JP2009215908A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポート噴射弁と筒内噴射弁とを備える内燃機関において、燃料噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10はポート噴射弁19と筒内噴射弁20とを備えている。電子制御装置30は、ノックセンサ35によって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差及び中央値に基づいてノック判定閾値を算出し、検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するとともに、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨を判定する。電子制御装置30は、機関運転状態に基づいて設定される燃料噴射態様が筒内噴射を含むときにはこれが含まれない場合と比較して前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関10はポート噴射弁19と筒内噴射弁20とを備えている。電子制御装置30は、ノックセンサ35によって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差及び中央値に基づいてノック判定閾値を算出し、検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するとともに、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨を判定する。電子制御装置30は、機関運転状態に基づいて設定される燃料噴射態様が筒内噴射を含むときにはこれが含まれない場合と比較して前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する。
【選択図】図1
Description
この発明は吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁とを備える内燃機関の制御装置に関する。
一般に内燃機関には、振動を検出するノックセンサが設けられており、このノックセンサによって検出される振動強度Vに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定が実行されている(例えば特許文献1)。そして、このノック判定の結果に基づいてノッキングの発生を抑制しつつ、効率的な燃焼が行われるように点火時期を補正している。
具体的には、図8に示されるようにノックセンサによって検出される振動強度Vの対数変換値LVの統計分布を作成し、この統計分布における標準偏差σ及び中央値Vmを算出する。そして、下記の式(1)に基づいてノック判定閾値Vdxを算出する。
Vdx=σ3・Vm …(1)
尚、図8に示されるようにノック判定閾値Vdxの対数変換値LVdxは、Vm+3σとなる。
そして、図8に矢印で示されるようにノックセンサによって検出される振動強度Vがノック判定閾値Vdxよりも大きいときにはノッキングが発生している旨を判定して点火時期を遅角させ、検出される振動強度Vがノック判定閾値Vdxよりも小さいときにはノッキングが発生していない旨を判定して点火時期を進角させる。
このようにノックセンサによって検出される振動強度Vの対数変換値LVの統計分布に基づいてノック判定閾値Vdxを設定することにより、内燃機関の諸元や個体差、またこれらの経時変化、更には機関回転速度及び負荷の変動等に起因する判定結果のばらつきを抑制して、正確にノッキングの発生を判定し、機関運転に適した点火時期を設定することができるようになる。
ところが、こうしたノック判定にあっては、何らかの理由によりノッキングが頻発した場合に統計分布における振動強度Vのばらつきが急激に大きくなるため、統計分布における標準偏差σや中央値Vmが増大することとなる。その結果、これら中央値Vm及び標準偏差σに基づいて設定されるノック判定閾値Vdxが非常に大きくなり、実際にはノッキングが発生しているにも関わらず、ノッキングが発生していない旨の誤判定がなされることがある。そして、こうした誤判定に基づいて点火時期が進角されると、ノッキングが更に発生しやすくなり、これによって標準偏差σ及び中央値Vmが増大してノック判定閾値Vdxが更に大きくなり、誤判定が繰り返される、いわゆる発散現象が生じてしまう。
そこで、特許文献2に記載の内燃機関の制御装置にあっては、標準偏差σの値が発散判定閾値以上になったことに基づいて発散現象が発生している旨を判定し、この判定に基づいてノック判定閾値Vdxを小さくするようにこれを補正するようにしている。こうした構成によれば、補正されたノック判定閾値Vdxに基づいてノッキングが頻発している状況下にあってもノッキングの発生を的確に判定することができるようになり、この判定に基づいて点火時期が遅角されることとなる。その結果、点火時期の遅角によってノッキングの頻発が抑制されるようになり、発散現象の発生を好適に抑制することができるようになる。
特開平1‐315649号公報
特開平5‐256183号公報
