JP2009217177A - 光アイソレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】30dB以上のアイソレーションが達成される、金属微粒子分散型偏光ガラスを偏光素子として用いたピッグテール型光アイソレータを提供する。
【解決手段】少なくとも光源側から第一の偏光素子、ファラデー回転子、及び第二の偏光素子が配設されて成るピッグテール型光アイソレータ。第一及び第二の偏光素子が、母材ガラス基体表面近傍に、針状金属微粒子が、その長手方向が特定の方向に揃うように分散された針状金属微粒子分散層を有す偏光素子であって、かつ第二の偏光素子は、ファラデー回転子に対向する表面近傍にのみ前記針状金属分散層を有し、かつ光ファイバと対向する面との間には、針状金属微粒子が存在しない針状金属微粒子欠乏部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザと光ファイバを用いた光通信において用いられる光アイソレータ、特にピッグテール型光アイソレータに関する。
波長が1.31μm、あるいは1.55μmの半導体レーザを光源とし、石英系ファイバを伝送路とする光通信において、反射による光源への帰還光を遮断し、低エラーレートを達成するために光アイソレータが用いられている。光アイソレータは、ファラデー回転子と二個の偏光素子、及び永久磁石から構成される。
光アイソレータ用の偏光素子としては、一般的に、銀あるいは銅からなる針状金属微粒子が、ガラス基体中にその長手方向が特定の方向に配向するように分散された偏光ガラスが用いられている。(以下、本明細書において、当該偏光素子を「金属微粒子分散型偏光ガラス」と記す。)
金属微粒子分散型偏光ガラスにおける偏光効果は、針状金属微粒子のプラズモン共鳴波長の異方性に起因するものであり、その偏光特性は、主に針状金属微粒子のアスペクト比(針状粒子の長手方向の長さを短手方向の長さで除した値)によって決定される。
金属微粒子分散型偏光ガラスの製造方法は、例えば特開平5−208844号公報(特許文献1)に詳細に記載されており、その製造工程は以下に示すようなものである。
(1)塩化第1銅を含むガラス材料を所望の組成になるように調合し、それ等を約1450℃で溶融した後室温まで除冷する。(2)その後、熱処理を施すことにより、塩化第一銅の微粒子をガラス中に析出させる。(3)塩化第一銅の微粒子を析出させた後、機械加工により適当な形状を有するプリフォームを作製する。(4)プリフォームを所定の条件で延伸し、塩化第一銅の針状粒子を得る。(5)延伸されたガラスを水素雰囲気中で還元することにより、針状の金属銅微粒子を形成する。
斯かる製造プロセスによって製造される金属分散型偏光ガラスにおいては、針状金属微粒子は、基本的にガラスの表面層近傍にのみ存在することになり、その存在領域のガラス表面からの範囲(以下、表面からの厚さを「還元層厚」と記す。)は、雰囲気温度等の還元条件に依存することになる。
特開平5−208844号公報
従来、光通信用の光アイソレータとしては、所謂フリースペース型の光アイソレータが一般的であった。図8は、フリースペース型の光アイソレータの光学系を模式的に示した概略即断面図である。図中、81、82は偏光素子、83はファラデー回転子、84は偏光素子81、82及びファラデー回転子83から構成される光アイソレータ、85、85’はレンズ、86は光ファイバ、87は半導体レーザ等の光源、88、88’は光源87に戻る帰還光の光束を模式的に示す線群であり、特に88’は偏光素子82を透過した後の光束である。図8に示した光アイソレータ84においては、偏光素子81と82の偏光透過軸は互いに45度の角度を成すように配置され、かつファラデー回転子83における偏光面回転角は、45度となるようにその光路長が設定されている。斯かる構成において、光源87から出射された光束(図示せず)は、レンズ85’によって平行光束に変換され、偏光素子82の偏光透過軸と平行方向の偏光を有する光のみが、ファラデー回転子83に入射する。ファラデー回転子83に入射した光の偏光方向は、ファラデー効果により45度回転する。前述したように、偏光素子81と82の偏光透過軸は互いに45度の角度を成しているため、ファラデー回転子83を透過した光の偏光方向は、偏光素子81の偏光透過軸と一致する。従って、ファラデー回転子83を透過した光は、偏光素子81をほぼ無損失で透過し、レンズ85で収束され、光ファイバ86に入射される。
