JP2009208390A - ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法 - Google Patents

ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009208390A
JP2009208390A JP2008054765A JP2008054765A JP2009208390A JP 2009208390 A JP2009208390 A JP 2009208390A JP 2008054765 A JP2008054765 A JP 2008054765A JP 2008054765 A JP2008054765 A JP 2008054765A JP 2009208390 A JP2009208390 A JP 2009208390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
guide bar
printing
plate cylinder
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008054765A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanori Iwai
孝憲 岩井
Koji Nishiyama
浩司 西山
Takayuki Okubo
隆幸 大久保
Minoru Sato
稔 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2008054765A priority Critical patent/JP2009208390A/ja
Publication of JP2009208390A publication Critical patent/JP2009208390A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】印刷時に刷版の排出及び導入を補助するガイドバー装置に関し、刷版のくわえ尻部側が他の機器と干渉することを防ぐ。
【解決手段】刷版1の着脱時に、くわえ尻部12側が版胴から自重により垂れ下がっている場合に、ガイドバー41を揺動させて、ガイドバー41に支持された刷版1のくわえ尻部12側が、例えば下方に位置する版胴2やブラケット胴3等の、他の機器と干渉しない干渉回避位置まで移動させる。このような干渉回避位置としては、例えば版胴2のブラケット胴3とは反対側の下方にガイドバー41が位置する状態等とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷機の刷版の交換時に、刷版の排出及び導入を補助するガイドバー装置、及びこれを用いた印刷ユニット、並びに版交換方法に関する。
印刷機の刷版交換時に適宜オペレータが補助動作をしながら、ある程度自動化して刷版交換を行なうようにした半自動版交換技術が提案されている(特許文献1,2参照)。
このような半自動版交換技術では、刷版の取り付けにあたっては、一般には、刷版のくわえ部を版胴のギャップ部に係止させて、この状態でローラによって刷版を版胴の外周に押し付けておいて、版胴を回転させることで、刷版のくわえ尻部近傍までを版胴の外周に巻き付けて、くわえ尻部をギャップ部内のくわえ尻係止部材に係止させ、取り付けを完了させる。
また、刷版の取り外しにあたっては、一般には、刷版のくわえ尻部を係止しているギャップ部内のくわえ尻係止部材を係止解除の状態に切り換えて、くわえ尻部をギャップ部から外方に解放する。あとは、版胴を取り付け時と逆に回転させれば刷版を取り外すことができる。
例えば図11(a)に示すように、刷版1は、刷版1のくわえ部11のく字状に屈曲した先端部11aを、版胴2のギャップ部21に形成されたくわえ部係止溝22内に差し込んで係止させ、刷版1のくわえ尻部12の屈曲した先端部12aを版胴2のギャップ部21内のくわえ尻部係止溝23内に回転可能に装備された版押え爪24の爪24aに係止させて装着される。
刷版1を版胴2から取り外す際には、図11(b)に示すように、爪24aが後退し刷版1のくわえ尻部12の先端部12aとの係合を解除するように版押え爪24を後退回転させる。これにより、刷版1のくわえ尻部12は、図11(c)に示すように、版胴2から取り外すことが可能な状態になる。
特開平8−332716号公報 特開2001−171085号公報
ところで、刷版1を版胴2に取り付ける場合、前記くわえ部11の先端11aをギャップ部21に係止させることになるが、例えば図12に示すように、刷版1の周方向長が長いと、刷版1のくわえ尻部12側が下方に大きく垂下して、例えば下方に位置する版胴2や、これに付随する機器等と干渉するおそれがある。このため刷版1の取り付け時、人手によって刷版1のくわえ尻部12側をサポートしなければならなかった。
また刷版1を版胴2から取り外す場合にも、刷版1のくわえ尻部12をギャップ部21から取り外し、版胴2を後退回転させると、くわえ尻部12側が下方に大きく垂下して、例えば下方に位置する版胴2や、これに付随する機器等と干渉し、刷版1を印刷ユニット外部へ取り出せなくなるおそれがある。このため刷版1の取り外し時にも、人手によって刷版1のくわえ尻部12側をサポートし、印刷ユニットの外側へ刷版1を導かなければならなかった。
本発明は、このような課題に鑑み案出されたもので、刷版着脱時に、刷版のくわえ尻部が、他の機器に干渉しないように補助することが可能な、ガイドバー装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のガイドバー装置は、刷版の版胴への着脱操作の際に、前記版胴から自重により垂れ下がる前記刷版のくわえ尻部側の他の機器との干渉を回避するガイドバー装置であり、前記刷版のくわえ尻部側をガイドするガイドバーと、前記ガイドバーが退避位置と干渉回避位置との間を揺動するように駆動するガイドバー駆動機構とをそなえることを特徴とする。
前記ガイドバーは、一端を片持ち支持されて、印刷幅方向に分割されてそなえられていることが好ましい。またこの際、前記各ガイドバーに対応して前記ガイドバー駆動機構がそれぞれ別個にそなえられることが好ましい。
前記刷版の着脱時、前記くわえ尻部が前記ガイドバー移動軌跡より下方となった場合に、前記ガイドバーが前記くわえ尻部近傍を支持し前記干渉回避位置に移動することが好ましい。
さらに前記ガイドバー駆動機構が、前記ガイドバーを一端に支持するアームと、前記アームの他端を軸支し、前記アームを揺動させるアーム駆動手段とをそなえることが好ましい。
また前記ガイドバー装置は、半自動版交換機構をそなえることが好ましい。
また、本発明の印刷ユニットは、上記ガイドバー装置を備えたことを特徴とする。また、印刷ユニットにおける前記版胴は、前記刷版を取り付けるためのギャップ部を印刷幅方向に分割し、かつ位置をずらしてなるものであってもよい。また前記印刷ユニットは、H型構造の胴配列を有するものであることが好ましく、前記刷版が2ページ周長であることが好ましい。
