JP2009218738A - 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および電子情報機器 - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および電子情報機器 Download PDF

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Abstract

【課題】信号が飽和レベルに達する強い光入射条件下でも画質劣化なく画像の再生を可能とし、ダイナミックレンジを広げる。
【解決手段】二次元状に配列された複数のフォトダイオード1(PD)と、フォトダイオード1で発生された信号電荷を読み出して所定方向に電荷転送する垂直電荷転送路2(VCCD)と、フォトダイオード1(PD)で過剰に発生した信号電荷を基板5側に排出する縦型オーバーフロードレインとを有する固体撮像装置200であって、1フレーム期間内にフォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への信号電荷の読出しを複数回行い、読み出された信号電荷のうち一定量の信号電荷を超えた部分の信号電荷をフォトダイオード1(PD)に逆転送すると共に、複数回読み出された信号電荷を垂直電荷転送路2(VCCD)上で加算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、1フレーム期間内に複数回受光して、被写体からの画像光を光電変換して撮像する固体撮像装置、これに用いられる固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、玄関監視カメラや車載用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
近年、この種の固体撮像素子は、カメラ付き携帯電話装置の普及に伴い大幅に需要が伸びている。この固体撮像素子の中でもCCD(Charge Coupled Device)型固体撮像素子(以下CCDという)は低雑音特性を有することから、スチルカメラやビデオカメラや監視カメラなど、主に画質が要求される用途に用いられている。
以下、従来のCCDについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図6は、従来のCCDの平面構成を説明するための模式図である。
図6において、従来のCCD100は、複数のフォトダイオード1(PD)が行列方向に2次元でマトリクス状に配列され、複数のフォトダイオード1から所定の垂直電荷転送路2(VCCD)に信号電荷を読み出し、その信号電荷を所定の垂直電荷転送路2により垂直方向に電荷転送する。次に、垂直電荷転送路2からの信号電荷を水平電荷転送路3に転送し、垂直電荷転送路2から受け取った信号電荷を水平電荷転送路3により水平方向に電荷転送する。この水平電荷転送路3の電荷転送端部には信号検出部4が設けられており、この信号検出部4において、水平電荷転送路3から電荷転送された信号電荷を受け取って、その信号電荷の電荷量に応じた電圧を撮像信号として出力する。
上記垂直電荷転送路2上の転送電極に駆動パルスφを印加して信号電荷を図6の上から下(縦方向;列方向)に電荷転送するが、その詳細については後述する。
図7(a)は、図6の点線で囲まれた平面部分Pの拡大図であり、図7(b)は、図7(a)のA−B線の縦断面図である。
図7(a)に示すように、垂直電荷転送路2(VCCD)は、例えば4枚の各転送電極V〜Vを一組とし、それぞれに4相の垂直転送クロックφV1〜φV4のそれぞれを供給して電荷転送駆動するように構成されている。まず、この転送電極Vは、フォトダイオード1に蓄積された信号電荷を垂直電荷転送路2により電荷転送するための転送ゲートTGも兼ねている。
図7(b)に示すように、従来のCCD100は、N型シリコン基板5の表面側にP型ウェル6が設けられている。このP型ウェル6の表面側に、フォトダイオード1を構成するN型領域7が設けられている。更にその表面側には、暗電流を低減するための表面P+型拡散層8が設けられている。
一方、垂直電荷転送路2を構成するN型拡散層9上および、このN型拡散層9とN型領域7間のP型ウェル6のP型領域上に、絶縁膜10を介して転送ゲート電極11が形成されている。この転送ゲート電極11(転送電極V)に正電位が印加されると、転送ゲート下のP型ウェル6のP型領域にチャネルが形成され、フォトダイオード1に蓄積された信号電荷は垂直電荷転送路2のN型拡散層9に読み出される。
上記転送ゲート電極11をはじめとする垂直転送電極や水平転送電極の上部には、アルミニウム材料などで遮光膜12が設けられている。
また、N型シリコン基板5には、P型ウェル6に対して逆バイアスになるような電圧が印加されて、フォトダイオード1のポテンシャル井戸以上の過剰光入射時に発生する過剰な信号電荷をN型シリコン基板5側に掃き出す縦型オーバーフロードレイン(VOD)構造を採用している。
次に、従来のCCD100の信号電荷読出し動作の概要について、図8〜図10を用いて詳細に説明する。
図8は、図6のCCD100における垂直転送ゲートの駆動タイミングを示す4相の垂直転送クロックφV1〜φV4の波形図である。
図9は、図7(a)のA−B線の縦断面におけるポテンシャルプロファイル図であり、図10は、図7(a)のC−D線の縦断面におけるポテンシャルプロファイル図である。
フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への信号読出し動作に関し、期間t21〜t24間のそれぞれの動作を図9および図10を用いて説明する。なお、上記転送ゲート電極11に電圧Vが印加されているときの転送ゲートTG,垂直電荷転送路VCCDの表面ポテンシャルをφTG(V)、φVCCD(V)と表す。