一方、光ファイバ86、あるいはその後段に配設される光学素子等(図示せず)により反射され、光源に戻る帰還光束88は、前述した光源87から出射された光束と逆の光路を経て光源87に帰還することになるが、この場合、ファラデー回転子83の非相反性により、ファラデー回転子83を透過した後の帰還光束88の偏光方向は、偏光ガラス82の偏光透過軸と90度(以下、当該方向の軸を「偏光消光軸」と記す。)の角度を成すため、偏光素子82を透過する際、その光エネルギーは大きく損なわれことになる。
一般的に、光アイソレータの性能は、光源から出射した光に係る透過損失と、帰還光88を遮断する能力であるアイソレーションによって評価される。特に、アイソレーションは以下の数式(1)で与えられ、その量は、通常、デシベルで表現される。
同式において、ISOはアイソレーション、P88’は帰還光束88’のパワー、P88は帰還光束88のパワーである。
アイソレーションは、偏光素子81、82の特性、及びファラデー回転子83における偏光方向の回転角のバラツキ等に依存するが、偏光素子81、82として、前述した従来の銀あるいは銅の針状微粒子が配向分散された金属微粒子分散型偏光ガラスを用いた場合、その値は30dB以上であり、実用上、ほぼ問題の無いレベルが得られていた。
ところで、近年、光学部品の小型化等の要請により、所謂、ピッグテール型光アイソレータが主流になりつつある。図9は、ピッグテール型光アイソレータの光学系を模式的に示した概略側断面図である。ピッグテール型光アイソレータの光学系は、図8に示したフリースペース型光アイソレータの光学系と、(1)光ファイバ86が偏光素子81に直接結合されている点、及び(2)レンズが1枚のみである点、において相違する。その結果、帰還光束88、88’の光路は、両者において異なるが、光アイソレータ84の構成は、ほぼ同一である。
しかし、従来の銀あるいは銅の針状微粒子が配向分散された金属微粒子分散型偏光ガラス、換言すると、フリースペース型光アイソレータに適用した場合にはアイソレーションの値として30dB以上が得られる偏光ガラスをピッグテール型光アイソレータに適用した場合、その値は23〜27dBに低下し、要求仕様値である30dB以上を達成することができない、と云う問題点があった。
そこで、本発明の解決すべき課題は、30dB以上のアイソレーションが達成される、金属微粒子分散型偏光ガラスを偏光素子として用いたピッグテール型光アイソレータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明により提供される第1の手段は、
少なくとも光源側から第一の偏光素子、ファラデー回転子、及び第二の偏光素子が配設されて成るピッグテール型光アイソレータおいて、前記第一及び第二の偏光素子が、母材ガラス基体表面近傍に、針状金属微粒子が、その長手方向が特定の方向に揃うように分散された針状金属微粒子分散層を有す偏光素子であって、かつ前記第二の偏光素子は、ファラデー回転子に対向する表面近傍にのみ前記針状金属分散層を有し、かつ光ファイバと対向する面との間には、針状金属微粒子が存在しない針状金属微粒子欠乏部を有することを特徴とするピッグテール型光アイソレータである。
上記本発明のピッグテール型光アイソレータにおいては、第二の偏光素子の光路長は、第一の偏光素子の光路長に比べて長いことが好ましく、さらに、針状金属微粒子分散層の厚みが2〜40μmの範囲であり、第一と第二の偏光素子の厚みが0.15mm〜0.8mmの範囲であるこが好ましい。
本発明により、フリースペース型光アイソレータと同様、ピッグテール型光アイソレータにおいても30dB以上のアイソレーションが達成される、金属微粒子分散型偏光ガラスを偏光素子として用いたピッグテール型光アイソレータを提供することができる。
上記課題を解決するための本発明者等による系統的な検討の結果、ピッグテール型光アイソレータにおいては、針状金属微粒子を発生源とする散乱光が光源に結合し難くすることにより、高いアイソレーションが達成できることが明らかとなり、さらに、針状金属微粒子を発生源とする散乱光が光源に結合するのを阻止するためには、散乱光の光跡と帰還光の光跡(例えば、図6中の71、72)を異ならしめれば良いことが判明した。この知見に基づいて本発明はなされたものである。以下に、まず、針状金属微粒子を発生源とする散乱光が光源に結合し難くすることにより、高いアイソレーションが達成できることに至った経緯を説明し、さらに、散乱光の光跡と帰還光の光跡(例えば、図7中の71、72)を異ならしめるための具体的な手段である本発明について順次説明する。
以下、金属微粒子分散型偏光ガラスの消光特性、並びに当該消光特性が前述したピッグテール型光アイソレータとフリースペース型光アイソレータのアイソレーションに及ぼす影響の観点から詳細に説明する。
