JP2009205043A - 帯電器及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、帯電器の清掃を容易にすると共に、清掃終了後の装置本体に対する位置決めを精度良く行うことが可能な帯電器及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】清掃具35は、コロナワイヤ32を挟んでシールド部材31の開口部31aと反対側に摺動可能に配置され、シールド部材31の外側には突手34が突設されている。また、清掃具35の把持部35bは、シールド部材31の外側に突手34よりも長く突出している。前カバー38を閉じたとき、前カバー38に設けられた押圧部材39が、把持部35bを押圧することにより清掃具35がコロナワイヤ32と反対側に湾曲すると共に、突手34を押圧することによりシールド部材31が所定の位置に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、帯電器を用いて感光体表面を帯電させる画像形成装置に関し、特に、コロナワイヤの清掃を可能とする帯電器に関するものである。
従来、電子写真プロセスを用いた画像形成装置には、像担時体(感光体)表面を帯電させるために帯電器が用いられている。帯電器は、タングステンやステンレスの細線から成るコロナワイヤ(チャージワイヤ)を有しており、これを電極として高電圧が印加されることにより放電(コロナ放電)し、感光体の表面を帯電させる。帯電器としては、コロナワイヤと被帯電体との間にグリッド電極をもつスコロトロン帯電器と、グリッド電極を持たないコロトロン帯電器とが知られている。
スコロトロン帯電器は、グリッドにかける電圧により帯電をコントロールすることができる。このようなスコロトロン帯電器の画像形成装置における配置状態を図6に示し、スコロトロン帯電器の構成を図7に示す。また、かかる帯電器の斜視図を図8に、側面図を図9に示し、清掃部の平面図を図10に示す。なお、図8では説明の便宜のため、グリッド33はその端部のみを示した。また、図8では帯電器3の装置本体前面側の端部を左側に、図9では右側となるよう示した。
帯電器3は、図6に示すように、前カバー38側から装着され、図7に示すように、感光体ドラム2の幅方向(図の紙面方向)に亘って配設されている。また、帯電器3は、感光体ドラム2の表面側に開口部31aを有する断面コ字状のシールド部材(ハウジング)31と、高電圧が印加されるコロナワイヤ32と、開口部31aに設けられたグリッド33とを備えており、コロナワイヤ32からのコロナ放電によりグリッド33を介して感光体ドラム2の表面を所定のプラス電位に帯電させるようになっている。
しかし、コロナワイヤ32がトナー等によって汚れると、帯電が不安定となって画像形成時に濃度むら等の画像不良が発生する。このため、図8及び図9に示すように、画像形成装置本体1(装置本体)から着脱可能であり、且つコロナワイヤ32を手動清掃するための清掃具35を備えた帯電器3が用いられている。帯電器3のシールド部材31は、前カバー38(図6参照)側から感光体ドラム2に沿って、装置本体の背面側端部31bを装着方向先端として装着される。
シールド部材31における装置本体の前面側端部(装着方向後端部、図9の右側、図6参照)31cには、帯電器3を装置本体から着脱するための突手34が設けられている。突手34は、前カバー38を閉じたとき、装置本体の前カバー38の内面に突設された押圧部材39(図12参照)により押圧されるようになっており、後述するように、突手34が押圧部材39に押圧されると、帯電器3が所定位置まで押し込まれる。
清掃具35は、コロナワイヤ32を挟んで開口部31aと反対側においてシールド部材31の上端部長手方向にコロナワイヤ32に沿って且つ図示しないガイドレールに摺動可能に支持されている。清掃具35における装置本体背面側(図9の左側、図6参照)の奥側端部35aには、略矩形板状からなる清掃部36が形成されている。図10に示すように、清掃部36の中央部には、コロナワイヤ32が貫通し、且つこれと当接する切り欠き部36aが形成されている。
一方、清掃具35の奥側端部35aと反対側(図9の右側)の端部は、突手34よりもシールド部材31から長く延設されて把持部35bを形成しており、把持部35bを掴んで清掃具35を帯電器3の長手方向に沿って移動させることができる。また、把持部35bは、コロナワイヤ32を手動清掃する頻度が帯電器3を着脱する頻度よりも多いことから、コロナワイヤ32を清掃し易いよう、手動清掃の操作性を重視して突手34よりも長く形成されている。
