JP2009208756A - 車両用ロック機構 - Google Patents

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Hiroyuki Shioiri
広行 塩入
Hideaki Komada
英明 駒田
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Abstract

【課題】誤ってロック指示がされた場合に、車両が直ちにロックされることを弾性部材によって防止し、かつ装置全体の構造を簡素化、小型化すること。
【解決手段】弾性部材の弾性力によって、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが噛合するための噛合力および噛合い状態を維持する係合力を確保することができる。またリンク5によって弾性力の作用方向を切り替えることにより、車両用ロック機構のロック解除状態を維持することができる車両用ロック機構である。その結果、ロックおよびロック解除にかかる操作力を小さく抑えることができ、かつ車両用ロック機構の全体としての構成が簡素化、小型化される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車輪の回転を規制してパーキング状態に維持するなど、所定の回転部材の回動を選択的に阻止する車両用ロック機構に関するものである。
この種のパーキング装置の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されている装置は、レリーズレバーの姿勢を変化させることにより思案点を越えさせて、バネの弾性力をラチェットに対するポールの噛み合い、あるいは解除のどちらにも作用させるように構成されている。したがって特許文献1の装置ではレリーズレバーの姿勢を変化させることによりポールの噛み合い力をバネの弾性力によって発生させ、あるいは解除させるとされている。
特開2004−359033号公報
ところで、パーキング状態にロックする機構では、車両が完全に停止する前にロック操作が行われたり、走行中に誤ってロック操作が行われた場合に、直ちにロックされずに、急減速を生じないようにすることが好ましい。そのため従来では、前述したような係合による車両の急減速を防止するために、緩衝部材としてのカムや、カムスプリング等の弾性部材、それらの保持部材などを介在させることが行われている。しかしながら、このような構成では、部品点数が多く、全体としての構成が複雑かつ大型化する可能性がある。
この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであり、直ちに車両がロックされることを防止し、装置全体としての構成が簡素化、小型化された車両用ロック機構を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、選択的に回転が止められる被ロック回転体の外周側に、弾性部材からの弾性力を受けて回動する係合部材が配置されるとともに、前記被ロック回転体に係合してその回転を阻止する係合部が前記係合部材に設けられている車両用ロック機構において、前記弾性部材の一端部が固定されるとともに、他方の端部が前記係合部材の回転中心から外れた箇所もしくは前記係合部材に回動力を付与するように回転可能に設けられた回転部材における回転中心から外れた箇所に連結され、かつ前記弾性部材の固定端である前記一端部と前記弾性部材の作用端である前記他方の端部とは、これら固定端と作用端とを結んだ直線が前記回動中心もしくは回転中心を通る思案点を挟んだ両側に前記係合部材の回動もしくは前記回転部材の回転に伴って移動する位置に設定されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記弾性部材の前記他方の端部は、前記回転部材に連結され、かつその回転部材の回転中心から外れた箇所に前記アクチュエータが連結されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記回転部材から前記アクチュエータに至る間もしくは前記アクチュエータと該アクチュエータを設置してある固定部との間のいずれかに、前記作用端が前記思案点を越えた後に前記回転部材が前記弾性部材の弾性力で回動することを許容する遊動許容スペースが設けられていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1または2の発明において、前記切替機構は、互いに対向する係合用押圧面と解除用押圧面とを有しかつこれらの押圧面に対して垂直な方向に前記アクチュエータによって前後動させられる係合・解放操作部を備え、前記回転部材の一部が、前記各押圧面の間にこれらの押圧面との間に選択的に間隙を生じる状態に挿入され、前記係合用押圧面が前記回転部材の一部を押し動かしている途中および前記解放用押圧面が前記回転部材の一部を押し戻している途中で、前記作用点が前記思案点を越えるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記遊動許容スペースは、前記回転部材が前記被ロック回転体を係合させる移動限界位置と前記被ロック回転体を解放させる移動限界位置とから前記作用点が前記思案点に到るまでの回動を許容するスペース以下のスペースであることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記各押圧面の間隔は、前記回転部材が前記被ロック回転体を係合させる移動限界位置と前記被ロック回転体を解放させる移動限界位置とから前記作用点が前記思案点に到るまで回動する以前に前記回転部材の一部が一方の押圧面から離れて他方の押圧面に当接する間隔であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、弾性部材の弾性力が作用しない思案点が形成され、思案点から外れかつ弾性部材の弾性力が係合部材に回動力を付与するように弾性部材と係合部材もしくは回転部材とが連結されているので、係合部材を被ロック回転体に向けて回動させることができる。