一般的に偏光素子とは、特定の方向に電界振動面を有する直線偏光波を透過せしめ(本明細書において、当該特定の方向を「偏光透過軸」と記している。)、電界振動面が、当該偏光透過軸と直交する方向にある直線偏光波の透過を阻止せしめる機能を有する素子を云う。(本明細書において、偏光透過軸と直交する方向を「偏光消光軸」と記している。) 透過損失とは、偏光素子の偏光透過軸に平行な方向に電界振動面を有する直線偏光波が、偏光素子を透過する際に受ける損失を云う。また、消光比とは、偏光消光軸に平行な方向に電界振動面を有する直線偏光波を入射した場合の透過光のパワーを偏光透過軸に平行な方向に電界振動面を有する直線偏光波を入射した場合の透過光のパワーで除した値を云う。
従来、金属微粒子分散型偏光ガラスに直線偏光波を照射した場合の光学特性は、以下の(2)式によって与えられることが知られている。
式(2)において、Cabsは光の吸収断面積、Vは針状金属微粒子の体積、n0はガラス母材の屈折率、λは照射光の真空波長、ε’は針状微粒子を構成する金属の誘電率の実部、ε”は同虚部、Lは針状金属微粒子の形状によって決定される形状因子である。
針状金属微粒子の場合、形状因子Lは、その方向によって異なる値をとり、例えば、その形状が回転楕円体、あるいは円柱形状で近似される場合には、その長手方向のLは短手方向のLに比べて小さくなる。その結果、Cabsが極大となる複素誘電率の値が方向によって異なり、かつ複素誘電率は光の波長によって異なることから、Cabsが極大をとる光の波長が方向によって異なることになる。(本明細書では、式(2)においてCabsが極大となる光の波長を「プラズモン共鳴波長」と記している。)
すなわち、金属微粒子分散型偏光ガラスにおいては、一般的に、所望の光波長において針状金属微粒子の長手方向の吸収断面積Cabsが最大となるように、形状因子Lが決定され、その形状因子Lが得られるように針状粒子のアスペクト比が制御される。例えば、光の波長:1.55μm、ガラス母材の屈折率:1.5の場合、金属微粒子として銀を用いた場合、Lの値は、〜0.018、またアスペクト比は〜11となる。
斯かる構成において、所望の波長を有する直線偏光波を、その偏光面が針状金属微粒子の長手方向と平行になるように当該偏光ガラスに照射した場合、金属微粒子の共鳴吸収、所謂プラズモン共鳴吸収が発生し、その光の透過は阻止される。つまり、偏光消光軸は、針状金属微粒子の長手方向と一致する。
一方、針状金属微粒子の長手方向と直交する方向に偏波された直線偏光波が照射された場合には、共鳴吸収は発生せず、ほぼ無損失で照射光は当該偏光ガラスを透過することになる。つまり、針状金属微粒子の長手方向と直交する方向が、偏光透過軸と一致する。
このように、針状金属微粒子の長手方向が特定の方向を向くように配向分散された金属微粒子分散型偏光ガラスにおける偏光効果には、金属微粒子のプラズモン共鳴吸収が深く関与しており、当該偏光ガラスが“吸収型の偏光素子”と称される所以である。
金属分散型偏光ガラスに限らず偏光素子の光学特性は、その透過損失と消光比によって評価される。すなわち、良好な偏光素子とは、消光比が高く、かつ透過損失の小さい偏光素子を云い、金属微粒子分散型偏光ガラスの場合、両者は、共に金属針状微粒子のアスペクト比とその総個数に依存することになる。
例えば、予めガラス母在中に、針状のハロゲン化銀、あるいはハロゲン化第一銅が、一様かつその長手方向が特定の方向を向くように分散され、還元性雰囲気で還元することにより、針状の金属銀、あるいは金属銅を得ると云う方法で製造される金属微粒子分散型偏光ガラスの場合には、針状金属微粒子のアスペクト比、及びその還元層厚によって透過損失、及び消光比が決定されることになる。
以下、金属微粒子分散型偏光ガラスの透過損失、及び消光比について、予めガラス母在中に、針状のハロゲン化銀、あるいはハロゲン化第一銅が、一様かつその長手方向が特定の方向を向くように分散され、還元性雰囲気で還元することにより、針状の金属銀、あるいは金属銅を得ると云う方法で製造される金属微粒子分散型偏光ガラスを例にとって説明する。
図2は、金属微粒子分散型偏光ガラスの透過損失、及び消光比の測定系を示す概略図である。図中、21はレーザ光源、22はグラントムソンプリズム、23は金属微粒子分散型偏光ガラス、24はパワーメータ、25は光源から出射された光線、Lは偏光ガラスとパワーメータのセンサーまでの距離である。グラントムソンプリズム22は、特定方向の直線偏光波を得るために挿入されている。
図3に、図2に示した測定系で測定された金属微粒子分散型偏光ガラスの透過損失と消光比の還元層厚依存性を示す。この場合、金属微粒子分散型偏光ガラスに含まれる針状金属微粒子は銅であり、金属微粒子分散型偏光ガラス23とパワーメータ24との間隔Lは300mmである。またレーザ光の波長は1.55μmである。
