JP2009218456A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面の処理液をIPAなどの低表面張力溶剤に置換させる基板処理方法および基板処理装置において、少ない低表面張力溶剤の使用量で処理液を効率よく確実に置換する。
【解決手段】リンス処理の終了後に、基板Wの回転速度が600rpmから10rpmに減速されてDIW液膜がパドル状に形成される(パドル形成処理)。続いて、溶剤吐出ノズル765を基板中心から周縁に向けて方向Dnに移動させながらIPAを供給することで、基板上のDIW液膜にIPAを添加し表面張力を低下させる(溶剤供給処理)。溶剤吐出ノズル765が基板周縁に達し溶剤供給処理が終了した後に、中央に溶剤供給路97を有する遮断部材9を基板に近接配置し、溶剤供給口97aからIPAを供給しながら基板の回転速度を増大させて、IPAによる置換領域SRを基板全体に広げる(置換処理)。
【選択図】図6

Description

この発明は、基板表面に処理液を供給して該基板表面に対して所定の湿式処理を施した後、処理液で濡れた基板表面に低表面張力溶剤を供給して処理液を置換する基板処理方法および基板処理装置に関するものである。なお、処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板表面に付着するリンス液を除去する方法の1つとして、純水よりも表面張力が低いIPA(イソプロピルアルコール:isopropyl alcohol)などの有機溶剤成分を含む液体(低表面張力溶剤)を用いた処理方法が知られている。例えば、特許文献1には、純水リンス処理後に基板の回転速度をパドル処理回転速度まで減速してから純水の供給を停止し、その後に基板にIPAなどの有機溶剤を供給して純水を置換させ、さらに基板の回転速度を大きくして有機溶剤を振り切り基板を乾燥させる技術が記載されている。
特開2006−140285号公報(図4、図5)
上記した特許文献1に記載の技術では、基板をパドル処理回転速度に維持しながら基板の中心から低表面張力溶剤の供給を行っているが、低表面張力溶剤がリンス液によるパドル状の液膜中に広く拡散しその表面張力を低下させる作用を発揮させるにはある程度の時間が必要である。特に、処理対象である基板がその表面に微細パターンを形成されたものであるとき、基板全面においてパターン内部まで低表面張力溶剤を行き渡らせるには相当(例えば10秒以上)の時間が必要である。この間、低表面張力溶剤の供給を継続するとその使用量が増大してしまう。また低表面張力溶剤を素早く基板全面に行き渡らせるため基板の回転速度を上げすぎると、リンス液がパターン奥部に残留してしまったり、表面張力の異なるリンス液と低表面張力溶剤との界面で基板表面が露出してしまうなどの問題が生じうる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板表面の処理液をIPAなどの低表面張力溶剤に置換させる基板処理方法および基板処理装置において、少ない低表面張力溶剤の使用量で処理液を効率よく確実に置換することのできる技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理方法は、上記目的を達成するため、略水平状態の基板を第1速度で回転させながら処理液を用いて前記基板表面に対して湿式処理を施す湿式処理工程と、前記基板の回転速度を第2速度に減速して前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成するパドル形成工程と、前記基板上における供給位置を移動させながら前記処理液よりも表面張力が低い第1の低表面張力溶剤を前記基板上の液膜に対して供給する第1の溶剤供給工程と、前記第1の溶剤供給工程後に、前記基板の中心に向けて前記処理液よりも表面張力が低い第2の低表面張力溶剤を供給しながら前記基板の回転速度を増大させて前記基板上の液体を前記第2の低表面張力溶剤により置換する置換工程と、前記置換工程後に前記基板上の液体を前記基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明では、処理液によるパドル状の液膜を基板上に形成した後、まず供給位置を移動させながら第1の低表面張力溶剤を基板上の液膜に対して供給し、その後に、基板の中心に第2の低表面張力溶剤を供給しながら基板の回転速度を増大させるようにしている。このため、基板の中央のみから低表面張力溶剤を供給し遠心力によって基板全体に行き渡らせるようにしている従来技術に比べて、次のような作用効果を得られる。
まず、基板全体に低表面張力溶剤を行き渡らせるのに必要な時間を短くすることができる。基板上に形成されたパドル状の液膜を維持するためには基板の回転速度を低くし液膜に作用する遠心力を抑えることが必要であるが、回転速度を低くするほど、低表面張力溶剤が基板中心から周縁にまで広がるのに時間が必要となる。これに対し、上記発明では基板上で供給位置を移動させながら第1の低表面張力溶剤を供給しているので、より短い時間で基板表面全体に第1の低表面張力溶剤を行き渡らせることが可能である。
また、低表面張力溶剤の使用量を少なくすることができる。この発明では、後に第2の表面張力溶剤によって基板上の液体を置換するので、第1の低表面張力溶剤は基板上の液膜に添加されることにより液膜の表面張力を低下させることができる量があれば足り、基板上の処理液を第1の低表面張力溶剤によって完全に置換することを必ずしも要しない。このことおよび上記したように短時間で基板全体に第1の低表面張力溶剤を行き渡らせることができることにより、第1の低表面張力溶剤の使用量を少なくすることができる。また、液膜中に第1の低表面張力溶剤が行き渡っているため、その後の第2の低表面張力溶剤による置換処理をより短時間で効率よく行うことができるので、第2の低表面張力溶剤の使用量も少なくすることが可能である。
さらに、処理液を低表面張力溶剤により置換する際に両者の界面近傍で生じる基板表面の露出を確実に防止することができる。基板の中心に低表面張力溶剤を供給し遠心力によって周縁に広げることで処理液を置換する場合、低表面張力溶剤と処理液とが直ちに混ざり合わないため、両者の界面付近で基板表面が露出してしまうことがある。特に基板の回転速度を増大させるとこの問題が顕著である。この発明では、基板の回転速度を増大させる前に供給位置を変えながら第1の低表面張力溶剤を添加しているため、基板上の液膜全体に第1の低表面張力溶剤を行き渡らせているので、処理液と低表面張力溶剤とが交じり合って両者の界面が存在せず、上記のような基板表面の露出を防止することができる。また、第1の低表面張力溶剤を添加することによって液膜の表面張力が低下しているため、第2の低表面張力溶剤による置換を行う際には、液膜が途切れて基板が露出してしまうことなく基板の回転速度を増大させることができる。
上記のように構成された基板処理方法において、前記第1の溶剤供給工程では、前記供給位置を前記基板の中心から周縁に向けて移動させるようにしてもよい。このようにすれば、基板の中心から液膜が途切れ表面が露出するのをより確実に防止することができる。また、遠心力の作用と合わせてより短時間で基板全体に第1の低表面張力溶剤を行き渡らせることができる。
また、前記第1の溶剤供給工程では、前記基板を前記第2速度で回転させるようにしてもよい。こうすることで、基板上のパドル状液膜を維持し基板表面の露出を防止することができる。
また、前記第1の低表面張力溶剤と前記第2の低表面張力溶剤とが同一であってもよい。このように、使用する低表面張力溶剤を共通とすることによって、溶剤の調達や管理を容易にし、またその供給機構を簡素化することができる。
また、前記置換工程が終了するよりも前に、前記基板表面のほぼ全面に対向する対向面を有する対向部材を前記基板表面に近接させて配置するようにしてもよい。置換工程では最終的に基板上の液体を全て第2の低表面張力溶剤に置換するが、基板の周囲雰囲気には処理液等のミストが多く飛散していることがあり、基板上方を開放空間としたままでは基板上の液膜にミストが混入し基板を汚染する場合がある。これに対し、置換工程が対向部材を基板に対向配置させた状態で終了するようにすることで、このような汚染を防止することができる。
より具体的には、例えば、前記置換工程の開始前に前記対向部材を前記基板表面に対向配置し、前記置換工程では、前記対向部材に設けた吐出口から前記第2の低表面張力溶剤を前記基板表面に供給するようにしてもよい。こうすれば、対向部材を基板表面に近接配置したまま第2の低表面張力溶剤を基板表面に供給することができる。