そして、図11に示すように、把持部35bを掴んで清掃具35を矢印A方向に引き出すことにより、清掃部36がシールド部材31の背面側端部31b(図11の左側)から前面側端部31c(図11の右側)までコロナワイヤ32と摩擦しながら移動する。このように清掃具35を引き出した後、矢印B方向に押し込むと、清掃部36はコロナワイヤ32と摩擦しながら背面側端部31bまで移動する。以後、清掃具35を一杯まで引き出し、再び装置内部へ押し込む出し入れ操作を繰り返すことにより、コロナワイヤ32を清掃することができる。
図12は、前カバーを閉じるときの前カバーと従来の帯電器との位置関係を装置背面左上側から見た斜視図であり、図13は、装置背面右上側から見た斜視図であり、図14は、装置左側から見た側面図である。図12に示すように、装置本体の前カバー38の内面には内側に突出する押圧部材39が形成されている。押圧部材39は、前カバー38を閉じると帯電器3の突手34を押圧できるようになっており、且つ該カバーを完全に閉じたとき帯電器3を所定に位置に配置できるように形成されている。
かかる前カバー38を開放した状態(図6参照)で帯電器3を着脱し、若しくは装着したまま帯電器3の清掃を行うことができる。そして、帯電器3の清掃終了後、清掃具35を、奥側端部35aがシールド部材31の背面側端部31bに当接するまで押し込み、装置本体の前カバー38を閉じる。この際、前カバー38に設けられた押圧部材39が帯電器3の突手34を押圧することにより、帯電器3を所定の位置に配置することができる。
しかし、このような帯電器3では、把持部35bが十分に押し込まれない場合がある。かかる場合等には、把持部35bが突手34よりも前カバー38側に長く突出しているため、図12〜図14に示すように、前カバー38を閉じる際、押圧部材39が把持部35bと干渉し、突手34を十分に押圧できない。その結果、帯電器3を十分に押し込むことができず、所定位置に配置できないおそれがあった。
特許文献1には、コロナワイヤに対し感光体と反対側のシールドケース(ハウジング)に、帯電幅と略同長の長尺穴に密着したフィルタを設けることにより、汚染物質のハウジング内への侵入を防ぎ、安定した帯電性能を得る方法が開示されている。
特開平9−190050号公報
しかし、特許文献1には、帯電器を清掃した後、前カバーを閉じる際、帯電器を所定位置に精度良く位置決めする方法は開示されていない。帯電器が所定の位置に配置されないと、感光体に対する放電状態が変化し、画像形成に影響を及ぼすおそれがある。また、清掃具がコロナワイヤ側に湾曲した場合には、コロナワイヤを損傷したり、コロナワイヤから感光体への放電状態に影響を及ぼし、帯電状態が変化するおそれがある。
上記問題点に鑑み、本発明は、簡易な構成で、帯電器の清掃を容易にすると共に、清掃終了後の装置本体に対する位置決めを精度良く行うことが可能な帯電器及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、像担持体を有する装置本体に開閉カバーを開閉して着脱可能であり、前記像担持体と対向する開口部を有し、前記像担持体の幅方向に沿って装着されるハウジングと、該ハウジングの装着方向に沿って配置され、電圧が印加されることによりコロナ放電を発生し前記像担持体表面を帯電するコロナワイヤと、前記コロナワイヤを挟んで前記開口部と反対側に、前記コロナワイヤに沿って且つ摺動可能に支持され、前記装着方向先端側の第1の端部に清掃部を有する清掃部材と、を備え、前記清掃部材を前記ハウジングの前記装着方向後端部から外側に出し入れすることにより前記コロナワイヤを清掃可能な帯電器であって、前記装着方向後端部には、該後端部から外側に突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記開閉カバーの内面に配置された押圧部材に押圧されることにより前記ハウジングを所定の位置に配置する突出部が設けられており、前記清掃部材の前記第1の端部と反対側の第2の端部は、前記装着方向後端部から外側に前記突出部よりも長く突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記押圧部材に押圧されるよう延設され、且つ前記清掃部材は、前記第2の端部が前記押圧部材に押圧されることにより前記コロナワイヤと反対側に湾曲することを特徴としている。
また本発明は、前記清掃部材の第1及び第2の端部のうち少なくとも一方が、前記コロナワイヤ側に傾斜していることを特徴としている。