一般的に、金属微粒子分散型偏光ガラスの場合、その製造方法に起因して、還元層は当該偏光ガラスの両側面に、ほぼ同一の膜厚で形成される。このことを考慮し、以下、本明細書における「還元層厚」とは、片側に形成された還元層の厚さを云うものとする。
図3に示したように、消光比は還元層厚の増加と共に増大し、その値は、還元層厚が30μm近傍で飽和する。一方、透過損失は、同:〜36μm近傍から徐々に増大する。斯かる透過損失と消光比の還元層厚依存性と前述した偏光ガラスに求められる光学特性、すなわち高消光比と低透過損失と云う観点から、図3に示したような場合には、還元層厚として30μm近傍が採用されていた。
事実として、このような考え方の下で、決定された還元層厚を有する偏光ガラスを、フリースペース型光アイソレータに適用した場合、そのアイソレーションとして30dB以上が得られている。
発明者等は、ほぼ同様の光学特性を有する金属微粒子分散型偏光ガラスを用いているにも拘わらず、フリースペース型光アイソレータにおいては、高いアイソレーションが得られるが、ピッグテール型光アイソレータにおいては、アイソレーションが低くなる原因及びその解決手段を明らかにすべく、金属微粒子分散型偏光ガラスの消光特性に係る基礎的かつ系統的な検討を行うと共に、両アイソレータにおける光学系の相違点と偏光ガラスの消光特性との関係について検討を行った。その結果、ピッグテール型光アイソレータにおけるアイソレーションの低下原因、及びその解決手段を明らかにして、本発明を完成するに至った。
以下、発明者等の系統的な検討により明らかになった金属微粒子分散型偏光ガラスの光学特性、特に消光特性について詳細に説明する。
図4に、金属微粒子分散型偏光ガラスの消光比の距離L依存性の一例を示す。(Lについては、図2参照)この場合、金属微粒子分散型偏光ガラスに含まれる針状金属微粒子は銅であり、還元層厚は〜30μmである。図中●印が測定された消光比で●印間の曲線は、各測定点を結んだものである。本測定に用いたレーザ光の波長は1.55μmで、そのビーム径は約1mmであり、図に示した測定距離Lの範囲内では、図2に示した光源21から出射されたレーザ光自体のビーム径は一定であった。なお、距離Lが300mmのときの消光比が、図3に示した値と異なる原因は、個体が異なることによる。
図4に示したように、距離Lが200mm以上と比較的長い領域(以下「遠距離領域」と記す)においては、距離Lに依らず、金属微粒子分散型偏光ガラスの消光比は〜−55dBと一定の値をとるが、距離Lが100mm以下の比較的短い領域(以下、「近距離領域」と記す)では、その値は距離Lの自乗に逆比例して低下する。斯かる消光比の距離依存性は、従来からよく知られ、かつ金属微粒子分散型偏光ガラスの設計指針として用いられている(2)式を用いて説明することができない現象である。
斯かる消光比の距離依存性は、定性的に以下のように解釈される。
図5に、金属微粒子分散型偏光ガラス中に配向分散された針状金属微粒子と光との相互作用を模式的に示す。図中、51、52は金属微粒子分散型偏光ガラス中に配向分散された針状金属微粒子、53は入射光、54は透過光成分、55は散乱光成分、56はパワーメータのセンサー部、Dは針状金属微粒子52とセンサー部56との距離である。
同図において、入射光53は直線偏光波で、その偏波面は針状金属微粒子51、52の長手方向と平行で、かつ針状金属微粒子52のプラズモン共鳴波長が、入射光53の波長と略一致するように、そのアスペクト比が設定されているものとする。斯かる構成において、針状金属微粒子52に入射する光は、当該金属微粒子による共鳴吸収のため、その透過光54のパワーは、針状金属微粒子52に入射する光のパワーに比べて激減する。(針状金属微粒子52に入射する光は、入射光53の一部)一方、針状金属微粒子52に共鳴吸収された光の一部は熱エネルギーに変換されるが、その残余は、針状金属微粒子52内の自由電子の電子分極を誘起するために費やされる。当該電子分極は、入射光53の周波数と同一の周波数で振動する分極で、結果として、入射光53と同一波長の光を放射することになる。当該放射光が散乱光55の起源である。散乱光55の伝播方向は、必ずしも入射光53の伝播方向とは平行ではなく、例えば、散乱光55の強度は針状金属微粒子52の長手軸を対称軸とする円筒対称性を有する。
すなわち、パワーメータのセンサー部56から観た場合、散乱光53の強度分布はほぼ空間等方的となるため、センサー部56によって検出される散乱光のパワーは、間隔Dの自乗に逆比例して減少することになる。これに対して、透過光成分54は入射光53と同様の伝播方向を維持するため、結果として、距離Dに依存せず一定のパワーを保持することになる。