ところで、燃料を吸気ポートへ噴射するポート噴射弁に加え、燃料を燃焼室内へ直接噴射する筒内噴射弁を備えた内燃機関が知られている。こうした内燃機関にあっては、機関運転状態に基づいて各噴射弁から噴射する燃料噴射量の比率を設定し、いずれか一方の噴射弁のみから燃料を噴射したり、各噴射弁からそれぞれ燃料を噴射したりすることによって燃焼に適した混合気を形成し、排気性状や燃費を向上させている。ポート噴射と筒内噴射とでは、燃焼室内における燃料噴霧の分散態様が異なるため、ノックセンサによって検出される振動強度Vの対数変換値LVの統計分布も異なったものとなる。具体的には、図8に示されるポート噴射の場合の振動強度Vの対数変換値LVの統計分布と比較して、筒内噴射の場合には図9に示されるように振動強度Vのばらつき、すなわち標準偏差σの値が大きくなる。これにより、例えばポート噴射のみを実行する噴射態様から筒内噴射を含む噴射態様に燃料噴射態様が変更される場合には、噴射態様の変更に伴って振動強度Vのばらつきが大きくなる。その結果、それまでポート噴射における振動強度Vの対数変換値LVの統計分布に基づいて算出されていた標準偏差σの値が増大し、これに基づいて発散現象が発生している旨の誤判定がなされるおそれがある。
こうした誤判定がなされた場合には、実際にはノッキングが発生していないのにも関わらず、ノック判定閾値Vdxが小さくされることとなり、このノック判定閾値Vdxに基づいて行われるノック判定の結果が実際の状況とかけ離れたものとなって機関運転に適した点火時期の設定を行うことができなくなってしまう。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、ポート噴射弁と筒内噴射弁とを備える内燃機関において、機関運転状態に基づいて各噴射弁による燃料噴射態様が変更されたときに、その燃料噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、機関運転状態に基づいて前記各噴射弁による燃料噴射態様を設定する噴射態様設定手段と、ノックセンサによって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差及び中央値に基づいてノック判定閾値を算出し、前記検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定手段と、同ノック判定手段によるノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する点火時期補正手段と、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の判定を行う発散判定手段と、同発散判定手段によって発散現象が発生している旨の判定がなされたことに基づいて前記ノック判定閾値を小さくする発散回避手段とを有する内燃機関の制御装置において、前記噴射態様設定手段によって設定される燃料噴射態様が前記筒内噴射弁による燃料噴射を含むときにはこれが含まれない場合と比較して前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する発散判定閾値設定手段を備えることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、機関運転状態に基づいて前記各噴射弁による燃料噴射態様を設定する噴射態様設定手段と、ノックセンサによって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差及び中央値に基づいてノック判定閾値を算出し、前記検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定手段と、同ノック判定手段によるノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する点火時期補正手段と、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の判定を行う発散判定手段と、同発散判定手段によって発散現象が発生している旨の判定がなされたことに基づいて前記ノック判定閾値を小さくする発散回避手段とを有する内燃機関の制御装置において、前記噴射態様設定手段によって設定される燃料噴射態様が前記筒内噴射弁による燃料噴射を含むときにはこれが含まれない場合と比較して前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する発散判定閾値設定手段を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、筒内噴射弁からの燃料噴射が実行される場合には、ポート噴射弁のみから燃料噴射が実行される場合と比較して発散判定閾値が大きくされるため、燃料噴射態様の変更に伴って筒内噴射が実行されて振動強度の標準偏差が増大する場合であっても、それに基づいて発散現象が発生した旨の誤判定がなされにくくなる。これにより、噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記発散判定閾値設定手段は、前記噴射態様設定手段によって設定される前記筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定することをその要旨とする。
