JP2009213282A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ Download PDF

Info

Publication number
JP2009213282A
JP2009213282A JP2008054770A JP2008054770A JP2009213282A JP 2009213282 A JP2009213282 A JP 2009213282A JP 2008054770 A JP2008054770 A JP 2008054770A JP 2008054770 A JP2008054770 A JP 2008054770A JP 2009213282 A JP2009213282 A JP 2009213282A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brushless motor
angle
motor
skew
magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008054770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5199704B2 (ja
Inventor
Masamichi Okubo
雅通 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuba Corp filed Critical Mitsuba Corp
Priority to JP2008054770A priority Critical patent/JP5199704B2/ja
Publication of JP2009213282A publication Critical patent/JP2009213282A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5199704B2 publication Critical patent/JP5199704B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)

Abstract

【課題】高出力と低トルクリップルを共に満たしつつ、スキュー着磁が容易で性能にバラツキが少ないブラシレスモータを提供する。
【解決手段】2P3S×n構成のブラシレスモータにて、磁極としてリングマグネットを使用すると共に、ステータコイルにΔ結線を採用し、スキュー着磁作業を容易にしつつ、ピーク電流値を抑え出力アップを図る。また、マグネットの着磁角θrと極ピッチ角θpとの比θr/θpを0.5≦θr/θp≦0.9とする。これにより、2P3S×n構成のブラシレスモータにて、スキュー角を電気角39°≦θskew≦54°としつつ、ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率を概ね4.5%〜6.5%にすることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、スキュー構造を有するブラシレスモータに関し、特に、リングマグネットを用いた低トルクリップル・高出力なブラシレスモータに関する。
従来より、ブラシレスモータの静粛性能を向上させるため、正弦波駆動によって通電の切り替わりを滑らかにし、トルククリップルを低減させる制御方式が知られている。このような正弦波駆動では、誘起電圧波形が正弦波形状となるモータに対し、電流値が正弦波状に変化する電流を供給することにより、通常の120°矩形波駆動の場合に比して、トルクリップルを小さくしている。また、トルクリップルを低減させる方法としては、ロータ磁極等を軸方向に傾斜させるスキュー構造も広く知られている。このスキュー構造を採用したモータでは、誘起電圧波形の高調波成分が低減するため、誘起電圧波形を滑らかな正弦波形にすることができ、正弦波駆動時のトルクリップル低減効果がより向上する。
特開2006-174692号公報
ところが、スキュー構造のモータでは、スキュー角を大きくすると、高調波成分と共に、誘起電圧の基本波成分も低下する。モータの出力トルクは、概ね、誘起電圧とモータ電流との積となるため、トルクの大きさは、専ら基本波成分に依存する。このため、トルクリップル低減のため、スキュー角を大きくすると、モータトルクが減少し、電圧利用率が低くなる。その一方、モータトルク確保のため、スキューを小さくし、誘起電圧の低下を抑えた状態でモータ仕様を設定すると、その分、高調波成分が増加するため、トルクリップルが増大する。このため、ブラシレスモータでは、トルクリップルの低減と出力の向上を共に満たすことが難しく、その対策が求められていた。
一方、例えば、電動パワーステアリング装置用のブラシレスモータなどでは、小型化・高出力化の要請から、ロータマグネットとして、高磁束密度に着磁可能なセグメントマグネットの使用が増加している。ところが、セグメントマグネットは、着磁時にマグネットの角度を設定する必要があり、スキュー着磁を行うことが難しい。このため、セグメントマグネットを使用するモータでは、スキュー構造を実現すべく、マグネットの段積みによるいわゆるステップスキューが行われている。しかしながら、ステップスキュー構造のモータでは、実際には、組み付け状態や物性値、加工精度などにバラツキがあり、モータ性能にバラツキが生じ易いという問題があった。
本発明の目的は、高出力と低トルクリップルを共に満たしつつ、スキュー着磁が容易で性能にバラツキが少ないブラシレスモータを提供することにある。
本発明のブラシレスモータは、2n(nは正の整数)個の磁極を有するロータと、3n個のスロットを有するステータとを備えてなるブラシレスモータであって、前記磁極を形成するマグネットとして、周方向に沿って磁極が配置されたリングマグネットを使用すると共に、前記ステータに巻装されるコイルをΔ結線としたことを特徴とする。
