JP5782827B2 - 高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管及びその製造方法 - Google Patents
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第1の発明は、質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.01〜0.30%、Mn:0.8〜1.6%、P:0.012%以下、S:0.0015%以下、Al:0.01〜0.08%、Nb:0.030〜0.08%、Ti:0.010〜0.04%、Ca:0.0005〜0.0035%、N:0.0020〜0.0060%、を含有し、C(%)−0.065Nb(%)が0.025以上、C(%)+0.67Nb(%)が0.08以下であり、下記(1)式で表されるCP値が0.98以下、下記(2)式で表されるPCM値が0.170以下であり、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼管であり、金属組織がベイナイトとフェライトの面積分率の合計が95%以上で、フェライト中にNbとTiを含有する平均粒径20nm以下の微細析出物が分散析出しており、島状マルテンサイト(MA)の面積分率が3%以下であることを特徴とする、引張強度570MPa以上の高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管。
PCM=C(%)+Si(%)/30+Mn(%)/20+Cu(%)/20+Ni(%)/60+Cr(%)/20+Mo(%)/15+V(%)/10+5B(%)・・・(2)式
ただし、各元素記号は含有量(質量%)であり、含有しない元素は0とする。
第3の発明は、鋼スラブを、1000〜1200℃に加熱し、未再結晶温度域の累積圧下率が60%以上、圧延終了温度がAr3以上の熱間圧延を行い、引き続き、(Ar3−30℃)以上の温度から10℃/秒以上の冷却速度で、鋼板平均温度が300〜600℃まで加速冷却を行い、引き続いて鋼板平均温度が550〜700℃となる再加熱を行うことにより製造した鋼板を、冷間成形により鋼管形状とし、突き合せ部をシーム溶接し、次いで拡管率が0.4%〜1.2%の拡管を施すことを特徴とする、第1の発明または第2の発明に記載の引張強度570MPa以上の高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管の製造方法。
まず、本発明の各構成要件の限定理由について説明する。
はじめに、本発明の高強度高靱性鋼板が含有する化学成分の限定理由を説明する。なお、成分%は全て質量%を意味する。
Cは、加速冷却によって製造される鋼板の強度を高めるために最も有効な元素である。しかし、0.02%未満では十分な強度を確保できないだけでなく、固溶C量が不足するため特に溶接HAZで粒界強度低下による靱性劣化を招く。0.06%を超えるとHAZ靱性および耐HIC性能を劣化させ、またスラブ加熱時のNbCの固溶を阻害するため、析出強化に必要な固溶Nb量が低下し、十分な強度が得られない。従って、C量を0.02〜0.06%の範囲内とする。安定した析出強化を得るためには、好ましくは0.02〜0.05%とする。
Siは脱酸のために添加するが、この効果は0.01%以上で発揮されるが、0.30%を超えると靱性や溶接性を劣化させ、さらに、MAの生成が促進されるため圧縮強度が低下する。従ってSi量は0.01〜0.30%の範囲とする。
Mnは鋼の強度および靱性の向上のため添加するが、0.8%未満ではその効果が十分ではなく、1.6%を超えると溶接性と耐HIC性能が劣化する。従って、Mn量は0.8〜1.6%の範囲とする。
Pは不可避不純物元素であり、中心偏析部の硬さを上昇させることで耐HIC性能を劣化させる。この傾向は0.012%を超えると顕著となる。従って、P量を0.012%以下とする。好ましくは、0.008%以下とする。
Sは不可避不純物元素であり、鋼中においては一般にMnS系の介在物となるが、Ca添加によりMnS系からCaS系介在物に形態制御される。しかしSの含有量が多いとCaS系介在物の量も多くなり、高強度材では割れの起点となり得る。この傾向は、S量が0.0015%を超えると顕著となる。従って、S量を0.0015%以下とする。より厳しい耐HIC性能が要求される場合は、S量をさらに低下することが有効であり、好ましくは0.0008%以下とする。
Alは脱酸剤として添加されるが、この効果は0.01%以上で発揮されるが、0.08%を超えると清浄度の低下により延性を劣化させる。従って、Al量は0.01〜0.08%とする。
Nbは本発明において重要な元素である。Nbは、NbCとして析出し強度上昇に極めて有効な元素であり、また、圧延時の粒成長を抑制し、微細粒化により靱性も向上させる。しかし、Nb量が0.030%未満ではその効果が小さく、0.08%を超えて添加しても析出強化に必要なスラブ加熱時の固溶Nb量は増加せず、強度上昇が飽和し、さらに中心偏析部に粗大な未固溶NbCを生成させ耐HIC性能を劣化させる。