また弾性力によって係合部材と被ロック回転体とを係合させ、弾性力をその係合を維持するように作用させることができる。これとは反対に、係合部材を回動させて思案点を越えて、弾性部材の弾性力の作用方向を切り替えることによって、係合部材を被ロック回転体から離れる方向に回動させ、係合を解除させることができる。また係合部材が被ロック回転体に向けて回動しないように、弾性力をその係合の解除を維持するように作用させることができる。
また請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、弾性部材の他方の端部が回転部材に連結され、回転部材の回転中心から外れた箇所にアクチュエータが連結されているので、アクチュエータによって回転部材を回転させて、弾性力の作用方向を切り替えることができる。またアクチュエータは、弾性力に抗して思案点を越え回転部材を回動させる動力を付与すればよいので、小型化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明による効果と同様の効果に加えて、回転部材からアクチュエータに至る間もしくはアクチュエータと該アクチュエータを設置してある固定部との間に、誘導許容スペースが設けられているので、弾性力に抗して作用点が思案点を越えて弾性力の作用方向が切り替わった場合に、回転部材が作用方向の切り替わった弾性力によって回動することを許容することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1または2の発明による効果と同様の効果に加えて、アクチュエータによって前後動される係合・解除操作部に係合用押圧面と解除用押圧面とが設けられかつこれらの押圧面が回転部材を押し動かしている途中で作用点が思案点を越えるので、アクチュエータが係合・解放操作部に付勢する動力は、弾性力に抗して思案点を越えるのに必要な力に抑えることができる。またこれらの押圧面の間に、選択的に間隙を生じるように各押圧面の間に回転部材の一部が挿入されているので、思案点を越えて弾性力の作用方向が切り替わった場合に、各押圧面の間に挿入された回転部材を、その弾性力の切り替わった作用方向に回動させることができる。
請求項5の発明によれば、請求項3の発明による効果と同様の効果に加えて、係合部材と被ロック回転体とが係合される場合の遊動許容スペースは、回転部材が被ロック回転体を係合させる移動限界位置から思案点までのスペース以下であるので、回転部材が回動することによって思案点を越えることを防止もしくは抑制することができる。すなわち、遊動許容スペースを規制することによって、回転部材の回動を許容するとともに、弾性力の作用方向が切り替わることが防止もしくは抑制することができる。また係合部材と被ロック回転体との係合が解除される場合の遊動許容スペースは、回転部材が係合部材と被ロック回転体との係合を解除させる移動限界位置から思案点までのスペース以下であるので、回転部材が回動することによって思案点を越えることを防止もしくは抑制することができる。すなわち、遊動許容スペースを規制することによって、回転部材の回動を許容するとともに、弾性力の作用方向が切り替わることが防止もしくは抑制することができる。
請求項6の発明によれば、請求項4の発明による効果と同様の効果に加えて、係合部材と被ロック回転体とが係合される場合の各押圧面の間隔は、回転部材が被ロック回転体を係合させる移動限界位置から思案点に至るまで回転する以前に、また回転部材が係合部材と被ロック回転体との係合を解除させる移動限界位置から思案点に至るまで回転する以前に、回転部材の一部が一方の押圧面から離れて他方の押圧面に当接する間隔であるので、回転部材が回動する間隔、すなわち回転部材の移動限界位置を規制することができる。
この発明に係る車両用ロック機構は、車輪などの回転部材の回転を規制する機構であり、例えば車両の停車時に変速機の出力軸を回転不能にロックするように構成されている。その構成を図1に模式的に示してある。図1(a)には、この発明に係る機構のロック状態を示してある。ロック切替スプリング1の弾性力は、ロック切替スプリング1の作用点と固定点とを結ぶ軸線が思案点を越えない範囲において、ロックする方向に作用するように構成されている。図1(b)には、この発明に係る機構のロックの解除状態を示してある。ロック切替スプリング1の弾性力は、ロック切替スプリング1の作用点と固定点とを結ぶ軸線が思案点を越えない範囲において、ロックを解除する方向に作用するように構成されている。
この発明における被ロック回転体の一例であるパーキングロックギア2は、例えば変速機の出力軸やプロペラシャフトなど、車輪と共に回転する動力伝達部材(それぞれ図示せず)と一体回転・停止するように構成されている。その外周部には、凸部(すなわち歯)と凹部(すなわち歯溝)とが円周方向に交互に形成されている。すなわち、パーキングロックギア2は凹部および凸部から構成される外歯2aとを有している。
パーキングロックギア2と係合するパーキングロックポール3は、この発明における係合部材に相当し、その外周部にはパーキングロックギア2の外歯2aに選択的に係合可能な係合部として噛み合い部3aが形成されている。またパーキングロックポール3は、パーキングロックギア2との対向部に、具体的には下側に、パーキングロックギア2の接線方向に延びて配置されており、長手方向の中間部で回動自在に支持されている。図示しないが、パーキングロックポール3は回転しない所定の固定部に取り付けられたロックポールピン4によって回動自在に支持されている。なお、ロックポールピン4とパーキングロックギア2の回転軸とは、平行もしくはほぼ平行になるように配置されている。
