JP2009222029A - カム位相可変型内燃機関 - Google Patents

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賢 小川
Kazuki Ichikawa
和樹 市川
Masayuki Toyokawa
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】 運転停止時や油圧制御弁の失陥時に所定のカム位相に固定されるカム位相可変型内燃機関において、円滑な再始動等を実現する技術を提供する。
【解決手段】 エンジン39の停止時に始動時カム位相が確立されておらず、ステップS52の判定がNoであった場合、エンジンECU20は、ステップS55で初期値0のクランキングカウンタC2が失陥判定閾値C2thに達したか否かを判定し、この判定がNoであった場合、ステップS56でロック異常フラグFlfを1とし、ステップS57で燃料噴射制御部に燃料噴射禁止を指令し、ステップS58でクランキングカウンタC2を1だけインクリメントする。ステップS55の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS59でロック異常フラグFlfを1とし、ステップS60で燃料噴射制御部に燃料噴射許可を指令する。
【選択図】 図14

Description

本発明は、運転停止時や油圧制御弁の失陥時等に所定のカム位相に固定されるカム位相可変型内燃機関に係り、詳しくは、円滑な再始動等を実現するための技術に関する。
4サイクルガソリンエンジン(以下、単にエンジンと記す)では、出力および燃費の向上や有害排出ガス成分の低減等を図るべく、種々の可変動弁機構を搭載したものが多くなっている。可変動弁機構としては、低速型カムと高速型カムとを切り換えるものが従来より存在するが、近年ではカム位相とバルブリフトとを個別に連続可変制御することで過渡特性の更なる向上やスロットルレス化等を実現したものが主流となってきている。カム位相の可変制御に供されるバルブタイミングコントロール装置(Variable Timing Control Device:以下、VTCと記す)は、シリンダヘッドにおけるカムシャフトの端部付近に設置された油圧アクチュエータ(以下、VTCアクチュエータと記す)や、VTCアクチュエータへの供給油圧(エンジン油圧)を制御するためのリニアソレノイドおよびスプールバルブ等から構成されている(特許文献1参照)。
特許文献1のVTCアクチュエータは、複数枚のベーンを有するロータと、ロータを相対回転可能に収納するハウジングとを有し、ハウジングに形成された進角室と遅角室とに作動油(エンジンオイル)が適宜供給されるとロータとハウジングとが相対回転する構造が採られており、ロータがカムシャフト側に固着される一方でハウジングにカムスプロケットが一体化されている。この種のVTCアクチュエータを搭載したエンジンでは、進角室や遅角室に作動油を供給する油圧制御機構の失陥(リニアソレノイドの断線、異物の噛み込みによるスプールバルブの作動不良等)が生じた場合、カム位相の制御が行えなくなってしまう可能性がある。そこで、カム位相制御の異常が検出された場合、燃料噴射量を増大させることによってエンジンの失火やストールを防止するフェールセーフ制御が提案されている(特許文献2参照)。
特開2002−285872号公報 特許第2569999号
しかしながら、特許文献2のフェールセーフ制御を採用した場合にも、カム位相の可変範囲の設定状況によっては過大なバルブオーバラップが生じ、燃料噴射量を増大させても十分な吸気量が確保できないことによって失火が生じる可能性がある。この場合、エンジンがストールし、再始動させることもできなくなり、整備工場等の施設が無い山間路等において運転者が多大な不安を憶える虞があった。
そこで、本発明者等は、運転停止時や油圧制御弁等の失陥時において、油圧制御弁を駆動するリニアソレノイドに大きな駆動電流を供給すること等によってVTCアクチュエータを進角側あるいは遅角側に作動させ、ロータとハウジングとが始動に適したカム位相(以下、始動時カム位相と記す)となった瞬間にロータとハウジングとをロック機構によって結合させる方法を研究した。ところが、この方法を採用した場合、ロック機構の作動遅れ等によって始動時カム位相がエンジン停止時に確立されていないと、始動時に不適切なカム位相のまま燃料噴射が行われてしまい、始動不良や有害排出ガス成分の増加がもたらされる等の問題があった。
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、運転停止時や油圧制御弁の失陥時等に所定のカム位相に固定されるカム位相可変型内燃機関において、円滑な再始動等を実現するための技術を提供することを目的とする。
第1の発明は、所定の角度範囲をもってカム位相が可変制御されるカム位相可変型内燃機関であって、クランクシャフトに同期して回転する第1回転部材と、カムシャフトと一体に回転するとともに、前記第1回転部材に相対回転可能に連結される第2回転部材と、前記第1回転部材および前記第2回転部材の間に形成された進角側油圧室と遅角側油圧室とに連絡する油圧回路を切り換えることにより、前記カム位相を進角と遅角と保持との間で変化させるカム位相可変手段と、その作動時において、前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化するカム位相固定手段と、その作動時において、前記カム位相可変手段を前記結合角度側に作動させる結合駆動手段と、所定条件の下で、前記カム位相固定手段と前記結合駆動手段とを起動させる結合制御手段と、前