ノックセンサによって検出される振動強度の統計分布は、筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど筒内噴射弁のみから燃料が噴射される場合の統計分布に近づくようになり、標準偏差が大きくなる。この点、上記請求項2に記載の構成によれば、筒内噴射弁からの噴射比率が大きいときほど、大きな発散判定閾値が設定されるようになるため、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度の標準偏差が増大する場合には、噴射態様の変更による標準偏差の増大を見込んだ大きな発散判定閾値が設定されるようになる。これにより、噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、前記発散判定閾値設定手段は、前記筒内噴射弁からの噴射比率に比例して前記発散判定閾値が次第に大きくなるように同発散判定閾値を設定することをその要旨とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、前記発散判定閾値設定手段は、前記筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど前記発散判定閾値の値が段階的に大きくなるように同発散判定閾値をステップ状に設定することをその要旨とする。
具体的に発散判定閾値設定手段による発散判定閾値の設定態様としては、上記請求項3に記載の発明によるように筒内噴射弁からの噴射比率に比例して発散判定閾値が次第に大きくなるようにこれを設定する構成や、上記請求項4に記載の発明によるように筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど発散判定閾値の値が段階的に大きくなるようにこれをステップ状に設定する構成を採用することができる。
請求項5に記載の発明は、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、機関運転状態に基づいて前記各噴射弁による燃料噴射態様を設定する噴射態様設定手段とを備え、機関運転状態に基づいて燃料噴射態様を変更する内燃機関の制御装置であり、ノックセンサによって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差と中央値とに基づいてノック判定閾値を算出し、前記検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定手段と、同ノック判定手段によるノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する点火時期補正手段と、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の判定を行う発散判定手段と、同発散判定手段によって発散現象が発生している旨の判定がなされたことに基づいて前記ノック判定閾値を小さくする発散回避手段とを備える内燃機関の制御装置において、前記噴射態様設定手段によって設定される燃料噴射態様が前記筒内噴射弁による燃料噴射を含むときに、前記発散判定手段による発散判定を禁止する発散判定禁止手段を備えることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明によるように、筒内噴射を含む燃料噴射態様が設定されたときに、発散判定を禁止する構成を採用することもできる。こうした構成を採用した場合には、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度の統計分布における標準偏差が増大するおそれがある場合には発散判定が禁止されるため、燃料噴射態様の変更に伴う誤判定の発生を回避することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、前記発散判定禁止手段は、前記噴射態様設定手段によって設定される前記筒内噴射弁からの噴射比率が所定値以上であることを条件に前記発散判定手段による発散判定を禁止することをその要旨とする。
上記構成によれば、筒内噴射弁からの噴射比率が所定値以上であることに基づいて振動強度の標準偏差が大きくなっていることを的確に推定し、発散判定を禁止することができるようになる。そのため、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度の標準偏差が増大する場合に、標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の誤判定がなされることを好適に回避することができるようになる。
以下、この発明にかかる内燃機関の制御装置をポート噴射弁と筒内噴射弁とを備える内燃機関の電子制御装置に具体化した一実施形態について、図1〜6を参照して説明する。
図1は本実施形態にかかる内燃機関の概略構成を示す模式図である。図1に示されるように本実施形態にかかる内燃機関10のシリンダ11には、ピストン12が摺動可能に収容されている。これにより、シリンダ11の内周面とピストン12の頂面とによって燃焼室13が区画形成されている。ピストン12はコネクティングロッド14によって内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト15に接続されている。尚、内燃機関10は複数のシリンダ11を有する多気筒内燃機関であるが、図1にあっては複数のシリンダ11のうちの1つのみを図示している。