この発明における切替機構の一例であるリンク5は、図示しない回転しないケーシングなどの所定の固定部とパーキングロックポール3との間に配置されており、リンクピン6によって回動自在に指示されている。またこの発明における弾性部材の一例であるロック切替スプリング1の一端がリンク5の一端部1aに連結されている。
より具体的には、ロック切替スプリング1は、図示しない回転しないケーシングなどの所定の固定部1bに一端が固定され、他方の端部がリンク5の一端部1aに連結されている。このロック切替スプリング1は、それぞれの端部が、所定の固定部1bと弾性力の作用点である一端部1aとがリンク5の回転中心を通る直線上に位置する思案点の場合には、その弾性力がロックおよびロックの解除のどちらにも作用しない、いわゆる中立になるように配置されている。
前述のロック切替スプリング1の作用方向を簡略して図2に示してある。パーキングロック指示がされた場合において、リンク5に設けられたロック切替スプリング1の弾性力は、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2に係合する方向に作用するように構成されている。また、パーキングロック解除の指示がされた場合においては、リンク5に設けられたロック切替スプリング1の弾性力が、パーキングロックポール3によるロックを解除する方向に作用するように構成されている。このロック切替スプリング1の弾性力の作用方向の切替はリンク5によっておこなわれる。
図2に記してある三本の軸線のうち、中央の軸線が切替軸線7であり、ロック切替スプリング1のそれぞれの端部が、所定の固定部1bとその弾性力の作用点である一端部1aとがリンク5の回転中心を通る直線上に位置する思案点である。両外側の軸線はそれぞれロック軸8と解除軸9である。思案点では、ロック切替スプリング1の弾性力は、ロックあるいはロックの解除のどちらにも作用しない。言い換えると、この切替軸線7上では、弾性力によるモーメントは生じず、リンク5が回動出来ないように構成された作用中立点である。すなわち切替軸線7上では、弾性力はリンク5の圧縮方向にのみ作用するためにモーメントは生じない。図2において、ロック切替スプリング1の圧縮方向に作用する弾性力をバネ力10として示す。そして、弾性力の作用点がリンク5の回転中心を通る切替軸線7に重ならない範囲においては、思案点を有する切替軸線7とリンク5の回転軸上の弾性力の作用点の位置とに応じた大きさのモーメントがリンク5に生じるように構成されている。すなわち切替軸線7から角度θだけ外れた位置においては、弾性力はその角度θに応じたモーメント側分力11と圧縮分力12とに分解できる。言い換えると、角度θに応じたモーメントが生じる。
ここでいうロック切替スプリング1は、コイルバネ状のスプリングに限定されるものではない。図1に示したロック切替スプリング1は引っ張りバネの弾性力(引張り力)をリンク5の引き上げ、引き下げに用いた動作例であるが、例えば弾性力の作用方向が逆である圧縮バネをパーキングロックポール3のロック状態を維持するように配置してもよい。より具体的には、圧縮バネの弾性力(押力)によってパーキングロックポール3を係合させ、ラチェッティングによる反力を圧縮バネで吸収または許容し、その弾性力に抗するようにアクチュエータを配置する構成でもよい。また、サラバネ、板バネなど、ロック切替スプリング1は、この発明を実施でき得る程度の弾性力を備えた弾性部材であればよい。
この発明におけるアクチュエータの一例であるアクチュエータ13は、ロック切替スプリング1の弾性力に抗するように、その操作力が作用するように配置されている。図1において、リンク5の上端に、具体的にはリンク5の回動軸の上端に操作力を付与するように配置されている。その操作力は図2において、弾性力に抗して切替軸線7を越える程度であればよい。ここでいうアクチュエータ13とは、例えば空気圧シリンダおよび電磁アクチュエータなどに限定されるものではなく、この発明の弾性力に抗する程度の操作力を備えたものであればよい。
したがってこの発明に係る車両用ロック機構は、リンク5によって、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2をロックする方向、およびロックを解除する方向と、そのどちらにも回動できるように構成されている。また、パーキングロックポール3はリンク5を介してロック切替スプリング1からロックあるいはロックの解除の状態を維持できる弾性力を付与されるように構成されている。つまりパーキングロックポール3はロックポールピン4を支点(回動中心)として、リンク5によって回動されるように構成されている。同じように、リンク5はリンクピン6を支点(回動中心)として、アクチュエータ13によって回動されるように構成されている。図1において、パーキングロックポール3は矢印St1、St2で示す方向に回動する。
つぎに、上記の車両用ロック機構の動作を図3を参照して説明する。パーキングロックポール3は、図示しない変速機のシフトレバーのシフト操作に連動するように構成されている。シフトレバーが図示しないパーキングポジションに切り替えられると、アクチュエータ13はロック切替スプリング1の弾性力に抗してリンク5を押し動かし、パーキングロックポール3はパーキングロックギア2をロックする方向に、すなわち図3(b)に示す矢印St2で示す方向に回動する。すなわちリンク5が切替軸線7を越えることにより、ロック切替スプリング1の弾性力はパーキングロックポール3によるパーキングロックギア2のロックおよびロック状態を維持するように作用する。この状態を図3に示してある。図3(a)はパーキングロック解除状態を示し、図3(b)はパーキングロック状態を示してある。