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化されたことを判定する結合判定手段と、運転状態を判定する運転状態判定手段と、燃料噴射禁止指令または燃料噴射許可指令を出力する燃料噴射指令出力手段とを備え、前記結合制御手段は、前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていると判定された場合、前記カム位相固定手段を作動させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射許可指令を出力させ、前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていないと判定された場合、前記カム位相固定手段および前記結合駆動手段を作動させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射禁止指令を出力させ、前記運転状態判定手段によって通常運転状態に移行したと判定された場合、前記カム位相固定手段および前記結合駆動手段の作動を中止させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射禁止指令を出力させないことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記結合制御手段は、前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていないと判定された場合においても、所定時間の経過をもって、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射許可指令を出力させることを特徴とする。
第1の発明によれば、エンジン停止時に始動時カム位相が確立されている場合には、エンジンの円滑な始動が可能となる。また、エンジン停止時に始動時カム位相が確立されていない場合には、始動時カム位相が確立された後に燃料噴射が行われてエンジンが始動されることで、始動不良や有害排出ガス成分の増加が抑制される。また、エンジンが始動後に通常運転状態に移行した場合、カム位相固定手段によるカムの位相が解除され、出力および燃費の向上や有害排出ガス成分の低減等が実現される。一方、第2の発明によれば、VTCアクチュエータの失陥によって始動時カム位相が確立されない場合にも、緊急的なエンジンの始動が可能となり、長時間にわたるクランキングによる車載バッテリの放電が抑制される。
以下、図面を参照して、本発明に係るカム位相可変型内燃機関の一実施形態を詳細に説明する。
図1は実施形態に係る自動車用エンジンの要部透視斜視図であり、図2は実施形態に係るVTCアクチュエータの分解斜視図であり、図3は実施形態に係るVTCアクチュエータの概略構成図である。
≪実施形態の構成≫
<全体構成>
図1に示すエンジン(カム位相可変型内燃機関)39は、自動車に搭載されるDOHC4バルブ型の4サイクル直列4気筒ガソリンエンジンであり、そのシリンダヘッド1に、各気筒2本ずつの吸気バルブ2および排気バルブ3、これら吸排気バルブ2,3を駆動する吸気カムシャフト4および排気カムシャフト5を備えている。両カムシャフト4,5は、クランクスプロケット6、カムチェーン7、吸気カムスプロケット8、排気カムスプロケット9を介して、クランクシャフト10によって1/2の回転速度をもって回転駆動される。また、クランクシャフト10は、コネクティングロッド11を介してピストン12に連結されるとともに、チェーン13を介して斜め下方に設置されたオイルポンプ14を駆動する。
吸気カムシャフト4の前端にはVTCアクチュエータ21が取り付けられ、シリンダヘッド1およびシリンダブロック15にはオイルポンプ14からの作動油(エンジンオイル)をVTCアクチュエータ21に供給するための油路16が形成されている。また、シリンダヘッド1にはノーマルオープン型の電磁シャットバルブ(結合駆動手段)17が装着されており、この電磁シャットバルブ17によって後述するロックピン33とバイパスバルブ36とに対する作動油の供給/排出が行われる。なお、クランクスプロケット6の近傍にはエンジン回転速度を検出するクランク角センサ(回転速度検出手段)18が設置され、吸気カムシャフト4の後端にはカム位相を検出するカム位相センサ19が設置されている。また、車室内にはエンジンECU20が設置されている。エンジンECU20は、各種センサ(図示しないアクセルセンサや吸気量センサ、クランク角センサ18、カム位相センサ19等)の出力情報に基づき、エンジン39に付設された各種機器(図示しない燃料噴射弁や点火コイル、電磁シャットバルブ17、VTCアクチュエータ21等)の制御量を決定して駆動制御信号を出力するとともに、結合制御手段、結合判定手段、運転状態判定手段、燃料噴射指令出力手段等を内蔵している。。
<VTCアクチュエータ>
