JP2009216262A - 沸騰冷却装置及び冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器全体としての冷却能力を低下させることなく、冷媒圧送手段の動力消費量を低減する。
【解決手段】沸騰冷却装置19は、一部が沸騰した状態で排出された第1〜第3冷媒を冷媒液化部24に導き、冷媒液化部24で液化された液冷媒を熱交換器20に供給する第1〜第3循環流路21〜23を備えている。第1〜第3循環流路21〜23の第1〜第3供給流路56〜58には、冷媒液化部24で液化された液冷媒を圧送する第1〜第3ポンプ59〜61が設けられている。コントロールユニット68は、熱交換器20の第1〜第3冷媒排出配管33〜35から排出されるEGRガスの目標温度を設定する。コントロールユニット68は、EGRガスを目標温度にまで冷却することができ、なおかつ第1〜第3ポンプ59〜61の消費電力が最少となるように第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、沸騰冷却装置及び冷却方法に係り、詳しくは流体を冷却する沸騰冷却装置及び冷却方法に関する。
被冷却流体を冷却する冷却装置として、液冷媒が沸騰するときの蒸発潜熱を利用して被冷却流体を冷却する沸騰冷却装置がある。沸騰冷却装置では、被冷却流体を冷却する際に、液冷媒の一部が沸騰して蒸気化しながら冷却を行うため、液冷媒が沸騰せずに、単に液冷媒と被冷却流体との温度差によって冷却を行う方式に比較して冷却装置の体格が同じでも冷却能力が向上する。
また、従来、蒸発器、凝縮器、循環水ポンプ及び循環水流量制御弁で構成された複数の熱交換ユニットを備え、加熱側ヒートパイプに各ユニットの凝縮器を設けるとともに被加熱側ヒートパイプに各ユニットの蒸発器を設けたセパレート型ヒートパイプの制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図6に示すように、特許文献1に記載のセパレート型ヒートパイプの制御装置では、加熱側ヒートパイプ90の上流側における排ガス温度及び排ガス流量と、被加熱側ヒートパイプ91の上流側におけるBガス温度及びBガス流量とを考慮して、システムに要求される熱交換量を算出する。そして、算出した熱交換量から各ユニット92,93に対する基準流量を関数94にて設定するとともに、循環水制御弁96,97の開度を操作して冷媒の流量を基準流量に調整し、凝縮器98,99において蒸気とBガスとを熱交換させてBガスを加熱する。また、基準流量は、熱交換量が過大または過小となる制御性の悪い領域で運転されないように決定されるか、負圧運転とならないように決定される。
特開昭61−252493号公報
ところが、特許文献1には、熱交換量から各ユニット92,93を循環する冷媒の流量を決定することについては記載されているが、各ユニット92,93において循環する冷媒の流量の総量について考慮する記載はない。そして、特許文献1に記載のセパレート型ヒートパイプの制御装置において、各ユニット92,93における冷媒の流量の総量を考慮しないと、例えば、一方のユニット92における基準流量を他方のユニット93における基準流量に比べて過度に大きく設定してしまい、各ユニット92,93における基準流量の総量が無駄に多くなることがある。そして、この場合、冷媒圧送手段としての循環ポンプ100,101が余分な冷媒を圧送することになるため、循環ポンプ100,101は無駄に動力を消費してしまうという欠点がある。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、熱交換器全体としての冷却能力を低下させることなく、冷媒圧送手段の動力消費量を低減することができる沸騰冷却装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置において、前記冷媒液化部と前記熱交換器との間の前記循環流路に設けられ、前記冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、前記各冷媒流路を流れるそれぞれの冷媒の流量を制御する冷媒制御手段と、前記各冷媒流路の流量を、前記被冷却流体を前記目標状態になるまで冷却することができ、なおかつ前記冷媒圧送手段の消費動力が最少となる流量に設定する冷媒流量設定手段と、前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の流量が前記冷媒流量設定手段により設定された流量となるように前記冷媒制御手段を制御する制御手段と、を備えたことを要旨とする。
この発明では、目標状態にまで被冷却流体を冷却することができるという条件を満たしたうえで冷媒圧送手段の消費動力が最少となるように各冷媒流路を流れる冷媒の流量を制御する。したがって、冷媒圧送手段が無駄に多量の冷媒を圧送して動力を消費するような事態が生じることを抑制でき、冷媒圧送手段の動力消費量を低減することができる。
なお、請求項1における冷媒圧送手段は冷媒制御手段を兼ねていても良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の総量が最少となるように前記冷媒制御手段を制御することを要旨とする。
この発明では、冷媒圧送手段は各冷媒流路を流れる冷媒の総量を考慮して、各冷媒流路を流れる冷媒の流量を制御するため、冷媒圧送手段の動力消費量を最少にすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記冷媒流路は前記被冷却流体流路との間で熱交換を行う熱交換面を有し、前記被冷却流体流路の上流側に配置された前記冷媒流路ほど、単位熱交換面積当たりの冷媒流量が多いことを要旨とする。
被冷却流体流路の上流側における被冷却流体であるほど温度は高いが、この発明では、被冷却流体流路の上流側に配置された冷媒流路ほど、多くの冷媒を流すことができるため、各冷媒流路における冷媒の沸騰状態を適切な状態にすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記沸騰冷却装置は車両に搭載されるものであり、前記被冷却流体は内燃機関の排ガスの一部を前記内燃機関の吸気側に戻して使用されるEGRガスであるとともに前記内燃機関は複数の運転モードのうちいずれかの運転モードで運転され、前記内燃機関の運転モードを設定するとともに、前記設定した運転モードの情報を前記冷媒流量設定手段に出力する運転モード設定手段とを更に備え、前記冷媒流量設定手段は、前記運転モードと前記各冷媒流路に流す冷媒の目標流量との関係を示すマップを備え、前記マップを参照して冷媒流量を設定することを要旨とする。
内燃機関の運転モードが切り替わると、EGRガスの量や温度が変化することがあるが、この発明では、運転モードに合わせて適切に各冷媒流路を流れる冷媒の流量を制御することができる。
請求項5に記載の発明は、被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置において、前記冷媒液化部と前記熱交換器との間の前記循環流路に設けられ、前記冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、前記各冷媒流路を流れるそれぞれの冷媒の圧力を制御する冷媒制御手段と、前記各冷媒流路を流れる冷媒の圧力を、前記被冷却流体を目標状態になるまで冷却することができ、なおかつ前記冷媒圧送手段の消費動力が最少となる圧力に設定する冷媒圧力設定手段と、前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の圧力が前記冷媒圧力設定手段により設定された圧力となるように前記冷媒制御手段を制御する制御手段と、を備えたことを要旨とする。
