JP2009207369A - 魚釣用リール - Google Patents

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わたる 堤
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Abstract

【課題】本発明は、釣糸放出時に、釣糸がスプールから膨れるように浮き上がったとしても、ラインガイドを介して釣糸に加わる抵抗を確実に軽減できる魚釣用リールを得ることにある。
【解決手段】魚釣用リール(1)は、左右の側板(5A, 6A)を有するリール本体(2)と、リール本体(2)の側板(5A, 6A)の間にスプール軸(12)を介して回転自在に支持され、釣糸(10)が巻き付けられるスプール(9)と、スプール(9)の前方においてリール本体(2)の側板(5A, 5B)の間に配置された釣糸案内体(29)と、を具備している。釣糸案内体(29)は、釣糸(10)を巻き取る方向へのハンドル操作に連動してスプール軸(12)と平行に往復動するとともに、釣糸(10)が通るラインガイド(38)を備えている。ラインガイド(38)は、釣糸(10)を下方向から案内する下部案内面(38b)を有している。下部案内面(38b)は、釣糸(10)の繰り出し方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面(41)を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、スプールに釣糸を均等に巻き付けるレベルワインド機構を有する両軸受タイプの魚釣用リールに関する。
両軸受タイプの魚釣用リールは、釣糸をスプールに均等に巻き付けるためのレベルワインド機構を装備している。レベルワインド機構は、スプールの直前に位置するようにリール本体の左右の側板の間に設けられている。
従来のレベルワインド機構は、側板の間に跨るガイド筒と、このガイド筒の内側に挿通された螺軸と、上記ガイド筒にスライド可能に支持された釣糸案内体とを備えている。螺軸は、外周面にトラバース溝を有するとともに、釣糸を巻き取る方向へのハンドル操作に連動して回転するようになっている。釣糸案内体は、螺軸のトラバース溝に係合する係合ピンと、スプールから繰り出された釣糸が通る筒状のラインガイドとを有している。ハンドル操作に連動して螺軸が回転すると、トラバースの溝の動きが係合ピンを介して釣糸案内体に伝わり、この釣糸案内体がスプールと平行に往復動するようになっている。
このため、ラインガイドに通された釣糸は、釣糸案内体の移動によりスプールの軸方向に移動しつつスプールに巻き付けられることになり、スプールに対する釣糸の巻き形状がスプールの全長に亘って均等となる。
ところで、魚釣用の仕掛けを投擲する際には、釣人はクラッチをOFFにしてスプールをフリーの状態に切り換えた後、サミングによりスプールに適度な制動を加えながら釣竿を狙ったポイントに向けてスイングする。これにより、スプールに巻かれた釣糸が飛翔する仕掛けによって引かれるので、スプールが回転してスプールから釣糸が放出される。
釣糸がスプールから放出される時、この釣糸の放出速度に対してスプールの回転速度が早過ぎると、釣糸は、スプール上の糸巻層の最外周から上方に膨れるように浮き上がった状態でラインガイドを通して前方に勢いよく放出される。
このため、スプールから放出された釣糸がラインガイドを通過する時、釣糸はラインガイドの上部案内面に強く押し付けられて大きな接触抵抗を受けることがあり、これが釣糸の飛距離の低下を招く一つの要因となっている。
そこで、釣糸放出時に釣糸が受ける抵抗を軽減するため、例えば特許文献1に開示された魚釣用リールでは、釣糸が通るラインガイドのうち、釣糸の上側に位置する上部案内面の長さを釣糸の下側に位置する下部案内面の長さよりも短く形成している。
この構成によれば、スプールから釣糸が放出される時に、釣糸が糸巻層の最外周から膨れ上がったとしても、釣糸とラインガイドの上部案内面との接触範囲を小さく抑えることができる。そのため、釣糸に生じる接触抵抗を軽減して釣糸の放出を円滑に行うことができ、釣糸の飛距離を充分に確保できる。
さらに、釣糸放出時に釣糸が受ける抵抗を軽減する他の具体例として、例えば特許文献2に開示された魚釣用リールでは、ラインガイドのうちスプール側の開口幅が釣糸放出側の開口幅よりも大きくなるように、ラインガイドの内周面を釣糸の放出側に向けて先細りのテーパ状に形成することが行われている。
