JP2009221533A - 耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】UOE製管プロセスにより製造された母材引張強度が600MPa以上の鋼管であって、シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]が0.95以上であり、母材の管周方向降伏比が92%以下、母材表層部の硬さ(HVs)と母材中心部の平均硬さ(HVm)の差[HVs−HVm]がHV30以下である。母材の降伏比を低下させ、母材の表層部と内部の硬さの差を小さくすることで、溶接熱影響部への歪集中が抑制され、内圧による溶接部からの破壊発生が防止される。
【選択図】図3
Description
不安定延性破壊を防ぐことを目的として、特許文献1には、金属組織をベイナイト単一組織とすることによって吸収エネルギーを高めたラインパイプ用鋼板の製造方法が開示され、また、特許文献2には、鋼板表層部を超微細組織とすることによって不安定延性破壊の停止性能を高めた鋼材が開示されている。
[1]UOE製管プロセスにより製造された母材引張強度が600MPa以上の鋼管であって、シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]が0.95以上であり、母材の管周方向降伏比が92%以下、母材表層部の硬さ(HVs)と母材中心部の平均硬さ(HVm)の差[HVs−HVm]がHV30以下であることを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
[2]上記[1]の鋼管において、母材が、C:0.03〜0.08質量%、Si:0.01〜0.5質量%、Mn:1.5〜2.0質量%、P:0.02質量%以下、S:0.002質量%以下、Al:0.08質量%以下、Nb:0.01〜0.05質量%、Ti:0.005〜0.02質量%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
[4]上記[2]又は[3]の鋼管において、母材が、さらに、V:0.1質量%以下、Ca:0.0005〜0.0030質量%、B:0.005質量%以下の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載の高強度鋼管の製造方法において、
圧延垂直方向の降伏比が88%以下の鋼板を用いてUOE製管プロセスにより鋼管を製造する方法であって、シーム溶接後に施す拡管工程での拡管率を0.6〜1.4%とすることを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管の製造方法。
以上のように、本発明の最大の特徴は管周方向での母材の降伏比を低下させ、母材の表層部と内部の硬さの差を小さくすることで、溶接熱影響部への歪集中を抑制することである。これによって、内圧による溶接部からの破壊発生を抑制し、耐内圧破壊特性を向上させることができる。
・母材引張強度:600MPa以上
本発明の目的は、高強度のUOE鋼管で問題となる内圧による溶接部からの破壊を防止することにあるが、引張強度が600MPa未満の鋼管では特に問題とならないため、対象とする鋼管の強度を600MPa以上とする。
・シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]:0.95以上
シーム溶接金属の引張強度が母材の引張強度よりも著しく低い場合、内圧による管周方向の応力が付与されると溶接部が優先して変形を生じるようになり、溶接部からの破壊を生じてしまう。しかし、後述するような母材特性を有している場合、シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]が0.95以上であれば、溶接部からの破壊を抑制できるため、その下限を0.95に規定する。また、シーム溶接金属と母材の引張強度の比が大きいほど、溶接部からの破壊に対する危険性が低下するため、より安定した耐内圧破壊性能を得るためには、シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]を1.0以上とすることが好ましい。
なお、シーム溶接は通常のUOE鋼管の製造に用いられるサブマージアーク溶接等を適用すればよく、溶接に用いる溶接材料を適宜選択して溶接金属の強度を調節すればよい。
母材の管周方向降伏比が高いと、内圧による管周方向の変形に対して溶接部への歪集中を生じやすくなり、溶接部破壊の原因となる。しかし、母材の管周方向降伏比が92%以下であれば、母材の変形によって溶接部への歪集中が低減され、溶接部からの破壊を抑制できる。このため母材の管周方向降伏比を92%以下に規定する。なお、母材の管周方向の引張試験は、鋼管を矯正して平板とした全厚の試験片が用いられる場合があるが、矯正によって引張特性が大きく変化するため、本発明においては、未矯正の鋼管の管周方向から採取した丸棒引張試験片によって評価する。
母材表層部の硬さが中心部の硬さよりも著しく大きい場合、たとえ母材の管周方向降伏比が低くても溶接部への歪集中を生じやすくなる。しかし、母材表層部の硬さ(HVs)と母材中心部の平均硬さ(HVm)の差[HVs−HVm]がビッカース硬さでHV30以下であれば大きな歪集中を生じないため、その差の上限をHV30に規定する。なお、母材表層部の硬さ(HVs)は、鋼管の表裏面から深さ1mmの位置で測定し、その最大値とする。また、母材中心部の平均硬さ(HVm)は、管厚方向で硬さを測定したときの、表面側の管厚1/4の位置と裏面側の管厚1/4の位置の間の硬さの平均値とする。
