JP2009203053A - 自動倉庫および自動倉庫の制御方法 - Google Patents

自動倉庫および自動倉庫の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地震時に万一物品が落下した場合でも、スタッカクレーンが受ける損傷の軽減を図る自動倉庫を提供する。
【解決手段】個々に物品を収納可能な複数の収納部を縦横に連ねてなるラック2と、ラック2に沿って走行し、縦に一連の収納部である列ごとの移載位置Aに停止してラック2に物品を出し入れするスタッカクレーン1と、スタッカクレーン1の動作を制御する制御装置と、地震の発生を知らせる速報データを受信する受信機とを備え、制御装置は、受信機にて速報データが受信されると、スタッカクレーン1を、隣接する2列の移載位置の間の位置B、Cに停止させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動倉庫および自動倉庫の制御方法に関し、特に物品の取り出し動作の安全性を向上する技術に関する。
昨今、複数の収納部を縦横に連ねてなるラックに、スタッカクレーンにて物品を出し入れする自動倉庫が、広く実用に供されている。自動倉庫では、高階層の収納部に物品を保管することを考慮して、地震などによる物品の落下を防ぐ種々の工夫がなされている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
特許文献1は、ラックにおける物品の支承部材(収納部)を物品の出し入れ口から奥へ向かって下り傾斜させることで、地震などによってラックが揺れた場合でも、物品が出し入れ口から落下する危険を低減した自動倉庫を開示している。
特許文献2は、自動倉庫の建屋とラックとの間に制振装置を設けることで、効率的な制振を可能にした自動倉庫を開示している。
なお、自動倉庫における地震対策としては、このような構造的な工夫の他に、例えば自動倉庫に加速度計を設置し、加速度計が地震の初期微動を検知するとスタッカクレーンなどの作動中の装置を非常停止させる制御が周知である。なお、初期微動検知による非常停止制御は、自動倉庫に限らず、各種の昇降装置や輸送装置において、広く実用化されている。
特開2000−302214号公報 特開2004−10294号公報
しかしながら、従来の自動倉庫の構造的な工夫をもってしても、地震時に物品が落下する可能性を完全になくすことはできない。
万一物品が落下したとすると、例えば落下した物品によってスタッカクレーンが損傷し、自動倉庫全体での損害が拡大することが考えられる。地震の初期微動検知に応じて直ちにスタッカクレーンを非常停止させることは可能だが、その場合、スタッカクレーンは、落下した物品から受ける損傷が小さくなる好適な位置に停止するとは限らない。
また、現在では、地震警報システムから、地震の発生を知らせる速報データが得られるようになっており、この速報データによって示される揺れの大きさや揺れ始めるまでの時間の予想値を用いて、自動倉庫の損害を小さくするためのより有効な制御を行うことが期待されている。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、地震時に万一物品が落下した場合でも、スタッカクレーンが受ける損傷の軽減を図る自動倉庫の提供を目的とする。
上記問題を解決するため、本発明の自動倉庫は、個々に物品を収納可能な複数の収納部を縦横に連ねてなるラックと、前記ラックに沿って走行し、縦に一連の収納部である列ごとの移載位置に停止して前記ラックに物品を出し入れするスタッカクレーンと、前記スタッカクレーンの動作を制御する制御手段と、地震の発生を知らせる速報データを受信する受信手段とを備え、前記制御手段は、前記受信手段にて速報データが受信されると、前記スタッカクレーンを、隣り合う2列の移載位置の間に停止させる。
また、前記スタッカクレーンは、物品を載置して前記ラックの方向へ出退することで、前記スタッカクレーンと前記ラックとの間で物品を移載する移載装置を有しており、前記制御手段は、前記速報データが受信されたとき、前記移載装置が進出した状態であれば、前記移載装置を退入させた後、前記スタッカクレーンを移動させ、隣り合う2列の移載位置の間に停止させてもよい。
この構成によれば、スタッカクレーンは、隣り合う2列の移載位置の間にあるときは収納部と正対しないため、物品が収納部からすべり出た場合に、スタッカクレーン内に落下する可能性が減る。その結果、落下した物品からスタッカクレーンが受ける損傷の軽減が図られる。
