JP2009222021A - カム位相可変型内燃機関 - Google Patents

カム位相可変型内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2009222021A
JP2009222021A JP2008070098A JP2008070098A JP2009222021A JP 2009222021 A JP2009222021 A JP 2009222021A JP 2008070098 A JP2008070098 A JP 2008070098A JP 2008070098 A JP2008070098 A JP 2008070098A JP 2009222021 A JP2009222021 A JP 2009222021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cam phase
hydraulic
rotating member
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008070098A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Ichikawa
和樹 市川
Masayuki Toyokawa
政行 豊川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008070098A priority Critical patent/JP2009222021A/ja
Publication of JP2009222021A publication Critical patent/JP2009222021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34483Phaser return springs

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

【課題】 油圧制御弁の失陥時等においても、エンジン停止後の再始動時に所定のカム位相が確立されるようにしたカム位相可変型内燃機関を提供する。
【解決手段】 油圧開放バルブ36は、バルブ本体37内にボール弁38とコイルスプリング39とを収容したものであり、ハウジング22における第3ベーン室47の近傍に外周側から圧入されている。油圧開放バルブ36は、コイルスプリング39側がハウジング22の外周に開放される一方、ボール弁38側がリリーフ油路57を介して第3ベーン室47の遅角側油圧室47bに連通している。エンジンEの始動後に吸気カムシャフト4の回転速度が所定値を超えると、ボール弁38は、その遠心力によってロータ23の軸心から離間し、コイルスプリング39のばね力に打ちかってバルブ本体37の弁座に着座し、油圧開放バルブ36を閉弁させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、カム位相可変型内燃機関に係り、詳しくは、油圧制御弁の失陥時等においても、エンジン停止後の再始動時に所定のカム位相が確立されるようにする技術に関する。
4サイクルエンジン(以下、単にエンジンと記す)では、出力および燃費の向上や有害排出ガス成分の低減等を図るべく、種々の可変動弁機構を搭載したものが多くなっている。可変動弁機構としては、低速型カムと高速型カムとを切り換えるものが従来より存在するが、近年ではカム位相とバルブリフトとを個別に連続可変制御することで過渡特性の更なる向上やスロットルレス化等を実現したものが主流となってきている。カム位相の可変制御に供されるバルブタイミングコントロール装置(Variable Timing Control Device:以下、VTCと記す)は、シリンダヘッドにおけるカムシャフトの端部付近に設置された油圧アクチュエータ(以下、VTCアクチュエータと記す)や、VTCアクチュエータへの供給油圧(エンジン油圧)を制御するためのリニアソレノイド等から構成されている(特許文献1参照)。
特許文献1のVTCアクチュエータは、複数枚のベーンを有するロータと、ロータを相対回転可能に収納するハウジングとを有し、ハウジングに形成された進角室と遅角室とに作動油(エンジンオイル)が適宜供給されるとロータとハウジングとが相対回転する構造が採られており、ロータがカムシャフト側に固着される一方でハウジングにカムスプロケットが一体化されている。この種のVTCアクチュエータを搭載したエンジンでは、進角室や遅角室に作動油を供給する油圧制御弁が失陥し(異物の噛み込みによる作動不良等が発生し)、カム位相の制御が行えなくなってしまう可能性がある。そこで、カム位相制御の異常が検出された場合、燃料噴射量を増大させることによってエンジンの失火やストールを防止するフェールセーフ制御が提案されている(特許文献2参照)。
特開2002−285872号公報 特許第2569999号
しかしながら、特許文献2のフェールセーフ制御を採用した場合にも、カム位相の可変範囲の設定によっては、過大なバルブオーバラップが生じて十分な吸気量が確保できなくなり、燃料噴射量を増大させても失火やストールが発生する可能性があった。また、この種のカム位相可変型のエンジンでは、その停止時にロックピン等によってハウジングとロータとを所定のロック角度で固定させ、次回の再始動が円滑に行われるようにしたものが多いが、油圧制御弁の失陥時等においてはハウジングとロータとがロック角度で固定されなくなる可能性もあった。この場合、エンジンがストールした後、再始動させることもできなくなり、運転者に多大な不安を与える虞があった。