本発明にあっては、リングマグネットの採用により、スキュー着磁が容易となり、着磁作業に要する工数削減が図られる。また、ステップスキュー構造に比して、スキュー角度のバラツキを抑えることができ、モータ性能のバラツキが抑えられる。さらに、Δ結線を採用することにより、線間誘起電圧が台形波化され、ピーク電流値が抑えられる。
前記ブラシレスモータにおいて、その誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率を4.5%〜6.5%としても良く、これにより、正弦波駆動に対してトルクや回転数が効果的に増大する。また、前記ロータのスキュー角θskewを電気角39°≦θskew≦54°としても良く、これにより、誘起電圧における全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率が大きくなる。さらに、前記マグネットの着磁角θrと前記磁極の極ピッチ角θpとの比θr/θpが、0.5≦θr/θp≦0.9としても良く、これにより、2P3S×n構成のブラシレスモータにて、スキュー角を電気角39°≦θskew≦54°としつつ、ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率を概ね4.5%〜6.5%にすることができる。
また、前記ブラシレスモータを、6個(n=3)の前記磁極と、9個の前記スロットを有する6極9スロット構造としても良く、前記ブラシレスモータを、電動パワーステアリングの駆動源として使用しても良い。本発明によるブラシレスモータの場合、低トルクリップル、高出力を共に満たすことから、トルクリップルへの要求が厳しく、小型・高出力化が求められる電動パワーステアリング用のモータとして特に有用である。
本発明のブラシレスモータは、いわゆる2P3S×n構成のブラシレスモータにて、磁極にリングマグネットを使用すると共に、ステータコイルにΔ結線を採用したので、スキュー着磁が容易となり、着磁作業に要する工数削減が図られる。また、スキュー角度のバラツキを抑えることができ、モータ性能のバラツキを抑えることが可能となる。さらに、Δ結線の採用により、線間誘起電圧を台形波化でき、ピーク電流値の抑制が図られ、モータ出力を増大させることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。図1に示すように、ブラシレスモータ1(以下、モータ1と略記する)は、外側にステータ(固定子)2、内側にロータ(回転子)3を配したインナーロータ型のブラシレスモータとなっている。モータ1は、例えば、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS)の動力源として使用され、自動車のステアリングシャフトに対し動作補助力を付与する。モータ1は、ステアリングシャフトに設けられた減速機構部に取り付けられ、モータ1の回転は、この減速機構部によってステアリングシャフトに減速されて伝達される。
ステータ2は、有底円筒形状のケース4と、ステータコア5、ステータコア5に巻装されたステータコイル6(以下、コイル6と略記する)及びステータコア5に取り付けられるバスバーユニット(端子ユニット)7とから構成されている。ケース4は、鉄等にて有底円筒状に形成されており、その開口部には、図示しない固定ネジによってアルミダイキャスト製のブラケット8が取り付けられる。ステータコア5は、図2に示すように、複数個(ここでは9個)の分割コア9を周方向に集成した構成となっている。ステータコア5には、9個のティース5aが径方向内側に向かって突設されている。分割コア9は、電磁鋼板からなるコアピースを積層して形成され、その周囲には合成樹脂製のインシュレータ11が取り付けられている。
インシュレータ11の外側にはコイル6が巻装され、ステータコア5の一端側には、コイル6の端部6aが径方向に引き出されている。ステータコア5の一端側には、合成樹脂製の本体部内に銅製のバスバーがインサート成形されたバスバーユニット7が取り付けられる。バスバーユニット7の周囲には複数個の給電用端子12が径方向に突設されており、バスバーユニット7の取り付けに際し、コイル端部6aは、この給電用端子12と溶接される。バスバーユニット7では、バスバーはモータ1の相数に対応した個数(ここでは、U相,V相,W相分の3個)設けられている。各コイル6は、Δ結線にて接続されており、各コイル6はその相に対応した給電用端子12と電気的に接続される。ステータコア5は、バスバーユニット7を取り付けた後、ケース4内に圧入固定される。
ステータ2の内側にはロータ3が挿入されている。ロータ3はロータシャフト13を有しており、ロータシャフト13はベアリング14a,14bによって回転自在に支持されている。ベアリング14aはケース4の底部中央に、ベアリング14bはブラケット8の中央部にそれぞれ固定されている。ロータシャフト13には、円筒形状のロータコア15が固定されており、その外周には、円筒状のリングマグネット(永久磁石)16(以下、マグネット16と略記する)が接着固定されている。マグネット16の外側には、有底円筒形状のマグネットカバー17が取り付けられている。
マグネット16には、スキュー着磁が施されており、軸方向に沿って傾斜する形で磁極が設けられている。マグネット16の磁極は、周方向に沿って6極設けられており、これにより、モータ1は6極9スロット(6P9S)構造となっている。本発明のモータ1では、磁極としてリングマグネット16を用いているため、セグメントマグネットに比してスキュー着磁が容易であり、着磁作業に要する工数を削減することができる。また、ステップスキュー構造に比して、スキュー角度のバラツキを抑えることができ、モータ性能のバラツキを抑えることが可能となる。