図1は本実施形態にかかる内燃機関の概略構成を示す模式図である。図1に示されるように本実施形態にかかる内燃機関10のシリンダ11には、ピストン12が摺動可能に収容されている。これにより、シリンダ11の内周面とピストン12の頂面とによって燃焼室13が区画形成されている。ピストン12はコネクティングロッド14によって内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト15に接続されている。尚、内燃機関10は複数のシリンダ11を有する多気筒内燃機関であるが、図1にあっては複数のシリンダ11のうちの1つのみを図示している。
各燃焼室13の上部には、ピストン12と対向するように点火プラグ16がそれぞれ設けられているとともに、各燃焼室13に連通する吸気ポート17と排気ポート18とがそれぞれ形成されている。そして、吸気ポート17は図示しない吸気マニホールドと接続されて吸気通路の一部を構成し、排気ポート18は図示しない排気マニホールドと接続されて排気通路の一部を構成している。
そして、各吸気ポート17には燃焼室13に向かって燃料を噴射するポート噴射弁19がそれぞれ設けられているとともに、各シリンダ11には燃焼室13内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁20がそれぞれ設けられている。
図1に示されるように各燃焼室13の上部には、吸気ポート17と燃焼室13とを連通・遮断する吸気バルブ21と、排気ポート18と燃焼室13とを連通・遮断する排気バルブ22とが設けられている。これら各バルブ21,22は、クランクシャフト15と連結された図示しない吸気カムシャフト及び排気カムシャフトによってそれぞれ開閉駆動される。
このように構成された内燃機関10は、電子制御装置30によって制御される。電子制御装置30には、機関冷却水温THWを検出する水温センサ31、クランクシャフト15の近傍に設けられて機関回転速度NEを検出する回転速度センサ32、吸入空気量GAを検出するエアフロメータ33、運転者によるアクセル操作量ACCPを検出するアクセルポジションセンサ34、内燃機関10の振動強度Vを検出するノックセンサ35等が接続されている。
電子制御装置30は、これら各種センサ31〜35から出力される信号を読み込んで各種演算処理を実行し、その結果に基づいて機関各部を制御する。具体的には、機関回転速度NE及びアクセル操作量ACCPに基づいて吸気通路に設けられた図示しないスロットルバルブを制御して燃焼室13に導入される吸入空気量GAを調量するとともに、吸入空気量GAに応じてポート噴射弁19及び筒内噴射弁20を制御して燃料噴射量を調量する。
また、機関回転速度NEと負荷率KLとに基づいて各噴射弁19,20からの燃料の噴射比率を設定し、この噴射比率に基づいて各噴射弁19,20からそれぞれ燃料を噴射することにより機関運転状態に応じて燃料噴射態様を変更する。
具体的には、図2に示されるように、機関回転速度NE及び負荷率KLがともに小さいアイドル運転時等の低負荷低回転領域では、例えばポート噴射弁19からの噴射比率を「10」に、筒内噴射弁20からの噴射比率を「0」に設定し、ポート噴射弁19のみによって燃料を噴射する。また、高負荷高回転領域では、ポート噴射弁19からの噴射比率を「0」に、筒内噴射弁20からの噴射比率を「10」に設定し、筒内噴射弁20のみによって燃料を噴射することにより、燃料の霧化による吸気冷却作用を利用して吸気の充填効率の向上を図る。そして、図2に示されるようにこの間の運転領域にあっては、ポート噴射弁19及び筒内噴射弁20の双方から燃料を噴射する。このとき、本実施形態の内燃機関10にあっては、機関運転状態に応じて燃焼に最適な混合気を形成することができるように機関回転速度NEと負荷率KLとに基づいて各噴射弁19,20からの噴射比率を設定する。尚、機関回転速度NE及び負荷率KLに応じて設定される噴射比率は予め行う実験等の結果に基づいて演算マップに予め設定されている。
また、本実施形態にかかる電子制御装置30は、ノックセンサ35によって検出される振動強度Vに基づいて内燃機関10においてノッキングが発生しているか否かを判定するノック判定を行う。そして、このノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する。尚、このノック判定は各気筒毎に実行される。
以下、図3及び図4を参照して本実施形態のノック判定について説明する。尚、図3はノック判定にかかるノック判定閾値Vdxの更新処理の一連の流れを示すフローチャートである。この処理は機関運転中に電子制御装置30において所定の制御周期で繰り返し実行される。
図3に示されるようにこの処理が開始されると、電子制御装置30はまずステップS100において機関回転速度NEと負荷率KLとに基づいて設定される所定の検出期間においてノックセンサ35から出力された信号の最大値を振動強度Vとして読み込む。そして読み込んだ振動強度Vの対数変換値LVの統計分布を作成する。すなわちステップS100が実行される度に振動強度Vの対数変換値LVの値を算出し、これまでに算出してきた対数変換値LVと今回の制御周期において読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVとを併せて振動強度Vの対数変換値LVの頻度分布を作成する。
