JP2009209656A - 雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 剪断変形に対する抵抗力を十分に有し、当該部材の軽量化を図るとともに、組み立てた場合に大きい空間を確保できて保守点検が容易な構造を有する雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システムを提供すること。
【解決手段】 複数の縦部材1と横部材2および/または横部材3からなる構造部材を組立てて形成する雨水貯留浸透システム用三次元構造体において、少なくとも横部材3の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数の縦部材1と横部材2および/または横部材3からなる構造部材を組立てて形成する雨水貯留浸透システム用三次元構造体において、少なくとも横部材3の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システムに関し、詳しくは、補強部材を有する横部材を複数配設するとともに、その内部に空間を形成可能にする雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システムに関する。
近年、特に都市部で異常降雨や出水、あるいはその逆の異常乾燥といった問題が頻繁に生じており、その原因としてヒートアイランド現象が取り上げられている。かかる現象を緩和するため、雨水を利用する施設の構築が提案されており、雨水貯留構造物あるいは雨水貯留用充填材などの開発が進んでいる。
このような雨水貯留構造物として、例えば、地面にピットを堀り、その外表面に遮水シートを敷設して、その上面に複数の容器状部材を縦横および上下に積み上げ、さらに最上部に覆土などを施して被覆し、雨水を貯留する構造物が提案されている。具体的には、図8に示すように、地面101を掘下げてタンク部102を構成する。タンク部102の形状は平面四辺形を基本として造成し、側壁部102aは緩やかな傾斜面とする。このタンク部102の底部102bおよび側壁部102aには、コンクリート等は打設しない。このタンク部102の底部102bには、砂利を敷き詰め、砂利層103を構成し、その砂利層103上に箱形部材104,104・・・を連設配置する構造物が形成されている。ここで、109は被覆層、110は側溝、111は流出口を表す(例えば特許文献1参照)。
あるいは、中空体である複数の着脱自在支柱を、連結部材によって垂直に固定してなる雨水貯留用充填材であって、連結部材が着脱自在の連結桟および縁枠により一体的に連結する等して、運搬中における隅部での支柱の脱落を防止できるようにした構造物が提案されている。具体的には、図9に示すように、中空体である複数の着脱自在支柱231を連結部材211によって垂直に固定してなり、前記連結部材211は、着脱自在支柱231の端部を挿入固定する複数の支柱嵌合部212を有し、支柱嵌合部212を連結桟221及び縁枠226で一体に連結してなる。前記支柱嵌合部212は支柱端部を挿入する筒部213と内部に設けたストッパー214からなり、筒部213はストッパー214によって上面開口部213aと下面開口部213bに分割されている。隅部における下面開口部213bは、縁枠226の下端から下方に突出している(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記実施形態の雨水貯留構造物あるいは雨水貯留用充填材には、以下のような課題があった。
(1)従前の縦部材と横部材および連結部材の嵌合・組み合わせによって構成される雨水貯留用の構造体は、剪断方向の外力を受けたときに耐える剪断剛性が十分でなかった。また、このため、荷重がかかった場合、四角の面を有するジャングルジム構造がゆがみ、ひし形に変形した。さらには、耐震性の限界が小さかった。
(2)また、容器状部材や着脱自在な支柱と連結部材とからなる雨水貯留用充填材を使用しており、点検用の十分な広さの空間が形成されていないため、保守点検は実質上できず、永年の使用により土砂が蓄積して所定の機能を発揮し得なくなった場合にも、清掃作業は容易でなく、機能を復帰させることはできない。
(3)また、雨水貯留浸透槽の内部を点検用としてマンホール等を設置するが、それはマンホールが槽の骨組み部材に接する開口部の内側(近傍)もしくは、有孔のマンホールを槽の底部まで設置し槽内の水位、水質を点検する程度であった。
(4)さらに、容器状部材や充填材を構成する骨組み部材は、十分な強度を有し、広い空間を確保することとともに、雨水貯留浸透槽の内部全体の保守点検のために点検孔から槽内への上下移動とあわせて水平方向の移動が求められることがある。