図2に示すように、VTCアクチュエータ21は、外周に吸気カムスプロケット8が形成されたハウジング(第1回転部材)22、ハウジング22内に回転自在に保持されるとともに吸気カムシャフト4の前端にその後面が締結されるロータ(第2回転部材)23、ハウジング22の前面を覆うフロントプレート24、ハウジング22の後面を覆うバックプレート25、フロントプレート24の内周側に配置されたリードバルブ26、リードバルブ26をロータ23に固定するリードバルブカバー27、ハウジング22とロータ23とを進角方向に相対回動させるバイアススプリング28、吸気カムシャフト4およびロータ23の軸心に保持されたバルブスリーブ29、バルブスリーブ29に摺動自在に内嵌したスプールバルブ(カム位相可変手段)30、エンジンECU20によって制御されることによってスプールバルブ30を軸方向に駆動するリニアソレノイド(カム位相可変手段,結合駆動手段)31、スプールバルブ30をリニアソレノイド31側に付勢するリターンスプリング32、ロータ23に保持されたロックピン(カム位相固定手段)33、ロックピン33をバックプレート25側に付勢するロックピンスプリング34、ロータ23に保持されてロータ23内の油路から油路16への作動油の逆流を防止するチェックバルブ35、ロータ23に保持されたバイパスバルブ(結合駆動手段)36、バイパスバルブ36をリードバルブ26側に付勢するバイパスバルブスプリング37を主要構成要素としている。なお、リニアソレノイド31は、エンジンECU20によってデューティ駆動され、その駆動デューティ(作動量)に応じて、バルブスリーブ29に対してスプールバルブ30を相対摺動させる。
図3に示すように、ロータ23の外周には比較的薄幅の第1,第2ベーン41,42と比較的厚幅の第3,第4ベーン43,44とが立設される一方、ハウジング22の内周にはこれらベーン41〜44を所定角度(本実施形態では、35°)をもって相対回動自在に収容する第1〜第4ベーン室45〜48が形成されている。本実施形態の場合、第1ベーン41および第1ベーン室45は第1油圧駆動型位相可変機構(Oil Pressure Actuated phaser:以下、OPAと記す)61の構成要素であり、第2ベーン42および第2ベーン室46は第2OPA62の構成要素であり、第3ベーン43および第3ベーン室47はカムトルク駆動型位相可変機構(Cam Torque Actuated phaser:カム位相制御手段:以下、CTAと記す)63の構成要素である。
第4ベーン44にはロックピン33およびロックピンスプリング34が収容されており、ロックピン解除油路への作動油の供給が行われない場合にのみ、ロックピンスプリング34のばね力によってロックピン33の先端がバックプレート25に形成されたロック孔25aに嵌入可能となる。なお、ロック孔25aは、始動時に適したカム位相(始動時カム位相:本実施形態では、最進角位相)が得られる位置に設けられている。図3中、符号49で示す部材はロータ23の外周に設けられたロータ側シールであり、符号50で示す部材はハウジング22の内周に設けられたハウジング側シールである。
第1,第2ベーン室45,46は、第1,第2ベーン41,42により、スプールバルブ30からの作動油が供給油路51,52を介して供給される進角側油圧室45a,46aと、ドレイン通路53,54に接続する遅角室45b,46bとにそれぞれ区画されている。また、第3ベーン室47は、第3ベーン43により、進角側油路56とリードバルブ26の第2弁体26bとを介してスプールバルブ30に連通する進角側油圧室47aと、遅角側油路55とリードバルブ26の第1弁体26aとを介してスプールバルブ30に連通する遅角側油圧室47bとに区画されている。
<バイパスバルブ>
バイパスバルブ36は、その中間部に連通溝36aを有しており、第3ベーン43に吸気カムシャフト4の軸心と平行に穿設されたバルブ保持孔43a内に摺動自在に保持されている。また、バイパスバルブスプリング37は、バイパスバルブ36の軸心に形成されたスプリング保持孔に収容されており、バイパスバルブ36をリードバルブ26側に常時付勢している。第3ベーン43には、バイパスバルブ36の一端に電磁シャットバルブ17からの油圧を導入するための油圧導入孔43bと、遅角側油圧室47bとバルブ保持孔43aとを接続する連通油路43cと、リードバルブ26の前面に形成された油室とバルブ保持孔43aとを接続する連通油路43dとが形成されている。そして、図4(a)に示すように、油圧導入孔43bに油圧が導入されると、バイパスバルブ36がバックプレート25側に移動して両連通油路43c,43dが遮断される。また、図4(b)に示すように、油圧導入孔43bから油圧が排出されると、バイパスバルブスプリング37のばね力によってバイパスバルブ36がリードバルブ26側に移動し、両連通油路43c,43dがバイパスバルブ36の連通溝36aを介して連通される。
≪実施形態の作用≫
以下、図5〜図14の模式図やフローチャートを参照して、本実施形態の作用を説明する。
<通常運転時制御>
エンジン39の通常運転時において、エンジンECU20は、VTCアクチュエータ21の通常運転時制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。通常運転時制御を開始すると、エンジンECU20は、アクセルセンサや吸気量センサ、水温センサ等から入力した種々の運転情報に基づき吸気カムシャフト4の目標カム位相を決定した後、目標カム位相を実現するための駆動電流をVTCアクチュエータ21のリニアソレノイド31に対して適宜出力する。また、エンジンECU20は、クランク角センサ18およびカム位相センサ19の出力信号に基づき、吸気カムシャフト4のカム位相のフィードバック制御を実行する。
(進角作動)
