JP2009247321A - 魚釣用リールおよび指掛け用部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハンドルの反対側の側板を親指及び人差し指で挟持した状態で確実にかつ安定して保持でき、掌全体で握持した状態でも安定して確実に保持することのできる魚釣用リールを提供すること。
【解決手段】 一対の側板15a,15b間に回転自在に支持したスプール20を、ハンドル26の回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、釣竿取付部18から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部48と、スプール20から軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部50とを有し、これらの上面部48と側面部50との少なくとも一方に、内側から外縁部49に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部52を、反ハンドルの側板の外周部に沿って配置したこ魚釣用リール。
【選択図】 図3
【解決手段】 一対の側板15a,15b間に回転自在に支持したスプール20を、ハンドル26の回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、釣竿取付部18から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部48と、スプール20から軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部50とを有し、これらの上面部48と側面部50との少なくとも一方に、内側から外縁部49に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部52を、反ハンドルの側板の外周部に沿って配置したこ魚釣用リール。
【選択図】 図3
Description
本発明は、一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リール、および、この魚釣用リールに用いられる指掛け用部材に関する。
従来、釣り糸の巻取り操作やフッキング操作時に、魚釣用リールを確実に保持するため、スプールの後方部位における一対の側板間に親指載置板を配置し、この親指載置板上のハンドル側に規制部を固定し、この規制部と反ハンドル側の側板との間に、この親指載置板に載置した親指がハンドル側に移動するのを記載するための凹部を形成する魚釣用両軸受型リールが開発されている(例えば特許文献1参照)。
このような親指の移動を規制する凹部を形成した魚釣用両軸受型リールでは、親指の付根部分の母指球の部位を凹部内に配置した状態で親指載置板上に載置することで、親指の左右の振れが抑制され、スプールに対するサミング操作も安定して行うことができる。
特許第3104683号公報
しかし、一般に、魚釣用リールを安定させて握持保持する場合には、掌の中にリール本体を深く握り込む必要があり、この場合には、親指載置部材の上で、ハンドル側に位置する規制部を超えて延びる親指が不安定となり、フィット性に欠けると共に、安定して確実にリール本体を握持保持することが困難となる。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ハンドルの反対側の側板を親指で確実にかつ安定して保持でき、掌全体で握持した状態でも安定して確実に保持することのできる魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によると、一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、前記他方の側板の外周面の後方から釣り糸を繰り出す前方に向けて延びる部位に、握持する手の親指を係止する指掛け部を形成した魚釣用リールが提供される。
また、本発明によると、一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、釣竿取付部から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部と、スプールから軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部とを有し、これらの上面部と側面部との少なくとも一方に、内側から外縁部に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部を、他方の側板の外周部に沿って配置した魚釣用リールが提供される。
前記指掛け部は、スプールの後方部位から釣り糸を繰り出す前方に向けて延び、外縁部が、前記他方の側板の外周面よりもスプールから上方に離隔した部位に突出する突起部で形成することもできる。
前記側面部は、前記他方の側板の外側面に凹設された面で形成されるものでもよい。