この発明では、制御手段は、目標状態にまで被冷却流体を冷却できるという条件を満たしたうえで冷媒圧送手段の消費動力が最少となるように各冷媒流路を流れる冷媒の圧力を制御する。したがって、冷媒圧送手段が冷媒を圧送する際に無駄な負荷が作用することを抑制して、冷媒圧送手段の動力消費量を低減することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記沸騰冷却装置は車両に搭載されるものであり、前記被冷却流体は、内燃機関の排ガスの一部を前記内燃機関の吸気側に戻して使用されるEGRガスであるとともに前記内燃機関は複数の運転モードのうちいずれかの運転モードで運転され、前記熱交換器の被冷却流体出口部から排出される被冷却流体の目標温度を設定する目標温度設定手段と、前記内燃機関の運転モードを設定するとともに、前記設定した運転モードの情報を前記目標温度設定手段に出力する運転モード設定手段を更に備え、前記目標温度設定手段は前記内燃機関の運転モードと前記目標温度との関係を示すマップを備え、前記マップを参照して前記目標温度を設定することを要旨とする。
この発明では、内燃機関の運転モードにあわせて適切な制御を行うことができる。そして、目標温度を内燃機関の運転モードに応じて設定することで、EGRガスを内燃機関の運転モードに適した温度にまで冷却して内燃機関の吸気側に供給することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記循環流路は前記冷媒流路と共に独立した経路を形成するように前記複数の冷媒流路と同じ数設けられ、前記各循環流路には沸点の異なる冷媒が流通していることを要旨とする。
この発明では、被冷却流体流路を流れる被冷却流体は、上流側の温度が高く、下流側の温度は上流側に比べて低くなっているが、この発明では、被冷却流体流路の上流側の冷媒流路には沸点の高い冷媒を流し、被冷却流体流路の下流側の冷媒流路には沸点の低い冷媒を流すことができる。したがって、被冷却流体流路を流れる被冷却流体のうち、上流側における被冷却流体は沸点の高い冷媒と熱交換を行い、下流側における被冷却流体は沸点の低い冷媒と熱交換を行うことができる。その結果、被冷却流体流路の上流側と下流側とで被冷却流体の温度が大きく異なっても、各冷媒流路を流れる冷媒の沸騰状態を好ましい状態にすることができ、各循環流路に同じ冷媒を流す場合に比べて効率的に被冷却流体の冷却を行うことができる。
請求項8に記載の発明は、被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置を用い、被冷却流体と冷媒との熱交換を行って前記冷媒の一部を沸騰させることで前記被冷却流体の冷却を行う冷却方法であって、前記各冷媒流路を流れる冷媒の目標流量を、前記被冷却流体を前記目標状態にまで冷却することができ、なおかつ前記冷媒圧送手段の消費動力が最少となる量に設定し、前記目標流量となるように前記各冷媒流路を流れる冷媒の流量を制御して、前記各冷媒流路に冷媒を流し、前記熱交換器から排出された冷媒を冷媒液化部に導いた後、前記冷媒液化部で液化し、液化した冷媒を前記熱交換器に再び供給して、循環使用することを要旨とする。
この発明では、各冷媒流路を流れる冷媒の流量は、被冷却流体を目標状態にまで冷却し、なおかつ、その冷媒圧送手段の消費動力が最少になるような流量に制御される。したがって、冷媒圧送手段が無駄に動力を消費するような事態が生じることを抑制でき、冷媒圧送手段の動力消費量を低減することができる。
本発明によれば、熱交換器全体としての冷却能力を低下させることなく、冷媒圧送手段の動力消費量を低減することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、内燃機関11の排気通路12には、排ガスの一部を吸気側としての吸気通路13へと再循環させる排気再循環(以下、EGRという)システム14が設けられている。EGRシステム14は、図示しない排気浄化触媒よりも上流側の排気通路12と、吸気通路13とを連通するEGR通路15を設けている。なお、排気浄化触媒よりも上流側の排気通路12を構成する管には排ガス温度センサ16が設けられている。
EGR通路15には、排気通路12から吸気通路13に再循環させるEGRガスの量を調整するEGRバルブ17が設けられている。EGRバルブ17は、その開度がマイクロコンピュータを中心として構成されたECU(Engine Control Unit)18によって制御される。ECU18は、内燃機関11の運転モードとEGRガスの量との関係を示すマップを有するとともに、そのマップに基づいてEGRバルブ17の開度を制御する。なお、運転モードとは、例えば、アイドリング状態の運転、発進してから20km/hに至る加速状態、速度20km/hにおける定速状態、速度70km/hにおける定速状態等の車両の運転条件を示す指標である。そして、EGRシステム14は、沸点の異なる第1冷媒、第2冷媒、第3冷媒を循環使用するとともに、EGRガスと第1〜第3冷媒とを熱交換させ、冷媒の一部を沸騰させてEGR通路15を流れるEGRガスを冷却する沸騰冷却装置19を備えている。なお、第1冷媒としては水、第2冷媒としては第1冷媒よりも沸点の高い液体、第3冷媒としては第2冷媒よりも沸点の高い液体が使用されている。
沸騰冷却装置19においては、EGR通路15の途中に第1〜第3冷媒とEGRガスとの熱交換を行うEGRクーラーとしての熱交換器20が設けられている。熱交換器20には、EGR通路15からEGRガスが導入されるとともに、第1,第2,第3循環流路21,22,23を循環する第1〜第3冷媒が冷媒液化部24で液化された後に導入される。なお、冷媒液化部24には、例えば公知の構成のコンデンサが使用されている。そして、図2(a)に示すように、熱交換器20には、略直方体状のハウジング25の第1端部25aにEGR通路15の入口側通路26と接続される被冷却流体入口部としてのEGRガス導入配管27が設けられている。また、熱交換器20には、ハウジング25の第2端部25bにEGR通路15の出口側通路28と接続される被冷却流体出口部としてのEGRガス排出配管29が設けられている。ハウジング25には、図2(a)における下部に入口部としての第1,第2,及び第3冷媒導入配管30,31,32が第1端部25a側から順に等間隔に設けられるとともに、図2(a)における上部に出口部としての第1,第2,及び第3冷媒排出配管33,34,35が第1端部25a側から順に等間隔に設けられている。そして、ハウジング25は、直方体状の熱交換部36を収容している。
図2(b)に示すように、熱交換部36は、図2(b)における左右両側に開口する扁平な複数のEGRガス流路用筒体37と、図2(b)における上下両側に開口する扁平な複数の冷媒流路用筒体38とによって構成されている。そして、複数のEGRガス流路用筒体37と複数の冷媒流路用筒体38とは、熱交換器20の幅方向(図2(b)で示す矢印Y1方向)において交互に配置されるとともに、例えば、溶接により互いに固着されている。