図8に示すように、まず、時刻t21は信号電荷蓄積期間の一部である。図9(a)および図10(a)は、この時刻t21のポテンシャルプロファイルを示している。転送電極V,V,V,Vにはそれぞれ、VM1,VM1,V,Vの電圧がそれぞれ印加されている。
時刻t21での垂直転送クロックφV1,φV2の転送電圧VM1は、信号蓄積期間でのフォトダイオード1(PD)と垂直電荷転送路2(VCCD)との間のP型領域5におけるポテンシャル障壁φTG(VM1)を形成しており、図9(a)で示すように、フォトダイオード1(PD)に入射光の受光により発生した信号電荷がポテンシャル障壁φTG(VM1)により垂直電荷転送路2(VCCD)側へ漏れ出すことなく、フォトダイオード1(PD)内に蓄積された状態となっている。
次に、信号読出し期間t22〜t23において、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への電荷転送を行う。
転送電極Vに電圧Vを印加することにより、フォトダイオード1(PD)、転送ゲートTGおよび垂直電荷転送路2(VCC)のポテンシャルプロファイルは、図9(b)および図10(b)に示すように、φVCCD(V)>φTG(V)>φPDの関係が成立する。このため、フォトダイオード1(PD)で発生した信号電荷QPDは、転送ゲートTGを経て垂直電荷転送路2(VCCD)に読み出される。
時刻t23で、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への信号電荷QPDの転送は完了し、フォトダイオード1(PD)では新たに次のフレームで読み出される信号電荷QPDの蓄積が開始されている。即ち、フォトダイオード1で信号電荷を蓄積し得る最大の時間は、この蓄積開始時から次の開始時までとなる。
図9(c)および図10(c)は時刻23でのフォトダイオード1(PD)と垂直電荷転送路2(VCCD)のポテンシャルプロファイル図である。
続いて、図8の期間t24〜t21’において、フォトダイオード1(PD)から読み出された信号電荷が、垂直電荷転送路2(VCCD)を通り、水平電荷転送路3(HCCD)へと順次転送されるように、垂直転送電極V,V,V,Vに4相の垂直転送クロックφV1〜φV4を印加する。また、水平電荷転送路3(HCCD)では、垂直転送クロックの休止期間に水平電荷転送路3(HCCD)に転送された一垂直列分の信号電荷を高速に電荷転送して増幅し、それを外部に撮像信号として出力する。
以上の動作を行うCCD100に強い光が入射した場合、フォトダイオード1(PD)で発生した信号電荷が周辺の垂直電荷転送路2(VCCD)側に漏れるブルーミングという現象が起きて、画質を大幅に損ねる。
このブルーミングの発生のメカニズムには、以下の2種類がある。
まず、第1のブルーミングの発生は、過剰光入射により信号電荷蓄積期間中に蓄積電荷量が増え、フォトダイオード1(PD)のポテンシャルφPDが大幅に上昇し、垂直電荷転送路2(VCCD)とフォトダイオード1(PD)との間のポテンシャル障壁φTG(V)を超えて、過剰電荷が垂直電荷転送路2(VCCD)側に漏れ込んでしまうことにより起こる。
また、第2のブルーミングの発生は、信号読出し期間t22〜t23にフォトダイオード1(PD)で発生した信号電荷を全て垂直電荷転送路2(VCCD)に電荷転送した際、信号電荷QPDが垂直電荷転送路2(VCCD)の取り扱い電荷量(QVCCD)を超え、過剰な信号電荷が垂直電荷転送路2(VCCD)の電荷蓄積領域間のポテンシャル障壁φVCCD(V)を超えて隣接する電荷蓄積領域に漏れこむことのより起こる。
これに対して、ブルーミング抑圧の手法として、この漏れ出す信号電荷をシリコン基板5側に掃き捨てる縦型オーバーフロードレイン(VOD)構造が従来技術として知られている。
通常時のCCD100のダイナミックレンジは電荷量QVCCDで制限されている。取り扱い電荷量QVCCDを増加させるには、垂直電荷転送路2(VCCD)の面積を大きく、また、垂直電荷転送路2(VCCD)に印加する電圧を大きくする必要がある一方、CCD100の感度を上げるためには、垂直電荷転送路2(VCCD)の面積を小さくしてフォトダイオード1(PD)の占める面積の割合を大きくする必要がある。従来より、CCD100の微細化・低電圧化が進む中、効率よく信号電荷を電荷転送するために、信号電荷QPDMAXと電荷量QVCCDは、ほぼ同じ値になるように調整されている。
図11は、過剰な信号電荷をN型シリコン基板5側に掃き出す縦型オーバーフロードレイン構造(VOD構造)のポテンシャルプロファイル図である。なお、この縦軸はPD領域のポテンシャルを示し、横軸はPD領域の深さを示している。
入射光によってフォトダイオード1(PD)で発生した信号電荷は、シリコン基板5の電位VsubNによって規定されるポテンシャルφVOFD障壁内に蓄積される。図11の実線は、このときのVOD構造のポテンシャルプロファイルを表わしている。このモードでは、一定の電荷QPDMAXまでの信号電荷はフォトダイオード1(PD)に蓄積され、それ以上に発生した信号電荷は、φTG(V)<φVOFDの条件が満たされていれば、垂直電荷転送路2(VCCD)側に漏れ込むことなく、N型シリコン基板5側に掃き捨てられて、ブルーミングの発生を抑えることができる。
また、信号蓄積期間中にVOD構造のシリコン基板1に所定の電圧VsubSを印加することにより、フォトダイオード1(PD)に蓄積された信号電荷を全てシリコン基板5側に掃き捨てる電子シャッター動作がある。図11の点線は、電子シャッターが行なわれたときのVOD構造のポテンシャルプロファイルを表わしている。この電子シャッターによって、信号蓄積時間を制御することが可能となり、強い光入射時には信号蓄積時間を短くすることで、ブルーミングの発生を抑えることができる。
