JP2009204057A - 動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造 - Google Patents

動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造 Download PDF

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Abstract

【課題】大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部を破損等からより効果的に保護することができる動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造を提供すること。
【解決手段】ドライブギヤとドリブンギヤとの噛合い構造において、バランスシャフトに固定した回転部材5内に配置したストッパゴム6における一対の弾性変形部61は、ドリブンギヤの加速時にその衝突突起部31が衝突する側に位置する加速側弾性変形部61Aと、ドリブンギヤの減速時にその衝突突起部31が衝突する側に位置する減速側弾性変形部61Bとからなる。衝突突起部31と支持部53との間に挟まれる弾性変形部61の周方向長さは、加速側弾性変形部61Aの方が減速側弾性変形部61Bに対して2〜5倍になっている。衝突突起部31が衝突する周方向外側端面611の径方向長さは、加速側弾性変形部61Aの方が減速側弾性変形部61Bよりも長くなっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、動力伝達機構におけるドライブギヤとドリブンギヤとの噛合い構造に関する。
レシプロエンジンに用いるバランサ機構等の動力伝達機構においては、駆動する一方のギヤを金属製とし、ギヤ音(ギヤの噛合いにより生じる騒音)を低減する等の目的から、駆動される他方のギヤの歯面を、樹脂製とすることが行われている。
また、例えば、特許文献1の動力伝達系のギヤ機構においては、金属製の第1のギヤに対して樹脂製の歯面を有する第2のギヤを噛合させ、第2のギヤに設けた減衰機構によって、ギヤの噛合いに伴う共振現象の発生を抑制している。
また、特許文献1には、バランスシャフトに設けたカウンタギヤ内にストッパゴムを設け、このストッパゴムの周方向端面に、突起を衝突させる構成が開示されている。そして、ストッパゴムにおいて周方向一方側に位置する加速側弾性部の体積を、周方向他方側に位置する減速側弾性部の体積よりも大きくしている。これにより、減速側弾性部に比べて大きな荷重が加わる加速側弾性部を保護することができ、ストッパゴムの耐久性を向上させている。
しかしながら、ストッパゴムを破損等からより効果的に保護するためには、上記特許文献1においても十分ではない。すなわち、ストッパゴムを破損等からより効果的に保護するためには、ストッパゴムの形状に更なる工夫が必要とされる。
特開2001−193794号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ストッパゴム全体としての体積を増加させることなく、大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部を破損等からより効果的に保護することができる動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造を提供しようとするものである。
本発明は、第1の軸部に設けた金属製のドライブギヤと、樹脂製の歯面を備え、上記ドライブギヤに噛合する状態で第2の軸部に設けたドリブンギヤとの噛合い構造において、
上記第2の軸部には、円盤形状の回転部材が固定してあり、
該回転部材内には、周方向の複数箇所に等間隔でストッパゴムが設けてあり、
該ストッパゴム同士の間には、上記ドリブンギヤの軸方向端面から突出形成した衝突突起部が、周方向に空間を形成した状態で配置してあり、
上記ストッパゴムは、上記回転部材内において軸方向へ突出形成した支持部によって支持してあると共に、該支持部の周方向の両側に弾性変形部をそれぞれ配置してなり、
該一対の弾性変形部は、上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれて弾性変形するよう構成してあると共に、上記ドライブギヤの回転を受けて上記ドリブンギヤが加速する際に上記衝突突起部が衝突する側に位置する加速側弾性変形部と、上記ドライブギヤの回転を受けて上記ドリブンギヤが減速する際に上記衝突突起部が衝突する側に位置する減速側弾性変形部とからなり、
上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さは、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さの2〜5倍になっており、