また本発明は、前記清掃部材の第1の端部が前記コロナワイヤ側に傾斜すると共に、該第1の端部に前記コロナワイヤを通す通過部が設けられたことを特徴としている。
また本発明は、前記清掃部材は樹脂材料から成ることを特徴としている。
また本発明は、前記押圧部材に、前記開閉カバーを閉じたとき前記清掃部材の前記第2の端部を押圧する傾斜部が形成されたことを特徴としている。
また本発明は、前記帯電器を備えた画像形成装置である。
本発明の第1の構成によれば、突出部よりもハウジングの外側に長く突出した第2の端部を掴んでコロナワイヤを清掃することができると共に、装置本体の開閉カバーを閉じたとき、開閉カバーに設けられた押圧部材が第2の端部を押圧して清掃部材をコロナワイヤと反対側に湾曲させると共に、突出部を押圧することによりハウジングを所定の位置に配置(位置決め)することができる。
これにより、帯電器の清掃を容易にすると共に、清掃部材との衝突によるコロナワイヤの損傷を防止することができる。また、清掃部材がコロナワイヤ側に湾曲し、コロナワイヤ近傍のハウジングとの間を遮蔽することによって生じる帯電への影響を回避できる。さらに、押圧部材が清掃部材の第2の端部と干渉することなく突出部を確実に押し込むことができるため、帯電器の位置決めを精度良く行うことが可能となる。従って、像担時体の帯電における不具合を防止し、画質の低下を防止することができる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の帯電器において、清掃部材の第1及び第2の端部のうち少なくとも一方をコロナワイヤ側に傾斜させることにより、押圧部材の押圧力を効率よく利用することができ、清掃部材をより容易に湾曲させることができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成において、清掃部材の第1の端部をコロナワイヤ側に傾斜させると共に、該第1の端部に前記コロナワイヤを通す通過部を設けることにより、清掃部材をより容易に湾曲させると共に、コロナワイヤを清掃する際、第1の端部とコロナワイヤとの接触を防止することができる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1〜第3のいずれかの構成の帯電器において、清掃部材を樹脂材料から構成することにより、より容易に清掃部材を湾曲させることができる。また、帯電器を所定の位置に配置する際の衝撃力を緩和することができる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1〜第4のいずれかの構成の帯電器において、押圧部材に、開閉カバーを閉じたとき清掃部材の第2の端部を押圧する傾斜部を形成することにより、第2の端部をより容易にコロナワイヤ側に押圧することができ、より容易に清掃部材を湾曲させることができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1〜第5のいずれかの構成の帯電器を備えた画像形成装置とすることにより、帯電の不具合による画質の低下が防止された画像形成を行うことができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態の帯電器が搭載される画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1内には画像形成部Pが、搬送ベルト8の上方に配設されている。この画像形成部Pは、帯電、露光、現像及び転写の各工程により所定の画像を形成する。
この画像形成部Pには、可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム2が配設されており、感光体ドラム2上に形成されたトナー像が、画像形成部Pに隣接して移動する搬送ベルト8によって担持・搬送されるシート(記録媒体)6上に転写され、さらに、定着部7においてシート6上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム2を図1において時計回りに回転させながら、感光体ドラム2に対する画像形成プロセスが実行される。
次に、画像形成部Pについて詳細に説明する。回転自在に配設された感光体ドラム2の周囲及び上方には、感光体ドラム2を帯電させる帯電器(帯電チャージャ)3と、感光体ドラム2に画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム2上にトナー像を形成する現像装置5と、感光体ドラム2上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部9が設けられている。
