JP2009220728A - 車輌用空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車輌の走行環境に応じて、空気吸込み口の導入モードを切替えることのできる車輌用空気調和装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車輌の走行環境に関する情報を保持するカーナビゲーションシステムと、ガスセンサからの出力が所定の閾値以上になったときに外気導入モードから内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、カーナビゲーションシステムから車輌の走行環境に関する情報を取得する制御手段と、を備える。この制御手段は、カーナビゲーションシステムから取得する前記走行環境に関する情報に基づいて、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガス濃度の閾値を、閾値Cと、閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定する。
【選択図】図8
【解決手段】車輌の走行環境に関する情報を保持するカーナビゲーションシステムと、ガスセンサからの出力が所定の閾値以上になったときに外気導入モードから内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、カーナビゲーションシステムから車輌の走行環境に関する情報を取得する制御手段と、を備える。この制御手段は、カーナビゲーションシステムから取得する前記走行環境に関する情報に基づいて、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガス濃度の閾値を、閾値Cと、閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定する。
【選択図】図8
Description
本発明は、車輌用空気調和装置に関し、特に、外気のガス濃度に応じて、空気吸込み口のモードを外気導入モードと内気循環モードとを切替える車輌用空気調和装置に関するものである。
従来から、外気中に含まれるガス濃度を検出するガスセンサを設け、外気のガス濃度が所定の閾値以上の場合には、外気導入モードを強制的に内気循環モードに切替える車輌用空気調和装置が知られている。この車輌用空気調和装置は、排気ガスなどの有害なガス(以下、排気ガスと総称する)が多量に含まれている外気が車室内へ取り込まれると乗員に不快感を与えるのを防止する。
この車輌用空気調和装置において、空気吸込み口のモード切替えのための閾値がブロア出力に関係なく設定されていると、ブロア出力が高い場合には送風量が多いことから、内気循環モードに切替わるまでに多量に排気ガスが車室内に侵入する。モード切替えのための閾値を低く設定すれば、ブロア出力が高いときでも車室内への排気ガスの侵入を抑制できる。しかし、この場合にはガス濃度が低い場合にも強制的に内気循環モードに切替わり、正規の空調制御が困難となって乗員に不快感を与えるおそれがある。そこで、特許文献1は、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を、ブロア出力値によって変えることを提案している。
例えば、冬季には車輌の窓の曇りを抑えるために、車輌用空気調和装置は外気導入モードで運転されることが好ましい。また、中間期(春、秋)においても、車輌の燃費の観点から、車輌用空気調和装置は外気導入モードで運転されることが好ましい。また、外気導入モードと内気循環モードとの相互の切替えは風量や騒音の変化も伴う為、快適性の面からも切替え頻度が多くなることは避けたい。そのためには、車室内に排気ガスが侵入するおそれがないかまたは低い場合には、外気導入モードから内気循環モードへの不必要な切替えを行わないことが好ましい。特許文献1の提案はこの問題に対して一つの解決策を与えているが、ブロア出力値によって空気吸込み口のモードを切替える排気ガスセンサ出力の閾値を変えるだけでは、不必要なモードの切替えをなくすことができない。またブロア変化に連動して吸込み口を切替えると風量変化や騒音変化が増長され、乗員の快適性が損なわれる可能性がある。
一方で、車輌の装備仕様や車輌走行環境に対するセンサ特性や精度の兼ね合いから、ガスセンサの出力が車室内に導入される空気の排気ガス濃度を十分に反映できないなどの課題があり、更なる検知精度の向上が求められている。
そこで本発明は、車輌の状態または走行環境に応じて、空気吸込み口のモードを適切に切替えることのできる車輌用空気調和装置を提供することを目的とする。
一方で、車輌の装備仕様や車輌走行環境に対するセンサ特性や精度の兼ね合いから、ガスセンサの出力が車室内に導入される空気の排気ガス濃度を十分に反映できないなどの課題があり、更なる検知精度の向上が求められている。
そこで本発明は、車輌の状態または走行環境に応じて、空気吸込み口のモードを適切に切替えることのできる車輌用空気調和装置を提供することを目的とする。
本発明者等は上記目的を達成するために、空気吸込み口のモード切替えに関与する車輌内外の状況について検討した。以下にその検討結果を示す。
(1)フィルタの装着状況の影響
フィルタを装着し、このフィルタにより車室内に取り込まれる排気ガスの濃度を低減する車輌が知られている。フィルタを通過してろ過された車室内に導入される空気の排気ガスの濃度は低くなるので、この空気をガスセンサで検知すれば、外気導入モードから内気循環モードへの切替えを不必要に行なうことはない。ところが、排気ガス濃度を検知するガスセンサは、外気の排気ガスの濃度を検知することを目的としているため、特許文献1(図1)にも記載されているように、車輌の前方や空気取り入れ口などフィルタの前流に設置されている。したがって、エアフィルタを装着している車輌用空気調和装置においては、エアフィルタの有無に拘わらず、外気の排気ガス濃度の検知結果に対応して、空気吸込み口のモード切替えを行なっている。
(1)フィルタの装着状況の影響
フィルタを装着し、このフィルタにより車室内に取り込まれる排気ガスの濃度を低減する車輌が知られている。フィルタを通過してろ過された車室内に導入される空気の排気ガスの濃度は低くなるので、この空気をガスセンサで検知すれば、外気導入モードから内気循環モードへの切替えを不必要に行なうことはない。ところが、排気ガス濃度を検知するガスセンサは、外気の排気ガスの濃度を検知することを目的としているため、特許文献1(図1)にも記載されているように、車輌の前方や空気取り入れ口などフィルタの前流に設置されている。したがって、エアフィルタを装着している車輌用空気調和装置においては、エアフィルタの有無に拘わらず、外気の排気ガス濃度の検知結果に対応して、空気吸込み口のモード切替えを行なっている。