上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さは、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さよりも長いことを特徴とする動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造にある(請求項1)。
本発明の動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造は、ストッパゴムを構成する加速側弾性変形部と減速側弾性変形部との形状に工夫を行っている。
具体的には、加速側弾性変形部の上記周方向長さは、減速側弾性変形部の上記周方向長さの2〜5倍に設定してある。また、加速側弾性変形部の上記周方向外側端面の径方向長さは、減速側弾性変形部の上記周方向外側端面の径方向長さよりも長く設定してある。
これにより、加速側弾性変形部の体積をより効果的に減速側弾性変形部の体積よりも大きくすることができる。そして、ドリブンギヤの加速時に衝突突起部が加速側弾性変形部に衝突する力は、ドリブンギヤの減速時に衝突突起部が減速側弾性変形部に衝突する力よりも大きいことに対応して、ドリブンギヤの加速時には、衝突突起部は大きな体積の加速側弾性変形部に衝突させて、その弾性変形可能量を大きく確保することができるのに対し、ドリブンギヤの減速時には、衝突突起部は小さな体積の減速側弾性変形部に衝突させて、その弾性変形可能量は小さくすることができる。
そのため、大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部を破損等からより効果的に保護することができる。
また、加速側弾性変形部の体積を増加させている一方、減速側弾性変形部の体積を減少させていることにより、ストッパゴム全体としての体積が増加することを防止することができる。
それ故、本発明の動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造によれば、ストッパゴム全体としての体積を増加させることなく、大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部を破損等からより効果的に保護することができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さが、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さの2倍未満の場合には、加速側弾性変形部の体積を十分に増加できず、加速側弾性変形部を破損等から十分に保護することができない。
一方、上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さが、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さの5倍を超える場合には、減速側弾性変形部の体積が小さくなり過ぎてしまい、減速側弾性変形部に必要な剛性を維持することができなくなる。
また、上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さが、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さ以下である場合には、加速側弾性変形部の体積を十分に増加させ難くなる。
また、上記第1の軸部は、レシプロエンジンにおけるクランクシャフトとし、上記第2の軸部は、上記クランクシャフトの回転を受けて従動回転するバランスシャフトとすることができる(請求項2)。
この場合には、クランクシャフトにおけるドライブギヤと、バランスシャフトにおけるドリブンギヤとの噛合いにおいて、ストッパゴムを破損等から保護することができる。
また、上記第1の軸部は、レシプロエンジンにおけるクランクシャフトの回転を受けて従動回転する第1のバランスシャフトとし、上記第2の軸部は、上記第1のバランスシャフトの回転を受けて従動回転する第2のバランスシャフトとすることもできる(請求項3)。
この場合には、第1のバランスシャフトにおけるギヤと、第2のバランスシャフトにおけるギヤとの噛合いにおいて、ストッパゴムを破損等から保護することができる。
以下に、本発明の動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
本例の動力伝達機構1におけるギヤの噛合い構造は、図1、図2に示すごとく、ギヤが噛み合うときに生じるギヤ騒音の低減等を図るために、第1の軸部としてのクランクシャフト11に設けた金属製の(鉄材料からなる)ドライブギヤ12と、樹脂製の(樹脂材料からなる)歯面を備え、ドライブギヤ12に噛合する状態で第2の軸部としてのバランスシャフト4に設けたドリブンギヤ3との噛合い構造に関する。