こうして振動強度Vを読み込み、その対数変換値LVの統計分布を作成すると、ステップS110へと進み、作成された統計分布の標準偏差σを算出し、これを新たな標準偏差σとして更新する。具体的には、下記の式(2)、(3)に示されるように今回新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVがVm−σ<LV<Vmの範囲にある場合には、前回の制御周期において算出された標準偏差σから所定量2ΔSを減算する。一方で、新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVがVm−σ以下、または中央値Vm以上である場合には、前回の制御周期において算出された標準偏差σに所定値ΔSを加算する。
(Vm−σ<LV<Vmのとき) σ ← σ−2・ΔS …式(2)
(LV≦Vm−σ、またはLV≧Vmのとき) σ ← σ+ΔS …式(3)
こうして今回新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVの大きさに基づいて標準偏差σの値を増減し、その値を新たな標準偏差σとして更新する。こうして標準偏差σを更新するとステップS120へと進み、ステップS120において、中央値Vmを更新する。
ステップS120では、下記の式(4)、(5)に示されるように新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVが前回の制御周期において算出された中央値Vmよりも大きいときには中央値Vmの値に所定量ΔMを加算する。一方で、新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVが前回の制御周期において算出された中央値Vm以下であるときには中央値Vmの値から所定量ΔMを減算する。
(LV>Vmのとき) Vm ← Vm+ΔM …式(4)
(LV≦Vmのとき) Vm ← Vm−ΔM …式(5)
こうして前回の制御周期において算出された中央値Vmと今回の制御周期において新たに読み込まれた振動強度Vの対数変換値LVとを比較し、この結果に基づいて中央値Vmの値を増減してこれを新たな中央値Vmとして更新する。
こうして中央値Vmを更新するとステップS130へと進み、ステップS130において、更新された標準偏差σ及び中央値Vmに基づいてノック判定閾値Vdxを更新する。具体的には、下記の式(6)に示されるように更新された標準偏差σ及び中央値Vmに基づいて算出されるσ3・Vmの値を新たなノック判定閾値Vdxとして更新する。また、ノック判定閾値Vdxは後述する発散判定を通じてその値が補正される。このステップS130にあっては、発散判定を通じてノック判定閾値Vdxが補正される場合には、式(6)によって算出されたノック判定閾値Vdxを補正した値を新たなノック判定閾値Vdxとして更新する。
Vdx ← σ3・Vm …式(6)
こうしてノックセンサ35によって検出された振動強度Vに基づいてノック判定閾値Vdxを更新すると、電子制御装置30は、この処理を一旦終了する。
次に、図4を参照してノック判定処理の一連の流れを説明する。尚、図4はノック判定処理にかかる一連の流れを示すフローチャートである。尚、この処理は機関運転中に電子制御装置30によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
図4に示されるようにこの処理が開始されると、まず電子制御装置30はステップS200において、ノックセンサ35によって検出される内燃機関10の振動強度Vを読み込む。そして、ステップS210へと進み、読み込まれた振動強度Vがノック判定閾値Vdx以上であるか否かを判定する。
ステップS210において、振動強度Vがノック判定閾値Vdx以上である旨の判定がなされた場合(ステップS210:YES)には、ステップS220へと進み、電子制御装置30は、内燃機関10においてノッキングが発生していると判定して点火時期を所定量だけ遅角させる。
一方、ステップS210において、振動強度Vがノック判定閾値Vdx未満である旨の判定がなされた場合(ステップS210:NO)には、ステップS230へと進み、電子制御装置30は、内燃機関10においてノッキングが発生していないと判定して点火時期を所定量だけ進角させる。こうしてノック判定を実行してその結果に基づいて点火時期を補正すると、電子制御装置30はこの処理を一旦終了する。
本実施形態の内燃機関10にあっては、こうしてノックセンサ35によって検出される振動強度Vの対数変換値LVの統計分布における標準偏差σ及び中央値Vmに基づいて算出されるノック判定閾値Vdxと振動強度Vとを比較することによりノッキングの発生の有無を判定するようにしている。そして、ノッキングが発生している場合には、点火時期を所定量だけ遅角させる一方、ノッキングが発生していない旨判定された場合には、点火時期を所定量だけ進角させて点火時期を補正する。