本発明の版交換方法は、刷版のくわえ尻部側をガイドするガイドバーと、前記ガイドバーが退避位置と干渉回避位置との間を揺動するように駆動するガイドバー駆動機構とをそなえ、前記刷版の版胴への着脱時に、前記版胴から自重により垂れ下がる前記刷版のくわえ尻部側の他の機器との干渉を回避するガイドバー装置を用いて版交換を行う版交換方法であって、前記刷版の前記版胴への取り付け時に、前記刷版のくわえ部を前記版胴のギャップ部に係止後、前記ガイドバーを前記退避位置から前記干渉回避位置まで移動させ、前記版胴のくわえ尻部近傍を前記ガイドバーにより前記干渉回避位置で支持させた状態で前記版胴を回転させて前記刷版を前記版胴の周囲に巻きつけ、前記くわえ尻部の位置が前記ガイドバーの移動軌跡と同等となった時点で前記ガイドバーを前記退避位置まで移動させることを特徴とする。
また上記版交換方法においては、前記刷版の前記版胴からの取り外し時に、前記くわえ尻部の前記ギャップ部への係止を解除後、前記版胴を回転させて前記刷版を巻き戻し、前記くわえ尻部の位置が前記ガイドバーの移動軌跡より下方となった時点で前記ガイドバーを前記退避位置から前記干渉回避位置まで移動させ、前記くわえ尻部近傍を前記ガイドバーに前記干渉回避位置で支持させて、前記くわえ部を前記ギャップ部から係止解除することが好ましい。
本発明のガイドバー装置は、刷版を版胴に着脱する際に、くわえ尻部が自重で垂れ下がり、くわえ尻部が他の機器と干渉することを回避するため、ガイドバーが退避位置から干渉回避位置まで移動し、刷版のくわえ尻部側を干渉回避位置まで移動させる。これにより、人手により刷版のくわえ尻部側を支えなくとも、刷版を取り外す際に刷版のくわえ尻部側が他の機器に噛み込まれること等がなく、刷版を外部に確実に取り出すことが可能となる。また刷版を取り付ける際に、くわえ尻部が他の機器に引っかかって刷版が破損すること等も防止することができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図10、及び図15は本発明の一実施形態に係るガイドバー装置を説明するもので、これらの図に基づいて説明する。
まず、本実施形態に係るガイドバー装置の要部構成を説明する。なお、本実施形態を示す図1〜図10、及び図15では、図面の上下方向が鉛直上下方向(鉛直下方が重力方向)に対応するように記載している。また本実施形態では、版胴2のブラケット胴3とは反対側の側方に、ガイドバー装置のガイドバー41の揺動の支点50が位置している。本実施形態はH型構造の新聞輪転機の印刷ユニットにおける2色目や4色目の場合に適用しうるが、1色目や3色目の場合には、版胴2に対する略上方にガイドバー41の支点50が位置するようにするなど、版胴2に対するガイドバー装置の位置関係は適宜設定しうる。また、1色目及び2色目、3色目及び4色目でガイドバー装置を兼用してもよく、またそれぞれ各色ごとにガイドバー装置を設けてもよい。各色ごとにガイドバー装置を設けた場合には、例えば1色目及び2色目の版交換を同時に行なうこと等が可能となる。
ここで、H型構造の印刷ユニットとは、例えば図13に示すように1色目と2色目、3色目と4色目とで版胴2およびブラケット胴3の配列が反転しているものを指す。通常、刷版1は、版胴2への取り付け時の外周に向く版面を内側に向けて、反った状態(逆反り状態)になるように構成されているが、長時間印刷を行なった場合、版胴2に接触するローラ群によって刷版1が版胴2に押付けられ、刷版1が筒状に塑性変形を起こすことがある。このような塑性変形が生じた場合、図14に示すアーチ型構造の印刷ユニットと比較して、特にH型構造の印刷ユニットの2色目や4色目の装置では、刷版1の取り外し時に、1色目や3色目のブラケット3側へ刷版1が入り込みやすく、刷版1のくわえ尻部12の破損や刷版1の取り外し作業の工程(時間)増加に繋がりやすい。そこで、本発明のガイドバー装置は特にH型構造の印刷ユニットに適用すると効果的である。
またガイドバー装置は刷版1が1ページ周長である場合にも適用可能であるが、本実施形態では刷版1が2ページ周長であるものとする。2ページ周長の刷版は、1ページ周長の刷版より長いため、自重で垂れ下がる量が多い。そのため、印刷ユニット内のブラケット洗浄装置や、半自動版交換機構60等、他の機器と干渉しやすくなる。したがって、本発明のガイドバー装置を適用するとより効果的である。
また、図2に示すように、版胴2が刷版1を印刷幅方向に2枚分割されて装着可能である場合、各刷版1を装着するための版胴2のギャップ部21は2つに分割され、通常、印刷ユニットを駆動した際の、ギャップ部21通過時のショックを軽減するため、各ギャップ部21の位置をずらしたものとされる。すなわち版胴2の印刷幅方向の長さを2分割した長さのギャップ部21が、位相をずらして形成される。このような場合、本実施形態では、ガイドバー41は各ギャップ部21に対応するように、印刷幅方向に2分割される。また分割された2つのガイドバー41は、それぞれ一端をガイドバー駆動機構40によって片持ち支持されて、各刷版1に対応するように駆動される。なお本実施形態では、各ガイドバー41に対応して、それぞれ別個のガイドバー駆動機構(アーム43及びアーム駆動手段44としてのモータから構成される。)40をそなえているものとされる。版胴2の2つのギャップ部21の位相がずれている場合、各ギャップ部21に取り付けられる刷版1の版交換動作は、それぞれずらして行なう必要があるが、各刷版1に対応するガイドバー41を、別個のガイドバー駆動機構40によって駆動させることにより、各刷版1の版交換動作をずらしても、それぞれのガイドバー41を、各刷版1をガイドするように駆動させることが可能となり、各刷版1が他の機器等と干渉することをそれぞれ防止することが可能となる。なお、ガイドバー41はガイドバー駆動機構40に両持ち支持されていてもよいが、本実施形態のように、ガイドバー駆動機構40に片持ち支持されていることが好ましい。片持ち支持とすると、両持ち支持とする場合と異なり、版胴の幅方向中央位置にガイドバー41の駆動機構等を設ける必要がない。また両持ち支持とした場合には、ガイドバー41にねじれが生じ、破損すること等を防止するため、ガイドバー41の両軸端の同心度を高精度に制御する必要があるが、片持ち支持とした場合には、このような制御が必要なく、部品の低精度化(コストダウン等)が図れるという利点も有する。
なお、本実施形態における各ガイドバー41の印刷幅方向の長さは、それぞれのガイドバー41どうしが干渉しない長さとされ、本実施形態では各ギャップ部21の印刷幅方向の長さと略同等とされる。また本実施形態ではガイドバー41はアーム43に対して固定されているが、アーム43に対して回転(自転)自在に支持されていてもよい。この場合、ガイドバー41が、支持する刷版1の動きに追従して回転(自転)することが可能となり、刷版1とガイドバー41との摩擦を低減することができる。
