JP2009216366A - 換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来は、定期的に清掃をおこなっていたファンやフフィルタの清掃作業を、自動的に清掃ができる換気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】室内から屋外に連通する風路4と、風路4に備えられるとともに室内から屋外に対して排気送風をおこなうファン5と、ファン5を駆動する駆動モータ6とを備えた換気装置において、ファンの固有振動数を駆動モータ6の回転数の可変領域内に設定し、ファン5の固有振動数にて共振するように駆動モータ6の回転数を制御することにより、ファンに付着した塵埃を除去する。
【選択図】図1
【解決手段】室内から屋外に連通する風路4と、風路4に備えられるとともに室内から屋外に対して排気送風をおこなうファン5と、ファン5を駆動する駆動モータ6とを備えた換気装置において、ファンの固有振動数を駆動モータ6の回転数の可変領域内に設定し、ファン5の固有振動数にて共振するように駆動モータ6の回転数を制御することにより、ファンに付着した塵埃を除去する。
【選択図】図1
Description
本発明は、居室等の室内環境の換気を行う換気装置に関するものである。
住宅の換気に利用される換気装置は、一般的には天井に設置される天井埋込換気扇または壁面の高い位置に設置されるパイプファンがある。これらの換気装置は、住宅設備として設置されて数十年程度使用されるが、フィルターが設置されていないものは、使用者が掃除をおこなわなければ、ファンに塵埃が付着して外観が汚くなっていたり、ファンの換気性能が著しく低下して必要な換気を満たさない場合も考えられる。またフィルターが設置されているものも、掃除や交換を怠ると目詰まりを発生してファンの換気性能が著しく低下することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
上記従来の換気装置では、ファンの清掃を定期的に実施すれば上記の問題は発生しないが、換気装置は天井や壁の上方位置など使用者の手が届きにくいところに設置されており、換気装置の掃除や部品の交換などメンテナンスを実施することは一般の使用者にとっては困難な作業である。
以下、従来の換気装置の一例について図11を参照しながら説明する。図11において、 筐体101の内部に吸込口102と吹出口103を備えた風路104を備え、シロッコファンの形状をしたファン105を風路104の内部に備え、ファン105を駆動するための駆動モータ106を備え、ファン105は駆動モータ106に連結されている。筐体101の吸込口102付近にはフィルター107が備えられている。長時間使用した場合にはフィルター107が塵埃の付着により汚れて、目詰まりを発生するため、フィルター108を定期的に清掃もしくは交換ができるようになっている。
特開平4−203727号公報
このような従来の換気装置では、換気ファンに塵埃が付着することを防止するために換気ファンの風上側の風路にフィルターが設けられており、フィルターの定期的な清掃が必要であるという課題があり、自動的に清掃ができる換気扇が要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、フィルターを使用せず、定期的な清掃運転により換気ファンに付着した塵埃を送風空気とともに排出することにより自動的に清掃することができる換気装置を提供することを目的としている。
本発明の換気装置は、上記目的を達成するために、室内から屋外に連通する風路と、風路に備えられるとともに室内から屋外に対して排気送風をおこなうファンと、ファンを駆動する駆動モータとを備えた換気装置において、ファンの固有振動数を駆動モータの回転数の可変領域内に設定し、ファンの固有振動数にて共振するように駆動モータの回転数を制御することにより、ファンに付着した塵埃を除去するものである。この手段により、固有振動数に駆動モータの回転数が合致すると、共振による振動の増加が発生して、ファンに付着した塵埃を除去する力が発生するため、短い時間だけ定期的にファンまたは筐体を共振させることでファンを清掃することができる。そして、定期的な清掃運転により換気ファンに付着した塵埃を送風空気とともに排出することにより自動的に清掃することができる換気装置が得られる。
また他の手段は、ファンと駆動モータとの嵌合部分をばね部材で連結することにより、ファンの固有振動数を設定するものである。この手段により、ばねの形状や物性値によりファンの固有振動数を変更することができるので、駆動モータの回転数の可変領域内に容易に設定することができる。
また他の手段は、駆動モータは複数の回転出力を設定できる切替手段を備え、切替手段の回転出力の設定では、ファンの固有振動数にて共振しない設定とファンの固有振動数にて共振する設定とを備えるものである。この手段により、通常の換気運転時にはファンの固有振動数で共振しない回転出力の設定とすることにより、通常の換気運転時に騒音や振動の発生が少ない運転がとすることができる。