しかしながら、上記従来のVOD構造によるブルーミングの抑圧方法や電子シャッター制御を用いた従来のCCDでは、フォトダイオード1および垂直電荷転送路2(VCCD)で蓄積できる最大信号電子数は数万電子であり、アンプなどから発生する無信号時の雑音電子数(10数電子)に対するダイナミックレンジは60〜70(dB)である。
このためダイナミックレンジが広い、即ち、高輝度な領域と低輝度な領域が混在するような被写体を撮像した場合、画像つぶれが生じて画質を著しく低下させるという問題を有していた。
このため、例えば特許文献1に示す従来の撮像装置のように、フォトダイオード1で第1の蓄積を行い、この第1の蓄積による信号電荷を垂直電荷転送部に送った後、直ちに第1の蓄積より蓄積時間が長い第2の蓄積を開始し、第1の蓄積による信号電荷をCCDから出力させた後に、第2の蓄積による信号電荷を垂直電荷転送部に送り、第2の蓄積による信号電荷をCCDから出力することにより、異なる蓄積時間の撮像信号をCCDから出力し、この出力した撮像信号を合成して合成撮像信号を形成することにより、ダイナミックレンジを拡大する手法が提案されている。
しかし、上記特許文献1の場合には、1フレームの画像を得るには通常の2倍の情報量を読み出す必要が生じ、消費電力の増大を招くばかりでなく、最近のCCDでは高画素化に進んでいることから、実現性が乏しくなる。
また、例えば特許文献2に示す従来の固体撮像装置の駆動方法では、フォトダイオードで第1の蓄積を行い、この第1の蓄積による信号電荷を垂直電荷転送部に送った後に、直ちにフォトダイオードでその第1の蓄積より蓄積時間の短い第2の蓄積を開始し、その後、第2の蓄積による信号電荷を垂直電荷転送部に送り、その垂直電荷転送部において、2つの信号電荷を合成してから、従来のCCDのように垂直電荷転送部および水平電荷転送部をそれぞれ駆動して合成した信号電荷を得る手法が提案されている。
以下に、この手法の詳細について説明する。
この手法の駆動方法について、駆動タイミングを示す図12の波形図を用い、デバイス内部のポテンシャルについては前述の図9および図10を用いて説明する。
図12に示す時刻t11は信号電荷蓄積期間の一部である。図9(a)および図10(a)はこの時刻t11のポテンシャルプロファイルを示している。このとき、転送電極V,V,V,VにはそれぞれVM1,VM1,V,Vの電圧がそれぞれ印加されている。
まず、時刻t11での垂直転送クロックφV1,φV2の転送電圧VM1は、信号蓄積期間でのフォトダイオード1(PD)と垂直電荷転送路2(VCCD)との間のポテンシャル障壁φTG(VM1)を形成しており、図9(a)で示すように、フォトダイオード1(PD)には受光により発生した信号電荷がポテンシャル障壁φTG(VM1)により垂直電荷転送路2(VCCD)へ漏れ出すことなく、フォトダイオード1(PD)内に電荷蓄積されている。また、時刻t11での垂直転送クロックφV3,φV4の転送電圧Vは、図10に示すように、垂直電荷転送路2(VCCD)間のポテンシャル障壁φTG(V)を作り出している。
次の期間t12〜t13において、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)側への電荷転送を行う。
この期間t12〜t13での垂直転送クロックφV1,φV2において、転送電極Vに転送電圧Vを印加することにより、フォトダイオード1(PD)、転送ゲートTGおよび垂直電荷転送路2(VCCD)のポテンシャルプロファイルは、図9(b)および図10(b)に示すように、φVCCD(V)>φTG(V)>φPDの関係が成立する。
ここで、前フレームからフォトダイオード1(PD)で発生した信号電荷QPDは、転送ゲートTGを経て垂直電荷転送路2(VCCD)に読み出される。この読み出された信号電荷を第1の蓄積信号とし、フォトダイオード1(PD)に隣接した垂直電荷転送路2(VCCD)内に保持される。
この時刻t13において、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路VCCD側への信号電荷QPDの転送は完了し、フォトダイオード1(PD)では新たに信号電荷QPDの蓄積が開始される。
続いて、期間t17〜t18において、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)側への2度目の電荷転送を行う。この信号電荷を第2の蓄積信号とし、電荷転送に伴い垂直電荷転送路2(VCCD)において、第1の蓄積信号と第2の蓄積信号の加算を行う。この場合、第1の蓄積信号の露光時間は長く、第2の蓄積信号の露光時間は短い。
この後に、期間t19〜t11’において、フォトダイオード1(PD)から読み出された信号電荷が、垂直電荷転送路2(VCCD)を通り、水平電荷転送路3(HCCD)へと順次、電荷転送が行なわれるように、垂直転送電極V,V,V,Vに4相の垂直転送クロックφV1〜φV4を印加する。また、水平電荷転送路3(HCCD)では、垂直転送クロックφV1〜φV4の休止期間に水平電荷転送路3(HCCD)に電荷転送された一垂直列分の信号電荷を高速に電荷転送して増幅し、その増幅した撮像信号を外部に出力する。
この手法は、2つの信号電荷の合成により擬似的にガンマ特性などの非線形特性を持たせることができる。
即ち、入射光量の少ない画素では第1の蓄積信号および第2の蓄積信号とも入射光量に比例した出力を得ることができ、それらを合成した信号電荷では入射光量に線形な特性を示す。
また、以前の受光素子では信号電荷が飽和して応答がなくなるような入射光量の大きい画素では、第1の蓄積において、前記ブルーミング抑圧によりフォトダイオードが飽和状態となり一定量の信号電荷しか得られないが、蓄積時間の短い第2の蓄積において入射光量に応じた信号を得ることができ、それら2つの信号電荷の合成によって、線形性は失われるものの、入射光量に応答した出力を得ることができる。
よって、画素内の全ての領域において応答が実現でき、即ち、特許文献2の手法は、ダイナミクレンジの向上が可能となる。