また、ガイドバー41は、刷版1の着脱操作時以外は退避位置で静止しており、刷版1の着脱操作時に、刷版1のくわえ尻部12側が自重で垂れ下がって他の機器に干渉しないように、刷版1のくわえ尻部12側を保持しながら干渉退避位置まで移動する。ここで、退避位置とは、ガイドバー41及びガイドバー駆動機構40(アーム43及びアーム駆動手段44)が版胴2や他の機器と接触せず、かつ動作に影響を与えない位置とし、本実施形態では図1に示すように、版胴2のブラケット胴3側下方の、版胴2とブラケット胴3との隙間にガイドバー41が位置する状態とする。
また、干渉回避位置とは、図1に示すように、刷版1の着脱時に、刷版1のくわえ部11の先端11aがギャップ部21に係止されており、くわえ尻部12側が版胴から自重により垂れ下がっている場合に、ガイドバー41に支持された刷版1のくわえ尻部12側が、例えば下方に位置する版胴2やブラケット胴3等の、他の機器と干渉しない位置とする。このような干渉回避位置としては、例えば版胴2のブラケット胴3とは反対側の下方にガイドバー41が位置する状態等とすることができる。本実施形態では、版胴2のブラケット胴3とは反対側の下方、かつガイドバー41に支持された刷版1のくわえ尻部12が印刷ユニットの外に排出されるようなガイドバー41の位置としている。
またガイドバー駆動機構40は、ガイドバー41を退避位置と干渉回避位置との間を揺動するように駆動させる機構であり、本実施形態では図2に示すようにガイドバー駆動機構40は印刷ユニットのフレーム70に固定されており、ガイドバー41を一端に係止するアーム43、及び前記アーム43の他端を軸支し、前記アーム43を揺動させるアーム駆動手段44としてのモータから構成され、ガイドバー41はアーム43の揺動に合わせて、退避位置と干渉回避位置との間を円弧を描くように揺動する。また図15(a)の断面図及び図15(b)の側面図に示すように、ガイドバー41の退避位置と干渉回避位置の位置決め手段としてストッパ45を設けることができる。このストッパ45にアーム43が当たり、停止することによってガイドバー41の揺動範囲を制限することができる。ストッパ45にはシャフトの外側にウレタンを巻いたものを使用しており、アーム43との衝撃を緩和させることができる。アーム駆動手段44としては、油圧式モータや、電動式モータ、空圧式モータとすることができる。
またガイドバー装置は、ガイドバー41、ガイドバー駆動機構40に加えて、刷版1の版胴2への着脱操作を一部自動で行なうための半自動版交換機構60を有していてもよく、本実施形態ではこの半自動版交換機構60を利用して刷版1の着脱操作を行なうものとする。この半自動版交換機構60については、後で詳しく説明する。
以下、本実施形態のガイドバー装置を用いた版の取り付け及び取り外しの双方について説明する。
刷版1の装着時(版取り付け時)には、図3(a)に示すようにまず、版胴2を版掛け位置で停止させる(ステップa110)。この版胴2の版掛け位置には特に制限はないが、半自動版交換機構60を用いる本実施形態では、図3(b)に示すように、版胴2のギャップ部21が、半自動版交換機構60(詳細には図示しないが版押えローラ5及び版くわえ尻装着脱ローラ6)よりもやや下方にやや下向きに位置する状態である。この版胴2の版掛け位置での停止は、手動で行ってもよいが、本実施形態では、版取り付け開始指令をコントローラ(図示せず)に入力することで、コントローラが版胴2を版掛け位置で自動停止させるようになっている。またこの際、ガイドバー41は、退避位置で静止した状態とされる。
次いで、この状態で、オペレータによって版掛けが実施される(ステップa120)。この版掛けでは、図3(b)に示すように、版胴2のギャップ部21(詳細には図示しないがギャップ部21のくわえ部係止溝22)に刷版1のくわえ部11(詳細には図示しないがくわえ部11の屈曲した先端部11a)を引っ掛けて係止させる。
この状態から、版胴2を正転させる(ステップa130)。なお、正転とは、版胴2に刷版1が巻き付く方向[図3(c)中に矢印で示すような時計回り方向]である。ここで、刷版1は、くわえ部11が版胴2のギャップ部21に係止されたのみで、くわえ尻部12側は自重で垂れ下がった状態となり、刷版1のくわえ尻部12の位置が、ガイドバー41の移動軌跡より下方となる。そこで図3(d)に示すように、アーム駆動手段44を作動させ、アーム43を揺動させてガイドバー41の干渉回避位置方向への移動を開始させる(a140)。アーム駆動手段44の駆動は、手動で行なってもよいが、本実施形態では、版胴2の正転に合わせてアーム駆動手段44が駆動するようにコントローラ(図示せず)により制御している。
ガイドバー41の移動が進むと、ガイドバー41は刷版1のくわえ尻部12側と接触することとなる。この状態からさらにガイドバー41を移動させ、干渉回避位置まで移動させてガイドバー41を停止させる(ステップa150)。これにより、図3(e)に示すように、干渉回避位置、すなわち刷版1のくわえ尻部12側が他の機器と干渉しない位置まで移動され、くわえ尻部12が他の機器と干渉して刷版1が破損すること等を防止することが可能となる。
次いでさらに版胴2を正転させ、版胴2に刷版1を巻きつけることにより、図3(f)に示すように、刷版1のくわえ尻部12の位置がガイドバー41の移動軌跡と略同一となる。ここで、アーム駆動手段44を駆動させ、アーム43を揺動させてガイドバー41を退避位置側へ移動させる(ステップa160)。アーム駆動手段44の駆動は手動で行なってもよいが、本実施形態では、予め入力された設定時間(ステップa140開始からの経過時間)に基づいて、コントローラ(図示せず)がアーム駆動手段44を駆動させるようになっている。
ガイドバー41が退避位置まで移動したところで、ガイドバー41を停止させる(ステップa170)。ガイドバー41の移動中に、刷版1のくわえ尻部12側はガイドバー41から離れ、版胴2に巻き取られる。
この状態からさらに版胴2を正転させ、半自動版交換機構60により、図3(h)に示すように、版胴2のギャップ部21(詳細には図示しないがギャップ部21のくわえ尻部係止溝23の版押え爪24の爪部24a)に刷版1のくわえ尻部12(詳細には図示しないがくわえ尻部12の先端部12a)を係止させる(ステップa180)。この際、ガイドバー41は退避位置で静止した状態とされる。
本実施形態では、各動作の指令については、自動で行なっているが、これらの一部又は全部をオペレータの操作で行うようにしてもよい。