マグネット16の図1において左側には、回転角度検出手段であるレゾルバ21のロータ(レゾルバロータ)22が取り付けられている。ロータ22の内周には、キー溝22aが形成されており、ロータシャフト13の外周に取り付けられたキー18と嵌合する。キー18は、マグネット16の着磁の際にも位置決め用に使用され、マグネット16には、キー18の位置を基準として、所定の位置に磁極が形成される。従って、ロータ22をキー18によってロータシャフト13に固定することにより、ロータ22とマグネット16の各磁極が所定の角度関係で位置決めされる。
レゾルバ21のステータ(レゾルバステータ)23は、金属製のレゾルバホルダ24内に圧入され、その状態でブラケットホルダユニット25に固定されている。レゾルバステータ23には、ロータ22の回転に伴って出力される信号を伝送するための図示しないセンサハーネスが固定されている。センサハーネスは、ブラケット8とブラケットホルダユニット25との間を周方向に沿って引き回され、ブラケット8の外周部から装置外へと引き出される。
モータ1では、レゾルバホルダ24は有底円筒形状に形成されており、ブラケットホルダユニット25の中央部に挿入装着される。一方、フランジ部24aが形成された開口側端部は、ブラケット8に設けられたリブ26の端部外周に軽圧入される。リブ26は、ブラケット8の中央部に、軸方向に向かって円筒形状に突設されており、その内側には、ロータシャフト13を支持するベアリング14bが固定されている。従って、リブ26にレゾルバホルダ24を軽圧入することにより、レゾルバステータ23がロータシャフト13と同心状に取り付けられる。
ブラケットホルダユニット25は合成樹脂にて形成されており、金属製の雌ネジ部27がインサート成形されている。雌ネジ部27には、ブラケット8の外側から取付ネジ28がねじ込まれ、これにより、レゾルバホルダ24がブラケット8の内側に固定される。ブラケットホルダユニット25にはまた、給電配線29と接続された外部給電用端子31が3個(U,V,Wの各相)設けられている。各外部給電用端子(U,V,W)31は、ブラケットホルダユニット25内に設けられたバスバー端子32(U,V,W)と溶接される。
バスバー端子32は、バスバーユニット7から軸方向に向かって突設されており、モータ1を組み付けると、バスバー端子32と外部給電用端子31が並列に対向するようになっている。モータ1では、ケース4にブラケット8を取り付けた後、バスバー端子32と外部給電用端子31を溶接固定する。ブラケット8にはそのための作業孔33が形成されおり、作業孔33には、溶接工程後にブラケットキャップ34が取り付けられる。
ところで、当該モータ1では、従来のブラシレスモータと異なり、コイル6がΔ結線にて接続されている。これは、モータ1では、マグネットの磁束分布が台形状となるリングマグネット16を用いているため、従来と同様にコイル6をY結線とすると、線間誘起電圧波形が台形波とならず、トルクリップルを0とする電流波形もまた台形波ではなくなり、ピーク電流値を抑えられなくなるためである。台形波電流は、正弦波電流に比して波高値が抑えられるため、ピーク電流値を下げることができる一方、同じピーク電流値の場合、台形波の方が多く電流を流すことができ、モータ出力も増大する。これに対し、電流波形が凸部を持つ非台形波となると、ピーク電流値が抑えられず、その分、電流を多く流すことができなくなり、モータ出力が抑えられてしまう。
そこで、モータ1では、Y結線と等価交換可能であり、しかも、5次と7次の高調波の符号が反転するΔ結線をコイル6に採用し、線間誘起電圧を台形波化してピーク電流値の抑制を図っている。つまり、本発明のモータ1は、スキュー着磁が容易、かつ、スキュー角度のバラツキが少ないリングマグネット16を使用して、トルクリップルの低減を図る一方、リングマグネットの使用によるピーク電流値増大という弊害をΔ結線の採用により解消している。
一方、2P3Sの整数倍の構造(モータ1は、2P3S×3=6P9S)を有するモータの誘起電圧には、5次以上の奇数次の高調波成分が含まれており、その中でも5次成分が最も多く含まれる。なお、2P3S×nの場合、Δ結線にて循環電流となる3次高調波は、短節巻係数Kp=cos{n・(1-β)・π/2}=0となるため発生しない(n:次数,β:コイルピッチ/極ピッチ角、2P3Sではβ=2/3となり、n=3の場合にはcosは0)。また、基本波に5次高調波成分のみを含ませると、線間誘起電圧が略台形波となり、このとき、モータ駆動電流を台形波とすれば、前述のように、トルクリップルを0に近付けることができ、ピーク電流値も下げることができる。
そこで、発明者らは、2P3S×n構造のモータの前記特性に着目し、高調波成分を可能な限り5次成分のみとし、他の次数成分を少なくする構成を検討した。そして、各種実験の結果、次の結論を得た。
(1)誘起電圧の基本波に対する5次高調波成分の含有率を4.5%〜6.5%とすると、正弦波駆動に対してトルクや回転数が効果的に増大する。
(2)スキュー角を電気角39°≦θskew≦54°とすると、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率が大きく(90%)なる。なお、電気角39°≦θskew≦54°は、6P9Sのモータにおける機械角13°≦θskew≦18°に相当する。
(3)マグネット16における着磁角θrを0.5≦θr/θp≦0.9、好ましくは0.52≦θr/θp≦0.86とすると、(2)の条件を満たしつつ、5次高調波成分の含有率が概ね4.5%〜6.5%となる(θp:極ピッチ角)。
以下、前記(1)〜(3)のそれぞれについて、実験結果に基づいて説明する。まず、(1)に関し、図3は、5次高調波成分の含有率と、正弦波駆動に対するトルク増加率及び回転数増加率との関係を示したグラフである。図3に示すように、5次高調波成分が大きくなるにつれてトルクや回転数も大きくなるが、ある量を超えると逆に低下する。また、トルク増加率と回転数増加率の変化には差異があり、前者は約5%、後者は約6.5%でピークとなる。そこで、両者が3%以上の増加率を確保できる範囲を有効と考え、(1)のように、含有率4.5%〜6.5%が好ましいとの結論を得た。