また他の手段は、駆動モータの回転数を検知する検知手段を備え、ファンの固有振動数にて共振するように駆動モータの回転数を制御するものである。この手段により、換気経路に接続されるダクトの長短や室内の気密性能により機外圧力損失が変化する場合には、駆動モータの回転数を検知し、固有振動数に合致する回転数に制御することでファンを確実に清掃することができる。
また他の手段は、風路を開放/閉塞することができる風路閉塞手段を備え、風路閉塞手段の開放/閉塞により駆動モータの回転数を制御し、風路閉塞手段により風路を閉塞した場合にファンの固有振動数にて共振させることを特徴とするものである。この手段により、駆動モータで特別に回転数を制御させる機能を有せずとも回転数を制御することができ、駆動モータを安価にすることができる。
また他の手段は、風路閉塞手段をファンに対して室内へ連通する風路に備えたことを特徴とするものである。この手段により、風路を閉塞することで清掃運転にともなう室内に対する塵埃の飛散や騒音の伝播を防止することができる。
また他の手段は、駆動モータの駆動中に風路閉塞手段を開放する動作をおこなうことを特徴とするものである。この手段により、風路を閉塞して塵埃をファンから除去した後に塵埃を確実に屋外に排出することができる。
また他の手段は、ファンに接触する接触手段を備え、接触手段がファンに接触する摩擦抵抗によりファンの回転数を制御するものである。この手段により、接触手段をファンに直接接触させて塵埃を除去すると共に駆動モータが特別に回転数を制御できなくても接触手段の摩擦抵抗により回転数を制御することができ、ファンの接触による清掃のほかに駆動モータを安価にすることができる。
また他の手段は、接触手段をファンの羽根部分に接触する刷毛形状としたことを特徴とするものである。この手段により、接触手段を刷毛形状とすることで塵埃を確実に清掃することができる。
また他の手段は、居住者の操作でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものである。この手段により、清掃するタイミングを居住者の意思で決めることができる。
また他の手段は、ファンの換気運転時間を積算し、一定時間以上になった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものである。この手段により、送風を一定時間実施したことを積算することにより塵埃の堆積量を推測し、清掃運転を自動的に動作させることができる。
また他の手段は、一定の時間間隔でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものである。この手段により、積算時間を記録するメモリ手段が必要なくなることにより、安価なコストで清掃運転を自動的に動作させることができる。
また他の手段は、ファンの換気運転を停止させる指示があった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものである。この手段により、カレンダー手段やメモリ手段などのに対する常時通電をする必要がなくなり、待機電力の削減を図ることができる。
また他の手段は、ファンの塵埃を除去するための動作中に、居住者に対して清掃運転サインを表示できる構成としたものである。この手段により、塵埃を除去している最中は、通常の換気運転時よりも振動や騒音が大きくなり、使用者が異常を感じ運転を停止する可能性がある。従って、除塵動作の清掃サインを持って使用者が知ることにより、除塵動作を正しく実行させることができる。
本発明によればフィルターによる圧力損失がなく、ファンの固有振動数にて共振するように駆動モータの回転数を制御する清掃運転を定期的に実施することにより、ファンに付着した塵埃を自動的に清掃することができる換気装置が提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、室内から屋外に連通する風路と、風路に備えられるとともに室内から屋外に対して排気送風をおこなうファンと、ファンを駆動する駆動モータとを備えた換気装置において、ファンの固有振動数を駆動モータの回転数の可変領域内に設定し、ファンの固有振動数にて共振するように駆動モータの回転数を制御することにより、ファンに付着した塵埃を除去するものであり、固有振動数に駆動モータの回転数が合致すると、共振による振動の増加が発生して、ファンに付着した塵埃を除去する力が発生するため、短い時間だけ定期的にファンまたは筐体を共振させることでファンを清掃することができる。そして、定期的な清掃運転により換気ファンに付着した塵埃を送風空気とともに排出することにより自動的に清掃することができる換気装置が得られるという作用を有する。
