JP2009215276A - サラシア属植物を含有する経口用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な糖吸収抑制効果と、便秘、下痢の症状の低減を両立した経口用組成物の提供。
【解決手段】サラシア属植物の抽出物と、抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分の少なくとも1種とを含有する経口用組成物。好ましくは前記抗便秘作用を有する成分が、オリゴ糖、食物繊維、糖アルコール、天然植物体またはその抽出物、生薬および乳酸菌類からなる群より選ばれる1種以上であり、前記抗下痢作用を有する成分が、タンニン類、乳酸菌類、オリゴ糖、生薬、天然植物体またはその抽出物および塩化ベルベリンからなる群から選ばれる1種以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、サラシア属植物を含有する経口用組成物に関する。
サラシア属植物の根や幹はインドやスリランカの伝統医学アーユルヴェーダにおいて天然薬物として利用されてきた。スリランカではサラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)の根皮がリュウマチ、淋病、皮膚病の治療に有効であるとともに、初期糖尿病の治療に用いられると伝承されている。インドではサラシア・オブロンガ(S. oblonga)の根が同様の治療に用いられるほか、サラシア・キネンシス(S. chinensis)も糖尿病の治療に用いるとされている(非特許文献1)。
このようにサラシア属植物には糖尿病の予防や初期治療に有効であることが伝承されている。近年ではサラシア属植物に血糖値上昇抑制作用があり、その作用メカニズムがα−グルコシダーゼ活性阻害に基づく糖吸収抑制作用によるものであることが報告されている(非特許文献1)。
また、サラシア属植物にはキサントン配糖体のマンジフェリンが含有されることが報告されている(非特許文献2)
また、サラシア属抽出成分に含まれ、α−グルコシダーゼ活性阻害作用を有する化合物の特許(特許文献1〜3)や、α−グルコシダーゼ活性阻害作用を基にした抗糖尿病剤としての応用例や特許が見られる(特許文献4〜5)。
サラシア属植物を含有する組成物を摂取すると、体質により、便秘、下痢等の症状を呈する場合がある。これらの症状を減ずるためには、組成物中のサラシア属植物含有量を少なくすることが考えられるが、これにより糖吸収抑制作用も減少することとなり、十分な効果が得られなくなる。
FOOD Style 21、第6巻、第5号、第72〜78頁 YAKUGAKU ZASSHI、121(5)、第371〜378頁 特許第3030008号公報 特開2004−323420号公報 特開2000−86653号公報 特開平9−301882号公報 特許第3261090号公報
本発明は、サラシア属植物による十分な糖吸収抑制効果と、便秘、下痢の症状の低減を両立した経口用組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、サラシア属植物の抽出物を含有する組成物中に抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分を含有させることで、それぞれ便秘または下痢の症状を低減できることを見出した。
本発明では、サラシア属植物の抽出物、特にスクラーゼ阻害活性の高い(IC50値の小さい)サラシア属植物の抽出物を含有する組成物中に、抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分を含有せしめることで、摂取時の糖吸収抑制の効力が高くかつ便秘、下痢の症状が少ない製品を供給できる。また、さらに、ミネラル酵母を含有せしめることにより、さらに上記症状が少ない製品を供給できる。
具体的には、下記構成よりなる。
<1>
サラシア属植物の抽出物と、抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分の少なくとも1種とを含有する経口用組成物。
<2>
経口用組成物中におけるサラシア属植物の抽出物の含有量が、下記関係を満たす量であることを特徴とする、上記<1>に記載の経口用組成物。
0.8≦[サラシア属植物抽出物の1日摂取量(mg])/[スクラーゼの50%阻害濃度(μg/ml)]
<3>
サラシア属植物の抽出物におけるスクラーゼの50%阻害濃度(IC50値)が10μg/ml以上300μg/ml以下であることを特徴とする、上記<1>または<2>にに記載の経口用組成物。
<4>
経口用組成物の1日量中にサラシア属植物の抽出物を40mg以上含有することを特徴とする、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の経口用組成物。
<5>
前記抗便秘作用を有する成分が、オリゴ糖、食物繊維、糖アルコール、天然植物体またはその抽出物、生薬および乳酸菌類からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載の経口用組成物。
<6>
前記抗下痢作用を有する成分が、タンニン類、乳酸菌類、オリゴ糖、生薬、天然植物体またはその抽出物および塩化ベルベリンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<1>〜<4>のいずれかに1項に記載の経口用組成物。
<7>
前記オリゴ糖が、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、コーヒー豆マンノオリゴ糖、フラクトース、ラクトスクロース、ラフィノース、トレハロースからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<5>または<6>に記載の経口用組成物。