(2)車輌走行環境の影響
車輌が走行している場所によって、排気ガス濃度の変動に差異がある。例えば、車輌の停止、発進が頻繁に繰り返される市街地では、発進時に排気ガスの発生量が増えるため、排気ガス濃度の変化(単位時間当たりの変化)が一般に急激である。これに対して、トンネルでは、排気ガス濃度の変化が緩やかである。ここで、ガスセンサは、排気ガス濃度の絶対値をばらつきなく測定することが困難なため、排気ガス濃度の変化の緩急に応じて、排気ガス濃度の高低を演算処理して出力している。そのために、市街地においてはガスセンサの出力値が大きくなりやすく、逆にトンネルにおいてはガスセンサの出力値が小さくなりやすい。したがって、市街地を基準として空気吸込み口のモード切替えを行なう閾値を決めると、切替えが必要なときであっても、トンネルでは外気導入モードから内気循環モードへ切替えることができないおそれがある。この逆に、トンネルを基準として空気吸込み口のモード切替えを行なう閾値を決めると、切替えが必要ないときであっても、市街地では外気導入モードから内気循環モードへの切替えが行なわれてしまう。
以上では、市街地とトンネルとを対比して説明したが、坂道などの道路状況、渋滞状況などの車輌走行環境によって、排気ガス濃度の変化には差がある。
車輌が走行している場所によって、排気ガス濃度の変動に差異がある。例えば、車輌の停止、発進が頻繁に繰り返される市街地では、発進時に排気ガスの発生量が増えるため、排気ガス濃度の変化(単位時間当たりの変化)が一般に急激である。これに対して、トンネルでは、排気ガス濃度の変化が緩やかである。ここで、ガスセンサは、排気ガス濃度の絶対値をばらつきなく測定することが困難なため、排気ガス濃度の変化の緩急に応じて、排気ガス濃度の高低を演算処理して出力している。そのために、市街地においてはガスセンサの出力値が大きくなりやすく、逆にトンネルにおいてはガスセンサの出力値が小さくなりやすい。したがって、市街地を基準として空気吸込み口のモード切替えを行なう閾値を決めると、切替えが必要なときであっても、トンネルでは外気導入モードから内気循環モードへ切替えることができないおそれがある。この逆に、トンネルを基準として空気吸込み口のモード切替えを行なう閾値を決めると、切替えが必要ないときであっても、市街地では外気導入モードから内気循環モードへの切替えが行なわれてしまう。
以上では、市街地とトンネルとを対比して説明したが、坂道などの道路状況、渋滞状況などの車輌走行環境によって、排気ガス濃度の変化には差がある。
以上の検討結果に基づく、エアフィルタの装着状況に対応する本発明の車輌用空気調和装置は、車室外の空気を車室内に導入する外気導入モードと、車室内の空気を循環させる内気循環モードとを切替えるモード切替手段と、検出した外気のガス濃度に応じた値を出力するガスセンサと、導入された車室外の空気をろ過するフィルタが装着されているか否かを示すフィルタ有無情報を保持するフィルタ装着情報保持手段と、ガスセンサからの出力が所定の閾値以上になったときに外気導入モードから内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、フィルタ装着情報保持手段からフィルタ有無情報を取得する制御手段とを備える。そして、この車輌用空気調和装置の制御手段は、フィルタ装着情報保持手段から取得するフィルタ有無情報に基づいて、フィルタが有りの場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を閾値Aに設定し、フィルタが無しの場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を、閾値Aよりも小さい閾値Bに設定する。
この車輌用空気調和装置によれば、フィルタが有りの場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサ出力の閾値を閾値Bよりも大きい閾値Aに設定するので、閾値Bに達しても外気導入モードから内気循環モードへ不必要に切替えられることがなくなる。
この車輌用空気調和装置によれば、フィルタが有りの場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサ出力の閾値を閾値Bよりも大きい閾値Aに設定するので、閾値Bに達しても外気導入モードから内気循環モードへ不必要に切替えられることがなくなる。
また以上の検討結果に基づく、車輌走行環境の影響に対応する本発明の車輌用空気調和装置は、車室外の空気を車室内に導入する外気導入モードと、車室内の空気を車室内に循環させる内気循環モードとを切替えるモード切替手段と、検出した外気のガス濃度に応じた値を出力するガスセンサと、車輌の走行環境に関する情報を保持するカーナビゲーションシステムと、ガスセンサからの出力が所定の閾値以上になったときに外気導入モードから内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、カーナビゲーションシステムから車輌の走行環境に関する情報を取得する制御手段とを備える。そして、この車輌用空気調和装置の制御手段は、カーナビゲーションシステムから取得する走行環境に関する情報に基づいて、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値として、閾値Cと、閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定する。
この車輌用空気調和装置によれば、車輌の走行環境によって排気ガス濃度の変化に差異がある場合に、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を適宜変更して設定できるので、必要度の高いときに、外気導入モードから内気循環モードへの切替え、またはその逆を行うことができる。
この車輌用空気調和装置によれば、車輌の走行環境によって排気ガス濃度の変化に差異がある場合に、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を適宜変更して設定できるので、必要度の高いときに、外気導入モードから内気循環モードへの切替え、またはその逆を行うことができる。
この車輌用空気調和装置のより具体的な態様として、制御手段は、カーナビゲーションシステムから取得する走行環境に関する情報が、トンネルを走行していることを示す場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値として、閾値Cを設定する。上述したように、トンネルにおける排気ガス濃度の変化は緩やかであるため、排気ガスの絶対的な濃度が高い場合であっても、ガスセンサの出力は低めになる。そこで、トンネルを走行する際には、閾値Cよりも小さい閾値Dに基づいて外気導入モードから内気循環モードへ切替えることにした。