また、前記速報データには、地震波到来までの予想時間である残り時間が示されており、前記制御手段は、前記残り時間で行くことができる範囲にある各列のうち、物品が収納されている最上段の収納部が最も低い隣り合う2列の移載位置の間に前記スタッカクレーンを停止させてもよい。
この構成によれば、物品が落下した場合でも、より低い段に収納されている物品がスタッカクレーン内に落下することになるので、落下した物品によるスタッカクレーン1の損傷を小さくするために役立つ。
また、本発明は、このような自動倉庫として実現できるだけでなく、自動倉庫の制御方法としても実現できる。
前記説明したように、本発明の自動倉庫によれば、地震の発生を知らせる速報データに応じて、スタッカクレーンを隣り合う2列の移載位置の間に停止させるので、スタッカクレーンは、停止位置において収納部と正対しないため、物品が収納部からすべり出た場合に、スタッカクレーン内に落下する可能性が減る。その結果、落下した物品からスタッカクレーンが受ける損傷の軽減を図る自動倉庫が実現される。
本発明の実施の形態における自動倉庫、およびその制御方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における自動倉庫を含む地震警報システムの一例を示す構成図である。
図1に示される地震警報システムは、地震の発生を知らせる速報データを配信するシステムであり、観測点201にて地震の初期微動を観測して得られた観測データから、速報機関200にて直ちに各地の揺れの大きさと揺れ始めるまでの残り時間とを予測し、それらの予測値を示す速報データを各地の利用機関(例えば自動倉庫100)に配信する。例えば、日本の緊急地震速報システムは、気象庁が速報機関200となって運用されている地震警報システムの一例である。
図1は、自動倉庫100に対し、自動倉庫100の所在地点の予測値の一例を示す「震度6弱まであと6秒」という速報データが通知されている様子を模式的に示している。
自動倉庫100は、このような速報データに応じて、万一の物品の落下に備えて、落下した物品によるスタッカクレーンの損傷が小さくなると期待される位置にスタッカクレーンを退避させることによって、自動倉庫全体での損害の軽減を図る。
図2は、実施の形態における自動倉庫100の主要部の構成の一例を示す斜視図である。
図2には、自動倉庫100の主要部として、スタッカクレーン1、スタッカクレーン1の通路に沿って設けられたラック2、入出庫の際に物品が置かれるステーション3が示される。
ラック2には、物品を収納する複数の収納部が縦横に設けられる。縦に一連の収納部を列とし、同じ高さにある収納部を段として説明する。図2には、列番号および段番号の一例を示している。便宜上、ステーション3に列番号0を対応させる。
ラック2は、スタッカクレーン1の通路を挟んで反対側にも設けられてもよい。
図3は、スタッカクレーン1の構成の一例を示す模式図である。図3は、図2の自動倉庫の左側面図に対応する。ここでは、スタッカクレーン1の通路の両側にラック2が設けられるとし、必要に応じて、図面右側のラックをラック2Rと表記し、左側のラックをラック2Lと表記して区別する。
スタッカクレーン1は、下部台車11と上部台車12とをマスト13で連結してなる躯体、昇降台16、および制御装置23を含んで構成される。
下部台車11には、床面に敷設されたレール4を走行するための車輪14、および車輪14を駆動する走行モータ15が取り付けられる。車輪14および走行モータ15は、走行装置の一例である。
マスト13には、昇降台16が昇降可能に取り付けられると共に、ウィンチモータ17が取り付けられる。昇降台16は、シーブ18により案内されるワイヤロープ19で懸吊され、ウィンチモータ17の動作に応じてマスト13を昇降する。
昇降台16には、スライドフォーク20が設けられる。スライドフォーク20は、互いに復動可能に連結された複数のプレート21、およびプレート21を昇降台16からラック2Rおよびラック2Lへ向かって出退させる移載モータ22から構成される。最上層のプレート21は、物品を載置する載置台として機能する。スライドフォーク20および移載モータ22は、移載装置の一例である。
制御装置23は、中央処理装置(CPU)、メモリ装置、通信装置、および入出力装置などからなるコンピュータシステムであり、メモリ装置に記憶されている所定のプログラムをCPUが実行することによって、通信装置を介して、走行モータ15、ウィンチモータ17、および移載モータ22の動作を制御する。また、入出力装置を介して、動作状況をオペレータに通知し、動作指令をオペレータから受け付ける。