図3(a)に示すように、複数のEGRガス流路用筒体37は四角筒状に形成されるとともに、その内側部分でEGRガス流路39を構成している。EGRガス流路用筒体37の第1端部25a側の開口はEGRガス流路39の入口39aとして構成されるとともに、第2端部25b側の開口はEGRガス流路39の出口39bとして構成されている。
各EGRガス流路39は、その入口39aがハウジング25の第1端部25aと熱交換部36との間に形成されたEGRガス導入部40を介してEGRガス導入配管27と連通している。また、各EGRガス流路39は、その出口39bがハウジング25の第2端部25bと熱交換部36との間に形成されたEGRガス排出部41を介してEGRガス排出配管29と連通している。熱交換器20において、EGRガス導入配管27からEGRガス導入部40に導入されたEGRガスは各EGRガス流路39に流入した後、各EGRガス流路39からEGRガス排出部41を介してEGRガス排出配管29へ排出されるように構成されている。
一方、各冷媒流路用筒体38には、その内部にEGRガスの流れ方向に間隔を空けて二つの隔壁42が平行に設けられることでその内部に独立した状態の第1,第2,及び第3冷媒流路43,44,45がEGRガス流路39の上流側から下流側(EGRガスの流れ方向)に並ぶように形成されている。
第1〜第3冷媒流路43〜45は、それぞれ順にEGRガス流路39の上流部46、中流部47、下流部48と対応している。各第1冷媒流路43、各第2冷媒流路44、各第3冷媒流路45は、それぞれ各EGRガス流路39を間に挟んで平行に形成されるとともにEGRガス流路39との間で熱交換を行う熱交換面を有している。
図3(b)に示すように、全ての第1冷媒流路43は、その入口43aがハウジング25の底部25cと熱交換部36との間に形成された第1冷媒導入部49を介して第1冷媒導入配管30と連通している。全ての第1冷媒流路43は、その出口43bがハウジング25の上部25dと熱交換部36との間に形成された第1冷媒排出部62を介して第1冷媒排出配管33と連通している。また、同様に、全ての第2冷媒流路44及び全ての第3冷媒流路45は、それぞれの入口がハウジング25の底部25cと熱交換部36との間に形成された図示しない第2冷媒導入部及び図示しない第3冷媒導入部を介して第2冷媒導入配管31及び第3冷媒導入配管32と連通している。更に、全ての第2冷媒流路44及び全ての第3冷媒流路45は、それぞれの出口がハウジング25の上部25dと熱交換部36との間に形成された図示しない第2冷媒導入部及び第3冷媒導入部を介して第2冷媒排出配管34及び第3冷媒排出配管35と連通している。なお、第1〜第3冷媒導入部の間、及び第1〜第3冷媒排出部の間にはそれぞれ図示しない隔壁が設けられることで別々の空間となっている。なお、図3(a)及び(b)は、熱交換器20を構成する各部材を模式的に示したものであり、図示の都合上、それぞれの部材の幅、長さ、厚さ等の寸法比は、図2(a)及び(b)で示す各部材の幅、長さ、厚さ等の寸法比とは異なっている。
図4に示すように、第1〜第3冷媒排出配管33〜35は、第1〜第3循環流路21〜23の第1,第2,及び第3戻し流路50,51,52を介して冷媒液化部24の入口に接続されている。第1〜第3戻し流路50〜52には、それぞれ第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の圧力を調整する第1,第2,及び第3圧力制御弁53,54,55が設けられている。
また、冷媒液化部24の出口は、第1,第2,及び第3供給流路56,57,58を介して第1,第2,及び第3冷媒導入配管30〜32に接続されている。なお、第1循環流路21及び第1冷媒流路43、第2循環流路22及び第2冷媒流路44、第3循環流路23及び第3冷媒流路45は、それぞれ共同して、一つの独立した経路を構成している。そして、第1〜第3供給流路56〜58には、第1〜第3循環流路21〜23において第1〜第3冷媒を循環させる第1,第2,及び第3ポンプ59,60,61が設けられている。第1〜第3ポンプ59〜61には、第1〜第3ポンプ59〜61の順に容量が大きいポンプが用いられている。第1〜第3ポンプ59〜61よりも下流側の第1〜第3供給流路56〜58には、第1〜第3ポンプ59〜61から第1〜第3冷媒導入配管30〜32に流入する冷媒の流量の微調整を行う第1,第2,及び第3流量制御弁65,66,67が設けられている。
第1〜第3圧力制御弁53〜55及び第1〜第3流量制御弁65〜67は、コントロールユニット68からの指令によって開度が制御されるように構成されている。また、第1〜第3ポンプ59〜61は、目標温度設定手段、冷媒流量設定手段及び制御手段としてのコントロールユニット68からの指令によって第1〜第3冷媒の吐出量及び吐出圧が制御されるように構成されている。コントロールユニット68は、中央処理制御装置(CPU)を備えるマイクロコンピュータによって構成されている。また、第1〜第3流量制御弁65〜67、及び第1〜第3ポンプ59〜61によって、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量を制御する冷媒制御手段が構成されている。コントロールユニット68には、運転モード設定手段としてのECU18から内燃機関11の運転モードが入力されるとともに、入力された運転モードに基づいて入口側通路26を流れるEGRガスの流量を把握するように構成されている。また、コントロールユニット68には、第1冷媒排出部62及び第2,第3冷媒排出部に対応するようにハウジング25の外壁面25e(図2(a)参照)に設けられた第1,第2,第3温度センサ69,70,71によって熱交換器20から排出される第1〜第3冷媒の温度の検出信号が入力される。更に、コントロールユニット68には、EGRガス排出配管29(図2(a)参照)に設けられた出口側温度センサ72の検出信号が入力される。
コントロールユニット68は、内燃機関11の運転モードと目標出口温度との関係を示す第1マップを記憶したメモリを備えている。また、メモリは、第1マップの他に、コントロールユニット68が第1〜第3ポンプ59〜61、第1〜第3圧力制御弁53〜55、第1〜第3流量制御弁65〜67を制御する際に参照する第2マップ、第3マップ、第4マップ、第5マップを記憶している。第2マップは、出口側温度センサ72によって検出されたEGRガス温度と目標出口温度との間の温度差及び入口側通路26に流入したEGRガスの流量と、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量と、の関係を示している。第2マップにおいて、温度差と第1〜第3目標流量とは、EGRガスの流量が一定で温度差が大きくなった場合には第1目標流量、第2目標流量、第3目標流量の順に優先的に増加するように関連付けられている。また、第2マップにおいて、温度差と第1〜第3目標流量とは、EGRガスの流量が一定で温度差が小さくなった場合には第3目標流量、第2目標流量、第1目標流量の順に優先的に減少するように関連付けられている。一方、第2マップにおいて、EGRガスの流量と第1〜第3目標流量とは、温度差が一定でEGRガスの流量が増加した場合には第1目標流量、第2目標流量、第3目標流量の順に優先的に増加するように関連付けられている。また、第2マップにおいて、EGRガスの流量と第1〜第3目標流量とは、温度差が一定でEGRガスの流量が減少した場合には第3目標流量、第2目標流量、第1目標流量の順に優先的に減少するように関連付けられている。