また、第1および第2の低表面張力溶剤が同一である場合の別の方法として、前記第1の溶剤供給工程では、前記基板の上方に配置したノズルを前記基板上で移動させながら該ノズルから前記第1の低表面張力溶剤を供給する一方、前記置換工程では、前記基板の中心の上方に配置した前記ノズルから前記第2の低表面張力溶剤を供給するようにしてもよい。このようにすれば、低表面張力溶剤を供給するノズルを共通化してより簡単な構成の装置で処理を行うことが可能となる。
なお、前記第2速度は、前記処理液に作用する遠心力が前記処理液と前記基板表面との間で作用する表面張力よりも小さくなる速度であることが望ましい。第2速度をこのように設定することによって、処理液によるパドル状の液膜を確実に基板表面上に形成することができ、このように基板表面を液膜で覆った状態で低表面張力溶剤による置換を行うことにより、基板表面の露出によるウォーターマークやシミ等の欠陥を防止することができる。また、表面にパターンを形成された基板を処理対象とする場合においては、パターン倒壊を防止することができる。
また、この発明にかかる基板処理装置の第1の態様は、上記目的を達成するため、基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、前記基板保持手段に保持された前記基板表面に、前記基板に湿式処理を施すための処理液を供給する処理液供給手段と、前記基板表面上における供給位置を移動させながら、該基板表面に前記処理液よりも表面張力が低い第1の低表面張力溶剤を供給する第1の溶剤供給手段と、前記基板表面の中心に前記処理液よりも表面張力が低い第2の低表面張力溶剤を供給する第2の溶剤供給手段と、前記基板回転手段、前記第1の溶剤供給手段および前記第2の溶剤供給手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記基板回転手段により前記湿式処理後の前記基板の回転速度を減速させることで前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成させた後に、該液膜に対し前記第1の溶剤供給手段から前記第1の低表面張力溶剤を供給させ、該供給の終了後に、前記第2の溶剤供給手段から前記第2の低表面張力溶剤を供給させるとともに前記基板回転手段により前記基板の回転速度を増大させることを特徴としている。
このように構成された発明では、上記した基板処理方法の発明と同様に、処理液によるパドル状の液膜を基板上に形成した後、まず供給位置を移動させながら第1の低表面張力溶剤を基板上の液膜に対して供給し、その後に、基板の中心に第2の低表面張力溶剤を供給しながら基板の回転速度を増大させるようにしている。このため、上記した基板処理方法の発明と同様の作用効果を得ることができる。
上記のように構成された基板処理装置では、前記基板表面のほぼ全面に対向する対向面を有するとともに、前記対向面の略中央に前記第2の低表面張力溶剤を吐出するための吐出口が設けられた対向部材をさらに備えるように構成されてもよい。こうすることで、処理雰囲気内のミスト等が基板表面に付着したり液膜に混入するのを防止することができる。
また、この発明にかかる基板処理装置の第2の態様は、上記目的を達成するため、基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、前記基板保持手段に保持された前記基板表面に、前記基板に湿式処理を施すための処理液を供給する処理液供給手段と、前記基板表面上における供給位置を移動可能に構成され、該基板表面に前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を供給する溶剤供給手段と、前記基板回転手段および前記溶剤供給手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記基板回転手段により前記湿式処理後の前記基板の回転速度を減速させることで前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成させた後に、該液膜に対し、前記供給位置を移動させながら前記溶剤供給手段から前記低表面張力溶剤を供給させ、該供給の終了後に、前記供給位置を前記基板表面の中心に固定して前記溶剤供給手段から前記低表面張力溶剤を供給させるとともに前記基板回転手段により前記基板の回転速度を増大させることを特徴としている。
このように構成された発明においては、処理液によるパドル状の液膜を基板上に形成した後、まず供給位置を移動させながら低表面張力溶剤を基板上の液膜に対して供給し、その後に、基板の中心に低表面張力溶剤を供給しながら基板の回転速度を増大させるようにしている。そのため、この発明においても上記した基板処理方法の発明と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明に用いられる「第1および第2の低表面張力溶剤」としては、100%の有機溶剤成分やこれと純水との混合液を用いることができる。また、低表面張力溶剤として有機溶剤成分を含む溶剤に替えて、界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。ここで、「有機溶剤成分」としてはアルコール系有機溶剤を用いることができる。アルコール系有機溶剤としては、安全性、価格等の観点からイソプロピルアルコール、エチルアルコールまたはメチルアルコールを用いることができるが、特にイソプロピルアルコール(IPA)が好適である。
この発明によれば、基板上にパドル上の処理液の液膜を形成した後、供給位置を移動させながら低表面張力溶剤(第1の低表面張力溶剤)を基板上の液膜に供給することで低表面張力溶剤を基板全体に行き渡らせ、その後に、基板中心に低表面張力溶剤(第2の低表面張力溶剤)を供給しながら基板の回転速度を増大させる。そのため、短時間でしかも少ない使用量の低表面張力溶剤で効率よく基板上の処理液を置換することができ、またその際の基板表面の露出を防止することができる。また、こうして低表面張力溶剤に置換した基板を乾燥させることにより、ウォーターマーク、シミやパターン倒壊等の欠陥を発生させることなく基板を乾燥させることができる。
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板表面Wfに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIW(脱イオン水:deionized water)などのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置である。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはpoly−Si等からなるデバイスパターンが形成されたパターン形成面をいう。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに向けて薬液を吐出する薬液吐出ノズル3と、スピンチャック1の上方位置に配置に配置された遮断部材9とを備えている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転軸J(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸11、チャック回転機構13は、円筒状のケーシング2内に収容されている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。このように、この実施形態では、チャック回転機構13が本発明の「基板回転手段」として機能する。また、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して回転速度を調整する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。チャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で支持される。このように、この実施形態では、チャックピン17が本発明の「基板保持手段」として機能する。なお、基板保持手段としてはチャックピン17に限らず、基板裏面Wbを吸引して基板Wを支持する真空チャックを用いてもよい。
