JP2009202178A - プレス成形診断装置およびプレス成形診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易かつ低コストで、プレス成形における材料流入量を予測して、プレス成形品における割れやしわ等の品質上の不具合を検知することができる、プレス成形診断装置およびプレス成形診断方法を提供する。
【解決手段】プレス成形診断装置3は、プレス成形後のワークWから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップSの重量を計測し、計測されたスクラップSの重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品Waの品質を評価する。
【選択図】図1
【解決手段】プレス成形診断装置3は、プレス成形後のワークWから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップSの重量を計測し、計測されたスクラップSの重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品Waの品質を評価する。
【選択図】図1
Description
本発明は、プレス成形品の品質を診断するためのプレス成形診断装置およびプレス成形診断方法に関する。
例えば自動車用ドア部品用のワークは、プレスラインにおいてプレス成形され製品形状に加工される。このプレスラインは、ワークの周辺をダイスとしわ押さえ部とで押えながら成形するドロー工程と、プレス成形後のワークの周辺をトリム加工により所定形状に打ち抜いて切断するトリム工程とを有している。ワークは、トリム工程で製品部分とスクラップとに切り離され、スクラップは廃却されることになる。
ドロー工程において、ワークの周辺をダイスとしわ押さえ部とで押えながらプレス金型によりワークを成形すると、ワークの材料がしわ押さえ部で押圧された周辺部から製品となる中央部に向けて、ダイス面上をすべりながら移動するように流入する。
この場合、しわ押さえ力が小さいほど、材料流入量が多く、材料にかかる張力が小さくなって、しわが生じやすい。一方、しわ押さえ力が大きいほど、材料流入量が少なく、材料にかかる張力が大きくなって、割れが生じやすい。したがって、プレス成形品に割れやしわ等の品質上の不具合が発生することを防止するためには、ワークの周辺をしわ押さえ部で押圧する際のしわ押さえ力を一定にして材料流入量を一定に保つ必要がある。
しかし、プレスラインにおいては、金型の発熱や磨耗等の原因によってしわ押さえ力が変化するため、しわ押さえ力を一定に制御することは困難である。結果的に、材料流入量を一定に保つことができず、プレス成形品における割れやしわ等の品質上の不具合の発生を検知することが困難であった。
このような問題を解決するために、被成形素材を成形するときに生じるアコースティック・エミッション(AE)を検出することにより、プレス装置における成形不良を監視するためのプレス監視システムが提案されている(特許文献1参照)。ここで、アコースティック・エミッションとは、材料が変形または破壊するとき、内部の微小な動きに伴って超音波を含む弾性波が発生する現象、または当該弾性波をいう。この弾性波を検出して正常な波形と比較することにより、プレス成形品における割れを検知することができる。
特開2007−132844号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術にあっては、弾性波を検出するための特別なセンサが必要となり、コストが高くなるという問題がある。また、プレス成形品における割れの有無を評価するために、検出された信号に対して複雑な処理を施さなければならない。さらに、測定信号内のノイズの除去が課題として挙げられ、プレス成形品における割れの有無を評価する際の正確な判断が難しいと考えられる。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡易かつ低コストで、プレス成形における材料流入量を予測して、プレス成形品における割れやしわ等の品質上の不具合を検知することができる、プレス成形診断装置およびプレス成形診断方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一側面によれば、プレス成形品の品質を診断するためのプレス成形診断装置が提供される。前記プレス成形診断装置は、プレス成形後のワークから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップの重量を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品の品質を評価する評価手段と、を有する。
上記目的を達成するための本発明の一側面によれば、プレス成形品の品質を診断するためのプレス成形診断方法が提供される。前記プレス成形診断方法は、プレス成形後のワークから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップの重量を計測する計測段階と、前記計測段階において計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品の品質を評価する評価段階と、を有する。