前述のように車両用ロック機構が動作すると、アクチュエータ13がロック切替スプリング1の弾性力に抗して駆動することにより、リンク5は押し動かされて、ロック切替スプリング1の作用端が切替軸線7を越える。するとパーキングロックポール3がパーキングロックギア2に向かって回動し、同時にロック切替スプリング1の弾性力がロックの解除状態からロックする方向およびロック状態を維持するように作用方向が切り替わる。またこの時、パーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の外歯2aに近接し、異なる位相である場合には各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとがラチェッティング状態を繰り返す。そして各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが同一の位相になると、噛み合い部3aが各外歯2a間の歯溝に入り込み、パーキングロックポール3の回動が停止する。すなわち図3(b)における矢印St2で示す方向への回動が停止する。そして、リンク5によってロック切替スプリング1の弾性力の作用方向が切り替えられ、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2側に弾性力により押し付けられることにより、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが噛み合わされる。
その結果、パーキングシフトされた際にパーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の各外歯2a間の歯溝に噛み合い、パーキングロックギア2の回転がパーキングロックポール3によってロックされた状態となってパーキングロックギア2および出力軸の回転が規制される。いわゆる「噛み合い」状態になる。このロック状態を図3(b)に示してある。
前述したような各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが異なる位相にある場合には、パーキングロックギア2の外歯2aの歯先面と噛み合い部3aとの対向する側の先端面とが当接するラチェッティング状態が起こる。ここで言うラチェッティング状態とは、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが当接を繰り返すことを表している。この状態の一例を図4に示してある。パーキングシフトされた際にパーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の各外歯2a間の歯溝に噛み合わない、いわゆる「非噛み合い」状態になる。「非噛み合い」状態になると、図4(a)に図示したように歯先面と先端面とが当接し、パーキングロックポール3は矢印St1で示す方向に弾かれる、しかしながらロック切替スプリング1の弾性力によって、矢印St2で示すパーキングロックギア2側に戻される。この状態の一例を図示したのが図4(b)である。その結果、各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが異なる位相にある場合には、前述のラチェッティング状態を繰り返し、パーキングロックポール3とパーキングロックギア2とが噛み合わない状態が継続される。
なお、ラチェッチング状態によりパーキングロックポール3が弾かれた場合に、その反力によってパーキングロックポール3が思案点を越え、ロックの解除状態への移行することが想像される。しかしながらこのような問題については、ロック切替スプリング1の変化率を考慮して、その反力に抗する弾性力を有するロック切替スプリング1を選定すればよい。また付言すると、パーキングロックポール3はリンク5を介してアクチュエータ13と連結されており、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2から受けた反力はアクチュエータ13にも及んでいる。すなわちアクチュエータ13のストロークに遊びを持たせることにより、受けた反力を吸収または許容することができる。その結果、アクチュエータ13のストロークに遊びを持たせることによって、パーキングロックポール3が思案点を越えることを防止または抑制することができる。
前述の「非噛合い」状態となる異なる位相の例を図5に示してある。パーキングシフトされた際に「非噛み合い」状態が継続される条件として、例えば、各外歯2aの歯先面と噛み合い部3aの先端面との対向面が一致して当接した場合図5(a)、また対向面の一部分のみが当接した場合図5(b)が考えられる。さらに各外歯2a間の歯溝に噛み合い部3aが完全に噛み合う前に、パーキングロックギア2によって弾かれる場合図5(c)、すなわちパーキングロックギア2の回転速度が十分に大きいために、ラチェッティング状態が繰り返されている場合が考えられる。
言い換えれば、「非噛み合い」状態が継続されている間はパーキングロックギア2および出力軸の回転が規制されていない。そのため例えば、各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが異なる位相にある状態において、車両が坂路の途中で停車した場合に、車両が坂路を降下することによって、あるいは変速機から車輪に至る動力伝達系統内におけるイナーシャトルクなどのトルクの残留分の影響によって、出力軸すなわちパーキングロックギア2が回転する場合がある。