特開平4−207581号公報 特開平6−113207号公報
しかしながら、上記従来の特許文献2の構成では、入射光量の大きい画素での第1の蓄積信号であるフォトダイオードの飽和信号量は、プロセス条件の影響の大きい縦型オーバーフロードレインが縦型トランジスタ特性やフォトダイオード容量により決定されることから、実際には画素毎に大幅にばらつくことになる。
このため、入射光量の大きい画素では、一定量の信号となるべき第1の蓄積信号、即ち画素の飽和信号量が画素毎にばらつくことになり、第2の蓄積信号との合成信号のS/N比の確保ができず、広ダイナミックレンジ時に画質劣化を招く。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、駆動周波数の増大や画質の劣化を抑えた上で、広ダイナミックレンジの応答を得ることができる固体撮像装置、これに用いられる固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を画像入力デバイスとして撮像部に用いたカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的としている。
本発明の固体撮像装置は、二次元状に配列された複数のフォトダイオードと、該フォトダイオードで形成された信号電荷を読み出して所定方向に電荷転送する電荷転送手段と、 該フォトダイオードで過剰に発生した信号電荷を基板側に排出するオーバーフロードレイン手段とを有する固体撮像装置であって、該電荷転送手段は、1フレーム期間内に、該フォトダイオードから信号電荷の読出しを複数回行い、該読み出された信号電荷のうち一定量を超えた信号電荷を該フォトダイオード側に逆転送させると共に、該複数回読み出された信号電荷を加算するように制御が為されるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数回読み出された信号電荷の蓄積時間がそれぞれ異なっている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数回読み出された信号電荷の蓄積時間が順次減少している。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置におけるフォトダイオードに逆転送した信号電荷を基板側に排出するシャッタ手段をさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における電荷転送手段の電荷転送路に読み出された信号電荷は、該電荷転送路を用いて一定の電荷量が計量されるように、一定量を超えた信号電荷を前記フォトダイオード側に逆転送させる。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における電荷転送路側のポテンシャル障壁φVCCD(VL)は、前記フォトダイオードと該電荷転送路間のポテンシャル障壁φTG(VM2)と比較して、φVCCD(VL)<φTG(VM2)の条件が成立している。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数回の信号電荷の読み出しで計量される電荷量は、順次増加されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記フォトダイオードから前記電荷転送路の電荷蓄積領域に信号電荷を読み出す際に、駆動クロックにより該電荷転送路に設ける電荷蓄積領域を、読み出し回数に伴って順次拡げる。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記複数回の信号電荷の読み出しのうち、最後の信号電荷の読出し時以外では、信号電荷の読み出し直後に、前記フォトダイオードと前記電荷転送手段の電荷転送路との間のポテンシャル障壁を該電荷転送路に隣接する電荷蓄積領域間のポテンシャル障壁よりも低く設定した期間が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、CCD型固体撮像装置である。
本発明の固体撮像装置の駆動方法は、二次元状に配列された複数のフォトダイオードと、 該フォトダイオードで形成された信号電荷を読み出して所定方向に電荷転送する電荷転送手段と、該フォトダイオードで過剰に発生した信号電荷を基板側に排出するオーバーフロードレイン手段とを有する固体撮像装置の駆動方法であって、1フレーム期間内に、該フォトダイオードから該電荷転送手段に信号電荷の読出しを複数回行い、読み出された信号電荷のうち一定量を超えた信号電荷を該フォトダイオード側に逆転送させる逆転送ステップと、該逆転送ステップの前または後に、該複数回読み出された信号電荷を該電荷転送手段上で加算するステップとを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像装置を画像入力デバイスとして撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、1フレーム期間内にフォトダイオードから電荷転送手段への信号電荷の読出しを複数回行い、読み出された信号電荷のうち一定量の信号電荷を超えた部分の信号電荷をフォトダイオード側に逆転送すると共に、複数回読み出された信号電荷を電荷転送手段(電荷転送路)上で加算する。これによって、信号電荷が飽和レベルに達する強い光入射条件下でも画質劣化なく画像の再生を可能とし、ダイナミックレンジを広げることが可能となる。
以上により、本発明によれば、1フレーム期間内にフォトダイオードから電荷転送手段への信号電荷の読出しを複数回行い、読み出された信号電荷のうち一定量の信号電荷を超えた部分の信号電荷をフォトダイオード側に逆転送すると共に、複数回読み出された信号電荷を電荷転送手段(電荷転送路)上で加算するため、駆動周波数の増大や画質の劣化を抑えた上で、高輝度な領域と低輝度な領域が混在するような被写体を撮像した場合であっても、従来のように画像つぶれが生じることなく、広ダイナミックレンジの応答を得ることができる。
