JP2009213078A - 動画像符号化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2値化変換部3により変換された2値シンボルからコンテクストの選択に用いる周辺パラメータ情報を算出するブロック情報制御部4を中間バッファ6の前段に備え、中間バッファ6を介して、ブロック情報制御部4により算出された周辺パラメータ情報を確率分布推定値計算部7に提供するように構成する。これにより、逆2値化変換器を中間バッファ6の後段に実装する必要がなくなる。
【選択図】図1
Description
最新の動画像符号化の国際標準規格の一つに、ITU−T H.264/MPEG−4AVC(以下、「H.264」と称する)が存在する。
H.264では、エントロピー符号化方式として、CAVLC(Context−Adaptive Variable Length Coding)と呼ばれる可変長符号化方式と、CABAC(Context−Adaptive Binary Arithmetic Coding)と呼ばれる算術符号化方式とを採用し、これら2方式をモードにより切り替えて使用するようにしている。
これら2方式のうち、CABACのような算術符号化方式では、定常的な信号を理論上、エントロピーの限界まで圧縮することが可能であると言われている。
このような2値算術符号化は、符号化効率が高い反面、算術符号の符号化の処理コストが高いことが知られている。
そのため、高いビットレートで、2値算術符号化を実時間で処理することは難易度が高く、工夫が必要になる。
図3の動画像符号化装置は、CABAC符号化器とCAVLC器を搭載し、モード選択によって、CABAC符号化器により生成されたストリーム又はCAVLC器により生成されたストリームのいずれかを出力するように構成されている。
即ち、ブロック符号化器21は、算術符号化器27によるストリームの生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号に対して動きベクトル探索、動き補償予測、イントラ予測、離散整数変換、量子化、逆量子化、逆離散整数変換、ループ内フィルタ処理などの情報源符号化を実施することにより、ストリームの生成に必要なブロック情報を生成する。
ここで、ブロック情報としては、量子化変換係数、量子化パラメータ、有効ブロックパタン、予測モード、動きベクトルなどが該当する。
逆2値化変換器24は、中間バッファ23に格納された2値シンボルを読み出し、制御器25から出力される2値シンボルの構成情報(例えば、多値シンボルが示すパラメータ種別、2値シンボルのフォーマット情報、逆変換を実施するタイミングなど)を用いて、その2値シンボルからブロック情報を復元し、そのブロック情報をメモリ26に格納する。
算術符号化器27は、中間バッファ23に格納された2値シンボルを読み出し、制御器25から出力された確率分布の推定値を用いて、その2値シンボルを算術符号化してストリームを生成する。
中間バッファ23の前段に配置されている2値化変換器22では、多値シンボルの単位での処理が可能であるため、入力される多値シンボルの最大レートで規定される速度が達成されればよい。
このため、2値化変換器22は、ブロック符号化器21と同一の速度での動作が可能であり、1ピクチャの符号化は常に1ピクチャ時間であるといった動作になる。
このため、一般的に、符号化ストリームの容量が大きいIピクチャの符号化時間は長く、符号化ストリームの容量が小さいPピクチャやBピクチャの符号化時間は短いといった動作になる。
上記のような中間バッファ23の速度緩衝を利用することにより、2値算術符号化の実時間処理を比較的実用的なハードウェアで可能にしているが、中間バッファ23の前段の処理部と後段の処理部で処理速度が異なるため、ブロック符号化器21が利用する符号化制御情報にも工夫が必要となっている。
この遅延量は時間変動し、例えば、Iピクチャの直後では遅延量が大きくなり、PピクチャやBピクチャの直後では遅延量が小さくなることがある。
ブロック符号化器21では、算術符号化器27によるストリームの生成ビット数と、中間バッファ23から出力される2値シンボル数から、2値シンボルの圧縮率を推定する。
そして、ブロック符号化器21は、2値シンボルの圧縮率と中間バッファ23に格納される2値シンボルの蓄積量から、算術符号化器27によるストリームの生成ビット数を補正し、補正後の生成ビット数を符号化制御情報として利用する。
また、ブロック符号化器21にフィードバックされる符号化制御情報(算術符号化器27によるストリームの生成ビット数)が2値シンボルの圧縮率の推定値に基づいて補正されているが、圧縮率の推定値に基づく補正では、補正精度が悪く(H.264規格では、2値シンボルの圧縮率は1.33以下となるように規定されているが、これは逆に、最大で3割以上の誤差が生じ得ることを意味している)、ブロック符号化器21による情報源符号化精度が劣化することがある課題があった。
また、この発明は、符号化制御情報の精度を高めて、情報源符号化精度の向上を図ることができる動画像符号化装置を得ることを目的とする。
図1はこの発明の実施の形態1による動画像符号化装置を示す構成図であり、図において、ブロック符号化部1は画像信号を情報源符号化して、ストリームの生成に必要なブロック情報を生成する処理を実施する。
即ち、ブロック符号化部1は生成ビット数補正部13により補正された生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号に対して動きベクトル探索、動き補償予測、イントラ予測、離散整数変換、量子化、逆量子化、逆離散整数変換、ループ内フィルタ処理などの情報源符号化を実施することにより、ストリームの生成に必要なブロック情報を生成する。
ここで、ブロック情報としては、量子化変換係数、量子化パラメータ、有効ブロックパタン、予測モード、動きベクトルなどが該当する。