図4、図5に示すごとく、バランスシャフト4には、円盤形状の回転部材5が固定してあり、回転部材5内には、周方向Cの複数箇所に等間隔でストッパゴム6が設けてある。ストッパゴム6同士の間には、ドリブンギヤ3の軸方向端面から突出形成した衝突突起部31が、周方向Cに空間55を形成した状態で配置してある。ストッパゴム6は、回転部材5内において軸方向へ突出形成した支持部53によって支持してあると共に、支持部53の周方向Cの両側に弾性変形部61をそれぞれ配置してなる。
図5に示すごとく、一対の弾性変形部61は、衝突突起部31と支持部53との間に挟まれて弾性変形するよう構成してあると共に、ドライブギヤ12の回転を受けてドリブンギヤ3が加速する際に衝突突起部31が衝突する側に位置する加速側弾性変形部61Aと、ドライブギヤ12の回転を受けてドリブンギヤ3が減速する際に衝突突起部31が衝突する側に位置する減速側弾性変形部61Bとからなる。
また、図6に示すごとく、加速側弾性変形部61Aにおいて衝突突起部31と支持部53との間に挟まれる部分の周方向長さC1は、減速側弾性変形部61Bにおいて衝突突起部31と支持部53との間に挟まれる部分の周方向長さC2の2〜5倍になっている。また、加速側弾性変形部61Aにおいて衝突突起部31が衝突する周方向外側端面611の径方向長さR1は、減速側弾性変形部61Bにおいて衝突突起部31が衝突する周方向外側端面611の径方向長さR2よりも長くなっている。
なお、図5、図6において、周方向を矢印Cで示し、径方向を矢印Rで示す。
以下に、本例の動力伝達機構1におけるギヤの噛合い構造につき、図1〜図7を参照して詳説する。
図1、図4に示すごとく、本例のギヤの噛合い構造を採用した動力伝達機構1は、レシプロエンジンの一次振動及び二次振動の発生を低減させるために用いるバランスシャフト機構1である。バランスシャフト機構1は、レシプロエンジンのクランクシャフト11の回転を受けて従動回転する一対のバランスシャフト4をハウジング2に回転可能に支持してなる。一対のバランスシャフト4は、互いに噛合して回転するギヤ41と、偏心荷重を形成するバランスウェイト42とを、シャフト部43に設けて構成されている。ハウジング2には、一対のバランスシャフト4のシャフト部43を回転可能に支持する軸受部21が形成されている。
また、ギヤ騒音を低減するために、ドリブンギヤ3を設けた一方のバランスシャフト4に設けたギヤ41は金属製であり、他方のバランスシャフト4に設けたギヤ41は樹脂製である。
図1、図2に示すごとく、本例の第1の軸部は、レシプロエンジンにおけるクランクシャフト11であり、本例の第2の軸部は、クランクシャフト11の回転を受けて従動回転する一方のバランスシャフト4である。本例のドライブギヤ12はクランクシャフト11に設けてあり、本例のドリブンギヤ3は一方のバランスシャフト4に設けてある。
図4、図5に示すごとく、本例のドライブギヤ12及びドリブンギヤ3と一対のギヤ41とは、はすば歯車によって構成されている。ドリブンギヤ3は、その全体が樹脂から構成してあり、その軸方向端面には、ストッパゴム6の弾性変形部61に衝突することができる衝突突起部31が形成してある。また、ドリブンギヤ3は、金属製の内周部に対して、歯面を有する樹脂製の外周部を嵌合又は結合して形成したものとすることもできる。また、ドリブンギヤ3は、摩擦減衰を行うフリクションダンパー32を介して一方のバランスシャフト4に設けてある。
図4に示すごとく、本例の回転部材5は、一方のバランスシャフト4においてドリブンギヤ3に隣接する端部において固定してあり、ストッパゴム6を内部に収容する形状、すなわちストッパゴム6の軸方向端面に対面する底部51と、ストッパゴム6の外周面に対面するよう底部51の全周から立設した立設部52とを有している。回転部材5の内周側には、ストッパゴム6を支持するための支持部53が形成されている。
図5に示すごとく、本例のストッパゴム6は、一対の弾性変形部61を連結部62によって連結して形成したものを、回転部材5に対して周方向Cに等間隔に複数個(本例では4個)配置してなる。なお、ストッパゴム6は、円環形状のベース部に対して、周方向Cの複数箇所に等間隔で弾性変形部61を一体成形したものとすることもできる。
また、ストッパゴム6における複数の一対の弾性変形部61は、回転部材5の周方向Cの一方側に加速側弾性変形部61Aを配置し、回転部材5の周方向Cの他方側に減速側弾性変形部61Bを配置してなる。
本例の回転部材5における支持部53は、立設部52の内周面から形成されており(回転部材5における外周側の位置に形成されており)、ストッパゴム6は、その一対の弾性変形部61同士の間の外周側部分を切り欠き、その内周側部分を連結部62によって連結して形成されている。