この構成によれば、スプールから釣糸が放出される時に、釣糸がスプール上のどの位置から繰り出されても、釣糸に生じる抵抗を低減することができる。そのため、特許文献1と同様に、スプールからの釣糸の放出を円滑に行うことができ、釣糸の飛距離を充分に確保できる。
特開2001−231416号 特開2004−231416号
ところで、実際に釣竿をキャスティングした時にスプールから放出される釣糸は、例えば仕掛けの重さ、サミングの仕方、キャスティングの速度、釣糸の太さ・種類・ダメージの程度および風向き等々の影響を受けるのを否めない。
このため、釣糸は、ラインガイドの上部案内面に接しながらリール本体の前方に向けて放出されるとは限らず、最近の実用テストおよび研究結果によれば、スプールから膨れるように浮き上がった釣糸は、スプールの上部から前方斜め下向きに傾斜した姿勢で放出される傾向にあることが明らかとなり、この時にラインガイドとの間に生じる摩擦抵抗が釣糸の飛距離低下の一因であることが判明した。
したがって、特許文献1および特許文献2に開示された魚釣用リールのように、ラインガイドの上部案内面の形状を工夫したり、ラインガイドのスプール側の開口幅を広げただけでは、釣糸放出時にラインガイドを介して釣糸に加わる接触抵抗を充分に減らすことができず、釣糸の飛距離を向上させる上で今一歩改善の余地が残されている。
本発明の目的は、釣糸放出時に、釣糸がスプールから膨れるように浮き上がったとしても、ラインガイドを介して釣糸に加わる抵抗を確実に軽減することができ、釣糸の飛距離を向上させることができる魚釣用リールを得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る魚釣用リールは、
左右の側板を有するリール本体と、
上記リール本体の側板の間にスプール軸を介して回転自在に支持されるとともに、釣糸が巻き付けられるスプールと、
上記スプールの前方において上記リール本体の側板の間に配置された釣糸案内体と、を具備している。
釣糸案内体は、釣糸を巻き取る方向へのハンドル操作に連動して上記スプール軸と平行に往復動するとともに、上記釣糸が通るラインガイドを備えている。ラインガイドは、上記釣糸を下方向から案内する下部案内面を有し、この下部案内面は、上記釣糸の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面を含むことを特徴としている。
本発明によれば、釣糸がスプールから膨れるように浮き上がってスプールの上部から前方斜め下向きに放出された場合、釣糸は下部案内面の傾斜面に沿うようにしてラインガイドを通過する。このため、釣糸がラインガイドを通過する時に、釣糸がラインガイドとの接触により強く折れ曲がったり、放出方向が強制的に変更されることはない。よって、ラインガイドを介して釣糸に加わる接触抵抗を確実に軽減することができ、釣糸の飛距離を向上させることができる。
以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図4に基づいて説明する。
図1および図2は、両軸受タイプの魚釣用リール1を開示している。魚釣用リール1は、リール本体2を備えている。リール本体2は、釣竿取り付け部3を介して図示しない釣竿のリールシートに固定される。
リール本体2は、フレーム4と左右の側板5A,6Aとを備えている。フレーム4は、左右の側枠4a,4bを有している。側枠4a,4bは、支柱4cを介して互いに連結されているとともに、魚釣用リール1の幅方向に間隔を存して向かい合っている。側板5A,6Aは、フレーム4の側枠4a,4bと、側枠4a,4bの側部に密着される左右の外側板5,6とで形成されている。
左側の外側板5は、左側の側枠4aにねじ止め、嵌合等の公知の手段により固定されて、側枠4aを左側方から覆っている。右側の外側板6は、右側の側枠4bにねじ止め、嵌合等の公知の手段により固定されている。外側板6は、側枠4bを右側方から覆うとともに、この側枠4bとの間にギヤ室7を形成している。
リール本体2の側板5A,6Aの間にスプール9が回転自在に支持されている。スプール9は、釣糸10が巻き付けられる釣糸巻回胴部11と、この釣糸巻回胴部11と一体に回転するスプール軸12とを備えている。
釣糸巻回胴部11の外周面上には、釣糸10の巻き付けに伴って糸巻層10aが形成されている。スプール軸12の一端は、軸受13を介してフレーム4の側枠4a又は外側板5に回転自在に支持されている。スプール軸12の他端は、他の軸受14を介してフレーム4の側枠4bに回転自在に支持されている。