薬液吐出ノズル3は、薬液バルブ31を介して薬液供給源と接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて薬液バルブ31が開閉されると、薬液供給源から薬液が薬液吐出ノズル3に向けて圧送され、薬液吐出ノズル3から薬液が吐出される。なお、薬液にはフッ酸またはBHF(バッファードフッ酸)などが用いられる。また、薬液吐出ノズル3にはノズル移動機構33(図2)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、薬液吐出ノズル3を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。
遮断部材9は、板状部材90と、内部が中空に仕上げられ、板状部材90を支持する回転支軸91と、回転支軸91の中空部に挿通された内挿軸95とを有している。板状部材90は、中心部に開口部を有する円盤状の部材であって、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに対向配置されている。板状部材90は、その下面(底面)90aが基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。板状部材90は略円筒形状を有する回転支軸91の下端部に略水平に取り付けられ、回転支軸91は水平方向に延びるアーム92により基板Wの中心を通る回転軸J回りに回転可能に保持されている。内挿軸95の外周面と回転支軸91の内周面との間にはベアリング(図示せず)が介在して取り付けられている。アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94が接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて回転支軸91を回転軸J回りに回転させる。回転支軸91が回転させられると、板状部材90が回転支軸91とともに一体的に回転する。遮断部材回転機構93は、スピンチャック1に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で板状部材90(下面90a)を回転させるように構成されている。
また、遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断部材9をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構94を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック1の上方の離間位置に遮断部材9を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、必要に応じてスピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された所定の対向位置(図1に示す位置)まで遮断部材9を下降させる。このように、この実施形態では遮断部材90が本発明の「対向部材」として機能しており、遮断部材90の基板対向面90aが本発明の「対向面」に相当している。
図3は図1の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。また、図4は図3のA―A’線断面図(横断面図)である。回転支軸91の中空部に内挿された内挿軸95は、横断面が円形に形成されている。これは、内挿軸95(非回転側部材)と回転支軸91(回転側部材)との隙間の間隔を全周にわたって均等にするためであり、該隙間にシールガスを導入することで内挿軸95と回転支軸91との隙間を外部からシールされた状態としている。内挿軸95には3本の流体供給路が鉛直軸方向に延びるように形成されている。すなわち、リンス液の通路となるリンス液供給路96、リンス液に溶解して表面張力を低下させる有機溶媒成分を有する低表面張力溶剤の通路となる溶剤供給路97および窒素ガス等の不活性ガスの通路となるガス供給路98が内挿軸95に形成されている。リンス液供給路96、溶剤供給路97およびガス供給路98はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン:polytetrafluoroethylene)からなる内挿軸95にそれぞれ、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂:polymer of tetrafluoroethylene and perfluoroalkylvinylether)製のチューブ96b,97b,98bを軸方向に挿入することによって形成されている。
そして、リンス液供給路96、溶剤供給路97およびガス供給路98の下端がそれぞれ、リンス液吐出口96a、溶剤吐出口97aおよびガス吐出口98aとなってスピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfと対向している。この実施形態では、内挿軸の直径が18〜20mmに形成されている。また、リンス液吐出口96a、溶剤吐出口97aおよびガス吐出口98aの口径がそれぞれ、4mm、1〜2mm、4mmに形成されている。このように、この実施形態では、溶剤吐出口97aの口径がリンス液吐出口96aの口径よりも小さくなっている。これにより、以下に示す不具合を防止できる。すなわち、低表面張力溶剤はリンス液(DIW)に比較して表面張力が低くなっている。このため、リンス液吐出用に形成された口径と同一口径の溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させた場合には、低表面張力溶剤の吐出停止後、低表面張力溶剤が溶剤吐出口から落下するおそれがある。一方で、溶剤吐出用に形成された口径と同一口径のリンス液吐出口からリンス液を吐出させた場合には、リンス液の吐出速度が速くなってしまう。その結果、電気的絶縁体であるリンス液(DIW)が基板表面Wfに比較的高速で衝突することにより、リンス液が直接に供給された基板表面Wfの供給部位が帯電して酸化するおそれがある。
これに対して、この実施形態では、低表面張力溶剤とリンス液の吐出口を個別に設けるとともに、溶剤吐出口97aの口径をリンス液吐出口96aの口径よりも小さく形成している。このため、溶剤吐出口から低表面張力溶剤が落下するのを防止するとともに、リンス液吐出口からのリンス液の吐出速度が速くなるのを抑え、基板表面Wfの帯電による酸化を抑制することができる。
また、この実施形態では、リンス液吐出口96aが遮断部材9の中心軸、つまり基板Wの回転軸Jから径方向外側にずれた位置に設けられている。これにより、リンス液吐出口96aから吐出されたリンス液が基板表面Wfの一点(基板Wの回転中心W0)に集中して供給されるのが回避される。その結果、基板表面Wfの帯電部位を分散させることができ、基板Wの帯電による酸化を低減することができる。その一方で、リンス液吐出口96aが回転軸Jから離れ過ぎると、基板表面Wf上の回転中心W0にリンス液を到達させることが困難となってしまう。そこで、この実施形態では、水平方向における回転軸Jからリンス液吐出口96a(吐出口中心)までの距離Lを4mm程度に設定している。ここで、基板表面Wf上の回転中心W0にリンス液(DIW)を供給し得る距離Lの上限値としては、以下に示す条件で20mmとなっている。
DIWの流量:2L/min
基板回転数:1500rpm
基板表面の状態:表面中央部が疎水面
また、回転軸Jから溶剤吐出口97a(吐出口中心)までの距離の上限値についても、基板回転数を1500rpmに設定する限り、上記した回転軸Jからリンス液吐出口96a(吐出口中心)までの距離Lの上限値(20mm)と基本的に同じである。
一方で、回転軸Jからガス吐出口98a(吐出口中心)までの距離については、対向位置に位置決めされた遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給し得る限り、特に限定されず任意である。しかしながら、後述するようにして基板表面Wf上に形成された低表面張力溶剤による溶剤層に窒素ガスを吹付けて該溶剤層を基板Wから排出させる観点からは、ガス吐出口98aは回転軸J上あるいはその近傍位置に設けることが好ましい。