以下に、本発明の固体撮像装置の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態のCCD200の全体平面構成は、図6の従来のCCD100の場合と同様である。即ち、図6に示すように、本実施形態のCCD200は、複数のフォトダイオード1(PD)が行列方向に2次元でマトリクス状に配列され、複数のフォトダイオード1から所定の垂直電荷転送路2(VCCD)に信号電荷を読み出し、その信号電荷を所定の垂直電荷転送路2により垂直方向に電荷転送する。次に、複数の垂直電荷転送路2からの信号電荷をそれぞれ水平電荷転送路3に転送し、各垂直電荷転送路2から受け取った信号電荷を水平電荷転送路3により水平方向に電荷転送する。この水平電荷転送路3の電荷転送端部には信号検出部4が設けられており、この信号検出部4により、水平電荷転送路3から電荷転送された信号電荷を受け取って、その信号電荷の電荷量に応じた電圧に増幅して撮像信号として出力する。
図1(a)は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の一部平面部分(図6の平面部分P)の拡大図であり、図1(b)は、図1(a)のA−B線の縦断面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態の電荷転送手段は、フォトダイオード1で発生した信号電荷を読み出して垂直電荷転送路2(VCCD)により所定方向に電荷転送する。垂直電荷転送路2(VCCD)を構成する例えば4枚の各転送電極V〜Vを一組とし、各転送電極V〜Vそれぞれに、電荷転送駆動部21Aから4相の垂直転送クロックφV1〜φV4をそれぞれ供給して電荷転送駆動するように構成されている。まず、この転送電極Vは、フォトダイオード1に蓄積された信号電荷を垂直電荷転送路2に読み出すための転送ゲートTGも兼ねている。この電荷転送手段は、垂直電荷転送路2(VCCD)および電荷転送駆動部21Aを有しており、読み出された信号電荷のうち一定量を超えた信号電荷をフォトダイオード1側に逆転送すると共に、1フレーム期間内に、フォトダイオード1から信号電荷の読出しを複数回行い、複数回読み出された信号電荷を加算するように制御が為されるようになっている。この場合、フォトダイオード1に逆転送した信号電荷を基板5側に排出するシャッタ手段(図示せず)をさらに有している。これが本発明の特徴構成であり、これについて詳細に後述する。
図1(b)に示すように、本実施形態のCCD200は、N型シリコン基板5の表面側にP型ウェル6が設けられている。このP型ウェル6の表面側に、フォトダイオード1を構成するN型領域7が設けられている。更にその表面側には、暗電流を低減するための表面P+型拡散層8が設けられている。
一方、垂直電荷転送路2を構成するN型拡散層9上および、このN型拡散層9とN型領域7間のP型ウェル6のP型領域上に、絶縁膜10を介して転送ゲート電極11が形成されている。この転送ゲート電極11(転送電極V)に正電位が印加されると、転送ゲート下のP型ウェル6のP型領域にチャネルが形成され、フォトダイオード1に蓄積された信号電荷が垂直電荷転送路2のN型拡散層9に読み出される。
上記転送ゲート電極11をはじめとする垂直転送電極や水平転送電極の上部には、アルミニウム材料などで遮光膜12が設けられている。
また、N型シリコン基板5には、P型ウェル6に対して逆バイアスになるような電圧が印加されて、フォトダイオード1のポテンシャル井戸以上の過剰光入射時に発生する過剰な信号電荷をN型シリコン基板5側に掃き出すオーバーフロードレイン手段としての縦型オーバーフロードレイン(VOD)構造を採用している。
上記構成により、以下、その動作について説明する。
図2は、本実施形態におけるCCD200の駆動タイミングを示す駆動パルスの波形図である。
図2に示す駆動パルスのように、CCD200の垂直電荷転送路2の転送電極V〜Vにそれぞれ駆動パルスΦV1〜ΦV4を印加し、n基板5にパルスVsubを印加する。
このときの画素内部のようすを、図3および図4に示している。
図3は、図1(a)のA−B線断面のポテンシャルプロファイルであり、図4は、図1(a)のC−D線断面のポテンシャルプロファイルである。
本実施形態のCCD200に、強い入射光領域と弱い入射光領域が混在して入射した場合について考える。
従来の駆動方法と同様に、1フレーム前のフォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への信号電荷の転送完了後から、新たにフォトダイオード1(PD)で信号電荷QPDが蓄積されている。
期間t2〜t3に信号蓄積時間の長い第1の信号読み出しを行う。
まず、信号電荷蓄積期間である時刻t1では、図3(a)に示したように弱い入射光領域にある画素ではフォトダイオード1に光電変換によって発生した信号電荷Qが蓄積され、強い入射光領域の画素では強い光を受光してフォトダイオード1の最大取り扱い電荷量を超えた電荷が発生するが、縦型オーバーフロードレイン構造による上記ブルーミング抑圧により過剰電荷は基板5側に排出され、QPDMAXの信号電荷がフォトダイオード1(PD)に蓄積される。
図5(a)は、その信号出力の光電変換特性を示し、横軸は入射光量を示し、縦軸は蓄積電荷量を示している。また、特性31は、強い入射光領域にある画素の光電変換特性であり、特性32は、弱い入射光領域にある画素の光電変換特性である。また、破線で示した31aは、縦型オーバーフロードレイン構造がないとした場合の強い入射光領域にある画素の光電変換特性である。また、破線で示す特性31bは、垂直電荷転送路2(VCCD)を用いて垂直電荷転送路2(VCCD)に読み込まれた第1の蓄積信号に関して一定量の信号電荷の計量を行い、その一定量の信号電荷を超える部分の信号電荷をフォトダイオード1(PD)に逆転送した後の垂直電荷転送路2(VCCD)の信号電荷の量を示しており、これについては後述する。