<8>
前記食物繊維が、アルギン酸またはその塩、グルコマンナン、サイリウム、難消化性デキストリン、ラミナリン、小麦ふすま、ペクチン、ポリデキストロース、レジスタントスターチ、β-グルカン、イヌリン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、プルラン、グァーガムまたはその分解物、ローカストビーンガム、キサンタンガム、タマリンドガム、トラガントガム、ジェランガム、軟骨抽出物、コラーゲン、ヒアルロン酸またはその塩、リグニン、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群より選ばれる1種以上である、上記<5>または<7>に記載の経口用組成物。
<9>
糖アルコールが、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトールおよびラクチトールからなる群より選ばれる1種以上である、上記<5>、<7>、<8>のいずれか1項に記載の経口組成物。
<10>
前記抗便秘作用を有する天然植物体またはその抽出物が、桑の葉、イエロードッグの根、カモミール、ルイボスの葉、ユーカリの葉、シナモンの樹皮、ダンデライオン、トリファラ、センナ、アロエ、コリアンダー、パウダルコ、プルーン、クロレラ、ケール、ハトムギの実、ドクダミおよびプランタゴオバタの種皮からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<5>、<7>〜<9>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<11>
前記抗便秘作用を有する生薬が、ダイオウ、ボウショウおよび防風通聖散からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<5>、<7>〜<10>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<12>
前記タンニン類が、タンニン酸ベルベリン、タンニン酸アルブミンおよびゲンノショウコからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<6>または<7>のに記載の経口用組成物。
<13>
前記抗下痢作用を有する生薬が、チンピ、オウバク、クレオソート、アセンヤクおよびカンゾウからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<6>、<7>または<12>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<14>
前記抗下痢作用を有する天然植物体またはその抽出物が、レディースマントルの地上部、アーティチョークの葉、ゴールデンシールの根、イエロードッグの根、アニスの根、カモミール、穿心蓮 、ペパーミント、グァバの葉、ジュニパー油およびセージからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、上記<6>、<7>、<12>または<13>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<15>
さらに、ミネラル酵母類を含有することを特徴とする、上記<1>〜<14>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<16>
前記ミネラル酵母類が、クロム酵母であることを特徴とする、上記<1>〜<15>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<17>
食品、医薬部外品または医薬品であることを特徴とする、上記<1>〜<16>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<18>
前記サラシア属植物の抽出物中に、1質量%以上の濃度でマンジフェリンを含有することを特徴とする、上記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
<19>
1日量中に1mg以上のマンジフェリンを含有することを特徴とする、上記<1>〜<18>のいずれか1項に記載の経口用組成物。
本発明は、サラシア属植物の抽出物、特にスクラーゼ50%阻害濃度(IC50値)が300μg/ml以下と酵素活性阻害力の高いサラシア属植物の抽出物と、抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分とを含有する経口用組成物を使用することにより、高い糖吸収抑制効果を得るとともに、便秘、下痢の症状をも低減するものであり、更には体重抑制の促進効果も得られるものである。
本発明によれば、スクラーゼ阻害活性の高いサラシア属植物の抽出物を含有する経口用組成物を使用することにより、十分な効果を得られ、かつ、便秘、下痢の症状を低減でき、摂取者の負担軽減となる。
本発明のサラシア属植物とは、主としてスリランカやインドや東南アジア地域に自生するニシキギ科の植物で、より具体的にはサラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)、サラシア・オブロンガ(Salacia oblonga)、サラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)、サラシア・キネンシス(Salacia chinensis)、サラシア・ラティフォリア(Salacia latifolia)、サラシア・ブルノニアーナ(Salacia burunoniana)、サラシア・グランディフローラ(Salacia grandiflora)、サラシア・マクロスペルマ(Salacia macrosperma)から選ばれる1種類以上の植物が用いられる。