また、回転支軸91の内壁面と内挿軸95の外壁面との間に形成される空間部分が外側ガス供給路99を構成しており、外側ガス供給路99の下端が環状の外側ガス吐出口99aとなっている。つまり、遮断部材9には、基板表面Wfの中央部に向けて窒素ガスを吐出するガス吐出口98aのほかに外側ガス吐出口99aが、リンス液吐出口96a、溶剤吐出口97aおよびガス吐出口98aに対して径方向外側に、しかもリンス液吐出口96a、溶剤吐出口97aおよびガス吐出口98aを取り囲むようにして設けられている。この外側ガス吐出口99aの開口面積はガス吐出口98aの開口面積に比較して遥かに大きく形成されている。このように、2種類のガス吐出口が遮断部材9に設けられているので、互いに流量および流速が異なる窒素ガスを各吐出口から吐出させることができる。例えば(1)基板表面Wfの周囲雰囲気を不活性ガス雰囲気に保つには、基板表面Wf上の液体を吹き飛ばすことのないように比較的大流量かつ低速で窒素ガスを供給することが望まれる。その一方で、(2)基板表面Wf上の低表面張力溶剤による溶剤層を基板表面Wfから除去する際には、基板Wの表面中央部に比較的小流量かつ高速で窒素ガスを供給することが望まれる。したがって、上記(1)の場合には、主として外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させることにより、上記(2)の場合には、主としてガス吐出口98aから窒素ガスを吐出させることにより、窒素ガスの用途に応じて適切な流量および流速で窒素ガスを基板表面Wfに向けて供給することができる。
また、内挿軸95の先端(下端)は板状部材90の下面90aと面一になっておらず、下面90aを含む同一平面から上方側に退避している(図3)。このような構成によれば、ガス吐出口98aから吐出された窒素ガスが基板表面Wfに到達するまでに該窒素ガスを拡散させ、窒素ガスの流速をある程度減少させることができる。すなわち、ガス吐出口98aからの窒素ガスの流速が速すぎると、外側ガス吐出口99aからの窒素ガスと互いに干渉して基板表面Wf上の低表面張力溶剤による溶剤層を基板Wから排出することが困難となる。その結果、基板表面Wf上に液滴が残ってしまう。これに対して、上記構成によれば、ガス吐出口98aからの窒素ガスの流速が緩和され、基板表面Wf上の低表面張力溶剤による溶剤層を確実に基板Wから排出することができる。
図1に戻って説明を続ける。リンス液供給路96の上端部は、リンス液供給ユニット8に接続されている。リンス液供給ユニット8は、その一端が工場のユーティリティ等で構成されるDIW供給源(図示省略)に接続されたリンス液供給管85を備えており、リンス液供給管85の他端はリンス液バルブ83に接続されている。このような構成を有するリンス液供給ユニット8は、リンス液バルブ83が開かれることによりリンス液吐出口96aからDIWをリンス液として吐出可能となっている。この実施形態では、リンス液たるDIWが本発明の「処理液」に相当しており、リンス液供給ユニット8が本発明の「処理液供給手段」として機能している。
また、溶剤供給路97の上端部は、本発明の「第1の溶剤供給手段」として機能する溶剤供給ユニット7に接続されている。溶剤供給ユニット7は、低表面張力溶剤を生成するためのキャビネット部70を備え、キャビネット部70と溶剤供給路97とを結ぶ配管761中に介挿された溶剤バルブ762を開くことにより、キャビネット部70にて生成された低表面張力溶剤を溶剤供給路97に圧送可能となっている。また、溶剤供給ユニット7は、溶剤バルブ762の上流側で枝分かれした配管763と、これに接続された溶剤吐出ノズル765と、配管763上に設けられた溶剤バルブ764とをさらに備えている。そして、溶剤バルブ764を開くことにより、キャビネット部70にて生成された低表面張力溶剤を溶剤吐出ノズル765に圧送し、該ノズルから低表面張力溶剤を吐出させることが可能となっている。また、溶剤吐出ノズル765は、ノズル移動機構766(図2)に接続されており、該機構により基板Wの表面に略平行な方向、すなわち略水平方向に移動可能となっている。
低表面張力溶剤を構成する有機溶媒成分としては、DIW(表面張力:72mN/m)に溶解して表面張力を低下させる物質、例えばイソプロピルアルコール(表面張力:21〜23mN/m)が用いられる。なお、有機溶媒成分はイソプロピルアルコールに限定されず、エチルアルコール、メチルアルコールの各種有機溶媒成分を用いるようにしてもよい。また、有機溶媒成分は液体に限らず、各種アルコールの蒸気を有機溶媒成分としてDIWに溶解させて低表面張力溶剤を生成するようにしてもよい。
キャビネット部70は、低表面張力溶剤を貯留する貯留タンク72を備えている。この貯留タンク72には貯留タンク72内にDIWを供給するためのDIW導入管73の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ73aを介してDIW供給源に接続されている。さらに、DIW導入管73の経路途中には流量計73bが介装されており、流量計73bがDIW供給源から貯留タンク72に導入されるDIWの流量を計測する。そして、制御ユニット4は、流量計73bで計測される流量に基づき、DIW導入管73を流通するDIWの流量を目標の流量(目標値)にするように、開閉バルブ73aを開閉制御する。
同様にして、貯留タンク72には貯留タンク72内にIPA液体を供給するためのIPA導入管74の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ74aを介してIPA供給源に接続されている。さらに、IPA導入管74の経路途中には流量計74bが介装されており、流量計74bがIPA供給源から貯留タンク72に導入されるIPA液体の流量を計測する。そして、制御ユニット4は流量計74bで計測される流量に基づき、IPA導入管74を流通するIPA液体の流量を目標の流量(目標値)にするように開閉バルブ74aを開閉制御する。
この実施形態では、低表面張力溶剤中のIPAの体積百分率(以下「IPA濃度」という)を調整可能となっている、つまり100%のIPAを低表面張力溶剤として供給することも、あるいはIPAとDIWを混合した混合液を低表面張力溶剤として供給することも可能となっている。なお、常に100%のIPAを低表面張力溶剤として用いる場合には、次に説明する溶剤バルブ762,764を介してIPAを直接供給するように構成してもよい。
貯留タンク72には、その一端が溶剤供給路97に接続された溶剤供給管75の他端が挿入され、貯留タンク72に貯留されている低表面張力溶剤を溶剤バルブ762,764を介して溶剤供給路97および溶剤吐出ノズル765に供給可能に構成されている。溶剤供給管75には、貯留タンク72に貯留されている低表面張力溶剤を溶剤供給管75に送り出す定量ポンプ77や、定量ポンプ77により溶剤供給管75に送り出される低表面張力溶剤の温度を調整する温調器78、低表面張力溶剤中の異物を除去するフィルタ79が設けられている。さらに、溶剤供給管75にはIPA濃度を監視するための濃度計80が介装されている。
また、溶剤供給管75には、溶剤バルブ762,764と濃度計80との間に溶剤循環管81の一端が分岐接続される一方、溶剤循環管81の他端が貯留タンク72に接続されている。この溶剤循環管81には循環用バルブ82が介装されている。そして、装置の稼動中は、定量ポンプ77および温調器78が常に駆動され、基板Wに低表面張力溶剤を供給しない間は、溶剤バルブ76が閉じられる一方、循環用バルブ82が開かれる。これにより、貯留タンク72から定量ポンプ77により送り出される低表面張力溶剤が溶剤循環管81を通じて貯留タンク72に戻される。つまり、基板Wに低表面張力溶剤を供給しない間は、貯留タンク72、溶剤供給管75および溶剤循環管81からなる循環経路を低表面張力溶剤が循環する。その一方で、基板Wに低表面張力溶剤を供給するタイミングになると、溶剤バルブ762または764が開かれる一方、循環用バルブ82が閉じられる。これにより、貯留タンク72から送り出される低表面張力溶剤が溶剤供給路97または溶剤吐出ノズル765に選択的に供給される。このように、基板Wに低表面張力溶剤を供給しない間は、低表面張力溶剤を循環させておくことによって、DIWとIPAとが攪拌され、DIWとIPAとを十分に混ざり合った状態とすることができる。また、溶剤バルブ762,764の開成後、所定の温度に調整されるとともに、異物が除去された低表面張力溶剤を速やかに溶剤供給路97または溶剤吐出ノズル765に供給することができる。
ガス供給路98および外側ガス供給路99の上端部はそれぞれ、ガス供給ユニット18(図2)と接続されており、制御ユニット4の動作指令に応じてガス供給ユニット18からガス供給路98および外側ガス供給路99に個別に窒素ガスを圧送可能となっている。これにより、対向位置に位置決めされた遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給することができる。なお、窒素ガス以外の不活性ガス、例えばアルゴンガスや低露点空気(ドライエアー)を供給するようにしてもよい。