前述の「非噛合い」状態が継続される条件から「噛み合い」状態への移行を図6を参照して説明する。例えば停車時において、パーキングシフトされた際に「非噛み合い」状態が継続されている異なる位相の例を図6(a)に示してある。この時、パーキングロックギア2は回転が規制されていないため、坂路における車両の降下やトルク残量分の影響によって回転する。その結果、噛み合い部3aと各外歯2a間とが同一の位相となって噛み合い、ロック切替スプリング1の弾性力によってロックされる。この「噛み合い」状態の例を図6(b)に示してある。
また外歯2aと噛み合い部3aとの異なる位相による「非噛み合い」状態から同一位相への「噛み合い」状態への移行は、例えば、高速走行時に誤ってロック操作がされた場合において、ラチェッティング状態が繰り返されている場合も考えられる。この場合のパーキングロックギア2とパーキングロックポール3とのラチェッティング状態は車両の制動力により低速度域に達するまで、思案点を越えない範囲においてロック切替スプリング1の弾性力により許容される。あるいは前述したようにアクチュエータ13によっても許容される。すなわち外歯2aと噛み合い部3aとが十分に噛み合うことができる車両速度、つまりパーキングロックギア2によってパーキングロックポール3が弾かれない、または噛み合うことができる車両速度域に達するまで、ラチェッティング状態が継続される。したがって外歯2aと噛み合い部3aとが十分に噛み合うことができる低速度域に達した場合には、ロック切替スプリング1の弾性力によりパーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが噛み合わされて「噛み合い」状態となる。
上述した構成例では、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが「非噛み合い」状態から「噛み合い」状態へ移行する場合、すなわち、噛み合い部3aの先端面と外歯2aの歯先面とが当接していたラチェッティング状態から、各外歯2a間と噛み合い部3aとが歯溝に噛合する際、ロック切替スプリング1が設けられていることにより、ラチェッティング状態を許容し、瞬間的に噛合することを防止している。
その結果として、ラチェッティング状態を許容しつつ、ロック状態を維持するロック切替スプリング1を用いることにより、例えば高速度域において、パーキングロックギア2がパーキングロックポール3との係合によって急激に回転を止められることが防止あるいは抑制することができる。また低速度域または停車時においては、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とを係合させ、車両を的確にロックすることができる。したがって、従来のような複雑な機構を介在させないため、係合にかかる部材が簡素化され小型化を図ることができる。
また、ロック解除時においても、ロック切替スプリング1の弾性力が働くために、解除状態を維持することができる。すなわち車両の挙動変化などによる慣性力によってパーキングロックポール3が動き、パーキングロックギア2に当たるなどの弊害を防止または抑制することができる。
さらにまた、アクチュエータ13に必要な操作力は弾性力に抗する程度の小さいものとすることができる。そのため、装置全体の構成を簡素化し、かつ小型化を図ることができる。
つぎにこの発明に係る車両用ロック機構の他の例について説明する。この発明に係る車両用ロック機構の他の例を図7に模式的に示してある。なお、前述した構成と同様の部分には同様の符号を付してその説明を省略する。
図7に示す例では、この発明における遊動許容スペース14を有する係合・解放操作部15としてコの字型の継ぎ手部16がアクチュエータ13に設けられている。またコの字型の継ぎ手部16によって、リンク5が回動するように構成されている。すなわちコの字型の継ぎ手部16には、リンク5を押し動かしてロック状態に移行させる係合用押圧面17と、リンク5を押し動かしてロックの解除状態に移行させる解除用押圧面18とを有している。これら二つの押圧面は所定の間隔、すなわち遊動許容スペース14を隔てて構成されている。図7(a)はロック状態を示し、ロック切替スプリング1の弾性力は、ロック切替スプリング1の作用点と固定点とを結ぶ軸線が思案点を越えない範囲において、ロックする方向に作用する。反対にロックの解除状態を図示したのが図7(b)であり、ロック切替スプリング1の弾性力は、ロック切替スプリング1の作用点と固定点とを結ぶ軸線が思案点を越えない範囲において、ロックを解除する方向に作用する。図7に示した構成のロック切替スプリング1の作用方向を図2に簡略化して示してある。前述した図1に示した構成のロック切替スプリング1の作用方向と同様である。
すなわちパーキングロック指示がされた場合に、リンク5に設けられたロック切替スプリング1の弾性力は、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2に係合する方向に作用するように構成されている。また、パーキングロック解除の指示がされた場合には、リンク5に設けられたロック切替スプリング1の弾性力が、パーキングロックポール3によるロックを解除する方向に作用するように構成されている。このロック切替スプリング1の弾性力の作用方向の切替はリンク5によっておこなわれる。図8に記した三本の軸線のうち、中央の軸線は切替軸線7であり、ロック切替スプリング1の端部が所定の固定部とその弾性力の作用点とがリンク5の回転中心を通る直線上に位置する思案点である。すなわちロック切替スプリング1の弾性力は、ロックあるいはロックの解除のどちらにも作用しない。言い換えると、この切替軸線7上では、弾性力によるモーメントは生じず、リンク5が回動出来ないように構成された作用中立点である。すなわち切替軸線7上では、弾性力はリンク5の圧縮方向にのみ作用するためにモーメントは生じない。そして、弾性力の作用点がリンク5の回転中心を通る切替軸線7に重ならない範囲においては、思案点を有する切替軸線7とリンク5の回転軸上の弾性力の作用点の位置とに応じた大きさのモーメントがリンク5に生じるように構成されている。すなわち切替軸線7から角度θだけ外れた位置においては、弾性力はその角度θに応じたモーメント側分力と圧縮分力とに分解できる。言い換えると、角度θに応じたモーメントが生じる。