先ず、帯電器3によって感光体ドラム2の表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、感光体ドラム2上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置5には、トナーがトナーコンテナ10によって所定量充填されている。このトナーは、現像装置5により感光体ドラム2上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
トナー像が転写されるシート6は、用紙を収納する複数の給紙カセット11a、11b、11cと、その上方に設けられるスタックバイパス(手差しトレイ)11dに収容されており、給紙ローラ12、レジストローラ13を介して搬送ベルト8上へ供給され、感光体ドラム2の位置へと搬送される。搬送ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。
搬送ベルト8は、下流側の駆動ローラ14と、上流側の従動ローラ15とに掛け渡されており、搬送ベルト8が反時計回りに回転を開始すると、シート6がレジストローラ13から搬送ベルト8上へ搬送される。このとき画像書き出し信号がONとなり、所定のタイミングにより感光体ドラム2上に画像形成を行う。そして、感光体ドラム2の下部において、所定の転写電圧が印加された転写ローラ16で電界付与することにより、感光体ドラム2上のトナー像がシート6上に転写される。このシート6は、搬送ベルト8上に静電吸着力で保持されている。
トナー像が転写されたシート6は、搬送ベルト8から離脱し、定着部7へと搬送される。また、トナー像が転写された後の感光体ドラム2は、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、その表面に残留したトナーがクリーニング部9により除去される。搬送ベルト8から定着部7に搬送されたシート6は、定着ローラ7aにより加熱及び加圧されてトナー像がシート6の表面に定着され、所定の画像が形成される。画像が形成されたシート6は、その後排出ローラ17によって排出トレイ18に排出される。
図2は、本実施形態の帯電器周辺を装置本体左側上方から見た概略斜視図であり、図3は、図2のシールド部材及び清掃具を示す側面図である。従来例の図6〜図12と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。そして、帯電器3の前面側端部31c(図2、図3の右側)における上端部には、斜め上方に突出する突手(突出部)34が設けられている。
また、清掃具(清掃部材)35は、コロナワイヤ32を挟んで開口部31aと反対側に配置され、コロナワイヤ32と突手34との間においてシールド部材(ハウジング)31の長手方向に沿って図示しないガイドレールに摺動可能に支持されている。また、ここでは清掃具35の奥側端部(第1の端部、図2、3の左側)35aにおいて、傾斜面より内側寄りに清掃部36(図10参照)が設けられている。
清掃具35は、樹脂材料から形成されており、かかる樹脂材料としては、非導電性樹脂を用いることができ、非導電性樹脂としてはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)等を用いることができる。このような非導電性樹脂を用いることにより、清掃具35がコロナワイヤ32の放電に及ぼす影響をより回避することができる。また、清掃部36は、コロナワイヤ32との摩擦によりその表面に付着した異物を物理的に除去可能であれば、図10に示す構成に特に限定されない。
図3に示すように、清掃具35の奥側端部35aは、角度θ1だけシールド部材31の開口部31a側に傾斜しており、その中央部には、図2に示すようにコロナワイヤ32と接触しないよう貫通穴(通過部)35aaが形成されている。なお、コロナワイヤ32との接触を避けることができれば、奥側端部35aに例えば下方に開放する切り欠き等を設けてもよい。また、清掃具35の把持部(第2の端部)35b(図2、3の右側)は、突手34よりも長さLだけシールド部材31の前面側端部(装着方向後端部)の外側(図の右側)に突出しており、角度θ2だけ開口部31a側に傾斜している。
