JP2009221894A - 燃料ポンプのタンク取付構造 - Google Patents

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正彦 竹中
Shizuo Kono
静雄 河野
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Abstract

【課題】本発明は、燃料ポンプユニットの良好な着脱性は維持しながらコストを下げることができる燃料ポンプのタンク取付構造を提供することを課題とする。
【解決手段】燃料ポンプのタンク取付構造110は、燃料タンク51の上部に凹部111が設けられ、この凹部111の底面111aにポンプ取付孔112が設けられ、このポンプ取付孔112へ、燃料ポンプ52の小径部121を挿入し、燃料ポンプ52の大径部122を凹部111に臨ませた。大径部122の側面111sから上へ延びる爪部135が設けられ、爪部135に、溝部133と係合する係合突起136が形成され、爪部135の上端部に、爪部135を移動可能にする操作部138が設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料ポンプのタンク取付構造の改良に関する。
燃料タンクの上面に燃料ポンプを取り付けてなる燃料ポンプのタンク取付構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−127003公報(図4)
特許文献1の図4において、燃料タンクの上側部材2(符号は同公報のものを流用する。以下同じ。)に設けられた開口部6に、燃料ポンプユニット10の蓋部13と嵌合する段部50を有するベース7を溶接し、このベース7の上面に、ガイド部材8を溶接し、燃料ポンプユニット10を開口部6に収容した後に、ベース7とガイド部材8の間にリテーナ20を挿入することで、燃料タンクに燃料ポンプユニット10を取り付ける。
特許文献1の技術は、燃料タンクの上面に、ベース7、ガイド部材8を設けるとともに、固定用のリテーナ20を設けることで、燃料タンクに、燃料ポンプユニット10を容易に着脱可能にするものである。
しかし、容易に着脱可能にするために、ベース7、ガイド部材8およびリテーナ20が設けられているので、部品点数が増え、コストアップにつながる可能性がある。
燃料ポンプユニット10の良好な着脱性は維持しながら、コストを下げることができる燃料ポンプのタンク取付構造が望まれている。
本発明は、燃料ポンプユニットの良好な着脱性は維持しながらコストを下げることができる燃料ポンプのタンク取付構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、燃料タンクの上部に凹部が設けられ、この凹部の底面にポンプ取付孔が設けられ、このポンプ取付孔へ、燃料ポンプの小径部を挿入し、この小径部より上位に設けられている燃料ポンプの大径部を前記凹部に臨ませることで、燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるようにした燃料ポンプのタンク取付構造において、凹部の側面に溝部が設けられ、この溝部よりも燃料タンク側で、凹部の側面と大径部の側面との間にシール部材が介在され、大径部の側面から上へ延びる複数の爪部が設けられ、これらの爪部に、溝部と係合する係合突起が形成されるとともに、爪部の上端部に、燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、シール部材は、爪部の基部で上方から押さえられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、大径部の上部に、上にいくほど径が小さくなるようなテーパー面が形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、燃料タンクの上部に凹部が設けられ、この凹部の底面にポンプ取付孔が設けられ、このポンプ取付孔へ、燃料ポンプの小径部を挿入し、この小径部より上位に設けられている燃料ポンプの大径部を凹部に臨ませることで、燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるようにした燃料ポンプのタンク取付構造において、凹部の側面と前記大径部の側面との間にシール部材が介在され、大径部の側面から延び、燃料ポンプの周方向および軸方向に垂直な方向に切込部を有することで