なお、支持部53の形成位置を変更し、図7に示すごとく、ストッパゴム6は、その一対の弾性変形部61同士の間の内周側部分を切り欠き、その外周側部分を連結して形成することもできる。
図2、図3に示すごとく、本例のレシプロエンジンは、直列4気筒のレシプロエンジンであり、2つのピストン13が上死点Uに位置するときに、残りの2つのピストン13が下死点Lに位置するよう構成されている。また、各ピストン13は、クランクシャフト11に設けられたクランクアーム111に、コンロッド14を介して接続されている。また、クランクアーム111には、コンロッド14を接続した側と反対側にカウンターウェイト112が形成されている。
また、図1に示すごとく、バランスシャフト機構1は、ドリブンギヤ3をドライブギヤ12に噛合させ、ハウジング2をエンジンのシリンダーブロック5に螺合することによって、エンジンに取り付けられる。
本例のドライブギヤ12及びドリブンギヤ3は、クランクシャフト11において、4つのピストン13のうち最も外側に位置するピストン13とその内側に位置するピストン13との間に対応する位置に設けてある。
また、ドリブンギヤ3の基準ピッチ円直径及び歯数は、ドライブギヤ12の基準ピッチ円直径及び歯数の半分になっている。また、一対のバランスシャフト4のギヤ41は、基準ピッチ円直径及び歯数が互いに同じになっている。そして、クランクシャフト11が1回転すると、ドリブンギヤ3及び一対のバランスシャフト4のギヤ41が2回転するようになっている。
また、図1に示すごとく、バランスウェイト42は、クランクシャフト11に接続される各ピストン13が上死点U又は下死点Lにあるときに、ピストン13から離れる方向にバランス力を作用させるよう構成されている。
すなわち、本例においては、図2に示すごとく、4気筒の両端に位置する第1、第4ピストン13A、Dが上死点Uにあり、残りの第2、第3ピストン13B、Cが下死点Lにあるときに、バランスウェイト42は、各ピストン13から離れる方向にバランス力を発生させる。また、図示は省略するが、第1、第4ピストン13A、Dが下死点Lにあり、第2、第3ピストン13B、Cが上死点Uにあるときにも、バランスウェイト42は、各ピストン13A〜Dから離れる方向にバランス力を発生させる。
一方、図3に示すごとく、第1〜第4ピストン13A〜Dが上死点Uと下死点Lとの中間位置Mにあるときには、バランスウェイト42は、各ピストン13A〜Dに近づく方向にバランス力を発生させる。また、一対のバランスシャフト4が互いに逆回転することにより、一対のバランスウェイト42は、互いに最も接近する位置関係と、互いに最も離れる位置関係とを形成する。
こうして、各ピストン13A〜D及びコンロッド14の往復運動により発生する慣性力及び慣性偶力等の作用方向とは逆方向にバランスウェイト42によるバランス力(慣性力)を作用させて、レシプロエンジン1の二次振動の発生を低減させることができる。
次に、レシプロエンジン及びバランスシャフト機構(動力伝達機構)1の動作につき説明する。
レシプロエンジンが加速するときには、クランクシャフト11に設けたドライブギヤ12の回転速度が増加し、ドライブギヤ12に噛合するドリブンギヤ3が従動回転する。このとき、ドリブンギヤ3は、フリクションダンパー32による減衰を受けながら、その衝突突起部31が回転部材5に収容したストッパゴム6の加速側弾性変形部61Aに衝突するまで空転する。そして、衝突突起部31が加速側弾性変形部61Aに衝突した状態で、ドリブンギヤ3によって一方のバランスシャフト4が回転し、一対のギヤ41を介して他方のバランスシャフト4が従動回転する。
これに対し、レシプロエンジンが減速するときには、クランクシャフト11に設けたドライブギヤ12の回転速度及びドライブギヤ12に噛合するドリブンギヤ3の回転速度が減少する一方で、一対のバランスシャフト4が慣性力により減速前の回転速度で回転し続けようとする。このとき、一対のバランスシャフト4は、回転部材5に収容したストッパゴム6の減速側弾性変形部61Bがドリブンギヤ3の衝突突起部31に衝突するまで空転する。そして、減速側弾性変形部61Bが衝突突起部31に衝突した状態で、一対のバランスシャフト4の回転速度が減速し、その後、ドライブギヤ12及びドリブンギヤ3の回転に応じて一対のバランスシャフト4が回転する。
上記のごとく、上記ストッパゴム6においては、加速側弾性変形部61Aの上記周方向長さC1は、減速側弾性変形部61Bの上記周方向長さC2の2〜5倍に設定してあり、加速側弾性変形部61Aの上記周方向外側端面611の径方向長さR1は、減速側弾性変形部61Bの上記周方向外側端面611の径方向長さR2よりも長く設定してある。