図1および図2に示すように、リール本体2のフレーム4にサムレスト15が一体に形成されている。サムレスト15は、サミングを行う時に親指を当てるためのものであり、側枠4a,4bの上縁部の間に跨るようなフラットな板状をなしている。
サムレスト15の下面と後面とで規定される角部は、釣糸巻回胴部11に巻回された糸巻層10aの上部最外周の直前に位置している。このサムレスト15の角部に、バックラッシュ発生時における釣糸10の膨出を抑える膨出抑制部材16が設置されている。膨出抑制部材16は、例えば硬質のメッキ処理を施したステンレス鋼、あるいはアルマイト処理を施したアルミニウム合金製の線材により形成されている。
膨出抑制部材16は、フレーム4の側枠4a,4bの間に掛け渡されて、スプール9からの釣糸10の放出方向と直交するようにリール本体2の幅方向に一直線状に延びている。膨出抑制部材16は、その一端を一方の外側板5又は6の開口端面に突き当てることで、リール本体2に抜け止め保持されている。膨出抑制部材16は、釣糸10との接触に伴う摺動抵抗を軽減するため円形の断面を有することが好ましい。
なお、膨出抑制部材16は、サムレスト11とは別の部材により構成することに限らず、例えばサムレスト11の角部に一体に形成してもよい。
図1に示すように、リール本体2のギヤ室7にピニオンギヤ17、クラッチ機構18およびハンドル軸19が収容されている。ピニオンギヤ17は、スプール軸12と同軸状に配置されているとともに、スプール軸12に噛み合う係合位置と、スプール軸12から切り離される係合解除位置との間で移動可能となっている。
クラッチ機構18は、クラッチ駆動部材20とクラッチレバー21とを有している。クラッチ駆動部材20は、クラッチ機構18がONの時にピニオンギヤ17を係合位置に移動させるとともに、クラッチ機構18がOFFの時にピニオンギヤ17を係合解除位置に移動させる。クラッチレバー21は、クラッチ機構18をON・OFF操作するためのものであり、スプール9の直後に位置するようにフレーム4の側枠4a,4bの間に上下動可能に配置されている。
ハンドル軸19は、ピニオンギヤ17と平行に配置されている。ハンドル軸19は、図示しないドラグ機構を内蔵するドライブギヤ22を支持している。ドライブギヤ22は、ギヤ室7内でピニオンギヤ17と噛み合っている。さらに、ハンドル軸19は、外側板6を貫通してリール本体2の右側方に突出している。ハンドル軸19の突出端部に釣糸10を巻き取る際に手で操作するハンドル23が取り付けられている。
このため、クラッチ機構18がONの時にハンドル23を手で回すと、ハンドル軸19の回転がドライブギヤ22からピニオンギヤ17を経由してスプール軸12に伝わり、スプール9が釣糸10を巻き取る方向に回転する。
図1および図2に示すように、魚釣用リール1は、レベルワインド機構25を備えている。レベルワインド機構25は、釣糸10を巻き取る時に、この釣糸10をスプール9の軸方向に移動させて釣糸巻回胴部11に均等に巻き付けるためのものであり、スプール9の前方に配置されている。
レベルワインド機構25は、ガイド軸26、筒体27、螺軸28および釣糸案内体29を備えている。ガイド軸26および筒体27は、フレーム4の側枠4a,4bの間に架け渡されて、スプール軸12と平行に配置されている。さらに、ガイド軸26および筒体27は、リール本体2の高さ方向に間隔を存して互いに平行に配置されている。
図2および図4に示すように、螺軸28は、外周面にトラバース溝31を有するとともに、筒体27を同軸状に貫通している。螺軸28の一端は、リール本体2のギヤ室7に導入されて、ドライブギヤ22と噛み合っている。このため、螺軸28は、ハンドル軸19と連動して回転するようになっている。
図3および図4に示すように、釣糸案内体29は、ガイド軸26および筒体27が摺動可能に貫通するボス部32と、このボス部32から上方に向けて一体に延出する支持部33とを備えている。ボス部32は、ガイド軸26および筒体27に支持されて、スプール軸12の軸方向に直線的に往復動が可能となっている。
ボス部32に係合ピン34が取り付けられている。係合ピン34は、リール本体2の前方からボス部32および筒体27を貫通するとともに、その貫通端34aがトラバース溝31に係合している。この係合により、螺軸28がハンドル操作に連動して回転すると、トラバース溝31の動きに追従して釣糸案内体29がスプール軸12の軸方向に直線的に往復動するようになっている。
さらに、ボス部32の前面にナット35がねじ込まれている。ナット35は、係合ピン34をボス部32に抜け止め保持するためのものであり、ボス部32の前面からリール本体2の前方に向けて突出している。