また、本発明の請求項2記載の発明は、ファンと駆動モータとの嵌合部分をばね部材で連結することにより、ファンの固有振動数を設定するものであり、ばねの形状や物性値によりファンの固有振動数を変更することができるので、駆動モータの回転数の可変領域内に容易に設定することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項3記載の発明は、駆動モータは複数の回転出力を設定できる切替手段を備え、切替手段の回転出力の設定では、ファンの固有振動数にて共振しない設定とファンの固有振動数にて共振する設定とを備えるものであり、通常の換気運転時にはファンの固有振動数で共振しない回転出力の設定とすることにより、通常の換気運転時に騒音や振動の発生が少ない運転にすることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項4記載の発明は、また他の手段は、駆動モータの回転数を検知する検知手段を備え、ファンの固有振動数にて共振するように駆動モータの回転数を制御するものであり、換気経路に接続されるダクトの長短や室内の気密性能により機外圧力損失が変化する場合には、駆動モータの回転数を検知し、固有振動数に合致する回転数に制御することでファンを確実に清掃することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項5記載の発明は、風路を開放/閉塞することができる風路閉塞手段を備え、風路閉塞手段の開放/閉塞により駆動モータの回転数を制御し、風路閉塞手段により風路を閉塞した場合にファンの固有振動数にて共振させることを特徴とするものであり、駆動モータで特別に回転数を制御させる機能を有せずとも回転数を制御することができ、駆動モータを安価にすることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項6記載の発明は、風路閉塞手段をファンに対して室内へ連通する風路に備えたことを特徴とするものであり、風路を閉塞することで清掃運転にともなう室内に対する塵埃の飛散や騒音の伝播を防止することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項7記載の発明は、駆動モータの駆動中に風路閉塞手段を開放する動作をおこなうことを特徴とするものであり、風路を閉塞して塵埃をファンから除去した後に塵埃を確実に屋外に排出することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項8記載の発明は、ファンに接触する接触手段を備え、接触手段がファンに接触する摩擦抵抗によりファンの回転数を制御するものであり、接触手段をファンに直接接触させて塵埃を除去すると共に駆動モータが特別に回転数を制御できなくても接触手段の摩擦抵抗により回転数を制御することができ、ファンの接触による清掃のほかに駆動モータを安価にすることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項9記載の発明は、接触手段をファンの羽根部分に接触する刷毛形状としたことを特徴とするものであり、接触手段を刷毛形状とすることで塵埃を確実に清掃することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項10記載の発明は、居住者の操作でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものであり、清掃するタイミングを居住者の意思で決めることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項11記載の発明は、ファンの換気運転時間を積算し、一定時間以上になった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものであり、送風を一定時間実施したことを積算することにより塵埃の堆積量を推測し、清掃運転を自動的に動作させることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項12記載の発明は、一定の時間間隔でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものであり、積算時間を記録するメモリ手段が必要なくなることにより、安価なコストで清掃運転を自動的に動作させることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項13記載の発明は、ファンの換気運転を停止させる指示があった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とするものであり、カレンダー手段やメモリ手段などのに対する常時通電をする必要がなくなり、待機電力の削減を図ることができるとともに、清掃運転を自動的に動作させることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項14記載の発明は、ファンの塵埃を除去するための動作中に、居住者に対して清掃運転サインを表示できる構成としたものであり、塵埃を除去している最中は、通常の換気運転時よりも振動や騒音が大きくなり、使用者が異常を感じ運転を停止する可能性がある。従って、除塵動作の清掃運転サインを持って使用者が知ることにより、除塵動作を正しく実行させることができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における換気装置の構成を示す断面図、図2は本発明の実施の形態1における換気装置のファンの回転数と軸トルクの関係とファンの振動と回転数との関係の一例を示した図である。