第3マップは、第1〜第3冷媒の温度変化と第1〜第3冷媒の沸騰が過剰に起きるときの関係、及び第1〜第3冷媒の温度変化と第1〜第3冷媒の沸騰が不足するときの関係を示している。なお、第1〜第3冷媒の温度変化と、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる実際の第1〜第3冷媒の沸騰状態との関係は、予め実験により求められている。
第4マップは、EGR通路15の入口側通路26に流入するEGRガスの温度、EGRガスの流量及び第1〜第3冷媒の圧力と、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の上限流量及び下限流量との関係を示している。なお、第1〜第3冷媒の下限流量は、動力消費量が過剰にならないような状態で各第1〜第3ポンプ65〜67の作動状態を保つことができる流量に設定されている。第1〜第3冷媒の上限流量とは、第1〜第3冷媒とEGRガスとの間において目的とする熱交換率を得ることができる上限の流量のことである。そして、EGRガス流路39の入口側通路26を流れるEGRガスの温度、EGRガスの流量及び第1〜第3冷媒の圧力と対応する下限流量及び上限流量が、予め実験又は計算によって求められている。また、第5マップは第1〜第3冷媒の圧力と沸点との関係を示している。
次に前記のように構成された沸騰冷却装置19の作用を説明する。
内燃機関11が始動すると、ECU18は、マップを参照し運転モードに基づいてEGRバルブ17を開く。すると、内燃機関11の排出ガスの一部がEGR通路15にEGRガスとして流入し、EGRガスは熱交換器20に向かって進む。EGRガスは、EGRガス導入配管27から熱交換器20内のEGRガス導入部40に流れ込んだ後、熱交換部36の各EGRガス流路39に流入する。そして、EGRガス流路39内を出口39bに向かって進み、出口39bからEGRガス排出部41に流出するまでの間に、熱の一部がEGRガス流路用筒体37の隔壁37a及び冷媒流路用筒体38の隔壁38aを介して液冷媒に奪われて冷却される。冷却されたEGRガスは、EGRガス排出配管29及びEGR通路15を介して内燃機関11の吸気通路13に供給される。
内燃機関11が始動すると、コントロールユニット68はECU18から運転モード信号が入力され、第1マップを参照して運転モードに基づいて熱交換器20による冷却後のEGRガスの目標出口温度を決定する。コントロールユニット68は、排ガス温度センサ16によって検出された排ガス温度と目標出口温度との温度差を算出し、その後、第2マップを参照して算出した温度差及びEGRガスの流量に基づいて第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量を選択する。なお、このとき、コントロールユニット68は、選択した第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量の合計値を演算して、第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量を決定することで、第1〜第3目標流量の総和を最小とする。そして、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量に基づいて第1〜第3ポンプ59〜61を制御して、第1〜第3ポンプ59〜61が第1〜第3冷媒を第1〜第3冷媒流路43〜45に向けて圧送することで第1〜第3冷媒流路43〜45における第1〜第3冷媒の流量は第1〜第3目標流量となる。このとき、第1〜第3ポンプ59〜61の消費動力は最少となる。そして、EGRガス流路39の上流側に配置された第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒である程、単位熱交換面積当たりの流量が多くなっている。
第1〜第3冷媒は、第1〜第3ポンプ59〜61により第1〜第3循環流路21〜23を強制的に循環させられている。そして、冷媒液化部24から送り出された液相の第1〜第3冷媒、即ち、液冷媒は、第1〜第3供給流路56〜58を介して熱交換器20へ導かれる。熱交換器20へ導かれた液相の第1〜第3冷媒は、第1〜第3冷媒導入配管30〜32及び第1〜第3冷媒導入部を介して第1〜第3冷媒流路43〜45に流入する。第1〜第3冷媒流路43〜45に流入した液相の第1〜第3冷媒は、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる間に、EGRガスの熱により一部が沸騰する状態になり液相の冷媒と気相の冷媒とが混合した状態で第1〜第3冷媒流路43〜45の冷媒出口に向かって移動する。そして、第1〜第3冷媒は、第1〜第3冷媒排出部及び第1〜第3冷媒排出配管33〜35を介して第1〜第3戻し流路50〜52へ排出されて冷媒液化部24へ移動し、冷媒液化部24で蒸気が凝縮されて液冷媒になった後、熱交換器20へ再循環される。
また、ECU18は、第1〜第3冷媒が循環使用されている間に内燃機関11の運転モードを切り替えると、切り替えた運転モード信号をコントロールユニット68に出力する。コントロールユニット68は、切り替わり後の運転モード信号を入力すると、第1マップを参照し、切り替わり後の運転モードに基づいて目標出口温度を更新する。その後、コントロールユニット68は、温度差を算出し、第2マップを参照して算出した温度差に基づいて第1〜第3目標流量を更新する。そして、更新後の第1〜第3目標流量に基づいて第1〜第3ポンプ59〜61を制御し、第1〜第3冷媒の流量を切り替わり後の運転モードに適した流量となるように変更する。
また、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒を循環使用している間、第1〜第3温度センサ69〜71からの検出信号によって熱交換器20から排出される第1〜第3冷媒の温度変化をモニタリングするとともに第3マップを参照して第1〜第3冷媒の沸騰状態を把握している。そして、コントロールユニット68は、第1冷媒の温度変化に基づいて第1冷媒流路43において第1冷媒の沸騰が過剰になると予測した場合には第1ポンプ59からの吐出量を増加させる。そして、第1ポンプ59からの吐出量の増加だけで対応できないときには第1圧力制御弁53の開度を小さくして第1冷媒の圧力を高める。また、コントロールユニット68は、第1冷媒の沸騰が不足すると予測した場合には第1ポンプ59からの吐出量を減少させる。第1ポンプ59からの吐出量の減少だけで対応できないときには第1圧力制御弁53の開度を大きくして第1冷媒の圧力を低下させる。なお、過剰な沸騰とは、熱交換率が急速に低下するような沸騰のことであり、例えば、第1冷媒流路43を流れる第1冷媒中の気泡率が体積として80%以上になった場合のことを意味する。
同様に、コントロールユニット68は、第2冷媒及び第3冷媒の温度変化に基づいて、第2,第3冷媒流路44,45を流れる第2,第3冷媒の沸騰状況が過剰又は不足になるか予測する。そして、コントロールユニット68は、沸騰が過剰になると予測した場合には第2,第3ポンプ60,61からの吐出量を増加させる。第2,第3ポンプ60,61からの吐出量の増加だけで対応できないときには第2,第3圧力制御弁54,55の開度を小さくして第2,第3冷媒の圧力を上げる。また、コントロールユニット68は、沸騰が不足すると予測した場合には第2,第3ポンプ60,61からの吐出量を減少させる。第2,第3ポンプ60,61からの吐出量を減少させるだけで対応できないときには第2,第3圧力制御弁54,55の開度を大きくして第2,第3冷媒の圧力を下げる。
コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒の温度変化から第1〜第3冷媒の沸騰状態が目的とする沸騰状態になっていると判断した場合、次に、内燃機関11の排ガス温度に基づいて第1〜第3冷媒の沸騰状態を予測して、第1〜第3冷媒の流量を制御する。
この場合、コントロールユニット68は、排ガス温度センサ16から入力される検出信号に基づいて排ガスの温度を把握している。コントロールユニット68は、内燃機関11が同じ運転モードで運転されている間に、排ガスの温度から第1〜第3冷媒流路43〜45において過剰な沸騰が起こると予測した場合には、第1冷媒流路43を流れる第1冷媒の流量を増加させる。そして、第1冷媒の流量が上限流量に達したら第2冷媒の流量を増加させ、第2冷媒の流量が上限流量に達したら第3冷媒の流量を増加させる。また、コントロールユニット68は、内燃機関11が同じ運転モードで運転されている間に、排ガスの温度から第1〜第3冷媒流路43〜45において沸騰が不足すると予測した場合には、第3冷媒流路45を流れる第3冷媒の流量を減少させる。そして、第3冷媒の流量が下限流量に達したら第2冷媒の流量を減少させ、第2冷媒の流量が下限流量に達したら第1冷媒の流量を減少させる。
更に、コントロールユニット68は、内燃機関11からの排ガス温度に基づいて第1〜第3冷媒の沸騰状態が目的とする沸騰状態になっていると判断した場合、EGRガスに対しての冷却状態を把握して、第1〜第3冷媒の流量を制御する。
この場合、コントロールユニット68は、熱交換器20から排出される第1〜第3冷媒の温度変化及び圧力をモニタリングして第1〜第3冷媒によるEGRガスに対しての冷却状態を把握する。なお、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒の圧力を第1〜第3ポンプ59〜61及び第1〜第3圧力制御弁53〜55の制御状態から推定する。そして、コントロールユニット68は、第1冷媒の温度変化及び圧力のモニタリング中に第1冷媒によるEGRガスに対する冷却が過剰であると判断した場合、第2ポンプ60を制御して第2ポンプ60からの吐出量を減少させる。また、コントロールユニット68は、第1冷媒によるEGRガスに対する冷却が不足していると判断した場合、第2ポンプ60を制御して第2ポンプ60からの吐出量を増加させる。なお、第2ポンプ60の吐出量を調整するだけではEGRガスに対する冷却状態を目的とする状態に制御しきれないときには、第2圧力制御弁54の開度を調整して対応する。
同様に、コントロールユニット68は、第2冷媒の温度変化と圧力とを考慮して、第2冷媒によるEGRガスに対する冷却が過剰であると判断した場合、第3ポンプ61を制御して第3ポンプ61からの吐出量を減少させる。また、コントロールユニット68は、第2冷媒によるEGRガスに対する冷却が不足であると判断した場合、第3ポンプ61を制御して第3ポンプ61からの吐出量を増加させる。なお、第3ポンプ61の吐出量を調整するだけではEGRガスに対する冷却状態を目的とする状態に制御しきれないときには、第3圧力制御弁55の開度を調整して対応する。
コントロールユニット68は、第1〜第3ポンプ59〜61の駆動中、目標出口温度と出口側温度センサ72による検出結果とを比較して、EGRガスの出口温度が目標出口温度よりも高いと判断した場合、各冷媒流路43,44,45を流れる第1冷媒、第2冷媒、第3冷媒の順で優先的に流量を増加させる。すなわち、コントロールユニット68は、第4マップを参照して、第1冷媒の流量が上限流量となるまでは、第1ポンプ59からの吐出量を増加させ、第1冷媒の流量が上限流量となると、次に、第2ポンプ60からの吐出量を増加させる。更に、コントロールユニット68は、第2冷媒の流量が上限流量となるまでは、第2ポンプ60からの吐出量を増加させ、第2冷媒の流量が上限流量となると、次に、第3ポンプ61からの吐出量を増加させる。
また、コントロールユニット68は、目標出口温度と出口側温度センサ72による検出結果とを比較して、EGRガスの出口温度が目標出口温度よりも低いと判断した場合、各冷媒流路43〜45を流れる第3冷媒、第2冷媒、第1冷媒の順で優先的に流量を減少させる。すなわち、コントロールユニット68は、第4マップを参照して、第3冷媒の流量が下限流量となるまでは、第3ポンプ61からの吐出量を減少させ、第3冷媒の流量が下限流量となると、次に、第2ポンプ60からの吐出量を減少させる。同様に、コントロールユニット68は、第4マップを参照して、第2冷媒の流量が下限流量となるまでは、第2ポンプ60からの吐出量を減少させ、第2冷媒の流量が下限流量となると、次に、第1ポンプ59からの吐出量を減少させる。
第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒は、隔壁38aと接触している部分が沸騰して蒸気となり、その蒸発潜熱としてEGRガスから熱を奪う。このとき、EGRガスの温度はEGRガス流路39の上流部46、中流部47、下流部48に向かうにつれて下がるが、第1冷媒流路43を流れる第1冷媒、第2冷媒流路44を流れる第2冷媒、第3冷媒流路45を流れる第3冷媒の順に、その流量が小さい。したがって、第1〜第3冷媒流路では第1〜第3冷媒の沸騰が起き、第1〜第3冷媒は効率よく蒸発潜熱としてEGRガスから熱を奪うことができる。
この実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1)沸騰冷却装置19は、EGR通路15に設けられた熱交換器20と、熱交換器20から一部が沸騰した状態で排出された第1〜第3冷媒を冷媒液化部24に導くとともに冷媒液化部24で液化された液冷媒を第1〜第3冷媒流路43〜45に再循環させる第1〜第3循環流路21〜23とを備えている。そして、第1〜第3循環流路21〜23には、それぞれ第1〜第3ポンプ59〜61が設けられている。コントロールユニット68は、内燃機関11の運転時、第2マップから選択した第1〜第3目標流量の合計値を演算して、第1〜第3目標流量として決定し、第1〜第3目標流量の総量を最小とする。したがって、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の総量を考慮して第1〜第3ポンプ59〜61を制御できる。そのため、第1〜第3ポンプ59〜61が無駄に多量の第1〜第3冷媒を圧送して動力を消費するような事態が生じることを抑制でき、第1〜第3ポンプ59〜61の動力消費量を最少にすることができる。
(2)沸騰冷却装置19においては、EGRガスと熱交換を行う第1〜第3冷媒の流量を、上流部46、中流部47、及び下流部48におけるEGRガスの温度に応じて変えることができる。したがって、第1〜第3冷媒は、効率よくEGRガスから熱を奪うことができる。
(3)コントロールユニット68は、ECU18からの運転モード信号が入力されるとともに、第1マップを参照して運転モードに基づいて目標出口温度を決定する。したがって、コントロールユニット68は、運転モードからEGR通路15に流入するEGRガスの温度や流量を把握できるため、EGRガスの温度や流量を検出するセンサを設けなくともよい。そして、EGRガスの温度を運転モードにあう温度にまで冷却して、内燃機関11に戻すことができる。