径方向に移動可能な複数の爪部が設けられ、これらの爪部に、溝部と係合する係合突起が形成されるとともに、爪部の上端部に、燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、大径部の側面下部に、全周にわたり径方向内方に段部が形成され、この段部の下面にシール部材が設けられていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、燃料タンクの上面に、上方へ突出する小凸部が設けられ、燃料ポンプに、小凸部に係合する窪み部が設けられ、これら小凸部と窪み部とで回り止めが構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、凹部の側面に溝部が設けられ、凹部の側面と大径部の側面との間にシール部材が介在され、大径部の側面から上へ延びる複数の爪部が設けられ、これらの爪部の上端部に、燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられている。
燃料タンクから燃料ポンプを取り外すときには、燃料ポンプの操作部を燃料ポンプの径方向内方に操作しながら、燃料ポンプを持ち上げ、複数の爪部と係合突起との係合を解除するようにした。
また、燃料タンクに燃料ポンプを取り付けるときには、操作部を燃料タンクの凹部に燃料ポンプの大径部をセットし、複数の爪部を係合突起に係合させるようにした。
燃料タンク側に溝部が設けられ、燃料ポンプ側に複数の爪部が設けられているので、別途、新たな締結部材を設けることなく、燃料タンクに燃料ポンプを簡便に取り付けまたは取り外すことが可能になる。別途、新たな締結部材を設ける必要はないので、燃料ポンプのタンク取付構造に係るコストを下げることが可能になる。
請求項2に係る発明では、シール部材は、爪部の基部で上方から押さえられているので、シール部材が上方にずれることを抑制してシール部材を所定位置に収容することが可能になる。
請求項3に係る発明では、大径部の上部に、上にいくほど径が小さくなるようなテーパー面が形成されているので、大径部の側面から上へ延びる複数の爪部を操作するときに、径方向内側にたわませる量が大きくとれる。爪部のたわみ量が大きくとれれば、燃料ポンプの取外しに係る操作をより容易に行うことができる。
請求項4に係る発明では、大径部の側面から延び、燃料ポンプの周方向および軸方向に垂直な方向に切込部を有することで径方向に移動可能な複数の爪部が設けられ、これらの爪部に、溝部と係合する係合突起が形成されるとともに、爪部の上端部に、燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられている。
燃料ポンプの周方向および径方向に垂直な方向に切込部を有することで軸方向に移動可能に複数の爪部が設けられているので、燃料タンクから燃料ポンプを取り外す場合に、燃料ポンプの操作部を燃料ポンプの径方向内方に操作しながら、燃料ポンプを持ち上げ、複数の爪部と係合突起との係合を解除することができる。
また、燃料タンク側に溝部が設けられ、燃料ポンプ側に複数の爪部が設けられているので、別途、新たな締結部材を設けることなく、燃料タンクに燃料ポンプを簡便に取り付けまたは取り外することが可能になる。別途、新たな締結部材を設ける必要はないので、燃料ポンプのタンク取付構造に係るコストを下げることが可能になる。
請求項5に係る発明では、大径部の側面下部に、全周にわたり径方向内方に段部が形成され、この段部の下面に前記シール部材が設けられているので、シール部材を段部で押さえながら燃料タンクの凹部に収納することができる。
段部を設けることで、この段部にシール部材を収容することが可能になり、燃料ポンプの取付構造をコンパクトにすることができる。
請求項6に係る発明では、燃料タンクの上面に、上方へ突出する小凸部が設けられ、燃料ポンプに、小凸部に係合する窪み部が設けられ、これら小凸部と窪み部とで回り止めが構成されている。
燃料タンクを回転させ、小凸部に窪み部を係合させることで、コストアップを抑制しながら、燃料ポンプの燃料タンクに対する回り止めを施すことができる。