(5)また、上記従来技術の容器状部材や充填材を運搬する場合は、これらが雨水を貯留するための大きな空間を内蔵して嵩張るため、搬送量の割に輸送コストが高くかかるという問題がある。しかも、これらの容器状部材や充填材は形状が固定されているため、雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応できないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、剪断変形に対する抵抗力を十分に有し、当該部材の軽量化を図るとともに、組み立てた場合に大きい空間を確保できて保守点検が容易な構造を有する雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システムを提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システムによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、複数の縦部材と横部材あるいはこれらを接合させる接続部材があれば該接続部材からなる構造部材を組立てて形成する雨水貯留浸透システム用三次元構造体において、少なくとも前記横部材の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とする。
この構成によれば、縦部材と横部材によって組立てられた三次元構造体(以下「構造体」という)において、大きい雨水貯留空間を確保できると同時に、縦部材と平行する空間(以下「縦空間」という)が形成され、縦方向の人の移動が可能となり、保守点検が容易な構造を形成することができる。このとき、横部材の一部を、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成することによって、剪断変形に対する抵抗力が格段に向上する。つまり、こうした構造体においては、横部材に対して大きな剪断変形をもたらす応力がかかることから、筋交いを設けて補強することによって、こうした応力に伴って生じる2次的なねじれ力に対しても強い抵抗力を確保することができる。
また、横部材に設けられた開口部によって、横部材自体の軽量化を図ることができるとともに、構造体全体の軽量化を図ることが可能となる。その結果、剪断変形に対する抵抗力を十分に有し、当該部材の軽量化を図るとともに、組み立てた場合に大きい空間を確保できて保守点検が容易な構造を有する構造体を提供することが可能となり、しかも、個々の構成部材から組立を容易にして、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減でき、かつ雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応可能な構造体を提供することが可能となった。
本発明は、上記雨水貯留浸透システム用三次元構造体であって、前記三次元構造体の特定の縦断面において、前記筋交いを有する横部材が、前記縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面の外周側に、連続的または一部の間隙を設けて配設されることを特徴とする。
上記のように、横部材にかかる上載荷重および側面からの負荷によって生じる剪断変形に対しては、横部材に筋交いを設けることによって、これを効率よく分散させ所望の強度を確保することができる。このとき、構造体に掛かる剪断応力は、構造体を構成する個々の単位ブロックに掛かると同時に、構造体の特定の縦断面にも掛かっている。このとき、全ての縦断面に、上記のような筋交いを有する横部材を配設することによって、構造体を補強することが可能である一方、筋交いのない横部材と比較して軽量化を図ることは難しい。本発明は、筋交いを有する横部材を、特定の縦断面の外周側に連続的または一部の間隙を設けて配設することによって、当該縦断面に対して掛かる剪断応力を、その前段において外周全体に分散させるもので、剪断応力に対して高い補強強度を確保することができる。
本発明は、上記雨水貯留浸透システム用三次元構造体であって、前記三次元構造体の特定の縦断面において、前記筋交いを有する横部材が、前記縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面全体またはその一部に、千鳥状に配設されることを特徴とする。
上記のように、横部材にかかる上載荷重および側面からの負荷によって生じる剪断変形に対しては、個々の単位ブロックにおいて筋交いを設けた横部材によって、これを効率よく分散させ所望の強度を確保することができる。本発明は、筋交いを有する横部材を、縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面全体またはその一部に、千鳥状に配設することによって、縦断面を構成する構成部材の総重量を軽減することができるとともに、構造体の特定の縦断面に掛かる剪断応力に対して、縦断面全体において剪断力を分散することができることから、補強機能を低下させずに、結果として縦断面全体として周囲からの剪断変形に対する十分な抵抗力を有することができる。
本発明は、上記雨水貯留浸透システム用三次元構造体であって、前記三次元構造体の特定の縦断面の一部または全部に前記筋交いを有する横部材が配設されるとともに、該特定の縦断面における前記横部材の配置と同一の配設パターンを有する複数の縦断面が形成されることを特徴とする。
構造体に対する剪断応力は、単位ブロックにおける筋交いを設けた横部材の適用、構造体縦断面における筋交いを設けた横部材の適切な配設によって、構造体全体の重量増加を招来せずに、横部材あるいは縦断面において分散させ、その抵抗力の向上を図ることができる。本発明は、さらに、構造体全体として、上記のような縦断面と同一の配設パターンを有する複数の縦断面を形成することによって、剪断力の平面的な分散から三次元の立体的な分散の強化を図り、構造体全体として周囲からの剪断変形に対する抵抗力を有することができる。