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、油圧制御弁の失陥時等においても、エンジン停止後の再始動時に所定のカム位相が確立されるようにしたカム位相可変型内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、所定の角度範囲をもってカム位相が可変制御されるカム位相可変型内燃機関であって、クランクシャフトに同期して回転する第1回転部材と、カムシャフトと一体に回転するとともに前記第1回転部材に相対回転可能に連結される第2回転部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転の制御に供される油圧回路と、前記油圧回路内の油圧を開放する油圧開放手段と、前記油圧開放手段の作動時において、前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化するカム位相固定手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記油圧開放手段が弁体と付勢手段とを有するバルブであり、前記バルブは、前記付勢手段によって前記弁体が前記カムシャフトの軸心側に付勢されることで開弁し、前記カムシャフトの回転に伴う遠心力によって前記弁体が前記カムシャフトの軸心から離間することで閉弁することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記油圧回路への供給油圧を遮断する油圧遮断手段を備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記油圧遮断手段がシリンダヘッドに配置されたことを特徴とする。
第1の発明によれば、油圧開放手段によって油圧回路の油圧が開放されると、カムトルクによって第1回転部材と第2回転部材とが進角側と遅角側との間で交番的に相対回動し、相対角度が所定の結合角度(例えば、始動時のカム位相となる角度)となった時点で第1回転部材と第2回転部材とがカム位相固定手段によって固定され、円滑なエンジンの再始動が実現される。また、第2の発明によれば、エンジンの停止時に第1,第2回転部材が停止することで付勢手段によってバルブが開弁するため、油圧開放手段に電力等を用いる駆動機構や制御装置が不要なる。また、第3の発明によれば、油圧制御弁の失陥時等においては、油圧遮断手段によって油圧回路への供給油圧を遮断し、第1回転部材と第2回転部材とがカム位相固定手段によって固定されたままの状態とさせることで、例えば整備工場等へ自動車が自走することが可能となる。また、第4の発明によれば、吸気カムシャフトと排気カムシャフトとの双方にカム位相可変機構が装着されていても、1つの油圧遮断手段で両方のカム位相可変機構の油圧を開放できる。
以下、図面を参照して、本発明に係るカム位相可変型内燃機関の一実施形態を詳細に説明する。
図1は実施形態に係る自動車用エンジンの要部透視斜視図であり、図2は実施形態に係るVTCアクチュエータの分解斜視図であり、図3は実施形態に係るVTCアクチュエータの概略構成図である。
≪実施形態の構成≫
<全体構成>
図1に示すエンジン(カム位相可変型内燃機関)Eは、自動車に搭載されるDOHC4バルブ型の4サイクル直列4気筒ガソリンエンジンであり、そのシリンダヘッド1に、各気筒2本ずつの吸気バルブ2および排気バルブ3、これら吸排気バルブ2,3を駆動する吸気カムシャフト4および排気カムシャフト5を備えている。両カムシャフト4,5は、クランクスプロケット6、カムチェーン7、吸気カムスプロケット8、排気カムスプロケット9を介して、クランクシャフト10によって1/2の回転速度をもって回転駆動される。また、クランクシャフト10は、コネクティングロッド11を介してピストン12に連結されるとともに、チェーン13を介して斜め下方に設置されたオイルポンプ14を駆動する。
吸気カムシャフト4の前端にはVTCアクチュエータ21が取り付けられ、シリンダヘッド1およびシリンダブロック15にはオイルポンプ14からの作動油(エンジンオイル)をVTCアクチュエータ21に供給するための油路16が形成されている。また、シリンダヘッド1にはノーマルオープン型の電磁シャットバルブ(油圧遮断手段)17が装着されており、この電磁シャットバルブ17によって油路16が連通/遮断される。なお、電磁シャットバルブ17は、図示しないエンジンECUからの駆動電流によって閉鎖(遮断)駆動される。
<VTCアクチュエータ>