なお、ブロック符号化部1はブロック符号化手段を構成している。
CABAC符号化器2の2値化変換部3はブロック符号化部1により生成されたブロック情報を2値シンボルに変換して、その2値シンボルを中間バッファ6に格納し、そのブロック情報をブロック情報制御部4に出力する処理を実施する。なお、2値化変換部3は2値化変換手段を構成している。
ブロック情報メモリ5は周辺パラメータ情報の算出に使用する周辺ブロックのブロック情報を格納するメモリである。
なお、ブロック情報制御部4及びブロック情報メモリ5から周辺パラメータ情報算出手段が構成されている。
確率分布推定値計算部7は中間バッファ6に格納された周辺パラメータ情報を用いてコンテクストを選択し、確率分布推定値メモリ8から当該コンテクストに対応する確率分布の推定値を取得する処理を実施する。
確率分布推定値メモリ8はコンテクストに対応する確率分布の推定値を格納しているメモリである。
なお、確率分布推定値計算部7及び確率分布推定値メモリ8から確率分布推定値取得手段が構成されている。
なお、CAVLC符号化器10はエントロピー符号化手段を構成している。
FIFOメモリ制御部12はFIFOメモリ11による生成ビット数の格納時間が、中間バッファ6による2値シンボルの格納時間と一致するように制御して、その生成ビット数を遅延させる処理を実施する。
なお、FIFOメモリ11及びFIFOメモリ制御部12から生成ビット数遅延手段が構成されている。
ここでは、生成ビット数補正部13をブロック符号化部1と別個に設けているが、ブロック符号化部1が生成ビット数補正部13を内蔵するようにしてもよい。
セレクタ14はCABACモード時には、CABAC符号化器2により生成されたストリームを選択して出力し、CAVLCモード時には、CAVLC符号化器10により生成されたストリームを選択して出力する処理を実施する。
ブロック符号化部1は、画像信号を入力すると、その画像信号を情報源符号化して、ストリームの生成に必要なブロック情報を生成する。
即ち、ブロック符号化部1は、後述する生成ビット数補正部13により補正された生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号に対して動きベクトル探索、動き補償予測、イントラ予測、離散整数変換、量子化、逆量子化、逆離散整数変換、ループ内フィルタ処理などの情報源符号化を実施することにより、ストリームの生成に必要なブロック情報(例えば、量子化変換係数、量子化パラメータ、有効ブロックパタン、予測モード、動きベクトル)を生成する。
なお、ブロック符号化部1は、例えば、中間バッファ6において、オーバーフローやアンダーフローなどが発生してシステムが破綻することがないようにするために、符号化制御情報にしたがって量子化インデックスを適宜変更するようにしている。
ブロック情報制御部4は、ブロック情報メモリ5に格納されている周辺ブロックのブロック情報を用いて、2値化変換部3より出力されたブロック情報からコンテクストの選択に用いる周辺パラメータ情報(例えば、H.264規格で「condTermFlagN」と表記されるパラメータなど)を算出し、その周辺パラメータ情報を中間バッファ6に格納する。
そして、確率分布推定値計算部7は、確率分布推定値メモリ8から当該コンテクストに対応する確率分布の推定値を取得し、その確率分布の推定値を算術符号化部9に出力する。
セレクタ14は、CABACモード時であれば、算術符号化部9から出力されたストリームを選択して出力する。
中間バッファ6の前段に配置されている2値化変換部3、ブロック情報制御部4及びブロック情報メモリ5では、多値シンボルの単位での処理が可能であるため、入力される多値シンボルの最大レートで規定される速度が達成されればよい。
このため、2値化変換部3、ブロック情報制御部4及びブロック情報メモリ5は、ブロック符号化部1と同一の速度での動作が可能であり、1ピクチャの符号化は常に1ピクチャ時間であるといった動作になる。
このため、一般的に、符号化ストリームの容量が大きいIピクチャの符号化時間は長く、符号化ストリームの容量が小さいPピクチャやBピクチャの符号化時間は短いといった動作になる。
この遅延量は時間変動し、例えば、Iピクチャの直後では遅延量が大きくなり、PピクチャやBピクチャの直後では遅延量が小さくなることがある。
そして、ブロック符号化器21では、算術符号化器27によるストリームの生成ビット数と、中間バッファ23から出力される2値シンボル数から2値シンボルの圧縮率を推定し、その2値シンボルの圧縮率と中間バッファ23に格納される2値シンボルの蓄積量から、算術符号化器27によるストリームの生成ビット数を補正し、補正後の生成ビット数を符号化制御情報として利用するようにしている。
遥かに過去の時点での2値シンボルの圧縮率の推定値は、現在の符号化時点での圧縮率とのずれが大きくなる可能性が高く、大きなずれが発生すると、生成ビット数の補正精度が悪くなる。
CAVLC符号化器10は、CAVLCモードではないCABACモードにおいても、動作を停止せずにストリームを生成し、ストリームの生成ビット数をFOFOメモリ11に格納する。
FIFOメモリ制御部12は、FIFOメモリ11による生成ビット数の格納時間が、中間バッファ6による2値シンボルの格納時間と一致するように制御して、その生成ビット数を遅延させる。
即ち、生成ビット数補正部13は、FIFOメモリ11により遅延された生成ビット数と、算術符号化部9によるストリームの生成ビット数との比から、CAVLC符号化とCABAC符号化の圧縮率の比を推定し、その圧縮率の比を用いて、CAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数からCABAC符号化器2によるストリームの生成ビット数(符号化制御情報)を推定する。