一方、刷版1の版胴2からの取り外しにあたっては、図4(a)に示すように、版取り外し位置で版胴2を停止させる(ステップb110)。この版胴2の版取り外し位置は特に制限がないが、本実施形態では、図4(b)に示すように、版胴2のギャップ部21が、半自動版交換機構60(詳しくは図示しないが、版押えローラ5及び版くわえ尻装着脱ローラ6)よりもやや下方にやや下向きに位置する状態である。この版胴2の版取り外し位置での停止は、手動で行ってもよいが、本実施形態では、版取り外し開始指令をコントローラ(図示せず)に入力することで、コントローラが版胴2を版取り外し位置で自動停止させるようになっている。またこの際、ガイドバー41は、退避位置で静止した状態とされる。
次いで、図4(b)に示すように、刷版1のくわえ尻部12の係止を解除し、くわえ尻部12を版胴2のギャップ部21から排出する(ステップb120)。このくわえ尻部12係止の解除は、手動で行なってもよいが、本実施形態の場合、図4(b)に示すように、半自動版交換機構60によって行なっている。
次いで、図4(c)に示すように版胴2を逆転させる(ステップb130)と、刷版1のくわえ部11のみが版胴2のギャップ部21に係止され、くわえ尻部12側は自重で垂れ下がった状態になる。
さらに版胴2を逆転させ、刷版1のくわえ尻部12がガイドバー41の移動軌跡より下方となった時点で、図4(d)に示すようにアーム駆動手段44を作動させてアーム43を揺動させ、ガイドバー41の干渉回避位置方向への移動を開始させる(ステップb140)。これにより、ガイドバー41がくわえ尻部12側を支持しつつ、干渉退避位置まで移動させることが可能となる。アーム駆動手段44の駆動は、手動で行なってもよいが、本実施形態では、予め入力された設定時間(版胴逆転開始からの経過時間)に基づいて、コントローラ(図示せず)がアーム駆動手段44を駆動させている。
ガイドバー41の移動が進むと、ガイドバー41は刷版1のくわえ尻部12側と接触する。この状態からさらにガイドバー41を移動させ、干渉回避位置まで移動させてガイドバー41を停止させる(ステップb150)。刷版1の取り外し時の干渉回避位置は、刷版1の取り付け時の干渉回避位置と異なる位置としてもよいが、本実施形態では、刷版1の取り外し時の干渉回避位置と刷版1の取り付け時の干渉回避位置とを同じ位置としている。また本実施形態では、ガイドバー41の干渉回避位置を、刷版1のくわえ尻部12の位置が印刷ユニットの外となるような位置としている。これにより、くわえ尻部12側が他の機器に噛み込まれたり、干渉することを防ぐことができるだけでなく、くわえ尻部12を印刷ユニットの外側へ導くことができ、確実に刷版1をと印刷ユニット外へ取り出すことが可能となる。
さらに版胴2を逆転させ、略一周させたところで、図4(f)に示すように、刷版1のくわえ部11が版胴2のギャップ部21から外せる状態となる。この状態で版胴2の逆転を停止させる(ステップb160)。次いで、アーム駆動手段44を駆動させてアーム43を揺動させ、ガイドバー41を退避位置まで移動させる(ステップb170及びステップb180)。アーム駆動手段44の駆動は、手動で行なってもよいが、本実施形態では、予め入力された設定時間(版胴逆転開始からの経過時間)に基づいて、コントローラ(図示せず)がアーム駆動手段44を駆動させている。
次いで刷版1のくわえ部11を版胴2のギャップ部21から外し、版胴1を印刷ユニットの外側へ取り出す(ステップb190)。
本実施形態では、各動作の指令については、自動で行なっているが、これらの一部又は全部をオペレータの操作で行うようにしてもよい。
また版胴2が刷版1を幅方向に2枚分割されて装着可能である場合、各刷版1を係止するための版胴2のギャップ部は、位相が異なる(通常は180度ずらす)ものとされる。そのため、各刷版の版交換を同時に行なう場合、版交換動作をそれぞれの側でずらす必要が生じる。そこで、本実施形態のガイドバー装置は、図2に示すように、各刷版1を装着する際に駆動するガイドバー41と、ガイドバー駆動機構40(アーム43及びアーム駆動手段44としてのモータ)とをそれぞれ別個にそなえるものとする。このガイドバー駆動機構40は、ガイドバーの移動タイミングや、退避位置、干渉回避位置等をそれぞれ独立して制御するものとされる。これにより、各刷版1を同時に交換する場合であっても、各刷版1の版交換動作に合わせて刷版1をそれぞれガイドし、各刷版1を破損無く装着したり、確実に刷版1を印刷ユニットの外に取り出すことが可能となる。
〔半自動版交換機構〕
また本実施形態のガイドバー装置は、半自動版交換機構を有している。半自動版交換機構は、刷版1を版胴2に取り付ける際(版取り付け時)、オペレータによって、刷版1のくわえ部11を版胴2のギャップ部21に手動で係止させた後に、刷版1を版胴2に自動で巻き付けて、刷版1のくわえ尻部12を版胴2のギャップ部21に係止させるものである。
このため、この半自動版交換機構は、図5に示すように、刷版1を版胴2に押し付ける着状態と刷版1を版胴2から解放する脱状態とをとりうる版押えローラ5と、この版押えローラ5を着状態と脱状態との間で駆動する第1エアシリンダ(ローラ着脱駆動手段)5aと、版胴2を回転駆動する版胴回転用モータ(回転駆動手段)9とをそなえている。
また、版押えローラ5の下方には、刷版1を版胴2に押し付ける着状態と刷版1を版胴2から解放する脱状態とをとりうるものであって、刷版1のくわえ尻部12の版胴2への装着及び離脱に用いる版くわえ尻装着脱ローラ(着脱ローラ)6が、版押えローラ5に傾向に隣接してそなえられるとともに、この版くわえ尻装着脱ローラ6を、着状態と脱状態との間で駆動する第2エアシリンダ6aがそなえられている。なお、版くわえ尻装着脱ローラ6は版押えローラ5よりも大きな進退移動量を要するので、第2エアシリンダ6aも第1エアシリンダ5aよりも伸縮ストロークの大きなものが用いられている。
さらに、版取り付け時に、刷版1のくわえ尻部12を版胴2のギャップ部21に係止させて刷版1を固定する際に、くわえ尻部12の先端部12aを、ギャップ部21内の版押え爪24の爪部24aに係止させるが、このため、ギャップ部21に形成されたくわえ尻部係止溝23内には、版押え爪24を装備し版押え爪24がくわえ尻部12を係止する回転方向に図示しないバネによって付勢されているテンションバー25が回転可能に装備されている。そして、図6に示すように、このテンションバー25の端部には、版締めレバー26と、この版締めレバー26を適宜押圧してテンションバー25をくわえ尻部12の係止を解除する側に回動させる版締めコロ7と、版締めコロ7の進退駆動する第3エアシリンダ(係止機構駆動手段)7aとがそなえられている。なお、くわえ尻係止機構は、版押え爪24,テンションバー25,版締めレバー26,版締めコロ7から構成される。
なお、版押えローラ5を回転自在に支持して進退駆動する第1エアシリンダ5a、版くわえ尻装着脱ローラ6を回転自在に支持して進退駆動する第2エアシリンダ6a、及び、版締めコロ7を回転自在に支持して進退駆動する第3エアシリンダ7aは、いずれも、印刷機の側部の支持フレーム8にブラケット8aを介して支持されている。