従って、Nb量は0.030〜0.08%の範囲とする。より厳しい耐HIC性能が必要とされる場合は、0.030〜0.06%とすることが好ましい。
Tiは本発明において重要な元素である。Tiは、Nb、V、Moと共に微細な複合炭化物を形成するが、一定量以上の添加によってNbCを主体とした複合炭化物がさらに微細化され、強度上昇に大きく寄与する。しかし、0.010%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.04%を超える添加は溶接熱影響部の靱性を劣化させるので、0.010〜0.04%とする。
析出強化を十分に活用し、かつ溶接熱影響部の靱性劣化を抑制するという観点から、Ti量は0.015〜0.035%とすることがより好ましい。
Caは硫化物系介在物の形態を制御し、延性を改善するために有効な元素であるが、0.0005%未満ではその効果がなく、0.0035%を超えて添加しても効果が飽和し、むしろ清浄度の低下により靱性を劣化させる。従って、Ca量は0.0005〜0.0035%の範囲とする。
Nは鋼中に不純物として含有されるがCと同様に鋼中に固溶元素として存在すると歪時効を促進し、バウシンガー効果による圧縮強度低下の防止に寄与する。しかし、0.0020%未満ではその効果が小さく、また、0.0060%を超えて含有すると、靱性が劣化する。よって、N量は0.0020〜0.0060%の範囲とする。
本発明は固溶Cと転位との相互作用により逆応力発生を抑制することでバウシンガー効果を低減し、鋼管の圧縮強度を高めるものであり、有効な固溶Cを確保することが重要となる。一般に、鋼中のCはセメンタイトやMAとして析出するほか、Nb等の炭化物形成元素と結合し炭化物として析出し、固溶C量が減少する。このとき、C含有量に対してNb含有量が多すぎるとNb炭化物の析出量が多く十分な固溶Cが得られない。しかし、C(%)−0.065Nb(%)が0.025以上であれば十分な固溶Cが得られるため、C含有量とNb含有量の関係式である、C(%)−0.065Nb(%)を0.25以上に規定する。
C(%)+0.67Nb(%):0.080以下
本要件は本発明で重要な構成要件である。種々のNb及びC量の鋼を、実験室で加熱・熱間圧延し、加速冷却後に再加熱処理を行った鋼板について引張強度を調査した結果、C(%)+0.67Nb(%)が0.08以下の範囲で高い強度が得られることが判明した。これは、CとNbの量に応じてNbCの溶解温度が変化し、あるNb量に対してC量が低いとNbCの溶解温度が低下し、所定の加熱温度では固溶Nb量が増加するためである。C、Nb添加量が多い場合はNbCの溶解温度が上昇するため、さらに高い温度に加熱しなければ十分な固溶Nb量が得られない。一般的なスラブ加熱温度の範囲では、C(%)+0.67Nb(%)が0.08を超えると、NbCの溶解温度が高くなり、固溶Nb量の不足による強度不足を生じるとともに、粗大な未固溶炭化物によって耐HIC性能が劣化する虞があるため、本発明においては、C(%)+0.67Nb(%)を0.080以下に規定する。スラブ加熱温度のバラツキを考慮して、より確実に固溶Nb量を得るためには、C(%)+0.67Nb(%)を0.075以下とすることが好ましい。
CP=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+22.36P(%) ・・・(1)式
ただし、各元素記号は含有量(質量%)であり、含有しない元素は0とする。
CPは各合金元素の含有量から中心偏析部の材質を推定するために考案された式であり、CPの値が高いほど、中心偏析部の濃度が高くなり、中心偏析部の硬さが上昇する。このCP値を0.98以下とすることで中心偏析部の硬さ低くし、HIC試験での割れを抑制することが可能となる。CP値が低いほど中心偏析部の硬さが低くなるため、さらに高い耐HIC性能が必要な場合はその上限を0.95とすることが望ましい。
PCM=C(%)+Si(%)/30+Mn(%)/20+Cu(%)/20+Ni(%)/60+Cr(%)/20+Mo(%)/15+V(%)/10+5B(%)・・・(2)式
ただし、各元素記号は含有量(質量%)であり、含有しない元素は0とする。
Cuは、靱性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接部のHAZ靱性が劣化する。従って、Cuを添加する場合は0.5%以下とすることが好ましい。
Niは、靱性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、1.0%を超えて添加すると溶接部のHAZ靱性が劣化する。従って、Niを添加する場合は1.0%以下とすることが好ましい。
Crは、焼き入れ性を高めることで強度の上昇に有効な元素であるが、1.0%を超えて添加すると溶接部のHAZ靱性を劣化させる。従って、Crを添加する場合は1.0%以下とすることが好ましい。