このようにナット35をリール本体2の前方に突出させた姿勢で配置すれば、魚釣用リール1の高さ寸法を低く抑えることができる。したがって、釣竿のリールシートの上方に向けて魚釣用リール1が大きく張り出すのを防止でき、例えばキャスティング時に釣人が手の指先でリール本体2を把持する際の取り扱いが容易となる。
図2に示すように、釣糸案内体29の支持部33は、サムレスト15の前端部の下方に位置している。支持部33の前面は、その上端から下端の方向に進むに従いリール本体2の前方に向けて突出するように傾斜している。この傾斜により、支持部33の前面の下端部は、サムレスト15よりも前方に張り出している。支持部33の後面は、釣竿の軸線に対し略垂直に起立している。
支持部33に縦長の嵌合孔37が形成されている。嵌合孔37は、支持部33の前面および後面に開口している。支持部33の嵌合孔37に、釣糸10を通すラインガイド38が取り付けられている。ラインガイド38は、縦方向に偏平な中空筒状をなしており、例えばセラミックスまたは硬質のメッキ処理を施したステンレス鋼、あるいはアルマイト処理を施したアルミニウム合金により形成されている。
ラインガイド38は、釣糸案内体29の前方から嵌合孔37に嵌め込まれるとともに、例えば接着あるいはかしめ等の手段により支持部33に固定されている。この固定により、ラインガイド38は、スプール9の回転中心O1よりも上方に位置している。
さらに、ラインガイド38の前面は、支持部33の前面に沿うようにラインガイド38の上端から下端に進むに従い前方に突出するように傾斜している。ラインガイド38の後面は、支持部33の後面から後方のスプール9に向けて僅かに突出している。
図3および図4に示すように、ラインガイド38は、上部案内面38a、下部案内面38bおよび左右の側部案内面38c,38dを有している。上部案内面38aは、ラインガイド38を貫通する釣糸10を上方向から案内するためのものであり、スプール9の釣糸巻回胴部11に巻回された糸巻層10aの上部最外周よりも下方に位置している。
下部案内面38bは、ラインガイド38を貫通する釣糸10を下方向から案内するためのものであり、上部案内面38aと向かい合っている。本実施の形態では、ラインガイド38の軸方向に沿う上部案内面38aの長さL1は、ラインガイド38の前面の傾斜に伴ってラインガイド38の軸方向に沿う下部案内面38bの長さL2よりも短くなっている。
側部案内面38c,38dは、ラインガイド39を貫通する釣糸10を左側方および右側方から案内するためのものである。側部案内面38c,38dは、上部案内面38aと下部案内面38bとの間を結ぶとともに、釣糸10を間に挟んで互いに平行となるように向かい合っている。
図4に示すように、ラインガイド38の上部案内面38aは、スプール9からの釣糸10の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面40を含んでいる。傾斜面40は、上部案内面38aの全長に亘って形成されている。
ラインガイド38の下部案内面38bは、スプール9からの釣糸10の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面41を含んでいる。傾斜面41は、釣糸10の放出方向に沿って滑らかな円弧を描くように湾曲されている。
さらに、傾斜面41は、釣糸10の放出側である下部案内面38bの前端から後端に向けて下部案内面38bの前後方向の長さの少なくとも1/3に相当する領域に形成することが望ましい。下部案内面38bのうち傾斜面41を除いた領域は、リール本体2の前後方向に延びる略水平な平面となっている。
傾斜面41の傾斜角度は、図2に示す釣竿取り付け部3の下面3aを通る釣竿の長手方向に沿う線Xに対して3°〜30°の範囲内に設定するのが望ましい。この傾斜面41の傾斜角度や前後方向の長さは、例えばリール1の形態、サイズ(糸巻容量)等に応じて適宜設定される。
このような構成の魚釣用リール1において、魚釣用の仕掛けを投擲する際には、釣人はクラッチレバー21を指先で操作することにより、クラッチ機構18をONからOFFに切り換える。これにより、スプール9が自由に回転し得る状態に移行するので、サミングによりスプール9に適度な制動を加えながら釣竿を狙ったポイントに向けてスイングする。スプール9に巻かれた釣糸10は、飛翔する仕掛けにより強く引かれるので、スプール9が釣糸10を繰り出す方向に高速で回転し、スプール9の釣糸巻回胴部11から釣糸10が順次放出されていく。