図2に示すように、VTCアクチュエータ21は、外周に吸気カムスプロケット8が形成されたハウジング(第1回転部材)22、ハウジング22内に回転自在に保持されるとともに吸気カムシャフト4の前端にその後面が締結されるロータ(第2回転部材)23、ハウジング22の前面を覆うフロントプレート24、ハウジング22の後面を覆うバックプレート25、フロントプレート24の内周側に配置されたリードバルブ26、リードバルブ26をロータ23に固定するリードバルブカバー27、ハウジング22とロータ23とを進角方向に相対回動させるバイアススプリング28、吸気カムシャフト4およびロータ23の軸心に保持されたバルブスリーブ29、バルブスリーブ29に摺動自在に内嵌したスプールバルブ(油圧制御弁)30、エンジンECUによって制御されることによってスプールバルブ30を軸方向に駆動するリニアソレノイド31、スプールバルブ30をリニアソレノイド31側に付勢するリターンスプリング32、ロータ23に保持されたロックピン33、ロックピン33をバックプレート25側に付勢するロックピンスプリング34、ロータ23に保持されてロータ23内の油路から油路16への作動油の逆流を防止するチェックバルブ35、ハウジング22に保持された油圧開放バルブ(油圧開放手段)36等を構成要素としている。
図3に示すように、ロータ23の外周には比較的薄幅の第1,第2ベーン41,42と比較的厚幅の第3,第4ベーン43,44とが立設される一方、ハウジング22の内周にはこれらベーン41〜44を所定角度(本実施形態では、35°)をもって相対回動自在に収容する第1〜第4ベーン室45〜48が形成されている。本実施形態の場合、第1ベーン41および第1ベーン室45は第1油圧駆動型位相可変機構(Oil Pressure Actuated phaser:以下、OPAと記す)61の構成要素であり、第2ベーン42および第2ベーン室46は第2OPA62の構成要素であり、第3ベーン43および第3ベーン室47はカムトルク駆動型位相可変機構(Cam Torque Actuated phaser:以下、CTAと記す)63の構成要素である。
第4ベーン44にはロックピン33およびロックピンスプリング34が収容されており、ロックピン解除油路への作動油の供給が行われない場合にのみ、ロックピンスプリング34のばね力によってロックピン33の先端がバックプレート25に形成されたロック孔25aに嵌入可能となる。なお、ロック孔25aは、始動に適したカム位相(始動時カム位相:本実施形態では、最進角位相)が得られる位置に設けられている。図3中、符号49で示す部材はロータ23の外周に設けられたロータ側シールであり、符号50で示す部材はハウジング22の内周に設けられたハウジング側シールである。
第1,第2ベーン室45,46は、第1,第2ベーン41,42により、スプールバルブ30からの作動油が供給油路51,52を介して供給される進角側油圧室45a,46aと、ドレイン通路53,54に連通する遅角室45b,46bとにそれぞれ区画されている。また、第3ベーン室47は、第3ベーン43により、進角側油路56とリードバルブ26の第2弁体26bとを介してスプールバルブ30に連通する進角側油圧室47aと、遅角側油路55とリードバルブ26の第1弁体26aとを介してスプールバルブ30に連通する遅角側油圧室47bとに区画されている。
<油圧開放バルブ>
油圧開放バルブ36は、バルブ本体37内にボール弁(弁体)38とコイルスプリング(付勢手段)39とを収容したものであり、ハウジング22における第3ベーン室47の近傍に外周側から圧入されている。油圧開放バルブ36は、コイルスプリング39によってボール弁38がロータ23の軸心(すなわち、吸気カムシャフト4の軸心)側に付勢されるように、ラジアル方向に設置されている。また、油圧開放バルブ36は、コイルスプリング39側がハウジング22の外周に開放される一方、ボール弁38側がリリーフ油路57を介して第3ベーン室47の遅角側油圧室47bに連通している。なお、コイルスプリング39は、エンジンEの停止時や極低速回転時において、ボール弁38をロータ23の軸心側に移動させることにより、油圧開放バルブ36を開弁させる。そして、エンジンEの始動後に吸気カムシャフト4の回転速度が所定値(例えば、300rpm)を超えると、ボール弁38は、その遠心力によってロータ23の軸心から離間し、コイルスプリング39のばね力に打ちかってバルブ本体37の弁座に着座し、油圧開放バルブ36を閉弁させる。
≪実施形態の作用≫
以下、図4〜図8の模式図を参照して本実施形態の作用を説明する。
<進角作動>
エンジンEの運転中に吸気カムシャフト4を進角させる場合、エンジンECUは、図4に示すように、電磁シャットバルブ17によって油路16を連通させた状態で、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を進角位置(図中、右方)に移動させる。すると、オイルポンプ14から油路16を経由して供給された作動油は、ロックピン33を解除状態で保持するとともに、スプールバルブ30を介して第1,第2OPA61,62側の進角側油圧室45a,46aに流入して第1,第2ベーン41,42を進角側に付勢する。なお、エンジンEの通常運転時には、電磁シャットバルブ17に駆動電流が供給されず(油路16が連通され)、オイルポンプ14からの作動油によってロックピン33が解除状態で保持される。一方、CTA63では、吸気カムシャフト4に進角側のカムトルクが作用し、ハウジング22に対してロータ23が進角側に相対回転するごとにリードバルブ26の第2弁体26bが開き、遅角側油圧室47b内の作動油が進角側油圧室47aに流入する。また、遅角側のカムトルクが作用した場合には、リードバルブ26の第1,第2弁体26a,26bは閉じ、作動油の移動は起こらずにカム位相が保持される。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して図中時計回りに相対回転し、吸気カムシャフト4が進角する。なお、CTA63への作動油の供給は、エンジンEの運転開始時に、チェックバルブ35を介してCTA63が満たされるまで行われる。