これにより、突手34より長く突出した把持部35bを掴み、前述した通り清掃部材35をシールド部材31の前面側端部31cから出し入れし、清掃部36を移動させることにより、コロナワイヤ32を容易に清掃することができる。なお、清掃部36は、コロナワイヤ32の感光体ドラム2に対応する幅以上を清掃可能であれば、装置構成等に応じて適宜設定することができ、奥側端部35aの先端、あるいは貫通穴35aaの外周部からコロナワイヤ32側に突設することもできる。次に、前カバー38を閉じたときの動作について説明する。図4は、清掃具が湾曲した状態を示す概略斜視図である。
そして、コロナワイヤ32の清掃後若しくは帯電器3の装着後、前カバー38(図12参照)を閉じるとき、押圧部材39が図4の矢印方向(図の左側)に移動し、把持部35bと当接する。さらに、前カバー38を閉じると、押圧部材39がシールド部材31の突手34と当接するまで左側に移動する。これにより、清掃具35は押圧部材39とシールド部材31の背面側端部31bとに挟まれ、図4の下方に傾斜した把持部35bは押圧部材39から内側(図4の左側)へ向かう押圧力を受け、下方へ移動しようとする。
このとき、同様に傾斜した清掃具35の奥側端部35aも、その先端がシールド部材31の背面側端部31bから内側(図4の右側)へ向かう反作用力を受けることにより、下方へ移動しようとする。しかし、前述のように清掃具35は上記ガイドレールに支持されており該ガイドレールより下方には移動できないため、清掃具35の中央部が上方に湾曲、すなわちコロナワイヤ32と反対側(図4の白抜き矢印)に湾曲する。
これに伴い、清掃部36は、その切り欠き部36a(図10参照)がコロナワイヤ32と摺動しながら上方へ移動する。また、湾曲した清掃具35が、シールド部材31の上面に当接してもしなくてもよく、シールド部材31の上面に開口部を設けることもできる。そして、前カバー38を完全に閉じると、押圧部材39がシールド部材31の突手34を所定の位置まで押し込み、帯電器3は所定の位置に配置される。
このように、前カバー38を閉じることにより、把持部35bが押圧部材39により押圧され、清掃具35がコロナワイヤ32と反対側に湾曲するため、コロナワイヤ32の損傷を防止することができる。また、清掃具35がコロナワイヤ32側に湾曲し、コロナワイヤ32とその近傍のシールド部材31との間を遮蔽し、帯電に影響を及ぼすことを、防止できる。また、押圧部材39が帯電器3の突手34を確実に押し込むことにより、帯電器3の位置決めを精度良く行うことが可能となる。
従って、コロナワイヤ32の損傷や、遮蔽、帯電器3の位置ずれによって生じる帯電の不具合による画質の低下を防止することができる。なお、把持部35bの突出長さLや、突手34の突出長さ等は、装置本体の構成、清掃具35の材質等に応じて適宜設定すれば良い。また、ここでは清掃具35を、樹脂材料から構成することにより、より容易に清掃具35を湾曲させることが可能となると共に、帯電器3を所定の位置に配置する際の衝撃力を緩和することができる。しかし、押圧部材39の押圧によりコロナワイヤ32と反対側に湾曲可能なものであれば、清掃具35の材質は特に限定されるものではない。
また、清掃具35の奥側端部35a及び把持部35bをコロナワイヤ側に傾斜させたため、押圧部材39の押圧力を効率よく利用することができ、清掃具35をより容易に湾曲させることができる。奥側端部35a及び把持部35bの傾斜角度θ1、θ2は、清掃具35の長さや材質、装置構成等に応じて適宜設定すればよい。また、角度θ1、θ2は同じ角度にすることも異なる角度にすることもできる。
なお、ここでは奥側端部35a及び把持部35bの両方を傾斜させたが、これらのうちいずれか一方のみに傾斜を設けても容易に清掃具35を湾曲させることができる。また、奥側端部35aに貫通穴35aaを設けたため、清掃具35をより容易に湾曲させると共に、コロナワイヤ32を清掃する際、奥側端部35aとコロナワイヤ32との接触を防止することができる。しかし、かかる構成に特に限定されるものではなく、清掃具35に傾斜を設けない構成とすることもできる。
また、ここでは把持部35bの傾斜面を押圧部材39により押圧したが、把持部35bの先端を押圧部材39により押圧することもできる。また、押圧部材39は、把持部35bを押圧すると共に帯電器3の突手34を押圧することができれば、形状や大きさ等は特に限定されるものではない。
図5は、押圧部材39の変形例を示す概略側面図である。図3と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本変形例においては、押圧部材39における把持部35bと当接する部分に傾斜部39aが形成されており、傾斜部39aは把持部35bの傾斜面と当接するようになっている。