以上の結果から、近距離領域で測定された消光比の決定要因は散乱光55のパワーであり、遠距離領域で測定された消光比の決定要因は、入射光53と同一の方向に伝播する透過光成分54、及び針状金属微粒子51、52間の隙間を透過し、何ら金属微粒子分散型偏光ガラス中の針状金属微粒子と相互作用をしない、金属微粒子分散型偏光ガラスの透過光成分のパワーであると結論づけることができる。すなわち、遠距離領域で測定された消光比は、針状金属微粒子の吸収特性を反映したものであり、近距離領域で測定された消光比は、針状金属微粒子の散乱特性を反映したものと云うことができる。
以下、散乱光が光アイソレータのアイソレーションに与える影響について、フリースペース型光アイソレータとピッグテール型光アイソレータに分けて説明する。
図6は、金属微粒子分散型偏光ガラスの散乱光が、フリースペース型光アイソレータのアイソレーションに与える影響を模式的に説明するための概略図である。図中、61、62は金属微粒子分散型偏光ガラス、63はファラデー回転子、64は金属微粒子分散型偏光ガラス61、62及びファラデー回転子63から構成される光アイソレータ、65、65’はレンズ、66は光ファイバ、67は半導体レーザ等の光源、68は光源67に戻る帰還光、69は偏光ガラスを構成する針状金属微粒子、611は針状金属微粒子による散乱光を示した矢印群である。なお、図において、針状金属微粒子69の大きさは、説明のため誇張して拡大表示されている。
前述したように、帰還光68の偏光成分の内、金属微粒子分散型偏光ガラス61の偏光消光軸と平行、換言すると、金属微粒子分散型偏光ガラス61内に存する針状金属微粒子69の長手方向と平行な偏光成分は、針状金属微粒子69におけるプラズモン共鳴により吸収・減衰されるが、それと同時に散乱光611を発生させる。しかし、散乱光611の大部分の光跡が、帰還光68の光跡と平行ではないため、レンズ65’によって光源67に光学的に結合する散乱光611の成分は極めて小さい。
従って、フリースペース型光アイソレータにおけるアイソレーションには、金属微粒子分散型偏光ガラスの散乱光は殆ど影響を与えず、結果として、遠距離領域で測定された金属微粒子分散型偏光ガラスの消光比が、そのアイソレーションを決定することになる。
次にピッグテール型光アイソレータの場合について説明する。
図7は、金属微粒子分散型偏光ガラスの散乱光が、ピッグテール型光アイソレータのアイソレーションに与える影響を模式的に説明するための概略図である。図中、71は散乱光611の内、レンズ65’によって、光源67に結合する成分の光跡を示す矢印である。
ピッグテール型光アイソレータの場合も、基本的には同一であるが、以下の点において異なる。すなわち、同型の光アイソレータにおいては、フリースペース型光アイソレータと光学系が異なるため、散乱光611の成分の内、その光跡が帰還光の光跡と平行になる成分が多い。(図9参照)従って、散乱光611の成分の内、レンズ65’によって光源67と結合する散乱光611の成分も多くなる。つまり、ピッグテール型光アイソレータにおいては、フリースペース型アイソレータに比して、金属微粒子分散型偏光ガラス内の針状金属微粒子の散乱の影響を受け易く、結果として同型アイソレータのアイソレーションには、金属微粒子分散型偏光ガラスの近距離領域で測定された消光比、換言すると散乱光の強度が反映されることになる。
以上のような系統的な検討の結果、ピッグテール型光アイソレータにおいて、針状金属微粒子を発生源とする散乱光が光源に結合し難くすることにより、高いアイソレーションが達成できることが明らかとなった。そして、針状金属微粒子を発生源とする散乱光が光源に結合するのを阻止するためには、散乱光の光跡と帰還光の光跡(例えば、図7中の71、72)を異ならしめれば良い。
このような観点から本発明はなされたものであり、本発明のピッグテール型光アイソレータは、少なくとも光源側から第一の偏光素子、ファラデー回転子、及び第二の偏光素子が配設されて成るものであり、さらに、前記第二の偏光素子は、母材ガラス基体中に、針状金属微粒子が、その長手方向が特定の方向を向くように分散された偏光ガラスであって、母材ガラスの一方の表面層近傍にのみ針状金属微粒子が配向分散された層(以下、「針状金属微粒子分散層」と記す。)を有し、かつ他方の光ファイバと対向する表面との間に針状金属微粒子が存在しない欠乏部(以下、「針状金属微粒子欠乏部」と記す。)を有することを特徴とする。