更に本発明によれば、一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールに取付けられ、握持する手で把持可能な指掛け用部材であって、他方の側板の外周部に取付けられたときに、釣竿取付部から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部と、スプールから軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部とを有し、これらの上面部と側面部との少なくとも一方に、内側から外縁部に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部を、他方の側板の外周部に沿って形成する指掛け部材が提供される。
本発明の魚釣用リールによると、反ハンドル側の側板の外側面の後方から前方に向けての部位に、握持する手の親指を係止する指掛け部を形成することにより、リール本体の釣り竿と直交する左右方向の振れを確実かつ容易に抑制でき、安定した魚釣り操作が行える。
また、上面部と側面部とを有する指掛け部を反ハンドル側に設けた魚釣用リールは、この指掛け部を、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指とで挟み込んで魚釣用リールを保持する際、上面部と側面部との一方に形成された湾曲面に、親指の腹部、または、この親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指を確実にかつ安定して係止させることができ、更に、掌の中にリール本体を深く握り込む場合には、親指の動きが阻害されず、掌全体で握持した状態でも、安定して確実に保持することができる。
指掛け部が、スプールの後方部位から釣り糸を繰り出す前方に向けて延び、外縁部が、ハンドル側の側板の外周部よりもスプールから上方に離隔した部位に位置する突起で形成される場合には、親指およびこの親指に対向する掌の側部または人差し指を広範囲にわたって接触させることができ、挟持した際の安定性を増大させることができる。
指掛け部の側面部が、側板の外側面に凹設された面で形成されるは、指掛け部と側板との一体構造により、指掛け部を介する魚釣用リールの保持が安定して行える。
反ハンドル側の側板の外周部に取付けられたときに、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部を形成する指掛け用部材によると、指掛け部が設けられていない魚釣用リールに取付けることにより、親指の腹部、または、この親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指を確実にかつ安定して係止させることができ、更に、掌の中にリール本体を深く握り込む場合には、親指の動きが阻害されず、掌全体で握持した状態でも、安定して確実に保持することができる指掛け部を、魚釣用リールに簡単に形成することができる。
図1から図4は、本発明の好ましい実施形態による魚釣用リール10を示す。
図1に全体を示すように、本実施形態の魚釣用リール10は、両軸受型手巻きリールとして形成してある。この魚釣用リール10のリール本体12は、支柱14c(図3,4参照)で一体化される左右一対の側枠14a,14bのそれぞれの外側に、例えばビス、螺合あるいは嵌合等の結合手段により、略卵形状の外形(図2参照)を有する外側板16a,16bを取付けて、全体的に剛性構造に形成され、釣竿取付部18を介して釣竿8に固定される。これらの側枠14a,14bおよび外側板16a,16bが結合されて、左右の側板15a,15bを形成する。
釣糸が巻回されるスプール20は、支柱14cと共にリール本体12のフレームを形成する左右の側枠14a,14b間に回転自在に支持され、左外側板16aは、スプール20を回転駆動させる巻取り駆動部22を支持し、この左外側板16a内に左側枠14aで区画された左側板15aの空間内に、この巻取り駆動部22の駆動力伝達系やドラグ系等の各種機構が収容される。
このリール本体12の側板15a,15bには、スプール20を装着してこのスプール20と共に回転するスプール軸20aの両端部が、例えば図示のようなボール軸受24a,24bを介して回転自在に支持されている。このスプール軸20aの一端側から左側枠14aを通して左側板15a内に突出する端部は、このスプール軸20aの端部から一体で同軸状に延長されたピニオン軸として形成してあり、このピニオン軸上にハンドル26で回転駆動されるピニオン28が移動可能に支持されている。
このピニオン28は、ピニオン軸が挿通する筒状構造を有し、左側板15a内に支えられた軸受(図示しない)により、リール本体12に対して回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されている。左右の側板15a,15b間に配置されたクラッチレバー30を介してクラッチ機構32をON/OFF操作することにより、ピニオン28は、図1に示すようにスプール軸20aに嵌合してスプール軸20aと一体的に回転する係合位置と、スプール軸20aとの係合状態が解除された非係合位置との間を移動することができる。