本発明によれば、スクラップが、プレス成形時にしわ押さえ力を受けて押圧され中央部に向けてすべりながら移動するワークの周辺部に相当していることに着目し、かかるスクラップの重量を計測することにより材料流入量を予測することができる。
したがって、簡易かつ低コストで、プレス成形における材料流入量を予測して、プレス成形品における割れやしわ等の品質上の不具合を検知することができる。
また、製品とならないスクラップの重量を測定することによってプレス成形品における品質上の不具合を検知するようにしたので、製品の流れを検出のために止める必要がない。このため、製品のリードタイムを低下させずに済む。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるプレス成形診断装置の概略を示す全体構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプレス成形診断装置3は、例えば自動車用ドア部品用のワークWをプレス成形して製品形状に加工するためのプレスライン1内のトリム工程部2に設置されている。
プレスライン1には、プレスライン操作装置11が設けられている。プレスライン操作装置11は、作業者の手動操作に基づいてプレスライン1の稼働を開始または停止するための信号をプレスライン1の各工程部に送出する。また、プレスライン操作装置11は、後述する評価装置32からの開始指令または停止指令を受信した場合、プレスライン1の稼働を開始または停止するための信号をプレスライン1の各工程部に送出する。
プレスライン1は、ワークWの周辺をダイスとしわ押さえ部とで挟み込んで所定のしわ押さえ力で押圧しながらワークWをプレス成形するドロー工程部(図示せず)と、プレス成形後のワークWの周辺をトリム加工により所定形状に打ち抜いて切断するトリム工程部2とを有している。
ドロー工程部におけるプレス成形時には、ワークWの材料がダイス面としわ押さえ部との間で挟み込まれて押圧された周辺部から製品となる中央部に向けてすべりながら移動するように流入する。ここで、プレス成形時にワークWの材料が周辺部から製品となる中央部に向けて流入する量(mm)を材料流入量と称する。
トリム工程部2は、相互に近接離間移動が可能な、トリム工程上型21と、トリム工程下型22とを有している。そして、トリム工程上型21には、ワークWの周辺部を打ち抜くためのカッター23が備えられている。
カッター23は、ワークWを製品部分(プレス成形品)WaとワークWの周囲に形成される製品とならない不要部分としてのスクラップWbとに分離するために用いられる。スクラップWbは、自重により下方へ落下させて処理するために、図示しないスクラップカッターにより複数個に分断される。図中符号Sは、複数個に分断された少なくとも一部のスクラップを示す。
また、トリム工程部2は、スクラップSをプレスライン1から排出するための排出経路としてのシュータ24を備えている。シュータ24は、スクラップSを自重により排出させるために、下流側が低くなるように傾斜している。
プレス成形診断装置3は、スクラップSの重量を計測する計測装置31と、計測装置31により計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品Waの品質を評価する評価装置32とを有している。
ここで、計測装置31により重量計測されるのは少なくとも一部のスクラップSであり、必ずしも全体のスクラップの重量を計測する必要はない。また、ワーク(製品)の種類によって割れやしわ等の不具合が生じやすい箇所が実験結果等から予めわかっている場合が多いため、不具合が生じやすい箇所に近いスクラップの重量を計測することが好ましい。
計測装置31は、スクラップSの重量を計測できれば任意の形式のものが使用でき、例えば、ばねを用いた機械式のものであってもよく、ひずみゲージを用いた電気式のものであってもよい。
評価装置32は、制御本体部321、ディスプレイ322、および入力装置323を備えている。制御本体部321は、計測装置31から受信した重量計測値に基づいてプレスライン操作装置11に制御信号を送る。制御本体部321は、各種の制御および演算処理を行う制御部と、各種プログラムや各種データを記憶する記憶部とを有している。ディスプレイ322は、LCD、CRTディスプレイ等であり、各種の情報の表示に使用される。入力装置323は、マウス等のポインティングデバイスやキーボードを含み、各種情報の入力に使用される。
制御本体部321の記憶部には、計測装置31により計測された重量と比較するための所定の閾値が記憶される。この所定の閾値は、ワーク(製品)の種類別に実験結果または有限要素法(FEM)による解析結果に基づいて予め決定される。
図2は、材料流入量に対するスクラップ重量の関係を示すグラフの一例である。なお、図2は、ある特定の製品についてのグラフであって、ワークの種類によって図中の数値が異なることは勿論である。なお、本明細書では重量(g)は質量と同様の意味で用いる。