フィルタが有りの場合には、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値を、閾値Bよりも大きい閾値Aに設定する本発明によれば、外気導入モードから内気循環モードへ不必要に切替える頻度を下げることができる。
また、カーナビゲーションシステムから取得する走行環境に関する情報に基づいて、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値として、閾値Cと、閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定する本発明によれば、車輌の走行環境によって排気ガス濃度の変化に差異がある場合に、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガス濃度の閾値を適宜変更して設定できる。したがって、車輌が走行している環境に合った空気吸込み口のモードで車両用空気調和装置を運転できる。
また、カーナビゲーションシステムから取得する走行環境に関する情報に基づいて、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガスセンサからの出力の閾値として、閾値Cと、閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定する本発明によれば、車輌の走行環境によって排気ガス濃度の変化に差異がある場合に、外気導入モードから内気循環モードへ切替えるガス濃度の閾値を適宜変更して設定できる。したがって、車輌が走行している環境に合った空気吸込み口のモードで車両用空気調和装置を運転できる。
以下、本発明に係る実施形態を添付する図1〜図8に基づいて説明する。なお、以下では第1実施形態、第2実施形態と2つの実施形態を説明するが、車輌用空気調和装置の基本的な構成は2つの実施形態ともに共通している。したがって、車輌用空気調和装置の基本的な構成を説明した後に、第1実施形態、第2実施形態の順に各々の特徴部分を説明する。
車輌用空気調和装置1(100)は、ダクト10に取り込んだ空気を冷凍サイクル30により冷却し、または温水回路40により加熱した後に、車室内に供給することにより、車室内の空気調和を行うものである。
ダクト10の上流側には、車室内の空気(内気)を導入する内気導入口11と、車室外の空気(外気)を導入する外気導入口12とが設けられている。車輌用空気調和装置1は、内気導入口11からの内気導入と外気導入口12からの外気導入とを選択的に切替えながら運転されるが、ダクト10内にはこの切替えを行なう内外気切替えダンパ(モード切替手段)21が設けられている。内外気切替えダンパ21は、内外気切替えアクチュエータ56(図2)によって、内気導入口11を閉じるように動作され、または、外気導入口12を閉じるように動作される。内外気切替えアクチュエータ56が内気導入口11を閉じると外気導入モードとなり、内外気切替えアクチュエータ56が外気導入口12を閉じると内気循環モードとなる。
ダクト10の上流側には、車室内の空気(内気)を導入する内気導入口11と、車室外の空気(外気)を導入する外気導入口12とが設けられている。車輌用空気調和装置1は、内気導入口11からの内気導入と外気導入口12からの外気導入とを選択的に切替えながら運転されるが、ダクト10内にはこの切替えを行なう内外気切替えダンパ(モード切替手段)21が設けられている。内外気切替えダンパ21は、内外気切替えアクチュエータ56(図2)によって、内気導入口11を閉じるように動作され、または、外気導入口12を閉じるように動作される。内外気切替えアクチュエータ56が内気導入口11を閉じると外気導入モードとなり、内外気切替えアクチュエータ56が外気導入口12を閉じると内気循環モードとなる。
ダクト10の下流側には、いずれも車室内に開口する、デフロスタ吹出し口13、フェイス吹出し口14及びフット吹出し口15が設けられている。デフロスタ吹出し口13からは、車輌の窓ガラスに向けて空調空気が吹出される。フェイス吹出し口14からは、乗員の上半身に向けて空調空気が吹出される。フット吹出し口15からは、乗員の足元に向けて空調空気が吹出される。
ダクト10内には、後述するエバポレータ35を通過した空気がヒータコア41を通過することなく流れるバイパス路16が形成されている。このバイパス路16を通過する空気量とヒータコア41を通過する空気量との割合を調整するエアミックスダンパ24が、バイパス路16とヒータコア41に亘って、かつこれらの上流側に設けられている。
ダクト10の下流側には、デフロスタ吹出し口13の開閉を行なう第1吹出し口切替えダンパ22と、フェイス吹出し口14とフット吹出し口15との開閉を選択的に行なう第2吹出し口切替えダンパ23が設けられている。第1吹出し口切替えダンパ22は、第1吹出し口切替えアクチュエータ57によって駆動され、第2吹出し口切替えダンパ23は、第2吹出し口切替えアクチュエータ58によって駆動される(図2)。
ダクト10内には、後述するエバポレータ35を通過した空気がヒータコア41を通過することなく流れるバイパス路16が形成されている。このバイパス路16を通過する空気量とヒータコア41を通過する空気量との割合を調整するエアミックスダンパ24が、バイパス路16とヒータコア41に亘って、かつこれらの上流側に設けられている。
ダクト10の下流側には、デフロスタ吹出し口13の開閉を行なう第1吹出し口切替えダンパ22と、フェイス吹出し口14とフット吹出し口15との開閉を選択的に行なう第2吹出し口切替えダンパ23が設けられている。第1吹出し口切替えダンパ22は、第1吹出し口切替えアクチュエータ57によって駆動され、第2吹出し口切替えダンパ23は、第2吹出し口切替えアクチュエータ58によって駆動される(図2)。
車輌用空気調和装置1の冷凍サイクル30は、コンプレッサ31と、コンデンサ32と、レシーバ33と、膨張弁34と、エバポレータ35とから構成され、各々の機器は冷媒配管により環状に接続されている。
コンプレッサ31は、例えば電磁クラッチ(図示せず)を介して走行用エンジン36により駆動される。コンプレッサ31で圧縮された高温高圧の冷媒は、冷却ファン37から送風を受けることによりコンデンサ32で凝縮液化される。凝縮された冷媒(液冷媒)は、レシーバ33を通過して気液の分離がなされた後、膨張弁34を通過する。膨張弁34を通過する液冷媒は、減圧されてエバポレータ35へ供給される。エバポレータ35に供給された液冷媒は、ブロア25からの空気と熱交換される。エバポレータ35で空気と熱交換された液冷媒は蒸発してガス冷媒となり、一方、ブロア25からの空気は気化熱が奪われて冷却される。ブロア25の上流側には脱臭フィルタ(フィルタ)26が設けられている。脱臭フィルタ26は、外気導入口12から導入された外気をろ過することにより脱臭する。