図1は、本発明の実施の形態1における換気装置の構成を示す断面図、図2は本発明の実施の形態1における換気装置のファンの回転数と軸トルクの関係とファンの振動と回転数との関係の一例を示した図である。
実施の形態1の構成について説明する。
図1に示すように、筐体1の内部に吸込口2と吹出口3を備えた風路4を備え、シロッコファンの形状をしたファン5を風路4の内部に備え、ファン5を駆動するための駆動モータ6を備え、ファン5と駆動モータ6の嵌合部分にばね部材7を備え、ファン5とばね部材7は接触して駆動モータ6に連結されている。駆動モータ6は、図2に示すように複数のトルクカーブA1、A2を特性として有するACモータ(インダクションモータ)で構成されている。また、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数としては図2に示すように、ある回転数にて極大的に振動が増加する固有振動数wを有し、一般的に固有振動数wは重量mと剛性(ばね定数)kで決定され w=1/(2π)×(k/m)0.5の関係となる。すなわち、ばね部材7の剛性を小さく設定することによりファン5とばね部材7の持つ固有振動数wを小さくすることができ、ファン5の重量や剛性を変化させなくても容易にファン5とばね部材7の持つ固有振動数を変化させることができる。
駆動モータ6が一例としてACモータの場合は、駆動モータ6の同期回転数(理論上の最大回転数)は駆動モータ6の極数と駆動モータ6に供給される電源周波数で決まる固有値があり、ファン5とばね部材7の形状による剛性と重量を適正に設計することにより、ばね部材7の形状や物性値によりファン5とばね部材7の持つ固有振動数wを変更することができるので、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数wを駆動モータ6の同期回転数の範囲内に設定することができる。
ファン5の清掃運転に用いる清掃トルクカーブがA1、換気運転に用いる換気トルクカーブがA2であり、ファン5に加わる負荷トルクカーブをBと想定すると、トルクカーブと負荷トルクカーブとの交点が動作点となるので、清掃運転の動作点がP1で駆動モータの回転数がR1となる。一方、換気運転の動作点はP2で、駆動モータ6の回転数がr2となる。そして、清掃運転における駆動モータ6の回転数r1に、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数wが一致するように、ばね部材7の太さや硬さなどばね部材7の仕様を設定する。一方、清掃運転における駆動モータ6の回転数r2には、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数wと一致しないようにする。これにより、通常の換気運転時にはファンの固有振動数wで共振しない回転出力の設定とすることにより、通常の換気運転時に騒音や振動の発生が少ない運転にすることができる。
また、清掃運転と換気運転とを任意に切替えることができるスイッチ8が、例えば換気装置が備えられている部屋の壁に備えられている。スイッチ8で選択された運転指示は信号線9を通じ制御手段10に伝達される。制御手段10は駆動モータ6に対し換気運転もしくは清掃運転の運転判断がなされ、清掃トルクカーブA1の動作または換気トルクカーブA2の動作を切替えるよう、信号線11を介し動作信号が送信できるようになっている。これにより、清掃運転または換気運転を使用者が任意に選択実施することができ、清掃するタイミングを居住者の意思で決め清掃を実施することができる。
また、換気装置の室内に面する位置に、清掃運転サイン12(例えばLEDが点滅する構成)が備えられ、ファン5の塵埃を除去するため清掃運転中に居住者に対して清掃運転サイン12を表示することにより、塵埃を除去している掃除運転中は、通常の換気運転よりも振動や騒音が大きくなり、使用者が異常を感じ運転を停止する可能性があるが、除塵動作の清掃運転サイン12を持って使用者が知ることにより、除塵動作を正しく実行させることができる。
実施の形態1の動作について説明する。
駆動モータ6に電源が投入されると、駆動モータ6は回転を開始し、駆動モータ6に連結されているファン5とばね部材7が回転を始める。まず換気に必要な風量を確保するため、駆動モータ6は換気運転を目的に設定された換気トルクカーブA2の特性を有する動作ノッチで回転し、ファン5の送風動作に伴い吸込口2から室内の空気を吸い込んで吹出口3から室外へ排出する排気運転が実施される。