エンジン39の運転中に吸気カムシャフト4を進角させる場合、エンジンECU20は、図5に示すように、電磁シャットバルブ17によって油路16を連通させた状態で、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を進角位置(図中、右方)に移動させる。すると、オイルポンプ14から油路16を経由して供給された作動油は、ロックピン33を解除状態で保持するとともに、スプールバルブ30を介して第1,第2OPA61,62側の進角側油圧室45a,46aに流入して第1,第2ベーン41,42を進角側に付勢する。なお、エンジン39の通常運転時には電磁シャットバルブ17に駆動電流が供給されず(油路16が連通され)、オイルポンプ14からの作動油によってロックピン33が解除状態で保持される。一方、CTA63では、吸気カムシャフト4に進角側のカムトルクが作用し、ハウジング22に対してロータ23が進角側に相対回転するごとにリードバルブ26の第2弁体26bが開き、遅角側油圧室47b内の作動油がスプールバルブ30を介して進角側油圧室47aに流入する。また、遅角側のカムトルクが作用した場合には、リードバルブ26の第1,第2弁体26a,26bは閉じ、作動油の移動は起こらずにカム位相が保持される。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して図中時計回りに相対回転し、吸気カムシャフト4が進角する。なお、CTA63への作動油の供給は、エンジン39の運転開始時に、チェックバルブ35を介してCTA63が満たされるまで行われる。
(遅角作動)
エンジン39の運転中に吸気カムシャフト4を遅角させる場合、エンジンECU20は、図6に示すように、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を遅角位置(図中、左方)に移動させる。すると、第1,第2OPA61,62では、進角側油圧室45a,46a内の作動油がスプールバルブ30を介してドレイン通路53,54から排出され、第1,第2ベーン41,42を進角側に付勢する付勢力がなくなる。一方、CTA63では、吸気カムシャフト4に遅角側のカムトルクが作用し、ハウジング22に対してロータ23が遅角側に相対回転するごとにリードバルブ26の第1弁体26aが開き、進角側油圧室47a内の作動油が遅角側油圧室47bに流入する。また、進角側のカムトルクが作用した場合には、リードバルブ26の第1,第2弁体26a,26bは閉じ、作動油の移動は起こらずにカム位相が保持される。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して図中反時計回りに相対回転し、吸気カムシャフト4が遅角する。
(保持作動)
上述した進角作動や遅角作動によって目標とするカム位相が得られると、エンジンECU20は、図7に示すように、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を保持位置(図中、中央)に移動させる。すると、第1,第2OPA61,62では、進角側油圧室45a,46a内の作動油がスプールバルブ30によって封じ込められ、第1,第2ベーン41,42が移動できなくなる。一方、CTA63では、進角側油圧室47aと遅角側油圧室47bとの間で作動油が移動できなくなり、第3ベーン43も移動できなくなる。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して相対回転しなくなり、吸気カムシャフト4のカム位相が保持される。
<停止時制御>
エンジンECU20は、上述した通常運転時制御と並行して、図8のフローチャートにその手順を示す停止時制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。停止時制御を開始すると、エンジンECU20は、図8のステップS1でイグニッションキーがOFF操作されたか否かを判定し、この判定がNoであれば何ら処理を行わずにスタートに戻って制御を繰り返す。これは、イグニッションキーがONの状態では(すなわち、エンジン39の運転時には)、自動車の走行中等にエンジン39の発生トルク等が急変する虞があることから、以下に述べる停止時処理を行わないためである。
運転者がイグニッションキーをOFFにすることによってステップS1の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS2でクランク角センサ18の検出信号に基づきエンジン回転速度Neが0となったか否かを判定する。そして、イグニッションキーがOFFにされた直後には、エンジン39が慣性によって回転を続けることでステップS2の判定がNoになるため、エンジンECU20は、ステップS3で初期値0の位相固定制御フラグFlockを1とする。位相固定制御フラグFlockは、VTCアクチュエータ21を始動時カム位相で固定させるか否かを決定するフラグであり、「1」であるときにはVTCアクチュエータ21を始動時カム位相で固定するための処理が行われる。
次に、エンジンECU20は、ステップS4で位相固定制御フラグFlockが1であるか否かを判定し、この判定がNoであれば何ら処理を行わずにスタートに戻って制御を繰り返す。
イグニッションキーがOFFにされた直後にはステップS4の判定がYesになるため、エンジンECU20は、ステップS5でリニアソレノイド31に対して進角位置に作動させる駆動電流を供給し(リニアソレノイド31を100%の駆動デューティをもって駆動し)、ステップS6で電磁シャットバルブ17にも駆動電流を供給する。
すると、図9に示すように、ロックピン33に供給されていた作動油が電磁シャットバルブ17から排出され、ロックピンスプリング34のばね力によってロックピン33がバックプレート25側に付勢されるようになる。また、第1,第2OPA61,62では、スプールバルブ30が進角位置に移動することにより、オイルポンプ14からの作動油がスプールバルブ30を介して進角側油圧室45a,46aに供給され、第1,第2ベーン41,42を進角側に付勢する。また、ロックピン33と同様に、バイパスバルブ36に供給されていた作動油が電磁シャットバルブ17から排出され、バイパスバルブスプリング37のばね力によってバイパスバルブ36がリードバルブ26側(図9中の上方)に移動する。これにより、CTA63では、スプールバルブ30だけでなく、連通油路43c,43dとバイパスバルブ36の連通溝36aとを介しても、遅角側油圧室47b内の作動油が進角側油圧室47aに流入するようになる。その結果、エンジン39が停止するまでの間に、ロータ23がハウジング22に対して進角側に急速に相対回転し、始動時カム位相になった瞬間に、ロックピン33がロック孔25aに嵌入してロータ23とハウジング22とがロックされる。