本発明は、雨水貯留浸透システムであって、上記のいずれかに記載の三次元構造体を用い、複数の前記横部材によって囲まれた縦方向の空間を形成可能にするとともに、前記横部材のいくつかを板状の中央部に1つの開口部を有する横部材に代えることによって、前記開口部によって横方向に貫通する空間を形成可能にすることを特徴とする。
上記の構造部材を用いて形成される雨水貯留浸透システムは、上載荷重および側面からの負荷によって生じる剪断変形に対して強い抵抗特性を有するとともに、大きい空間および通空部を確保できて保守点検が容易であり、しかも個々の構成部材から容易に組立てることができる。従って、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減でき、かつ雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応可能な雨水貯留浸透システム用三次元構造体を備えた雨水貯留浸透システムを提供することができる。また、この構成によれば、縦方向の空間によって、上下方向の移動を可能にすると同時に、1つの開口部を有する横部材によって形成された横方向の人が移動可能な大きさの空間(以下「横空間」という)によって水平方向の移動が可能となる。つまり、複数の縦空間を形成されるとともに、その縦空間のいくつかを任意に横空間によって移動可能に接続することができる構造体を形成することが可能となる。従って、こうした構造体を形成することによって、雨水貯留浸透システムの保守・点検などにおける水平方向の移動を必要とする位置などを任意に設定することが可能となる。
本発明に係る実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<本発明に係る雨水貯留浸透システム用三次元構造体>
本発明に係る雨水貯留浸透システム用三次元構造体(構造体)は、複数の縦部材と横部材あるいはこれらを接合させる接続部材があれば該接続部材からなる構造部材を組立てて構造体を形成し、少なくとも前記横部材の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とするものである。
<本発明に係る雨水貯留浸透システム用三次元構造体>
本発明に係る雨水貯留浸透システム用三次元構造体(構造体)は、複数の縦部材と横部材あるいはこれらを接合させる接続部材があれば該接続部材からなる構造部材を組立てて構造体を形成し、少なくとも前記横部材の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とするものである。
図1(A)〜(C)は、構造部材として使用する縦部材1と横部材2または/および横部材3とを組み立てて形成された構造体の1つの実施態様を示す。横部材2は、所定の長さを有する棒状の構造部材を示し、横部材3は、所定の面積を有する板状の構造部材を示す。構造体は、縦部材1と横部材2または/および横部材3が、縦方向、横方向および高さ方向に接合して構成される。
具体的には、図1(A)の平面図および正面図に例示するように、縦部材1を共有しながら3つの方向に横部材3を嵌合させながら繰り返し接合することによって、桝目状の単位ブロック(詳細は後述する)を上下・縦横に拡張して任意の大きさの構造体を形成することが可能となる。中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成する横部材3を用いることによって、剪断変形に対する抵抗力が格段に向上する。特に、正面図に示すように、縦断面を構成する横部材全部を横部材3を用いることによって、その上下左右からの剪断変形に対しては非常に強い抵抗力を有することができる。
また、剪断応力に対する抵抗力の確保には、必ずしも縦断面を全て板状の構造部材である横部材3で構成することは必要ではなく、構造体の軽量化の観点からも、横部材3の配設に対して種々の検証を行った。その結果、横部材3を、縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面の外周側に、連続的または一部の間隙を設けて配設されることが好ましいとの知見を得た。具体的に、縦断面の外周側に、連続的または一部の間隙を設けて配設した構造体を、図1(B)に示す。縦断面を構成する構成部材の総重量を軽減することができるとともに、補強機能を低下させずに、構造体の特定の縦断面に掛かる剪断応力に対して、外周全体に分散させることによって、十分な抵抗力を有することができる。
さらに、板状の構造部材である横部材3を、部分的に横部材2に代えて、千鳥状に横部材3を配設した構造体を、図1(C)に示す。縦断面の外周側への横部材3の配設と同様に、縦断面を構成する構成部材の総重量を軽減することができるとともに、補強機能を低下させずに、構造体の特定の縦断面に掛かる剪断応力に対して、十分な抵抗力を有することができる。
また、ここでは、正面図において横部材2または3を用いた縦断面のみを示したが、側面についても同様であり(図示せず)、また、図1(A)〜(C)に示す縦断面を任意に組み合わせた構造体を形成することが可能である(図示せず。一部後述する〔実験例〕に示す)。実際の雨水貯留浸透システムにおいては、配設される構造体に対し、あらゆる方向から剪断応力が掛かることから、あらゆる方向の抵抗力を確保することが要求される。