本発明において、サラシア属植物の抽出物とは、根、幹、葉、花、果実など可食部の粉砕物、乾燥物、抽出物またはその乾燥粉末(エキス末)などを意味する。1種類以上の部位を混合して使用しても良い。より好ましくは根、幹から抽出したエキス末が用いられる。
該エキス末は、前述の可食部等から溶媒抽出によって得られたものを乾燥させたものである。抽出溶媒としては、水、またはメタノール、エタノールを初めとするアルコール類、あるいは水とアルコール類またはアセトンなどのケトン類との混合溶媒から選択されてよい。好ましくは水、アルコール、含水アルコールを用いる。より好ましくは、抽出溶媒として熱水もしくはエタノールあるいは含水エタノールを用いる。前記含水アルコールのアルコール濃度は、30〜90質量%、好ましくは40〜70質量%の濃度のものを使用すればよい。
乾燥方法は噴霧乾燥、凍結乾燥などが挙げられるが、これに限られるものではない。
サラシア属植物の抽出物は、スクラーゼの50%阻害濃度(IC50値)が10μg/ml以上300μg/ml以下のものが好ましく、10μg/ml以上200μg/ml以下のものがより好ましく、10μg/ml以上100μg/ml以下のものが特に好ましい。
スクラーゼ50%阻害濃度(IC50値)は以下の方法で測定する。
[実験法1] スクラーゼIC50値の測定
サンプル溶液の準備:チューブに2mgのサンプルを量り取り、水2mLを加えてよく懸濁し、1mg/mL濃度のサンプル溶液を作成する。これをそれぞれ0、50、100、250、500μg/mLとなるように水で希釈する。
基質液の準備:0.2Mマレイン酸バッファー(pH6.0)にスクロース濃度100mMとなるようにスクロースを溶解し、これを基質液とする。
粗酵素液の準備:10mLの生理食塩水に1gのintestinal acetone powder rat(SIGMA社製)を懸濁した後、遠心分離(3,000rpm,4℃,5min)した。得られた上清を分離し、粗酵素液とする。
前述の各濃度のサンプル溶液500μLに対し、基質液400μLを添加し、水浴中37℃にて5分間予備加温した。ここにそれぞれ、粗酵素液を100μL添加し、37℃にて60分間反応させた。反応終了後、95℃にて2分間加温することで酵素を失活させて反応を停止させた。生成したグルコース濃度を市販のキット・ムタロターゼ・グルコースオキシダーゼ法(グルコースCIIテストワコー、和光純薬工業(株))を使用して定量を行う。
ブランクの準備:前述の各濃度のサンプル溶液250μLに対し、基質液200μL、粗酵素液50μLを添加し、直ちに95℃にて2分間加温することで酵素を熱失活させ、ブランクデータとする。
得られた値より検量線を作成し、酵素活性を50%阻害する濃度(IC50値)を求める。
経口用組成物の1日あたりの摂取量または目安摂取量を設定する場合は、組成物1日量中のサラシア属植物の抽出物の量として、例えばIC50値が50μg/mlのサラシア属植物抽出物を用いる場合、10〜600mgが好ましく、40〜450mgがより好ましく、50〜300mgが特に好ましい。
経口用組成物中の好ましいサラシア属植物の量は、上記の1日あたりの好ましい量より適宜計算できる。例えば、1日摂取量が3錠の錠剤を作製した場合、1錠あたり1日量の1/3を含有することが好ましい。すなわち、サラシア属植物の抽出物を好ましくは3〜200mg、より好ましくは13〜150mg、特に好ましくは17〜100mg含有する。
また、下記の式1で求められる値が、0.5以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、1.7以上であることが特に好ましい。
経口用組成物全体としてのIC50値は、式2で求められる値として、0.1〜7.5が好ましく、0.15〜4.50がより好ましく、0.3〜3.75が特に好ましい。
[式1]
サラシア属植物抽出物の1日摂取量(mg)/IC50値(μg/ml)
[式2]
経口用組成物質量(mg)/IC50値(μg/ml)
前記サラシア属植物の抽出物が、抽出物中全量に対してマンジフェリンを0.8質量%以上含有することが好ましく、1.0〜30.0質量%含有することがより好ましく、3.0〜11質量%以上含有することが特に好ましい。また、本発明の経口用組成物のマンジフェリン含量は、1日量中に、1mg以上が好ましく、1.8〜54mgより好ましく、5.5〜19mgが特に好ましい。
マンジフェリンは実験法2により測定できる。
[実験法2] マンジフェリン含量の測定
マンジフェリンの含有量はHPLCを用いて、以下の方法で測定する。
<HPLC条件>
カラム: Capcellpack C18 UG120 φ4.6×250mm(資生堂)
カラム温度: 40℃
検出: UV360
流速: 1.0mL/min
溶媒A: 1.0% 酢酸 溶媒B: メタノール
リニアグラジエント(%B): 15%(0min)→25%(20min)
サンプルは50%メタノールに溶解させた後、シリンジフィルターで不溶物を除去して調製する。
検出されたマンジフェリンのピーク面積から、標品の検量線を用いて含有量を算出する。
本発明に用いられる抗便秘作用を有する成分(以下、抗便秘成分と呼ぶ)とは、経口摂取可能であり、摂取により便秘症状を抑制する作用を有するものである。
本発明に用いられる抗下痢作用を有する成分(以下、抗下痢成分と呼ぶ)とは、経口摂取可能であり、摂取により下痢症状を抑制する作用を有するものである。
本発明で用いられる抗便秘成分の例として、オリゴ糖、食物繊維、糖アルコール、天然植物体またはその抽出物、生薬または乳酸菌が挙げられ、天然植物体または生薬が好ましい。これらの抗便秘成分は単独で用いてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