<遅角作動>
エンジンEの運転中に吸気カムシャフト4を遅角させる場合、エンジンECUは、図5に示すように、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を遅角位置(図中、左方)に移動させる。すると、第1,第2OPA61,62では、進角側油圧室45a,46a内の作動油がスプールバルブ30を介してドレイン通路53,54から排出され、第1,第2ベーン41,42を進角側に付勢する付勢力がなくなる。一方、CTA63では、吸気カムシャフト4に遅角側のカムトルクが作用し、ハウジング22に対してロータ23が遅角側に相対回転するごとにリードバルブ26の第1弁体26aが開き、進角側油圧室47a内の作動油が遅角側油圧室47bに流入する。また、進角側のカムトルクが作用した場合には、リードバルブ26の第1,第2弁体26a,26bは閉じ、作動油の移動は起こらずにカム位相が保持される。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して図中反時計回りに相対回転し、吸気カムシャフト4が遅角する。
<保持作動>
上述した進角作動や遅角作動によって目標とするカム位相が得られると、エンジンECUは、図6に示すように、リニアソレノイド31によってスプールバルブ30を保持位置(図中、中央)に移動させる。すると、第1,第2OPA61,62では、進角側油圧室45a,46a内の作動油がスプールバルブ30によって封じ込められ、第1,第2ベーン41,42が移動できなくなる。一方、CTA63では、進角側油圧室47aと遅角側油圧室47bとの間で作動油が移動できなくなり、第3ベーン43も移動できなくなる。これら第1,第2OPA61,62およびCTA63の作動により、ロータ23がハウジング22に対して相対回転しなくなり、吸気カムシャフト4のカム位相が保持される。
<停止作動>
運転者がイグニッションキーをOFFにしてエンジンEを停止させるとエンジンEの回転速度は急速に低下するが、エンジンECUは、その後所定時間にわたり電磁シャットバルブ17に駆動電流を供給する一方で、リニアソレノイド31への駆動電流の供給を停止する。すると、図7に示すように、ロックピン33に供給されていた作動油が電磁シャットバルブ17から排出され、ロックピンスプリング34のばね力によってロックピン33がバックプレート25側に付勢されるようになる。また、第1,第2OPA61,62では、リターンスプリング32に付勢されたスプールバルブ30が遅角位置に移動することにより、進角側油圧室45a,46a内の作動油がスプールバルブ30を介してドレイン通路53,54から排出される。そして、吸気カムシャフト4の回転速度の低下に伴って油圧開放バルブ36が開放することにより、CTA63内の作動油もVTCアクチュエータ21の外部に排出される。これにより、吸気カムシャフト4が受けるカムトルクによってロータ23とハウジング22とが進角側と遅角側との間で交番的に相対回転し、始動時カム位相(最進角位相)となった瞬間に、ロックピン33がロック孔25aに嵌入してロータ23とハウジング22とがロックされる。
<異常時作動>
リニアソレノイド31の断線やスプールバルブ30の固着等が生じ、カム位相の制御が行えなくなった場合、エンジンECUは、インストルメントパネル等に設置された異常警告灯を点灯させるとともに、エンジンEの再始動時に電磁シャットバルブ17への電流供給を行う。図8に示すように、スプールバルブ30が例えば遅角位置で固着していた場合、第1,第2OPA61,62では、進角側油圧室45a,46aの作動油がスプールバルブ30を介してドレイン通路53,54から排出される。また、CTA63内では、油圧開放バルブ36が開弁することにより、クランキング時の遠心力によって遅角側油圧室47bの作動油が排出される。これにより、吸気カムシャフト4が受けるカムトルクによってロータ23とハウジング22とが進角側に断続的に相対回転し、始動時カム位相(最進角位相)となった瞬間にロックピン33がロック孔25aに嵌入し、ロータ23とハウジング22とがロックされて円滑な再始動が実現される。なお、異常時作動においては、停止作動時とは異なって進角側油圧室47aには作動油が存在したままとなるが、第3ベーン43の側面を通過して遅角側油圧室47bから進角側油圧室47aに空気がリークするため、動きだしの瞬間を除くと、第3ベーン43(ロータ23)の回動がその作動油によって阻害されることはない。そして、運転者は、始動時カム位相のままエンジンEを運転させ、自動車を整備工場等に搬送することができるようになる。