なお、上記では縦部材1に平行な方向に縦空間を形成する構成のみを示したが、縦部材1の接合部分において、縦部材1と横部材2または3それぞれに垂直な板状体を挿入し、縦空間を遮断する構造あるいは通過不可能な構造を形成することが可能である。特に構造体に対する横方向および斜め方向からの力に対する強度を上げることができる。
このとき、図1(B)や(C)に示すように、部分的に横部材2を用いることによって、中央部に形成される開口部によって横方向に貫通する空間(以下「横空間」という)を形成することが可能である。つまり、横部材2を用いた場合には、その開口部を介して液の流通および人の移動が可能な壁部を形成することができる。つまり、複数の縦空間を形成されるとともに、その縦空間のいくつかを任意に横空間によって移動可能に接続することができる構造体を形成することが可能となる。従って、こうした構造体を形成することによって、雨水貯留浸透システムの保守・点検などにおける水平方向の移動を必要とする位置などを任意に設定することが可能となる。
こうした縦部材1と横部材2が互いに線上おいて嵌合状態で接合することによって形成される構造体は、単位ブロックごとに堅固な構造体を形成することから、施工時に作業者が組み立てる過程において、より安定した作業ができるとともに、雨水貯留浸透システムに用いる構造体全体として非常に堅固な構造体を構成することができる。
〔単位ブロックについて〕
図2(A)〜(C)は、本構造部材の構成要素として使用する縦部材1と横部材2または/および横部材3とを組み立てて形成された三次元構造体(以下「構造体」という)の単位ブロックの1つの実施態様例を斜視図として示す。具体的な単位ブロックの形態として、図2(A)は、4本の所定の長さ(L)を有する棒状の縦部材1と、8つの所定の長さ(L)を有する棒状の横部材2が組合せられ、縦空間Vが形成される。図2(B)は、4本の縦部材1と、4つの所定の面積を有する板状の横部材3が組合せられ、縦空間Vが形成される。図2(C)は、4本の縦部材1と、4つの横部材2と、2つの横部材3が組合せられ、縦空間Vが形成される。構造体は、こうした単位ブロックを、単一形態での連続的な接続あるいは複数の形態の組み合わせによって構成される。
図2(A)〜(C)は、本構造部材の構成要素として使用する縦部材1と横部材2または/および横部材3とを組み立てて形成された三次元構造体(以下「構造体」という)の単位ブロックの1つの実施態様例を斜視図として示す。具体的な単位ブロックの形態として、図2(A)は、4本の所定の長さ(L)を有する棒状の縦部材1と、8つの所定の長さ(L)を有する棒状の横部材2が組合せられ、縦空間Vが形成される。図2(B)は、4本の縦部材1と、4つの所定の面積を有する板状の横部材3が組合せられ、縦空間Vが形成される。図2(C)は、4本の縦部材1と、4つの横部材2と、2つの横部材3が組合せられ、縦空間Vが形成される。構造体は、こうした単位ブロックを、単一形態での連続的な接続あるいは複数の形態の組み合わせによって構成される。
ここで、単位ブロックの大きさについては、雨水貯留浸透槽の内部全体の保守点検のために、点検孔から槽内への上下移動ができるように、例えば、一辺800mm以上の空間あるいは直径800mm以上の空間を確保できる最小限度の大きさが好ましい。つまり、単位ブロックを大きくすれば、要求される強度を確保するために縦部材1および横部材2の肉厚を大きくする必要があり、各部材の重量が大きくなり操作性・作業性が悪くなる。従って、一辺L=800〜1600mm程度の単位ブロックが好ましい。
〔縦部材1について〕
ここで、縦部材1は、図2(A)〜(C)に例示するように棒状体で形成され、仕様に合った任意の長さを設定することが可能であり、棒状体の断面は同一形状を有することが好ましい。また、複数を垂直に接続する場合には、縦部材1の一端部を他端部と嵌合しうる構造(図示せず)とし、隣接する縦部材1同士を接合することによって、任意の高さ(深さ)の構造体を形成することができる。あるいは、両端部の加工をせずに、別途接続部材(図示せず)を用いて両端部を接合する方法も可能である。構造体を形成する場合、単位ブロックごとに1つの縦部材1を用いる方法や複数の単位ブロックを1つの縦部材1で形成する方法、あるいは1つの縦部材1で1つの縦の構造体を形成する方法が可能である。このとき、構造体が求められる強度および輸送面や組立時の作業性に対応して、縦部材1の形状(外径や肉厚あるいは長さ)や本数を設定することが好ましい。
ここで、縦部材1は、図2(A)〜(C)に例示するように棒状体で形成され、仕様に合った任意の長さを設定することが可能であり、棒状体の断面は同一形状を有することが好ましい。また、複数を垂直に接続する場合には、縦部材1の一端部を他端部と嵌合しうる構造(図示せず)とし、隣接する縦部材1同士を接合することによって、任意の高さ(深さ)の構造体を形成することができる。あるいは、両端部の加工をせずに、別途接続部材(図示せず)を用いて両端部を接合する方法も可能である。構造体を形成する場合、単位ブロックごとに1つの縦部材1を用いる方法や複数の単位ブロックを1つの縦部材1で形成する方法、あるいは1つの縦部材1で1つの縦の構造体を形成する方法が可能である。このとき、構造体が求められる強度および輸送面や組立時の作業性に対応して、縦部材1の形状(外径や肉厚あるいは長さ)や本数を設定することが好ましい。