本発明で用いられる抗下痢成分の例として、タンニン類、乳酸菌類、オリゴ糖、生薬、天然植物体またはその抽出物、塩化ベルベリンが挙げられ、タンニン類、生薬、天然植物体またはその抽出物、または塩化ベルベリンが好ましい。これらの抗便秘成分は単独で用いてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて用いることもできる。
本発明の抗便秘成分または抗下痢成分として用いられるオリゴ糖としては、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、コーヒー豆マンノオリゴ糖、フラクトース、ラクトスクロース、ラフィノース、トレハロースが挙げられる。
オリゴ糖の含有量は、経口用組成物1日量あたり、0.5〜20gが好ましく、0.7〜15gがより好ましく、1〜10gが特に好ましい。
本発明の抗便秘成分として用いられる食物繊維としては、アルギン酸またはその塩、グルコマンナン、サイリウム、難消化性デキストリン、ラミナリン、小麦ふすま、ペクチン、ポリデキストロース、レジスタントスターチ、β-グルカン、イヌリン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、プルラン、グァーガムまたはその分解物、ローカストビーンガム、キサンタンガム、タマリンドガム、トラガントガム、ジェランガム、軟骨抽出物、コラーゲン、ヒアルロン酸またはその塩、リグニン、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。
食物繊維の含有量は、経口用組成物1日量あたり、0.5〜20gが好ましく、0.7〜15gがより好ましく、1〜10gが特に好ましい。
本発明の抗便秘成分として用いられる糖アルコールとしては、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトールが挙げられる。
糖アルコールの含有量は、経口用組成物1日量あたり、0.5〜20gが好ましく、0.7〜15gがより好ましく、1〜10gが特に好ましい。
本発明の抗便秘成分として用いられる天然植物体またはその抽出物としては、桑の葉、イエロードッグの根、カモミール、ルイボスの葉、ユーカリの葉、シナモンの樹皮、ダンデライオン、トリファラ、センナ、キダチアロエ、ケープアロエ、コリアンダー、パウダルコ、プルーン、クロレラ、ケール、ハトムギの実、ドクダミ、プランタゴオバタの種皮が挙げられる。
本発明の抗下痢成分として用いられる天然植物体またはその抽出物としては、レディースマントルの地上部、アーティチョークの葉、ゴールデンシールの根、イエロードッグの根、アニスの根、カモミール、穿心蓮(せんしんれん) 、ペパーミント、グァバの葉、ジュニパー油、セージが挙げられる。
植物の溶媒抽出を行う場合、抽出溶媒としては、各種の溶媒を用いることができる。したがって、水性溶媒による抽出も、油性溶媒による抽出も行うことができるが、安全性等の観点から、水性溶媒および/またはエタノールで抽出を行うことが好ましく、抽出効率の観点から、加熱した水性溶媒で抽出を行うことがさらに好ましい。本明細書において水性溶媒とは水を含有する溶媒を意味し、水のみでも、水に親水性有機溶媒を加えたものも本発明の水性溶媒に含まれる。親水性有機溶媒としては、例えば、炭素数が1〜5の低級アルコールや低級ケトン、さらには多価アルコールなどを用いることができる。具体的には、エタノール、メタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセロール、アセトン、メチルエチルケトン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等を挙げることができる。残留しても人をはじめとする動物や環境に対する影響が少ないため、親水性有機溶媒としてはエタノールが好ましい。さらに、抽出においては、抽出効率の向上などの理由で、他の成分を添加することができる。
本発明に用いる植物抽出物の量は、植物の種類によっても異なるが、経口用組成物の1日あたりの摂取量または目安摂取量を設定する場合、組成物1日量中の植物抽出物の量として、10〜2000mgが好ましく、20〜1000mgが好ましく、50〜500mgが特に好ましい。
本発明の抗便秘成分に用いる生薬としては、ダイオウ、ボウショウ、防風通聖散が挙げられ、ダイオウ、防風通聖散が好ましい。
防風通聖散とは、マオウ、カンゾウ、ケイガイ、レンギョウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、ショウキョウ、ボウフウ、ダイオウ、ボウショウ、ビャクジュツ、キキョウ、オウゴン、セッコウ、カッセキ、サンシシおよびハッカの混合物である。
ダイオウの含有量は、経口用組成物1日量あたり35〜245mgが好ましく、70〜210mgがより好ましく、105〜175mgが特に好ましい。
防風通聖散の含有量は、経口用組成物1日量あたり0.5〜4.5gが好ましく、1.5〜3.5gがより好ましく、2.0〜3.0gが特に好ましい。
本発明の抗下痢成分に用いる生薬としては、チンピ、オウバク、クレオソート、アセンヤク、カンゾウが挙げられ、カンゾウが好ましい。
本発明で用いられる乳酸菌類は、ヒトを含む哺乳動物に経口的に投与することができ、生体消化管内で有用な作用を発揮する菌であることが好ましい。