制御装置23の制御下で、スタッカクレーン1は、ラック2Rおよびラック2Lの列ごとの移載位置、またはステーション3の移載位置までレール4上を走行し、昇降台16を昇降させ、スライドフォーク20を出退させて物品をすくい取ることによって、昇降台16と、ラック2Rならびにラック2Lおよびステーション3との間で物品を移載する。
また、制御装置23は、速報データ受信機23Rを備えている。
速報データ受信機23Rは、速報データを受信する有線または無線のデータ受信機であり、地震発生時に速報機関200から通知される速報データを、例えば専用電話回線、インターネット、ケーブルテレビ網、移動情報端末通信網、地域防災無線網、テレビ・ラジオの無線放送網など、周知の有線または無線の通信網または放送網を通して受信する。
受信される速報データには、自動倉庫100の所在地点における揺れの大きさと揺れ始めるまでの残り時間の予測値が示されている。
制御装置23は、速報データが受信されると、移載中の物品があれば移載を完了させ、落下した物品による損傷が小さくなると期待されるスタッカクレーン1の退避位置を決定し、スタッカクレーン1をその退避位置へ移動させ停止させる。
制御装置23は、そのようなスタッカクレーン1の退避動作の制御のために、いくつかの情報を参照する。
図4(A)〜(C)は、制御装置23によって参照される情報の一例として、装置状態情報、最高載荷段情報、および動作時間情報を示す図である。ここからの説明では、図2に示される例よりも多い8列8段のラックを想定する。なお、これらの情報の他に自動倉庫において一般的に管理される情報については、慣用に従うものとして説明を省略する。
図4(A)は、装置状態情報の一例である。装置状態情報は、移載装置および走行装置の現在動作と現在位置とを表す。装置状態情報は、例えば、制御装置23のメモリ装置に書き換え可能に保持され、例えば、スタッカクレーン1を制御するためのプログラムによって、随時最新の装置状態を表す値に更新される。
図4(A)に示される装置状態情報は、移載装置の現在動作が、停止状態、進出動作中、および退入動作中のいずれかであるかを表すとともに、移載装置の現在位置を、完全に退入した位置を示す0(全退入)から、最大長まで進出した位置を示す1(全進出)までの値で表す。また、移載装置が物品を積んでいるか否か(物品の有無)を、0(なし)または1(あり)の値で表す。
また、装置状態情報は、走行装置の現在動作が、停止中、順走中(列番号が増える方向に走行中)、および逆走中(列番号が減る方向に走行中)のいずれであるかを表すとともに、走行装置の現在位置を、ステーションの載置位置を示す0からステーションと反対側端部にある第8列の載置位置を示す8までの値で表す。
図4(B)は、最高載荷段情報の一例である。最高載荷段情報は、各列において物品が収納されている最上段の収納部を表す。以下、物品が収納されている最上段の収納部を、最高載荷段と呼ぶ。最高載荷段情報は、例えば、制御装置23のメモリ装置に書き換え可能に保持され、例えば、スタッカクレーン1を制御するためのプログラムによって、随時最新の最高載荷段を表す値に更新される。
図4(B)に示される最高載荷段情報は、1つのラックについて、例えば、第1列の最高載荷段が第6段であることを表している。他の列についても最高載荷段が1から8までの段数で表される。ラックが2つある場合、最高載荷段情報はそれぞれのラックに対応して設けられる。
なお、最高載荷段情報は、必ずしも制御装置23のメモリ装置に保持されなくてもよい。例えば、制御装置23は、自動倉庫の管理コンピュータが通常に管理しているところの、各収納部における在庫を示す在庫情報を参照することによって、最高載荷段を都度算出することもできる。
図4(C)は、動作時間情報の一例である。動作時間情報は、移載装置および走行装置の主要な動作に要する時間を表す。動作時間情報は、例えば、制御装置23がスタッカクレーン1を制御するためのプログラムに固定的に組み込まれる。
図4(C)に示される動作時間情報は、移載装置において、スライドフォーク20が物品を載置して(載荷)進出および退入するためにそれぞれ3秒を要し、物品を載置せずに(空荷)進出および退入するためにそれぞれ2秒を要することを表している。また、収納部から物品を持ち上げ(荷すくい)また収納部へ物品を置く(荷降ろし)際の収納部と移載装置との間での荷重移動にそれぞれ1秒を要することを表している。
また、走行装置において、スタッカクレーン1が停止状態と定速走行状態との間で加速および減速するためにそれぞれ1秒の時間と0.5列分の移動距離とを要し、また一列分の距離を定速走行するために1秒を要することを表している。