図5(a)の特性31から明らかなように、強い入射光領域にある画素では、入射光量に比例して蓄積電荷量が増加し、入射光量がある一定量を超えると、蓄積電荷量は、QPDMAXに飽和する。一方、図5(a)の特性31から明らかなように、弱い入射光領域にある画素では、入射光量に比例して蓄積電荷量Qが増加している。
次に、期間t2〜t3に転送電極Vに電圧Vが印加されて、図3(b)に示したように信号電荷蓄積期間にフォトダイオード1(PD)に蓄積されていた信号電荷は、垂直電荷転送路2(VCCD)に電荷転送される。
この時、特に強い入射光領域の画素ではQPDMAXが読み出されるのであるが、前述の課題のようにQPDMAXは画素レベルのプロセス・加工条件のばらつきにより、画素毎に大幅にばらついている。
次に、図3(c)は、期間t3〜t4の図1(a)のA−B線断面のポテンシャルプロファイルである。この期間t3〜t4において、転送電極Vに電圧VM2が印加されており、転送ゲートTGでの表面ポテンシャルφTG(VM2)がフォトダイオード1(PD)と垂直電荷転送路2(VCCD)のポテンシャル障壁となっている。この転送電極Vに隣接した垂直電荷転送路2(VCCD)の転送電極VおよびVの電位はVであり、垂直電荷転送路2(VCCD)側のポテンシャル障壁φVCCD(VL)となっている。この、垂直電荷転送路2(VCCD)側のポテンシャル障壁φVCCD(VL)は、図3(c)に示すようにフォトダイオード1(PD)と垂直電荷転送路2(VCCD)との間のポテンシャル障壁φTG(VM2)と比較して、φVCCD(VM2)<φTG(VM2)の条件が成立しており、信号電荷QPDMAX以上の余剰な信号電荷は、垂直電荷転送路2(VCCD)間に漏れ出すことなくフォトダイオード1(PD)の方に掃き出される。図3(d)のようにCCD200の電位で決定される一定量の信号電荷が蓄積される。前述したように、CCD200の電位で決定される一定量の信号電荷は、図5(a)の特性31bに示すQCCDMAXとなる。このように、第1の読み出し動作によって垂直電荷転送路2(VCCD)に蓄積された信号を第1の蓄積信号とする。
その後、図3(e)のように、転送電極Vに通常の駆動と同様の電圧VM1を印加する。
上記フォトダイオード1(PD)に掃き戻された電荷をそのままにしておくと、第2の信号電荷を蓄積するときに残像として画質の劣化を引き起こしてしまう。そこで、掃き戻された余剰な信号電荷は、信号読み出し終了後の時刻t4以降にN型シリコン基板5に電圧VsubSを印加して、電子シャッター動作により図3(f)のようにN型シリコン基板5側に掃き出し、電圧印加完了後の時刻t5からフォトダイオード1で次の短時間蓄積となる第2の信号蓄積が開始される。
以上の第1の読み出し動作によって、弱い入射光領域に対応した画素では、入射光量に対応した第1の信号電荷Qが垂直電荷転送路2内に蓄積され、強い入射光領域に対応した画素では上記計量動作によりばらつき無く計量された電荷QCCDMAXが蓄積された状態となる。
第2の蓄積信号は、強い入射光領域においても飽和しないよう設定された蓄積時間、即ち短い蓄積時間で行われ、弱い入射光領域および強い入射光領域どちらにおいても入射光量に比例した第2の信号電荷Qとなる。
次に、一定時間経過後、第2の蓄積信号の読み出しである第2の信号読み出しが行われる。
まず、時刻t6に転送電極Vに電圧VM1が印加されて、垂直電荷転送路2(VCCD)の取り扱い電荷量を増大させる。
さらに、期間t7〜t8に、フォトダイオード1(PD)から垂直電荷転送路2(VCCD)への2度目の電荷転送を行う。この信号電荷を第2の蓄積信号とし、電荷転送に伴い垂直電荷転送路2(VCCD)において、長時間露光信号である第1の蓄積信号との加算を行う。
上述したように、時刻t6で、垂直電荷転送路2(VCCD)の取り扱い電荷量を増大させたので、第1の蓄積信号と第2の蓄積信号とが加算された後に、加算された蓄積信号が垂直電荷転送路2(VCCD)においてより確実に保持される。
この後、期間t9〜t1’において、フォトダイオード1(PD)から読み出された信号電荷が、垂直電荷転送路2(VCCD)を通り、水平電荷転送路3(HCCD)へと順次転送が行なわれるよう、垂直転送電極V,V,V,Vに4相駆動用クロックを印加する。
また、水平電荷転送路3(HCCD)では、垂直転送クロックの休止期間に水平電荷転送路3(HCCD)に電荷転送された一垂直列分の信号電荷を高速で信号転送を行い、増幅して外部に出力する。
このとき、垂直電荷転送路2(VCCD)で加算された信号は、弱い入射光領域の画素では、
Q=Q+Q
となり、
強い入射光領域の画素では、
Q=QCCDMAX+Q
となる。
このときの応答を図5(b)に示している。図5(b)において、横軸は入射光量を示し、縦軸は蓄積電荷量を示している。また、特性33は、垂直電荷転送路2(VCCD)で加算された信号の応答を示す。特性33に示すように、線形性はないものの、広い入射光量の範囲において応答が可能である。
以上により、本実施形態によれば、第1の信号が飽和レベルに達している場合においても、飽和信号のばらつきの発生を抑えることができ、第2の読み出しによる短い蓄積時間の信号のデータを合成することにより、ダイナミックレンジの改善を図ったCCD200において、高輝度な被写体を精度よく撮像することができ、ダイナミックレンジを大幅に改善することができる。
ここで、本実施形態のCCD200についてまとめて説明する。