コンプレッサ31は、例えば電磁クラッチ(図示せず)を介して走行用エンジン36により駆動される。コンプレッサ31で圧縮された高温高圧の冷媒は、冷却ファン37から送風を受けることによりコンデンサ32で凝縮液化される。凝縮された冷媒(液冷媒)は、レシーバ33を通過して気液の分離がなされた後、膨張弁34を通過する。膨張弁34を通過する液冷媒は、減圧されてエバポレータ35へ供給される。エバポレータ35に供給された液冷媒は、ブロア25からの空気と熱交換される。エバポレータ35で空気と熱交換された液冷媒は蒸発してガス冷媒となり、一方、ブロア25からの空気は気化熱が奪われて冷却される。ブロア25の上流側には脱臭フィルタ(フィルタ)26が設けられている。脱臭フィルタ26は、外気導入口12から導入された外気をろ過することにより脱臭する。
車輌用空気調和装置1の温水回路40は、走行用エンジン36の冷却水を熱源としてダクト10内を流れる空気を加熱するヒータコア41と、ヒータコア41と走行用エンジン36の冷却水回路(図示せず)とを環状に接続する温水管路42とから構成される。ヒータコア41を通過する空気量と前述したバイパス路16を通過する空気量の割合をエアミックスダンパ24により調整する。これにより、デフロスタ吹出し口13、フェイス吹出し口14及びフット吹出し口15から吹出される空気の温度が設定される。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る車輌用空気調和装置1は、制御装置50を備えている(図2)。
制御装置50は、車室内に設置される操作パネル(図示せず)から出力される操作情報(信号)、ガスセンサ51、車内温度センサ52及び外気温度センサ53からの検出情報、車輌コントローラ54からのフィルタ有無情報を受信する。
制御装置50は、受信した各種情報に基づいて、内外気切替えアクチュエータ56、第1吹出し口切替えアクチュエータ57、第2吹出し口切替えアクチュエータ58、ブロア風量制御装置59、コンプレッサ駆動リレー60に指示を与える。
制御装置50は、演算処理装置としてのCPU、主記憶装置としてのRAM等、および、車輌用空気調和装置1の運転を行なうためのプログラムが記録された記録媒体を少なくとも含んでいる。制御装置50は、CPUが上記記憶媒体に記録されているプログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、車輌用空気調和装置1を目的に沿って運転させる。
第1実施形態に係る車輌用空気調和装置1は、制御装置50を備えている(図2)。
制御装置50は、車室内に設置される操作パネル(図示せず)から出力される操作情報(信号)、ガスセンサ51、車内温度センサ52及び外気温度センサ53からの検出情報、車輌コントローラ54からのフィルタ有無情報を受信する。
制御装置50は、受信した各種情報に基づいて、内外気切替えアクチュエータ56、第1吹出し口切替えアクチュエータ57、第2吹出し口切替えアクチュエータ58、ブロア風量制御装置59、コンプレッサ駆動リレー60に指示を与える。
制御装置50は、演算処理装置としてのCPU、主記憶装置としてのRAM等、および、車輌用空気調和装置1の運転を行なうためのプログラムが記録された記録媒体を少なくとも含んでいる。制御装置50は、CPUが上記記憶媒体に記録されているプログラムを読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、車輌用空気調和装置1を目的に沿って運転させる。
第1実施形態に係る車輌用空気調和装置1は、ガスセンサ51からの出力レベルと車輌コントローラ54からのフィルタ有無情報とに基づいて、外気導入モードと内気循環モードとを切替えるところに特徴がある。なお、車内温度センサ52からの検出情報等に基づく他の制御については従来技術を踏襲するものであるから、その説明を省略する。
ガスセンサ51は、例えば、CO2、NOxなどの排気ガスに含まれるガス成分の濃度によって変動する抵抗値に応じた出力レベルを制御装置50に与えることのできる従来公知のものを用いることができる。もっとも、ガスセンサ51としては、排気ガスに含まれるガス成分の濃度に限らず、乗員が不快と感じる臭気を発するガス成分を検知するものも本発明に適用できる。なお、ガスセンサ51は、ガス濃度が同じであっても周囲の温度、湿度によって抵抗値が変わるために、ガス濃度の絶対値を出力レベルとするのではなく、ガス濃度の単位時間当たりの変化量に基づいて演算処理したものを出力レベルとし空調制御に取込むのが一般的である。また、ガスセンサ51は、当該車輌のエンジンルーム内の前端或いは空気取入れ口に取り付けられるのが一般的である。
車輌コントローラ(フィルタ装着情報保持手段)54は、少なくとも当該車輌が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報を保持する。脱臭フィルタ26は、自動車メーカで装着される場合と、販売店で装着される場合とがある。販売店で装着される場合としては、新規に装着される場合の他、耐用期間が経過した後に交換により新たに装着される場合が少なくともある。また、脱臭フィルタ26が装着されていない場合として、当初から装着されていない場合と、当初は装着されていたが交換すべき時期に従前の脱臭フィルタ26を取り外した後に新たな脱臭フィルタ26を装着しない場合とが少なくともある。いずれの場合であっても、自動車メーカまたは販売店で、脱臭フィルタ26を装着していること(有)の情報または装着していないこと(無)の情報が車輌コントローラ54に装備情報或いは整備情報の一部として入力される。この情報は、制御装置50に与えられる。
なお、車輌コントローラ54は、このフィルタ有無情報の他に、例えば当該車輌が日本向け、米国向け、あるいは欧州向けといった仕向け地域に関する情報等を保持することができる。制御装置50は、仕向け地域に関する情報に基づいて、車輌用空気調和装置1を運転させることができる。
また、ここでは、車輌コントローラ54が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報を保持する例を示しているが、車輌コントローラ54が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報を制御装置50に与えることのできるスイッチ等の他の手段を用いることができることは言うまでもない。
なお、車輌コントローラ54は、このフィルタ有無情報の他に、例えば当該車輌が日本向け、米国向け、あるいは欧州向けといった仕向け地域に関する情報等を保持することができる。制御装置50は、仕向け地域に関する情報に基づいて、車輌用空気調和装置1を運転させることができる。