ところで、このように振動強度Vの対数変換値LVの統計分布に基づいてノック判定閾値Vdxを設定し、検出される振動強度Vとノック判定閾値Vdxとの比較によってノッキングの発生を判定するノック判定にあっては、例えば、ノッキングが頻発するような状況下にあっては、統計分布が正規分布から崩れ、統計分布における振動強度Vのばらつきが急激に大きくなるため、統計分布における標準偏差σや中央値Vmが増大することとなる。その結果、これら中央値Vm及び標準偏差σに基づいて設定されるノック判定閾値Vdxの値が非常に大きくなり、実際にはノッキングが発生しているにも関わらず、ノッキングが発生していない旨の誤判定がなされる。そして、こうした誤判定に基づいて点火時期が進角されると、ノッキングが更に発生しやすくなり、これによって標準偏差σ及び中央値Vmが増大してノック判定閾値Vdxが更に大きくなり、誤判定が繰り返される、いわゆる発散現象が生じてしまう。
そこで、本実施形態の内燃機関10にあっては、発散現象の発生を抑制するために、燃料噴射態様に基づいて発散判定閾値Aを設定し、標準偏差σの値がこの発散判定閾値A以上になったことに基づいて発散現象が生じている旨を判定する発散判定を実行し、この判定結果に基づいてノック判定閾値Vdxを補正するようにしている。
以下、図5及び図6を参照してこの発散判定について説明する。尚、図5は発散判定処理の一連の流れを示すフローチャートである。この処理は機関運転中に電子制御装置30において所定の制御周期で繰り返し実行される。
図5に示されるようにこの処理が開始されると、まず電子制御装置30はステップS300において、機関運転状態に基づいて設定される各噴射弁19,20の噴射比率に基づいて発散判定閾値Aを設定する。この発散判定閾値Aの設定は、図6に示されるような演算マップを参照して行う。図6に示されるようにこの演算マップにあっては、筒内噴射弁20からの噴射比率が大きいときほど発散判定閾値Aが大きくなるように筒内噴射弁20からの噴射比率に対応して発散判定閾値Aの値が設定されている。
こうしてステップS300において、図6を参照して発散判定閾値Aを設定すると、ステップS310へと進み、標準偏差σの値が発散判定閾値A以上であるか否かを判定する。
ステップS310において、標準偏差σが発散判定閾値A以上である旨の判定がなされた場合(ステップS310:YES)には、電子制御装置30はノッキングの頻発等に起因して発散現象が発生していると判定してノック判定閾値Vdxを小さくするように補正する。具体的には図3を参照して説明したノック判定閾値Vdxの更新処理におけるステップS130においてノック判定閾値Vdxから減算する補正値を所定量αだけ増大させる。
これにより、発散現象が発生している旨の判定がなされた場合には、ノック判定閾値Vdxが小さくなるように補正されるため、ノッキングの頻発等に伴って標準偏差σ及び中央値Vmが増大している状況下であっても、補正されたノック判定閾値Vdxに基づいてノッキングの発生を的確に判定することができるようになる。その結果、この判定に基づいて点火時期が遅角されることとなり、点火時期の遅角によってノッキングの頻発が抑制されるようになって発散現象の発生を好適に抑制することができるようになる。
一方、ステップS310において、標準偏差σが発散判定閾値A未満である旨の判定がなされた場合(ステップS310:NO)には、電子制御装置30は発散現象が発生していないと判定し、ノック判定閾値Vdxの補正量を変更せずにそのまま、この処理を一旦終了する。
このように、本実施形態の内燃機関10にあっては、筒内噴射弁20からの噴射比率に基づいて発散判定閾値Aを設定し、標準偏差σがこの発散判定閾値A以上であることに基づいて発散現象が発生している旨を判定し、ノック判定閾値Vdxを小さくするように補正している。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)筒内噴射弁20からの燃料噴射実行される場合、すなわち筒内噴射を含む燃焼噴射態様が設定される場合には、ポート噴射のみを実行する燃料噴射態様が設定される場合と比較して発散判定閾値Aが大きくされる。そのため、燃料噴射態様の変更に伴って筒内噴射が実行されるようになり振動強度Vの対数変換値LVの統計分布における標準偏差σが増大する場合であっても、それに基づいて発散現象が発生した旨の誤判定がなされにくくなる。これにより、噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することができる。
(1)筒内噴射弁20からの燃料噴射実行される場合、すなわち筒内噴射を含む燃焼噴射態様が設定される場合には、ポート噴射のみを実行する燃料噴射態様が設定される場合と比較して発散判定閾値Aが大きくされる。そのため、燃料噴射態様の変更に伴って筒内噴射が実行されるようになり振動強度Vの対数変換値LVの統計分布における標準偏差σが増大する場合であっても、それに基づいて発散現象が発生した旨の誤判定がなされにくくなる。これにより、噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することができる。