より具体的には、宿主に対して無害で、胃酸や胆汁酸に比較的耐性があり、生体腸内に定着性を有して乳酸を産生し、腸内微生物叢を整える作用を有するものが望ましい。かかる有用乳酸菌類としては、例えばアシドフィルス乳酸桿菌(Lactobacillus acidophilus)、ビフィズス菌(Bifidobacterium longum等)、フェカリス菌(Streptococcus faecalis)、レウテリ乳酸桿菌(Lactobacillus reuteri)、カセイ乳酸桿菌(Lactobacillus casei)、プランタラム菌(Lactobacillus plantarum)、フェルメンタム乳酸桿菌(Lactobacillus fermentum)、ラムノサス乳酸桿菌(Lactobacillus rhamnosus)、アギルス乳酸桿菌(Lactobacillus agilis)、ガセリ菌(Lactobacillus gasseri)、メセンテリカス菌(Bacillus mesentericus)、酪酸菌(Clostridium butyricum)又はそれらのサブスピーシーズ等を例示することができるが、好ましくはアシドフィルス菌(Lactobacillus acidophilus)、ビフィズス菌(Bifidobacterium longum等)、フェカリス菌(Streptococcus faecalis)であり、これらの乳酸菌類は1種単独若しくは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
これらの乳酸菌類は、生菌であれば取得の由来は特に制限されず、簡便には商業的に市販されているものを広く用いることができる。
本発明に用いる乳酸菌類の量は、経口用組成物の1日あたりの摂取量または目安摂取量を設定する場合、経口用組成物1日量中の乳酸菌類の生菌数として、1000万個〜1000億個が好ましく、5000万個〜500億個がより好ましく、1〜100個が特に好ましい。
本発明の抗下痢成分に用いるタンニン類としては、タンニン酸ベルベリン、タンニン酸アルブミン、ゲンノショウコが挙げられる。
タンニン類ベルベリンの含有量は、経口用組成物1日量あたり、10〜300mgが好ましく、50〜280mgがより好ましく、100〜250mgが特に好ましい。
タンニン酸アルブミンの含有量は、経口用組成物1日量あたり、100〜4000mgが好ましく、300〜3800mgがより好ましく、500〜3500mgが特に好ましい。
ゲンノショウコの含有量は、経口用組成物1日量あたり、100〜3000mgが好ましく、300〜2800mgがより好ましく、500〜2500mgが特に好ましい。
本発明の抗下痢成分に用いる塩化ベルベリンの含有量は、経口用組成物1日量あたり、10〜300mgが好ましく、50〜280mgがより好ましく、100〜250mgが特に好ましい。
本発明の経口用組成物は、ミネラル酵母を含有していることが好ましい。ミネラル酵母とは、ミネラルを含有する酵母を意味する。ミネラルとしては、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、クロール(Cl)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン(P)、硫黄(S)および、微量元素と呼ばれる鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ヨウ素(I)、モリブデン(Mo)、セレン(Se)の16種の金属元素が挙げられる。本発明に用いるミネラル酵母としては、クロムを含有するクロム酵母が好ましい。酵母の種類に特に制限はないが、パン酵母またはビール酵母が好ましい。
クロム酵母のクロム含有量は、クロム酵母100質量部に対し、0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜1質量部がより好ましく、0.1〜0.3質量部が特に好ましい。
経口用組成物中のクロム酵母含有量は、経口組成物100質量部に対し、3〜5質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましく、0.5〜50質量部が特に好ましい。
1日の摂取量または目安摂取量を設定する場合、経口用組成物1日量中のクロム酵母量として、5〜500mgが好ましく、10〜100mgがより好ましく、30〜50mgが特に好ましい。経口用組成物1日量中のクロムの量としては、60〜100μgが好ましく、40〜150μgがより好ましく、20〜200μgが特に好ましい。
本発明の経口用組成物はヒトを含む哺乳類を対象とし、該哺乳類に経口的に投与される。本発明の経口用組成物は、食品、医薬部外品または医薬品であってもよい。他の成分としては、経口投与剤として薬学的若しくは食品衛生上許容される各種の担体、例えば賦形剤、滑沢剤、安定剤、分散剤、結合剤、希釈剤、香味料、甘味料、風味剤、着色剤などを例示することができる。
本発明の組成物の形態は、本発明の効果を奏するものである限り特に制限されず、例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、咀嚼剤、カプセル剤、液剤、チュアブル剤、飲料等が挙げられる。その他の食品の形態であってもよい。
これらの投与形態は、当該分野で通常知られた慣用的な方法を用いて調製することができる。
なお、錠剤、丸剤及び顆粒剤の場合、必要に応じて慣用的な剤皮を施した剤形、例えば糖衣錠,ゼラチン被包剤、腸溶被包剤、フィルムコーティング剤等とすることもでき、また錠剤は二重錠等の多層錠とすることもできる。
本発明の経口用組成物には、上記の他にビタミン、ビタミン様物質、タンパク質、アミノ酸、油脂、有機酸、炭水化物、植物由来原料、動物由来原料、微生物、食品用添加物、医薬品用添加物等、経口摂取可能な成分を適宜含有させることができる。
以下に実施例を用いて本発明について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
サラシア・レティキュラータ(S. reticulata)とサラシア・オブロンガ(S. oblonga)の根及び幹の部分を粉砕後、熱水抽出工程を経て得られた液をスプレー乾燥し、サラシアエキス末を得た。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、50μg/mlであった。