また、ここでは、車輌コントローラ54が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報を保持する例を示しているが、車輌コントローラ54が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報を制御装置50に与えることのできるスイッチ等の他の手段を用いることができることは言うまでもない。
図3は、ガスセンサ51で検知するガス濃度と車室内のガス濃度との対比及びガスセンサ51からの出力及び内外気切替え状況を対応して示すタイミングチャートである。なお、上段のチャートは、縦軸がガス濃度を示し、横軸が時間を示している。また、車室内のガス濃度は、脱臭フィルタ26を装着しない場合(フィルタ無,外気導入モード)、脱臭フィルタ26を装着した場合(フィルタ有,外気導入モード))、さらに内気循環モードの3つの場合を示している。図3に示すように、内気循環モードには劣るものの、脱臭フィルタ26を装着することにより、車室内のガス濃度を相当低減できる。図3の中段のチャートは、ガスセンサ51からの出力を示している。ガスセンサ51からの出力は、前述したように、排気ガス濃度の絶対値ではなく、排気ガス濃度の変化量に応じて値(レベル)が特定される。また、図3の下段のチャートは、ガスセンサ51からの出力に応じて外気導入モード、内気循環モードが適宜選択されていることを示している。
図3の上段のチャートに示す「切替濃度」の点線は、車室内のガス濃度がこれ以上になったならば、外気導入モードではなく内気循環モードを選択する基準を示している。この切替濃度に従うと、脱臭フィルタ26を装着しない場合には、図3のタイミングチャート上で、内気循環モードを採用する機会が2度ある。これに対して、脱臭フィルタ26を装着した場合には、図3のタイミングチャート上で、内気循環モードを採用する機会は1度である。このことは、ガスセンサ51からの出力に対して同じ閾値を用いて外気導入モードと内気循環モードとの選択を行なうと、脱臭フィルタ26を装着した場合には、車室内のガス濃度からすれば内気循環モードを選択する必要がない場合にでも、制御装置50は内気循環モードを選択してしまうことを示唆している。
図3の上段のチャートに示す「切替濃度」の点線は、車室内のガス濃度がこれ以上になったならば、外気導入モードではなく内気循環モードを選択する基準を示している。この切替濃度に従うと、脱臭フィルタ26を装着しない場合には、図3のタイミングチャート上で、内気循環モードを採用する機会が2度ある。これに対して、脱臭フィルタ26を装着した場合には、図3のタイミングチャート上で、内気循環モードを採用する機会は1度である。このことは、ガスセンサ51からの出力に対して同じ閾値を用いて外気導入モードと内気循環モードとの選択を行なうと、脱臭フィルタ26を装着した場合には、車室内のガス濃度からすれば内気循環モードを選択する必要がない場合にでも、制御装置50は内気循環モードを選択してしまうことを示唆している。
そこで、第1実施形態の制御装置50は、車輌コントローラ54が脱臭フィルタ26を装着しているか否かの情報に応じて、異なる閾値を用いることとした。つまり、制御装置50は、脱臭フィルタ26を装着している場合の、外気導入モードと内気循環モードの選択との基準となる閾値Aと、脱臭フィルタ26を装着していない場合の、外気導入モードと内気循環モードとの選択の基準となる閾値であって閾値Aよりも小さい値の閾値Bとを保持する。制御装置50は、脱臭フィルタ26を装着しているか否かのフィルタ有無情報に応じて、閾値A、閾値Bのいずれかを選択する。制御装置50は、選択された閾値(AまたはB)に基づいて、外気導入モードと内気循環モードのいずれかを選択する。
図3及び図4に基づいて、制御装置50が外気導入モードまたは内気循環モードのいずれかを選択する手順を説明する。
制御装置50は、車輌コントローラ54から脱臭フィルタ26が装着されているか否かのフィルタ有無情報を取得する(図4 S101)。
ついで制御装置50は、取得した情報に基づいて、当該車輌に脱臭フィルタ26が装着されているか否かの判断を行なう(図4 S103)。
制御装置50は、脱臭フィルタ26が装着されていると判断した場合には、フィルタ有モード(閾値Aを採用)を選択する(図4 S105)。一方、脱臭フィルタ26が装着されていないと判断した場合には、制御装置50は、フィルタ無モード(閾値Bを採用)を選択する(図4 S113)。ここでは、閾値Aを排気ガス濃度出力レベル3とし、閾値Bを排気ガス濃度出力レベル2とする。
制御装置50は、車輌コントローラ54から脱臭フィルタ26が装着されているか否かのフィルタ有無情報を取得する(図4 S101)。
ついで制御装置50は、取得した情報に基づいて、当該車輌に脱臭フィルタ26が装着されているか否かの判断を行なう(図4 S103)。
制御装置50は、脱臭フィルタ26が装着されていると判断した場合には、フィルタ有モード(閾値Aを採用)を選択する(図4 S105)。一方、脱臭フィルタ26が装着されていないと判断した場合には、制御装置50は、フィルタ無モード(閾値Bを採用)を選択する(図4 S113)。ここでは、閾値Aを排気ガス濃度出力レベル3とし、閾値Bを排気ガス濃度出力レベル2とする。
制御装置50は、フィルタ有モード、つまり閾値A(出力レベル3)を選択した後には、ガスセンサ51から与えられる出力レベルが3以上であるか否かの判断を継続して行なう(図4 S107)。
制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが3以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図4 S109)。一方、制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが3未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図4 S111)。
制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが3以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図4 S109)。一方、制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが3未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図4 S111)。