(2)ノックセンサ35によって検出される振動強度Vの対数変換値LVの統計分布は、筒内噴射弁20からの噴射比率が大きくなるほど筒内噴射弁20のみから燃料が噴射される場合の統計分布に近づくようになり、標準偏差σが大きくなる。この点、上記実施形態では、筒内噴射弁20からの噴射比率が大きいときほど、大きな発散判定閾値Aを設定するようにしているため、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度Vの標準偏差σが増大する場合には、噴射態様の変更による標準偏差σの増大を見込んだ大きな発散判定閾値Aが設定されるようになる。これにより、噴射態様の変更に伴って誤った発散判定がなされることを抑制することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、筒内噴射弁20からの噴射比率に基づいて発散判定閾値Aを設定することにより、発散判定において燃料噴射態様の変更に伴う誤判定が発生することを抑制する構成を示した。これに対して、筒内噴射弁20からの噴射比率が大きいときには発散判定を禁止する発散判定禁止手段を備えることによって誤判定の発生を回避する構成を採用することもできる。こうした構成を採用する場合には、例えば、図5を参照して説明した発散判定の処理に替えて、図7に示されるような発散判定を実行すればよい。尚、図7にあっては、図5を参照して説明した処理と同一の処理については同一の符号を付している。
・上記実施形態では、筒内噴射弁20からの噴射比率に基づいて発散判定閾値Aを設定することにより、発散判定において燃料噴射態様の変更に伴う誤判定が発生することを抑制する構成を示した。これに対して、筒内噴射弁20からの噴射比率が大きいときには発散判定を禁止する発散判定禁止手段を備えることによって誤判定の発生を回避する構成を採用することもできる。こうした構成を採用する場合には、例えば、図5を参照して説明した発散判定の処理に替えて、図7に示されるような発散判定を実行すればよい。尚、図7にあっては、図5を参照して説明した処理と同一の処理については同一の符号を付している。
この発散判定処理にあっては、まず、ステップS305において筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B未満であるか否かを判定する。尚、この所定値Bは、筒内噴射弁20からの噴射比率がこの所定値Bよりも大きいことに基づいて標準偏差σの大きさに基づいて正確に発散現象の発生を判定することが難しい旨を推定することができる程度の大きさに設定されている。
ステップS305において、筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B未満である旨の判定がなされた場合(ステップS305:YES)には、ステップS310へと進み、標準偏差σが発散判定閾値A以上であるか否かを判定する。尚、この発散判定にあっては、発散判定閾値Aを噴射比率によらず一定の値としている。
ステップS310において、標準偏差σが発散判定閾値A未満である旨の判定がなされた場合(ステップS310:NO)には、ステップS330へと進み、発散現象が発生していないと判定し、そのままこの処理を一旦終了する。
一方、ステップS310において、標準偏差σが発散判定閾値A以上である旨の判定がなされた場合(ステップS330:YES)には、ステップS320へと進み、発散現象が発生していると判定して、ノック判定閾値Vdxを小さくするように補正する。このように筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B未満である場合には、従来の発散判定と同様に標準偏差σが発散判定閾値A以上であるか否かに基づいて発散判定を行い、その結果に基づいてノック判定閾値Vdxを補正する。
一方で、ステップS305において、筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B以上である旨の判定がなされた場合(ステップS305:NO)には、ステップS340へと進み、発散判定を禁止してこの処理を終了する。
このようにこの処理によれば、燃料噴射態様の変更に伴って筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B以上になり、振動強度Vの標準偏差σが大きくなっていることが推定されるときには、発散判定が禁止されるようになる。これにより、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度Vの標準偏差σが増大する場合に、標準偏差σが発散判定閾値A以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の誤判定がなされることを好適に回避することができるようになる。
・その他、発散判定禁止手段として噴射態様設定手段によって筒内噴射を含む燃料噴射態様が設定されたときに、前記発散判定手段による発散判定を禁止する構成を採用することもできる。こうした構成を採用した場合には、燃料噴射態様の変更に伴って振動強度Vの統計分布における標準偏差σが増大するおそれがある場合には発散判定が禁止されるため、燃料噴射態様の変更に伴う誤判定の発生を確実に回避することができる。