針状金属微粒子分散層は、従来の金属微粒子分散型偏光ガラスの針状金属微粒子分散層をそのまま用いることができる。また、針状金属微粒子欠乏部は、光アイソレータを透過する光に対して、透明性を有するものであれば、特に制限はない。例えば、従来の金属微粒子分散型偏光ガラスの金属微粒子分散層の内側に存在するハロゲン化金属微粒子が分散した部分であることもでき、あるいば、光学的に透明なガラス層からなることもできる。例えば、針状金属微粒子欠乏部が、ハロゲン化金属微粒子が分散した層である場合には、両面に金属微粒子分散層を有する従来の金属微粒子分散型偏光ガラスの一方の金属微粒子分散層を除去したものであることができる。一方の金属微粒子分散層の除去には、研削、研磨等を用いることができる。
第二の偏光素子の針状金属微粒子分散層の厚みは、所定の消光比が得られる範囲内であれば特に制限はない。偏光素子の消光比は、針状金属微粒子分散層における針状金属微粒子の総数に依存し、当該分散層における針状金属微粒子の濃度が高い場合には、所定の消光比を得るために必要な当該分散層の厚みは薄くなる。例えば、第二の偏光素子が、母材ガラスを銀の溶融塩に浸漬し母材ガラス中の陽イオンと銀イオンとをイオン交換することにより、銀イオンを母材ガラス中に取り込む方法によって製造される場合には、当該分散層における針状銀微粒子の濃度は高く、この場合には、略2〜3μm厚の針状金属微粒子分散層で所定の消光比が得られる。また、第二の偏光素子が、例えば特開平5−208844号公報(特許文献1)に記載されているような、ハロゲン化金属微粒子を還元する方法で製造される場合には、針状金属微粒子分散層における針状金属微粒子の濃度は高くなく、所定の消光比を得るためには、針状金属微粒子分散層の厚みとして、30〜40μm程度が必要となる。
従って、針状金属微粒子分散層の厚みとしては、2〜40μmの範囲とすることが適当である。
一方、針状金属微粒子欠乏部の厚みは、散乱光の光跡と帰還光の光跡との相違の程度に影響を与える点で重要であり、斯かる観点からは厚いほど好適と云うことになる。しかし、針状金属微粒子欠乏部の厚みを厚くすると第二の偏光素子自体の厚みが厚くなり、結果としてピッグテール型アイソレータの寸法自体が長大化することから好ましくない。また、量産性を確保するために、第二の偏光素子の厚みは研削・研磨等の機械加工法により制御されることから、加工時の破損等を考慮すると、その厚みを薄くすることには限界がある。斯かる観点から、第二の偏光素子の厚みは、略0.15mm〜0.8mmの範囲とすることが適当である。よって、針状金属欠乏部の厚みとしては、0.148mm〜0.798mmの範囲とすることが適当である。
具体的には、本発明のピッグテール型光アイソレータは、図1および図10に示した構成とすることができる。図1及び10は、本発明により成るピッグテール型光アイソレータに係る最良の形態を表す概略側断面図である。図中、12、102は金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第一の偏光素子、11、101は金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第二の偏光素子、1及び2は第一及び第二の偏光素子11、12、101、102において針状金属微粒子が存在する部分(針状金属微粒子分散層)、3はファラデー回転子、4は金属微粒子分散型偏光ガラス11、12、若しくは101、102及びファラデー回転子3から構成される光アイソレータ、5はレンズ、6は光ファイバ、7は光源、8、8’は光源に戻る帰還光を示す線群、9は光ファイバ6における帰還光8の出射端である。
図1に示した構成においては、金属微粒子分散型偏光ガラスから成る偏光素子11のファラデー回転子3に対向する表面近傍のみに針状金属微粒子が存在する(図1中符号1で示した部位)。図から容易に理解されるように、針状金属微粒子が存在する領域1は、光ファイバ6における帰還光8の出射端9から離れているために、当該領域1に存在する針状金属微粒子が発生する散乱光(図示せず)の大部分の光跡は、帰還光の光跡8と異なっている。従って、散乱光の大部分はレンズ5によって光源7に結合せず、結果として高いアイソレーションが達成されることになる。
一般的に、光アイソレータを構成する偏光素子、ファラデー回転子、及びファラデー回転子の磁化を一方向に揃えるための永久磁石等は、所定の格納ケースに収められる。従って、例えば偏光素子の寸法を変えれば、これに付随して格納ケース等の寸法の変更も余儀なくされる。斯かる状況は製品コストの増加を招くことから、偏光素子とファラデー回転子とを合わせた寸法は一定で、変化しないことが好ましい。