つぎに図7に示す構成の動作を図8を参照して説明する。パーキングロックポール3は、図示しない変速機のシフトレバーのシフト操作に連動するように構成されている。シフトレバーが図示しないパーキングポジションに切り替えられると、アクチュエータ13が駆動するように構成されている。アクチュエータ13が駆動すると、アクチュエータ13に連結されたコの字型の継ぎ手部16の係合用押圧面17によって、ロック切替スプリング1の弾性力に抗してリンク5は押し動かされる。リンク5が押し動かされると、パーキングロックポール3はパーキングロックギア2をロックする方向に、すなわち図8(b)に矢印St2で示す方向に回動する。すなわちリンク5が切替軸線7を越えることにより、ロック切替スプリング1の弾性力はパーキングロックポール3によるパーキングロックギア2のロックおよびロック状態を維持するように作用する。この状態を図8に示してある。図8(a)はパーキングロック解除状態を示し、図8(b)はパーキングロック状態を示している。
車両用ロック機構が動作すると、アクチュエータ13がロック切替スプリング1の弾性力に抗して駆動することにより、コの字型の継ぎ手部16の係合用押圧面17によってリンク5は押し動かされて、切替軸線7を越える。するとパーキングロックポール3がパーキングロックギア2に向かって回動し、同時にロック切替スプリング1の弾性力がロックの解除状態からロックする方向およびロック状態を維持するように作用方向が切り替わる。またこの時、パーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の外歯2aに近接し、異なる位相である場合には各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとがラチェッティング状態を繰り返す。そして各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが同一の位相になると、噛み合い部3aが各外歯2a間の歯溝に入り込み、パーキングロックポール3の回動が停止する。言い換えると、図8(b)において、パーキングロックポール3の矢印St2で示す方向への回動が停止する。すなわちリンク5によってロック切替スプリング1の弾性力の作用方向が切り替えられ、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2側に弾性力により押し付けられることにより、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが噛み合わされる。
その結果、パーキングシフトされた際にパーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の各外歯2a間の歯溝に噛み合い、パーキングロックギア2の回転がパーキングロックポール3によってロックされた状態となる。すなわちパーキングロックギア2および出力軸の回転が規制され、「噛み合い」状態になる。このロック状態を図8(b)に示してある。
上記とは反対に、ロック状態からロックの解除状態への移行を説明する。シフトレバーが例えば図示しないドライブポジションに切り替えられると、アクチュエータ13が駆動して、アクチュエータ13に連結されたコの字型の継ぎ手部16の解除用押圧面18によって、ロック切替スプリング1の弾性力に抗して、リンク5が押し動かされる。リンク5が押し動かされると、パーキングロックポール3はパーキングロックギア2から離れる方向に、図8(a)の矢印St1で示す方向に回動する。すなわちリンク5が解除用押圧面18によって押し動かされ、切替軸線7を越えることにより、ロック切替スプリング1の弾性力はロックの解除状態を維持するように作用する。この状態を図8(b)に示してある。その結果、車両の挙動変化などによる慣性力によってパーキングロックポール3が動き、パーキングロックギア2に当たるなどの弊害を防止または抑制することができる。
前述したような各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが異なる位相にある場合には、パーキングロックギア2の外歯2aの歯先面と噛み合い部3aとの対向する側の先端面とが当接するラチェッティング状態が起こる。この状態の一例を図9(a)に模式的に示してある。パーキングシフトされた際にパーキングロックポール3の噛み合い部3aがパーキングロックギア2の各外歯2a間の歯溝に噛み合わない、いわゆる「非噛み合い」状態になる。「非噛み合い」状態になると、歯先面と先端面とが当接し、パーキングロックポール3は矢印St1で示す方向に弾かれるが、ロック切替スプリング1の弾性力によって、矢印St2で示すパーキングロックギア2側に戻される。この状態の一例を図9(b)に示してある。その結果、各外歯2a間の歯溝と噛み合い部3aとが異なる位相にある場合には、前述のラチェッティング状態を繰り返し、パーキングロックポール3とパーキングロックギア2とが噛み合わない状態が継続される。