次に、(2)に関し、図4は、6P9Sのモータにおけるスキュー角(電気角)と、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率との関係を示したグラフである。図4に示すように、スキュー角が大きくなるにつれて5次高調波成分の含有率も大きくなるが、54°を超えると低下し、66°を超えると急減する。そこで、5次高調波成分の含有率が90%以上となる範囲を有効と考え、(2)のように、2P3S×nのモータにて、スキュー角(電気角)39°≦θskew(電気角)≦54°(6P9S:機械角13°≦θskew≦18°)が好ましいとの結論を得た。なお、図4はマグネット幅や内外径の偏芯量等を変えたモータにて、前記関係を調べたものであるが、両者の関係には、マグネット形態に依らず同様の傾向が得られた。
さらに、(3)に関し、図5は、6P9Sのモータにおけるθr/θp(着磁角/極ピッチ角)と、誘起電圧中の5次高調波成分の含有率との関係を、スキュー角をパラメータとして調べた結果を示すグラフである。また、図6(a)(b)は、着磁角θrと極ピッチ角θpの関係を示す説明図である。図6(a)に示すように、極ピッチ角θpは、ロータ3の回転中心Oに対する各磁極の中心角であり、ここでは、6極構成のため、θp=60°(機械角)となる。これに対し、着磁角θrは、図6(b)に示すように、各磁極中(ピッチθp)にて所定の磁力を有する範囲を示している。マグネット16では、このθrの範囲が軸方向に沿って帯状に延びており、この帯状の部分を傾斜させることによりスキュー構造が形成されている。
図5に示すように、着磁角と極ピッチ角の比θr/θpが0.4を超えると、比が大きくなるに連れて5次高調波成分の含有率も大きくなる。また、スキュー角が小さいと、5次高調波成分の含有率も大きくなる。そこで、スキュー角が39°≦θskew(電気角)≦54°で、しかも、5次高調波成分の含有率が4.5%〜6.5%となる範囲を見ると、図5に斜線を施した部分がそれを満たす範囲となる。すなわち、0.5≦θr/θp≦0.9とすると、(1)と(2)を共に満たすモータを得ることができる。
このように、本発明のブラシレスモータでは、ロータ3の磁極として、リングマグネット16を使用することにより、スキュー着磁が容易となり、スキュー角度のバラツキも抑えられるため、モータ性能のバラツキを抑えることが可能となる。また、リングマグネット16の使用に伴い、従来同様、コイル6をY結線とするとピーク電流値が増大し出力低下を招くことから、Y結線と等価交換可能なΔ結線の採用により、線間誘起電圧を台形波化し、ピーク電流値を抑え、出力の増大を図っている。
さらに、線間誘起電圧を台形波化する観点から5次高調波成分に着目し、その含有率を4.5%〜6.5%とすると共に、スキュー角を電気角39°≦θskew≦54°とすることにより、5次高調波成分の含有率を高め、トルクや回転数が効果的に増大させる。その場合、リングマグネット16では、着磁角θrと極ピッチ角θpの比を0.5≦θr/θp≦0.9とすると、スキュー角の前記条件を満たしつつ、5次高調波成分の含有率が概ね4.5%〜6.5%の範囲に収まる。従って、リングマグネット16を使用しコイル6をΔ結線とすると共に、θr/θpを0.5〜0.9(好ましくは、0.52〜0.86)の範囲に設定することにより、高出力と低トルクリップルを共に満たしつつ、スキュー着磁が容易で性能にバラツキが少ないブラシレスモータを実現することが可能となる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、コラムアシスト式のEPSに使用されるブラシレスモータを示したが、他の方式のEPS用モータにも本発明は適用可能である。加えて、EPSや各種車載電動品用のモータのみならず、本発明は、広くブラシレスモータ一般にも適用可能である。また、前述の実施例では、マグネットを6個用いた6極9スロットのブラシレスモータに本発明を適用した例を示したが、モータのマグネットやスロットの構成はこれには限定されず、本発明は、2極3スロットの整数倍の構成のブラシレスモータに広く適用可能である。
本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。 図1のモータにおけるステータの構成を示す説明図である。 誘起電圧中の5次高調波成分の含有率と、正弦波駆動に対するトルク増加率及び回転数増加率との関係を示したグラフである。 6極9スロットのモータにおけるスキュー角(電気角)と、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率との関係を示したグラフである。 6P9Sのモータにおけるθr/θp(着磁角/極ピッチ角)と、誘起電圧中の5次高調波成分の含有率との関係を、スキュー角をパラメータとして調べた結果を示すグラフである。 図1のモータにおけるマグネットの形状を示す説明図である。
符号の説明
1 ブラシレスモータ
2 ステータ
3 ロータ
4 ケース
5 ステータコア
5a ティース
6 コイル
6a 端部
7 バスバーユニット
8 ブラケット
9 分割コア
11 インシュレータ
12 給電用端子
13 ロータシャフト
14a,14b ベアリング
15 ロータコア
16 リングマグネット
17 マグネットカバー
18 キー
21 レゾルバ
22 ロータ
23 レゾルバステータ
24 レゾルバホルダ
24a フランジ部
25 ブラケットホルダユニット
26 リブ
27 雌ネジ部
28 取付ネジ
29 給電配線
31 外部給電用端子
32 バスバー端子
33 作業孔
34 ブラケットキャップ
O ロータ回転中心
θskew スキュー角
θp 極ピッチ角
θr 着磁角