このピニオン28の移動は、ピニオン28に形成された周溝28aに係合するヨーク34を、クラッチ機構32のON/OFF操作に連動させて、スプール軸20aの軸方向に沿って移動することで行うことができ、ピニオン28が図1に示す係合位置に配置されたときに、クラッチONの釣糸巻取可能状態となり、図示しない非係合位置では、クラッチOFFのスプールフリー回転状態となる。このクラッチOFFの状態からハンドル26を回転すると、図示しない復帰機構を介して、クラッチONの状態に復帰することができる。
更に、左側板15a内には、一端に締付けナット36でハンドル26を取付けられたハンドル軸26aがピニオン28と平行に配置されており、このハンドル26を回転することにより、ピニオン28が回転駆動される。
このハンドル軸26aは、図示しない軸受を介して左側板15aで回転可能に支持されている。このハンドル軸26aをハンドル26側で支える軸受は、左外側板16aの略円筒状に突出する突出部16cに設けてあり、この突出部16c内には、ハンドル軸26aの釣糸巻回方向への回転を許容し、逆方向の回転を阻止する図示しない一方向クラッチを配置することができる。
また、ハンドル軸26aには駆動歯車40が装着されており、この駆動歯車40を介してハンドル軸26aの回転をピニオン28に伝達すると共に、スプール20上に釣糸を均等に巻回するレベルワインド機構42を作動することができる。このレベルワインド機構42は、スプール20の前方側で左右の側板15a,15b間に延びる筒体44に摺動自在に係合子44aを装着し、この筒体44内に延設した螺軸の一端に配置した連動歯車46を上述の駆動歯車40の小径部で回転駆動するものである。螺軸が駆動歯車40で回転駆動されると、螺軸の外周面に設けたトラバース溝(図示しない)に係合する釣糸案内体44aが筒体44と平行に延びるガイド軸44bに沿って左右に摺動する。これにより、釣糸案内体44aに形成されたラインガイド44c(図4参照)を通して、釣糸がスプール20上に均等に釣糸を巻回される。
図2に示すように、本実施形態の魚釣用リール10は、スプール軸20aおよびハンドル軸26aの軸方向に沿ってハンドル26の反対側から見た軸方向視あるいは側面視で、右の側板15bが前後方向(釣り竿8の軸方向)に長い楕円状、長円状又は卵形状の外形を有しており、ハンドル26を配置した左の側板15aよりも上下方向(釣り竿8の軸芯に垂直な方向)の長さが短く掌の全体に包み込み易い外形に形成してある。本実施形態では、左の側枠14aの外周面17aが釣竿取付部18を超えて下方に延び、一方、右の側枠14bの外周面17bは、釣竿取付部18の上方に配置した左右非対称の構造に形成してあるが、握持し易い適宜の大きさおよび形状であれば、これらの外周面17a,17bが同じ外形形状を有するものであってもよい。
この魚釣用リール10は、ハンドル26の反対側に位置する右側板15bの外周部に、釣竿取付部18から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部48と、スプール20から軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部50とを有する指掛け部52を配置してあり、例えば、この指掛け部52を、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間に挟むことでも、右の側板15b側の全体を握持する手に包み込むことなく、この魚釣用リール10を保持することが可能な構造に形成してある。また、上面部48に握持する手の親指を当てつけて保持することにより、上面部48の親指係止作用で、リール本体12の左右方向の振れを抑制することができる。
図1から図3に示すように、本実施形態の指掛け部52は、スプール20の後方部位に対応する部位、または、クラッチレバー30が側枠14bで支えられる部位の上方位置から、外側板16bの上側すなわち釣竿取付部18の反対側の外周面上を、側枠14bの外周面17bに沿って、スプール20の前方部位に対応する部位まで、延びている。この指掛け部52は、スプール20の上方部位の少なくともこのスプール20にほぼ重なる範囲で、この指掛け部52を挟持し易い位置に配置することが好ましい。
この指掛け部52の上面部48は、外側板16bの外面に接する内縁部48aが、隣接する側枠14bの外周面17bとの間に段差を形成することなく、外側板16bに滑らかに移行する曲線状に延在する。図示の内縁部48aの前方部位は、ハンドル軸26aの軸線P上の略上方位置に対応し、この位置からスプール20の上方部位を回ってクラッチレバー30に対応する位置まで延びる。