室内で発生する塵埃の発生源としては、喫煙にや調理による油煙発生、居住者の活動に伴う落下粉塵の巻上げなどが考えられるが、本発明の換気装置が設置されている部屋としては住宅のトイレや脱衣洗面室やウォークインクロゼットなどを主に想定しており、衣類の着脱時に飛散する繊維トイレットペーパーなど繊維状の塵埃が多く発生するものと考えられる。したがって、排気運転の実施に伴いこれらの大小さまざまな塵埃が空気中に浮遊し室内の空気と一緒に吸込み口2へ吸込まれるが、タバコの煙などの比較的小さな塵埃は排気空気と一緒に屋外へ排出されるが、繊維状の比較的大きな塵埃はファン5に付着し堆積していくこととなる。
ある一定期間換気運転を実施させた後に、ファン5に付着した塵埃を除去する目的として清掃運転をおこなう場合には、ファン5を駆動モータ6の清掃トルクカーブA1の特性を有する動作ノッチで回転させる。このときファン5とばね部材7の持つ固有振動数が共振回転数に設定されているため、ファン5とばね部材7が振動を始め、ファン5に堆積している塵埃がファン5から離脱するとともに、空気流動により屋外へ排出されることとなる。
その後、塵埃がファン5から分離できた後に、駆動モータ6を設計した換気トルクカーブA2に変更して、ファン5の回転数を通常の換気に必要な状況にする。この清掃運転を定期的に実施することによりファン5は清掃が不要であり、長時間清潔な状態を保つことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、実施の形態1と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態2は、実施の形態1と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図3は、本発明の実施の形態1における換気装置の構成を示す断面図、図4は、本発明の実施の形態2における換気装置のファンの回転数と軸トルクの関係とファンの振動と回転数との関係の一例を示した図である。
実施の形態2の構成について説明する。
図3に示すように、駆動モータ6は回転数および軸トルクを任意に制御できるDCブラシレスモータで構成されている。駆動モータ6としてのDCブラシレスモータは内部に駆動モータ6の回転数を検知する検知手段としての回転数検知手段13が備えられ、回転数検知手段13で駆動モータ6の回転数を検知することにより駆動モータ6の回転数を一定の範囲内で任意に制御することができる。一例としては図4に示すように、一定の領域Sで任意に回転数と軸トルクを制御することができる。
また、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数としては、図4に示すように、ある回転数にて極大的に振動が増加する固有振動数wを有する。そして、固有振動数wは駆動モータ6が制御できる領域Sの回転数に納まるように、ばね部材7の太さや硬さなどばね部材7の仕様が設定されている。
実施の形態2の動作について説明する。
駆動モータ6に電源が投入されると、駆動モータ6は回転を開始し、駆動モータ6に連結されているファン5とばね部材7が回転を始める。まず換気に必要な風量を確保するため、駆動モータ6は換気運転を目的に設計された換気回転数(例えば図4中のr4)で動作し、ファン5の送風動作に伴い吸込口2から室内の空気を吸い込んで吹出口3から室外へ排出する排気運転が実施される。そして、換気運転に伴い繊維状の比較的大きな塵埃はファン5に付着し堆積していくこととなる。言うまでもなく、通常の換気運転に対しては、ファン5とばね部材7が持つ固有振動数wに共振しないように駆動モータ6の回転数の制御をおこなう。
ある一定期間換気運転を実施させた後に、ファン5に付着した塵埃を除去する目的として清掃運転をおこなう場合には、駆動モータ6をファン5とばね部材7が持つ固有振動数wに共振する清掃回転数r3で駆動モータ6の回転数制御をおこなう。このとき、ファン5とばね部材7が振動を始め、ファン5に堆積している塵埃がファン5から離脱するとともに、空気流動により屋外へ排出されることとなる。その後、塵埃がファン5から分離できた後に、清掃回転数r3から換気回転数r4へ変更して、ファン5の回転数を換気に必要な状況にする。これを定期的に実施することによりファン5は清掃が不要であり、長時間清潔な状態を保つことができる。
また、換気装置に吸込口2や吹出口3を介して換気装置の本体外に接続されるダクトや換気部材などの機外圧力損失は設置される状況や使用される状況により変動する要素である。例えば負荷トルクカーブB3からB4に変化した場合であっても、清掃回転数r3を維持することが可能である。したがって、換気経路に接続されるダクトの長短や室内の気密性能により機外圧力損失が変化する場合には、駆動モータ6の回転数を回転数検知手段13により検知し一定に制御できるので、ファン5とばね部材7が持つ固有振動数wに合致する回転数に合うように制御することとなりファンを確実に清掃することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、実施の形態1および実施の形態2同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態3は、実施の形態1および実施の形態2同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図5は本発明の実施の形態3における換気装置の構成および動作を示す断面図である。図6は、本発明の実施の形態3における換気装置のファンの回転数と軸トルクの関係とファンの振動と回転数との関係の一例を示した図である。
