JP2009214108A - 閉形状の枠を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】打ち抜き加工方法を連続的に作動させることによって、従前のパイプを製造する方法に比し、作業効率及び経済性に優れた閉形状の枠の製造方法を提供すること。
【解決手段】1個又は複数個の穴あけ用パンチ10を押圧方向先端に有しているプレス機1を板の移動方向に沿って複数段設け、当該穴あけ用パンチ10は、内側及び外側において閉形状を形成している二重の切断刃を備えており、前記板の移動に伴って、複数段のプレス機1を順次移動する板の同一部位に押圧することによって穴あけ用パンチ10の切断刃を当該同一部位に順次深く進入させながら、最終段階の切断刃によって当該板から打ち抜いて切断を行うことに基づき、前記課題を達成し得る閉形状の枠を製造する方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、部品間の接続等に使用する閉形状の枠の製造方法に関するものである。
接続素子等に使用する閉形状の枠は、様々な形状及び大きさを選択し得るが、例えば光ファイバーの接続素子として使用する場合には、数センチメートルないし数ミリメートルのような微細形状である場合が多い。
このような微細形状の場合には、金型成型を作動した場合には、生産効率、及び製造コストにおいて極めて不利である。
金型成形が採用困難であることに鑑み、閉形状の枠の製造においては、通常略円筒パイプを形成した後に、熱処理を伴う、圧延加工を行ったうえで所望の閉形状(例えば断面略矩形状)に変形したうえで、枠の幅に沿った切断を行い、必要な切削加工を行っていた。
しかしながら、前記のような熱処理を伴う圧変加工は極めて煩雑であって、特にパイプの肉厚が大きい場合には、相当大きな加工圧を必要とすることから製造効率が悪く、しかも製造コストにおいて相当の負担を免れることができなかった。
従来穴あけ用パンチを使用した打ち抜き加工が行われているが、当該加工においては、穴あけの後に残存した部分を製品とする場合が殆どであって、打ち抜いた部分を製品とすることは殆ど想定されていなかった。
このため、閉形状の枠の製造において、前記打ち抜き加工の技術を使用することは全く想定されていない。
その原因としては、一挙に変加工を行った場合の打ち抜かれた穴部分の形状としての精度が良好でないことに立脚している。
このような場合には、前記打ち抜き加工を順次連続させて作動することが必要となるが、打ち抜き加工の連続作動によって打ち抜いた穴部分を製品として採用することは、これ迄提唱されていない。
因みに、例えば特開平9−276954号公報、特開2001−105396号公報等が存在するが、これらは決して打ち抜いた部分を製品として目的としている訳ではない以上、本願発明のような閉形状の枠の製造方法として採用することは客観的に不可能であって、当該製造方法につき、格別の技術上の示唆を提供している訳ではない。
特開平9−276954号公報 特開2001−105396号公報
本発明は、打ち抜き加工方法を連続的に作動させることによって、従前のパイプを製造する方法に比し、作業効率及び経済性に優れた閉形状の枠の製造方法を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、1個又は複数個の穴あけ用パンチを押圧方向先端に有しているプレス機を板の移動方向に沿って複数段設け、当該穴あけ用パンチは、内側及び外側において閉形状を形成している二重の切断刃を備えており、前記板の移動に伴って、複数段のプレス機を順次移動する板の同一部位に押圧することによって穴あけ用パンチの切断刃を当該同一部位に順次深く進入させながら、最終段階の切断刃によって当該板から打ち抜いて切断を行うことに基づき閉形状の枠を製造する方法からなる。
前記のように、打ち抜き加工を作動している本発明においては、極めて短期間に、かつ効率的に閉形状の枠を製造することができ、しかも製造コストを安価とすることができる。
前記基本構成においては、図3に示すように、板の移動方向に沿って複数段のプレス枠に基づく抜き打ち加工を連続的に行っている。
前記のような連続的な工程を採用する技術的根拠としては、一挙に抜き打ち加工を行った場合には、切断刃を強制的に切断部分に食い込ませるため、切断部分の両側が切断に伴う押力によって大幅に変形し、しかも当該変形から回復し難いため精度の良い形状を得ることができないのに対し、複数のプレス機1の切断刃11を順次複数個切断作用する場合には、切断前の切断刃11と切断部位の衝突に基づく衝撃による瞬時の切断によって、部分的な変形が生じた後に、切断部の変形の全て又は一部が元の状態に回復した後に次の切断が行われるため変形が少なく、良好な精度による形状を得ることが可能であることに立脚している。
即ち、複数段のプレス機1及び切断刃11の採用は、一挙の切断に伴う押力変形を軽減し、精度の良い閉形状の枠を製造することにある。
したがって、前記基本構成においては、少なくとも2段以上のプレス機1を備えることを必要としており、通常10段以上を設定する場合が多い。