本実施形態では、上述したように、比較的簡易かつ安価な構造を採りながら、異常時におけるエンジンEの再始動を円滑に行うことができるようになる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は本発明を直列4気筒DOHCガソリンエンジンに適用したものであるが、V型エンジンやディーゼルエンジン等にも当然に適用可能である。また、上記実施形態は吸気カムシャフト側のみにVTCを備えたエンジンに本発明を適用したものであるが、排気カムシャフト側にもVTCを備えたエンジンに適用してもよく、その場合にもシリンダヘッドに設置した1つの電磁シャットバルブで両VTCへの作動油の供給を停止できる。また、上記実施形態では、CTAの進角側油圧室側のみに油圧開放バルブを設置したが、VTCアクチュエータからの作動油の迅速かつ確実な排出を図るべく、CTAの進角側油圧室側やOPA側にも油圧開放バルブを設置してもよい。更に、上記実施形態は、カム位相制御手段としてCTAとOPAとを有するVTCアクチュエータに本発明を適用したものであるが、本発明は、OPAのみを有するVTCアクチュエータにも適用可能である。その場合、結合角度が最進角位相に設定されていれば遅角側油圧室に油圧開放バルブを設置し、結合角度が最遅角位相に設定されていれば進角側油圧室に油圧開放バルブを設置すればよい。その他、VTCアクチュエータをはじめ、エンジンや動弁機構の具体的構成等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。進角側油圧室からの作動油の迅速かつ確実な排出を図るべく、OPA側にも油圧開放バルブを設置してもよい。
実施形態に係るエンジンの要部透視斜視図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの分解斜視図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの概略構成図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの進角作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの遅角作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの保持作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの停止作動を示す模式図である。 実施形態に係るVTCアクチュエータの異常時作動を示す模式図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
4 吸気カムシャフト
8 吸気カムスプロケット
10 クランクシャフト
14 オイルポンプ
16 油路
17 電磁シャットバルブ(油圧遮断手段)
21 VTCアクチュエータ
22 ハウジング(第1回転部材)
23 ロータ(第2回転部材)
26 リードバルブ
30 スプールバルブ
31 リニアソレノイド
32 リターンスプリング
33 ロックピン
36 油圧開放バルブ(油圧開放手段)
37 バルブ本体
38 ボール弁(弁体)
39 コイルスプリング(付勢手段)
61 第1OPA
62 第2OPA
63 CTA
E エンジン

Claims (4)

  1. 所定の角度範囲をもってカム位相が可変制御されるカム位相可変型内燃機関であって、
    クランクシャフトに同期して回転する第1回転部材と、
    カムシャフトと一体に回転するとともに前記第1回転部材に相対回転可能に連結される第2回転部材と、
    前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転の制御に供される油圧回路と、
    前記油圧回路内の油圧を開放する油圧開放手段と、
    前記油圧開放手段の作動時において、前記第1回転部材と前記第2回転部材とを所定の結合角度をもって結合/一体化するカム位相固定手段と
    を備えたことを特徴とするカム位相可変型内燃機関。
  2. 前記油圧開放手段が弁体と付勢手段とを有するバルブであり、
    前記バルブは、前記付勢手段によって前記弁体が前記カムシャフトの軸心側に付勢されることで開弁し、前記カムシャフトの回転に伴う遠心力によって前記弁体が前記カムシャフトの軸心から離間することで閉弁することを特徴とする、請求項1に記載されたカム位相可変型内燃機関。
  3. 前記油圧回路への供給油圧を遮断する油圧遮断手段を備えたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載されたカム位相可変型内燃機関。
  4. 前記油圧遮断手段がシリンダヘッドに配置されたことを特徴とする、請求項3に記載されたカム位相可変型内燃機関。
JP2008070098A 2008-03-18 2008-03-18 カム位相可変型内燃機関 Pending JP2009222021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008070098A JP2009222021A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 カム位相可変型内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008070098A JP2009222021A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 カム位相可変型内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009222021A true JP2009222021A (ja) 2009-10-01

Family