釣糸10がスプール9から放出される時、釣糸10の放出速度に対してスプール9の回転速度が早過ぎると、釣糸10は、スプール9の糸巻層10aの最外周から上方に膨れるように浮き上がった状態でラインガイド38を通って前方に勢いよく引き出される。
そのため、スプール9の上方に浮き上がった釣糸10は、図2の放出ラインAで示すように、糸巻層10aの上部最外周からサムレスト15の下方を通ってスプール9の前方向に略真っ直ぐに放出される場合と、図2の放出ラインBで示すように、糸巻層10aの上部最外周からサムレスト15の下方を通ってスプール9の前方斜め下方に向けて放出される場合とがある。
最近の実用テストおよび研究結果によれば、スプール9から放出される釣糸10は、例えば仕掛けの重さ、キャスティング速度、風向きおよび風の強さ等の影響を受けるので、放出ラインAよりもむしろ放出ラインBの方向に沿って放出される傾向にあることが明らかとなりつつある。
釣糸10が放出ラインBの方向に沿って放出される場合、釣糸10は、ラインガイド38を前方斜め下向きに傾斜した状態で通過し、ラインガイド38の下部案内面38bの前半部分に接触する。本実施の形態によると、下部案内面38bの前端から下部案内面38の長さL2の1/3以上の範囲は、釣糸10の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面41となっている。そのため、スプール9から放出ラインBの方向に放出された釣糸10は、傾斜面41に沿うようにしてラインガイド38を通過する。
この結果、放出ラインBの方向に沿って放出された釣糸10は、ラインガイド38との強い接触によって折れ曲がったり、放出方向を強制的に変更されることなくラインガイド38から放出される。しかも、本実施の形態では、傾斜面41が釣糸10の放出方向に沿って滑らかな円弧を描くように湾曲しているので、釣糸10と傾斜面41との接触範囲も狭くなる。
したがって、ラインガイド38を介して釣糸10に加わる接触抵抗を確実に軽減することができ、釣糸10の飛距離を向上させることができる。
一方、釣糸10が放出ラインAの方向に放出される場合、釣糸10は、ラインガイド38の上部案内面38aに接触しながらラインガイド38を通過する。上部案内面38aの長さL1は、下部案内面38bの長さL2よりも短いので、ラインガイド38と釣糸10との接触長さが短くなる。それとともに、上部案内面38aも釣糸10の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面40となっているので、釣糸10は、傾斜面40に沿うようにしてラインガイド38を通過する。
したがって、釣糸10が放出ラインAの方向に放出された場合でも、ラインガイド38から釣糸10に加わる接触抵抗を確実に軽減することができ、釣糸10の飛距離を向上させることができる。
さらに、釣糸10の放出時にバックラッシュが生じて糸巻層10aの外周部分が膨れるように浮き上がると、サムレスト15の角部に位置する膨出抑制部材16が浮き上がろうとする糸巻層10aに上側から接触する。そのため、糸巻層10aの外周部分がリール本体2の上方に向けて大きく浮き上がるのを抑制できるとともに、釣糸10やサムレスト15の下面に傷が付くのを防止することができる。
加えて、釣糸10をスプール9に巻き取る時は、釣糸10に張力が加わるので、釣糸10は、ラインガイド38の下部案内面38bに接した状態でラインガイド38を通過する。釣糸10をスプール9に巻き取っていく過程では、釣糸案内体29がハンドル23の巻き取り動作に追従してスプール9の軸方向に往復動するとともに、掛かった魚や仕掛けの動きが釣糸10に伝わるので、釣糸10の張り具合および巻き取り方向が刻々と変化する。
しかるに、上記第1の実施の形態によると、ラインガイド38の下部案内面38bの長さL2が上部案内面38aの長さL1よりも長く形成されているので、スプール9に巻き取られる釣糸10と下部案内面38aとの接触面積を充分に確保できる。それとともに、下部案内面38bが上部案内面38aよりもスプール9の前方に張り出しているので、スプール9に向かう釣糸10を早い段階からラインガイド38で受け止めることができる。
このため、張力が加わった釣糸10を安定した状態でスプール9に案内することができ、釣糸10の巻き取り操作を容易に行なえるとともに、釣糸10に与えるダメージも少なくて済むといった利点がある。
なお、本発明は上記第1の実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