プレス機1が有している切断刃11の数は1個又は複数個であるが、複数個作動する場合には、通常一列に配列することが加工制御のうえで便利である。
切断刃11に対する押圧に基づく切断によって、閉形状の枠が形成される以上、当該切断刃11は、枠を形成する側の面を切断刃の移動方向に沿って平坦形状であることが望ましい。
特に、図4に示すように、外側の切断刃11の外側面は先端からプレス機1に接続されている根元方向に沿って順次太くなるように傾斜しており、閉形状の枠の外側部位を切断する内側面は傾斜せずに押圧方向と平行面を形成していることによる片側テーパー形状断面を呈しており、内側の切断刃11の外側面は先端からプレス機1に接続されている根元方向に沿って内側が順次太くなるように傾斜しており、閉形状の枠の内側部位を切断する外側面は傾斜せずに押圧方向と平行面を形成していることによる片側テーパー形状断面を呈していることを特徴とする実施形態の場合には、切断部分に食い込む際の衝撃に伴ってスムースな切断を実現することができる。
しかも、閉形状の枠の外側面及び内側面につき前記のような略平坦形状とすることが可能となる。
前記実施形態のような断面片側テーパー形状の切断刃11の場合に、移動する板2を先に押圧する切断刃11に比し、後に押圧する切断刃11の先端付近における傾斜角度が小さいことを特徴とする構成を採用した場合には、切断刃11が順次板の深い位置に侵入しても円滑な切断を維持することが可能となる。
プレス機1の作動によって切断刃11が円滑に板2を切断するためには、切断部分に潤滑油を順次注入すると良い。
前記基本構成に立脚したうえで、前記の如き実施形態の方法を採用することによって、図5に示すように、例えば断面略矩形状、又は断面略六角形状のような閉形状の枠を得ることができる。
以下、実施例にしたがって説明する。
実施例1は、図1に示すように、移動する板2を先に押圧する切断刃に比し、後に押圧する切断刃11のほうが長いことを特徴としている。
このような実施例1においては、切断刃11の各切断部位において、刃の長さを調整し、各位置に応じた切断刃11の効率的な作用を実現することが可能となる。
実施例2は、図2に示すように、切断の工程の後に切断された閉形状の枠を切断刃11を有していない穴あけ用パンチ10によって押圧し、板2から外す工程を付加したことを特徴としている。
このような実施例2においては、切断が終了した後に製造の目的とする閉形状の枠を板から確実に取り出すことが可能となる。
本発明は、所望の形状、及び大きさに基づく閉形状の枠の製造分野に利用することが可能である。
実施例1の構成を示す断面図である。 実施例2の構成を示す側断面図である。 本発明の基本構成を示す側面図である。 切断刃の典型的な実施形態を示す断面図である。 本発明によって製造された閉形状の枠の断面形状であって、(a)は略矩形の場合を示しており、(b)は略六角形の場合を示す。
符号の説明
1 プレス機
10 穴あけ用パンチ
11 切断刃
2 板

Claims (7)

  1. 1個又は複数個の穴あけ用パンチを押圧方向先端に有しているプレス機を板の移動方向に沿って複数段設け、当該穴あけ用パンチは、内側及び外側において閉形状を形成している二重の切断刃を備えており、前記板の移動に伴って、複数段のプレス機を順次移動する板の同一部位に押圧することによって穴あけ用パンチの切断刃を当該同一部位に順次深く進入させながら、最終段階の切断刃によって当該板から打ち抜いて切断を行うことに基づき閉形状の枠を製造する方法。
  2. 外側の切断刃の外側面は先端からプレス機に接続されている根元方向に沿って順次太くなるように傾斜しており、閉形状の枠の外側部位を切断する内側面は傾斜せずに押圧方向と平行面を形成していることによる片側テーパー形状断面を呈しており、内側の切断刃の外側面は先端からプレス機に接続されている根元方向に沿って内側が順次太くなるように傾斜しており、閉形状の枠の内側部位を切断する外側面は傾斜せずに押圧方向と平行面を形成していることによる片側テーパー形状断面を呈していることを特徴とする請求項1記載の閉形状の枠を製造する方法。
  3. 移動する板を先に押圧する切断刃に比し、後に押圧する切断刃の先端付近における傾斜角度が小さいことを特徴とする請求項2記載の閉形状の枠を製造する方法。
  4. 移動する板を先に押圧する切断刃に比し、後に押圧する切断刃のほうが長いことを特徴とする請求工1,2,3の何れかに記載の閉形状の枠を製造する方法。
  5. 切断の工程の後に切断された閉形状の枠を切断刃を有していない穴あけ用パンチによって押圧し、板から外す工程を付加したことを特徴とする請求項1,2,3,4の何れかに記載の閉形状の枠を製造する方法。
  6. 切断部位に潤滑油を注入することを特徴とする請求項1,2,3,4,5の何れかに記載の閉形状の枠を製造する方法。
  7. 閉形状の枠は光ファイバーの接続素子であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6の何れかに記載の閉形状の枠を製造する方法。
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