縦部材1の材質は、構造体の強度および無害性が確保され、長期の雨水との接触によって変質・腐蝕されない材料であれば、特に制限されないが、接合部(図示せず)の加工性あるいは輸送や現場での組立作業の容易性などから軽量で成型が容易な樹脂製素材が好適である。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)等を使用してもよいし、必要な強度が得られれば、各種の熱可塑性樹脂を使用することができる。また、樹脂製に代えてステンレス鋼などの金属製パイプとすることもでき、樹脂製パイプ状縦部材の内部にコンクリートを注入したり、あるいは鉄筋コンクリートを挿入したりして補強してもよい。
〔横部材〕
(1)横部材2について
横部材2は、図3(A)に示すように、上記接続部材1の貫通孔(図示せず)に挿入されて係合する突起2aを裏面側の両端部に下向きに形成している。また、横部材2には重量軽減を図るとともに、強度を確保するために、凹形状の溝部2bやリブ2cが設けることが好ましい。溝部2bを設けていることにより、横部材2の長手方向から作用する圧縮力に対して大きな強度を発揮し得、短辺方向のリブ2cを設けていることにより、横部材2に作用するねじれ方向の外力に対して耐久力を発揮し得る。補強用のリブの数、位置、形状などは種々に変更可能である。なお、リブ2cを裏面に設けて長さ方向全体に溝部2bを形成することも可能である。また、後述するように、横部材3の辺部との強固な接合を確保するために、横部材2の両端近傍に孔部2dを設けることが好ましい。
(1)横部材2について
横部材2は、図3(A)に示すように、上記接続部材1の貫通孔(図示せず)に挿入されて係合する突起2aを裏面側の両端部に下向きに形成している。また、横部材2には重量軽減を図るとともに、強度を確保するために、凹形状の溝部2bやリブ2cが設けることが好ましい。溝部2bを設けていることにより、横部材2の長手方向から作用する圧縮力に対して大きな強度を発揮し得、短辺方向のリブ2cを設けていることにより、横部材2に作用するねじれ方向の外力に対して耐久力を発揮し得る。補強用のリブの数、位置、形状などは種々に変更可能である。なお、リブ2cを裏面に設けて長さ方向全体に溝部2bを形成することも可能である。また、後述するように、横部材3の辺部との強固な接合を確保するために、横部材2の両端近傍に孔部2dを設けることが好ましい。
(2)横部材3について
横部材3は、図3(B)〜(E)に例示するように、板状体で形成され、両側面3e,3eと辺部3f,3fを周辺部、および両側面3e,3eに設けられた縦部材1との接合部Bを有し、両側面3e,3eは、接合する縦部材1の長さによって規制され、辺部3f,3fは、仕様に合った任意の長さを設定することが可能である。横部材3の材質は、縦部材1と同様、樹脂製素材が好適であるが、上記のように種々の素材を用いた態様が可能である。板状体を形成することによって所望の強度を確保することができるが、さらに剪断変形への対応および部材の軽量化などを課題として以下のような、種々の実施形態を採ることができる。
横部材3は、図3(B)〜(E)に例示するように、板状体で形成され、両側面3e,3eと辺部3f,3fを周辺部、および両側面3e,3eに設けられた縦部材1との接合部Bを有し、両側面3e,3eは、接合する縦部材1の長さによって規制され、辺部3f,3fは、仕様に合った任意の長さを設定することが可能である。横部材3の材質は、縦部材1と同様、樹脂製素材が好適であるが、上記のように種々の素材を用いた態様が可能である。板状体を形成することによって所望の強度を確保することができるが、さらに剪断変形への対応および部材の軽量化などを課題として以下のような、種々の実施形態を採ることができる。
具体的には、図3(B)に示すように、板状体の中央部に4つの開口部31(図3(B)においては31a〜31d)を有するとともに、非開口部(両側面3e,3e、辺部3f,3f、筋交い32,32および補強部材33(図3(B)においては33a〜33e)において板状の筋交い32,32を形成し、筋交い32,32同士の接合部32aおよび筋交い32,32と周辺部の接合部32b〜32eにおいて補強部材33a〜33eが接合される構成例(第1構成例)を挙げることができる。大きな開口部31を形成することによって軽量化を図るとともに、これによる横部材3の強度の低下を防止すべく、筋交い32,32および補強部材33a〜33eを設けたものである。
このとき、補強部材33aによって、横部材3全体にかかる剪断変形の力に対する筋交い32,32同士の接合部32aの補強を図るとともに、これに伴い生じる捻れ力に対しても補強を図ることができる。補強部材33b〜33eは両側面3e,3eと辺部3f,3fの強度を補強的に強化するとともに、その交点に当たる角部3gの変形に対する補強を図ることができる。また、補強部材33a〜33eが、筋交い32,32あるいは両側面3e,3eと辺部3f,3fと一体的に接合する板状体あるいはパイプ状部材であることによって、補強部材33a〜33e自体の強度を確保することができる。特に、補強部材33a〜33eが筋交い32,32あるいは両側面3e,3eと辺部3f,3fと同一素材で一体成型されることによって、その効果は一層高いものとなる。