そして、この上面部48の内側に位置する内縁部48aから、外方および上方(又は、半径方向外方)に向けて、図3,4に示すように、凹面状に湾曲しつつ外縁部49まで、上面部48が延びる。この外縁部49は、図1に示すように、平面視で前後方向の中央部が側枠14bの外周面17bから軸方向外方に突出し、後部および前部が内方に移行する曲線状に形成される(外側に凸状に湾曲する弧状)。この上面部48は、ほぼ中央部で最も幅広に形成され、前部および後部に向けて次第に幅が狭まる。この上面部48は、内縁部48aよりも外縁部49が上方すなわち半径方向外方に位置し、特に、前後方向における中央部および前部は、スプール軸20aに沿う断面で見たときに、凹面状の湾曲面を形成することが好ましい。
このような上面部48は、図4の(A)に示すような緩やかに立上がる湾曲面で形成してもよく、または、図4の(B)に示すように急激に立上がる状態の湾曲面で形成してもよい。図4の(A)に示すような緩やかに立上がる湾曲面で上面部48を形成する場合は、側枠14bから外方に大きく突出する幅広で、かつ、側枠14bの外周面17bから半径方向外方への突出量が少ない低背構造に形成される。また、図4の(B)に示すように急激に立上がる湾曲面で上面部48を形成した場合は、幅狭で、かつ、側枠14bの外周面17bからの半径方向外方への突出量が大きい背高構造に形成される。いずれの場合も、外縁部49を丸め、把持した手に痛みを与えない構造に形成する。
一方、図2から図4に示すように、指掛け部52の側面部50も、外側板16bの側面すなわち外面に接する内縁部50aが、この外側板16bの曲面との間に段差を形成することなく、上面部48の内面部48aとほぼ同じ範囲にわたって滑らかに前後方向に延びる。
この側面部50は、内側に位置する内縁部50aから、上方および外方(軸方向外方)に向けて、図3、図4に示すように凹面状に湾曲しつつ外縁部49まで延びる。この外縁部49は、図2、図3に示すように、ハンドル26側の側板15aの外周部17aの配置位置を超えてスプール20から上方に離隔する部位まで突出する突起部の外周縁部として形成される。
指掛け部52がこのような突起部で形成されることにより、上面部48および側面部50の領域または面積を十分大きくすることができ、親指およびこの親指に対向する掌の側部または人差し指を広範囲にわたって接触させることができ、挟持した際の安定性を増大させることができる。
この側面部50は、図4に示すように、スプール20の軸方向に沿う側板15bの断面内でみたときに、外方に開口させて凹設された湾曲面が好ましい面で形成される。そして、外縁部49は、内側の内縁部50aよりも外方に突出した位置に配置される。したがって、この側面部50は、上方部位又は半径方向外方の外縁部49が、外方すなわちスプール20から軸方向に離隔する方向に突出した張出し部を形成する。
このように形成された指掛け部52は、外縁部49を挟む上面部48と側面部50とが、それぞれ凹面状の湾曲面で形成されることにより、この側面部50と上面部48との間の間隔すなわち指掛け部52の肉厚は、外縁部49に向けて次第に薄くなり、把持し易い厚さとなる。
このような指掛け部52をハンドル26と反対側の側板15bに形成した魚釣用リール10では、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指とで指掛け部52挟み込んで魚釣用リールを保持することができ、この際、それぞれ湾曲面で形成された上面部48と側面部50とに、親指の腹部と、この親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指とを確実にかつ安定して係止させ、この指掛け部52を介して側板15bを親指及び人差し指で挟持した状態で確実にかつ安定して保持できる。更に、掌の中にリール本体12を深く握り込む場合には、親指の動きが阻害されず、掌全体で握持した状態でも、安定して確実に保持することができる。これにより、釣り糸の巻取り操作やフッキング操作等の魚釣り操作を容易に行うことができる魚釣用リールが形成される。
また、この側面部50が、側板15bの外側板16bに凹設された湾曲面で形成されることにより、指掛け部52と側板15bとが一体構造に形成され、指掛け部52を介する魚釣用リール10の保持を安定して行うことができる。
このような指掛け部52を形成する上面部48と側面部50とは、双方に湾曲面を形成することが握持の安定性および確実性を確保する上で好ましいものであるが、指掛け部52を、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持することができるものであれば、上面部48と側面部50との一方にのみ、このような湾曲面を形成してもよい。また、その間に親指と人差し指とで挟持することのできる領域を確保できるものであれば、適宜の湾曲面で形成することが可能である。
このような湾曲面で形成される指掛け部52は、側板15bの周部に沿う前後方向の長さをスプールの外径を含む程度に形成し、幅については、上面部48の幅W1が5〜15mm程度、側面部50の幅W2が5〜15mm程度であることが好ましい。また、この湾曲面の凹設深さすなわち最深部と外縁部49との間の寸法または高低差は、上面部48で1〜5mm(半径方向寸法)、側面部50で2〜10mm(軸方向寸法)に形成することが好ましい。更に、側板15bを親指と人差し指との間で深く握り込んだときに、安定して保持することができ、かつ、掌全体で握り込んだときに親指の操作を阻害しないために、外縁部49が側枠14bの外周面17bを超えて、スプール20の外周から半径方向外方の上方に離隔する部位まで突出する寸法H1は、1〜10mm程度とし、側枠14bから軸方向外方に突出する寸法L1は、10〜15mm程度とすることが好ましい。