図5および図6は、本発明の第2の実施の形態を開示している。
この第2の実施の形態では、ラインガイド38の下部案内面38bの傾斜面41が、下部案内面38bの全長に亘って一直線状に形成されている。
このような構成においても、スプール9から放出ラインBに沿って放出された釣糸10は、下部案内面38bとの接触によって強く折れ曲がったり、放出方向を強制的に変更することなくラインガイド38から放出されることになり、釣糸10に加わる接触抵抗を軽減することができる。
図7は、本発明の第3の実施の形態を開示している。
この第3の実施の形態は、ラインガイド38の上部案内面38aをリール本体2の前後方向に延びる略水平な平面とした点が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図8は、本発明の第4の実施の形態を開示している。
この第4の実施の形態では、ラインガイド38の軸方向に沿う上部案内面38aの長さL1と、ラインガイド38の軸方向に沿う下部案内面38bの長さL2とが互いに同等に形成されている。さらに、下部案内面38bの傾斜面41は、湾曲することなく一直線状に延びており、この傾斜面41の後端が滑らかな円弧を描いて下部案内面38bの水平な部分に連なっている。
このような構成においても、スプール9から放出ラインBに沿って放出された釣糸10は、傾斜面41に沿うようにしてラインガイド38を通過する。したがって、上記第1の実施の形態と同様に、ラインガイド38を介して釣糸10に加わる接触抵抗を確実に軽減することができる。
さらに、上記第1の実施の形態では、ラインガイドを縦方向に偏平な中空筒状に形成したが、ラインガイドの形状はこれに限らず、例えば円形の開口形状を有する中空筒状であってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る両軸受タイプの魚釣用リールの平面図。 図1のF2-F2線に沿う断面図。 本発明の第1の実施の形態に係る釣糸案内体の正面図。 図3のF4-F4線に沿う断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る釣糸案内体の正面図。 図5のF6-F6線に沿う断面図。 本発明の第3の実施の形態に係る釣糸案内体の断面図。 本発明の第4の実施の形態に係る釣糸案内体の断面図。
符号の説明
2…リール本体、5A,6A…側板、9…スプール、10…釣糸、12…スプール軸、29…釣糸案内体、38…ラインガイド、38b…下部案内面、41 …傾斜面。

Claims (5)

  1. 左右の側板を有するリール本体と、
    上記リール本体の側板の間にスプール軸を介して回転自在に支持されるとともに、釣糸が巻き付けられるスプールと、
    上記スプールの前方において上記リール本体の側板の間に配置され、釣糸を巻き取る方向へのハンドル操作に連動して上記スプール軸と平行に往復動するとともに、上記釣糸が通るラインガイドを有する釣糸案内体と、を具備し、
    上記釣糸を巻き取る時に上記釣糸案内体を往復動させることで、上記釣糸を上記スプールに均等に巻き付けるようにした魚釣用リールであって、
    上記釣糸案内体のラインガイドは、上記釣糸を下方向から案内する下部案内面を有し、この下部案内面は、上記釣糸の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面を含むことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 請求項1の記載において、上記傾斜面は、上記下部案内面のうち少なくとも釣糸の放出側の前端部に形成されていることを特徴とする魚釣用リール。
  3. 請求項1の記載において、上記傾斜面は、上記下部案内面の全長に亘って形成されていることを特徴とする魚釣用リール。
  4. 請求項1の記載において、上記ラインガイドは、上記釣糸を上方向から案内する上部案内面を有し、この上部案内面は、上記釣糸の放出方向に進むに従い下向きに傾斜する傾斜面を含むことを特徴とする魚釣用リール。
  5. 請求項4の記載において、上記上部案内面は、上記下部案内面よりも上記釣糸の放出方向に沿う長さ寸法が短いことを特徴とする魚釣用リール。
JP2008051084A 2008-02-29 2008-02-29 魚釣用リール Pending JP2009207369A (ja)

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