・また、筒内噴射弁20からの噴射比率が所定値B未満の場合には噴射比率が大きいときほど発散判定閾値Aが大きくなるように同発散判定閾値Aを設定する一方、同噴射比率が所定値B以上になった場合には発散判定を禁止するようにしてもよい。
・上記実施形態では、発散判定閾値設定手段として、図6に示されるように筒内噴射弁20からの噴射比率に比例して発散判定閾値Aが大きくなるように同発散判定閾値Aを設定する構成を示したが、発散判定閾値設定手段はこうした構成に限定されるものではない。例えば、噴射比率の大きくなるほど発散判定閾値Aの値が段階的に大きくなるように同発散判定閾値Aをステップ状に変更する構成を採用することもできる。
10…内燃機関、11…シリンダ、12…ピストン、13…燃焼室、14…コネクティングロッド、15…クランクシャフト、16…点火プラグ、17…吸気ポート、18…排気ポート、19…ポート噴射弁、20…筒内噴射弁、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、30…電子制御装置、31…水温センサ、32…回転速度センサ、33…エアフロメータ、34…アクセルポジションセンサ、35…ノックセンサ。
Claims (6)
- 吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、機関運転状態に基づいて前記各噴射弁による燃料噴射態様を設定する噴射態様設定手段と、ノックセンサによって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差及び中央値に基づいてノック判定閾値を算出し、前記検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定手段と、同ノック判定手段によるノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する点火時期補正手段と、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の判定を行う発散判定手段と、同発散判定手段によって発散現象が発生している旨の判定がなされたことに基づいて前記ノック判定閾値を小さくする発散回避手段とを有する内燃機関の制御装置において、
前記噴射態様設定手段によって設定される燃料噴射態様が前記筒内噴射弁による燃料噴射を含むときにはこれが含まれない場合と比較して前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する発散判定閾値設定手段を備える
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
前記発散判定閾値設定手段は、前記噴射態様設定手段によって設定される前記筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど前記発散判定閾値が大きくなるように同発散判定閾値を設定する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
前記発散判定閾値設定手段は、前記筒内噴射弁からの噴射比率に比例して前記発散判定閾値が次第に大きくなるように同発散判定閾値を設定する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
前記発散判定閾値設定手段は、前記筒内噴射弁からの噴射比率が大きくなるほど前記発散判定閾値の値が段階的に大きくなるように同発散判定閾値をステップ状に設定する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁と、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と、機関運転状態に基づいて前記各噴射弁による燃料噴射態様を設定する噴射態様設定手段とを備え、機関運転状態に基づいて燃料噴射態様を変更する内燃機関の制御装置であり、ノックセンサによって検出される振動強度の対数変換値の統計分布における標準偏差と中央値とに基づいてノック判定閾値を算出し、前記検出される振動強度が同ノック判定閾値以上であることに基づいてノッキングの発生を判定するノック判定手段と、同ノック判定手段によるノック判定の結果に基づいて点火時期を補正する点火時期補正手段と、前記標準偏差が発散判定閾値以上であることに基づいて発散現象が発生している旨の判定を行う発散判定手段と、同発散判定手段によって発散現象が発生している旨の判定がなされたことに基づいて前記ノック判定閾値を小さくする発散回避手段とを備える内燃機関の制御装置において、
前記噴射態様設定手段によって設定される燃料噴射態様が前記筒内噴射弁による燃料噴射を含むときに、前記発散判定手段による発散判定を禁止する発散判定禁止手段を備える
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、
前記発散判定禁止手段は、前記噴射態様設定手段によって設定される前記筒内噴射弁からの噴射比率が所定値以上であることを条件に前記発散判定手段による発散判定を禁止する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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