(4)それぞれ独立した第1〜第3循環流路21〜23は、第1〜第3冷媒導入配管30〜32及び第1〜第3冷媒排出配管33〜35に接続されている。そして、第1循環流路21及び第1冷媒流路43、第2循環流路22及び第3冷媒流路44、第3循環流路23及び第3冷媒流路45が、それぞれ共同して一つの独立した経路を構成している。そして、第1〜第3循環流路21〜23には沸点の異なる第1〜第3冷媒が流通するとともに、第1冷媒は第2冷媒よりも沸点が高く、第2冷媒は第3冷媒よりも沸点が高い。したがって、EGRガス流路39の上流部46と下流部48とでEGRガスの温度が大きく異なっても、第1〜第3冷媒流路43〜45における沸騰状態を好ましい状態にすることができ、第1〜第3冷媒流路43〜45に同じ冷媒を流す場合に比べて効率的にEGRガスの冷却を行うことができる。
(6)EGRガス流路39を流れるEGRガスは、上流側である程、温度は高くなっている。そして、EGRガス流路39の上流側に配置された第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒である程、単位熱交換面積当たりの流量が多くなっている。したがって、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の沸騰状態を適切な状態にすることができる。
(7)コントロールユニット68は、第1〜第3温度センサ69〜71によって熱交換器20から排出される第1〜第3冷媒の温度変化をモニタリングして第1〜第3冷媒の沸騰状態を把握する。そして、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒の温度変化に基づいて過剰な沸騰が起こることを予測した場合には第1〜第3ポンプ59〜61の吐出量を増加させる。また、コントロールユニット68は、沸騰が不足することを予測した場合には第1〜第3ポンプ59〜61の吐出量を減少させる。したがって、第1〜第3冷媒流路43〜45における沸騰状態を適切な状態に保持できるため、効率的にEGRガスの冷却を行うことができる。
(8)コントロールユニット68は、排ガス温度センサ16によって排ガスの温度を把握する。そして、内燃機関11が同じ運転モードで運転されている間に、コントロールユニット68は、排ガスの温度から第1〜第3冷媒流路43〜45において過剰な沸騰が起きると予測した場合には、第1冷媒、第2冷媒、第3冷媒の順に流量を増加させる。また、内燃機関11が同じ運転モードで運転されている間に、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒流路43〜45において沸騰が不足すると予測した場合には、第3冷媒、第2冷媒、第1冷媒の順に流量を減少させる。したがって、より効率的にEGRガスを冷却することができる。
(9)コントロールユニット68は、熱交換器20から排出される第1〜第3冷媒の温度変化及び圧力をモニタリングして第1〜第3冷媒によるEGRガスに対しての冷却状態を把握する。コントロールユニット68は、第1冷媒によるEGRガスに対しての冷却状態に応じて、第2冷媒の流量を制御する。したがって、第1冷媒によるEGRガスの冷却が過剰又は不足であっても、その分、第2冷媒流路44を流れる第2冷媒の流量を調整して補うことができる。また、コントロールユニット68は、第2冷媒によるEGRガスに対しての冷却状態に応じて、第3冷媒の流量を制御する。したがって、第2冷媒によるEGRガスの冷却が過剰又は不足であっても、その分、第3冷媒流路45を流れる第3冷媒の流量を調整することで補うことができる。その結果、熱交換器20から排出されるEGRガスの温度と目標出口温度との間の誤差を小さくすることができる。
(10)コントロールユニット68は、目標出口温度と出口側温度センサ72による検出結果とを比較してフィードバック制御を行うことで、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量を制御する。したがって、熱交換器20において、EGRガスをより正確に目標出口温度にまで冷却することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
○ 運転モードから、直接、第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量を設定してもよい。例えば、コントロールユニット68のメモリに、運転モードと第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量との関係を示すマップを記憶させてもよい。そして、ECU18からコントロールユニット68に運転モード信号が出力されると、コントロールユニット68は、マップを参照し入力された運転モードに基づいて第1〜第3目標流量を選択し、第1〜第3目標流量の合計値を演算して、第1〜第3目標流量を決定する。
○ 運転モードの代わりにECU18から入力される内燃機関11の負荷状況に基づいて第1〜第3冷媒の流量を制御してもよい。例えば、車両が上り道や下り道を走行するときの内燃機関11の負荷状況と、第1〜第3目標流量との関係を示すマップをコントロールユニット68のメモリに記憶させる。そして、コントロールユニット68はECU18から内燃機関11の負荷状況に関する情報が入力されると、マップを参照して第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量を選択し、選択した第1〜第3目標流量の合計値を演算して、第1〜第3目標流量を決定する。なお、ECU18は、内燃機関11の運転状態に基づいて内燃機関11の負荷状況を把握できるように構成されている。
○ 排ガス温度センサを省略してもよい。例えば、ECU18から入力される運転モード信号に基づいて熱交換器20に流入するEGRガス温度を予測して、第1〜第3ポンプ59〜61を制御してもよい。
○ コントロールユニット68が第1〜第3目標流量の合計値を演算する処理を行わなくとも、第1〜第3目標流量の総和が最小となるように構成してもよい。この場合、例えば、排ガス温度と目標出口温度との温度差及びEGRガスの流量と第1〜第3目標流量とを一義的に関連付けて第2マップに記憶させる。そして、排ガス温度と目標出口温度との温度差及びEGRガスの流量に基づいて第2マップを参照し第1〜第3目標流量を選択した場合に、第1〜第3目標流量の総量が最小となるように関連付ければよい。
○ 排ガス温度と目標出口温度との温度差を演算しなくともよい。この場合、例えば、コントロールユニット68は、メモリに第1〜第3冷媒とEGRガスとの間の熱交換量と、第1〜第3目標流量との関係を示すマップを記憶させる。そして、コントロールユニット68は、目標出口温度を決定すると、EGRガス温度及び流量と目標出口温度とから必要な熱交換量を演算し、その後、マップを参照して熱交換量に基づいて第1〜第3目標流量を選択する。次に、選択した第1〜第3目標流量の合計値を演算して、第1〜第3目標流量を決定する。