制御装置50は、閾値B(出力レベル2)を採用した後には、ガスセンサ51から与えられる出力レベルが2以上であるか否かの判断を行なう(図4 S115)。
制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが2以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図4 S117)。一方、制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが2未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図4 S119)。
制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが2以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図4 S117)。一方、制御装置50は、ガスセンサ51からの出力レベルが2未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図4 S119)。
以上説明したように、第1実施形態による車輌用空気調和装置1は、脱臭フィルタ26を装着している場合には内気循環モードを選択する閾値を高く設定する。そうすることにより、脱臭フィルタ26を装着したことにより、車室内のガス濃度が低減されているにもかかわらず、不必要に内気循環モードを選択することを回避できる。したがって、車輌の窓の曇りを抑えるために外気導入モードで運転されることが好ましい冬季において、また、車輌の燃費の観点から外気導入モードで運転されることが好ましい中間期(春、秋)において、不必要に内気循環モードで車輌用空気調和装置1が運転される頻度を下げる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車輌用空気調和装置100を説明する。
第2実施形態に係る車輌用空気調和装置100は、前述したように、第1実施形態に係る車輌用空気調和装置1と基本的な構成は同じであるが、制御装置150に相違がある。つまり、第2実施形態に係る制御装置150には、第1実施形態に係る制御装置50の車輌コントローラ54の代わりにカーナビゲーションシステム55が設けられており、制御装置150はカーナビゲーションシステム55から得られた車輌の走行環境情報に基づいて、外気導入モードと内気循環モードのいずれを選択するか決定する。
次に、第2実施形態に係る車輌用空気調和装置100を説明する。
第2実施形態に係る車輌用空気調和装置100は、前述したように、第1実施形態に係る車輌用空気調和装置1と基本的な構成は同じであるが、制御装置150に相違がある。つまり、第2実施形態に係る制御装置150には、第1実施形態に係る制御装置50の車輌コントローラ54の代わりにカーナビゲーションシステム55が設けられており、制御装置150はカーナビゲーションシステム55から得られた車輌の走行環境情報に基づいて、外気導入モードと内気循環モードのいずれを選択するか決定する。
カーナビゲーションシステム55は、GPS(全地球測位システム)、車速パルス、ジャイロなどの自律航法装置を利用して、車輌の運行時に運転者に対して、表示画面上に現在位置や目的地への走行経路案内を行なう電子機器である。制御装置150は、カーナビゲーションシステム55から走行環境情報の一種である位置情報を取得して、当該位置に応じて外気導入モードと内気循環モードのいずれかを選択することができるが、以下では車輌がトンネルを走行するか否かを判断基準とする例について説明する。
図6は、車輌が市街地を走行しているときの排気ガス濃度、ガスセンサ51からの出力及び内外気切替え状況を対応して示すタイミングチャートである。また、図7は、車輌がトンネルを走行しているときの排気ガス濃度、ガスセンサ51からの出力及び内外気切替え状況を対応して示すタイミングチャートである。この図6、図7に基づいて、排気ガス濃度の変化が市街地とトンネルとで相違することを説明する。なお、図6、図7の排気ガス濃度は、絶対値をイメージしている。
図6において、上段のチャートは、排気ガス濃度の変化を示している。この例では、車輌が多い市街地であることから、対象となる車輌のガスセンサ51が、専ら、当該車輌の前にいる車輌(前車)から排出される排気ガスを検知することになる。停車していた車輌が発進する時に排気ガスは多く排出されることから、前車の発進時に排気ガス濃度は急激に上昇する。図6の例では、車輌の発進が2度観察される。なお、図6、図7の「切替濃度」の点線は、図3と同様である。
図6の中段のチャートは、ガスセンサ51からの出力を示している。ガスセンサ51からの出力は、前述したように、排気ガス濃度の絶対値ではなく、排気ガス濃度の変化量に応じて値(レベル)が特定される。図6の場合、1度目の前車の発進により排気ガス濃度が急激に高くなることに対応して、ガスセンサ51からの出力は、レベル1からレベル2へ上がる。さらに、2度目の前車の発進に伴って、ガスセンサ51からの出力は、レベル3まで上がる。なお、図6の場合、切替濃度に対応するガスセンサ51からの出力をレベル2と設定している。
図6の下段のチャートに示すように、ガスセンサ51からの出力がレベル1以下の場合には外気導入モードで運転され、ガスセンサ51からの出力がレベル2以上の場合には内気循環モードで運転される。
次に、図7を参照して、車輌がトンネルを走行する場合について説明する。
トンネルを走行する場合、排気ガス濃度は、一般的に、トンネルの入口から出口にかけて緩やかに上昇する傾向を示し、トンネルを出ると急激に低下する。この過程で、前車が加速した場合、あるいは渋滞のためにトンネルで車輌が停止し、その後前車が発進した場合には、排気ガス濃度の急激な上昇が起こりえる。図7の上段のチャートのピークはこれを示している。
トンネルを走行する場合、排気ガス濃度は、一般的に、トンネルの入口から出口にかけて緩やかに上昇する傾向を示し、トンネルを出ると急激に低下する。この過程で、前車が加速した場合、あるいは渋滞のためにトンネルで車輌が停止し、その後前車が発進した場合には、排気ガス濃度の急激な上昇が起こりえる。図7の上段のチャートのピークはこれを示している。
ガスセンサ51からの出力は、図7の中段に示すように、トンネルに入ってレベル1に達した後、しばらくはレベル1を維持する。前記ピークが現れるときには、ガスセンサ51からレベル2が出力されるが、前記ピークを過ぎると、ガスセンサ51からの出力はレベル1に戻る。なお、図7においても、切替濃度に対応するガスセンサ51からの出力をレベル2と設定している。
図7の下段のチャートに示すように、ガスセンサ51からレベル2が出力されている期間は、内気循環モードが選択されるが、それ以外の期間には外気導入モードが選択される。