(合成例2)
合成例1で得たサラシアエキス末1質量部とデキストリン1質量部を混合し、希釈サラシアエキス末を作製した。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、103μg/mlであった。
(合成例3)
合成例1で得たサラシアエキス末1質量部とデキストリン5質量部を混合し、希釈サラシアエキス末を作製した。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、298μg/mlであった。
(合成例4)
合成例1で得たサラシアエキス末1質量部とデキストリン7質量部を混合し、希釈サラシアエキス末を作製した。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、397μg/mlであった。
(合成例5)
25〜50歳の男女10名に、表1に記載の各摂取成分を1日3回食前に、3日間服用してもらい、便秘または下痢症状を示すかどうかを調べた。
表1に記載したとおり、1日摂取量が240mgの場合、サラシアエキス末のIC50値が300μg/ml以下で便秘または下痢症状を呈する被験者がいた。また、サラシアエキス末のIC50値が50μg/mlの場合、1日摂取量が30mg以上になると、便秘または下痢症状を呈する被験者がいた。また、前述の式1の値としては、0.8以上で便秘または下痢症状を呈する被験者がいた。本発明は、このような便秘または下痢症状を呈するサラシア属植物のIC50値、1日摂取量の場合に使用されることが好ましい。
Figure 2009215276
処方例1
表2〜表3に記載した処方で、1日3錠の錠剤を作製した(つまり、1錠は1日量の1/3を含有する)。但し、備考欄に記載があるものはそれに従って作製した。サラシアエキス末は、合成例1で作製したものを使用した。
クロム酵母 … LALLEMAND BIO−INGREDIENTS(クロム0.2質量%以上含有) LALLEMAND社製
ジュニパー油 … ジュニパーベリー油 小川香料社製
ペパーミント末 … ペパーミントパウダー60KS 小林桂社製
結晶セルロース … 「ゼオラス」FD‐101 旭化成ケミカルズ社製
グリセリン脂肪酸エステル … エキセルT-95 花王社製
塩化ベルベリン、タンニン酸アルブミン … 日本薬局方準拠のものを使用。
防風通聖散料乾燥エキス … トウキ0.6部、シャクヤク0.6部、センキュウ0.6部、サンシシ0.6部、レンギョウ0.6部、ハッカ0.6部、ショウキョウ0.2部、ケイガイ0.6部、ボウフウ0.6部、マオウ0.6部、ダイオウ0.75部、乾燥硫酸ナトリウム0.375部、ビャクジュツ1部、キキョウ1g、オウゴン1部、カンゾウ1部、セッコウ1部、カッセキ1.5部からなる処方生薬を常法により凍結乾燥して得た乾燥エキス粉末。
Figure 2009215276
Figure 2009215276
実施例および比較例 評価その1
上記処方1〜5、処方10〜14の錠剤またはソフトカプセル剤を、サラシアエキス末の摂取によって便秘症状を呈する男女10人に1日3回食前に7日間摂取してもらった。サラシアエキス末と賦形剤のみ(処方1)を摂取した場合に比べ、便秘症状について、下記の基準で点数づけをしてもらい、10人の平均点を軽減度として表4に記載した。また、同時に腹部膨満感についても下記の基準で点数づけをしてもらった。
変化なし … 0点
少し軽減した … 1点
軽減した … 2点
ほぼ消失した … 3点
Figure 2009215276
表4に記載のとおり、サラシアエキス末を含有する経口用組成物に各種抗便秘成分を含有させることにより(処方2〜5)、抗便秘成分を含有しない場合(処方1)に比べ便秘の症状が軽減した。
また、抗便秘成分に加えさらにクロム酵母を含有させることにより(処方11〜14)、便秘の症状がさらに軽減した。抗便秘成分を含有せずにクロム酵母のみを配合した場合(処方10)、軽減度は小さかった。
さらに、サラシアエキス末と賦形剤のみを含有する組成物(処方1)を摂取した場合に腹部膨満感の症状を呈する被験者も、本発明の組成物(処方2〜5、11〜14)を摂取することでその症状が便秘と同様の傾向をもって改善された。
実施例および比較例 評価その2
上記処方1、6〜10、15〜18の錠剤を、サラシアエキス末の摂取によって下痢症状を呈する男女10人に1日3回食前に7日間摂取してもらった。サラシアエキス末と賦形剤のみ(処方1)を摂取した場合に比べ、下痢症状について、実施例7と同様に点数づけをしてもらい、10人の平均点を軽減度として表5に記載した。また、同時に腹部膨満感についても同様に点数づけをしてもらった。
Figure 2009215276
表5に記載のとおり、サラシアエキス末を含有する経口用組成物に各種抗下痢成分を含有させることにより(処方6〜9)、抗下痢成分を含有しない場合(処方1)に比べ下痢の症状が軽減した。
また、抗下痢成分に加えさらにクロム酵母を含有させることにより(処方15〜18)、下痢の症状がさらに軽減した。抗下痢成分を含有せずにクロム酵母のみを配合した場合(処方10)、軽減度は小さかった。
さらに、サラシアエキス末と賦形剤のみを含有する組成物(処方1)を摂取した場合に腹部膨満感の症状を呈する被験者も、本発明の組成物(処方6〜9、15〜18)を摂取することでその症状が下痢と同様の傾向をもって改善された。
実施例および比較例 評価その3
上記評価その1およびその2の被験者にさらに計1ヶ月間各処方の錠剤を摂取してもらい、飲用前後の体重を測定した。各処方を摂取した場合の体重の減少率[(摂取後の体重−摂取前の体重)/摂取前の体重]を、処方1を摂取した場合の体重の減少率を100とした場合の相対値とする体重減少度として、表6に示した。
Figure 2009215276
