JP2009216657A - ジャイロセンサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特に、従来に比べて振動子と台座部間の位置ずれ等を抑制でき、出力感度のばらつきを抑制できるジャイロセンサを提供することを目的としている。
【解決手段】 支持基板11上に絶縁層35と、金属からなる台座部13を形成する。次に、平坦化された台座部13の上面13a及び絶縁層35の上面35bにSi基板38を接合する。次に、Si基板38を振動子形状に加工する。次に絶縁層35を除去する。これにより従来に比べて振動子12と台座部13間の位置ずれ等を抑制でき、出力感度のばらつきを抑制できるジャイロセンサを簡単且つ適切に形成できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、MEMS(微小電気機械システム:Micro ElectroMechanical System)技術を用いて形成されたジャイロセンサの製造方法に関する。
図11は、従来のジャイロセンサの一工程図を示す。
従来では、図11に示すように、支持基板1上に形成された凸形状の台座部2上に樹脂や特許文献1及び特許文献2のように金バンプ等の接合部材3を設けた状態で、振動子4の基部4aを台座部2上に位置決めして固定していた(ダイボンディング)。
しかしながら図11に示す従来のジャイロセンサの製造方法であると、振動子4の基部4aと台座部2との間に位置ずれが生じやすい。特に、この位置ずれにより振動子4の垂直方向(高さ方向;図11に示すZ軸方向)振動の共振周波数のばらつきが大きくなり、出力感度にばらつきが生じる問題があった。
また特許文献3に記載された発明では、SOI基板を用い、上面に位置するSi基板を振動子形状に加工し、Si基板と支持基板間に位置する犠牲層(絶縁層)を等方性エッチングで除去する。このとき、振動子の基部と支持基板との間に一部の犠牲層を接合部として残すことで振動子の基部が支持基板上に犠牲層を介して固定された構造に形成できる。
しかしながら特許文献3に記載された発明のように等方性エッチングを用いて、振動子の基部と支持基板との間に均一な大きさで且つ所定位置に適切に犠牲層(接合部)を残すのは非常に困難であった。したがって、特許文献3に記載された製造方法では、残される犠牲層の大きさや形成位置のばらつきが大きくなり、振動子と残される犠牲層との間に位置ずれが生じたり、また振動子と残される犠牲層との接触面積がばらつく結果、出力感度のばらつきを適切に抑制することはできなかった。
特開2005−308608号公報 特開2005−127758号公報 特開2000−321073号公報
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、従来に比べて振動子と台座部間の位置ずれ等を抑制でき、出力感度のばらつきを抑制できるジャイロセンサを提供することを目的としている。
本発明は、支持基板上に台座部を介して振動子の基部が接合されてなるジャイロセンサの製造方法において、以下の工程を有することを特徴とするものである。
(A) 支持基板上に絶縁層と、(C)工程で形成される振動子の基部下の位置に金属からなる台座部を形成する工程、
(B) 平坦化面である前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面に振動子材を接合する工程、
(C) 前記振動子材を振動子形状に加工する工程、
(D) 前記絶縁層を除去する工程。
このように、本発明では振動子材を平坦な面上に接合し、振動子材を固定した状態で振動子形状に加工するため、所定形状の振動子を適切且つ容易に形成できるとともに、(C)工程の加工工程で、台座部と振動子の基部との位置合わせを高精度に行うことが出来る。さらに、(D)工程では、台座部を残して絶縁層のみを適切に除去することが出来る。その結果、従来に比べて、振動子の基部と台座部との位置合わせのばらつきを小さくでき、また台座部を均一な形状で形成でき、台座部と振動子との接触面積のばらつきを小さくできる。したがって本実施形態のジャイロセンサの製造方法によれば、従来に比べて、振動子の垂直方向振動における共振周波数のばらつき等を小さくでき、出力感度のばらつきを効果的に抑制できるジャイロセンサを簡単且つ適切に製造することが出来る。
本発明では、前記(A)工程を以下の工程により行うことが好ましい。