これにより、加速側弾性変形部61Aの体積をより効果的に減速側弾性変形部61Bの体積よりも大きくすることができる。そして、ドリブンギヤ3の加速時に衝突突起部31が加速側弾性変形部61Aに衝突する力は、ドリブンギヤ3の減速時に衝突突起部31が減速側弾性変形部61Bに衝突する力よりも大きいことに対応して、ドリブンギヤ3の加速時には、衝突突起部31は大きな体積の加速側弾性変形部61Aに衝突させて、その弾性変形可能量を大きく確保することができるのに対し、ドリブンギヤ3の減速時には、衝突突起部31は小さな体積の減速側弾性変形部61Bに衝突させて、その弾性変形可能量は小さくすることができる。
そのため、大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部61Aを破損等からより効果的に保護することができる。
また、加速側弾性変形部61Aの体積を増加させている一方、減速側弾性変形部61Bの体積を減少させていることにより、ストッパゴム6全体としての体積が増加することを防止することができる。
それ故、本例の動力伝達機構1におけるギヤの噛合い構造によれば、ストッパゴム6全体としての体積を増加させることなく、大きな衝突力が加わる加速側弾性変形部61Aを破損等からより効果的に保護することができる。
実施例における、動力伝達機構をクランクシャフトの軸方向から見た状態で示す説明図。 実施例における、レシプロエンジンに取り付けた動力伝達機構を、クランクシャフトの側方から見た状態で示す説明図。 実施例における、レシプロエンジンに取り付けた動力伝達機構を、クランクシャフトの側方から見た状態で示す説明図。 実施例における、動力伝達機構をクランクシャフトの方向から見た状態の断面で示す説明図。 実施例における、回転部材にストッパゴムを配置した状態を、バランスシャフトの軸方向から見た状態の断面で示す説明図。 実施例における、ストッパゴムを示す説明図。 実施例における、他のストッパゴムを示す説明図。
符号の説明
1 バランスシャフト機構(動力伝達機構)
11 クランクシャフト(第1の軸部)
12 ドライブギヤ
2 ハウジング
3 ドリブンギヤ
31 衝突突起部
4 バランスシャフト(第2の軸部)
41 ギヤ
42 バランスウェイト
43 シャフト部
5 回転部材
53 支持部
55 空間
6 ストッパゴム
61A 加速側弾性変形部
61B 減速側弾性変形部

Claims (3)

  1. 第1の軸部に設けた金属製のドライブギヤと、樹脂製の歯面を備え、上記ドライブギヤに噛合する状態で第2の軸部に設けたドリブンギヤとの噛合い構造において、
    上記第2の軸部には、円盤形状の回転部材が固定してあり、
    該回転部材内には、周方向の複数箇所に等間隔でストッパゴムが設けてあり、
    該ストッパゴム同士の間には、上記ドリブンギヤの軸方向端面から突出形成した衝突突起部が、周方向に空間を形成した状態で配置してあり、
    上記ストッパゴムは、上記回転部材内において軸方向へ突出形成した支持部によって支持してあると共に、該支持部の周方向の両側に弾性変形部をそれぞれ配置してなり、
    該一対の弾性変形部は、上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれて弾性変形するよう構成してあると共に、上記ドライブギヤの回転を受けて上記ドリブンギヤが加速する際に上記衝突突起部が衝突する側に位置する加速側弾性変形部と、上記ドライブギヤの回転を受けて上記ドリブンギヤが減速する際に上記衝突突起部が衝突する側に位置する減速側弾性変形部とからなり、
    上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さは、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部と上記支持部との間に挟まれる部分の周方向長さの2〜5倍になっており、
    上記加速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さは、上記減速側弾性変形部において上記衝突突起部が衝突する周方向外側端面の径方向長さよりも長いことを特徴とする動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造。
  2. 請求項1において、上記第1の軸部は、レシプロエンジンにおけるクランクシャフトであり、上記第2の軸部は、上記クランクシャフトの回転を受けて従動回転するバランスシャフトであることを特徴とする動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造。
  3. 請求項1において、上記第1の軸部は、レシプロエンジンにおけるクランクシャフトの回転を受けて従動回転する第1のバランスシャフトであり、上記第2の軸部は、上記第1のバランスシャフトの回転を受けて従動回転する第2のバランスシャフトであることを特徴とする動力伝達機構におけるギヤの噛合い構造。
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