これにより、把持部35bをコロナワイヤ32側に容易に押圧することができ、より容易に清掃具35を湾曲させることができる。また、ここでは傾斜部39aの表面と把持部35bの表面とが接触するため、把持部35bと押圧部材39との接触面積を大きくすることができる。これにより、より確実に把持部35bを押圧することができ、清掃具35をより容易に湾曲させることができる。
なお、このように傾斜部39aを有する押圧部材39を用いることにより、奥側端部35a及び把持部35bが傾斜していない清掃具35、若しくは奥側端部35aのみが傾斜している清掃具35を用いた場合であっても、傾斜部39aが把持部35bの先端を下方へ押圧し易くなる。従って、清掃具35をコロナワイヤ32と反対側に湾曲し易くすることができる。その他の構成は上記と同様であるため説明を省略する。
なお、上記実施形態では、グリッドを有するスコロトロンについて説明したが、グリッドを有しないコロトロンに適用できるのはもちろんである。また、清掃部35の形状やサイズ等についても、帯電器の仕様に応じて適宜設定することができる。また、奥側端部35a及び把持部35b並びに清掃部36、突手34や押圧部材39は、それぞれ清掃具35、シールド部材31や前カバー38と一体成形することも別体として成形することもできる。
また、ここでは突手34を清掃具35より上方に配置し、コロナワイヤ32と反対側に傾斜させたが、押圧部材39が清掃具35の把持部35bを押圧してコロナワイヤ32と反対側に湾曲させると共に突手34を押圧して帯電器3の位置決めを行うことが可能であれば、かかる配置や傾斜の向き等は特に限定されるものではなく、装置構成等に応じて適宜設定することができる。また、突手34には、特に傾斜を設けなくてもよい。
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、帯電器3の引き出し方向は装置の前方向に限らず、横方向或いは後方向であっても良い。また本発明は、デジタル複合機やタンデム式のカラー複写機、アナログ方式のモノクロ複写機等の複写機、或いはファクシミリやレーザプリンタ等、帯電器を用いて感光体表面を帯電させる種々の画像形成装置に適用可能である。
本発明は、像担持体を有する装置本体に、像担持体を有する装置本体に開閉カバーを開閉して着脱可能であり、前記像担持体と対向する開口部を有し、前記像担持体の幅方向に沿って装着されるハウジングと、該ハウジングの装着方向に沿って配置され、電圧が印加されることによりコロナ放電を発生し前記像担持体表面を帯電するコロナワイヤと、前記コロナワイヤを挟んで前記開口部と反対側に、前記コロナワイヤに沿って且つ摺動可能に支持され、前記装着方向先端側の第1の端部に清掃部を有する清掃部材と、を備え、前記清掃部材を前記ハウジングの前記装着方向後端部から外側に出し入れすることにより前記コロナワイヤを清掃可能な帯電器であって、前記装着方向後端部には、該後端部から外側に突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記開閉カバーの内面に配置された押圧部材に押圧されることにより前記ハウジングを所定の位置に配置する突出部が設けられており、前記清掃部材の前記第1の端部と反対側の第2の端部は、前記装着方向後端部から外側に前記突出部よりも長く突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記押圧部材に押圧されるよう延設され、且つ前記清掃部材は、前記第2の端部が前記押圧部材に押圧されることにより前記コロナワイヤと反対側に湾曲するものである。
これにより、帯電器の清掃を容易にすると共に、清掃部材との衝突によるコロナワイヤの損傷、帯電への影響を回避し、帯電器の位置決めを精度良く行うことが可能となり、像担時体の帯電における不具合を防止し、画質の低下を防止することができる。また、清掃部材の第1及び第2の端部のうち少なくとも一方をコロナワイヤ側に傾斜させることにより、押圧部材の押圧力を効率よく利用することができ、清掃部材をより容易に湾曲させることができる。
また、清掃部材の第1の端部をコロナワイヤ側に傾斜させると共に、該第1の端部に前記コロナワイヤを通す通過部を設けることにより、清掃部材をより容易に湾曲させると共に、コロナワイヤを清掃する際、第1の端部とコロナワイヤとの接触を防止することができる。また、清掃部材を樹脂材料から構成することにより、より容易に清掃部材を湾曲させることができると共に帯電器を所定の位置に配置する際の衝撃力を緩和することができる。