ところで、ラチェッチング状態によりパーキングロックポール3が弾かれた場合に、その力によって思案点を越え、車両用ロック機構がロックの解除状態への移行することが想像される。このような場合に、パーキングロックポール3はリンク5に連結されているので、ラチェッティング状態が生じる反力がリンク5に伝達される。しかしながら、リンク5とアクチュエータ13との間には、この発明における係合・解放操作部15であるコの字型の継ぎ手部16が配置されている。したがってパーキングロックポール3がパーキングロックギア2から受けた反力によって生じるリンク5の回動は、係合・解放操作部15であるコの字型の継ぎ手部16の遊動許容スペース14によって許容することができる。すなわちコの字型の継ぎ手部16の係合用押圧面17と解除用押圧面18との間隔である遊動許容スペース14が、いわゆる遊びとなる。その結果、パーキングロックポール3が受けた反力によってリンク5が回動することを許容することができる。またリンク5が思案点を越えることを防止または抑制することができる。さらにまた係合用押圧面17が反力によって回動するリンク5を受けるだけでなく、思案点よりロック側に位置しているので、リンク5の回動によって思案点を越えて、ロックの解除状態に移行することを防止または抑制することができる。さらにまた前述した図1に示す構成のように、アクチュエータ13のストロークに遊びを持たせる必要がなく、アクチュエータ13の構造を簡素化することができる。
前述の「非噛合い」状態から「噛み合い」状態への移行を図10を参照して説明する。例えば停車時において、パーキングシフトされた際に「非噛み合い」状態が継続されている異なる位相の例を図10(a)に示してある。この時、パーキングロックギア2は回転が規制されていないため、坂路における車両の降下やトルク残量分の影響によって回転する。その結果、噛み合い部3aと各外歯2a間とが同一の位相となって噛み合い、ロック切替スプリング1の弾性力によってロックされる。この「噛み合い」状態の例を図10(b)に示してある。
また、外歯2aと噛み合い部3aとの異なる位相による「非噛み合い」状態から同一位相への「噛み合い」状態への移行は、例えば、高速走行時に誤ってロック操作がされた場合において、ラチェッティング状態が繰り返されている場合も考えられる。この場合のパーキングロックギア2とパーキングロックポール3とのラチェッティング状態は車両の制動力により低速度域に達するまで、思案点を越えない範囲においてコの字型の継ぎ手部16により許容される。すなわち外歯2aと噛み合い部3aとが十分に噛み合うことができる車両速度、つまりパーキングロックギア2によってパーキングロックポール3が弾かれない、または噛み合うことができる車両速度域に達するまで、ラチェッティング状態が継続される。したがって、外歯2aと噛み合い部3aとが十分に噛み合うことができる低速度域に達した場合には、ロック切替スプリング1の弾性力によりパーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが噛み合わされて「噛み合い」状態となる。
上述したこの発明における車両用ロック機構の他の構成例では、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とが「非噛み合い」状態から「噛み合い」状態へ移行する場合、すなわち噛み合い部3aの先端面と外歯2aの歯先面とが当接していたラチェッティング状態から、各外歯2a間と噛み合い部3aとが歯溝に噛合する場合に、ロック切替スプリング1が設けられていることにより、ラチェッティング状態を許容し、瞬間的に噛合することを防止している。
また、ラチェッティング状態の生じる反力によるパーキングロックポール3の回動と、パーキングロックポール3に連結されて、回動されるリンク5の回動とをコの字型継ぎ手部が許容するので、車両用ロック機構全体として、ラチェッティング状態を許容することができる。
その結果として、ラチェッティング状態を許容するロック切替スプリング1と、ラチェッティング状態の生じる反力による回動を許容するコの字型継ぎ手部とを用いることにより、例えば高速度域において、パーキングロックギア2がパーキングロックポール3との係合によってその回転を急激に止められることが防止もしくは抑制することができる。また低速度域または停車時においては、パーキングロックギア2とパーキングロックポール3とを係合させ、車両を的確にロックすることができる。さらにまたリンク5が思案点を越えない範囲に係合用押圧面17が位置するので、ロック状態を維持することができる。したがって、従来のような複雑な機構を介在させないため、係合にかかる部材が簡素化され小型化を図ることができる。
また、ロック解除時においても、ロック切替スプリング1の弾性力が働くとともに、リンク5が思案点を越えない範囲に解除用押圧面18が位置するので、ロックの解除状態を維持することができ、車両の挙動変化などによる慣性力によってパーキングロックポール3が動き、パーキングロックギア2に当たるなどの弊害を防止または抑制することができる。
さらにまた、アクチュエータ13に必要な操作力は弾性力に抗する程度の小駆動力のものとすることができる。そのため、装置全体の構成を簡素化し、かつ小型化を図ることができる。
つぎにこの発明における遊動許容スペース14を有する係合・解放操作部15の他の例を説明する。なお前述した構成と同様の部分には同様の符号を付してその説明を省略する。また前述した構成と同様の構成部分については、図に同一の符号を付して、その説明を省略する。
