JP2009208386A - 剥離フィルム及び積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルム基材の少なくとも一方の面の最外層として剥離層を有する剥離フィルムであって、前記剥離層を備える側の剥離フィルム表面の視感平均反射率が0.5%以上2.5%以下であり、且つ、前記剥離層を備える側の剥離フィルム表面の分光反射率曲線が、波長400nm〜800nmの範囲内において極大値を有さず、極小値を1つ有する分光反射率曲線であることを特徴とする剥離フィルムとした。
【選択図】図1
Description
本発明の剥離フィルム1は、フィルム基材11の少なくとも一方の面に剥離層12が設けられる。剥離層12は、剥離フィルムの最外層に設けられる。
本発明における剥離層を備える側の剥離フィルム表面の分光反射率曲線は、目的とする剥離層が設けられていない側のフィルム基材表面に艶消し黒色塗料を塗布したうえで、分光光度計により測定される。本発明の剥離フィルムの分光反射率曲線は、反射防止フィルム表面に対しての垂直方向から入射角度は5度に設定され、光源としてC光源を用い、2度視野の条件下で求められる。視感平均反射率は、可視光の各波長の反射率を比視感度により校正し、平均した反射率の値である。このとき、比視感度は明所視標準比視感度が用いられる。
基材として厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は101nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は126nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さ75μmのアクリルフィルム(住友化学製 テクノロイ)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は98nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、100℃−1min乾燥した後、コンベア式UV硬化装置にて、積算露光量500mJ/cm2で硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は110nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
シリコリースUV POLY200(荒川化学工業(株)製) 4重量部
シリコリースUV CVATA211
(光開始剤/モメンティブ製) 0.1重量部
酢酸エチル 48重量部
n−ヘキサン 48重量部
基材として厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は322nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さに75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は104nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
屈折率1.28の多孔質シリカ粒子(平均粒径40nm) 30重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さ75μmのアクリルフィルム(住友化学製 テクノロイ)を用い
下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、140℃−1min乾燥硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は406nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
TPR6702(シリコーンコート材/モメンティブ製) 10重量部
CM670(硬化触媒/モメンティブ製) 0.1重量部
トルエン 60重量部
n−ヘキサン 30重量部
基材として厚さ75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製 メリネックスS)を用い、下記組成の剥離層形成材料(塗液)をバーコーターにより塗布し、100℃−1min乾燥した後、コンベア式UV硬化装置にて、積算露光量500mJ/cm2で硬化して剥離フィルムを得た。得られた剥離フィルムの剥離層の膜厚は60nmであった。
<剥離層形成材料(塗液)>
シリコリースUV POLY200(荒川化学工業(株)製) 4重量部
シリコリースUV CVATA211
(光開始剤/モメンティブ製) 0.2重量部
酢酸エチル 48重量部
n−ヘキサン 48重量部
得られた剥離フィルムの剥離層形成面と反対側の面を黒色艶消しスプレーにより黒色に塗布した。スプレー塗布後、自動分光光度計(日立製作所製、U−4000)を用い、C光源、2度視野の条件下で、低屈折率層形成面について入射角5°における分光反射率を測定し、得られた反射率曲線から平均視感反射率(Y%)、色相(a*、b*)を算出した。
得られた剥離フィルムの剥離層形成面と反対側の面を黒色艶消しスプレーにより黒色に塗布した。塗布後、剥離フィルムを目視で観察(蛍光灯スタンド直下30cm、天井蛍光灯下1.5m)し、色ムラの発生を観察した。評価基準を以下に示す。
二重丸印:スタンド直下でも色ムラが見えにくい
丸印 :スタンド直下ではやや色ムラあるが、天井下では色ムラが見えない
三角印 :天井下でも容易に色ムラが確認される
バツ印 :天井下でも色ムラがはっきりと確認される
得られた剥離フィルムの剥離層形成面と反対側の面に、東洋インキ製グラビアインキを用い白、藍、墨の3色ベタ印刷をおこない色見サンプルを作成し、色ムラ評価と同様に、剥離フィルムを目視で観察(蛍光灯スタンド直下30cm、天井蛍光灯下1.5m)し、色ムラの発生を観察した。評価基準を以下に示す。
二重丸印:スタンド直下でも色ムラが見えにくく、意匠性が極めて高い
丸印 :スタンド直下ではやや色ムラあるが、天井下では色ムラは確認できず、
意匠性が高い
三角印 :天井下でも容易に色ムラが確認され、意匠性は低い
バツ印 :天井下でも色ムラがはっきりと確認され、意匠性は極めて低い
得られた剥離フィルムの剥離層形成面にポリエステル粘着テープ(日東電工製31B)を貼り、ガラス板にはさみ20g/cm2の荷重で圧着、5時間放置した後、引っ張り試験機にて300mm/minの速度で180度剥離したときの抵抗値を測定(試験片25mm×100mm)。
11 フィルム基材
12 剥離層
13 印刷層
14 アンカー層
2 基体
Claims (6)
- フィルム基材の少なくとも一方の面の最外層として剥離層を有する剥離フィルムであって、
前記剥離層を備える側の剥離フィルム表面の視感平均反射率が0.5%以上2.5%以下であり、且つ、
前記剥離層を備える側の剥離フィルム表面の分光反射率曲線が、波長400nm〜800nmの範囲内において極大値を有さず、極小値を1つ有する分光反射率曲線である
ことを特徴とする剥離フィルム。 - 前記剥離層を備える側の剥離フィルムのL*a*b*表色系における反射色相が、−8≦a*≦8、−16≦b*≦8の両式を満たすことを特徴とする請求項1記載の剥離フィルム。
- 前記剥離層が、湿式成膜法により形成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の剥離フィルム。
- フィルム基材の一方の面に最外層として剥離層を有する剥離フィルムであって、前記フィルム基材の前記剥離層が設けられていない側の面に印刷層を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の剥離フィルム。
- フィルム基材の少なくとも一方の面に剥離層を有する剥離フィルムであって、前記フィルム基材と前記剥離層の間に印刷層を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の剥離フィルム。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の剥離フィルムと基体を備え、前記剥離フィルムの剥離層表面と前記基体表面が接触していることを特徴とする積層体。
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JP2008054618A JP5050933B2 (ja) | 2008-03-05 | 2008-03-05 | 剥離フィルム及び積層体 |
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2008
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