そして、第1エアシリンダ5a,第2エアシリンダ6a,第3エアシリンダ7a及び版胴回転用モータ9の各作動を制御するコントローラ(制御手段)30がそなえられている。
また、図7に示すように、版胴2のギャップ部21のくわえ尻部12の近傍が接合される部分には、版取り外し時に、刷版1のくわえ尻部12が版胴2のギャップ部21外へ排出されたか否かを検出する検出手段として近接センサ31が設けられ、図5に示すように、検出信号がコントローラ30に入力されるようになっている。この近接センサ31は、刷版1が版胴2の外周に接触(或いは一定以内に接近)する状態にあればオン信号を出力し、刷版1が版胴2の外周から離隔(或いは一定以上離隔)する状態にあればオフを出力するが、検出手段は、くわえ尻部12がギャップ部21外へ排出されたか否かを検出できればよく、かかる近接センサ31に限るものではない。
さらに、図5に示すように、くわえ尻部12がギャップ部21外へ排出されなかった(排出失敗)場合に、その旨のアラーム(警告情報)を出力するようにアラーム(警告手段)32がそなえられている。
コントローラ30は、近接センサ31からの信号も加味して、第1エアシリンダ5a,第2エアシリンダ6a,第3エアシリンダ7a及び版胴回転用モータ9の各作動を制御するとともに、アラーム32の作動を制御する。
本半自動版交換機構の場合、各エアシリンダ5a,6a,7aの制御(本実施形態の場合、コントローラ30によりこの制御が行われる)に特徴がある。
特に、版交換の処理のうち、版の取り外しに関しては、図7に示すように、コントローラ30は、くわえ尻係止機構を、くわえ尻部12をギャップ部21に係止した状態(版押え爪24の爪24aがくわえ尻部12を係止した状態)から係止解除状態(版押え爪24の爪24aがくわえ尻部12の係止を解除した状態)に切り替えるようにエアシリンダ7aを制御すると共に、このくわえ尻部12の係止解除後に、版くわえ尻装着脱ローラ6を着状態としたままで版くわえ尻装着脱ローラ6がギャップ部21を乗り越える方向に版胴2を回転させるように第2エアシリンダ6a及び版胴回転用モータ9を制御する。
また、くわえ尻部12の係止解除後に、版くわえ尻装着脱ローラ6が着状態で版胴2が回転されて版くわえ尻装着脱ローラ6がギャップ部21を乗り越えたら、近接センサ31からの検出情報を受けて、くわえ尻部12がギャップ部21から排出されていなければ、その後の版の取り外し制御を中断すると共に、くわえ尻部12の排出が失敗した旨の警告情報を出力するようにアラーム32を制御する。
以下、半自動版交換機構60による刷版1の取り付け及び取り外しの双方について説明する。以下では、便宜的に上記ガイドバー41、アーム43、及びアーム駆動手段44を除いた状態で説明する。
コントローラ30は、刷版1の版胴2への取り付けにあたっては、図8に示すように各エアシリンダ5a,6a,7aを制御するようになっている。つまり、まず、版胴2を版掛け位置で停止させる(ステップa10)。この版胴2の版掛け位置とは、図8(a)に示すように、版胴2のギャップ部21が版押えローラ5及び版くわえ尻装着脱ローラ6よりもやや下方にやや下向きに位置する状態である。この版胴2の版掛け位置での停止は、手動で行ってもよいが、本実施形態の場合、図示しない版取り付け開始指令をコントローラ30に入力することで、コントローラ30が版胴2を版掛け位置で自動停止させるようになっている。
次いで、この状態で、オペレータによって版掛けが実施される(ステップa20)。この版掛けでは、図8(b)に示すように、版胴2のギャップ部21(詳細には図示しないがギャップ部21のくわえ部係止溝22)に刷版1のくわえ部11(詳細には図示しないがくわえ部11の屈曲した先端部11a)を引っ掛けて係止させる。なお、この状態では、版押えローラ5及び版くわえ尻装着脱ローラ6はいずれも脱の状態である。
この状態から、版胴2を正転[図8(c)中に矢印で示すような時計回り方向に回転]させる(ステップa30)。版胴2を正転させると、刷版1が版押えローラ5に接触する状態となる。一般に刷版1は版胴2に巻回する向きとは逆向きの版胴2と離隔する方向に湾曲しているので、版胴2の回転によって版胴2のギャップ部21が版押えローラ5の上方にくると、版押えローラ5が脱状態であっても、刷版1が版押えローラ5に接触するようになる。刷版1が版押えローラ5に接触する箇所は、刷版1のくわえ部11の屈曲部11cから所定距離(ここでは、8.12mm)以上離れた箇所となったところで(ステップa40)、図8(d)に示すように、版押えローラ5を着にする(ステップa50)。
この状態から版胴2を略一周回転させた上で停止させる(ステップa60)。これにより、図8(e)に示すように、刷版1のくわえ尻部12が版胴2のギャップ部21に接近する。
ここで、版締めコロ7を着にして(ステップa70)、版締めレバー26を通じてテンションバー25が後退回転して版押え爪24の爪部24aを後退させる。これにより、刷版1のくわえ尻部12のかぎ型に屈曲した先端部12aが支障なくくわえ尻部係止溝23内に進入可能になる。その後、版くわえ尻装着脱ローラ6を着にして(ステップa80)、図8(f)に示すように、刷版1のくわえ尻部12の先端部12aを版胴2のギャップ部21のくわえ尻部係止溝23内に進入させる。
その後、版締めコロ7を脱にして(ステップa90)、テンションバー25が付勢力(リターンスプリング)により前進回転して版押え爪24の爪部24aを前進させる。これにより、刷版1のくわえ尻部12の先端部12aが版押え爪24の爪部24aに係止され、くわえ尻部12が版胴2のギャップ部21に固定される。
その後、版くわえ尻装着脱ローラ6を脱にして(ステップa100)、版押えローラ5を脱にすることで(ステップa110)、図8(g)に示すように、刷版1の版胴2への取り付けが完了する。
本実施形態では、上記のステップa10及びa30〜a110について、コントローラ30を通じた制御により自動で行われるようになっているが、各動作の指令については、一部又は全部をオペレータの操作で行うようにしてもよい。
一方、コントローラ30は、刷版1の版胴2からの取り外しにあたっては、図9に示すように各エアシリンダ5a,6a,7aを制御するようになっている。つまり、まず、版胴2を版取り外し位置で停止させる(ステップb10)。この版胴2の版取り外し位置とは、図9(a)に示すように、版胴2のギャップ部21が版押えローラ5及び版くわえ尻装着脱ローラ6よりもやや下方にやや下向きに位置する版掛け位置に近い状態である。この版胴2の版取り外し位置での停止は、手動で行ってもよいが、本実施形態の場合、図示しない版取り外し開始指令をコントローラ30に入力することで、コントローラ30が版胴2を版取り外し位置で自動停止させるようになっている。
次いで、図9(b)に示すように、版押えローラ5を着とし(ステップb20)、版くわえ尻装着脱ローラ6も着とするとともに(ステップb30)、版締めコロ7も着とする(ステップb40)。