図5は、スタッカクレーン1の移載位置、および制御装置23により決定されるスタッカクレーン1の退避位置の一例を説明する図である。
スタッカクレーン1は、各列の収納部と正対する移載位置(例えば、第6列に対応する移載位置A)に停止してラック2に物品を出し入れする。また、スタッカクレーン1は、ステーション3と正対する移載位置Dに停止して、ステーション3との間で物品を移載する。
スタッカクレーン1の退避位置は、隣り合う2列の移載位置の間の位置、すなわち、各列の移載位置の間にあって収納部と正対しない位置(例えば、第4列と第5列の間の列間位置B)に決定される。望ましくは、退避位置を、隣接2列の移載位置の中間点(例えば、第2列と第3列の間の中間点C)に決定するとよい。
スタッカクレーン1は、各列の移載位置Aにおいて収納部と正対するため、万一物品が収納部からすべり出た場合にスタッカクレーン1内に落下し、スタッカクレーン1は大きな損傷を受けやすくなる。そこで、スタッカクレーン1を列間位置Bに停止させる。
スタッカクレーン1は、列間位置Bでは収納部と正対しないので、物品が収納部からすべり出た場合に、スタッカクレーン1内に落下する可能性が減る。
スタッカクレーン1を、隣接2列の中間点Cに停止させた場合は、スタッカクレーン1はラック2の列間に設けられている支柱と正対することになり、収納部からすべり出た物品がスタッカクレーン1内に落下する可能性をさらに減らすことができる。
退避位置の決定方法については、後でさらに詳しく述べる。
制御装置23は、スタッカクレーン1の退避位置への移動に先立って、移載中の物品がある場合は、時間に余裕がある限り、収納部へ収納する。物品は、移載中の状態が最も不安定で落下しやすく、スタッカクレーン1に載置されている状態、収納部に収納されている状態の順に安定性が高く、落下しにくくなるからである。
移載中の物品を収納部へ収納する時間がない場合は、直ちに物品をスタッカクレーン1内へ取り込んで(つまり、物品を載置したまま移載装置を退入させて)、スタッカクレーン1の移動を開始する。
次に、上記のように構成された自動倉庫100において、制御装置23の制御下で行われるスタッカクレーン1の退避動作について説明する。
図6は、スタッカクレーン1の退避動作の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、移載装置を退入させてスタッカクレーン1を走行可能にするまでの退避準備動作(S01〜S08)と、スタッカクレーン1を退避位置へ移動させる退避動作(S11〜S13)とに、大きく分けられる。
速報データ受信機23Rにて速報データが受信されると、制御装置23は、受信された速報データで示される残り時間を取得する(S01)。そして、図4(A)の装置状態情報を参照して移載装置の現在の状態を判断する。
移載装置が完全に退入している(現在位置が0である)場合(S02で退入状態)、スタッカクレーン1は直ちに移動を開始できるかまたは既に移動中であるため、退避準備動作なしにステップS11へ進む。
その他の場合は、次のようにして、退避準備動作を行う。
移載装置が物品を積んでいて(物品の有無が1)かつ進出状態にある(現在位置が0よりも大きい)場合(S02で載荷進出状態)、制御装置23は、移載装置にある物品を収納部へ降ろしてから移載装置をスタッカクレーン1に退入させるために要する時間を、退避準備時間として算出する(S03)。
図7(A)、図7(B)は、退避準備時間の算出例を説明する図である。
一例として、図7(A)に示すように、移載装置が最大長まで進出した状態にある(現在位置が1.0である)場合の退避準備時間は、図4(C)の動作時間情報に示されるように、荷降ろしのための1秒と、空荷で退入するための2秒とを合計した3秒である。
他の一例として、図7(B)に示すように、移載装置が最大長の2/3の長さまで進出した状態にある(現在位置が0.667である)場合の退避準備時間は、図4(C)の動作時間情報に示されるように、載荷で0.333進出するための1秒(3秒×0.333)と、荷降ろしのための1秒と、空荷で退入するための2秒とを合計した4秒である(図7(B)の実線矢印)。
このようにして算出された退避準備時間と、スタッカクレーン1を現在の列と隣接列との中間点へ移動させるために要する時間である半列移動時間との合計が残り時間以下であれば(S04でYES)、制御装置23は、荷降ろしと退入動作をスタッカクレーン1に指令する(S05)。