一方、エンジン39の回転が停止してステップS2の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS7でエンジン停止後に所定時間T1(例えば、1秒)が経過したか否かを判定し、この判定がNoである間はステップS3に移行し、ステップS4〜S6の処理を繰り返す。これにより、エンジン停止時点でロータ23とハウジング22とのロックが完了していない場合であっても、エンジン停止時における吸気カムシャフト4の逆回転による大きなカムトルクがCTA63に作用することで、始動時カム位相の確立が図られやすくなる。
エンジン停止後に所定時間T1が経過し、ステップS7の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS8で電磁シャットバルブ17への駆動電流の供給を中止し(リニアソレノイド31の駆動デューティを0%とし)、ステップS9で位相固定制御フラグFlockを0にリセットして停止時制御を終了する。
<異常時制御>
エンジンECU20は、上述した通常運転時制御や停止時制御と並行して、図10のフローチャートにその手順を示す異常時制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。異常時制御を開始すると、エンジンECU20は、図10のステップS11で作動油圧(エンジン油圧)Peが所定の作動油圧Peより高いか否かを先ず判定する。そして、ステップS11の判定がNoであれば、エンジンECU20は、ステップS12でエンジン回転速度Neがロック実行回転速度Nelk以下となっているか否かを更に判定し、この判定がYesであればステップS13で位相固定制御フラグFlockを1とし、NoであればステップS14で位相固定制御フラグFlockを0とする。
一方、作動油圧Peが十分に高く、ステップS11の判定がYesであれば、エンジンECU20は、ステップS15でVTCアクチュエータ21に失陥が生じているか否かを判定し、この判定がNoであればステップS16で位相固定制御フラグFlockを0とする。なお、VTCアクチュエータ21の失陥は、例えば、目標カム位相と実カム位相とのずれが所定量を超える状態が所定時間にわたって継続したこと等によって判定される。
VTCアクチュエータ21が失陥し、ステップS15の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS17でエンジン回転速度Neがロック実行回転速度Nelk以下となっているか否かを判定する。そして、エンジンECU20は、ステップS17の判定がYesであればステップS13で位相固定制御フラグFlockを1とし、NoであればステップS16で位相固定制御フラグFlockを0とする。
次に、エンジンECU20は、ステップS18で位相固定制御フラグFlockが1であるか否かを判定し、この判定がNoであれば、何の処理も行わずにスタートに戻って制御を繰り返す。
ステップS18の判定がYes、すなわち、作動油圧Peの低下やVTCアクチュエータ21の失陥が生じ、かつ、エンジン回転速度Neが十分に低く、位相固定制御フラグFlockが1になった場合、エンジンECU20は、ステップS19でVTCアクチュエータ21が始動時カム位相でロックされているか否か(後述する結合フラグFconが1であるか否か)を判定する。
位相固定制御フラグFlockが1となった直後にはステップS19の判定が当然にNoとなるため、エンジンECU20は、ステップS20でリニアソレノイド31に対して進角位置に作動させる駆動電流を供給し(リニアソレノイド31を100%の駆動デューティをもって駆動し)、ステップS21で電磁シャットバルブ17にも駆動電流を供給する。これにより、スプールバルブ30が弱く固着していた場合においても、スプールバルブ30が最進角位置に移動する可能性がある。そして、スプールバルブ30が最進角位置に移動した場合には、停止時制御の際と同様に、第1,第2OPA61,62とCTA63との作動によってロータ23がハウジング22に対して進角側に急速に相対回転し、始動時カム位相になった瞬間に、ロックピン33がロック孔25aに嵌入してロータ23とハウジング22とがロックされる。
また、スプールバルブ30が保持位置で完全に固着していた場合には、図11に示すように、ロックピン33に供給されていた作動油が電磁シャットバルブ17から排出される一方、CTA63内では、バイパスバルブ36に供給されていた作動油が電磁シャットバルブ17から排出され、バイパスバルブスプリング37のばね力によってバイパスバルブ36がリードバルブ26側(図11中の上方)に移動することで、連通油路43c,43dとバイパスバルブ36の連通溝36aとを介して、遅角側油圧室47b内の作動油が進角側油圧室47aに流入するようになる。これにより、ロータ23がハウジング22に対して進角側に相対回転し、始動時カム位相になった瞬間に、ロックピン33がロック孔25aに嵌入してロータ23とハウジング22とがロックされる。なお、第1,第2OPA61,62では、周囲の空気が進角側油圧室45a,46a内に流入することにより、ロータ23のハウジング22に対する進角側への相対回転が殆ど妨げられることがない。