本実施形態のCCD200では、前述したように、マトリクス状に配列された複数のフォトダイオード1と、このフォトダイオードによって発生した信号電荷を列方向に電荷転送する垂直電荷転送路および水平電荷転送路を含む電荷転送手段と、フォトダイオード1で発生した過剰な信号電荷を基板の深さ方向に排出するための縦型オーバーフロードレイン構造とを有し、全画素の信号電荷の出力を行う1フレームの間に、全てのフォトダイオード1から垂直電荷転送路2への蓄積時間の異なる信号電荷の読出しを少なくとも2回以上実施し、長い蓄積時間の信号蓄積および信号読み出しを先に行い、読み出し時に読み出された信号電荷について垂直電荷転送路2を用いて一定量の信号電荷を計量し、計量して過剰となった信号電荷をフォトダイオード1側に逆転送し、シャッタ機能を用いて基板5側に排出した後、蓄積時間より蓄積時間の短い蓄積を行った後に信号読み出しを行い、先に読み出した信号電荷と垂直転送路2において加算した後に、順次読み出すことを特徴としている。
この場合、垂直電荷転送路2に読み出された信号電荷は、垂直電荷転送路2を用いて一定の電荷量が計量されるように、一定量を超えた信号電荷をフォトダイオード1側に逆転送させているが、複数回の信号電荷の読み出しで計量される一定の電荷量は、順次増加されている。要するに、フォトダイオード1から垂直電荷転送路2の電荷蓄積領域に信号電荷を読み出す際に、印加垂直転送駆動クロックにより垂直電荷転送路2に設ける電荷蓄積領域を、読み出し回数に伴い順次拡げる。2回目の読み出し以降は垂直電荷転送領域(信号電荷蓄積領域)を拡げて加算する。
また、最後の電荷読出し時以外では、電荷読み出し直後にフォトダイオード1と垂直電荷転送路2との間のポテンシャル障壁を上記垂直電荷転送路2に隣接する電荷蓄積領域間のポテンシャル障壁よりも低く設定した期間を設け、読み出しゲート内に設けた電位差で信号電荷を計量し、読み出し時に電荷蓄積領域内に読み込まれる信号電荷のうち、上記計量によって過剰になった信号電荷は、フォトダイオード1に逆転送され、シャッタ手段による機能を用いて縦型オーバーフロードレインへと排出される。
上記構成のCCD200によれば、一例として2種の露光条件での信号加算時には、上記フォトダイオード1から垂直電荷転送路2の電荷蓄積領域に信号電荷を転送する第1の電荷転送直後に、フォトダイオード1と垂直電荷転送路2との間のポテンシャル障壁を垂直電荷転送路2に隣接する電荷蓄積領域間のポテンシャル障壁よりも低くし、垂直電荷転送路2に隣接する電荷蓄積領域間に漏れ出すのを防止しているため、過剰光が入射したフォトダイオード1から垂直電荷転送路2に信号電荷を読み出した際に、前後の電荷蓄積領域に溢れることなく信号読出しができる。
また同時に、過剰光入射画素の電荷蓄積領域では、電荷蓄積領域に設けたポテンシャル障壁で決定される一定量の信号電荷のみが読み出されることで、飽和信号量のばらつきによるザラの発生を抑えることができる。
これらの動作により、特許文献2の課題である入射光量の大きい画素での飽和信号量が画素毎にばらつくことなく、入射光量の大きい領域で一定の飽和信号が得られ、この後、第2の電荷蓄積を終えた信号を加算することで、高画質なワイドダイナミックレンジを有した画像を得ることが可能となる。
以上、2種の露光条件での信号加算の手法について説明してきたが、第2の蓄積電荷を読み出し後に、電極VにV<V<VM1なる電位Vxを印加することで第2の計量を行い、第3の蓄積信号の読み出しを行い信号の合成を行う3種の露光条件での信号加算も容易に実現できる。
1フレーム期間内に3回以上の信号電荷の読み出しを行う場合に、読み出される信号電荷の蓄積時間を、それぞれ異ならせることにより、より広ダイナミックレンジの応答を得ることができる。さらに、好ましくは、1フレーム期間内に3回以上の信号電荷の読み出しを行う場合に読み出される信号電荷の蓄積時間を、順次減少させることにより、さらにより広ダイナミックレンジの応答を得ることができる。
また同様に、Vを順次大きくする手法により4種以上の露光条件の信号加算も実現できる。
なお、上記実施形態では、1画素当たり4枚の電極で垂直電荷転送路2(VCCD)を形成し、1フレームに全画素を出力する4相駆動CCDについて説明してきたが、これに限らない。即ち、垂直方向2画素毎に4枚の電極で垂直電荷転送路VCCDを形成し、第1のフィールドで垂直方向1画素おきに信号読み出しを行い、第2のフィールドに残りの画素を読み出すフレーム蓄積モードや、各フィールドにおいて全ての画素を読み出し、フィールド順次に加算方向を変えながら上下2画素加算を行い出力するフィールド蓄積モードを行うCCDにも適用可能である。
また、本実施形態では、4枚の電極において垂直電荷転送路2を形成するCCD200について説明したが、これに限らず、その他の任意の枚数で垂直電荷転送路2を形成するCCDにおいても本実施形態を適用することができる。
なお、上記実施形態では、特に説明しなかったが、上記実施形態のCCD200を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載カメラ、テレビジョン電話用カメラおよび携帯電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器について説明する。本発明の電子情報機器は、本発明の上記実施形態のCCDを撮像部に用いて得た高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示手段と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信手段と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有している。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、1フレーム期間内に複数回受光して、被写体からの画像光を光電変換して撮像する固体撮像装置、これに用いられる固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、玄関監視カメラや車載用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、駆動周波数の増大や画質の劣化を抑えた上で、高輝度な領域と低輝度な領域が混在するような被写体を撮像した場合、画像つぶれが生じることなく広ダイナミックレンジの応答を得ることができる。