これに対して、CAVLC符号化とCABAC符号化の圧縮率の比は、1割程度と言われているため、一般に、2値シンボルからの推定よりも、CAVLC符号化の生成ビット数からの推定の方が、精度が良いことが期待される。
この場合には、符号化制御情報の精度が若干低下することになるが、生成ビット数補正部13が不要になり、装置構成を簡略化することができる。
図2はこの発明の実施の形態2による動画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
制御部15は中間バッファ6に格納されている2値シンボルの蓄積量が所定の基準値(所定値)より少なければ、算術符号化部9によるストリームの生成ビット数及び上記蓄積量の選択指令をセレクタ16に出力し、2値シンボルの蓄積量が基準値より多ければ、CAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数の選択指令をセレクタ16に出力する処理を実施する。
セレクタ16は制御部15から出力される選択指令にしたがってストリームの生成ビット数等を選択し、その生成ビット数等をブロック符号化部1に出力する処理を実施する。
なお、制御部15及びセレクタ16から生成ビット数出力手段が構成されている。
制御部15は、中間バッファ6に格納されている2値シンボルの蓄積量と予め設定されている基準値を比較し、2値シンボルの蓄積量が基準値より少なければ、算術符号化部9によるストリームの生成ビット数と、中間バッファ6に格納されている2値シンボルの蓄積量との選択を指示する選択指令をセレクタ16に出力する。
一方、中間バッファ6に格納されている2値シンボルの蓄積量が基準値より多ければ、CAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数の選択を指示する選択指令をセレクタ16に出力する。
また、セレクタ16は、制御部15からCAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数の選択を指示する選択指令を受けると、CAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数をブロック符号化部1に出力する。
また、ブロック符号化部1は、セレクタ16からCAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数を受けると、CAVLC符号化とCABAC符号化の圧縮率の比を一律固定値とみなし、その固定値を用いて、CAVLC符号化器10によるストリームの生成ビット数からCABAC符号化器2によるストリームの生成ビット数を推定し、その生成ビット数を符号化制御情報として利用する。
Claims (4)
- 画像信号を情報源符号化して、ストリームの生成に必要なブロック情報を生成するブロック符号化手段と、上記ブロック符号化手段により生成されたブロック情報を2値シンボルに変換する2値化変換手段と、上記ブロック符号化手段により生成されたブロック情報からコンテクストの選択に用いる周辺パラメータ情報を算出する周辺パラメータ情報算出手段と、上記2値化変換手段により変換された2値シンボル及び上記周辺パラメータ情報算出手段により算出された周辺パラメータ情報を格納する中間バッファと、上記中間バッファに格納された周辺パラメータ情報を用いてコンテクストを選択し、上記コンテクストに対応する確率分布の推定値を取得する確率分布推定値取得手段と、上記確率分布推定値取得手段により取得された確率分布の推定値を用いて、上記中間バッファに格納された2値シンボルを算術符号化してストリームを生成する算術符号化手段とを備えた動画像符号化装置。
- ブロック符号化手段により生成されたブロック情報に対して、算術符号化以外のエントロピー符号化を実施してストリームを生成するエントロピー符号化手段を設け、ブロック符号化手段が上記エントロピー符号化手段によるストリームの生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号を情報源符号化することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
- ブロック符号化手段により生成されたブロック情報に対して、算術符号化以外のエントロピー符号化を実施してストリームを生成するエントロピー符号化手段と、中間バッファにより2値シンボルが格納される時間分だけ、上記エントロピー符号化手段によるストリームの生成ビット数を遅延させる生成ビット数遅延手段と、上記生成ビット数遅延手段による遅延後の生成ビット数と算術符号化手段によるストリームの生成ビット数との比から、上記エントロピー符号化手段によるストリームの生成ビット数を補正する生成ビット数補正手段とを設け、上記ブロック符号化手段が上記生成ビット数補正手段により補正された生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号を情報源符号化することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
- ブロック符号化手段により生成されたブロック情報に対して、算術符号化以外のエントロピー符号化を実施してストリームを生成するエントロピー符号化手段と、中間バッファに格納されている2値シンボルの蓄積量が所定値より多ければ、上記エントロピー符号化手段によるストリームの生成ビット数を上記ブロック符号化手段に出力する生成ビット数出力手段とを設け、上記ブロック符号化手段が上記生成ビット数出力手段から出力された生成ビット数を符号化制御情報として利用して、画像信号を情報源符号化することを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
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