ4、4に過大な負のスキューが生じる事を防止して、自動調心ころ軸受1の長寿命化を図れる性状を、低コストで実現すべく、外輪軌道5と内輪軌道6、6との表面粗さの関係、この外輪軌道5の軸方向及び円周方向に関する表面粗さ、この外輪軌道5に刻設される加工目9、9の交差角を、それぞれ規制する点にある。自動調心ころ軸受1の基本的構造及び作用は、前述した通りなので、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
先ず、本例の自動調心ころ軸受1の場合、外輪軌道5の表面粗さを両内輪軌道6、6の表面粗さよりも粗くしている。又、この外輪軌道5の少なくとも各球面ころ4、4と接触する部分での表面粗さを、外輪2の軸方向(図1〜3の左右方向)と円周方向(図2、3の上下方向)とで、それぞれ略一定としている。即ち、上記外輪軌道5の上記各球面ころ4、4と接触する部分は、軸方向に関して表面粗さが殆ど変化せず、円周方向に関しても表面粗さが殆ど変化しない。
尚、表面粗さが略一定とは、軸方向に関しては、前述の特許文献2に記載された構造とは異なり、軸方向中央部と両端部側とで(即ち、軸方向に亙って)、表面粗さが大きく異ならない状態を言う。円周方向に関しては、円周方向全体に亙って表面粗さが大きく異ならない状態を言う。具体的には、軸方向(或は円周方向)の任意の複数個所で表面粗さを測定した場合に、表面粗さの値が最も大きい部分と最も小さい部分との差が、全部の表面粗さの値を平均した値に対して50%(好ましくは30%、より好ましくは10%)以内である場合を、略一定と言う。
又、次述する様に、上記外輪軌道5には、超仕上げにより仕上げ加工を施しているが、この際、図2に誇張して示す様に、この外輪軌道5に互いに交差する様に加工目9、9が刻設される。本例の場合、この外輪軌道5に刻設される加工目9、9の交差角θを、30゜以上、90゜未満としている。又、この外輪軌道5の表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向との何れも、中心線平均粗さで0.05μmRa以上(0.15μmRa以上としても良い)、0.4μmRa以下としている。
この様な性状を有する外輪軌道5を得る為に、本例の場合、この外輪軌道5の仕上げ加工を超仕上げにより行っている。即ち、図3に示す様に、砥石10を、回転する外輪2の内周面に所定の力Fにより押し付けつつ、同図に矢印イで示す様に、外輪軌道5の曲率に沿って上記外輪2の軸方向に揺動させる事により、この外輪軌道5の仕上げ加工を行う。この際、砥石10の1個の砥粒の軌跡は、図4に示す様な正弦波状となる。この砥石10には無数の砥粒が存在する為、仕上げ加工後の上記外輪軌道5には、上述の図2に示す様な加工目9、9が刻設される。本例の場合、上記外輪2の回転速度と、上記砥石10の揺動速度とを適切に規制する事により、上記加工目9の交差角θを、30゜以上、90゜未満としている。
尚、上述の様な外輪軌道5の仕上げ加工は、図5に示す様に、研磨テープ11を使用したテープ加工により行う事もできる。即ち、上述の砥石10に代えて、押圧治具12に密着した上記研磨テープ11を使用する。この研磨テープ11の研磨作用面には研磨材が付着している為、この研磨テープ11を上記押圧治具12を介して、回転する外輪2の内周面に押し付けつつ、この外輪2の軸方向に揺動させる事により、上記砥石10を使用した場合と同様に、上記外輪軌道5が仕上げられる。
上述の様に本例の自動調心ころ軸受1は、外輪軌道5の表面粗さを両内輪軌道6、6の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道5の少なくとも各球面ころ4、4と接触する部分での表面粗さを、外輪2の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定としている。更に、上記外輪軌道5に刻設される加工目9、9の交差角θを、30゜以上、90゜未満としている。この為、過大な負のスキューを防止できる。即ち、前述の特許文献1に記載された構造の様に、上記外輪軌道5の表面粗さを上記両内輪軌道6、6の表面粗さよりも粗くしている為、過大な負のスキューが生じにくくなる。但し、前述の特許文献2の記載から、外輪の軸方向端面側の表面粗さが、同じく軸方向中央側の表面粗さよりも大きい場合には、過大な負のスキューが生じると考えられる。本例の場合、上記外輪軌道5の表面粗さを、上記外輪2の軸方向と円周方向とで、それぞれ略一定としている為、この様な不都合が生じる事はない。又、上記加工目の交差角θが30゜以上、90゜未満であっても、後述する実施例の図6から明らかな様に、前述の特許文献4に記載された構造と同様に、過大な負のスキューを防止して、長寿命化を図れる。