したがって、燃料ポンプの燃料タンクへの取付を一層確実に行うことが可能になる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。図中、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」は各々運転者からみた方向を示す。なお、図面は符号の向きにみるものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車10には、車体フレーム11と、この車体フレーム11に懸架されている駆動源としてのエンジン12と、車体フレーム11の前部に取り付けられている前輪13と、この前輪13を操舵可能にする操舵ハンドル14と、車体フレーム11の後方に取り付けられエンジン12により駆動される後輪15とが設けられている。
車体フレーム11は、その前端部を構成するヘッドパイプ17と、このヘッドパイプ17に操舵可能に取付けられるフロントフォーク18と、このフロントフォーク18に含まれているステアリング軸19の上端に取付けられている操舵ハンドル14と、ヘッドパイプ17から後斜め下方に延びるメインフレーム21と、このメインフレーム21の後部左右から後斜め上方に延びるシートレール22L、22R(図手前側の符号22Lのみ示す。以下同じ。)と、メインフレーム21の後端部から下方に延びるピボットプレート23と、このピボットプレート23の中間部から斜め後ろ上方に延ばしシートレール22L、22Rの中間部に連結したサブフレーム24L、24R(図手前側の符号24Lのみ示す。以下同じ。)とを主な構成要素とし、ピボットプレート23に設けたピボット軸25から後方にスイングアーム26を延ばした。
フロントフォーク18の下端部に、前輪車軸27を介して前輪13が支持され、スイングアーム26の後部に、後輪車軸28を介して後輪15が支持され、スイングアーム26の後部とシートレール22L、22Rの間には、後輪15が走行中に地面から受ける振動などを吸収するリヤクッション29、29(図手前側の符号29のみ示す。以下同じ。)が取り付けられている。
エンジン12は、側面視で前後にほぼ水平に延び、後部に変速機33が一体的に設けられたものであり、メインフレーム21の中間部から垂下したエンジンステー31およびピボットプレート23とに懸架されている。エンジン12には、変速機33が含まれており、この変速機33の出力軸33aにドライブスプロケット34が取り付けられ、このドライブスプロケット34と、後輪15に一体に取付けられたドリブンスプロケット35との間にチェーン36が渡されている。
吸気装置38は、シリンダ部41を構成するシリンダヘッド42の上部に接続された吸気管43と、この吸気管43に接続された燃料供給装置53と、この燃料供給装置53にコネクテイングチューブ(不図示)を介して接続されたエアクリーナ44とからなり、このエアクリーナ44はメインフレーム21に取付けられている。
排気装置45は、シリンダヘッド42の下部に前端が接続された排気管46と、この排気管46の後端に接続された消音器47とからなる。
左右のシートレール22L、22Rの間で、ピボットプレート23の上方には、物入れとしての収納ボックス48が配置され、この収納ボックス48の後方で、左右のシートレール22L、22Rの間には、燃料タンク51が配置されている。そして、収納ボックス48および燃料タンク51を覆うように乗員シート67(「タンデムシート67」とも云う。)が配置されている。
燃料タンク51には、燃料ポンプ52が内蔵されており、この燃料ポンプ52とエンジン12に混合気を供給する燃料供給装置53との間には、燃料が通る燃料ホース54が連結されている。この燃料供給装置53には、燃料噴射装置53aを含む。
以下、車体フレーム11を覆う車体カバーについて説明する。
車体カバー56は、フロントハンドルカバー57およびリヤハンドルカバー58とを前方および後方から合わせ操舵ハンドル14およびこの操舵ハンドル14の周囲を覆うハンドルカバー59と、ヘッドパイプ17の前方およびヘッドライト61の周囲を覆うフロントカウル62と、ヘッドパイプ17の後方およびメインフレーム21前部の上方を覆うメインカウル63と、フロントカウル62およびメインカウル63の下側に隣接して運転者Rの脚部の前方を覆うレッグシールド64L、64R(手前側の符号64Lのみ示す。)と、これらのレッグシールド64L、64Rの後部に隣接する左右一対のセンタカバー65L、65R(手前側の符号65Lのみ示す。)と、これらのセンタカバー65L、65Rの後部に隣接するとともに運転者および同乗者が着座する乗員シート67の側部に沿って後斜め上方に延びる左右一対のサイドカウル68L、68R(手前側の符号68Lのみ示す。)と、これらのサイドカウル68L、68Rの下部に隣接する左右一対のアンダカウル69L、69R(手前側の符号69Lのみ示す。)と、サイドカウル68L、68Rの後端に接続するとともに乗員シート67の後縁を囲むリヤカバー71とからなり、これらの部材によって、操舵ハンドル11の周辺および下方から乗員シート67の後方にわたり車両を覆っている。