また、押圧部材に、開閉カバーを閉じたとき清掃部材の第2の端部を押圧する傾斜部を形成することにより、第2の端部をより容易にコロナワイヤ側に押圧することができ、より容易に清掃部材を湾曲させることができる。また、上記帯電器を備えた画像形成装置とすることにより、コロナワイヤの損傷の防止や帯電器の位置ずれによる画質の低下が防止された画像形成を行うことができる。
は、本発明の一実施形態の帯電器が搭載される画像形成装置の概略断面図である。 は、本実施形態の帯電器周辺を装置本体左側上方から見た概略斜視図である。 は、図2のシールド部材及び清掃具を示す側面図である。 は、清掃具が湾曲した状態を示す概略斜視図である。 は、押圧部材の変形例を示す概略側面図である。 は、従来の画像形成装置における帯電器の配設状態を示す図である。 は、従来の帯電器の構成を示す概略断面図である。 は、従来の帯電器の構成を示す概略斜視図である。 は、従来の帯電器の構成を示す概略側面図である。 は、従来の清掃部の概略平面図である。 は、従来の帯電器に用いられる清掃具の動作状態を示す図である。 は、前カバーを閉じるときの前カバーと従来の帯電器との位置関係を装置背面左上側から見た斜視図である。 は、前カバーを閉じるときの前カバーと従来の帯電器との位置関係を装置背面右上側から見た斜視図である。 は、前カバーを閉じるときの前カバーと従来の帯電器との位置関係を装置左側から見た側面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体ドラム(像担持体)
3 帯電器
4 露光ユニット
5 現像装置
9 クリーニング部
31 シールド部材(ハウジング)
31a 開口部
31b 背面側端部
31c 前面側端部(装着方向後端部)
32 コロナワイヤ
33 グリッド
34 突手(突出部)
35 清掃具(清掃部材)
35a 奥側端部(第1の端部)
35aa 貫通穴(通過部)
35b 把持部(第2の端部)
36 清掃部
38 前カバー(開閉カバー)
39 押圧部材
39a 傾斜部

Claims (6)

  1. 像担持体を有する装置本体に開閉カバーを開閉して着脱可能であり、
    前記像担持体と対向する開口部を有し、前記像担持体の幅方向に沿って装着されるハウジングと、
    該ハウジングの装着方向に沿って配置され、電圧が印加されることによりコロナ放電を発生し前記像担持体表面を帯電するコロナワイヤと、
    前記コロナワイヤを挟んで前記開口部と反対側に、前記コロナワイヤに沿って且つ摺動可能に支持され、前記装着方向先端側の第1の端部に清掃部を有する清掃部材と、
    を備え、前記清掃部材を前記ハウジングの前記装着方向後端部から外側に出し入れすることにより前記コロナワイヤを清掃可能な帯電器であって、
    前記装着方向後端部には、該後端部から外側に突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記開閉カバーの内面に配置された押圧部材に押圧されることにより前記ハウジングを所定の位置に配置する突出部が設けられており、
    前記清掃部材の前記第1の端部と反対側の第2の端部は、前記装着方向後端部から外側に前記突出部よりも長く突出し、前記開閉カバーを閉じたとき前記押圧部材に押圧されるよう延設され、且つ
    前記清掃部材は、前記第2の端部が前記押圧部材に押圧されることにより前記コロナワイヤと反対側に湾曲することを特徴とする帯電器。
  2. 前記清掃部材の第1及び第2の端部のうち少なくとも一方が、前記コロナワイヤ側に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の帯電器。
  3. 前記清掃部材の第1の端部が前記コロナワイヤ側に傾斜すると共に、該第1の端部に前記コロナワイヤを通す通過部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の帯電器。
  4. 前記清掃部材は樹脂材料から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電器。
  5. 前記押圧部材に、前記開閉カバーを閉じたとき前記第2の端部を押圧する傾斜部が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の帯電器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の帯電器を備えた画像形成装置。
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