(a)は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の一部平面部分の拡大図であり、(b)は、(a)のA−B線の縦断面図である。 本実施形態におけるCCDの駆動タイミングを示す駆動パルスの波形図である。 図1(a)のA−B線断面のポテンシャルプロファイルである。 図1(a)のC−D線断面のポテンシャルプロファイルである。 (a)および(b)は、入射光量に対する蓄積電荷量を示す光電変換特性図である。 従来のCCDの平面構成を説明するための模式図である。 (a)は、図6の点線で囲まれた平面部分Pの拡大図であり、(b)は、(a)のA−B線の縦断面図である。 図6のCCDにおける垂直転送ゲートの駆動タイミングを示す4相の垂直転送クロックの波形図である。 図7(a)のA−B線の縦断面におけるポテンシャルプロファイル図である。 図7(a)のC−D線の縦断面におけるポテンシャルプロファイル図である。 過剰な信号電荷をN型シリコン基板側に掃き出す縦型オーバーフロードレイン構造(VOD構造)のポテンシャルプロファイル図である。 特許文献2に開示されている従来の固体撮像装置の駆動方法による駆動タイミングを示す4相の垂直転送クロックの波形図である。
符号の説明
1 フォトダイオード
2 垂直電荷転送路
3 水平電荷転送路
4 電荷検出回路
5 n基板
6 pウエル
10 酸化膜
11 電極
12 遮光膜
200 CCD(固体撮像装置)
φVCCD(VL) 電荷転送路側のポテンシャル障壁
φTG(VM2) フォトダイオードと電荷転送路間のポテンシャル障壁

Claims (12)

  1. 二次元状に配列された複数のフォトダイオードと、
    該フォトダイオードで形成された信号電荷を読み出して所定方向に電荷転送する電荷転送手段と、
    該フォトダイオードで過剰に発生した信号電荷を基板側に排出するオーバーフロードレイン手段とを有する固体撮像装置であって、
    該電荷転送手段は、
    1フレーム期間内に、該フォトダイオードから信号電荷の読出しを複数回行い、該読み出された信号電荷のうち一定量を超えた信号電荷を該フォトダイオード側に逆転送させると共に、該複数回読み出された信号電荷を加算するように制御が為される固体撮像装置。
  2. 前記複数回読み出された信号電荷の蓄積時間がそれぞれ異なっている請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記複数回読み出された信号電荷の蓄積時間が順次減少している請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記フォトダイオードに逆転送した信号電荷を基板側に排出するシャッタ手段をさらに有する請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記電荷転送手段の電荷転送路に読み出された信号電荷は、該電荷転送路を用いて一定の電荷量が計量されるように、一定量を超えた信号電荷を前記フォトダイオード側に逆転送させる請求項1に記載の固体撮像装置。
  6. 前記電荷転送路側のポテンシャル障壁φVCCD(VL)は、前記フォトダイオードと該電荷転送路間のポテンシャル障壁φTG(VM2)と比較して、φVCCD(VL)<φTG(VM2)の条件が成立している請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記複数回の信号電荷の読み出しで計量される電荷量は、順次増加されている請求項5に記載の固体撮像装置。
  8. 前記フォトダイオードから前記電荷転送路の電荷蓄積領域に信号電荷を読み出す際に、駆動クロックにより該電荷転送路に設ける電荷蓄積領域を、読み出し回数に伴って順次拡げる請求項5または7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記複数回の信号電荷の読み出しのうち、最後の信号電荷の読出し時以外では、信号電荷の読み出し直後に、前記フォトダイオードと前記電荷転送手段の電荷転送路との間のポテンシャル障壁を該電荷転送路に隣接する電荷蓄積領域間のポテンシャル障壁よりも低く設定した期間が設けられている請求項5または7に記載の固体撮像装置。
  10. CCD型固体撮像装置である請求項1に記載の固体撮像装置。
  11. 二次元状に配列された複数のフォトダイオードと、
    該フォトダイオードで形成された信号電荷を読み出して所定方向に電荷転送する電荷転送手段と、
    該フォトダイオードで過剰に発生した信号電荷を基板側に排出するオーバーフロードレイン手段とを有する固体撮像装置の駆動方法であって、
    1フレーム期間内に、該フォトダイオードから該電荷転送手段に信号電荷の読出しを複数回行い、読み出された信号電荷のうち一定量を超えた信号電荷を該フォトダイオード側に逆転送させる逆転送ステップと、
    該逆転送ステップの前または後に、該複数回読み出された信号電荷を該電荷転送手段上で加算するステップとを有する固体撮像装置の駆動方法。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の固体撮像装置を画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器。
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