ケーシング2の周囲には、受け部材21が固定的に取り付けられている。受け部材21には、円筒状の仕切り部材23a,23b,23cが立設されている。ケーシング2の外壁と仕切り部材23aの内壁との間の空間が第1排液槽25aを形成し、仕切り部材23aの外壁と仕切り部材23bの内壁との間の空間が第2排液槽25bを形成し、仕切り部材23bの外壁と仕切り部材23cの内壁との間の空間が第3排液槽25cを形成している。
第1排液槽25a、第2排液槽25bおよび第3排液槽25cの底部にはそれぞれ、排出口27a,27b,27cが形成されており、各排出口は相互に異なるドレインに接続されている。例えばこの実施形態では、第1排液槽25aは使用済みの薬液を回収するための槽であり、薬液を回収して再利用するための回収ドレインに連通されている。また、第2排液槽25bは使用済みのリンス液を排液するための槽であり、廃棄処理のための廃棄ドレインに連通されている。さらに、第3排液槽25cは使用済みの低表面張力溶剤を排液するための槽であり、廃棄処理のための廃棄ドレインに連通されている。
各排液槽25a〜25cの上方にはスプラッシュガード6が設けられている。スプラッシュガード6はスピンチャック1に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスピンチャック1の回転軸Jに対して昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード6は回転軸Jに対して略回転対称な形状を有しており、スピンチャック1と同心円状に径方向内側から外側に向かって配置された3つのガード61,62,63を備えている。3つのガード61,62,63は、最外部のガード63から最内部のガード61に向かって、順に高さが低くなるように設けられるとともに、各ガード61,62,63の上端部が鉛直方向に延びる面内に収まるように配置されている。
スプラッシュガード6は、ガード昇降機構65と接続され、制御ユニット4からの動作指令に応じてガード昇降機構65の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、スプラッシュガード6をスピンチャック1に対して昇降させることが可能となっている。この実施形態では、ガード昇降機構65の駆動によりスプラッシュガード6を段階的に昇降させることで、回転する基板Wから飛散する処理液を第1〜第3排液槽25a〜25cに分別して排液させることが可能となっている。
ガード61の上部には、断面くの字形で内方に開いた溝状の第1案内部61aが形成されている。そして、薬液処理時にスプラッシュガード6を最も高い位置(以下「第1高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液が第1案内部61aで受け止められ、第1排液槽25aに案内される。具体的には、第1高さ位置として、第1案内部61aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液がガード61を介して第1排液槽25aに案内される。
また、ガード62の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部62aが形成されている。そして、リンス処理時にスプラッシュガード6を第1高さ位置よりも低い位置(以下「第2高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液が傾斜部62aで受け止められ、第3排液槽25bに案内される。具体的には、第2高さ位置として、傾斜部62aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液がガード61の上端部とガード62の上端部との間を通り抜けて第2排液槽25bに案内される。
同様にして、ガード63の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部63aが形成されている。そして、置換処理時にスプラッシュガード6を第2高さ位置よりも低い位置(以下「第3高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する低表面張力溶剤が傾斜部63aで受け止められ、第2排液槽25cに案内される。具体的には、第3高さ位置として、傾斜部63aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散する低表面張力溶剤がガード62の上端部とガード63の上端部との間を通り抜けて第3排液槽25cに案内される。
さらに、第3高さ位置よりも低い位置(以下「退避位置」という)に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させることで、基板搬送手段(図示せず)が未処理の基板Wをスピンチャック1に載置したり、処理済の基板Wをスピンチャック1から受け取ることが可能となっている。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図5および図6を参照しつつ詳述する。図5は基板処理装置の動作を示すフローチャートである。また、図6は図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。
この装置では、本発明の「制御手段」として機能する制御ユニット4が、メモリ(図示省略)に記憶されているプログラムにしたがって装置各部を制御して、基板Wに対し図5に示す一連の処理を施す。すなわち、制御ユニット4はスプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させる。そして、この状態で基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Wが装置内に搬入されると、基板Wに対して、薬液処理、リンス処理、パドル形成処理、溶剤供給処理、置換処理および乾燥処理の各工程を含む洗浄処理を実行する。基板表面Wfには例えばpoly−Siからなる微細パターンが形成されている。この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される(ステップS101)。なお、遮断部材9はスピンチャック1の上方の離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。また、薬液吐出ノズル3および溶剤吐出ノズル765は、図1に示すように、基板Wの上方よりも外側の退避位置に位置決めされている。
基板搬入後、制御ユニット4はスプラッシュガード6を第1高さ位置(図1に示す位置)に配置して、基板Wに対して薬液処理を実行する。すなわち、薬液吐出ノズル3を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを200〜1200rpmの範囲内で定められる所定の回転速度(例えば800rpm)で回転させる(ステップS102)。そして、薬液バルブ31を開いて薬液吐出ノズル3から基板表面Wfに薬液としてフッ酸を供給する(HF供給)。基板表面Wfに供給されたフッ酸は遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される(ステップS103)。基板Wから振り切られたフッ酸は第1排液槽25aに案内され、適宜再利用される。
薬液処理が終了すると、薬液吐出ノズル3が待機位置に移動される。そして、スプラッシュガード6が第2高さ位置に配置され、基板Wに対して本発明の「湿式処理」としてリンス処理が実行される。すなわち、基板Wの回転速度を第1速度、例えば600rpmとし(ステップS104)、リンス液バルブ83を開いて、離間位置に位置する遮断部材9のリンス液吐出口96aからリンス液を吐出させる(ステップS105;図6(a);DIW供給)。また、リンス液の吐出と同時に遮断部材9を対向位置に向けて下降させ、該対向位置に位置決めする。このように、薬液処理後、すぐに基板表面Wfにリンス液を供給することで基板表面Wfを継続して濡れた状態としておく。これは次のような理由による。