なお、母材表層部の硬さ(HVs)と母材中心部の平均硬さ(HVm)の差が小さい鋼板は、後述する化学成分及び製造条件に従うこと、特に加速冷却の冷却停止温度を500℃以上とし、さらに加速冷却後の再加熱温度を570℃以上とすることで得ることができる。
UOE製管プロセスにより鋼管を製造する場合、冷間成形によって鋼板に歪が付与され、特に、シーム溶接後の拡管工程では管周方向に引張変形を受けるため、降伏比が上昇する。そのため管周方向で低い降伏比を得るには、鋼板の状態で降伏比を十分低くする必要がある。さらに、拡管工程での拡管率を一定範囲に制御することで、所定の管周方向降伏比を得ることが可能となる。
・鋼板の圧延垂直方向の降伏比:88%以下
UOE鋼管は冷間成形によって製造されるために、使用する鋼板と成形後の鋼管とで引張特性が大きく変化する。降伏比の低い鋼管を得るためには、それに用いる鋼板の降伏比を低くする必要があり、管周方向の降伏比が92%以下の鋼管を得るためには、鋼板の圧延垂直方向の降伏比を88%以下にする必要がある。このため、鋼管の製造に用いる鋼板の圧延垂直方向の降伏比の上限を88%に規定する。
UOE鋼管の製造工程において、管周方向の降伏比に最も影響を及ぼす工程が拡管工程であり、拡管率が大きいほど管周方向への歪の付与によって降伏比が大きく上昇する。しかし、拡管率が1.4%以下であれば、管周方向の降伏比を92%以下に抑制することができるため、拡管率の上限を1.4%とする。また、拡管率が低すぎると鋼管の真円度が低下し、溶接部への歪集中の原因となるため、その下限を0.6%とする。
まず、鋼板の化学成分について説明する。なお、各元素の含有量の「%」は、いずれも質量%を意味する。
・C:0.03〜0.08%
Cは鋼材の強度を確保するとともに、ベイナイトまたはマルテンサイトの生成を促進し、低降伏比に有利な複相組織を得るために必要な元素である。しかし、0.03%未満では十分な強度が得られず、一方、0.08%を超えて添加すると溶接性を劣化させるので、C含有量は0.03〜0.08%とすることが好ましい。
Siは脱酸のため添加するが、0.01%未満では脱酸効果が十分でなく、一方、0.5%を超えると靭性や溶接性を劣化させるため、Si含有量は0.01〜0.5%とすることが好ましい。
・Mn:1.5〜2.0%
Mnは強度及び靭性確保のために添加するが、1.5%未満ではその効果が十分でなく、一方、2.0%を超えると溶接性が劣化するため、Mn含有量は1.5〜2.0%とすることが好ましい。
・P:0.02%以下
Pは不可避不純物として含有されるが、靭性及び溶接性を劣化させるため、P含有量は0.02%以下とすることが好ましい。
・S:0.002%以下
Sは不可避不純物として含有されるが、一般的に鋼中においてはMnS介在物となってボイドの発生起点となり、シャルピー吸収エネルギーを低下させるため、その含有量を厳しく規制する必要がある。しかし、0.002%以下であれば問題ないので、S含有量は0.002%以下とすることが好ましい。
Alは脱酸剤として添加されるが、0.08%を超えると鋼の清浄度が低下し、靭性が劣化するため、Al含有量は0.08%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、0.01〜0.08%である。
・Nb:0.01〜0.05%
Nbは制御圧延によって組織を微細化し、靭性及び強度を高めるために必要な元素であるが、0.01%未満ではその効果が小さく、一方、0.05%を超えて添加すると溶接熱影響部(HAZ)の靭性を劣化させるので、その添加量は0.01〜0.05%とすることが好ましい。
・Ti:0.005〜0.02%
Tiは炭窒化物として析出し、スラブ加熱時の結晶粒粗大化抑制及び溶接熱影響部の微細化に有効な元素である。しかし、0.005%未満ではその効果が得られず、一方、0.02%を超えると析出物が粗大化し、溶接部の靭性を劣化させるので、その添加量は0.005〜0.02%とすることが好ましい。
・Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下の中から選ばれる1種以上
Cu、Ni、Cr、Moは、いずれも強度を高めるために有効な元素であるが、いずれも0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化するので、添加する場合は各々0.5%以下とすることが好ましい。
・V:0.1%以下
Vは炭窒化物として析出することで強度向上に有効な元素である。しかし、0.1%を超えて添加すると、溶接熱影響部の靭性が劣化するので、添加する場合は0.1%以下とすることが好ましい。
Caは介在物の制御のために添加することができる。0.0005%未満では効果がなく、一方、0.0030%を超えると介在物量が増えて靭性が劣化するので、添加する場合は0.0005〜0.0030%とすることが好ましい。
・B:0.005%以下
Bは強度上昇、HAZ靭性改善に寄与する元素である。その効果を得るためには、0.0005%以上添加することが好ましいが、0.005%を超えて添加すると溶接性を劣化させるため、添加する場合は0.005%以下とすることが好ましい。
上記以外の残部は実質的にFeからなる。残部が実質的にFeからなるとは、本発明の作用効果を無くさない限り、不可避不純物をはじめ、他の微量元素を含有するものが本発明の範囲に含まれ得ることを意味する。例えば、Mg:0.02%以下、REM:0.02%以下の1種以上を添加してもよい。