図10に示した構成は、斯かる要請に応えるもので、当該構成においては、金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第一の偏光素子102と同第二の偏光素子101との光路長が異なり、かつ第二の偏光素子101の光路長が他方に比べて長い。斯かる構成を採ることにより、偏光素子とファラデー回転子とを合わせた寸法をほぼ一定に保ち、かつ針状金属微粒子が存在する領域1と、光ファイバ6における帰還光8の出射端9との距離を、図1に示した場合よりも長くすることが出来、結果として高いアイソレーションが得られる。
なお、図1及び図10に示した態様においては、金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第一の偏光素子12、102の両表面近傍に針状金属微粒子が存在している。本発明は斯かる態様に限定されるものではなく、例えば片側表面近傍にのみ針状金属微粒子が分散されているような態様においても、同様の効果を得ることができる。
以下、本発明について実施例を用いて、更に詳細に説明する。
[実施例1]
SiO2:59.87wt%、B2O3:20.5wt%、Al2O3:6.82wt%、AlF3:2.04wt%、Na2O:9.76wt%、NaCl:0.97wt%のガラス母材にCuCl:0.052wt%、SnO:0.09128wt%を添加したガラスを、原料として SiO2、H3BO3、Al(OH)3、Na2CO3、NaCl、AlF3、CuCl、SnOを用いて、3リットルの白金ルツボに入れ約1450℃で溶解した後、グラファイトの型に流し込んで成形し室温まで除冷することにより製造した。
このガラスを700℃で6時間熱処理し、直径が約100nmのCuCl粒子を析出させた。このガラスを5×50×100mmのサイズに切り出しプリフォームを形成した。当該プリフォームを約600℃で延伸することにより、厚さが約0.7mmのガラスフィルムを得た。当該ガラスフィルムを0.4mm厚に機械研磨で薄肉化した後、水素雰囲気中、440℃で約7時間の熱処理を施すことにより、針状に延伸されたCuCl微粒子を金属銅に還元し、金属微粒子分散型偏光ガラスを作製した。なお、このとき得られた還元層厚(針状金属微粒子分散層の厚みに相当)は約35μmであった。
前述したように、還元層はガラスフィルムの両表面に形成されているため、一方の還元層を機械研磨により除去した。機械研磨後に残った非還元層(針状金属微粒子欠乏部に相当)の厚みは、約0.28mmであった。除去前、すなわち還元層(針状金属微粒子分散層に相当)が両表面近傍に形成されて金属微粒子分散型偏光ガラス(第一の偏光素子)と一方の還元層が除去された後の同偏光ガラス(第二の偏光素子)の消光比を、図2に示した測定系を用いて測定した。なお、測定に際しては、光源21として波長:1.55μmの半導体レーザを用い、測定距離Lは30mmとした。測定された消光比は、共に−42dBであった。
前述した方法で作製した、片側表面近傍にのみ還元層(針状金属微粒子分散層に相当)を有する金属微粒子分散型偏光ガラスを、図1に示した偏光素子11として、図1に示したものと同型のピッグテール型光アイソレータを作製した。また、このとき比較例として、両表面近傍に還元層(針状金属微粒子分散層に相当)が形成されている金属微粒子分散型偏光ガラスを、同様に偏光素子11として、同型のピッグテール型光アイソレータを作製した。なお、本実施例、及び比較例共に、図1に示した偏光素子12としては、両表面近傍に還元層(針状金属微粒子分散層に相当)が形成されている金属微粒子分散型偏光ガラスを用いた。作製したピッグテール型光アイソレータのアイソレーションを、波長:1.55μmのレーザ光を用いて測定した。その結果、比較例の場合のアイソレーションは約28dBであったのに対し、本実施例の場合のアイソレーションは約30dBであった。
[実施例2]
本実施例におけるガラス組成等の金属微粒子分散型偏光ガラスの製造方法は、同偏光ガラスの板厚を除いて、前述した実施例1の条件と同様である。
本実施例においては、0.7mm厚のガラスフィルムに含まれるCuClを、実施例1と同様の条件で還元処理を施すことにより、約35μm厚の還元層を形成した後、機械研磨により片側表面近傍の還元層を除去すると共に、薄肉化を行うことにより約0.6mm厚の金属微粒子分散型偏光ガラス(第二の偏光素子)を作製した。機械研磨後に残った非還元層(針状金属微粒子欠乏部に相当)の厚みは、約0.565mmであった。これとは別に、上記0.7mm厚のガラスフィルムを還元処理前に機械研磨により約0.2mm厚まで薄肉化した後、実施例1と同様の条件で還元処理を施すことにより、約35μm厚の還元層(針状金属微粒子分散層に相当)が両表面近傍に形成されている、約0.2mm厚の金属微粒子分散型偏光ガラス(第一の偏光素子)を作製した。