○ コントロールユニットから直接、第1〜第3ポンプに制御指令を入力する代わりに、第1〜第3流量制御弁の開度を制御することで、第1〜第3ポンプの吐出量を調整してもよい。例えば、第1〜第3ポンプとして非容積ポンプを用いることで、第1〜第3流量制御弁65〜67の開度を変えれば第1〜第3ポンプからの吐出量を変えることができるように構成してもよい。この場合、コントロールユニット68は第1〜第3目標流量を決定すると、第1〜第3流量制御弁65〜67の開度を調整することで第1〜第3流量制御弁65〜67と第1〜第3ポンプ59〜61との間の流路の圧力を制御する。すると、第1〜第3流量制御弁65〜67と第1〜第3ポンプ59〜61との間の流路における圧力が変化し、その圧力の変化に伴って第1〜第3ポンプ59〜61からの吐出量が変わる。したがって、第1〜第3ポンプ59〜61に制御指令を入力しなくとも、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量を第1〜第3目標流量に制御することができる。
○ 循環流路として、独立した複数の流路を設けなくともよい。第1〜第3冷媒流路43〜45に同じ種類の冷媒を流すのであれば、一つの循環流路によって、熱交換器20の第1〜第3冷媒排出配管33〜35から排出された冷媒を冷媒液化部24に戻し、冷媒液化部24から熱交換器20の第1〜第3冷媒導入配管30〜32に供給してもよい。この場合、例えば、図5に示すように、冷媒液化部24の出口から第1〜第3冷媒導入配管30〜32に向かう途中で3つの流路に分岐する供給流路80と、第1〜第3冷媒排出配管33〜35から冷媒液化部24の入口に向かう途中で一つの流路になる戻し流路81とによって構成される循環流路83を設けてもよい。そして、冷媒液化部24の出口と供給流路80の分岐部80aとの間の流路に冷媒制御手段及び冷媒圧送手段としての一つのポンプ84を設ける。コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒を循環使用している間、排ガスと目標出口温度との温度差を算出し、第2マップを参照して温度差に基づいて第1〜第3目標流量を選択し、第1〜第3冷媒の第1〜第3目標流量の合計値を演算して、最小となった値をポンプ84の目標吐出量として設定してポンプ84を制御する。コントロールユニット68は、第1〜第3目標流量となるように第1〜第3流量制御弁85〜87の開度を制御する。
○ 目標出口温度と熱交換器20から排出されるEGRガスの実際の温度との間の許容誤差が大きい沸騰冷却装置であるならば、第1〜第3温度センサを省略してもよい。この場合、第1〜第3冷媒の温度変化をモニタリングして行う制御方法以外の制御方法によって第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量の総量が少なくなるように制御すればよい。
○ 第1〜第3流量制御弁を省略してもよい。第1〜第3ポンプ59〜61の吐出量の調整だけで十分に第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の流量を調整できるのであれば、第1〜第3流量制御弁65〜67は必要ない。
○ 冷媒流路の数を変更してもよい。熱交換器には冷媒流路が少なくとも2つ以上設けられていればよいため、例えば、熱交換器に第1冷媒流路と第2冷媒流路とを形成するだけでもよいし、熱交換器に4つ以上の冷媒流路を形成してもよい。
○ 第1〜第3ポンプの動力消費量の低減を実行する方法は、第1〜第3冷媒流路を流れる第1〜第3冷媒の流量の総量を少なくする場合に限らず、第1〜第3冷媒流路を流れる第1〜第3冷媒の圧力を制御することで実行してもよい。この場合、冷媒圧力設定手段としてのコントロールユニット68には、メモリに排ガス温度と目標出口温度との温度差及びEGRガスの流量と、第1〜第3目標圧力との関係を示すマップを記憶する。コントロールユニット68は、内燃機関11の運転時にマップを参照し、排ガス温度と目標出口温度との温度差及びEGRガスの流量に基づいて第1〜第3ポンプから吐出する第1〜第3冷媒の目標圧力を選択する。このとき、コントロールユニット68は、選択した第1〜第3冷媒の第1〜第3目標圧力の合計値を演算して、第1〜第3冷媒の第1〜第3目標圧力として決定するため、第1〜第3目標圧力の総和は最少になる。そして、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒の圧力の総和を考慮して第1〜第3冷媒の圧力を制御するため、第1〜第3ポンプ59〜61が第1〜第3冷媒を圧送する際に第1〜第3ポンプ59〜61に無駄な負荷が作用することを抑制して、第1〜第3ポンプ59〜61全体の動力消費量を最少にすることができる。そして、コントロールユニット68は、第1〜第3冷媒流路43〜45を流れる第1〜第3冷媒毎にその圧力を変えることができる。コントロールユニット68は、第1〜第ポンプ59〜61を制御して、第1冷媒の圧力を第2冷媒の圧力よりも高くし、第2冷媒の圧力を第3冷媒の圧力よりも高くすることで、EGRガスは下流側に向かうにつれて沸点の低い冷媒と熱交換を行うように設定する。このように設定すれば、第1〜第3冷媒は、効率よくEGRガスから熱を奪うことができる。
○ 冷媒の圧力を制御する場合には、ポンプの消費動力が最少となるように各冷媒通路の冷媒の圧力を制御するのであれば、圧力の総和を最少とすることには限定されない。その場合、ポンプの消費動力が最少になるような各冷媒通路の冷媒の圧力は、実験により事前に求めておいても良いし、随時計算により求めても良い。
○ 目標温度を設定する方法を変更してもよく、運転モードから目標温度を設定する代わりに排ガス温度から目標温度を設定してもよい。例えば、コントロールユニット68のメモリに排ガス温度と目標温度との関係を示すマップを記憶させ、排ガス温度センサ16から排ガス温度を検出すると、マップを参照して排ガス温度に基づき目標温度を決定するようにしてもよい。
○ 熱交換部の構成を変更してもよい。例えば、隣り合うEGRガス流路用筒体37の隔壁37aと冷媒流路用筒体38の隔壁38aとを共通化して、一つの隔壁としてもよい。この場合、被冷却流体と冷媒との間に存在する隔壁の厚みを薄くできるため、被冷却流体と冷媒との熱交換率を上げることができる。また、EGRガス流路や冷媒流路は四角であることに限定されず、例えば円形であってもよい。さらに、複数のEGRガス流路や複数の冷媒流路がそれぞれ平行であることに限定されない。
○ 冷媒流路用筒体を用いて第1〜第3冷媒流路43〜45を構成する場合、第1〜第3冷媒流路43〜45のセットを複数設けることに限らず、1セットのみとしてもよい。
○ EGRガス流路用筒体を用いてEGRガス流路39を構成する場合、EGRガス流路39を複数に限らず、1つとしてもよい。
○ 第1〜第3冷媒の種類は特に限定されず、また、第1〜第3冷媒が全て同じ種類の冷媒であっても良い。
○ 沸騰冷却装置19は、EGRガスを冷却する装置として使用する場合に限らず、冷却を必要とする気体の冷却、あるいは液体の冷却に使用してもよい。
○ 第1〜第3ポンプは全て同じ容量のポンプを用いても良い。
○ 圧力制御弁を省略して、ポンプと流量制御弁の組み合わせにより冷媒流量のみを制御したり、又は、流量制御弁を省略して、ポンプと圧力制御弁の組み合わせにより冷媒の圧力のみを制御するようにしてもよい。
○ ポンプは吐出量及び吐出圧のどちらか一方のみを制御でき他方は固定されたものであってもよい。