すなわち、薬液処理後、フッ酸が基板Wから振り切られると、基板表面Wfの乾燥がはじまる。その結果、基板表面Wfが部分的に乾燥し、基板表面Wfにシミ等が発生することがある。したがって、このような基板表面Wfの部分的な乾燥を防止するため、基板表面Wfを濡れた状態としておくことが重要となっている。また、遮断部材9のガス吐出口98aおよび外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させる。ここでは、主として外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させる。つまり、外側ガス吐出口99aから比較的大流量の窒素ガスを吐出させる一方、ガス吐出口98aから吐出させる窒素ガスの流量が微小量となるように、両吐出口から吐出させる窒素ガスの流量バランスを調整する。
リンス液吐出口96aから基板表面Wfに供給されたリンス液は基板Wの回転に伴う遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がリンス処理される(湿式処理工程)。つまり、基板表面Wfに残留付着するフッ酸が本発明の処理液に相当するリンス液によって洗い流され基板表面Wfから除去される。基板Wから振り切られた使用済みのリンス液は第2排液槽25bに案内され、廃棄される。また、間隙空間SPに窒素ガスが供給されることで基板表面Wfの周囲雰囲気が低酸素濃度雰囲気に保たれている。このため、リンス液の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができる。
また、上記したリンス処理および後述の処理を実行する際には、遮断部材9の板状部材90を基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で回転させる。これにより、板状部材90の下面90aと基板表面Wfとの間に相対的な回転速度差が発生するのを防止して、間隙空間SPに巻き込み気流が発生するのを抑制することができる。このため、ミスト状のリンス液および低表面張力溶剤が間隙空間SPに侵入して基板表面Wfに付着するのを防止できる。また、板状部材90を回転させることで下面90aに付着するリンス液や低表面張力溶剤を振り切り、下面90aにリンス液や低表面張力溶剤が滞留するのを防止できる。
所定時間のリンス処理が終了すると、次にパドル形成処理が実行される。すなわち、制御ユニット4は、基板Wの回転速度を第1速度よりも遅い第2速度に減速する(ステップS106)。これによって、リンス液吐出口96aから吐出されるリンス液が基板表面Wfに溜められてDIW液膜がパドル状に形成される(パドル形成処理;パドル形成工程)。この実施形態では、制御ユニット4は第2速度を10rpmに設定し、9秒間だけリンス液の供給を継続させた後、リンス液バルブ83を閉じてリンス液吐出口96aからのリンス液の吐出を停止させる(ステップS107)。これによって、図6(b)に示すように、DIW液膜が形成される。なお、第2速度は10rpmに限定されるものではないが、リンス液に作用する遠心力がリンス液と基板表面Wfとの間で作用する表面張力よりも小さくなるという条件が満足する範囲で第2速度を設定する必要がある。というのも、リンス液の液膜をパドル状に形成するためには、上記条件の充足が必須だからである。基板の回転速度は、後述する置換処理において変更されるまでの間、第2速度を維持する。
そして、DIW供給停止後、パドル状DIW液膜の膜厚が基板Wの全面でほぼ均一になるまでの所定時間が経過するのを待つとともに、遮断部材昇降機構94により遮断部材9を上方に退避させる。その後に、ノズル移動機構766により溶剤吐出ノズル765が基板表面Wfの中心の上方に位置決めされる。また、制御ユニット4はスプラッシュガード6を第3高さ位置に配置するとともに、溶剤バルブ764を開いて溶剤吐出ノズル765から低表面張力溶剤を吐出させる(溶剤供給処理)。IPAの流量は、例えば100(mL/min)程度の低流量とする。
ノズル移動機構766の作動により、溶剤吐出ノズル765はIPAを吐出しながら基板Wの中心から周縁に向かう方向Dnに沿って水平移動する(図6(c))。こうして基板W上に形成されているDIW液膜にはその表面張力を低下させる作用を有するIPAが添加される(第1の溶剤供給工程)。つまり、この実施形態では基板W上のパドル状DIW液膜に対するIPA供給が、ノズルを基板上で移動させることで供給位置を変化させながらIPAを供給する、いわゆるノズルスキャン法によって行われる(ステップS108)。溶剤吐出ノズル765が基板Wの周縁まで達すると溶剤バルブ764が閉じIPAの供給が停止されるが、溶剤吐出ノズル765はそのままさらに外側に移動して退避位置に戻される。
このように、基板W上のパドル状DIW液膜に対し、基板W上における供給位置を変化させながらIPAを供給することによって、IPAの使用量および処理時間の削減を図ることができる。その理由は以下の通りである。基板中心のみにIPAを供給し遠心力によって外側へ広げる従来の技術においては、基板W上にパドル状の液膜を維持できる程度の回転速度では遠心力が弱く、基板全体にIPAを行き渡らせるのに比較的長い時間が必要である。本願発明者の実験では、基板の回転速度を10rpmとした場合、直径300mmの基板においてIPAを基板周縁まで行き渡らせるには30秒程度を要した。これに対し、ノズルスキャン法によれば、5秒ないし10秒程度で基板周縁にまでIPAを行き渡らせることができた。このように、この実施形態ではIPAを基板周縁にまで行き渡らせるのに要する時間が短くなり、これに伴ってIPAの使用量も少なくすることができる。なお、この場合、基板W上の液膜が完全にIPAに置換されるとは限らないが、この実施形態では後述する置換処理を続けて実行することで完全なIPAへの置換を行うように構成されているため問題とならない。
溶剤供給処理に続いて置換処理が行われる。すなわち、遮断部材昇降機構94により遮断部材9が基板Wと近接する対向位置に配置される(ステップS109)。この時点では、図6(d)に示すように、基板W上の液膜全体にIPAが行き渡り、液膜はDIWとIPAとの混合液によって構成されることとなる。DIWとIPAとが混合された液膜では、DIW単体よりも表面張力が小さくなっている。
この状態で、溶剤バルブ762が開かれて溶剤供給口97aからのIPA供給が開始される(ステップS110)。これにより、基板上の液膜(DIW+IPA)に対し、基板W中心からIPAが供給される。これにより、図6(e)に示すように、基板Wの表面中央部では液膜(DIW+IPA)の中央部がIPAに置換されて置換領域SRが液膜に形成される。このように、この実施形態では、遮断部材9、特に溶剤供給路97および溶剤供給口97aが本発明の「第2の溶剤供給手段」として機能している。
溶剤供給口97aからのIPAの供給を継続することにより、置換領域SRは次第に基板Wの外側に広がってゆくが、これをより促進させるために、IPAの供給開始後、またはこれとほぼ同時に、制御ユニット4は基板の回転を段階的に加速させてゆく(ステップS111)。この実施形態では、基板Wの回転速度を2段階(10〜100rpm、100〜300rpm)で加速することにより、基板表面Wfに形成されたパターンの奥部に残留するDIWまで確実にIPAに置換し、残留DIWに起因する基板表面Wfにおけるパターン倒壊を確実に防止することができるようにしている。なお、基板Wから振り切られた使用済みのIPAは第3排液槽25cに案内され、廃棄される。
置換処理では、既にIPAが添加された基板W上の液膜の中心に対してIPAが供給されるとともに、基板の回転速度が増大される。このとき、液膜に予めIPAが添加されていることにより、液膜の表面張力が低減されており、回転速度を増大させても液膜が途切れて基板表面Wfが露出してしまうおそれは少なくなっている。また、液膜に予めIPAが添加されているので、新たに供給されたIPAが液膜内に直ちに溶け込むことができ、液膜とIPAとの間の界面で互いに分離してしまうことに起因する基板表面Wfの露出も防止することができる。また、遮断部材9を基板Wに近接配置させた状態で置換処理を行うので、リンス液(DIW)のミストが基板W上の液膜に溶け込んでしまうのが防止されており、液膜は最終的には完全にIPAのみに置換されることとなる(置換工程)。