VTCアクチュエータ21が始動時カム位相でロックされ、ステップS19の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS22でリニアソレノイド31に対する駆動電流の供給を中止して(リニアソレノイド31の駆動デューティを0%として)異常時制御を終了する。
<ロック判定制御>
エンジンECU20は、上述した停止時制御や異常時制御と平行して、図12のフローチャートにその手順を示すロック判定制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。ロック判定制御を開始すると、エンジンECU20は、図12のステップS31で停止時制御または異常時制御が開始されたか否かを判定し、この判定がNoであれば何ら処理を行わずにスタートに戻って制御を繰り返す。
停止時制御あるいは異常時制御が行われてステップS31の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS32で停止時制御または異常時制御が終了したか否かを判定し、この判定がNoであれば、ステップS33で吸気カムシャフト4のカム位相CAinが始動時カム位相判定値CAthよりも大きいか否か(進角側にあるか否か)を判定する。始動時カム位相判定値CAthは、ロックピン33やロック孔25aの製造交差が基づき、VTCアクチュエータ21が確実に始動時カム位相となる値に設定されている。
エンジンECU20は、ステップS33の判定がYesであればステップS34で初期値0の結合判定カウンタC1を1だけインクリメントし、NoであればステップS35で結合判定カウンタC1を0にリセットする。すなわち、ロックピン33がロック孔25aと対向する状態になると結合判定カウンタC1のカウントアップが開始されるが、作動遅れ等によってロックピン33がロック孔25aに嵌入せず、その後にロータ23とハウジング22とが相対回転すると結合判定カウンタC1はリセットされる。
次に、エンジンECU20は、ステップS36で結合判定カウンタC1の値が結合判定閾値C1thに達したか否かを判定する。結合判定閾値C1thは、VTCアクチュエータ21が確実に始動時カム位相で固定されていると判断できる値(例えば、10(すなわち、100ms))に設定されている。
ロック判定制御の開始直後はステップS36の判定は当然にNoとなるため、エンジンECU20は、ステップS37で結合フラグFconを0とした後、スタートに戻って制御を繰り返す。
VTCアクチュエータ21が始動時カム位相となってロックピン33がロック孔25aに嵌入すると、ステップS33の判定がYesとなり続けて結合判定カウンタC1の値は制御インターバルごとに1ずつ増加する。そして、結合判定カウンタC1の値が結合判定閾値C1thに達すると、ステップS36の判定がYesとなるため、エンジンECU20は、ステップS38で結合フラグFconを1とする。
停止時制御または異常時制御が終了してステップS32の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS39で内蔵する不揮発性メモリ(不揮発性記憶手段)に現在の結合フラグFconの値を記憶してロック判定制御を終了する。
<再始動時制御>
エンジンECU20は、イグニッションキーがON位置に操作されると、図13のフローチャートにその手順を示す再始動時制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。再始動時制御を開始すると、エンジンECU20は、図13のステップS41でエンジン39の運転モードが始動モード(始動状態)にあるか否かを判定する。なお、エンジンECU20は、セルフスタータによってエンジン39のクランキングが開始された後、エンジン回転速度が所定の閾値(例えば、300rpm)に達していないこと等をもって、エンジン39が始動モードにあると判定する。
運転者によってイグニッションキーがスタート位置に操作され、ステップS41の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS42で不揮発性メモリに記憶した結合フラグFconの値が1であるか否かを判定し、この判定がYesであればステップS43でリニアソレノイド31に対する駆動電流の供給を中止し(リニアソレノイド31の駆動デューティを0%とし)、ステップS44で電磁シャットバルブ17に駆動電流を供給する。リニアソレノイド31に対する駆動電流の供給中止は、始動時カム位相が既に確立されている場合、VTCアクチュエータ21を進角側に作動させる必要がないことによる。
一方、エンジン39の停止時に始動時カム位相が確立されておらず、ステップS42の判定がNoとなった場合、エンジンECU20は、ステップS45でリニアソレノイド31に対して進角位置に作動させる駆動電流を供給し(リニアソレノイド31を100%の駆動デューティをもって駆動し)、ステップS44で電磁シャットバルブ17にも駆動電流を供給する。これにより、クランキング時における大きなカムトルクがCTA63に作用することで、始動時カム位相の確立が図られやすくなる。
エンジン39が始動した後にその回転速度が上昇し、ステップS41の判定がNoとなると、エンジンECU20は、ステップS46で電磁シャットバルブ17に対する駆動電流の供給を中止し、ロックピン33をバックプレート25のロック孔25aから離脱させて再始動時制御を終了する。これにより、ロータ23とハウジング22とが相対回転できるようになるため、エンジンECU20は、通常運転時制御によってVTCアクチュエータ21(すなわち、リニアソレノイド31)を進角側あるいは遅角側に適宜駆動する。