また、開口部31a〜31dを、両側面3e,3eあるいは辺部3f,3fおよび筋交い32,32を辺とし、補強部材33a〜33eを円弧状の角部とすることによって、図3(B)のように、半円弧状あるいは円弧状に近い開口部を形成することができる。これによって、横部材3にかかる剪断力を開口部31a〜31dにおいて分散することができ、変形しやすい開口部の形状を強固にすることができる。
さらに、図3(B)において二重線で表記するように、横部材3の非開口部の端部を、その他部よりも厚肉状にリブ3rを形成することによって、これらの強度を強化することができる。また、こうした構造は、板状体中央部の厚みを薄くしても所望の強度を確保することができるとともに、さらに横部材3全体の軽量化を図ることが可能となる。
横部材3は、非開口部を合体し、一体成型した上記の構成に限定されるものではなく、開口部31を細分化する等種々の形状を用いることができる。図3(C)は、その一例として、補強部材33a〜33eを板状体あるいはパイプ状部材として非開口部から解除した構成例(第3構成例)を示すもので、開口部の増加によって横部材3全体の軽量化を図ることが可能となる。つまり、図3(B)に示す開口部31a〜31dに加え、両側面3e,3eあるいは辺部3f,3f、筋交い32,32および補強部材33a〜33eを辺とする8つの開口部31e〜31hを形成し、補強部材33a〜33eによる強度の補強と軽量化の両立を図っている。
図3(D)は、図3(C)に示す構成例における補強部材33aに代え、筋交い32,32同士の接合部33aと両側面3e,3eにおいて接合する補強部材33f,33fを設けることによって、横方向からの負荷に対抗できる横部材3を形成する構成例(第3構成例)である。以下、NDEモデルという。同時に開口部31bおよび31dを補強部材33f,33fで分割することによって、これらの補強に役立ち、横部材3全体の強化を図ることが可能となる。
さらに、図3(B)〜(D)の各横部材3は、図3(E)に示すように、補強部材33aあるいは辺部3fに簡易形状の二次的補強部材34,35を付加することによって、横部材3に掛かるねじれ応力やひずみ応力に対して大幅な補強ができることを見出した。つまり、補強部材33aに、筋交い32方向に縦長状の二次的補強部材34を設けることによって、横部材3の中央部分において生じる、図3(E)の左右方向あるいは上下方向からの応力だけではなく、正面方向あるいは裏面方向に生じるねじれや折れ曲げの応力に対する補強を行うことができる。また、辺部3fの両端近傍に突起状の二次的補強部材35を設け、上記横部材2の両端近傍に設けられた孔部2dと嵌合させることによって、辺部3f近傍に生じる、上記同様の左右方向あるいは上下方向からの応力、正面方向あるいは裏面方向に生じるねじれや折れ曲げの応力に対する補強を行うことができる。二次的補強部材35の突起形状は、特に限定されるものではないが、裾広がり形状によって二次的補強部材35自体の強度を増すことができる。
〔実験例〕
次に、上記構造体について、図4A(A)に例示するような剪断変形に対する抵抗力の実験を行った。
(1)対象となる構造体
従来の筋交い等を有しない横部材を配設した構造体と、図3(B)〜(D)に例示するように、本発明に係る筋交いを有した横部材を配設した構造体を対象とした。図4A(B)のような全横部材に筋交いを有する構造体(全補強)、図4A(C)のような上下を除く全周の横部材に筋交いを有する構造体(全周補強)、図4A(D)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面コの字状部分の横部材に筋交いを有する構造体(コの字補強)、図4B(E)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面千鳥状部分の横部材に筋交いを有する構造体(千鳥補強)、図4B(F)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面前面部分のみの横部材に筋交いを有する構造体(前面補強)、および図4B(G)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面背面部分のみの横部材に筋交いを有する構造体(背面補強)とした。
次に、上記構造体について、図4A(A)に例示するような剪断変形に対する抵抗力の実験を行った。
(1)対象となる構造体
従来の筋交い等を有しない横部材を配設した構造体と、図3(B)〜(D)に例示するように、本発明に係る筋交いを有した横部材を配設した構造体を対象とした。図4A(B)のような全横部材に筋交いを有する構造体(全補強)、図4A(C)のような上下を除く全周の横部材に筋交いを有する構造体(全周補強)、図4A(D)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面コの字状部分の横部材に筋交いを有する構造体(コの字補強)、図4B(E)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面千鳥状部分の横部材に筋交いを有する構造体(千鳥補強)、図4B(F)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面前面部分のみの横部材に筋交いを有する構造体(前面補強)、および図4B(G)のような正面の全横部材に筋交いを有し、側面背面部分のみの横部材に筋交いを有する構造体(背面補強)とした。
(2)実験方法