(A−1) 前記支持基板上に前記絶縁層を成膜し、あるいは前記支持基板表面を酸化して前記絶縁層を形成する工程、
(A−2) 前記絶縁層の一部を除去し、除去された凹部内に金属からなる前記台座部を埋める工程。
本発明では、前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面をCMP技術を用いて平坦化処理することが好ましい。これにより、前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面を適切且つ簡単に平坦化処理できる。
また本発明では、前記絶縁層をSiO2で形成することが好ましい。
本発明では、前記台座部を、Ni,Au,Pt,Mo,W,Co,Ru,Ir,Pd,Agのうちいずれか1種又は2種以上で形成することが好ましい。これにより、特にフッ酸を用いた等方性エッチングに対して優れた耐エッチング性を発揮する。
また本発明では、前記(B)工程で、前記振動子材であるSi基板を、前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面に接合することが好ましい。このとき、前記台座部には前記Si基板とシリサイドを形成可能な金属を用いると、振動子を台座部に強固に接合でき好適である。
また本発明では、前記(B)工程と前記(C)工程の間に以下の工程を有することが好ましい。
(E) 平坦な前記Si基板上に下から下部電極、圧電膜、及び上部電極の順に積層して成り、駆動部及び検出部を備える圧電機能素子を形成する工程。これにより所定パターンの圧電機能素子を適切且つ簡単に形成できる。
また本発明では、前記振動子材の裏面に金属層を形成し、前記(B)工程で、前記金属層と前記台座部とを金属接合することが好ましい。これにより、振動子を台座部上に強固に接合でき好適である。
また本発明では、少なくとも前記台座部の表面層にAu層を形成し、前記金属層をAuで形成し、前記台座部のAu層と、Auからなる前記金属層とを金属接合することが、振動子を台座部により強固に接合でき好適である。
また本発明では、前記(C)工程で、前記振動子材を振動子形状と前記振動子形状の周囲を囲む枠形状に加工して、前記振動子の周囲に枠体を設けることが出来る。
また本発明では、前記(C)工程で、少なくとも2つのアーム部と、これらアーム部を連結する基部とを備える音叉型振動子を形成することが出来る。
本発明の角速度センサの構成によれば、従来に比べて、振動子の垂直方向振動における共振周波数のばらつき等を小さくでき、出力感度のばらつきを効果的に抑制できるジャイロセンサを簡単且つ適切に製造することが出来る。
図1は、本発明の第1実施形態のジャイロセンサの平面図、図2は図1に示すA−A線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た拡大断面図、図3は図1に示すB−B線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た部分拡大断面図、図4は図1に示すC−C線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た断面図、図5は、本実施形態のジャイロセンサの変形例を示す断面図、図6は、本発明の第2実施形態のジャイロセンサの平面図、図7は図6に示すD−D線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た断面図である。
各図におけるX軸方向及びY軸方向は支持基板平面内での直交する2方向を指す。Z軸方向はX軸方向及びY軸方向に対して直交する高さ方向(垂直方向)を指す。
図1、図4に示すようにジャイロセンサ10は、シリコンあるいはガラスで形成された支持基板11と、振動子12と、支持基板11と振動子12間を接合する台座部13と、振動子12を所定方向に振動させ、且つ振動子12がコリオリ力を受けたときに変位する変位量を検出するための圧電機能素子14とを有して構成される。
振動子12はSi基板を加工して形成されたものであることが好適である。図1,図4に示す形態では振動子12は音叉型振動子である。図1,図4に示すように振動子12はX軸方向に所定間隔を空けてY軸方向に長く延びる2本のアーム部15,16(第1アーム部15と第2アーム部16)と、これらアーム部15,16の一端部側を連結する基部(連結部)17とを有して構成される。