実施の形態3の構成について説明する。
図5に示すように、風路閉塞手段は一例として蓋14とクランク15a、15bとギヤードモータ16で構成され吸込口2の近傍に備えられている。蓋14は吸込口2を覆い塞ぐことで吸込口2の開口面を閉塞できるような形状をしている。また、蓋14は平行なる二本のクランク15a、15bで支持されており、クランク15aを回転動作できるようにギヤードモータ16が備えられ、ギヤードモータ16を正回転の動作をさせることにより蓋14が平行移動し吸込み口2を覆い塞ぐ動作ができる構成となっており、ギヤードモータ16を動作させることにより、風路閉塞手段の開放/閉鎖ができることとなる。
駆動モータ6は、一例として図6に示すようにファンの回転数と軸トルクの関係を示すトルクカーブAを特性として有するACモータ(インダクションモータ)で構成されている。また、風路閉塞手段が閉鎖された清掃運転の状態におけるファン5に加わる負荷トルクカーブがB5、風路閉塞手段が開放された換気運転時におけるファン5に加わる負荷トルクカーブがB6であり、トルクカーブAと負荷トルクカーブB5との交点P6と、トルクカーブAと負荷トルクカーブB6との交点P6とが、清掃運転時および換気運転時の動作点となる。したがって、清掃運転時の動作点P5における駆動モータ6の回転数r5をファン5とばね部材7の持つ固有振動数wに一致するように、ばね部材7の太さや硬さなどばね部材7の仕様を設定する。
実施の形態3の動作について、一定期間排気運転を実施させることによりファン5に塵埃が堆積した状態において、ファン5の塵埃を清掃させる清掃運転の動作について説明する。ファン5とばね部材7の持つ固有振動数wに一致する。
図5に示すように、清掃運転時には風路閉塞手段に備えられたギヤードモータ16を正回転の動作をさせることにより、風路閉塞手段の蓋14が吸込み口2を閉塞する。続いて、駆動モータ6を動作させファン5を回転させる。
このように、風路閉塞手段の蓋14で吸込み口2を閉塞させた状態で駆動モータ6を動作させると、駆動モータ6の回転数r5となり、ファン5とばね部材7の持つ固有振動数wに一致することによりファン5とばね部材7が振動をはじめることとなり、ファン5に堆積している塵埃がファン5から離脱するとともに、空気流動により屋外へ排出されることとなる。また、風路閉塞手段の蓋14で吸込み口2を閉塞させた状態ではファン5に加わる圧力損失が一定となり、送風機に接続されるダクト配管の状態や住宅気密性能や屋外風圧など換気装置が設置される場所の状況に関わらず、駆動モータ6の回転数は一定となり、確実にファン5の固有振動数と一致する回転数を確保でき、ファンの清掃を確実におこなえることとなる。また、駆動モータで特別に回転数を制御させる機能を有せずとも回転数を制御することができ、駆動モータを安価にすることができる。
また、一定時間(一例として1分程度)風路閉塞手段の蓋14で吸込み口2を閉塞し後には、ギヤードモータ16を逆回転の動作をさせ図4に示すように再び吸込み口2を開放させる。ギヤードモータ16の動作中は、駆動モータ6は少なくとも排気が継続されるように動作を維持する。これにより、風路閉塞手段の蓋14で風路4を閉塞して塵埃をファン5から除去した後に塵埃を確実に屋外に排出することで、室内への塵埃の飛散を防止することができる。
また、図5に示すように、風路閉塞手段をファン5に対して室内側に備え、風路閉塞手段としてギヤードモータ16を駆動させることにより蓋14が吸込を覆い塞ぐことで吸込口2の開口面を閉塞できる構成となっている。清掃運転時に吸込口2の開口面の風路を閉塞することで塵埃が室内に飛散することを防止することができ、清掃運転時に発生する共振にともなう騒音を室内へ伝え難くすることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4は、実施の形態1から実施の形態3と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態4は、実施の形態1から実施の形態3と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図7は本発明の実施の形態4における換気装置の構成および動作を示す断面図である。
実施の形態4の構成について説明する。
図7に示すように、接触手段としての刷毛17が、ファン5に接触できるように備えられており、ギヤードモータ18を動作することにより、接触手段としての刷毛17に植毛されている毛をファンに接触させることができる。刷毛17にはファン5と接触させることでファン5の回転数を制御できるように、例えばナイロン素材の毛が植毛されている。