こうして、置換処理が完了すると、制御ユニット4はIPAの供給を停止させ(ステップS112)、チャック回転機構13の回転速度を高めて基板Wを高速回転(例えば1000rpm)させる(ステップS113)。これにより、基板表面Wfに付着するIPAが振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(乾燥処理;乾燥工程)。このとき、パターンの間隙には低表面張力溶剤が入り込んでいるので、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止できる。また、間隙空間SPはガス吐出口98aおよび外側ガス吐出口99aから供給される窒素ガスで満たされていることから、乾燥時間を短縮するとともに基板Wに付着する液体成分(低表面張力溶剤)への被酸化物質の溶出を低減してウォーターマークの発生をさらに効果的に抑制することができる。基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させる。そして、スプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上方から突出させる。その後、基板搬送手段が処理済の基板Wを装置から搬出して(ステップS114)、1枚の基板Wに対する一連の洗浄処理が終了する。
以上のように、この実施形態では、DIWによるリンス処理の後、基板Wの回転速度を低下させてリンス液(DIW)によるパドル状の液膜を形成し、該液膜にノズルをスキャンさせながらIPAを供給して液膜の表面張力を低下させる。その上で、基板中心にIPAを供給しながら基板の回転速度を増大させることで基板上の液体を完全にIPAに置換し、さらにIPAを供給せずに基板を高速で回転させることにより基板を乾燥させる。
このように、基板上の液体をIPAにより置換するのに先立って基板上の液膜全体に低表面張力溶剤としてのIPAを行き渡らせ表面張力を低下させておく。特に、ノズルをスキャンさせることによってIPAの供給位置を移動させながら液膜の各部にIPAを供給しているので、DIWとIPAとをその界面において分離させることなく短時間で基板全体にIPAを行き渡らせることができる。このため、処理に要する時間を短縮することが可能であるとともに、IPAの使用量を低く抑えることが可能となる。
こうして基板上の液膜に予めIPAを供給しておくことにより、その後のIPAによる置換処理においては、DIWとIPAとの界面での基板表面Wfの露出を生じさせることなく基板の回転速度を高めることができ、短時間で効率よく置換を行わせることができる。その結果、この実施形態では、ウォーターマークやパターン倒壊等の欠陥を生じるのを防止しながら、短い処理時間で、また少ないIPA使用量で、基板を良好に乾燥させることができる。
また、IPAによる置換処理を、基板表面Wfに対し遮断部材9を近接させた状態で完了させることにより、置換処理終了時点において基板上の液膜にミストに起因するDIWや薬液等の不純物成分が混入することが防止されており、乾燥後の基板表面の品質を向上させることができる。
次に、この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態における装置の構成は上記した第1実施形態と同一のものを使用することができるので、同一の構成には同一符号を付すことによって説明を省略する。ただし、上記第1実施形態は置換処理用のIPAを遮断部材9に設けた溶剤供給口97aから吐出させるように構成されているのに対し、第2実施形態では後述するように遮断部材9からの溶剤吐出を必要としないので、これを可能とするための構成、すなわち溶剤供給路97、溶剤供給口97a、配管761および開閉バルブ762等を省略することも可能である。さらには、遮断部材自体を省略することも可能である。
図7は第2実施形態の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。基板Wを装置内に搬入してからノズルスキャン法によりIPAを供給する溶剤供給処理(ステップS101〜S108)までは、第1実施形態における処理と同じであるので同一内容の処理には同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ノズルスキャンにより溶剤吐出ノズル765が基板W周縁の上方まで達したとき、ノズル移動機構766は溶剤吐出ノズル765を再び基板中心の上方に移動させる(ステップS201)。この移動の間において溶剤吐出ノズル765からIPAを吐出させるか否かは任意であるが、ここでは吐出を継続するものとする。そして、基板の回転速度を第3速度に増大させる(ステップS202)。第3速度は例えば100rpmとすることができる。なお、ステップS201のノズル移動の際にIPA供給を停止している場合には、基板表面の露出を防止するため、該供給を再開してから基板の回転速度を増大させることが望ましい。
こうして溶剤吐出ノズル765により基板中心にIPAを供給しながら基板Wを所定時間回転させることにより基板W上の液体を完全にIPAに置換した後、IPAの供給を停止し(ステップS203)、溶剤吐出ノズル765を基板W周縁よりも外側にまで退避させてから(ステップS204)、遮断部材9を基板表面Wfに近接させる(ステップS205)。その後は、第1実施形態と同様に乾燥処理および基板Wの搬出を行うことで(ステップS113、S114)、1枚の基板に対する処理が完了する。
図8は第2実施形態の基板処理装置の動作を示す模式図である。図8(a)、(b)および(c)に示すように、溶剤吐出ノズル765を移動させながらIPAを供給する溶剤供給処理までは、図6(a)〜(c)に示す第1実施形態の処理と同じである。一方、第2実施形態の処理では、図8(d)に示すように、基板周縁まで移動した溶剤吐出ノズル765は再び基板中心上方に配置される。この時点で基板W上の液膜はDIWとIPAとが混合した液体により形成されているが、新たに中心からIPAが供給されることにより、液膜中央部にはIPAにより置換された置換領域SRが生じる。そして、基板の回転に伴って置換領域SRが外側に広がってゆき、最終的には、図8(e)に示すように基板表面WfがIPAによって覆われた状態となる。この状態で乾燥処理が行われる。
以上のように、この実施形態では、リンス処理後に基板W上に形成されたDIW液膜に対し、溶剤吐出ノズル765を移動させながらIPAを供給した後、溶剤吐出ノズル765を基板中心の上方に移動させる。そして、該ノズル765からIPAを供給しながら基板Wをさらに回転させる。このようにすることによっても、上記した第1実施形態と同様に、基板表面Wfの露出を防止しながら、短時間で、しかも少ないIPA使用量で基板上のDIW液膜をIPAにより置換することができる。また、同じ溶剤吐出ノズル765を溶剤供給処理と置換処理との両方で使用しているので、遮断部材9からIPAを吐出させる第1実施形態と比べて装置構成を簡素化することが可能である。このように、この実施形態では、溶剤吐出ノズル765が本発明の「溶剤供給手段」として機能している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記各実施形態の基板処理装置は基板表面Wfに近接配置される遮断部材9を備えるものであるが、遮断部材は必須の構成というわけではない。特に、第2実施形態のように供給位置を移動させながらの溶剤供給およびその後の基板中心への溶剤供給を同一のノズルで行ったり、それぞれの溶剤供給を行うノズルを個別に設けることによって、遮断部材を省略することが可能である。
また、上記各実施形態では、溶剤吐出ノズル765を基板中心から周縁に向けて一方向に移動させることによって基板W上の液膜全体にIPAが広がるようにしているが、溶剤吐出ノズル765の移動の態様はこれに限定されるものではない。例えば、溶剤吐出ノズル765を往復移動させたり、基板表面Wfと平行な二次元平面内を移動させるようにしてもよい。また、溶剤吐出ノズル765から間欠的にIPAを吐出させるようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、本発明の「第1の低表面張力溶剤」および「第2の低表面張力溶剤」としていずれも同じ供給源(キャビネット部70)から供給されるIPAを用いているが、第1および第2の低表面張力溶剤として、互いに成分の異なる低表面張力溶剤や、含有される成分は同じであるがその組成比が互いに異なる溶剤を用いてもよい。
また、キャビネット部70でIPAとDIWの混合液を作成し、これを低表面張力溶剤として用いてもよい。また、混合液の生成方法はこれに限定されない。例えば、DIWを遮断部材の液供給路(またはノズル)に向けて送液する送液経路上にインラインでIPA等の有機溶媒成分を混合させて混合液を生成してもよい。また、キャビネット部などの混合液生成手段は、基板処理装置内に設ける場合に限らず、基板処理装置とは別個に設けられた他の装置において生成した混合液を基板処理装置内に設けられた遮断部材を介して基板表面Wfに供給させてもよい。さらに、IPAなどの有機溶剤成分を含む溶剤に替えて界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。