図5は、他の実施形態による指掛け部52を示す。なお、以下に説明する実施形態あるいは変形例は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部位には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示す指掛け部52は、上面部48を深く凹設し、高低差の大きな湾曲面で形成してある。この上面部48は、側枠17bの外周面17bに沿って延びる内縁部48aから下方すなわちスプール軸20a側に下降し、幅方向のほぼ中央部で最深部に達した後、外縁部49に向けて上昇する。この外縁部49は側枠14bの外周面17bよりも突出しない。
側面部50は、外側板16bの外周面との境界を形成する内縁部50aから外方に湾曲しつつ外縁部49まで延びる凸面状の湾曲面を形成する。したがって、この内縁部50aは、側面部50と、外側板16bの外周面とのそれぞれの湾曲した傾斜面で挟まれた溝底状または谷底状に延在する。
このような指掛け部52によれば、外縁部49の上方および外方への突出量が極めて小さく、したがって、掌全体で魚釣用リール10の右側板15bを包み込むように握持したときに、親指の動きが阻害されることなく、自由に操作することが可能である。また、上面部48がその中央部で最も深い凹面状に形成され、側面部50の内縁部50aが谷底状に延在するために、これらの上面部48に親指を係止し、側面部50に掌の内側側面部または人差し指の付根部分をあてがって係止したときに、確実にかつ安定して保持することができる。
この上面部48の深さすなわち最深部と上縁部49との間の半径方向距離H2は、1〜5mm、最大幅すなわち内縁部48aと外縁部49の最も外方に突出した部位との間の軸方向寸法L2は、10〜20mm程度に形成することが好ましい。また、側面部50の最大深さすなわち内縁部50aと外縁部49の最も外方に突出した部位との間の軸方向距離L3は、2〜4mm、最大幅すなわち内縁部50aと外縁部49の最も上方に突出した部位との間の半径方向寸法H3は、5〜10mm程度に形成することが好ましい。
図6は、更に他の実施形態による指掛け部52を示す。
この指掛け部52は、上側面48が側枠14bと外側板16bとにわたって形成してあり、内縁部48aは、側枠14bの軸方向内側の側面に沿って延びる。上側面48は、この内縁部48aから湾曲しながら下降し、外側板16b上で最深部を形成したのち、外縁部49まで延びる。一方、側面部50は、外縁部49から外側板16bに凹設された状態に内方に湾曲しながら下降し、最深部に達した後に再度外方に湾曲しながら内縁部50aまで延び、外側板16bの外側面に、全体に凹面状の湾曲面を形成する。外縁部49は、図5の(A)に示す平面視で、外側板16bとほぼ同じ位置まで外方に突出し、上方には、図5の(B)に示すように、側枠14bの外周面17bよりも僅かに突出する。
この指掛け部52は、図5に示す実施形態と同様に、外縁部49の突出量は僅かであり、掌全体で魚釣用リール10の右側板15bを包み込むように握持したときに、親指の動きが阻害されることなく、自由に操作することが可能である。更に、上側面48が側枠14bの外周面から外側板16bにわたって形成されるため、幅広構造に形成することができ、特に親指を安定した状態で係止することができる。また、側面部50が外側板16bの外側面に形成されるために、広範囲にわたって形成することができる。
この上面部48の深さH4は、1〜5mm、最大幅L4は、10〜20mm程度に形成することが好ましい。また、側面部50の最大深さL5は、2〜10mm程度、幅H5は、15〜30mm程度に形成することが好ましい。
指掛け部52を、上述のように側板15bに一体的に形成する他、側板15bを構成する外側板16bと側枠14bとの一方又は双方に、着脱可能な部材で形成することもできる。
図7および図8は、指掛け部52を側板15bに着脱自在で、側板15bに取付けたときに上述のような指掛け部52を形成する指掛け用部材60を示す。
この指掛け用部材60は、例えば外側板16bに矩形状の溝または孔状に形成した装着部62に嵌合部54を、上方から嵌合し、固定ネジ64でこの側板15bに固定することにより、上述と同様な上面部48と側面部50とを有する指掛け部52をこの側板15bから突出させた状態に設けることができる。
この指掛け用部材60は、嵌合部54が装着部62に対応した矩形形状および肉厚に形成され、固定ネジ64が挿通される挿通孔56が肉厚方向に貫通させて形成されている。また、固定部54と指掛け部52との間には、外側板16bの外周面に当接して支えられる支持面58を形成してあり、固定ネジ64を中心として回転するのを阻止し、更に、上面部48を介して作用する力を側板15bに伝達する。