比較例(処方1、10)に比べ、本発明では体重減少度が増加しており、驚くべきことに、本発明によりサラシアエキス末の持つダイエット効果が亢進されることがわかった。
合成例1で得たサラシアエキス末のマンジフェリン含量を[実験法2]に従い測定したところ、0.83質量%であった。
(合成例6)
サラシア・キネンシス(Salacia chinensis)0.5kgおよびサラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)0.5kgの根及び幹の部分を粉砕後、10Lの水を加え、100℃、1時間の条件で抽出し、得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、49μg/mlであった。
このサラシアエキス末のマンジフェリン含量を[実験法2]に従い測定したところ、1.0質量%であった。
(合成例7)
合成例6と別ロットのサラシア・キネンシス(Salacia chinensis)0.5kgおよびサラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)0.5kgの根及び幹の部分を粉砕後、10Lの水を加え、100℃、1時間の条件で抽出し、得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、50μg/mlであった。
このサラシアエキス末のマンジフェリン含量を[実験法2]に従い測定したところ、3.1質量%であった。
(合成例8)
合成例6と同ロットのサラシア・キネンシス(Salacia chinensis)0.5kgおよびサラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)0.5kgの根及び幹の部分を粉砕後、10Lのエタノール含有水(エタノール50質量%含有)を加え、30℃、1時間の条件で抽出し、得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、50μg/mlであった。
このサラシアエキス末のマンジフェリン含量を[実験法2]に従い測定したところ、10.1質量%であった。
(合成例9)
合成例7と同ロットのサラシア・キネンシス(Salacia chinensis)0.5kgおよびサラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)0.5kgの根及び幹の部分を粉砕後、10Lのエタノールを加え、30℃、1時間の条件で抽出し、得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。
前述の[実験法1]に従ってIC50値を測定したところ、49μg/mlであった。
このサラシアエキス末のマンジフェリン含量を[実験法2]に従い測定したところ、29.8質量%であった。
(処方例2)
合成例6、合成例7、合成例8および合成例9で作製したサラシアエキス末を用いて、前記の処方1〜9と同様にして錠剤を作製した。合成例6のサラシアエキス末を用いたものを「処方1−A」〜「処方9−A」、合成例7のサラシアエキス末を用いたものを「処方1−B」〜「処方9−B」、合成例8のサラシアエキス末を用いたものを「処方1−C」〜「処方9−C」、合成例9のサラシアエキス末を用いたものを「処方1−D」〜「処方9−D」とした。それぞれの錠剤のマンジフェリン含量(計算値)を表7〜11に示す。
実施例および比較例 評価その4
処方例2で作製した錠剤につき、評価その1〜その3と同様に、軽減度(腹部膨満感、便秘または下痢)および体重減少度について評価を行った。評価その1〜その3の結果を再度表7に、評価その4の結果を表8〜11に示す。
Figure 2009215276
Figure 2009215276
Figure 2009215276
Figure 2009215276
Figure 2009215276
評価その4より、サラシアエキス末のマンジフェリン含量および経口用組成物のマンジフェリン含量により、軽減度(腹部膨満感、便秘または下痢)に大きな変化はなかった。体重減少度は、マンジフェリン含量が1.0質量%以上のサラシアエキス末を用いることにより、また、マンジフェリン含量が1日量あたり1.8mg以上の経口用組成物とすることにより、それ未満のものに比べて大きく、ダイエット効果が大きかった。また、特に、マンジフェリン含量が3.1〜10.1質量%のサラシアエキス末、また、マンジフェリン含量が1日量あたり5.6〜18.2mgの経口用組成物とすることにより、ダイエット効果が大きかった。
処方例3
表12に記載した処方で、1日摂取目安量が50gである飲料を作製した。サラシアエキス末は、合成例1で作製したものを使用した。
ラクトスクロース … 乳果オリゴ700 林原商事社製
トレハロース … トレハ 林原商事社製
イヌリン … 富士FF フジ日本精糖社製
ヒアルロン酸 … ヒアルロンサンHA−LF キューピー社製
エリスリトール … エリスリトール セレスタージャパン社製
Figure 2009215276
実施例および比較例 評価その5
処方例3で作製した錠剤につき、評価その4と同様に、軽減度(腹部膨満感、便秘または下痢)および体重減少度について評価を行った。評価その5の結果を表13に示す。
Figure 2009215276

Claims (19)

  1. サラシア属植物の抽出物と、抗便秘作用を有する成分または抗下痢作用を有する成分の少なくとも1種とを含有する経口用組成物。
  2. 経口用組成物中におけるサラシア属植物の抽出物の含有量が、下記関係を満たす量であることを特徴とする、請求項1に記載の経口用組成物。
    0.8≦[サラシア属植物抽出物の1日摂取量(mg])/[スクラーゼの50%阻害濃度(μg/ml)]