また、上記各実施形態では、リンス液としてDIWを用いているが、炭酸水(DIW+CO2)など基板表面Wfに対して化学的洗浄作用を有しない成分を含んだ液体をリンス液として用いるようにしてもよい。この場合、基板表面Wfに付着しているリンス液と同一組成の液体(炭酸水)と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いてもよい。また、リンス液として炭酸水を用いる一方で、混合液は炭酸水の主成分であるDIWと有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。さらに、リンス液としてDIWを用いる一方で、混合液は炭酸水と有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。要は、基板表面Wfに付着している液体と主成分が同一である液体と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いればよい。また、リンス液としては、DIW、炭酸水の他、水素水、希薄濃度(例えば1ppm程度)のアンモニア水、希薄濃度の塩酸なども用いることができる。
また、上記各実施形態では、フッ酸による薬液処理後の基板をリンスし乾燥させる処理に対して本発明を適用しているが、他の薬液によって処理された基板に対する処理に本発明を適用してもよい。ただし、上記各実施形態のように基板上にリンス液によるパドル状の液膜を形成して低表面張力溶剤に置換し乾燥させる処理は、特に基板の表面を疎水化する疎水化処理の後に水を主成分とするリンス液を用いてリンス処理を行う場合に有効なものであり、このような処理に本発明を適用することで特に顕著な効果を得ることが可能である。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に対して乾燥処理を施す基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 図1の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。 図3のA―A’線断面図(横断面図)である。 基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。 第2実施形態の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の基板処理装置の動作を示す模式図である。
符号の説明
1…スピンチャック
4…制御ユニット(制御手段)
7…溶剤供給ユニット
8…リンス液供給ユニット(処理液供給手段)
9…遮断部材(対向部材)
13…チャック回転機構(基板回転手段)
17…チャックピン(基板保持手段)
97a…溶剤供給口(第2の溶剤供給手段)
765…溶剤吐出ノズル(第1の溶剤供給手段、溶剤供給手段)
J…回転軸
SR…置換領域
Wf…基板表面
W…基板

Claims (11)

  1. 略水平状態の基板を第1速度で回転させながら処理液を用いて前記基板表面に対して湿式処理を施す湿式処理工程と、
    前記基板の回転速度を第2速度に減速して前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成するパドル形成工程と、
    前記基板上における供給位置を移動させながら前記処理液よりも表面張力が低い第1の低表面張力溶剤を前記基板上の液膜に対して供給する第1の溶剤供給工程と、
    前記第1の溶剤供給工程後に、前記基板の中心に向けて前記処理液よりも表面張力が低い第2の低表面張力溶剤を供給しながら前記基板の回転速度を増大させて前記基板上の液体を前記第2の低表面張力溶剤により置換する置換工程と、
    前記置換工程後に前記基板上の液体を前記基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記第1の溶剤供給工程では、前記供給位置を前記基板の中心から周縁に向けて移動させる請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第1の溶剤供給工程では、前記基板を前記第2速度で回転させる請求項1または2に記載の基板処理方法。
  4. 前記第1の低表面張力溶剤と前記第2の低表面張力溶剤とが同一である請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理方法。
  5. 前記置換工程が終了するよりも前に、前記基板表面のほぼ全面に対向する対向面を有する対向部材を前記基板表面に近接させて配置する請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理方法。
  6. 前記置換工程の開始前に前記対向部材を前記基板表面に対向配置し、前記置換工程では、前記対向部材に設けた吐出口から前記第2の低表面張力溶剤を前記基板表面に供給する請求項5に記載の基板処理方法。
  7. 前記第1の溶剤供給工程では、前記基板の上方に配置したノズルを前記基板上で移動させながら該ノズルから前記第1の低表面張力溶剤を供給する一方、
    前記置換工程では、前記基板の中心の上方に配置した前記ノズルから前記第2の低表面張力溶剤を供給する請求項4に記載の基板処理方法。
  8. 前記第2速度は、前記処理液に作用する遠心力が前記処理液と前記基板表面との間で作用する表面張力よりも小さくなる速度である請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理方法。
  9. 基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板表面に、前記基板に湿式処理を施すための処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記基板表面上における供給位置を移動させながら、該基板表面に前記処理液よりも表面張力が低い第1の低表面張力溶剤を供給する第1の溶剤供給手段と、
    前記基板表面の中心に前記処理液よりも表面張力が低い第2の低表面張力溶剤を供給する第2の溶剤供給手段と、
    前記基板回転手段、前記第1の溶剤供給手段および前記第2の溶剤供給手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記基板回転手段により前記湿式処理後の前記基板の回転速度を減速させることで前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成させた後に、該液膜に対し前記第1の溶剤供給手段から前記第1の低表面張力溶剤を供給させ、該供給の終了後に、前記第2の溶剤供給手段から前記第2の低表面張力溶剤を供給させるとともに前記基板回転手段により前記基板の回転速度を増大させる
    ことを特徴とする基板処理装置。
  10. 前記基板表面のほぼ全面に対向する対向面を有するとともに、前記対向面の略中央に前記第2の低表面張力溶剤を吐出するための吐出口が設けられた対向部材をさらに備える請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板表面に、前記基板に湿式処理を施すための処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記基板表面上における供給位置を移動可能に構成され、該基板表面に前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を供給する溶剤供給手段と、
    前記基板回転手段および前記溶剤供給手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記基板回転手段により前記湿式処理後の前記基板の回転速度を減速させることで前記基板上に前記処理液の液膜をパドル状に形成させた後に、該液膜に対し、前記供給位置を移動させながら前記溶剤供給手段から前記低表面張力溶剤を供給させ、該供給の終了後に、前記供給位置を前記基板表面の中心に固定して前記溶剤供給手段から前記低表面張力溶剤を供給させるとともに前記基板回転手段により前記基板の回転速度を増大させる
    ことを特徴とする基板処理装置。
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