Claims (6)

  1. 2n(nは正の整数)個の磁極を有するロータと、3n個のスロットを有するステータとを備えてなるブラシレスモータであって、
    前記磁極を形成するマグネットとして、周方向に沿って磁極が配置されたリングマグネットを使用すると共に、前記ステータに巻装されるコイルをΔ結線としたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率が4.5%〜6.5%であることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項2記載のブラシレスモータにおいて、前記ロータのスキュー角θskewが電気角39°≦θskew≦54°であることであることを特徴とするブラシレスモータ。
  4. 請求項3記載のブラシレスモータにおいて、前記マグネットの着磁角θrと前記磁極の極ピッチ角θpとの比θr/θpが、0.5≦θr/θp≦0.9であることを特徴とするブラシレスモータ。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、6個(n=3)の前記磁極と、9個の前記スロットを有する6極9スロット構造であることを特徴とするブラシレスモータ。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、電動パワーステアリングの駆動源として使用されるモータであることを特徴とするブラシレスモータ。
JP2008054770A 2008-03-05 2008-03-05 ブラシレスモータ Expired - Fee Related JP5199704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054770A JP5199704B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ブラシレスモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054770A JP5199704B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ブラシレスモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009213282A true JP2009213282A (ja) 2009-09-17
JP5199704B2 JP5199704B2 (ja) 2013-05-15