  3. サラシア属植物の抽出物におけるスクラーゼの50%阻害濃度(IC50値)が10μg/ml以上300μg/ml以下であることを特徴とする、請求項1または2にに記載の経口用組成物。
  4. 経口用組成物の1日量中にサラシア属植物の抽出物を40mg以上含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の経口用組成物。
  5. 前記抗便秘作用を有する成分が、オリゴ糖、食物繊維、糖アルコール、天然植物体またはその抽出物、生薬および乳酸菌類からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の経口用組成物。
  6. 前記抗下痢作用を有する成分が、タンニン類、乳酸菌類、オリゴ糖、生薬、天然植物体またはその抽出物および塩化ベルベリンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の経口用組成物。
  7. 前記オリゴ糖が、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、コーヒー豆マンノオリゴ糖、フラクトース、ラクトスクロース、ラフィノース、トレハロースからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項5または6に記載の経口用組成物。
  8. 前記食物繊維が、アルギン酸またはその塩、グルコマンナン、サイリウム、難消化性デキストリン、ラミナリン、小麦ふすま、ペクチン、ポリデキストロース、レジスタントスターチ、β-グルカン、イヌリン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、プルラン、グァーガムまたはその分解物、ローカストビーンガム、キサンタンガム、タマリンドガム、トラガントガム、ジェランガム、軟骨抽出物、コラーゲン、ヒアルロン酸またはその塩、リグニン、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、α−セルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群より選ばれる1種以上である、請求項5または7に記載の経口用組成物。
  9. 糖アルコールが、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトールおよびラクチトールからなる群より選ばれる1種以上である、請求項5、7または8のいずれか1項に記載の経口組成物。
  10. 前記抗便秘作用を有する天然植物体またはその抽出物が、桑の葉、イエロードッグの根、カモミール、ルイボスの葉、ユーカリの葉、シナモンの樹皮、ダンデライオン、トリファラ、センナ、アロエ、コリアンダー、パウダルコ、プルーン、クロレラ、ケール、ハトムギの実、ドクダミおよびプランタゴオバタの種皮からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項5、7〜9のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  11. 前記抗便秘作用を有する生薬が、ダイオウ、ボウショウおよび防風通聖散からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項5、7〜10のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  12. 前記タンニン類が、タンニン酸ベルベリン、タンニン酸アルブミンおよびゲンノショウコからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項6または7のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  13. 前記抗下痢作用を有する生薬が、チンピ、オウバク、クレオソート、アセンヤクおよびカンゾウからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項6、7または12のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  14. 前記抗下痢作用を有する天然植物体またはその抽出物が、レディースマントルの地上部、アーティチョークの葉、ゴールデンシールの根、イエロードッグの根、アニスの根、カモミール、穿心蓮 、ペパーミント、グァバの葉、ジュニパー油およびセージからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項6、7、12または13のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  15. さらに、ミネラル酵母類を含有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  16. 前記ミネラル酵母類が、クロム酵母であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  17. 食品、医薬部外品または医薬品であることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  18. 前記サラシア属植物の抽出物中に、1質量%以上の濃度でマンジフェリンを含有することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  19. 1日量中に1mg以上のマンジフェリンを含有することを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の経口用組成物。
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