ID=41239043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008070098A Pending JP2009222021A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 カム位相可変型内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009222021A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011226396A (ja) * 2010-04-20 2011-11-10 Honda Motor Co Ltd 車両の制御装置
JP2013100836A (ja) * 2013-03-08 2013-05-23 Denso Corp 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
CN107208503A (zh) * 2015-01-26 2017-09-26 舍弗勒技术股份两合公司 用于调整内燃机的气门正时的调整装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011226396A (ja) * 2010-04-20 2011-11-10 Honda Motor Co Ltd 車両の制御装置
JP2013100836A (ja) * 2013-03-08 2013-05-23 Denso Corp 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
CN107208503A (zh) * 2015-01-26 2017-09-26 舍弗勒技术股份两合公司 用于调整内燃机的气门正时的调整装置
CN107208503B (zh) * 2015-01-26 2020-04-14 舍弗勒技术股份两合公司 用于调整内燃机的气门正时的调整装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6279127B2 (ja) 油圧により係合されるロックピンを備えた可変カムシャフトタイミング機構
US7089898B2 (en) Valve timing control device of internal combustion engine
KR100429346B1 (ko) 내연기관의 밸브타이밍제어장치
US9121358B2 (en) Using camshaft timing device with hydraulic lock in an intermediate position for vehicle restarts
JP2009074414A (ja) 内燃機関の可変動弁システム及び可変動弁装置
JP2007198367A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP5426626B2 (ja) 開弁特性可変型内燃機関
JP2009222025A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009264133A (ja) カム位相可変型内燃機関
US10544714B2 (en) Variable camshaft timing device with two locking positions
JP6075449B2 (ja) 弁開閉時期制御装置
JP2009222021A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2010255584A (ja) 内燃機関のカム位相可変装置
JP2009222024A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009222029A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009222022A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP5236786B2 (ja) 内燃機関の可変動弁システム及び可変動弁装置
JP2009264231A (ja) バルブタイミング調整装置用のロック制御装置、及びロック制御システム
JP2010133272A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009264153A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009222026A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2009222027A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP3761018B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009222023A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2008088928A (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置