ここで、上記の加熱温度、圧延終了温度、加速冷却停止温度(冷却終了温度)、再加熱温度等の温度は、鋼板の板厚方向平均温度とする。この板厚方向平均温度は、スラブまたは鋼板の表面温度から、板厚、熱伝導率等のパラメータを考慮して、計算により求められる。また、冷却速度は、熱間圧延終了後、加速冷却停止温度までの冷却に必要な温度差をその冷却するに要した時間で割った平均冷却速度である。また、昇温速度は、冷却後、再加熱に必要な温度差を再加熱するに要した時間で割った平均昇温速度である。
熱間圧延での加熱温度は1000〜1200℃とする。加熱温度が1000℃未満では、炭化物の固溶が不十分で必要な強度と降伏比が得られず、一方、1200℃を超えると母材靭性が劣化する。
熱間圧延の圧延終了温度はAr3点以上とする。圧延終了温度がAr3点未満であると、その後のフェライト変態速度が低下するため、再加熱によるフェライト変態時に十分な微細析出物の分散析出が得られず、強度が低下する。また、再加熱時の未変態オーステナイトへのCの濃縮が不十分となり、島状マルテンサイトが生成しない。ここで、Ar3点はフェライト変態が開始する温度であり、例えば、下記(1)式により求めることができる。
Ar3(℃)=910−310C−80Mn−20Cu−15Cr−55Ni−80Mo …(1)
但し、(1)式に示す元素記号は各元素の質量%を表す。
以上のような条件で製造した鋼板を用い、UOE製管プロセスにより鋼管を製造することで、より耐内圧破壊性能に優れた鋼管を安定して得ることができる。
加熱したスラブを熱間圧延し、熱間圧延後の鋼板を直ちに水冷型の加速冷却設備を用いて冷却し、次いで、加速冷却設備と同一ライン上に設置した誘導加熱炉を用いて再加熱した。加速冷却時の冷却速度は40〜55℃/s、再加熱時の加熱速度は20〜30℃/sとした。また、一部の鋼板については、比較のため再加熱を行わなかった。これらの鋼板を用いてUOE製管プロセスにより鋼管を製造した。
製造された各鋼管に対して、図1に示す方法で水圧バースト試験を実施した。試験鋼管の両端部にエンドキャップを溶接し、内部を水で充填した。その後、さらに高圧ポンプで水を注入し、鋼管がバーストするまでに注入した水量(ΔV)の鋼管の初期内容積(V0)に対する割合(百分率)を破壊体積歪として評価した。表2に使用した鋼板の製造条件と特性を、表3に鋼管の製造条件と特性をそれぞれ示す。
一方、比較例であるNo.11〜17は、母材の管周方向降伏比が高いか、若しくはシーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)との比[TSw/TSb]が小さいため、水圧バースト試験での破壊体積歪が小さく且つ全てHAZ部から破断している。
Claims (5)
- UOE製管プロセスにより製造された母材引張強度が600MPa以上の鋼管であって、シーム溶接金属の引張強度(TSw)と母材引張強度(TSb)の比[TSw/TSb]が0.95以上であり、母材の管周方向降伏比が92%以下、母材表層部の硬さ(HVs)と母材中心部の平均硬さ(HVm)の差[HVs−HVm]がHV30以下であることを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
- 母材が、C:0.03〜0.08質量%、Si:0.01〜0.5質量%、Mn:1.5〜2.0質量%、P:0.02質量%以下、S:0.002質量%以下、Al:0.08質量%以下、Nb:0.01〜0.05質量%、Ti:0.005〜0.02質量%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
- 母材が、さらに、Cu:0.5質量%以下、Ni:0.5質量%以下、Cr:0.5質量%以下、Mo:0.5質量%以下の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2に記載の耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
- 母材が、さらに、V:0.1質量%以下、Ca:0.0005〜0.0030質量%、B:0.005質量%以下の中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項2又は3に記載の耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高強度鋼管の製造方法において、
圧延垂直方向の降伏比が88%以下の鋼板を用いてUOE製管プロセスにより鋼管を製造する方法であって、シーム溶接後に施す拡管工程での拡管率を0.6〜1.4%とすることを特徴とする耐内圧破壊特性に優れた高強度鋼管の製造方法。
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JP2012241274A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Jfe Steel Corp | 耐圧潰性および耐サワー性に優れた高強度ラインパイプおよびその製造方法 |
JP2012241273A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Jfe Steel Corp | 耐圧潰性および耐サワー性に優れた高強度ラインパイプおよびその製造方法 |
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