図7の下段のチャートに示すように、ガスセンサ51からレベル2が出力されている期間は、内気循環モードが選択されるが、それ以外の期間には外気導入モードが選択される。
図7において、上段のチャートと下段のチャートとを対比すると、排気ガス濃度が切替濃度を超えているにも拘わらず、外気導入モードが選択されている期間がある(前記ピークの前後の点線)。これは、ガスセンサ51が排気ガス濃度の変化量に応じて出力レベルが特定されるのに対して、前記ピークを除けばトンネルの排気ガス濃度の上昇が緩やかなためである。排気ガス濃度は、前記ピーク後にも切替濃度を超える範囲で上昇し続けており、外気導入モードで車輌用空気調和装置1を運転していると、乗員に強い不快感を与えるおそれがある。しかるに、ガスセンサ51からの出力レベル1を閾値とすれば、この問題を解消できる。
以上説明したように、トンネルを走行する場合に、市街地を走行する場合の閾値をそのまま適用すると、不都合が生じる。そこで第2実施形態の制御装置150は、車輌走行中に、トンネルを走行することの情報をカーナビゲーションシステム55から取得する。一方で制御装置150は、トンネルを走行しているか否かの情報に応じて、異なる閾値を用いることとした。つまり、制御装置150は、トンネルを走行する場合の、外気導入モードと内気循環モードの選択との基準となる閾値Cと、トンネル以外の場所を走行する場合の、外気導入モードと内気循環モードとの選択の基準となる閾値であって閾値Cよりも大きい値の閾値Dを保持する。制御装置150は、カーナビゲーションシステム55からトンネルを走行しているか否かの情報に応じて、閾値C、閾値Dのいずれかを選択する。制御装置150は、選択された閾値(CまたはD)を用いて、外気導入モードと内気循環モードのいずれかを選択する。
図8に基づいて、制御装置150による外気導入モードか内気循環モードかの選択を行なう手順を説明する。
制御装置150は、カーナビゲーションシステム55から車輌走行場所に関する情報を取得する(図8 S201)。
制御装置150は、取得した情報に基づいて、当該車輌がトンネルを走行中か否かの判断を行なう(図8 S203)。
制御装置150は、トンネルを走行中と判断した場合には、トンネルモード(閾値Cを採用)を選択する(図8 S205)。一方、トンネルを走行中でないと判断した場合には、制御装置150は、通常モード(閾値Dを採用)を選択する(図8 S213)。ここでは、閾値Cを排気ガス濃度出力レベル1とし、閾値Dを排気ガス濃度出力レベル2とする。
制御装置150は、カーナビゲーションシステム55から車輌走行場所に関する情報を取得する(図8 S201)。
制御装置150は、取得した情報に基づいて、当該車輌がトンネルを走行中か否かの判断を行なう(図8 S203)。
制御装置150は、トンネルを走行中と判断した場合には、トンネルモード(閾値Cを採用)を選択する(図8 S205)。一方、トンネルを走行中でないと判断した場合には、制御装置150は、通常モード(閾値Dを採用)を選択する(図8 S213)。ここでは、閾値Cを排気ガス濃度出力レベル1とし、閾値Dを排気ガス濃度出力レベル2とする。
制御装置150は、閾値C(出力レベル1)を採用した後には、トンネルモードとして、ガスセンサ51から与えられる出力レベルが1以上であるか否かの判断を継続して行なう(図8 S207)。
制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが1以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図8 S209)。一方、制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが1未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図8 S211)。
制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが1以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図8 S209)。一方、制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが1未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図8 S211)。
制御装置150は、閾値D(出力レベル2)を採用した後には、通常モードとして、ガスセンサ51から与えられる出力レベルが2以上であるか否かの判断を行なう(図8 S215)。
制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが2以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図8 S217)。一方、制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが2未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図8 S219)。
制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが2以上と判断した場合には、外気導入口12を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を内気循環モードで運転させる(図8 S217)。一方、制御装置150は、ガスセンサ51からの出力レベルが2未満と判断した場合には、内気導入口11を閉じるように内外気切替えアクチュエータ56を動作させて、車輌用空気調和装置1を外気導入モードで運転させる(図8 S219)。
以上説明したように、第2実施形態による車輌用空気調和装置1は、車輌がトンネルを走行中の場合には内気循環モードを選択する閾値を低く設定する。そうすることにより、実際には車室内のガス濃度が高くなっているにもかかわらず、外気導入モードが選択され続けることを回避できる。したがって、外気導入モードが選択され続けることにより、乗員が不快感を示すことがない。
以上説明した第2実施形態では、トンネルを走行しているか否かで内気循環モードを選択する閾値を低く設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、カーナビゲーションシステム55から提供され得る地図情報、その他の情報に広く適用することができる。
例えば、勾配の急な坂道を走行する際には、前車から排出される排気ガス濃度の変化が大きくなりガスセンサ51からの出力レベルも大きくなることが想定される。この場合、制御装置150は、所定の勾配以上の坂道を走行することの情報をカーナビゲーションシステム55から取得し、内気循環モードを選択する閾値を大きくする。そうすることにより、外気導入モードから内気循環モードに不必要に切替わるのを防ぐことができる。