又、上記外輪軌道5の表面粗さを、上記外輪2の軸方向と円周方向とで、それぞれ略一定としている為、上記特許文献2に記載された構造と異なり、軸受の設計諸元、使用条件等に応じて、外輪軌道の球面ころと接触する部分の表面粗さを異ならせたり、この表面粗さを異ならせる境界を変える必要がない。従って、軸受の設計諸元等の違いにより製造コストが高くなる事を防止できる。
又、本例の場合、上記外輪軌道5に刻設される加工目9、9の交差角θを、30゜以上、90゜未満としている為、前述の特許文献4に記載された構造と異なり、ワーク(外輪2)の回転速度に対し砥石10の揺動速度を特に速くする必要がなく、加工時に加工機に掛かる負担を抑えられる。この結果、加工機の剛性を高くする必要がなく、製造コストの増大を防止できる。
又、本例の場合、上記外輪軌道5を超仕上げにより仕上げている為、この外輪軌道5の表面の残留応力が圧縮となり、又、加工変質層が他の研削加工と比較して薄くなる為、長寿命化を図れる。又、本例の場合、上記外輪軌道5の表面粗さを、上記外輪2の軸方向と円周方向との何れも、中心線平均粗さで0.05μmRa以上、0.4μmRa以下としている為、各球面ころ4、4に過大な負のスキューが生じる事を防止できると共に、軸受内部の摩擦による発熱の増大を防止できる。
本発明者は、本発明の効果を確認する為に、以下の試験を行った。この試験では、外輪軌道に刻設された加工目の交差角θが、0゜、30゜、60゜、90゜、120゜である自動調心ころ軸受を、それぞれ複数個用意して、それぞれ寿命試験を行った。尚、各自動調心ころ軸受の交差角以外の条件は、全て同じとした。即ち、外輪軌道の表面粗さを両内輪軌道の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道の少なくとも各球面ころと接触する部分での表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向とで、それぞれ略一定とした。又、上記外輪軌道の表面粗さを、上記外輪の軸方向と円周方向との何れも、中心線平均粗さで0.05μmRa以上、0.4μmRa以下とした。
又、各自動調心ころ軸受として、内径55mm、外径100mm、幅25mmのものを使用した。又、潤滑油は、「新日本石油社製の、FBKオイル RO68」を使用した。そして、45.3kN(4616kgf )のラジアル荷重を負荷した状態で、回転速度が1500min-1 で運転した。そして、フレーキングが生じるまでの時間を調べた。この結果を図6に示す。
この図6は、各自動調心ころ軸受の時間毎の破損(フレーキングが生じた自動調心ころ軸受の)割合をプロットしたもの(ワイブル分布)である。即ち、時間に対する各自動調心ころ軸受の寿命を、統計的に示したものである。この様な図6から明らかな様に、交差角θが30゜以上、90゜未満の自動調心ころ軸受でも、交差角θが90゜、120゜の自動調心ころ軸受と、寿命が殆ど変わらなかった。又、交差角θが30゜以上の自動調心ころ軸受は、交差角θが0゜の自動調心ころ軸受と比べて、軸受寿命が向上した。
本発明の実施の形態の1例を示す、自動調心ころ軸受の断面図。 外輪軌道に刻設された加工目を誇張して示す、外輪の断面図。 外輪軌道に超仕上げを施している状態を示す断面図。 1個の砥粒の軌跡を示す図。 外輪軌道に施す仕上げ加工の別例を示す、図3と同様の図。 本発明の効果を確認する為に行った寿命試験の結果を示すグラフ。 球面ころのスキューを説明する為の模式図。 カップ砥石により仕上げ加工を行なった場合の加工目を示す図。
符号の説明
1 自動調心ころ軸受
2 外輪
3 内輪
4 球面ころ
5 外輪軌道
6 内輪軌道
7 保持器
8 ポケット
9 加工目
10 砥石
11 研磨テープ
12 押圧治具