ここで、72は前輪13の上方を覆うフロントフェンダ、73は前輪13を制動するディスクブレーキ、74はスタンド、75L、75R(手前側の符号75Lのみ示す。)は運転者用ステップ、76L、76R(手前側の符号76Lのみ示す。)は同乗者用ステップ、77はテールランプ、78はリヤフェンダである、79はミラー79aが取り付けられているミラー軸である。
図2は本発明に係る鞍乗り型車両の要部断面図であり、自動二輪車10には、車体フレーム11の構成要素としてのシートレール22L、22R(手前側の符号22Lのみ示す。以下同じ。)の中間部に、シートブラケッ81L、81R(手前側の符号81Lのみ示す。以下同じ。)および締結部材82・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を介して燃料タンク51の前部が取り付けられ、シートレール22L、22Rの後部に、燃料タンク51の後部が取り付けられ、この燃料タンク51の前方には、物入れとしての収納ボックス48が配置され、この収納ボックス48から燃料タンク51の後方にわたって乗員シート67がヒンジ軸83を中心に回動可能に設けられ、乗員シート67の底板67sと燃料タンク51に取り付けた燃料ポンプ52の間には、燃料ポンプカバー84が配置されている。つまり、乗員シート67の下方には、燃料ポンプカバー84が設けられ、この燃料ポンプカバー84の下方には、燃料タンク51が設けられている。
燃料ポンプ52は、燃料タンク51に上方から取り付けられ内燃機関(図1の符号120参照)としてのエンジン(図1の符号12参照)に燃料を供給する部材であり、燃料ポンプ52とエンジン12との間は、燃料ホース54で連結されている。
燃料ポンプカバー84は、燃料ポンプ52と乗員シート67の間に設けられている部材である。
図中、85は燃料タンク51の燃料注入口を開閉可能にするキャップ、86は底板67sと燃料タンク51との間に設けられ乗員シート67を支持するラバーである。
図3は本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造の分解斜視図であり、燃料ポンプのタンク取付構造110は、燃料を蓄える燃料タンク51の上部に凹部111が設けられ、この凹部111の底面111aにポンプ取付孔112が設けられ、このポンプ取付孔112へ、図矢印Aの如く燃料ポンプ52が取り付けられる。
燃料タンク51は、上部半体114と下部半体115とを合わせたものであり、上部半体114のフランジ114fと下部半体115のフランジ115fとを突き合わせるとともに接合してなる。フランジ114fとフランジ115fとの接合部をフランジ部116とするとき、このフランジ部116に、シートレール(図2の符号22L、22R)との間を締結する締結部材(図2の符号82・・・)が通る締結穴117・・・が開けられている。118は燃料注入孔である。
燃料ポンプ52には、ポンプモータが内蔵される円柱形状を呈する小径部121が設けられ、この小径部121の上方に燃料タンク51の凹部111によって支持される大径部122が設けられ、この大径部122の上面122aに頭部123が設けられ、この頭部123に燃料吐出部124およびコネクタ接続部125が設けられ、大径部122から回り止め部126、126が延出され、燃料ポンプ52の大径部122を凹部111に係合する係合部130が設けられている。係合部130の詳細は後述する。131はシール部材である。
小径部121の下端に、燃料中に含まれる異物をろ過するフィルタ部材132が取り付けられている。
図4は本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造に設けた係合部の構造を説明する分解斜視図であり、燃料ポンプ52を燃料タンク51の凹部111の底面111aに形成したポンプ取付孔112へ燃料ポンプ52の小径部121を挿入し、燃料ポンプ52の大径部122を凹部111に臨ませることで、燃料ポンプ52の大径部122が係合可能に構成されていることを説明する図である。図中、燃料ポンプ52の頭部は省略した。