Moは、NbやTiと同様に複合炭化物を生成し、析出強化による強度上昇に極めて有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接部のHAZ靱性が劣化する。従って、Moを添加する場合は0.5%以下とすることが好ましい。
Vは、NbやTiと同様に複合炭化物を生成し、析出強化による強度上昇に極めて有効な元素であるが、0.07%を超えて添加すると溶接部のHAZ靱性が劣化する。従って、Vを添加する場合は0.07%以下とすることが好ましい。また、溶接部の会合部HAZ等、複数サイクルの溶接による熱履歴を受ける部分では、VCとして析出しHAZ部を硬化させ著しい靱性劣化を生じるため、DNV規格などの厳しいHAZ靱性要求がある場合は、Vの添加量を0.04%未満にすることがさらに好ましい。
本発明の選択元素であるMo及びVもNbと同様に炭化物を形成する元素であり、これらの元素も十分な固溶Cが得られる範囲で添加することが好ましい。しかし、C(%)−0.065Nb(%)−0.025Mo(%)−0.057V(%)で表される関係式の値が0.025未満では固溶Cが不足することがあるため、C(%)−0.065Nb(%)−0.025Mo(%)−0.057V(%)を0.025以上にすることが好ましい。
本発明における金属組織の限定理由を以下に示す。
本発明は、加速冷却後の再加熱によってベイナイトとフェライトからなる金属組織とすることを特徴としている。このような組織は次のような方法で得ることができる。まず、制御圧延によって微細化したオーステナイト相が、加速冷却によってベイナイト組織に変態するが、ベイナイト変態終了温度よりも高い温度で加速冷却を停止することで、未変態のオーステナイトを残し、その後の再加熱によって、未変態オーステナイトをフェライトに変態させ、ベイナイトとフェライトからなる金属組織を得る。
本発明は、ベイナイトとフェライトの強度差を低減するために、フェライト中にNbとTiを含有する平均粒径20nm以下の微細析出物を分散析出していることが特徴であるが、その理由を以下に述べる。
島状マルテンサイト(MA)は非常に硬質な相であり、変形時に局所的な転位の集積を促進し、バウシンガー効果により圧縮強度の低下を招くため、その面積分率を厳しく制限する必要がある。しかし、MAの面積分率が3%以下ではその影響が小さく圧縮強度の低下も生じないため、島状マルテンサイト(MA)の面積分率を3%以下に規定する。
本発明の第3発明は、上述した化学成分を含有する鋼スラブを、加熱し熱間圧延を行った後、加速冷却を施し、引き続いて誘導加熱による焼戻しを行う製造方法である。以下に、鋼板の製造条件の限定理由について説明する。
鋼スラブ加熱温度は、1000℃未満ではNbCの固溶が不十分でその後の析出による強化が得られないとともに、粗大な未固溶炭化物によって耐HIC性能が劣化し、1200℃を超えると、靱性やDWTT性能が劣化する。従って、鋼スラブ加熱温度は1000〜1200℃の範囲とする。さらに優れたDWTT性能が要求される場合は、鋼スラブ加熱温度の上限を1150℃にすることが好ましい。
バウシンガー効果を低減するための微細なベイナイト組織と高い母材靱性を得るためには、熱間圧延工程において未再結晶温度以下で十分な圧下を行う必要がある。しかし、圧下率が60%未満では効果が不十分であるため、未再結晶域で圧下率を60%以上とする。好ましくは70%以上とする。なお、圧下率は複数の圧延パスで圧延を行う場合はその累積の圧下率とする。また、未再結晶温度域はNb、Ti等の合金元素の添加量によって変化するが、本発明のNb及びTi添加量では、未再結晶温度域の上限温度を950℃とすればよい。
圧延終了温度がAr3温度を下回ると、加工フェライト組織が生成し、耐HIC性能を劣化させるため、圧延終了温度をAr3温度以上とすることが必要である。なお、Ar3温度は鋼の合金成分によって変化するため、それぞれの鋼で事前の実験によって変態温度を測定して求めることができるが、鋼の含有成分から下式(3)を用いて簡略的に求めることもできる。
Ar3(℃)=910−310C(%)−80Mn(%)−20Cu(%)−15Cr(%)−55Ni(%)−80Mo(%)・・・・・(3)式
ここで、式中、各元素記号は含有量(質量%)、含有しない場合は0とする。
本発明では、熱間圧延後の加速冷却とその後の再加熱によって金属組織をベイナイトとフェライトからなる組織とする。このため、加速冷却を行なわない場合、冷却開始温度がフェライト生成温度であるAr3温度を下回ると、ベイナイト変態に先立って析出物のない軟質なフェライトが生成し、バウシンガー効果による強度低下が大きく圧縮強度が低下するので好ましくない。