例えば、勾配の急な坂道を走行する際には、前車から排出される排気ガス濃度の変化が大きくなりガスセンサ51からの出力レベルも大きくなることが想定される。この場合、制御装置150は、所定の勾配以上の坂道を走行することの情報をカーナビゲーションシステム55から取得し、内気循環モードを選択する閾値を大きくする。そうすることにより、外気導入モードから内気循環モードに不必要に切替わるのを防ぐことができる。
カーナビゲーションシステム55は、VICS(財団法人道路交通情報通信システムセンターの登録商標)センターで編集・処理された渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに受信し、用意している地図の上に重ね書きして表示することができる。制御装置150は、この道路交通情報を取得して、外気導入モードと内気循環モードのいずれかを選択する閾値を変えることができる。例えば、渋滞が発生している地域では、排気ガス濃度が常態的に高くなることが想定される。したがって、排気ガス濃度の変化量が小さく、ガスセンサ51からの出力レベルが低くても、内気循環モードを選択すべきである。そこで、制御装置150は、VICSからの渋滞情報をカーナビゲーションシステム55を介して取得し、内気循環モードを選択する閾値を小さくすることにより、内気循環モードに適切に切替わるようにできる。
近時、車輌にカメラを取り付け、このカメラで周囲を撮影した画像をカーナビゲーションシステム55に表示させることが行なわれている。カメラを車輌の前方に取り付け、前車のナンバプレートを撮影すると、制御装置150は、得られたナンバプレートについての画像情報から前車の車種を特定することができる。前車が大型自動車の場合には、普通乗用車に比べて大量の排気ガスを排出するので、排気ガス濃度の変化量が極めて大きくなる。この場合、ガスセンサ51からの出力レベルも瞬時に大きくなるので、ガスセンサ51での検知が比較的容易となる。そこで、制御装置150は、前者が大型自動車であることを特定すると、内気循環モードを選択する閾値を大きくすることで、吸込み口を切替える頻度を抑えることが好ましい。
以上では、ガスセンサ51が検知する対象を排気ガスとしているが、本発明はこれに限らない。例えば、乗員が不快と感じる臭気を常態的に発生している地域に関する情報をカーナビゲーションシステム55から取得することにより、内気循環モードを選択する閾値を変更することもできる。臭気を常態的に発生している地域においては、臭気の原因となるガス成分の変化量は比較的小さいと考えられる。したがって、当該臭気の車室内への侵入を防ぐために、内気循環モードを選択する閾値を小さくすることにより、ガスセンサ51により当該臭気を検知し、内気循環モードに適切に切替わるようにできる。
以上の他、カーナビゲーションシステム55は、前述したように、車速パルスを取り込むので、車速に応じて、外気導入モードと内気循環モードのいずれかを選択する閾値を変更することもできる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1…車輌用空気調和装置、10…ダクト、11…内気導入口、12…外気導入口、21…内外気切替ダンパ、22…第1吹出し口切替えダンパ、23…第2吹出し口切替えダンパ、24…エアミックスダンパ、25…ブロア、26…脱臭フィルタ、30…冷凍サイクル、31…コンプレッサ、32…コンデンサ、33…レシーバ、34…膨張弁、35…エバポレータ、36…走行用エンジン、37…冷却ファン、40…温水回路、41…ヒータコア、42…温水管路、50,150…制御装置、51…ガスセンサ、54…車輌コントローラ、55…カーナビゲーションシステム
Claims (3)
- 車室外の空気を車室内に導入する外気導入モードと、車室内の空気を循環させる内気循環モードとを切替えるモード切替手段と、
検出した外気のガス濃度に応じた値を出力するガスセンサと、
導入された車室外の空気をろ過するフィルタが装着されているか否かを示すフィルタ有無情報を保持するフィルタ装着情報保持手段と、
前記ガスセンサからの前記出力が所定の閾値以上になったときに前記外気導入モードから前記内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、前記フィルタ装着情報保持手段から前記フィルタ有無情報を取得する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記フィルタ装着情報保持手段から取得する前記フィルタ有無情報に基づいて、
前記フィルタが有りの場合には、前記外気導入モードから前記内気循環モードへ切替える前記ガスセンサからの前記出力の閾値を閾値Aに設定し、
前記フィルタが無しの場合には、前記外気導入モードから前記内気循環モードへ切替える前記ガスセンサからの前記出力の閾値を、前記閾値Aよりも小さい閾値Bに設定することを特徴とする車輌用空調装置。 - 車室外の空気を車室内に導入する外気導入モードと、車室内の空気を車室内に循環させる内気循環モードとを切替えるモード切替手段と、
検出した外気のガス濃度に応じた値を出力するガスセンサと、
車輌の走行環境に関する情報を保持するカーナビゲーションシステムと、
前記ガスセンサからの前記出力が所定の閾値以上になったときに外気導入モードから内気循環モードになるようにモード切替手段を制御するとともに、前記カーナビゲーションシステムから前記車輌の走行環境に関する情報を取得する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記カーナビゲーションシステムから取得する前記走行環境に関する情報に基づいて、
前記外気導入モードから前記内気循環モードへ切替える前記ガスセンサからの前記出力の閾値として、閾値Cと、前記閾値Cよりも大きい閾値Dとを選択的に設定することを特徴とする車輌用空気調和装置。 - 前記制御手段は、
前記カーナビゲーションシステムから取得する前記走行環境に関する情報が、トンネルを走行していることを示す場合には、
前記外気導入モードから前記内気循環モードへ切替える前記ガスセンサからの前記出力の閾値として、前記閾値Cを設定することを特徴とする請求項2に記載の車輌用空気調和装置。
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-
2008
- 2008-03-17 JP JP2008068258A patent/JP2009220728A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110607 |