<始動時燃料噴射制御>
エンジンECU20は、イグニッションキーがON位置に操作されると、図14のフローチャートにその手順を示す始動時燃料噴射制御を所定の制御インターバル(例えば、10ms)をもって繰り返し実行する。始動時燃料噴射制御を開始すると、エンジンECU20は、図14のステップS51でエンジン39の運転モードが始動モードにあるか否かを判定する。
運転者によってイグニッションキーがスタート位置に操作され、ステップS51の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS52でロック判定制御で得られた結合フラグFconの値が1であるか否かを判定する。そして、エンジンECU20は、ステップS52の判定がYesであれば、ステップS53でロック異常フラグFlfを0とし、ステップS54で図示しない燃料噴射制御部に燃料噴射許可を指令し、これにより、エンジン39が始動時カム位相で円滑に始動されることになる。なお、ロック異常フラグFlfは、始動時に始動時カム位相が確立されていないことを示すフラグである。
一方、エンジン39の停止時に始動時カム位相が確立されておらず、ステップS52の判定がNoであった場合、エンジンECU20は、ステップS55で初期値0のクランキングカウンタC2が失陥判定閾値C2th(例えば、10(すなわち、100ms))に達したか否かを判定する。始動時カム位相が確立されていない場合、当初はステップS55の判定がNoとなるため、エンジンECU20は、ステップS56でロック異常フラグFlfを1とし、ステップS57で図示しない燃料噴射制御部に燃料噴射禁止を指令し、ステップS58でクランキングカウンタC2を1だけインクリメントする。これにより、始動時カム位相が確立されていない状況では燃料噴射が行われず、エンジン39の始動不良や有害排出ガス成分の増加が抑制される。なお、クランキング時に始動時カム位相が確立され、ステップS52の判定がYesになると、ステップS54で燃料噴射許可が指令され、エンジン39が始動時カム位相で円滑に始動されることになる。
VTCアクチュエータ21が失陥してステップS55の判定がNoとなり続け、ステップS55の判定がYesになると、エンジンECU20は、ステップS59でロック異常フラグFlfを1とし、ステップS60で燃料噴射制御部に燃料噴射許可を指令する。これにより、VTCアクチュエータ21の失陥によって始動時カム位相が確立できない場合においても、緊急的な始動が可能となって運転者が自動車を走行させることができるようになる。
本実施形態では、上述した構成を採用したことにより、始動時においては始動時カム位相が継続的に確立されて円滑な再始動が可能となる一方、通常運転状態に移行した後には最適なカム位相が得られて出力の低下や有害排出ガス成分の増加が抑制される。また、始動時カム位相が確立されている場合、リニアソレノイド31に不要な電力供給が行われないため、通電によるリニアソレノイド31の発熱やバッテリーの消耗が生じ難くなる。また、始動時カム位相が確立されていない状態での燃料噴射が禁止されてエンジン39の始動不良や有害排出ガス成分の増加が抑制されるとともに、VTCアクチュエータ21の失陥時にも緊急的な始動が可能となって車載バッテリの放電が抑制される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は本発明を直列4気筒DOHCガソリンエンジンに適用したものであるが、V型エンジンやディーゼルエンジン等にも当然に適用可能である。また、上記実施形態は吸気カムシャフト側のみにVTCを備えたエンジンに本発明を適用したものであるが、排気カムシャフト側にもVTCを備えたエンジンに適用してもよく、その場合にもシリンダヘッドに設置した1つの電磁シャットバルブで両VTCのロックピンやリードバルブへの作動油の供給を停止できる。また、VTCアクチュエータの異常時においては、インストルメントパネル等に設置した警告灯の点灯等を行わせるようにしてもよい。
また、実施形態のCTAでは、進角側油圧室および遅角側油圧室をともに第3ベーン室に形成するようにしたが、例えば、進角側油圧室を第2ベーン室に形成し、遅角側油圧室を第3ベーン室に形成するようにしてもよい。また、上記実施形態では、結合角度を最進角位相に設定したが、最遅角位相に設定してもよいし、最進角位相と最遅角位相との中間に設定してもよい。そして、結合角度を最進角位相と最遅角位相との中間に設定する場合には、ロック機構の公差に応じた結合判定閾値を結合角度の進角側と遅角側との双方に設定すればよい(上限値と下限値とを設ければよい)。更に、上記実施形態は、カム位相制御手段としてCTAとOPAとを有するVTCアクチュエータに本発明を適用したものであるが、本発明は、OPAのみを有するVTCアクチュエータに適用してもよく、その場合には、OPAの進角側油圧室と遅角側油圧室とをバイパスバルブによって連通させることになる。その他、VTCアクチュエータをはじめ、エンジンや動弁機構の具体的構成等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