実施例1と同様の条件で、前述した約0.2mm厚の金属微粒子分散型偏光ガラス、及び約0.6mm厚の金属微粒子分散型偏光ガラスの消光比を測定した結果、共に−42dBであった。
前述した、厚さの異なる金属微粒子分散型偏光ガラスを用いて、図10に示したものと同型のピッグテール型光アイソレータを作製した。この際、偏光素子101として、0.6mm厚の金属微粒子分散型偏光ガラス(第二の偏光素子)を、また偏光素子102として、0.2mm厚の同偏光ガラス(第一の偏光素子)を用いた。実施例1と同様の条件でアイソレーションを測定した結果、その値は約31.5dBであった。
本発明により成るピッグテール型光アイソレータは、光通信分野に用いられる光アイソレータに適用することが可能である。
本発明により成るピッグテール型光アイソレータの構成を示す概略側断面図。 金属微粒子分散型偏光ガラスの透過損失、及び消光比の測定系を示す概略図。 金属微粒子分散型偏光ガラスの透過損失と消光比の還元層厚依存性の一例 金属微粒子分散型偏光ガラスの消光比の測定距離依存性の一例。 金属微粒子分散型偏光ガラス中に配向分散された針状金属微粒子と光との相互作用を模式的に示す概略図。 金属微粒子分散型偏光ガラスの散乱光が、フリースペース型光アイソレータのアイソレーションに与える影響を模式的に説明するための概略図。 金属微粒子分散型偏光ガラスの散乱光が、ピッグテール型光アイソレータのアイソレーションに与える影響を模式的に説明するための概略図。 フリースペース型の光アイソレータの光学系を模式的に示した概略即断面図。 ピッグテール型光アイソレータの光学系を模式的に示した概略側断面図 本発明により成るピッグテール型光アイソレータの構成を示す概略側断面図。
符号の説明
1、2 針状金属微粒子が存在する部分
3 ファラデー回転子
4 光アイソレータ
5 レンズ
6 光ファイバ
7 光源
8、8’ 光源に戻る帰還光を示す線群
9 光ファイバ6における帰還光8の出射端
11 金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第二の偏光素子
12 金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第一の偏光素子
21 レーザ光源
22 グラントムソンプリズム
23 金属微粒子分散型偏光ガラス
24 パワーメータ
25 光源から出射された光線
L 偏光ガラスとパワーメータのセンサーまでの距離
51、52 金属微粒子分散型偏光ガラス中に配向分散された針状金属微粒子
53 入射光
54 透過光成分
55 散乱光成分
56 パワーメータのセンサー部
D 針状金属微粒子52とセンサー部56との距離
61、62 金属微粒子分散型偏光ガラス
63 ファラデー回転子
64 光アイソレータ
65、65’ レンズ
66 光ファイバ
67 半導体レーザー等の光源
68 光源67に戻る帰還光
69 偏光ガラスを構成する針状金属微粒子
611 針状金属微粒子による散乱光を示した矢印群である。
71 散乱光611の内、レンズ65’によって、光源67に結合する成分の光跡を示す矢印
81、82 偏光素子
83 ファラデー回転子
84 アイソレータ
85、85’ レンズ
86 光ファイバ
87 半導体レーザ等の光源
88、88’ 光源87に戻る帰還光の光束を模式的に示す線群
101 金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第二の偏光素子
102 金属微粒子分散型偏光ガラスから成る第一の偏光素子

Claims (3)

  1. 少なくとも光源側から第一の偏光素子、ファラデー回転子、及び第二の偏光素子が配設されて成るピッグテール型光アイソレータおいて、前記第一及び第二の偏光素子が、母材ガラス基体表面近傍に、針状金属微粒子が、その長手方向が特定の方向に揃うように分散された針状金属微粒子分散層を有す偏光素子であって、かつ前記第二の偏光素子は、ファラデー回転子に対向する表面近傍にのみ前記針状金属分散層を有し、かつ光ファイバと対向する面との間には、針状金属微粒子が存在しない針状金属微粒子欠乏部を有することを特徴とするピッグテール型光アイソレータ。
  2. 前記第二の偏光素子の光路長は、前記第一の偏光素子の光路長に比べて長いことを特徴とする請求項1に記載のピッグテール型光アイソレータ。
  3. 前記針状金属微粒子分散層の厚みが2〜40μmの範囲であり、かつ前記第一と第二の偏光素子の厚みが0.15mm〜0.8mmの範囲であることを特徴とする請求項1または2記載のピッグテール型光アイソレータ。
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