この状態から、版胴2を正転させる(ステップb50)。そして、図9(c)、及び、図7(a),(b)に示すように、版くわえ尻装着脱ローラ6が版胴2のギャップ部21を乗り越えたところで(ステップb60)、版胴2を停止させる(ステップb70)。ここで、図9(d)に示すように、版くわえ尻装着脱ローラ6を脱とする(ステップb80)。図9(c),(d)に示す状態では、刷版1のくわえ尻部12の先端部12aが版胴2のギャップ部21内の版押え爪24の爪部24aの係止から解放され、くわえ尻部12が版胴2のギャップ部21から離脱する。
この状態で、版胴2を逆転させる(ステップb90)と、版胴2が略1周する直前に、図9(e)に示すように、刷版1のくわえ部11のみが版胴2のギャップ部21に係止された状態となる。版胴2がさらに回転し逆転開始から略1周したところで、図9(f)に示すように、刷版1のくわえ部11を版胴2のギャップ部21から外せる状態になり、版胴2の逆転を停止させて(ステップb100)、版押えローラ5を脱とし(ステップb110)、オペレータによって刷版1の取り外しが行われる。これにより、図9(g)に示すように、刷版1の版胴2への取り外しが完了する。
本実施形態では、上記のステップb10〜b110について、コントローラ30を通じた制御により自動で行われるようになっているが、各動作の指令については、一部又は全部をオペレータの操作で行うようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる半自動版交換機構は上述のように構成されており、刷版を版胴から取り外す時には、図1(a)に示すように、くわえ尻係止機構を、くわえ尻部12をギャップ部21に係止した状態(版押え爪24の爪24aがくわえ尻部12を係止した状態)から係止解除状態(版押え爪24の爪24aがくわえ尻部12の係止を解除した状態)に切り替えてくわえ尻部12のギャップ部21に対する係止を解除した後に、図1(b)に示すように、着脱ローラ6を着状態としたままで着脱ローラ6がギャップ部21を乗り越える方向に版胴2を回転させる。
着状態の版くわえ尻装着脱ローラ6がギャップ部を乗り越えると、それまで版くわえ尻装着脱ローラ6が刷版1のくわえ尻部12を版胴2に押し付けていた押し付け力が変化し、くわえ尻部12に挙動を与えるので、これが、くわえ尻部12をギャップ部21外へ排出する力として作用する。このため、刷版1の復元力不足や刷版1と版胴2との接着力が生じていても、くわえ尻部12がギャップ部外21へ排出されやすくなり、版交換時に、刷版1を版胴2から容易にしかも自動で外すことができるようになる。
特に、本実施形態では、図7(a)に示すように、刷版1のくわえ尻部12がギャップ部21に係止されている状態で、くわえ尻部12の版胴2の外表面に沿う部分が、版胴2のギャップ部21に対して突出した状態になっているので、版くわえ尻装着脱ローラ6がギャップ部21上に差し掛かると、版くわえ尻装着脱ローラ6が、くわえ尻部12のギャップ部21に突出した部分(突出部分)を版胴2の中心方向に押圧するので、突出部分が、版胴2のギャップ部21の縁部を支点に版胴2の中心方向に変位する。
これにより、刷版1のうち版胴2外周に巻き付いている突出部分に隣接した部分は、ギャップ部21の縁部を支点に、版胴2外周から離脱する方向に変位する。このように、刷版1が版胴2外周から離脱する方向に変位すると、刷版1と版胴2との間が離隔して、この部分の接着力が消失するだけでなく、この部分の近傍の接着力をも低減させる。このため、くわえ尻部12がギャップ外へ一層排出されやすくなる。
また、版取り外しについては、取り外しに失敗することを考慮して、図10に示すような処理も行われる。
つまり、版胴2のギャップ部21付近に、くわえ尻部12の近接を検知する近接センサ(くわえ尻部12が係止された近接状態でオン、くわえ尻部12が外れた離隔状態でオフ)31からのオンオフ信号により、刷版1のくわえ尻部12を排出しようとして成功したか失敗したかを判断し(ステップS10)、成功した場合(近接センサ31がオフの場合)には、版くわえ尻装着脱ローラ6を版胴2から離す脱状態として、版胴2を1周逆回りさせ刷版1を取り外す(ステップS20)が、失敗した場合(近接センサ31がオンの場合)には、版くわえ尻装着脱ローラ6を版胴2から離す脱状態として、版胴2を1周逆回りさせ刷版1を取り外す動作は中止して、アラームなどで警告し(ステップS30)、刷版1を手作業で取り外す(ステップS40)。
これにより、万一、刷版1のくわえ尻部12の排出を失敗するような状況下でも、手動により、確実に刷版1を取り外して回収することができるので、くわえ尻部12の排出が失敗したままで、次処理が行われるような不具合も発生しない。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば上記実施形態では、アーム駆動手段44の駆動は、予め入力された設定時間に基づいてコントローラが制御しているが、刷版1のくわえ尻部12の位置を検出するセンサを設け、このセンサからの信号も加味して、コントローラがアーム駆動手段44を制御してもよい。
また、上記実施形態では、版胴2が刷版1を印刷幅方向に2枚分割されて装着可能である場合を主に説明したが、版胴2が刷版1を幅方向に1枚のみ装着可能である場合にも、ガイドバー装置は適用可能である。この場合、ガイドバー41は分割されていてもよく、また分割されていなくてもよい。ガイドバー41が分割されていない場合に、ガイドバー41は片持ち支持とされていてもよいが、両持ち支持、すなわち両端がそれぞれ異なるアーム43によって支持されるものとしてもよい。両持ち支持の場合、ガイドバー41の両端が同時に動方向へ、動速度で移動するように、各アーム43を駆動するアーム駆動手段44としてのモータが制御される。
また、本発明のガイドバー装置は、版胴2の刷版1を取り付けるためのギャップ部21が印刷幅方向に分割されており、各ギャップ部21が位置をずらして形成されている場合であっても、ガイドバー41が印刷幅方向に分割されていなくてもよい。すなわち1つの版胴2に対して1つのガイドバー41のみを備えるものであってもよく、この場合、1つのガイドバー41で各ギャップ部21に着脱される刷版1のガイドをそれぞれ行なうものとすることができる。
またさらに、上記実施形態では、ガイドバー41がアーム43の揺動に合わせて、退避位置と干渉回避位置との間を、円弧を描くように揺動する場合を主に説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、例えば退避位置と干渉回避位置との間を、ガイドバー41が直線的に移動するものであってもよく、またガイドバー41が、予め設けられたレールや溝に沿ってスライドするもの等であってもよい。
また例えば、上記実施形態では、半自動版交換機構60が版くわえ尻装着脱ローラ6と共に版押えローラ5を装備しているが、本発明では、版くわえ尻装着脱ローラ6又はこれに相当するローラを少なくとも一つそなえればよい。