実施形態に係るエンジンの要部透視斜視図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの分解斜視図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの概略構成図である。 実施形態に係るバイパスバルブの作動態様を示す横断面図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの進角作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの遅角作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの保持作動を示す模式図である。 実施形態に係る停止時制御の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係るVTCアクチュエータの停止作動を示す模式図である。 実施形態に係る異常時制御の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係るVTCアクチュエータの異常時作動を示す模式図である。 実施形態に係るロック判定制御の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る再始動時制御の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る始動時燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 シリンダヘッド
4 吸気カムシャフト
8 吸気カムスプロケット
10 クランクシャフト
14 オイルポンプ
16 油路
17 電磁シャットバルブ(結合駆動手段)
21 VTCアクチュエータ
22 ハウジング(第1回転部材)
23 ロータ(第2回転部材)
26 リードバルブ
30 スプールバルブ(カム位相可変手段)
31 リニアソレノイド(カム位相可変手段,結合駆動手段)
32 リターンスプリング
33 ロックピン(カム位相固定手段)
36 バイパスバルブ(結合駆動手段)
39 エンジン
47a 進角側油圧室
47b 遅角側油圧室
61 第1OPA
62 第2OPA
63 CTA

Claims (2)

  1. 所定の角度範囲をもってカム位相が可変制御されるカム位相可変型内燃機関であって、
    クランクシャフトに同期して回転する第1回転部材と、
    カムシャフトと一体に回転するとともに、前記第1回転部材に相対回転可能に連結される第2回転部材と、
    前記第1回転部材および前記第2回転部材の間に形成された進角側油圧室と遅角側油圧室とに連絡する油圧回路を切り換えることにより、前記カム位相を進角と遅角と保持との間で変化させるカム位相可変手段と、
    その作動時において、前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化するカム位相固定手段と、
    その作動時において、前記カム位相可変手段を前記結合角度側に作動させる結合駆動手段と、
    所定条件の下で、前記カム位相固定手段と前記結合駆動手段とを起動させる結合制御手段と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化されたことを判定する結合判定手段と、
    運転状態を判定する運転状態判定手段と、
    燃料噴射禁止指令または燃料噴射許可指令を出力する燃料噴射指令出力手段と
    を備え、
    前記結合制御手段は、
    前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていると判定された場合、前記カム位相固定手段を作動させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射許可指令を出力させ、
    前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていないと判定された場合、前記カム位相固定手段および前記結合駆動手段を作動させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射禁止指令を出力させ、
    前記運転状態判定手段によって通常運転状態に移行したと判定された場合、前記カム位相固定手段および前記結合駆動手段の作動を中止させるとともに、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射禁止指令を出力させないことを特徴とするカム位相可変型内燃機関。
  2. 前記結合制御手段は、前記運転状態判定手段によって始動状態にあると判定され、かつ、前記結合判定手段によって前記結合/一体化がなされていないと判定された場合においても、所定時間の経過をもって、前記燃料噴射指令出力手段に燃料噴射許可指令を出力させることを特徴とする、請求項1に記載されたカム位相可変型内燃機関。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010223016A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の制御装置
JP2011132932A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンのバルブタイミング制御装置
JP2012219815A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Delphi Technologies Inc 独立した位相整合およびロックピン制御を行うカムシャフト位相器
JP2013538981A (ja) * 2010-10-04 2013-10-17 ボーグワーナー インコーポレーテッド デフォルトモードを備えた可変カムシャフトタイミング機構

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