図4に示すように振動子12の基部17が支持基板11に台座部13を介して接合され固定されている。このため図4に示すように振動子12のアーム部15,16は、支持基板11の上面から上方に浮いた状態である。
圧電機能素子14は各アーム部15,16の上面から基部17上にかけて形成されている。以下、圧電機能素子14の形態について説明する。
図1,図2に示すように、第1アーム部15上には互いにX軸方向に離間して設けられた第1駆動部18及び第2駆動部19と、駆動部18,19間に離間して設けられた検出部20が設けられる。
図2に示すように、第1駆動部18及び第2駆動部19は、下から下部電極18a,19a、例えばPZTからなり垂直方向(Z軸方向)に分極処理された圧電膜18b,19b、及び上部電極(駆動電極)18c,19cの順に積層されている。
また、図2に示すように、検出部20は、下から下部電極20a、例えばPZTからなり垂直方向(Z軸方向)に分極処理された圧電膜20b、及び上部電極(検出電極)20cの順に積層されている。
検出部20は、アーム部15のX軸方向(幅方向)の略中心位置にY軸方向に沿って設けられており、各駆動部18,19は、検出部20からX軸方向(幅方向)に略等間隔の位置にY軸方向に沿って設けられる。
図1に示すように、第2アーム部16側にも第1アーム部15と同じ圧電機能素子14が形成されている。第1アーム部15に形成された圧電機能素子14と第2アーム部16に形成された圧電機能素子14とは、第1アーム部15と第2アーム部16との間のY軸方向への中心線を対称軸として線対称関係で形成される。
図3に示すように、振動子12の基部17上には各下部電極と接続する共通グランド25が形成され、共通グランド25上には、例えばPZTからなり垂直方向(Z軸方向)に分極処理された圧電膜26が形成される。
そして図1,図3に示すように、第1アーム部15に形成された第1駆動部18の上部電極18cと、第2アーム部16に形成された第1駆動部18の上部電極18cとが基部17上にまで引き出されて基部17の圧電膜26上で共通の電極パッド21に接続される。
また図1,図3に示すように、第1アーム部15に形成された第2駆動部19の上部電極19cと、第2アーム部16に形成された第2駆動部19の上部電極19cとが基部17上にまで引き出されて基部17の圧電膜26上で共通の電極パッド22に接続される。
さらに図1,図3に示すように、第1アーム部15に形成された検出部20の上部電極20c、及び第2アーム部16に形成された検出部20の上部電極20cとが夫々、基部17上にまで引き出されて基部17の圧電膜26上で電極パッド23,24に接続されている。
図示しない駆動回路から互いに位相が逆の駆動振動が電極パッド21,22に供給される。このとき、例えば、第1駆動部18の圧電膜18bがY軸方向に縮むと、第2駆動部19の圧電膜19bはY軸方向に延びる。これにより各アーム部15,16が逆位相でX軸方向に曲がり音叉振動を起こす。
このように振動子12がX軸方向にて音叉振動しているときに、Y軸周りの角速度Ωがジャイロセンサ10に印加されるとコリオリ力により各アーム部15,16がZ軸方向に逆位相で変位する。このときの各アーム部15,16の変位量は各アーム部15,16に設けられた検出部20の上部電極20cにて検出される。各アーム部15,16の上部電極20cにて検出された電荷は逆極性であり、それら電荷は夫々電極パッド23,24に導かれる。そして各電極パッド23,24に接続される図示しない差動アンプ等を備える検出回路にて信号処理がされて角速度信号が出力される。
本実施形態では、支持基板11と振動子12の基部17間を接合する台座部13は金属で形成される。台座部13は、例えば、Ni,Au,Pt,Mo,W,Co,Ru,Ir,Pd,Agのうちいずれか1種又は2種以上で形成される。台座部13は単層構造で形成されても多層構造で形成されてもどちらでもよい。
図4に示す実施形態では、支持基板11がアーム部15,16の下側全体に設けられているが、例えば図5に示すようにアーム部15,16下の支持基板11が切断されて、アーム部15,16の下側に支持基板11が設けられていない形態にすることも出来る。これによりアーム部15,16の下側にIC等を設置できるスペースを設けることが出来る。
図6,図7に示す形態では、図1,図4の形態と違って、振動子12の周囲に振動子12と同じ材質で形成された枠体30が設けられる。図6,図7に示す形態では、枠体30と振動子12の基部17とが一体化し、振動子12のアーム部15,16の部分では枠体30はアーム部15,16から間隔を空けて配置されている。