図2に示すように、材料流入量が少ないとスクラップ重量が大きく、プレス成形品に割れが発生していることがわかる。一方、材料流入量が多いとスクラップ重量が小さく、プレス成形品にしわが発生していることがわかる。本発明は、スクラップSが、プレス成形時にダイス面としわ押さえ部との間で挟み込まれて押圧され製品となる中央部に向けてすべりながら移動する周辺部に相当していることに着目したものであり、かかるスクラップ重量を計測することにより材料流入量を予測するものである。
本実施形態では、所定の閾値は、スクラップ重量の許容可能な上限を示す第1閾値T1と、同じく下限を示す第2閾値T2とを有している。評価装置32は、計測装置31により計測された重量が第1閾値T1よりも大きい場合にはプレス成形品Waに割れが生じているとの判定を行う。一方、評価装置32は、計測装置31により計測された重量が第2閾値T2よりも小さい場合にはプレス成形品Waにしわが生じているとの判定を行う。但し、所定の閾値として第1閾値T1または第2閾値T2のみを用いて評価する構成も採用され得る。
また、プレス成形診断装置3は、スクラップSをシュータ24の途中で静止させ、計測装置31により重量計測した後にシュータ24に流すための保持装置33を有している。本実施形態では、保持装置33は、電磁石を用いてスクラップSを静止させることが可能に構成されている。このようにすれば、スクラップSを電磁石に吸引させることにより簡単に静止させることができる。
このような保持装置33を使用することにより、スクラップSを必要な時間だけ静止させた後すぐにシュータ24に流すことができる。したがって、プレス成形診断装置3をプレスライン1に設置してもラインのサイクルタイムにあわせて動作させることが十分可能である。これにより、製品のリードタイムを低下させることなく、スクラップSの重量を計測することが可能となる。
次に、図3および図4のフローチャートを参照して、上記したプレス成形診断装置3の動作について説明する。
本実施形態では、プレスライン1のサイクルタイムに基づいて予め設定されたタイマーの動作によって、プレス成形診断装置3が動作する。
図3に示すように、まず、例えばトリム工程上型21をトリム工程下型22に対して近接移動させるための信号があったときに同期して、タイマーがオンされる(S11)。
続いて、保持装置33がオンされる(S12)。すなわち、保持装置33は、電磁石に電流を流して電磁石による磁力を生じさせる。
続いて、図5(A)に示すように、トリム工程部2において製品部分Waから切り離されたスクラップSが、シュータ24により送られて、保持装置33により保持される(S13)。すなわち、スクラップSは、保持装置33の電磁石に吸引されて保持され、静止させられる。
そして、重量測定および品質評価処理が行われる(S14)。すなわち、スクラップSの重量が計測され、計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品Waの品質が評価される。この重量測定および品質評価処理についての詳細は後述する。
ステップS15では、ステップS11でタイマーがオンされてから予め設定された所定の時間が経過したときに、当該タイマーがオフされる。この所定の時間としては、計測装置31がスクラップSの重量を安定的に計測するのに必要な適切な時間が設定される。
続いて、保持装置33がオフされる(S16)。すなわち、保持装置33は、電磁石への電流を遮断して電磁石による磁力を消滅させる。
続いて、図5(B)に示すように、保持装置33により保持されていたスクラップSが電磁石による吸引から解放される(S17)。スクラップSは、自重によってシュータ24に流され、図示しないスクラップ収容部に投入される。
次に、図4のフローチャートを参照して、重量測定および品質評価処理(S14)について説明する。
図4に示すように、まず、計測装置31が、保持装置33により保持されて静止させられているスクラップSの重量を計測する(S21)。
そして、評価装置32は、計測装置31により計測されたスクラップSの重量と第1閾値T1および第2閾値T2とを比較することにより、プレス成形品Waの品質を評価し、評価がOKであるか否かを判断する(S22)。すなわち、スクラップSの重量が、第2閾値T2以上第1閾値T1以下の範囲内にあるか否かが判断される。
ステップS22において評価がOKであると判断された場合には(S22:YES)、そのまま図3のフローチャートに戻る。
一方、ステップS22において評価がOKでない(NGである)と判断された場合には(S22:YES)、ステップS23に進み、不具合内容が評価装置32のディスプレイ322に表示される(S23)。
ここで、スクラップSの重量が第1閾値T1よりも大きい場合には、プレス成形品Waに割れが生じているとの判定が行われ、例えば「割れNG」等の不具合内容がディスプレイ322に表示される。あるいは、スクラップSの重量が第2閾値T2よりも小さい場合には、プレス成形品Waにしわが生じているとの判定が行われ、例えば「しわNG」等の不具合内容がディスプレイ322に表示される。