一例として、半列移動時間を1.5秒として、残り時間が6秒(図1)と示され、退避準備時間が3秒(図7(A))と算出された場合、退避準備時間と半列移動時間との合計が残り時間以下となるので、制御装置23は、荷降ろしと退入動作をスタッカクレーン1に指令する。
他方、退避準備時間と半列移動時間との合計が残り時間よりも大きい場合(S04でNO)、制御装置23は、物品を載置したまま直ちに移載装置をスタッカクレーン1に退入させるために要する時間を、荷降ろしを行わない退避準備時間として算出し直し(S06)、退入動作のみをスタッカクレーン1に指令する(S07)。
一例として、図7(B)に示す状態から、物品を載置したまま直ちに退入する場合の退避準備時間は、載荷で0.667退入して退入状態(現在位置が0)になるための2秒(3秒×0.667)である(図7(B)の破線矢印)。
ステップS02で判断される移載装置の他の状態として、移載装置が、物品を積んでおらず(物品の有無が0)かつ進出状態にある(現在位置が0よりも大きい)場合(S02で空荷進出状態)、制御装置23は、移載装置をスタッカクレーン1に退入させるための時間を退避準備時間として算出し(S06)、退入動作をスタッカクレーン1に指令する(S07)。
退避準備動作を行う場合、制御装置23は、残り時間から退避準備時間を減じる(S08)。一例として、速報データに示された残り時間が6秒(図1)で、算出された退避準備時間が3秒(例えば、図7(A))である場合、残り時間は3秒となる。
続いて、制御装置23は、図4(A)の装置状態情報を参照して走行装置の現在の状態を知り、残り時間で行くことができる範囲(つまり移動して停止できる範囲)である退避可能範囲を算出する(S11)。
図8は、退避可能範囲の算出例を説明する図である。図8において、太い実線枠は、スタッカクレーン1の現在位置を表し、太い一点鎖線枠は、スタッカクレーン1の退避可能範囲の両端の位置を表している。
一例として、ケース1は、退避準備動作を行い、スタッカクレーン1が第5列の移載位置(現在位置が5)において走行可能となる時点で、残り時間が3秒となる場合を表している。
ここからスタッカクレーン1が移動して停止できる距離は、図4(C)の動作時間情報を参照して、加速および減速のそれぞれ0.5列(時間にして1秒)と、定速走行の1列(時間にして1秒)とを合計した2列である。したがって、ケース1では、第3列の移載位置から第7列の移載位置まで(列番号で3〜7)が退避可能範囲として算出される。
他の一例として、ケース2は、スタッカクレーン1が第6列の移載位置(現在位置が6)を列番号が減る方向に走行中(現在動作が逆走)に、残り時間を4秒と示す速報データが受信された場合を表している。
ここからスタッカクレーンが移動して停止できる距離は、図示のとおり、逆走方向に3.5列、順走方向に1.5列である。したがって、ケース2では、第2列と第3列の中間点から第7列と第8列の中間点まで(列番号で2.5〜7.5)が退避可能範囲として算出される。
制御装置23は、図4(B)の最高載荷段情報から、退避可能範囲にある各列の最高載荷段数を参照する(S12)。なお、退避可能範囲にある列とは、退避可能範囲にあるスタッカクレーン1の少なくとも一部がかかる列を言う。例えば、図8のケース1では第3列〜第7列、ケース2では第2列〜第8列が、それぞれ退避可能範囲にある列である。
制御装置23は、参照した退避可能範囲にある各列の最高載荷段数から、隣接2列の最高載荷段数が最も低い2列の中間点を退避位置に決定する。例えば、図8のケース1およびケース2では、いずれも第3列と第4列との中間点が退避位置に決定される。
なお、ラックが2つある場合は、それぞれのラックに対応する最高載荷段情報から、退避可能範囲にある各列の最高載荷段数が参照される。この場合は、2つのラックを合わせて4列の最高載荷段数が最も低い地点が退避位置に決定される。
制御装置23は、決定した退避位置へ移動して停止するようスタッカクレーン1に指令する(S13)。
スタッカクレーン1を、最高載荷段数がより低い隣接2列間に停止させることで、物品がスタッカクレーン1内に落下する可能性が減ることに加えて、物品が落下した場合でも、より低い段に収納されている物品がスタッカクレーン1内に落下することになるので、落下した物品によるスタッカクレーン1の損傷を小さくするために役立つ。
以上、本発明の自動倉庫について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、実施の形態では、スタッカクレーン1の移載装置が退入状態にあれば(図6のS02で退入状態)、移載装置に物品が載っているか否かにかかわらず、直ちに退避動作を行うとした。しかしながら、移載装置に物品が載っていて、かつ時間に余裕があれば、その物品を最寄りの空いている収納部へ収納してもよい。
また、実施の形態では、理解の便宜のため、いくつかの具体的な数値を用いて説明したが、本発明がこれらの数値によって限定されないことはもちろんである。本発明は、地震の発生を知らせる速報データに応じて、自動倉庫におけるスタッカクレーンをラックの列間位置に停止させる技術によって特徴付けられる。
本発明は、自動倉庫、および自動倉庫の制御方法に利用できる。
地震警報システムの一例を示す構成図 実施の形態に係る自動倉庫の主要部の構成の一例を示す斜視図 スタッカクレーンの構成の一例を示す模式図 (A)装置状態情報の一例を示す図、(B)最高載荷段情報の一例を示す図、(C)動作時間情報の一例を示す図 スタッカクレーンの退避位置の一例を説明する図 スタッカクレーンの退避動作の一例を示すフローチャート (A)、(B)退避準備時間の算出例を説明する図 退避可能範囲の算出例を説明する図
符号の説明
1 スタッカクレーン
2 ラック
3 ステーション
4 レール
11 下部台車
12 上部台車
13 マスト
14 車輪
15 走行モータ
16 昇降台
17 ウィンチモータ
18 シーブ
19 ワイヤロープ
20 スライドフォーク
21 プレート
22 移載モータ
23 制御装置
23R 速報データ受信機
100 自動倉庫
200 速報機関
201 観測点

Claims (5)

  1. 個々に物品を収納可能な複数の収納部を縦横に連ねてなるラックと、
    前記ラックに沿って走行し、縦に一連の収納部である列ごとの移載位置に停止して前記ラックに物品を出し入れするスタッカクレーンと、
    前記スタッカクレーンの動作を制御する制御手段と、
    地震の発生を知らせる速報データを受信する受信手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記受信手段にて速報データが受信されると、前記スタッカクレーンを、隣り合う2列の移載位置の間に停止させる
    ことを特徴とする自動倉庫。
  2. 前記速報データには、揺れ始めるまでの予想時間である残り時間が示されており、
    前記制御手段は、前記残り時間で行くことができる範囲にある各列のうち、物品が収納されている最上段の収納部が最も低い隣り合う2列の移載位置の間に前記スタッカクレーンを停止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫。
  3. 前記スタッカクレーンは、物品を載置して前記ラックの方向へ出退することで、前記スタッカクレーンと前記ラックとの間で物品を移載する移載装置を有しており、
    前記制御手段は、前記速報データが受信されたとき、前記移載装置が進出した状態であれば、前記移載装置を退入させた後、前記スタッカクレーンを移動させ、隣り合う2列の移載位置の間に停止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫。
  4. 前記速報データには、揺れ始めるまでの予想時間である残り時間が示されており、
    前記制御手段は、前記残り時間から前記移載装置を退入させるための時間を減じた時間で行くことができる範囲にある各列のうち、物品が収納されている最上段の収納部が最も低い隣り合う2列の移載位置の間に前記スタッカクレーンを停止させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の自動倉庫。
  5. 自動倉庫の制御方法であって、
    前記自動倉庫は、
    個々に物品を収納可能な複数の棚を縦横に連ねてなるラックと、
    前記ラックに沿って走行し、縦に一連の収納部である列ごとの移載位置に停止して前記ラックに物品を出し入れするスタッカクレーンと
    を備え、
    前記制御方法は、
    地震の発生を知らせる速報データを受信する受信ステップと、
    前記速報データの受信に応じて、前記スタッカクレーンを、隣り合う2列の移載位置の間に停止させる制御ステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
JP2008049429A 2008-02-29 2008-02-29 自動倉庫および自動倉庫の制御方法 Active JP4811420B2 (ja)

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