清掃運転における駆動モータ8としては、刷毛17に植毛された毛がファン5に接触した状態で、駆動モータ6の回転数がファン5の固有振動数が合致するように設定されている。これにより、接触手段としての刷毛17をファン5に直接接触させて塵埃を除去すると共に、駆動モータ6の回転数を特別に制御しなくても接触手段としての刷毛17の摩擦抵抗により駆動モータ6の回転数を制御することができ、ファン5の接触による清掃のほかに駆動モータ6を安価にすることができる。
実施の形態4の動作について、一定期間排気運転を実施させることによりファン5に塵埃が堆積した状態において、ファン5の塵埃を清掃させる清掃運転の動作について説明する。
図7に示すように、清掃運転時には風路閉塞手段に備えられたギヤードモータ18を正回転の動作をさせることにより刷毛17平行移動し、刷毛17に植毛された毛がファン5に接触する。続いて、駆動モータ6を動作させファン5を回転させる。
このように、ファン5に接触する接触手段としての刷毛17を備え、刷毛17がファン5に接触する摩擦抵抗によりファン5の回転数を制御するものであり、ファンの接触による清掃のほかに駆動モータを安価にすることができる、また、接触手段を刷毛形状とすることで塵埃を確実に清掃することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態5は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の実施の形態2における換気装置の制御手段におけるブロック図である。
図8に示すように、制御手段10には、駆動モータ6に対し換気運転と清掃運転の運転指示を出力する指示手段が備えられている。スイッチ8より換気運転の要求があり、その後スイッチ8より換気停止させる要求があった時点で、駆動モータ6に対して清掃運転の指示を出力する。これにより、カレンダー手段やメモリ手段などのに対する常時通電をする必要がなくなり、待機電力の削減を図ることができる。例えば、間欠的に換気運転の要求が発生し、かつ換気運転時に定常的に塵や埃の発生が多くなるトイレに設置する場合に効果を発揮するものである。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態6は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図9は、本発明の実施の形態2における換気装置の制御手段におけるブロック図である。
図9に示すように、制御手段10にはファン5の換気運転時間を積算するメモリ手段と、駆動モータ6に対し換気運転と清掃運転の運転指示を出力する指示手段が備えられている。判断基準で換気運転/停止の指示を駆動モータ6やステッピングモータに対して出力するとともに、メモリ手段に対しても換気運転/停止の信号を出力する。メモリ手段では換気運転がなされている時間を積算し、積算されたファン5の換気運転時間が一定の時間(例えば100時間)となった時点で、駆動モータに対して清掃運転の指示を出力する。これにより、換気運転を一定時間実施したことを積算することによりファン5に堆積する塵埃の堆積量を推測することができ、ファン5に堆積した塵埃量に応じ清掃運転を自動的には塵や埃の発生が多くならない浴室に設置する場合に効果を発揮するものである。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本発明の実施の形態7は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
図10は、本発明の実施の形態3における換気装置の制御手段におけるブロック図である。
図10に示すように、制御手段10には一定の時間間隔で信号を出力するタイマー手段と、駆動モータ6に対し換気運転と清掃運転の運転指示を出力する指示手段が備えられている。タイマー手段で一定間隔(例えば240時間)毎に、駆動モータに対して清掃運転の指示を出力する。これにより、積算時間を記録するメモリ手段が必要なくなることにより、安価なコストで清掃運転を自動的に動作させることができる。例えば、使用者が常時運転する24時間常時換気を目的とした換気装置の場合に効果を発揮するものである。
本発明の換気装置におけるファンに付着した塵埃の除去ができる構成は、ファンにプロペラファンを用いることにより壁取付け型の換気扇の用途や、台所用の換気扇やの用途にも適用できる。
4 風路
5 ファン
6 駆動モータ
7 ばね部材
8 スイッチ
12 清掃運転サイン
13 回転数検知手段
14 蓋
15 クランク
16 ギヤードモータ
17 刷毛
5 ファン
6 駆動モータ
7 ばね部材
8 スイッチ
12 清掃運転サイン
13 回転数検知手段
14 蓋
15 クランク
16 ギヤードモータ
17 刷毛
Claims (14)
- 室内から屋外に連通する風路と、前記風路に備えられるとともに室内から屋外に対して排気送風をおこなうファンと、前記ファンを駆動する駆動モータとを備えた換気装置において、前記ファンの固有振動数を前記駆動モータの回転数の可変領域内に設定し、前記ファンの固有振動数にて共振するように前記駆動モータの回転数を制御することにより、前記ファンに付着した塵埃を除去する換気装置。