○ EGRガスを目標温度まで冷却でき、なおかつ、冷媒圧送手段の消費動力を最少にできるのであれば、第1〜第3目標流量に優先順位をつけたり、冷媒流量の総量を最少にすることには限定されない。各冷媒流路の冷媒流量をどのような量にすれば、EGRガスを目標温度まで冷却でき、なおかつ、冷媒圧送手段の消費動力を最少にできるかは、実験により事前に求めておいても良いし、随時計算して求めても良い。
○ ポンプは熱交換器の下流にのみ配置してもよい。
○ 冷媒の圧力の制御方法としては、EGRガスの温度が高い場合には冷媒の圧力を上げることで冷媒の沸点を上昇させるというように、最適な沸点となるように圧力を制御するようにしても良い。
○ EGRガスが目標温度になるように制御していたが、目標温度の代わりに、例えば、目標密度や目標圧力を目標状態として使用しても良い。
本実施形態の沸騰冷却装置を示す概略構成図。 (a)はEGRクーラーの模式斜視図、(b)は熱交換部の模式斜視図。 (a)はEGRクーラーの模式断面図、(b)は(a)のA−A線模式部分断面図。 沸騰冷却装置の制御構成を示す概略構成図。 別の実施形態における沸騰冷却装置の制御構成を示す概略構成図。 従来技術を示す概略構成図。
符号の説明
11…内燃機関、18…運転モード設定手段としてのECU、19…沸騰冷却装置、20…熱交換器、21…第1循環流路、22…第2循環流路、23…第3循環流路、24…冷媒液化部、29…被冷却流体出口部としてのEGRガス排出配管、30〜32…第1〜第3冷媒導入配管、33〜35…第1〜第3冷媒排出配管、36…熱交換部、39…被冷却流体流路としてのEGRガス流路、43〜45…第1〜第3冷媒流路、59〜61…冷媒制御手段及び冷媒圧送手段としての第1〜第3ポンプ、65〜67…冷媒制御手段としての第1〜第3流量制御弁、68…制御手段、目標温度設定手段及び冷媒流量設定手段としてのコントロールユニット、84…冷媒制御手段及び冷媒圧送手段としてのポンプ。

Claims (8)

  1. 被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置において、
    前記冷媒液化部と前記熱交換器との間の前記循環流路に設けられ、前記冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、
    前記各冷媒流路を流れるそれぞれの冷媒の流量を制御する冷媒制御手段と、
    前記各冷媒流路の流量を、前記被冷却流体を前記目標状態になるまで冷却することができ、なおかつ前記冷媒圧送手段の消費動力が最少となる流量に設定する冷媒流量設定手段と、
    前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の流量が前記冷媒流量設定手段により設定された流量となるように前記冷媒制御手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記制御手段は、前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の総量が最少となるように前記冷媒制御手段を制御する請求項1に記載の沸騰冷却装置。
  3. 前記冷媒流路は前記被冷却流体流路との間で熱交換を行う熱交換面を有し、前記被冷却流体流路の上流側に配置された前記冷媒流路ほど、単位熱交換面積当たりの冷媒流量が多い請求項1又は請求項2に記載の沸騰冷却装置。
  4. 前記沸騰冷却装置は車両に搭載されるものであり、
    前記被冷却流体は内燃機関の排ガスの一部を前記内燃機関の吸気側に戻して使用されるEGRガスであるとともに前記内燃機関は複数の運転モードのうちいずれかの運転モードで運転され、
    前記内燃機関の運転モードを設定するとともに、前記設定した運転モードの情報を前記冷媒流量設定手段に出力する運転モード設定手段を更に備え、
    前記冷媒流量設定手段は、前記運転モードと前記各冷媒流路に流す冷媒の目標流量との関係を示すマップを備え、前記マップを参照して冷媒流量を設定する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の沸騰冷却装置。
  5. 被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置において、
    前記冷媒液化部と前記熱交換器との間の前記循環流路に設けられ、前記冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、
    前記各冷媒流路を流れるそれぞれの冷媒の圧力を制御する冷媒制御手段と、
    前記各冷媒流路を流れる冷媒の圧力を、前記被冷却流体を目標状態になるまで冷却することができ、なおかつ前記冷媒圧送手段の消費動力が最少となる圧力に設定する冷媒圧力設定手段と、
    前記各冷媒流路を流れる前記冷媒の圧力が前記冷媒圧力設定手段により設定された圧力となるように前記冷媒制御手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする沸騰冷却装置。
  6. 前記沸騰冷却装置は車両に搭載されるものであり、
    前記被冷却流体は、内燃機関の排ガスの一部を前記内燃機関の吸気側に戻して使用されるEGRガスであるとともに前記内燃機関は複数の運転モードのうちいずれかの運転モードで運転され、
    前記熱交換器の被冷却流体出口部から排出される被冷却流体の目標温度を設定する目標温度設定手段と、
    前記内燃機関の運転モードを設定するとともに、前記設定した運転モードの情報を前記目標温度設定手段に出力する運転モード設定手段とを更に備え、
    前記目標温度設定手段は前記内燃機関の運転モードと前記目標温度との関係を示すマップを備え、前記マップを参照して前記目標温度を設定する請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の沸騰冷却装置。
  7. 前記循環流路は前記冷媒流路と共に独立した経路を形成するように前記複数の冷媒流路と同じ数設けられ、
    前記各循環流路には沸点の異なる冷媒が流通している請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の沸騰冷却装置。
  8. 被冷却流体が流れる被冷却流体流路及び前記被冷却流体を目標状態となるように冷却する液相の冷媒が流れる独立した複数の冷媒流路が隔壁で区画されるとともに、前記複数の冷媒流路が前記被冷却流体流路の上流側から下流側に並ぶように形成された熱交換器と、沸騰した冷媒を液化する冷媒液化部と、前記熱交換器から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を前記冷媒液化部に導くとともに前記冷媒液化部で液化された冷媒を前記熱交換器に供給する循環流路とを備えた沸騰冷却装置を用い、被冷却流体と冷媒との熱交換を行って前記冷媒の一部を沸騰させることで前記被冷却流体の冷却を行う冷却方法であって、
    前記各冷媒流路を流れる冷媒の目標流量を、前記被冷却流体を前記目標状態にまで冷却することができ、なおかつ冷媒圧送手段の消費動力が最少となる量に設定し、前記目標流量となるように前記各冷媒流路を流れる冷媒の流量を制御して、前記各冷媒流路に冷媒を流し、
    前記熱交換器から排出された冷媒を冷媒液化部に導いた後、前記冷媒液化部で液化し、液化した冷媒を前記熱交換器に再び供給して、循環使用することを特徴とする冷却方法。
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