凹部111の側面111sに全周にわたり形成した溝部133に、燃料ポンプ52の大径部122の側面としての外周面122gに形成した係合突起136・・・が係合可能に設けられている。
図5は燃料ポンプのタンク取付構造を説明する平面図、図6は図5の6−6線断面図である。以下、図5〜図6を参照し説明を行う。
燃料ポンプ52は、略円柱状を呈しポンプモータなどが内蔵される小径部121と、この小径部121の上に設け燃料タンク51の凹部111に収納される大径部122と、この大径部122の上面に設けるポンプ頭部123とを備えている。大径部122の上部の側面122sには、上にいくほど径が小さくなるようなテーパー面161が形成されている。
大径部122の側面122sから上へ延びる複数の爪部135・・・が設けられ、これらの爪部135・・・に、溝部133と係合する係合突起136・・・が形成されるとともに、爪部135・・・の上端部135t・・・に、燃料タンク51の大径部122の上面122aよりも上方に延び、作業者がつまんで、爪部135・・・を大径部122の軸方向中心に向け移動させることを可能にする操作部138・・・が設けられている。
本実施例において、爪部135・・・の数は4つであるが、3つ、5つ、6つ、8つなど、その数は任意に設定することができる。
燃料タンク51の凹部111は、ポンプ取付孔112を有する底面111aと、この底面111aに直角に設けた側面111sとからなり、この側面111sに溝部133が設けられている。
ポンプ取付孔112へ、燃料ポンプ52の小径部121を挿入し、この小径部121より上位に設けられている燃料ポンプ52の大径部122を凹部111に臨ませることで、燃料ポンプ52を燃料タンク51に取り付けるようにした。
凹部111の側面111sと大径部122の側面111sとの間にシール部材131が介在され、このシール部材131は、爪部135・・・の基部135k・・・で上方から押さえられている。
溝部133よりも燃料タンク51のポンプ取付孔112側に設けられているシール部材131は、爪部135・・・の基部135k・・・で上方から押さえられているので、シール部材131が上方にずれることを抑制してシール部材131を所定位置に収容することが可能になる。
図7は図5の7a−7a線断面図および図5の7b矢視図である。
(a)は図5の7a−7a線断面図であり、燃料タンク51の上面51aに、上方に略半球状に突設した小凸部141が設けられ、燃料ポンプ52の上部に大径部122から水平方向外方に回り止め部126が延設され、この回り止め部126の窪み部143を小凸部141に係合する。回り止め部126は、腕部142と、この腕部142の先端部に設け小凸部141と係合する窪み部143とが設けられている。
(b)は図5の7b矢視図であり、窪み部143は、断面下向きにコ字状に形成され小凸部141が係合されている。
燃料タンク51に燃料ポンプ52を取り付けるときに、小凸部141に回り止め部126を係合させることで、部品点数を増やすことなく、取付後の燃料ポンプ52が回動することを防止することができる。
図5を参照して、回り止め部126は、対角線上に2つ設けたが、1つ、3つ、4つなどでもよく、その位置および配設数は任意に設定可能である。
以上に述べた燃料ポンプのタンク取付構造の作用を次に述べる。
図8は本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造の作用説明図である。
(a)において、燃料ポンプに設けた係合突起136・・・は、燃料タンク51の溝部133に係合されることで、燃料ポンプ52が、燃料タンク51に取り付けられている。
(b)において、燃料タンク51から燃料ポンプ52を取り外す場合に、燃料ポンプ52の操作部138・・・を燃料ポンプ52の径方向内方に矢印bの如く操作し、複数の爪部135・・・に設けた係合突起136・・・と溝部133の係合を解除する。
大径部122の上部に、上にいくほど径が小さくなるようなテーパー面161が形成されているので、大径部122の側面から上へ延びる複数の爪部135・・・を、作業者が操作部138・・・をつまむことにより操作するときに、径方向内側にたわませる量が大きくとれる。爪部135・・・のたわみ量が大きくとれれば、燃料ポンプ52の取外しに係る操作をより容易に行うことができる。
(c)において、(b)の状態のままで、燃料ポンプ52を矢印c方向に持ち上げ、燃料ポンプ52を燃料タンク51から取り外す。