- ファンと駆動モータとの嵌合部分をばね部材で連結することにより、前記ファンの固有振動数を設定することを特徴とする請求項1記載の換気装置。
- 駆動モータは複数の回転出力を設定できる切替手段を備え、前記切替手段の回転出力の設定では、ファンの固有振動数にて共振しない設定と前記ファンの固有振動数にて共振する設定とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の換気装置。
- 駆動モータの回転数を検知する検知手段を備え、ファンの固有振動数にて共振するように前記駆動モータの回転数を制御する請求項1または2に記載の換気装置。
- 風路を開放/閉塞することができる風路閉塞手段を備え、前記風路閉塞手段の開放/閉塞により駆動モータの回転数を制御し、前記風路閉塞手段により風路を閉塞した場合に前記ファンの固有振動数にて共振させることを特徴とする請求項1または2に記載の換気装置。
- 風路閉塞手段をファンに対して室内へ連通する風路に備えたことを特徴とする請求項5に記載の換気装置。
- 駆動モータの駆動中に風路閉塞手段を開放する動作をおこなうことを特徴とする請求項5または請求項6記載の換気装置。
- ファンに接触する接触手段を備え、前記接触手段がファンに接触する摩擦抵抗によりファンの回転数を制御する請求項1または2に記載の換気装置。
- 接触手段をファンの羽根部分に接触する刷毛形状としたことを特徴とする請求項8記載の換気装置。
- 居住者の操作でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の換気装置。
- ファンの換気運転時間を積算し、一定時間以上になった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の換気装置。
- 一定の時間間隔でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の換気装置。
- ファンの換気運転を停止させる指示があった時点でファンの塵埃を除去する運転を実施することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の換気装置。
- ファンの塵埃を除去するための動作中に、居住者に対して清掃運転サインを表示できる構成とした請求項1から13のいずれかに記載の換気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008063688A JP2009216366A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | 換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008063688A JP2009216366A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | 換気装置 |
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JP2009216366A true JP2009216366A (ja) | 2009-09-24 |
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JP2008063688A Pending JP2009216366A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | 換気装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009216366A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012017483A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機の室内機、及び空気調和機 |
JP2016197942A (ja) * | 2015-04-02 | 2016-11-24 | 三菱電機株式会社 | 回転電機 |
-
2008
- 2008-03-13 JP JP2008063688A patent/JP2009216366A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012017483A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機の室内機、及び空気調和機 |
JP5591335B2 (ja) * | 2010-08-04 | 2014-09-17 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機の室内機、及び空気調和機 |
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