Family

ID=41185882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008054770A Expired - Fee Related JP5199704B2 (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ブラシレスモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5199704B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017203458A (ja) * 2016-05-10 2017-11-16 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー 真空ポンプ及び電動モーター
WO2019235096A1 (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 株式会社ミツバ ブラシレスモータ
CN110720170A (zh) * 2017-04-07 2020-01-21 罗伯特·博世有限公司 用于无刷直流电机、尤其用于内转子电动机的转子以及带有这样的转子的电机

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6158456A (ja) * 1984-08-30 1986-03-25 Mitsubishi Chem Ind Ltd モ−タ−
JPH05168181A (ja) * 1991-12-13 1993-07-02 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd ブラシレスモータ
JPH08126279A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Hitachi Metals Ltd ブラシレスdcモータ
JP2001078413A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ブラシレスモータ
JP2004129486A (ja) * 2002-08-08 2004-04-22 Daido Steel Co Ltd ブラシレスモータ
JP2004274963A (ja) * 2003-03-12 2004-09-30 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング装置用永久磁石型モータ
JP2006086319A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Mitsubishi Electric Corp リング型焼結磁石
JP2006238604A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Hitachi Ltd 永久磁石式回転機
JP2006320088A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石式回転電機

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6158456A (ja) * 1984-08-30 1986-03-25 Mitsubishi Chem Ind Ltd モ−タ−
JPH05168181A (ja) * 1991-12-13 1993-07-02 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd ブラシレスモータ
JPH08126279A (ja) * 1994-10-20 1996-05-17 Hitachi Metals Ltd ブラシレスdcモータ
JP2001078413A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ブラシレスモータ
JP2004129486A (ja) * 2002-08-08 2004-04-22 Daido Steel Co Ltd ブラシレスモータ
JP2004274963A (ja) * 2003-03-12 2004-09-30 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング装置用永久磁石型モータ
JP2006086319A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Mitsubishi Electric Corp リング型焼結磁石
JP2006238604A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Hitachi Ltd 永久磁石式回転機
JP2006320088A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石式回転電機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017203458A (ja) * 2016-05-10 2017-11-16 プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー 真空ポンプ及び電動モーター
CN110720170A (zh) * 2017-04-07 2020-01-21 罗伯特·博世有限公司 用于无刷直流电机、尤其用于内转子电动机的转子以及带有这样的转子的电机
JP2020513189A (ja) * 2017-04-07 2020-04-30 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh ブラシレス直流モータのためのロータ、電気モータ、及び、手持ち工作機械
WO2019235096A1 (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 株式会社ミツバ ブラシレスモータ
CN112154592A (zh) * 2018-06-08 2020-12-29 株式会社美姿把 无刷马达

Also Published As

Publication number Publication date
JP5199704B2 (ja) 2013-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5523112B2 (ja) ブラシレスモータ
JP5123008B2 (ja) ブラシレスモータ
JP6411833B2 (ja) ブラシレスモータ
JP5123009B2 (ja) ブラシレスモータ
US9627936B2 (en) Permanent magnet motor
JP5058849B2 (ja) ブラシレスモータ
JP4440275B2 (ja) 三相回転電機
JP6226867B2 (ja) ブラシレスモータ及びブラシレスモータ用ロータ
US20110018384A1 (en) Motor
JP2010051150A (ja) ブラシレスモータ
JP2008141803A (ja) ブラシレスモータ
JP2009213283A (ja) ブラシレスモータ
JP5199704B2 (ja) ブラシレスモータ
JP2009153269A (ja) ブラシレスモータ
JP2014093914A (ja) ブラシレスモータ
JP2019022431A (ja) モータ及びブラシレスワイパーモータ
JP5667803B2 (ja) 回転電機の回転子
JP2013192359A (ja) ブラシレスモータ
JP2009153268A (ja) ブラシレスモータ
JP2010187491A (ja) ブラシレスモータ
JP6065436B2 (ja) 電動モータ
JP2014183613A (ja) ブラシレスモータの制御方法及び制御装置
CN111033951A (zh) 无刷电机
JP2014054060A (ja) ブラシレスモータ
JP2012227989A (ja) ブラシレスモータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5199704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees