JP2009203597A - 赤外線吸収布帛およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外線吸収物質をバインダー樹脂を介さずに合成繊維に付与してなり、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物およびアミニウム系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外線吸収布帛。赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を合成繊維に付与する赤外線吸収布帛の製造方法であって、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物およびアミニウム系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外線吸収布帛の製造方法。
【選択図】なし
Description
このような問題は、特に、水着やスケートなどの薄いスポーツ衣料や下着をはじめとする薄い生地を直接肌に着用したものにて顕著である。
(1)赤外線吸収物質をバインダー樹脂を介さずに合成繊維に付与してなり、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物およびアミニウム系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外線吸収布帛。
(4)上記(1)に記載の赤外線吸収布帛を少なくとも一部に用いて製造された衣服。
また、本発明の赤外線吸収布帛は、優れた赤外線吸収性能を有しており、赤外線を吸収することにより、繊維布帛の温度を上昇させ、暖かい繊維布帛、暖かい衣服、布団、コタツ布団などが提供される。
赤外線吸収物質は、1種類だけを用いてよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、ジイモニウム系化合物やアミニウム系化合物以外の赤外線吸収性能を有する物質を含んでいてもよい。
アミニウム系化合物としても、市販されているものが入手可能であり、ナガセケムテックス(株)製NIR−AM1などが挙げられる。
あるいは、綿、毛、絹、麻などの天然繊維やレーヨン等の再生繊維と上記合成繊維とを複合したものであってもよい。
これらの合成繊維には、染色、捺染、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、消臭加工、撥水加工、紫外線遮蔽加工、制電加工等が施されていてもよい。
また、本発明の赤外線吸収性能の評価の他の方法として、赤外線を繊維布帛に照射し、繊維布帛の温度の上昇を測定することにより評価を行う。
また、本発明の赤外線吸収布帛を暖かな衣服を得るために用いる場合には、特に暖めたい肩部や腰部のみに、またはこれらの部分に多く、赤外線吸収物質を付与してもよい。
特に、水着用途に用いる場合には、塩素処理水にて処理(JIS L0884 C法に準じた処理)した後においても、その赤外線吸収性能を有しているとよい。
また、ジャケットやスキーウエアーなどドライクリーニングを行う用途に用いられるものはドライクリーニングした後においても、その赤外線吸収性能を有しているとよい。
本発明の製造方法は、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を合成繊維に付与する赤外線吸収布帛の製造方法であって、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物および/またはアミニウム系化合物を含むものである。
より具体的に、以下の方法1〜3について説明する。
方法2:赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液を合成繊維にパディング法またはスプレー法により付与した後、40〜210℃の温度で熱処理を行うことを特徴とする赤外線吸収布帛の製造方法。
方法3:赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む捺染糊を合成繊維に捺染法により付与した後、70〜210℃の温度で熱処理を行うことを特徴とする赤外線吸収布帛の製造方法。
上記方法1〜3のいずれにおいても、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質はジイモニウム系化合物および/またはアミニウム系化合物を含むものである。
また、合成繊維も前記のものを用いることができ、その形状も前記のものを用いることができる。また、これには染色、捺染、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、消臭加工、紫外線遮蔽加工、制電加工等が施されていてもよい。
0.01%omfを下まわると赤外線吸収布帛に十分な赤外線吸収性能を付与できない恐れがあり、10.00%omfを上まわってもジイモニウム系化合物および/またはアミニウム系化合物が合成繊維にさほど吸尽しないためコスト的に不利である。
なお、熱処理温度が40℃を下まわるとジイモニウム系化合物および/またはアミニウム系化合物が十分に合成繊維に吸尽されない恐れがあり、150℃を超えると合成繊維が劣化する恐れがある。
生産性の観点からは、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液に染料を添加し、染色処理と同時に、合成繊維へ赤外線吸収物質を吸尽させ、合成繊維に赤外線吸収物質を付与するとよい。
赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液に合成繊維を浸しながら熱処理した後は、必要に応じ、還元洗浄、ソーピング、水洗等を行えばよい。
また、その後必要に応じ、染色、捺染、フィックス処理、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、撥水加工、消臭加工、紫外線遮蔽加工、制電加工、防水加工等が施されてもよい。また、必要に応じて、乾燥処理や仕上セットなどの熱処理を行ってもよい。
また、合成繊維としても前記のものを用いることができ、それらには染色、捺染、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、消臭加工、紫外線遮蔽加工、制電加工等が施されていてもよい。
なお、合成繊維の形態としては、前記のものを用いることができるが、合成繊維を含む織物、編物、不織布などの布帛の形態であるのが、合成繊維への赤外線吸収物質の付与量の安定化の観点から好ましい。
このとき用いられる赤外線吸収物質溶解剤としては、前記の方法1に記載のものと同様のものを用いることができる。好ましい赤外線吸収物質溶解剤も前記の方法1と同様である。
生産性の観点からは、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液に染料を添加し、染色処理と同時に、合成繊維へ赤外線吸収物質を吸尽させ、固着させるとよい。
また、その後必要に応じ、染色、捺染、フィックス処理、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、撥水加工、消臭加工、紫外線遮蔽加工、防水加工等が施されてもよい。
また、必要に応じて、さらに乾燥処理や仕上セットなどの熱処理を行ってもよい。
なお、赤外線吸収性能を付与する必要のない箇所へ付与する捺染糊には、赤外線吸収物質を添加する必要はない。
このとき用いられる赤外線吸収物質溶解剤としては、前記の方法1と同様のものを用いることができる。好ましい赤外線吸収物質溶解剤としても前記の方法1と同様である。
捺染法により、赤外線吸収物質を合成繊維に付与する場合には、合成繊維を含む布帛の全面に付与することもでき、また赤外線吸収性能を付与したい部分にのみに付与することも容易にできる。
なお、70℃を下まわるとジイモニウム系化合物および/またはアミニウム系化合物が十分に合成繊維に吸尽されない恐れがあり、210℃を超えると合成繊維が劣化する恐れがある。
また、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む捺染糊を付与した合成繊維(合成繊維を含む布帛)に上記熱処理を行う前に、30〜120℃程度の温度で乾燥処理を行ってもよい。
また、その後必要に応じ、染色、捺染、フィックス処理、抗菌防臭加工、制菌加工、難燃加工、吸水加工、SR加工、撥水加工、消臭加工、紫外線遮蔽加工、制電加工、防水加工等が施されてもよい。また、必要に応じて、乾燥処理や仕上セットなどの熱処理を行ってもよい。
本発明の衣服は、本発明の赤外線吸収布帛を少なくとも一部に用いている。したがって、透撮を防ぎたい衣服の一部の箇所(たとえば、水着の胸部)、また特に暖かくしたい衣服の一部の箇所(例えば、肩部)に用いてもよく、また衣服全体を本発明の赤外線吸収布帛で製造してもよい。
また、本発明の赤外線吸収布帛は、布団、シーツ、カイロ袋、こたつ布団などに用いてもよい。コタツ布団に用いた場合には、省エネルギー効果も期待できる。
以下の実施例における評価は次の方法により行った。赤外線吸収性能は、赤外線透過撮影防止性能、赤外線反射率、赤外線照射による温度上昇にて評価を行った。
○:透過しない、△:はっきりと判定できない。×:透過する。
塩素処理水:JIS L0884 C法に準じて行った。
合成繊維としてポリウレタン繊維(PU)とカチオン可染ポリエステル繊維(CDP)(PU44デシテックス、1フィラメント、16.3%、CDP56デシテックス、24フィラメント、83.7%)を用いて得られた布帛(トリコット、ウエール32本/2.54cm、コース64本/2.54cm)を、カチオン染料 Kayacryl Yellow 3RL−ED 2.0%omf、Red GL−ED 1.0%omf、Blue FP−ED 5.0%omf(何れも日本化薬(株)製)にて染色し、ソーピング、湯洗いを行った。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
また、得られた赤外線吸収性布帛を用いて水着を作成した。得られた水着は十分な透撮防止性能を有していた。
下記比較例2で得られた布帛に対し、実施例1と同様に赤外線照射による温度上昇を測定したところ、無風時では39℃(測定温度49℃)、風速1m/分では20℃(測定温度30℃)であり、赤外線吸収物質で処理をおこなった実施例1の赤外線吸収布帛と比較例2の布帛では、無風時では7℃、風速1m/分では6℃の温度上昇差があった。
実施例1の赤外線吸収布帛を用いて作成された水着は、プールから上がり濡れているものを着用していても暖かく感じられ、冷え感はほとんどなかった。
赤外線吸収物質溶解剤としての酢酸を用いなかった以外は実施例1の操作を繰り返して処理布帛を得た。処理液は赤外線吸収物質が水に分散した分散液であった。
得られた処理布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この処理布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。また、赤外線吸収物質が処理布帛にムラ状に付着しており外観品位の悪いものであった。
赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液による処理を行わなかった以外は実施例1の操作を繰り返して処理布帛を得た。
得られた処理布帛の赤外線吸収性能等を表1(赤外線照射による温度上昇は表2)に示す。また、赤外線照射による温度上昇を表2に示す。
なお、この処理布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
合成繊維としてPUと6−ナイロン繊維(Ny)(PU44デシテックス、1フィラメント、13%、Ny78デシテックス、24フィラメント、87%)を用いて得られた布帛(トリコット、ウエール32本/2.54cm、コース64本/2.54cm)を、酸性染料 Kayanol Milling Green GW 0.5%omf(日本化薬(株)製)にて染色し、湯洗いを行った。
得られた布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
得られた赤外線吸収布帛を用いて水着を製造した。得られた水着は十分な透撮防止性能を有していた。
合成繊維としてレギュラ−ポリエステル繊維(PET)を用いて得られた織物(ギャバ、タテ糸178デシテックス、54フィラメント、ヨコ糸165デシテックス、48フィラメント、密度 タテ×ヨコ=167本/2.54cm×75本/2.54cm)を、分散染料Disperse Blue PLG(ダイスタージャパン(株))にて染色し、還元洗浄、湯洗いを行った。
処理液には、更に帯電防止剤ナイスポールFE26(日華化学(株)製)を、その添加量が0.1%となるように添加した。処理液中においても赤外線吸収物質は溶解しており、処理液は赤外線吸収物質の水溶液の状態であった。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
また、得られた赤外線吸収性布帛をもちいてパンツを作成した。得られたパンツは十分な透撮防止性能を有していた。
合成繊維としてレギュラ−ポリエステル繊維(PET)を用いて得られた織物(ギャバ)(タテ糸178デシテックス、54フィラメント、ヨコ糸165デシテックス、48フィラメント、密度 タテ×ヨコ=167本/2.54cm×75本/2.54cm)を用いた。
得られた布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
得られた赤外線吸収布帛を用いてパンツを製造した。得られたパンツは十分な透撮防止性能を有していた。
合成繊維としてノーメックス(アラミド繊維、デュポン(株)製)(タテ糸 40番手/双糸、ヨコ糸 40番手/双糸)を用いた織物(ツイル、密度 タテ×ヨコ=50本/2.54cm×60本/2.54cm)をカチオン染料 Kayacryl Yellow 3RL−ED 2.0%omf、Red GL−ED 1.0%omf、Blue FP−ED 5.0%omf(何れも日本化薬(株)製)にて染色し、還元洗浄、湯洗いを行った。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
また、得られた赤外線吸収性布帛を用いてパンツを作成した。得られたパンツは十分な透撮防止性能を有していた。
合成繊維としてポリウレタン繊維(PU)とカチオン可染ポリエステル繊維(CDP)(PU44デシテックス、1フィラメント、16.3%、CDP56デシテックス、24フィラメント、83.7%)を用いて得られた布帛(トリコット、ウエール32本/2.54cm、コース64本/2.54cm)を用いた。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
また、得られた赤外線吸収性布帛を用いて水着を作成した。得られた水着は十分な透撮防止性能を有していた。
赤外線吸収物質を赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物)に替えて、Kayasorb IRG−022(ジイモニウム系化合物、日本化薬(株)製)を用い、芒硝に替えて酢酸ソーダ5g/lを用いた以外は実施例6の操作を繰り返して赤外線吸収布帛を得た。処理液中においても赤外線吸収物質は溶解しており、処理液は赤外線吸収物質の水溶液の状態であった。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線吸収性能等を表1に示す。
また、得られた赤外線吸収性布帛を用いて水着を作成した。得られた水着は十分な透撮防止性能を有していた。
合成繊維として、PUとCDPを用いて得られた布帛(トリコット)を準備した(実施例1で用いたものと同様のトリコット)。
次に、赤外線吸収物質を赤外線吸収物質溶解剤(酢酸)に溶解させたものを準備し、溶解された赤外線吸収物質を元糊に混合し、捺染糊を作成した。捺染糊中、赤外線吸収物質は溶解していた(捺染糊1、3)。
下記捺染糊1、2、3を、3本のストライプ柄状にスクリーン捺染機を用いて捺染法により付与した(白場残しなし)。なお、捺染糊の合成繊維(布帛)への付着量は200g/m2であった。
赤外線吸収物質(ジイモニウム系化合物またはアミニウム系化合物) 1.0%
赤外線吸収物質溶解剤(酢酸) 99.0%
元糊
セルパールSL100(グアガム系糊剤、安達糊料(株)製) 10%
レデューサ 50%
水 40%
レデューサ
ターペン 70%
乳化剤 20%
水 10%
赤外線吸収物質:NIR−IM1(ジイモニウム系化合物、ナガセケムテックス(株)製)
元糊 60%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 30%
Dianix Yellow P−6G liq 1%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
水 9%
元糊 60%
Dianix Red S−BEL liq 1%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
水 39%
赤外線吸収物質:赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株))
元糊 60%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 30%
Miketon Polyester Blue TSF 1%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
水 9%
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
得られた赤外線吸収布帛を用いて水着を製造した。捺染糊1を付与した部分は胸部、捺染糊2を付与した部分は腹部、捺染糊3を付与した部分は下腹部となるようにして縫製した。得られた水着は、胸部、下腹部において優れた透撮防止性能を有していた。
合成繊維としてPUとCDPを用いて得られた布帛(トリコット)を準備した(実施例1で用いたものと同様のトリコット)。
下記捺染糊1、2、3を、3本のストライプ柄状にスクリーン捺染機を用い捺染法により付与した(白場残しなし)。なお、捺染糊の合成繊維(布帛)への付着量は200g/m2であった。
Dexcel Clear 3301EX 80.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー樹脂)
赤外線吸収物質NIR−IM1(ジイモニウム系化合物、ナガセケムテックス(株)製) 0.5%
Ryudye Yellow FF7G 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、顔料)
Dexcel Agent 2K 2.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー用架橋剤)
Dexcel Agent 15V 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、増粘剤)
水 15.5%
Dexcel Clear 3301EX 80.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー樹脂)
Ryudye Red FFGR 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、顔料)
Dexcel Agent 2K 2.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー用架橋剤)
Dexcel Agent 15V 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、増粘剤)
水 16.0%
Dexcel Clear 3301EX 80.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー樹脂)
赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株))
0.5%
Ryudye Blue FF2R 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、顔料)
Dexcel Agent 2K 2.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、バインダー用架橋剤)
Dexcel Agent 15V 1.0%
(大日本インキ化学工業(株)製、増粘剤)
水 15.5%
また、得られた赤外線吸収布帛を手で触ったところ実施例8で得られたものに比べて風合いが硬く、重く感じられた。
合成繊維としてレギュラ−ポリエステル繊維(PET)を用いた織物(ギャバ、タテ糸178デシテックス、54フィラメント、ヨコ糸165デシテックス、48フィラメント、密度 タテ×ヨコ=167本/2.54cm×75本/2.54cm)を用いた。
次に、赤外線吸収物質を赤外線吸収物質溶解剤(酢酸:ギ酸=1:1)に溶解させた溶液を準備し、この溶液を元糊に混合して捺染糊を作成した。捺染糊中、赤外線吸収物質は溶解していた(捺染糊1、2、3、4)。
下記捺染糊1、2、3、4を、迷彩柄状に、スクリーン捺染機を用い、捺染法により付与した。なお、捺染糊の合成繊維(布帛)への付着量は200g/m2であった。
赤外線吸収物質(ジイモニウム系化合物またはアミニウム系化合物) 1.0%
赤外線吸収物質溶解剤(酢酸:ギ酸=1:1) 99.0%
元糊
セルパールSL100(グアガム系糊剤、安達糊料(株)製) 10%
レデューサ 50%
水 40%
レデューサ
ターペン 70%
乳化剤 20%
水 10%
赤外線吸収物質Kayasorb IRG−069(ジイモニウム系化合物、日本化薬(株)製)
元糊 60.0%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 35.0%
Disperse Orange 30 liq 2.7%
(ヨークシャー、染料)
Dianix Red S−BEL liq 0.3%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
Kayalon Polyester Blue 2R−SR p 1.7%
(日本化薬(株)、染料)
水 0.3%
赤外線吸収物質Kayasorb IRG−069(ジイモニウム系化合物、日本化薬(株)製))
元糊 60.0%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 25.0%
Disperse Orange 30 liq 4.8%
(ヨークシャー、染料)
Kayalon Polyester Blue 2R−SR p 4.1%
(日本化薬(株)、染料)
水 6.1%
赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株))
元糊 60.0%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 15.0%
Dispers Orange 30 liq 7.2%
(ヨークシャー、染料)
Dianix Red S−BEL liq 4.5%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
Kayalon Polyester Blue 2R−SR p 4.3%
(日本化薬(株)、染料)
水 9.0%
赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株)製)
元糊 60.0%
赤外線吸収物質+赤外線吸収物質溶解剤 5.0%
Disperse Orange 30 liq 7.5%
(ヨークシャー、染料)
Dianix Red S−BEL liq 5.0%
(ダイスタージャパン(株)、染料)
Kayalon Polyester Blue 2R−SR p 10.8%
(日本化薬(株)、染料)
水 11.7%
なお、この赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかいものであった。
得られた赤外線吸収布帛を用いて赤外線迷彩衣服を製造した。
合成繊維として、PETを用いて得られた織物(タフタ、タテ糸、ヨコ糸とも56デシテックス、48フィラメント、密度 タテ×ヨコ=164本/2.54cm×118本/2.54cm)を用いた。
赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株))を赤外線吸収物質溶解剤(酢酸)に溶解させた後、赤外線吸収物質の量が合成繊維の質量に対して0.3%omfとなるように水に添加し、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液とした。処理液中においても赤外線吸収物質は溶解しており、処理液は赤外線吸収物質の水溶液の状態であった。
得られた赤外線吸収布帛の風合いを手で確認したが、柔らかく、軽いものであった。
得られた赤外線吸収布帛を裏地に用いてジャケットを製造し、着用したところ、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛を裏地にもちいたジャケットに比べ暖かく感じられた。
合成繊維としてレギュラーポリエステル繊維(PET)を用いて得られたタフタ(タテ糸56デシテックス、48フィラメント、密度 タテ×ヨコ=164本/2.54cm×118本/2.54cm)を分散染料Disperse Blue PLG(ダイスタージャパン(株))0.5%omfにて染色し、還元染料、湯洗いを行った。
得られた赤外線吸収布帛の赤外線照射による温度上昇は、無風時では38℃(測定温度48℃)、風速1m/分では23℃(測定温度33℃)であった。また、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液での処理を行わなかった以外は実施例11と同様にし、得られた処理布帛についても赤外線照射による温度上昇を測定したところ、無風時では32℃(測定温度42℃)、風速1m/分では17℃(測定温度27℃)であり、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛と比較し、本実施例の赤外線吸収布帛は、無風時では6℃、風速1m/分では6℃の温度上昇があった。これらの結果をまとめて表2に示す。
得られた赤外線吸収布帛を裏地に用いて日傘を製造し使用したところ、赤外線を吸収し布帛表面の温度は上昇したが、日傘の下では、赤外線の透過が防止されているため、涼しく感じられた。
合成繊維としてアクリル繊維を70%用いて得られたブラックに染色されたアクリル/ウール(混率70/30)のリブ編を用いた。また、赤外線吸収物質NIR−AM1(アミニウム系化合物、ナガセケムテックス(株)製)を赤外線吸収物質溶解剤(酢酸)に溶解させた後、赤外線吸収物質の量が合成繊維に対して0.3%omfとなるように水に添加し、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液とした(処理液中の酢酸濃度30g/l)。処理液中においても赤外線吸収物質は溶解しており、処理液は赤外線吸収物質の水溶液の状態であった。
また、得られた赤外線吸収布帛の赤外線照射による温度上昇は、無風時では53℃(測定温度63℃)、風速1m/分では33℃(測定温度43℃)であった。また、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液での処理を行わなかった以外は実施例12と同様にし、得られた処理布帛についても赤外線照射による温度上昇を測定したところ、無風時では43℃(測定温度53℃)、風速1m/分では27℃(測定温度37℃)であり、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛と比較し、本実施例の赤外線吸収布帛は、無風時では10℃、風速1m/分では6℃の温度上昇があった。これらの結果をまとめて表2に示す。
得られた赤外線吸収布帛を用いてセーターを製造し、着用したところ、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛を用いたセーターに比べ暖かく感じられた。
合成繊維としてアラミド繊維を用いて得られたイエローに染色された平織物(東レ・デュポン(株)製、ケブラ−、フィラメント、タテ糸1670デシテックス、ヨコ糸1670デシテックス、密度 タテ×ヨコ=22本/2.54cm×22本/2.54cm)を用いた。
また、得られた赤外線吸収布帛の赤外線照射による温度上昇は、無風時では47℃(測定温度57℃)、風速1m/分では26℃(測定温度36℃)であった。また、赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を含む処理液での処理を行わなかった以外は実施例13と同様にし、得られた処理布帛についても赤外線照射による温度上昇を測定したところ、無風時では38℃(測定温度48℃)、風速1m/分では20℃(測定温度30℃)であり、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛と比較し、本実施例の赤外線吸収布帛は、無風時では9℃、風速1m/分では6℃の温度上昇があった。これらの結果をまとめて表2に示す。
得られた赤外線吸収布帛を用いて手袋を製造し、着用したところ、赤外線吸収物質で処理を行わなかった処理布帛を用いた手袋に比べ暖かく感じられた。
Claims (4)
- 赤外線吸収物質をバインダー樹脂を介さずに合成繊維に付与してなり、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物およびアミニウム系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外線吸収布帛。
- 赤外線吸収物質溶解剤で溶解された赤外線吸収物質を合成繊維に付与する赤外線吸収布帛の製造方法であって、前記赤外線吸収物質がジイモニウム系化合物およびアミニウム系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外線吸収布帛の製造方法。
- 赤外線吸収物質溶解剤が酢酸および/またはギ酸である、請求項2に記載の赤外線吸収布帛の製造方法。
- 請求項1に記載の赤外線吸収布帛を少なくとも一部に用いて製造された衣服。
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