図6に示すように、枠体30も振動子12と同様に支持基板11上に金属からなる台座部13を介して接合されている。
このように振動子12の周囲に枠体30を設けた形態であると、ジャイロセンサを実装するときに枠体30の部分を掴んで実装できる等、実装を楽にすることが出来る。
次に図1,図4に示す形態のジャイロセンサ10の製造方法を説明する。図8A〜図8Eはジャイロセンサ10の製造方法を示す一工程図(図4と同じ位置での断面図)を示す。
まず図8Aに示す工程では支持基板11の上面11aの全体に例えばSiO2から成る絶縁層(犠牲層)35を成膜する。なお支持基板11に最初から絶縁層35が成膜された状態の基板を用意してもよい。絶縁層35の厚さ寸法H1は、1μm〜10μm程度である。
絶縁層35はSiO2以外であってもよい。ただし、後述の絶縁層35の除去工程において、支持基板11や台座部13をエッチングせず、絶縁層35のみをエッチングできるように選択性のあるエッチング剤を使用するが、このとき、絶縁層35にSiO2を使用することで、絶縁層35のみを適切にエッチングにて除去することが出来る。
次に、台座部13を形成する絶縁層35の部分にエッチングにて支持基板11の上面11aにまで貫く凹部35aを形成する。そして凹部35a内を金属からなる台座部13で埋める。台座部13をメッキ法やスパッタ法等で形成するがメッキ法を用いるほうが凹部35a内を適切に金属材料で埋めることができ好ましい。台座部13のY軸方向における長さ寸法L1は、350〜1000μm、X軸方向における幅寸法は、250〜1000μm程度である。
台座部13を、Ni,Au,Pt,Mo,W,Co,Ru,Ir,Pd,Agのうちいずれか1種又は2種以上で形成することが好適である。これにより、後の工程で、絶縁層35を除去する際の耐エッチング性を向上でき、特にフッ酸を用いた等方性エッチングに対する耐エッチング性を効果的に向上できる。
台座部13を、単層構造で形成してもよいし多層構造で形成してもよい。例えば台座部13をNi層36とAu層37との積層構造で形成する。Au層37は台座部13の表面層として形成し、表面層下の主体層をNi層36で形成することで強くて丈夫な台座部13を形成することが出来る。
次に、台座部13の上面13a及び絶縁層35の上面35bを例えばCMP技術を用いて平坦化処理する。
次に図8Bに示す工程では、平坦化された台座部13の上面13a及び絶縁層35の上面35bにSi基板(振動子材)38を接合する。Si基板38の厚さ寸法H2は、100〜250μm程度である。図8Bに示すように、Si基板38の台座部13と対向する裏面38aにAu層39を設け、台座部13のAu層37とSi基板38に設けられたAu層39とを金属接合することでSi基板38を台座部13上に強固に固定支持することが可能である。Au−Auによる金属接合以外であってもよいが、Au−Auによる金属接合とすることでより強く接合できる。またAu−Auによる金属接合であると常温接合が可能である。また、Si基板38側にAu層39等の金属層を設けない場合、台座部13の表面層にはSi基板との間でシリサイドを形成する材質を選択することが好適である。少なくともNi、W、Mo等を台座部13の表面層として用いることでSi基板38とシリサイドを形成し、強く接合することが出来る。シリサイドの形成を利用する場合は、例えば台座部13をNi単層で形成する。Si基板38を熱圧着や、あるいは上記したように場合によっては常温接合にて台座部13の上面13aに接合できる。
次に図8Cに示す工程では、Si基板38上に圧電機能素子14を形成する。圧電機能素子14を形成するにはまず、Si基板38上に図示しない下地膜(例えばSiO2)を成膜した後、下から下部電極、圧電膜、上部電極の順に成膜して図1〜図3に示した形状の圧電機能素子14を形成する。圧電機能素子14は下部電極、圧電膜、上部電極から成る積層膜をパターニングして駆動部18,19や検出部20を離間形成し、さらには振動子12の基部17となるSi基板38上にて上部電極を図1に示す電極配線パターンで形成するとともに各上部電極と接続される各電極パッドをパターン形成する。