また、上記実施形態では、半自動版交換機構60のコントローラ30により版くわえ尻装着脱ローラ6の着脱や版胴2の回転を自動で行うようにしているが、上記実施形態中にも記載したように、本発明の場合、版くわえ尻装着脱ローラ6の着脱や版胴2の回転をオペレータの操作で行うようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかるガイドバー装置の特徴を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかるガイドバー装置の特徴を示す正面図である。 本発明の一実施形態にかかる版の取り付け手順を、版胴断面図を付して示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる版の取り外し手順を、版胴断面図を付して示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換機構の要部(特に、版押えローラ,版くわえ尻着脱ローラ)を示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換機構の要部(特に、版締めコロ)を示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換技術の特徴を示す刷版及び版胴の要部の断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換技術による版の取り付け手順を、版胴断面図を付して示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換技術による版の取り外し手順を、版胴断面図を付して示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる半自動版交換技術による版の取り外しについて説明するフローチャートである。 一般的な半自動版交換技術による版の取り外しについて(a)〜(c)の順に説明する刷版及び版胴の要部断面図である。 従来の版交換作業について説明するための要部断面図である。 H型構造の印刷ユニットを説明するための要部断面図である。 アーチ型構造の印刷ユニットを説明するための要部断面図である。 本発明のガイドバー装置を説明するための図であり、(a)はアーム及びアーム駆動手段の要部断面図であり、(b)はアーム及びアーム駆動手段の要部側面図である。
符号の説明
1 刷版
2 版胴
5 版押えローラ
5a 第1エアシリンダ(ローラ着脱駆動手段)
6 版くわえ尻装着脱ローラ(着脱ローラ)
6a 第2エアシリンダ
7 版締めコロ(くわえ尻係止機構)
7a 第3エアシリンダ(係止機構駆動手段)
8 支持フレーム
8a ブラケット
9 版胴回転用モータ(回転駆動手段)
10 安全カバー
11 くわえ部
11a くわえ部11の先端部
12 くわえ尻部
12a くわえ尻部12の先端部
21 ギャップ部
22 くわえ部係止溝
23 くわえ尻部係止溝
24 版押え爪(くわえ尻係止機構)
24a 版押え爪24の爪部
25 テンションバー(くわえ尻係止機構)
26 版締めレバー(くわえ尻係止機構)
30 コントローラ(制御手段)
31 近接センサ(検出手段)
32 アラーム(警告手段)
40 ガイドバー駆動機構
41 ガイドバー
43 アーム
44 アーム駆動手段
50 支点
60 半自動版交換機構

Claims (12)

  1. 刷版の版胴への着脱操作の際に、前記版胴から自重により垂れ下がる前記刷版のくわえ尻部側の他の機器との干渉を回避するガイドバー装置であり、
    前記刷版のくわえ尻部側をガイドするガイドバーと、
    前記ガイドバーが退避位置と干渉回避位置との間を揺動するように駆動するガイドバー駆動機構とをそなえる
    ことを特徴とするガイドバー装置。
  2. 前記ガイドバーは、一端を片持ち支持されて、印刷幅方向に分割されてそなえられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガイドバー装置。
  3. 前記各ガイドバーに対応して前記ガイドバー駆動機構がそれぞれ別個にそなえられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のガイドバー装置。
  4. 前記刷版の着脱時、前記くわえ尻部が前記ガイドバーの移動軌跡より下方となった場合に、前記ガイドバーが前記くわえ尻部近傍を支持し前記干渉回避位置に移動する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガイドバー装置。
  5. 前記ガイドバー駆動機構が、前記ガイドバーを一端に支持するアームと、前記アームの他端を軸支し、前記アームを揺動させるアーム駆動手段とをそなえる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガイドバー装置。
  6. 半自動版交換機構をそなえる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガイドバー装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のガイドバー装置を備えた
    ことを特徴とする印刷ユニット。
  8. 前記版胴は前記刷版を取り付けるためのギャップ部を印刷幅方向に分割し、かつ位置をずらしてなる
    ことを特徴とする請求項7に記載の印刷ユニット。
  9. 前記印刷ユニットはH型構造の胴配列を有することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の印刷ユニット。
  10. 前記刷版が2ページ周長である
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の印刷ユニット。
  11. 刷版のくわえ尻部側をガイドするガイドバーと、
    前記ガイドバーが退避位置と干渉回避位置との間を揺動するように駆動するガイドバー駆動機構とをそなえ、
    前記刷版の版胴への着脱時に、前記版胴から自重により垂れ下がる前記刷版のくわえ尻部側の他の機器との干渉を回避するガイドバー装置を用いて版交換を行う版交換方法であって、
    前記刷版の前記版胴への取り付け時に、
    前記刷版のくわえ部を前記版胴のギャップ部に係止後、前記ガイドバーを前記退避位置から前記干渉回避位置まで移動させ、前記版胴のくわえ尻部近傍を前記ガイドバーにより前記干渉回避位置で支持させた状態で前記版胴を回転させて前記刷版を前記版胴の周囲に巻きつけ、前記くわえ尻部の位置が前記ガイドバーの移動軌跡と同等となった時点で前記ガイドバーを前記退避位置まで移動させる
    ことを特徴とする版交換方法。
  12. 前記刷版の前記版胴からの取り外し時に、