冷却速度を10℃/秒以上で行なう加速冷却方法は、高強度で高靱性の鋼板を得るために不可欠なプロセスであり、高い冷却速度で冷却することで変態強化による強度上昇効果が得られる。しかし、冷却速度が10℃/秒未満では十分な強度が得られないだけでなく、Cの拡散が生じるため未変態オーステナイトへCの濃化が起こり、MAの生成量が多くなる。前述のように、MA等の硬質第2相の存在によって、バウシンガー効果が促進されるため、圧縮強度の低下を招く。しかし、冷却速度が10℃/秒以上であれば冷却中のCの拡散が少なく、MAの生成も抑制される。よって加速冷却時の冷却速度の下限を10℃/秒とする。
圧延終了後の加速冷却でベイナイト変態域である300〜600℃まで急冷することにより、ベイナイト相を生成させ、かつ再加熱時のフェライト変態の駆動力を大きくする。駆動力が大きくなることで、再加熱過程でのフェライト変態を促進し、短時間の再加熱でフェライト変態を完了させることが可能となる。冷却停止温度が300℃未満では、ベイナイトやマルテンサイト単相組織となるか、フェライトとベイナイト組織の2相組織となっても島状マルテンサイト(MA)が過剰に生成するために圧縮強度や耐HIC性能が劣化する。
再加熱時の鋼板平均温度:550〜700℃
上述した加速冷却後、冷却停止温度以上であって、かつ550〜700℃の温度まで再加熱を行う。このプロセスは本発明における重要な製造条件である。
突き合せ部の溶接を行った後に、溶接残留応力の除去と鋼管真円度の向上のため、拡管を行う。このときの拡管率は、0.4%以上とする。所定の鋼管真円度が得られ、残留応力が除去されるためである。また、拡管率が高すぎるとバウシンガー効果による圧縮強度の低下が大きくなるため、拡管率の上限を1.2%とする。
本発明の鋼管は、API−X70グレード以上の高強度の鋼管への適用を目的としており、引張強度は570MPa以上に規定する。これは、引張強度が570MPa未満の比較的強度が低い鋼管なら、本発明のような析出強化を適用しなくても、溶接部のHAZ靱性を劣化するほどの合金元素の添加なしで、十分な強度が得られるためである。
Claims (3)
- 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.01〜0.30%、Mn:0.8〜1.6%、P:0.012%以下、S:0.0015%以下、Al:0.01〜0.08%、Nb:0.030〜0.08%、Ti:0.010〜0.04%、Ca:0.0005〜0.0035%、N:0.0020〜0.0060%、を含有し、C(%)−0.065Nb(%)が0.025以上、C(%)+0.67Nb(%)が0.080以下であり、下記(1)式で表されるCP値が0.98以下,下記(2)式で表されるPCM値が0.170以下であり、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼管であり、金属組織がベイナイトとフェライトの面積分率の合計が95%以上で、ベイナイトの平均粒径が5μm以下であり、フェライト中にNbとTiを含有する平均粒径20nm以下の微細析出物が分散析出しており、島状マルテンサイト(MA)の面積分率が3%以下であることを特徴とする、引張強度570MPa以上、圧縮降伏強度460MPa以上の高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管。
CP=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+22.36P(%) ・・・(1)式
PCM=C(%)+Si(%)/30+Mn(%)/20+Cu(%)/20+Ni(%)/60+Cr(%)/20+Mo(%)/15+V(%)/10+5B(%)・・・(2)式
ただし、各元素記号は含有量(質量%)であり、含有しない元素は0とする。 - さらに、質量%で、Cu:0.5%以下、Ni:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下、V:0.04%未満の中から選ばれる1種以上を含有し、C(%)−0.065Nb(%)−0.025Mo(%)−0.057V(%)が0.025以上であることを特徴とする請求項1に記載の引張強度570MPa以上、圧縮降伏強度460MPa以上の高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管。
- 鋼スラブを、1000〜1200℃に加熱し、未再結晶温度域の累積圧下率が60%以上、圧延終了温度がAr3以上の熱間圧延を行い、引き続き、(Ar3−30℃)以上の温度から10℃/秒以上の冷却速度で、鋼板平均温度が300〜600℃まで加速冷却を行い、引き続いて鋼板平均温度が550〜700℃となる再加熱を行うことにより製造した鋼板を、冷間成形により鋼管形状とし、突き合せ部をシーム溶接し、次いで拡管率が0.4%〜1.2%の拡管を施すことを特徴とする、請求項1または2に記載の引張強度570MPa以上、圧縮降伏強度460MPa以上の高圧縮強度耐サワーラインパイプ用鋼管の製造方法。
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