次に図8Dに示す工程では、Si基板38を図1に示す音叉型振動子形状に加工する。Si基板38の加工はディープRIE(Deep RIE)を用いることが高精度に振動子12を形成できて好適である。振動子12のY軸方向の長さ寸法L2は、2.5〜12mm程度、このうちアーム部15,16の長さ寸法L3は2〜10mm程度である。
Si基板38から振動子12を形成するには図示しないマスク層(例えばレジスト)を用いて行う。本実施形態では、Si基板38を平坦な面上に接合しSi基板38を固定した状態で振動子形状に加工するため、所定形状の振動子12を適切且つ簡単に形成できるとともに、台座部13と振動子12の基部17との位置合わせを高精度に行うことが出来る。
次に図8Eに示す工程では、絶縁層35を除去する。絶縁層35を等方性エッチングにて除去することが振動子12のアーム部15,16下の絶縁層35全体を適切に除去できて好ましい。このときのエッチングはドライエッチングでもウエットエッチングでもどちらでもよい。またこのとき、絶縁層35をエッチングするが、支持基板11や台座部13はエッチングされない(あるいはエッチングされ難い)ように選択性のあるエッチング剤を使用する。従来のようにSOI基板を用いて摺動子の基部下の犠牲層を部分的に残すように犠牲層をエッチング処理する製造方法では摺動子の形状が限定されたり、また残される犠牲層の形状を小さいばらつきで形成することは非常に難しかった。これに対して、本実施形態では、絶縁層(犠牲層)35を除去したときに、金属からなる台座部13をそのまま残すことができる。特に、上記したように、台座部13を、Ni,Au,Pt,Mo,W,Co,Ru,Ir,Pd,Agのうちいずれか1種又は2種以上で形成すると、フッ酸を用いた等方性エッチングに対する耐エッチング性を向上できる。また本実施形態では、従来に比べて絶縁層35の除去工程における制約を少なくできるので、製造工程の煩雑化を抑制できる。
上記した本実施形態のジャイロセンサの製造方法では、図8Aの工程で支持基板11の上面11aに絶縁層35と、振動子12の基部17の位置に金属からなる台座部13とを形成し、図8Bの工程では、平坦化された台座部13の上面13a及び絶縁層35の上面35bに将来、振動子12として残されるSi基板38を接合している。
本実施形態では、このように、Si基板38を平坦な面上に接合しSi基板38を固定した状態で振動子形状に加工するため、所定形状の振動子12を適切且つ簡単に形成できるとともに、台座部13と振動子12の基部17との位置合わせを図8Dの加工工程で高精度の行うことが出来る。さらに図8Eの工程で、台座部13を残して絶縁層(犠牲層)35のみを適切に除去できる。その結果、従来に比べて、振動子12の基部17と台座部13との位置合わせのばらつきを小さくでき、また台座部13の形状を均一な形状で形成でき、台座部13と振動子12との接触面積のばらつきを小さくできる。したがって本実施形態のジャイロセンサの製造方法によれば、従来に比べて、振動子12の垂直方向振動(Z軸方向振動)の共振周波数のばらつき等を小さくでき、出力感度のばらつきを効果的に抑制できるジャイロセンサを簡単且つ適切に製造することが出来る。
図8Aの工程では、支持基板11の上面11aに絶縁層35を成膜したが、例えば図9のように支持基板11の上面11aを酸化処理して支持基板11の表面に酸化絶縁層40を形成してもよい。そして図10に示すように酸化絶縁層40に凹部40aを形成し、図8工程と同様に凹部40a内を金属から成る台座部13で埋める。その後は上記に記載した製造方法と同様である。
図6に示す枠体30を振動子12の周囲に形成するには図8Dに示す工程でSi基板38を振動子12と枠体30の形状に加工して残せばよい。
振動子12の形状は、特に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではアーム部15,16の数は2本であったが3本以上であってもよいし1本でもよい。
また振動子12そのものをPZT等の圧電材料で形成し、振動子12に駆動電極や検出電極を直接設けた形態で形成することも可能である。