各構造体について、引張荷重に対する変位を計測し剪断変形に対する抵抗力を求める実験を行った。具体的には、図5に例示するような実験装置を用いて、上記の対象となる構造体10について、約50cmの土被りに相当する荷重を載せ、構造体10の最上部10aを引張り、荷重と変位を計測し、剪断強度特性を確認する。実験ヤードに設置された構造体10に錘81(例えば、塩化カルシウムを充填させたコンテナバック)を載せる。引張治具82にワイヤ83、ロードセル84および変位計85をセットし、引張装置86を介してフォークリフト87によって引張りながら、ロードセル84によって計測された引張荷重(剪断力)および変位計85によって計測された変位量から各構造体10の剪断変形に対する抵抗特性を把握するとともに、構造体10が変形する状態を確認する。
各構造体について、引張荷重に対する変位を計測し剪断変形に対する抵抗力を求める実験を行った。具体的には、図5に例示するような実験装置を用いて、上記の対象となる構造体10について、約50cmの土被りに相当する荷重を載せ、構造体10の最上部10aを引張り、荷重と変位を計測し、剪断強度特性を確認する。実験ヤードに設置された構造体10に錘81(例えば、塩化カルシウムを充填させたコンテナバック)を載せる。引張治具82にワイヤ83、ロードセル84および変位計85をセットし、引張装置86を介してフォークリフト87によって引張りながら、ロードセル84によって計測された引張荷重(剪断力)および変位計85によって計測された変位量から各構造体10の剪断変形に対する抵抗特性を把握するとともに、構造体10が変形する状態を確認する。
(3)実験結果
実験の結果、図6の各数値を得ることができた。また、これを変位量10mm単位での引張荷重を、補強なしの構造体を基準として評価した結果を下表1に示す。補強なしの構造体に比較して、全補強、千鳥補強、コの字補強および外周補強の構造体が、剪断変形に対する優れた抵抗特性を有することが判る。特に、通常の使用条件に近い、変位量が少ないときに優れた特性を得ることができることから、後述する雨水貯留浸透システムにおいて、実用性の高い構造体を形成することが可能となる。また、全補強とせずに千鳥補強によっても、同等に近い抵抗特性を有することが判った。強度の確保と同時に、軽量化を図ることが可能となった。
実験の結果、図6の各数値を得ることができた。また、これを変位量10mm単位での引張荷重を、補強なしの構造体を基準として評価した結果を下表1に示す。補強なしの構造体に比較して、全補強、千鳥補強、コの字補強および外周補強の構造体が、剪断変形に対する優れた抵抗特性を有することが判る。特に、通常の使用条件に近い、変位量が少ないときに優れた特性を得ることができることから、後述する雨水貯留浸透システムにおいて、実用性の高い構造体を形成することが可能となる。また、全補強とせずに千鳥補強によっても、同等に近い抵抗特性を有することが判った。強度の確保と同時に、軽量化を図ることが可能となった。
<本発明に係る雨水貯留浸透システム>
本発明に係る雨水貯留浸透システム(以下「本システム」という)は、上記いずれかの構造体を用い、複数の縦空間を形成可能にすることを特徴とする。
本発明に係る雨水貯留浸透システム(以下「本システム」という)は、上記いずれかの構造体を用い、複数の縦空間を形成可能にすることを特徴とする。
図7は、本システムの1つの実施形態を例示するもので、以下、上記構造体を用いて本システムを組み立てた場合について説明する。
本システムを形成するに当たり、まず地面に1〜5m程度の地面凹部(以下、ピットということがある)を掘削・形成するとともに、ピット周囲に側溝11を形成し、ピットの底面に砕石、砂などを敷設・施工し平準化して基礎12を形成する。その表面に遮水材である遮水シート13を敷設した後、樹脂製の縦部材1と横部材2および/または横部材3とから、図2に示す単位ブロックを形成しつつ、更に継ぎ足し拡張して、ピットの内容積に応じた構造体10を配置する。このとき、砕石などを敷設して形成された基礎12に代え、コンクリートにより形成することによって、より高い平滑性を確保することが可能である。ピットの内容積が大きい場合にはピット内で構造体10を組み立ててもよいし、構造体10をピット外で組み立てた後、ピット内に配置するようにしてもよい。このようにして組み立てた構造体10は、樹脂製あるいは金属製などのベルトで締結・固定されることが好ましい。
ついで、ピット内に配置された構造体10の側面部14,14は、必要に応じて埋め戻しを行うとともに、側溝11よりピット内に雨水を流し込み可能に連通する配管15を敷設し、さらに、上面に遮水シート13を被覆し、その上から0.5〜2m程度の土砂を被覆して覆土16とする。これら、上面の遮水シート13、覆土16などは、被覆層を形成する。また、これら被覆層16の複数箇所には、点検孔が設けられていてもよい。なお、構造体10に遮水シート13を被覆する代わりに、透水性シートを被覆して雨水を浸透させるようにしてもよい。側溝11は、その底部に泥溜17が形成されるように、底部が幾分深くなっている。
ここで、構造体10の大きさについては、要求仕様によって任意に設定されるが、(1)必要とされる雨水貯留浸透槽の内部容積を確保すること、および(2)その保守点検が可能な空間および開口を確保できること、に加え、(3)積載される単位ブロックの自重および覆土16による圧縮に耐えうる強度を確保できること、が求められることから、例えば図10における長さおよび奥行きを、数m〜数10m程度とし、高さをその1/5〜2倍程度とすることが好ましい。