このような指掛け用部材60によれば、指掛け部52の形状、大きさ、材質または触感が異なるものを予め複数準備しておくことができ、使用状況または好みに応じて適宜に交換することができる。指掛け部52の交換は、固定ネジ64だけで行うことができ、しかも、この固定ネジ64の頭部を外部から操作できるように配置しておくことで、極めて簡単に行うことができる。この固定ネジ64の頭部は、外側板16aに形成した座ぐり穴に沈めておくことが好ましい。
なお、支持面58は、上面部48側に設けてもよく、更に、上面部48と側面部50との双方の側に設けてもよい。また、上面部48および側面部50は図示のような凸面状の湾曲面に代え、少なくとも一方を、図1から図6に示す実施形態のような凹面状の湾曲面で形成することも可能である。
このような固定ネジ64に代え、図9に変形例として示すように、外側板16bから装着部62内に突出する突起66と、固定部54に形成した嵌合溝68とを嵌合させることにより、指掛け用部材60を側板15bに抜け止め固定してもよい。この指掛け用部材60の交換は、外側板16bを側枠14bから取外すことで行うことができる。固定ネジ64が不要となるため、外側板16bの外面を滑らかにすることができる。
以上、本発明の種々の実施形態および変形例について説明したが、本発明はいずれかの実施形態または変形例で特定されるものではなく、様々な変更および組合せが可能なことは明らかである。
上述のような上面部48と側面部50との少なくとも一方に、内側から外縁部49に向けて外方および上方に凸面状または凹面状に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部52を、反ハンドル側の側板15bの外周部に沿って配置するものであれば、上面部48と側面部50との少なくとも一方に、適宜の滑り止め手段を一体的にまたは別個に設けてもよく、また、図7から図9に示す指掛け用部材60の側面部50が魚釣用シール10の外側板16bの外面との間に段差を形成することなく連続する状態に形成してもよい。上面部48についても同様である。
10…魚釣用リール、12…リール本体、14a,14b…側枠、16a,16b…側板、18…釣竿取付部、20…スプール、26…ハンドル、48…上面部、49…外縁部、50…側面部、52…指掛け部。
Claims (5)
- 一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、
前記他方の側板の外周面の後方から釣り糸を繰り出す前方に向けて延びる部位に、握持する手の親指を係止する指掛け部を形成したことを特徴とする魚釣用リール。 - 一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールであって、
釣竿取付部から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部と、スプールから軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部とを有し、これらの上面部と側面部との少なくとも一方に、内側から外縁部に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部を、他方の側板の外周部に沿って配置したことを特徴とする魚釣用リール。 - 前記指掛け部は、スプールの後方部位から釣り糸を繰り出す前方に向けて延び、外縁部が、前記他方の側板の外周面よりもスプールから上方に離隔した部位に突出する突起部で形成される請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
- 前記側面部は、前記他方の側板の外側面に凹設された面で形成される請求項2又は3に記載の魚釣用リール。
- 一対の側板間に回転自在に支持したスプールを、一方の側板に設けたハンドルの回転操作で釣り糸巻取り駆動を可能とした魚釣用リールに取付けられ、握持する手で把持可能な指掛け用部材であって、
他方の側板の外周部に取付けられたときに、釣竿取付部から離隔する上方に向き、握持する手の親指を係止する上面部と、スプールから軸方向に離隔する外方に向き、握持する手の人差し指を係止する側面部とを有し、これらの上面部と側面部との少なくとも一方に、内側から外縁部に向けて外方および上方に湾曲する湾曲面を形成し、親指の腹部とこの親指の腹部に対向する掌の側面部または人差し指との間で挟持可能な指掛け部を、他方の側板の外周部に沿って形成することを特徴とする指掛け部材。
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KR20190007185A (ko) * | 2017-07-12 | 2019-01-22 | 유한책임회사 도요엔지니어링 | 파지돌기를 구비한 낚시 릴 |
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2008
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