Claims (2)

  1. 単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道を、その内周面に形成した外輪と、上記外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を、その外周面に形成した内輪と、上記外輪軌道とこれら両内輪軌道との間に、2列に亙って転動自在に設けられた複数の球面ころとを備え、上記外輪軌道に研削により仕上げ加工を施した自動調心ころ軸受に於いて、上記外輪軌道の表面粗さを上記両内輪軌道の表面粗さよりも粗くすると共に、この外輪軌道の少なくとも上記各球面ころと接触する部分での表面粗さを、上記外輪の軸方向と円周方向とでそれぞれ略一定としており、研削により上記外輪軌道に互いに交差する様に刻設される加工目の交差角が、30゜以上、90゜未満である事を特徴とする自動調心ころ軸受。
  2. 外輪軌道の表面粗さを、外輪の軸方向と円周方向との何れも、中心線平均粗さで0.05μmRa以上、0.4μmRa以下とした、請求項1に記載した自動調心ころ軸受。
JP2008068758A 2008-03-18 2008-03-18 自動調心ころ軸受 Pending JP2009222166A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068758A JP2009222166A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 自動調心ころ軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068758A JP2009222166A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 自動調心ころ軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009222166A true JP2009222166A (ja) 2009-10-01

Family

ID=41239160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008068758A Pending JP2009222166A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 自動調心ころ軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009222166A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ302961B6 (cs) * 2010-12-01 2012-01-25 ZKL - Výzkum a vývoj, a.s. Uložení výstupního hrídele pro pohon velkoobjemových otácivých nádrží s naklonenou osou rotace

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ302961B6 (cs) * 2010-12-01 2012-01-25 ZKL - Výzkum a vývoj, a.s. Uložení výstupního hrídele pro pohon velkoobjemových otácivých nádrží s naklonenou osou rotace

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6798780B2 (ja) 円すいころ軸受
JP2003021145A (ja) ころ軸受
WO2004111477A1 (ja) 円筒ころ軸受
JP2017150597A (ja) 転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法
JP2006009891A (ja) ころ軸受
JP2009074600A (ja) ころ軸受
JP2009222166A (ja) 自動調心ころ軸受
JP2016138602A (ja) 円すいころ軸受
JP2005003121A (ja) 円筒ころ軸受
JP2014196758A (ja) 自動調心ころ軸受
WO2017126323A1 (ja) 転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法
JP2005090615A (ja) 自動調心ころ軸受および該軸受の加工方法
JP2006266464A (ja) 自動調心ころ軸受
JP2007177938A (ja) スラスト受け機構
WO2018225720A1 (ja) 転がり軸受用保持器および転がり軸受
JP4075364B2 (ja) 円筒ころ軸受
JP5163512B2 (ja) 転がり軸受
JP2008232221A (ja) スラスト針状ころ軸受
JP2005061495A (ja) 円筒ころ軸受
JPH07103243A (ja) 転がり軸受
WO2016159137A1 (ja) 転動装置および転がり軸受
WO2022202483A1 (ja) ころ軸受
TWI777807B (zh) 高壽命耐磨軸承
JP5120703B2 (ja) スラストころ軸受
JP2006064037A (ja) 転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100311

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100317