遊動許容スペース14を有する係合・解放操作部15は要は、例えばラチェッティング状態の生じる反力などによって各部材が回動することを許容できる構成であればよい。その構成例について、図11に模式的に示してある。図11は、アクチュエータ13に遊動許容スペース14を有する係合・解放操作部15を設けた構成図である。アクチュエータ13がアクチュエータ13の保持部材19を介してスプリング20に連結されて固定され、例えばラチェッティング状態の生じる反力などによってパーキングロックポール3に連動してリンク5が回動し、これに連動して、アクチュエータ13に伝達される反力を許容できるように構成されている。なお図11に示す構成では、リンク5とアクチュエータ13とはアクチュエータ13の操作力がリンク5に付与されるように配置もしくは連結されている。
したがって車両用ロック機構が動作し、例えばラチェッティング状態が生じた場合に、パーキングロックポール3がパーキングロックギア2から受けた反力によって生じるリンク5の回動は、スプリング20によって許容することができる。その結果、アクチュエータ13のストロークに遊びを持たせる必要がなく、アクチュエータ13の構造を簡素化することができる。またアクチュエータ13に必要な操作力は弾性力に抗する程度の小駆動力のものとすることができる。そのため、装置全体の構成を簡素化し、かつ小型化を図ることができる。なお図11に示す構成であっても、車両用ロック機構のロックもしくは解除状態は、ロック切替スプリング1の弾性力によって維持することができる。
なお、この発明は上記の動作例に限定されないのであって、例えば弾性部材はコイルバネなどの部材により構成されている例を示しているが、この発明を実施でき得る程度の弾性力を備えた部材であればよい。また、例えばアクチュエータ13は弾性力に抗する操作力を付与すればよい。
この発明の車両用ロック機構の構成例を示す模式図である。 この発明の弾性力切替の簡単な説明図である。 この発明のロック状態とロック解除状態の例を示す図である。 ラチェッティング状態の例を示す図である。 ラチェッティング状態の位相の例である。 非噛み合い状態と噛み合い状態の例を示す図である。 この発明の車両用ロック機構の他の構成例を示す模式図である。 この発明の他の構成例のロック状態とロック解除状態の例を示す図である。 この発明の他の構成例のラチェッティング状態の例を示す図である。 この発明の他の構成例の非噛み合い状態と噛み合い状態の例を示す図である。 この発明における遊動許容スペースを有する係合・解放操作部の他の例を示す図である。
符号の説明
1…ロック切替スプリング(弾性部材)、 2…パーキングロックギア、 3…パーキングロックポール、4…ロックポールピン、 5…リンク(切替機構)、 6…リンクピン、 13…アクチュエータ、 14…遊動許容スペース、 16…コの字型継ぎ手部、 17…係合用押圧面、 18…解除用押圧面。

Claims (6)

  1. 選択的に回転が止められる被ロック回転体の外周側に、弾性部材からの弾性力を受けて回動する係合部材が配置されるとともに、前記被ロック回転体に係合してその回転を阻止する係合部が前記係合部材に設けられている車両用ロック機構において、
    前記弾性部材の一端部が固定されるとともに、他方の端部が前記係合部材の回転中心から外れた箇所もしくは前記係合部材に回動力を付与するように回転可能に設けられた回転部材における回転中心から外れた箇所に連結され、かつ
    前記弾性部材の固定端である前記一端部と前記弾性部材の作用端である前記他方の端部とは、これら固定端と作用端とを結んだ直線が前記回動中心もしくは回転中心を通る思案点を挟んだ両側に前記係合部材の回動もしくは前記回転部材の回転に伴って移動する位置に設定されている
    ことを特徴とする車両用ロック機構。
  2. 前記弾性部材の前記他方の端部は、前記回転部材に連結され、かつその回転部材の回転中心から外れた箇所に前記アクチュエータが連結されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ロック機構。
  3. 前記回転部材から前記アクチュエータに至る間もしくは前記アクチュエータと該アクチュエータを設置してある固定部との間のいずれかに、前記作用端が前記思案点を越えた後に前記回転部材が前記弾性部材の弾性力で回動することを許容する遊動許容スペースが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ロック機構。
  4. 互いに対向する係合用押圧面と解除用押圧面とを有しかつこれらの押圧面に対して垂直な方向に前記アクチュエータによって前後動させられる係合・解放操作部を備え、
    前記回転部材の一部が、前記各押圧面の間にこれらの押圧面との間に選択的に間隙を生じる状態に挿入され、
    前記係合用押圧面が前記回転部材の一部を押し動かしている途中および前記解放用押圧面が前記回転部材の一部を押し戻している途中で、前記作用点が前記思案点を越えるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ロック機構。
  5. 前記遊動許容スペースは、前記回転部材が前記被ロック回転体を係合させる移動限界位置と前記被ロック回転体を解放させる移動限界位置とから前記作用点が前記思案点に到るまでの回動を許容するスペース以下のスペースであることを特徴とする請求項3に記載の車両用ロック機構。
  6. 前記各押圧面の間隔は、前記回転部材が前記被ロック回転体を係合させる移動限界位置と前記被ロック回転体を解放させる移動限界位置とから前記作用点が前記思案点に到るまで回動する以前に前記回転部材の一部が一方の押圧面から離れて他方の押圧面に当接する間隔であることを特徴とする請求項4に記載の車両用ロック機構。
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