上記と反対に、燃料タンク51に燃料ポンプ52を取り付ける場合には、取り外す手順とは逆の手順で行えばよく、燃料タンク51の凹部111に燃料ポンプ52の大径部122をセットし、複数の爪部135・・・を係合突起136・・・に係合させる。
燃料タンク51側に溝部133が設けられ、燃料ポンプ52側に複数の爪部135・・・が設けられているので、別途、新たな締結部材を設けることなく、燃料タンク51に燃料ポンプ52を簡便に取り付けまたは取り外することが可能になる。別途、新たな締結部材を設ける必要はないので、燃料ポンプ52のタンク取付構造に係るコストを下げることが可能になる。
図9は図3の別実施例図であり、燃料ポンプのタンク取付構造110Bは、燃料を蓄える燃料タンク51の上部に凹部111が設けられ、この凹部111の底面111aにポンプ取付孔112が設けられ、このポンプ取付孔112へ燃料ポンプ52Bが取り付けられる。
図3と大きく異なる点は、燃料ポンプ52Bの頭部123Bに設けられ、ポンプ取付孔112に係合する係合部130Bの構成である。この他、図3と大きく異なる点はなく説明を省略する。係合部130Bの詳細な構造について、次図以降で説明する。
図10は図5の別実施例図、図11は図10の11−11線断面図である。以下、図10〜図11を参照し説明を行う。
燃料ポンプ52Bは、略円柱状を呈しポンプモータなどが内蔵される小径部121Bと、この小径部121Bの上に設け燃料タンク51の凹部111に収納される大径部122Bと、この大径部122Bの上面に設けるポンプ頭部123Bとが設けられている。
大径部122Bの側面122Bsから延び、燃料ポンプ52Bの周方向および軸方向に垂直な方向に切込部151を有することで径方向に移動可能な複数の爪部135B・・・が設けられ、これらの爪部135B・・・に、溝部133と係合する係合突起136B・・・が形成されるとともに、爪部135B・・・の上端部135Bt・・・に、燃料タンク51の上面51aよりも上方に延びる操作部138B・・・が設けられている。
切込部151は、縦方向に形成した縦切込151vと水平方向に形成した横切込151hとからなり、縦切込151vには、各々の係合突起136B・・・が径方向中心に移動可能になるように、平面視Wの幅をもたせるようにした。
また、凹部111の側面111sと大径部122Bの側面122Bsとの間にシール部材131が介在されている。
さらに、大径部122の側面下部に、全周にわたり径方向内方に段部152が形成され、この段部152の下面にシール部材131が設けられている。
大径部122の側面下部に、全周にわたり径方向内方に段部152が形成されているので、シール部材131を段部152で押さえながら燃料タンク51の凹部111に収納することができる。段部152を設けることで、この段部152にシール部材131を収容することが可能になり、燃料ポンプ52の取付構造をコンパクトにすることができる。
図12は別実施例に係る燃料ポンプのタンク取付構造の作用説明図である。
(a)において、燃料ポンプに設けた係合突起136B・・・は、燃料タンク51の溝部133に係合されていることで、燃料ポンプ52Bが、燃料タンク51に取り付けられている。
(b)において、燃料タンク51から燃料ポンプ52Bを取り外す場合に、燃料ポンプ52Bの操作部138B・・・を燃料ポンプ52Bの径方向内方に矢印b2の如く操作し、複数の爪部135B・・・と係合突起136B・・・との係合を解除する。
(c)は(b)のc矢視図であり、操作部138B・・・を、燃料ポンプ52Bの軸方向に移動させることで、係合突起136B・・・を凹部111の側面111sよりも内方に移動させることができる。
この状態を維持しながら、燃料ポンプ52Bを持ち上げ、燃料ポンプ52Bを燃料タンク51から取り外すことができる。
また、燃料タンク51に燃料ポンプ52Bを取り付ける場合には、取り外す手順とは逆の手順で行えばよく、操作部138B・・・を燃料タンク51の凹部111に燃料ポンプ52Bの大径部122Bをセットし、複数の爪部135B・・・を溝部133に係合させる。
燃料タンク51側に溝部133が設けられ、燃料ポンプ52B側に複数の爪部135B・・・が設けられているので、別途、新たな締結部材を設けることなく、燃料タンク51に燃料ポンプ52Bを簡便に取り付けまたは取り外することが可能になる。別途、新たな締結部材を設ける必要はないので、燃料ポンプ52Bのタンク取付構造に係るコストを下げることが可能になる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