本発明の第1実施形態のジャイロセンサの平面図、 図1に示すA−A線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た拡大断面図、 図1に示すB−B線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た部分拡大断面図、 図1に示すC−C線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た断面図、 本実施形態のジャイロセンサの変形例を示す断面図、 本発明の第2実施形態のジャイロセンサの平面図、 図6に示すD−D線に沿って高さ方向に切断し矢印方向から見た断面図、 図8A〜図8Eは、本実施形態のジャイロセンサの製造方法を示す一工程図(図4と同じ位置での断面図)、 図8Aに代わる別の一工程(図4と同じ位置での断面図)、 図9の次に行われる一工程(図4と同じ位置での断面図)、 従来におけるジャイロセンサの製造方法を説明するための一工程図(断面図)、
符号の説明
10 ジャイロセンサ
11 支持基板
12 振動子
13 台座部
14 圧電機能素子
15、16 アーム部
17 基部
18、19 駆動部
18a、19a、20a 下部電極
18b、19b、20b、26 圧電膜
18c、19c、20c 上部電極
20 検出部
21、22、23、24 電極パッド
25 共通グランド
30 枠体
35 絶縁層(犠牲層)
36 Ni層
37、39 Au層
38 Si基板
40 酸化絶縁層

Claims (11)

  1. 支持基板上に台座部を介して振動子の基部が接合されてなるジャイロセンサの製造方法において、以下の工程を有することを特徴とするジャイロセンサの製造方法。
    (A) 支持基板上に絶縁層と、(C)工程で形成される振動子の基部下の位置に金属からなる台座部を形成する工程、
    (B) 平坦化面である前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面に振動子材を接合する工程、
    (C) 前記振動子材を振動子形状に加工する工程、
    (D) 前記絶縁層を除去する工程。
  2. 前記(A)工程を以下の工程により行う請求項1記載のジャイロセンサの製造方法。
    (A−1) 前記支持基板上に前記絶縁層を成膜し、あるいは前記支持基板表面を酸化して前記絶縁層を形成する工程、
    (A−2) 前記絶縁層の一部を除去し、除去された凹部内に金属からなる前記台座部を埋める工程。
  3. 前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面をCMP技術を用いて平坦化処理する請求項1又は2に記載のジャイロセンサの製造方法。
  4. 前記絶縁層をSiO2で形成する請求項1ないし3のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
  5. 前記台座部を、Ni,Au,Pt,Mo,W,Co,Ru,Ir,Pd,Agのうちいずれか1種又は2種以上で形成する請求項1ないし4のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
  6. 前記(B)工程で、前記振動子材であるSi基板を、前記台座部の上面及び前記絶縁層の上面に接合する請求項1ないし5のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
  7. 前記(B)工程と前記(C)工程の間に以下の工程を有する請求項6記載のジャイロセンサの製造方法。
    (E) 平坦な前記Si基板上に下から下部電極、圧電膜、及び上部電極の順に積層して成り、駆動部及び検出部を備える圧電機能素子を形成する工程。
  8. 前記振動子材の裏面に金属層を形成し、前記(B)工程で、前記金属層と前記台座部とを金属接合する請求項1ないし7のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
  9. 少なくとも前記台座部の表面層にAu層を形成し、前記金属層をAuで形成し、前記台座部のAu層と、Auからなる前記金属層とを金属接合する請求項8記載のジャイロセンサの製造方法。
  10. 前記(C)工程で、前記振動子材を振動子形状と前記振動子形状の周囲を囲む枠形状に加工して、前記振動子の周囲に枠体を設ける請求項1ないし9のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
  11. 前記(C)工程で、少なくとも2つのアーム部と、これらアーム部を連結する基部とを備える音叉型振動子を形成する請求項1ないし10のいずれかに記載のジャイロセンサの製造方法。
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