また、構造体10は、少なくとも108kN/m2以上の圧縮強度を有することが好ましい。このようにすれば、最上部に覆土2m程度(負荷:約36kN/m2)を施工したとしても、土圧の3倍以上となる十分な強度を有する。具体的には、長さ約80cmの縦部材1と長さ約80cmの横部材2を組み合わせる場合には、縦部材1は、1.56本/m2となり、少なくとも圧縮強度約69.2kN/本を有する縦部材1を用いることが好ましい。ただし、縦部材1と嵌合状態で接合する横部材2および横部材3の補強機能によって、その1/2以下であっても十分な強度を確保することができる。このように、上載荷重および側面からの負荷によって生じる剪断変形に対しても強い抵抗特性を有する。
このようにすることにより、一旦雨水を貯留して、庭園などへの散水、洗浄水、非常用水など各種用途に利用したり、大量の雨水を徐々に放流できるような調整機能を備えさせたりすることができる。しかも、コンクリートで構成する場合に比べて、養生期間などが不要であることから、雨水貯留構造物の構築速度を格段に早くすることができる。
本発明に係る雨水貯留構造物は、雨水を貯留して利用するタンクとしての用途に止まらず、ビオトープ等として利用することもできる。
1 縦部材
2,3 横部材
2a 突起
2b 溝部
2c、3r リブ
3e 側面
3f 辺部
10 三次元構造体(構造体)
31,31a〜31h 開口部
32 筋交い
32a〜32e 接合部
33,33a〜33e 補強部材
D 中間部材
V 縦空間
2,3 横部材
2a 突起
2b 溝部
2c、3r リブ
3e 側面
3f 辺部
10 三次元構造体(構造体)
31,31a〜31h 開口部
32 筋交い
32a〜32e 接合部
33,33a〜33e 補強部材
D 中間部材
V 縦空間
Claims (5)
- 複数の縦部材と横部材あるいはこれらを接合させる接続部材があれば該接続部材からなる構造部材を組立てて形成する雨水貯留浸透システム用三次元構造体において、
少なくとも前記横部材の一部が、その中央部に複数の開口部を有するとともに、非開口部において板状の筋交いが形成された板状体で構成されることを特徴とする雨水貯留浸透システム用三次元構造体。 - 前記三次元構造体の特定の縦断面において、前記筋交いを有する横部材が、前記縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面の外周側に、連続的または一部の間隙を設けて配設されることを特徴とする請求項1記載の雨水貯留浸透システム用三次元構造体。
- 前記三次元構造体の特定の縦断面において、前記筋交いを有する横部材が、前記縦断面を構成する複数の横部材のうち、縦断面全体またはその一部に、千鳥状に配設されることを特徴とする請求項1記載の雨水貯留浸透システム用三次元構造体。
- 前記三次元構造体の特定の縦断面の一部または全部に前記筋交いを有する横部材が配設されるとともに、該特定の縦断面における前記横部材の配置と同一の配設パターンを有する複数の縦断面が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の雨水貯留浸透システム用三次元構造体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の三次元構造体を用い、複数の前記横部材によって囲まれた縦方向の空間を形成可能にするとともに、前記横部材のいくつかを板状の中央部に1つの開口部を有する横部材に代えることによって、前記開口部によって横方向に貫通する空間を形成可能にすることを特徴とする雨水貯留浸透システム。
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JP2008056693A JP2009209656A (ja) | 2008-03-06 | 2008-03-06 | 雨水貯留浸透システム用三次元構造体およびこれを用いた雨水貯留浸透システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107060077A (zh) * | 2017-05-10 | 2017-08-18 | 南京瑞麒凰电子科技有限公司 | 一种剪力控制横向力结构 |
CN110169249A (zh) * | 2019-04-29 | 2019-08-27 | 杭州中艺生态环境工程有限公司 | 节能型生态集水灌溉设备 |
CN111458380A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-07-28 | 陈金丽 | 田间快速部署的降雨入渗补给地下水测量装置及分析算法 |
-
2008
- 2008-03-06 JP JP2008056693A patent/JP2009209656A/ja not_active Withdrawn
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CN111458380B (zh) * | 2020-03-03 | 2023-06-27 | 陈金丽 | 田间快速部署的降雨入渗补给地下水测量装置及分析算法 |
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