本発明は、自動二輪車に設けられている燃料ポンプのタンク取付構造に好適である。
本発明に係る自動二輪車の側面図である。 本発明に係る鞍乗り型車両の要部断面図である。 本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造の分解斜視図である。 本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造に設けた係合部の構造を説明する分解斜視図である。 燃料ポンプのタンク取付構造を説明する平面図である。 図5の6−6線断面図である。 図5の7a−7a線断面図および図5の7b矢視図である。 本発明に係る燃料ポンプのタンク取付構造の作用説明図である。 図3の別実施例図である。 図5の別実施例図である。 図10の11−11線断面図である。 別実施例に係る燃料ポンプのタンク取付構造の作用説明図である。
符号の説明
51…燃料タンク、51a…燃料タンクの上面、52…燃料ポンプ、110、110B…燃料ポンプのタンク取付構造、111…凹部、111a…凹部の底面、111s…凹部の側面、112…ポンプ取付孔、121…燃料ポンプの小径部、122、122B…燃料ポンプの大径部、122s…大径部の側面、131、131B…シール部材、133…溝部、135、135B…爪部、135t、135Bt…爪部の上端部、135k…爪部の基部、136、136B…係合突起、138、138B…操作部、141…小凸部、143…窪み部、151…切込部、161…テーパー面。

Claims (6)

  1. 燃料タンクの上部に凹部が設けられ、この凹部の底面にポンプ取付孔が設けられ、このポンプ取付孔へ、燃料ポンプの小径部を挿入し、この小径部より上位に設けられている燃料ポンプの大径部を前記凹部に臨ませることで、燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるようにした燃料ポンプのタンク取付構造において、
    前記凹部の側面に溝部が設けられ、
    この溝部よりも前記燃料タンク側で、前記凹部の側面と前記大径部の側面との間にシール部材が介在され、
    前記大径部の側面から上へ延びる複数の爪部が設けられ、
    これらの爪部に、前記溝部と係合する係合突起が形成されるとともに、前記爪部の上端部に、前記燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられていることを特徴とする燃料ポンプのタンク取付構造。
  2. 前記シール部材は、前記爪部の基部で上方から押さえられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料ポンプのタンク取付構造。
  3. 前記大径部の上部に、上にいくほど径が小さくなるようなテーパー面が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料ポンプのタンク取付構造。
  4. 燃料タンクの上部に凹部が設けられ、この凹部の底面にポンプ取付孔が設けられ、このポンプ取付孔へ、燃料ポンプの小径部を挿入し、この小径部より上位に設けられている燃料ポンプの大径部を前記凹部に臨ませることで、燃料ポンプを燃料タンクに取り付けるようにした燃料ポンプのタンク取付構造において、
    前記凹部の側面と前記大径部の側面との間にシール部材が介在され、
    前記大径部の側面から延び、燃料ポンプの周方向および軸方向に垂直な方向に切込部を有することで径方向に移動可能な複数の爪部が設けられ、
    これらの爪部に、前記溝部と係合する係合突起が形成されるとともに、前記爪部の上端部に、前記燃料タンクの上面よりも上方に延びる操作部が設けられていることを特徴とする燃料ポンプのタンク取付構造。
  5. 前記大径部の側面下部に、全周にわたり径方向内方に段部が形成され、この段部の下面に前記シール部材が設けられていることを特徴とする請求項4記載の燃料ポンプのタンク取付構造。
  6. 前記燃料タンクの上面に、上方へ突出する小凸部が設けられ、
    前記燃料ポンプに、前記小凸部に係合する窪み部が設けられ、これら小凸部と窪み部とで回り止めが構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の燃料ポンプのタンク取付構造。
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