    前記くわえ尻部の前記ギャップ部への係止を解除後、前記版胴を回転させて前記刷版を巻き戻し、前記くわえ尻部の位置が前記ガイドバーの移動軌跡より下方となった時点で前記ガイドバーを前記退避位置から前記干渉回避位置まで移動させ、前記くわえ尻部近傍を前記ガイドバーに前記干渉回避位置で支持させて、前記くわえ部を前記ギャップ部から係止解除する
    ことを特徴とする請求項11に記載の版交換方法。
JP2008054765A 2008-03-05 2008-03-05 ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法 Pending JP2009208390A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054765A JP2009208390A (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008054765A JP2009208390A (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009208390A true JP2009208390A (ja) 2009-09-17

Family

ID=41182003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008054765A Pending JP2009208390A (ja) 2008-03-05 2008-03-05 ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009208390A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07101043A (ja) * 1993-09-30 1995-04-18 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd 刷版着脱装置
JPH07299898A (ja) * 1994-05-09 1995-11-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 多色刷輪転機の幅見当修正装置
JPH0890946A (ja) * 1994-09-22 1996-04-09 Rockwell Graphic Syst Japan:Kk レジスタマーク形成部入り刷版
JP2001150639A (ja) * 1999-09-17 2001-06-05 Komori Corp 印刷機
JP2003159777A (ja) * 2001-11-27 2003-06-03 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd 版胴及びこの版胴の刷版装着装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07101043A (ja) * 1993-09-30 1995-04-18 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd 刷版着脱装置
JPH07299898A (ja) * 1994-05-09 1995-11-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 多色刷輪転機の幅見当修正装置
JPH0890946A (ja) * 1994-09-22 1996-04-09 Rockwell Graphic Syst Japan:Kk レジスタマーク形成部入り刷版
JP2001150639A (ja) * 1999-09-17 2001-06-05 Komori Corp 印刷機
JP2003159777A (ja) * 2001-11-27 2003-06-03 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd 版胴及びこの版胴の刷版装着装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5904713B2 (ja) 複数の印刷装置を備えた輪転印刷機において刷版を交換するための方法
JP2009018586A (ja) 印刷機内の版板を交換するための装置及び方法
JP4109002B2 (ja) 印刷機の版取扱方法及び装置
JP2009208390A (ja) ガイドバー装置、印刷ユニット、及び版交換方法
US8056476B2 (en) Method for operating a printing press and printing press implementing the method
JP2008055792A (ja) 半自動版交換装置及び方法
JP2010064460A (ja) 版交換装置および版交換方法ならびに印刷機
JP2008055794A (ja) 半自動版交換装置及び方法
JP2018111244A (ja) 刷版自動着脱装置及びオフセット輪転印刷機
JP6564320B2 (ja) 刷版自動装着装置及びオフセット輪転印刷機
JP5851761B2 (ja) 凹版印刷機
JP2002036510A (ja) 輪転印刷機の安全装置
JP2008221487A (ja) 版交換装置及び版交換方法
JP5171162B2 (ja) 版取扱装置
JP4949524B2 (ja) 印刷機
JP4359623B2 (ja) 版交換装置
JP2009285953A (ja) 版交換方法及び装置,及び印刷機並びにプログラム
JP2007320283A5 (ja)
JP5745967B2 (ja) 凹版印刷機
JP2010064461A (ja) 版交換装置および版交換方法ならびに印刷機
JP2007505765A (ja) 版胴における刷版の取付け条件を変更する方法
JP5745968B2 (ja) 凹版印刷機
JP5745969B2 (ja) 凹版印刷機
JPH11216939A (ja) ドットインパクト方式プリンタ
JP3939826B2 (ja) 版交換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100914

A625 Written request for application examination (by other person)

Effective date: 20110304

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120802

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120807

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108