続いて、評価装置32は、プレスライン1の稼働を停止するための停止指令をプレスライン操作装置11に送信し、プレスライン1の稼働を停止させる(S24)。これにより、不具合品の数の増大を速やかに防止することができる。
プレスライン1の稼働が停止したら、作業者は不具合があると判定された不良ワーク(プレス成形品)をプレスライン1から不具合品として取り出す(S25)。
続いて、作業者は、ドロー工程部におけるプレス成形時のしわ押さえ力の調整を行う(S26)。図2に示したように、プレス成形品Waの割れやしわ等の品質上の不具合を回避するためには、材料流入量を適正な範囲に修正する必要がある。ここで、しわ押さえ力が小さいほど材料流入量が多く、一方、しわ押さえ力が大きいほど材料流入量が少ないことがわかっている。したがって、ステップS26では、材料流入量を適正な範囲に修正するために、しわ押さえ力の調整が行われる。
具体的には、ドロー工程部においてスクラップSに相当するワークWの周辺部を挟み込むダイス面としわ押さえ部との間のクリアランスを、例えばシムを用いて調整する。この場合、ワークWの周辺の部分的なしわ押さえ力の調整を行うことができる。あるいはドロー工程部における全体的なプレス荷重を調整する。この場合、ワークWの全周の全体的なしわ押さえ力の調整を行うことができる。但し、他の方法でしわ押さえ力を調整してもよい。
しわ押さえ力の調整が終了すると、作業者は評価装置32において入力装置323を用いてプレスライン1の稼働を再開させるための所定の操作を行う(S27)。ここで、評価装置32は、プレスライン1の稼働を再開するための開始指令をプレスライン操作装置11に送信し、プレスライン操作装置11は、プレスライン1の稼働を開始するための信号をプレスライン1の各工程部に送出する。但し、作業者はプレスライン操作装置11に対してプレスライン1の稼働を開始するための操作を直接行ってもよい。
プレスライン1の稼働が再開されると、図3のフローチャートに戻る。なお、図3のフローチャートはプレスライン1の稼働中繰り返し実行される。
このように本実施形態のプレス成形診断装置3は、プレス成形後のワークWから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップSの重量を計測し、計測されたスクラップSの重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品Waの品質を評価する。
本実施形態によれば、スクラップSが、プレス成形時にしわ押さえ力を受けて押圧され中央部に向けてすべりながら移動するワークWの周辺部に相当していることに着目し、かかるスクラップSの重量を計測することにより材料流入量を予測することができる。
したがって、簡易かつ低コストで、プレス成形における材料流入量を予測して、プレス成形品における割れやしわ等の品質上の不具合を検知することができる。
また、製品とならないスクラップSの重量を測定することによってプレス成形品における品質上の不具合を検知するようにしたので、製品の流れを検出のために止める必要がない。このため、製品のリードタイムを低下させずに済む。
また、プレス成形診断装置3をプレスライン内に設置したので、タイムリーな不具合検知が可能となり、不具合品の発生を速やかに回避することができる。
図6は、本発明の第2の実施形態にかかるプレス成形診断装置の保持装置33aの動作について説明するための図である。第2の実施形態は、第1の実施形態と保持装置が異なるが他は同様である。
第2の実施形態では、保持装置33aは、シュータ24の途中に配置された図6(A)中矢印方向に開閉可能な壁部材34を有している。この保持装置33aは、壁部材34を閉じることによりスクラップSをせき止めて静止させ(図6(A)参照)、壁部材34を開くことによりスクラップSをシュータ24に流す(図6(B)参照)。このようにすれば、開閉可能な壁部材34を閉じ状態にすることによりスクラップSを簡単に静止させることができる。
したがって、第2の実施形態によっても、上記した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第2の実施形態の場合、スクラップSによる重力の一部が壁部材に作用する分だけ計測装置31によって計測される重量の値が減少するが、予め実験により減少割合を求めておいて換算することが可能である(第3の実施形態でも同様)。あるいは、本明細書において重量の概念に、スクラップSの重量そのもののほか、スクラップSの重量に対する所定割合の値を含めて考えることもできる。
図7は、本発明の第3の実施形態にかかるプレス成形診断装置の保持装置33aの動作について説明するための図である。第3の実施形態は、第1の実施形態と保持装置が異なるが他は同様である。
第3の実施形態では、保持装置33bは、シュータ24の途中に配置された固定された壁部材35を有している。この保持装置33bは、壁部材35によりスクラップSをせき止めて静止させる(図7(A)参照)。保持装置33bはさらに、壁部材35により静止させられたスクラップSを図7(A)中矢印方向に昇降させるための移動装置36を有している。保持装置33bは、壁部材35により静止させられたスクラップSを下降させて壁部材35による静止から解放する(図7(B)参照)。なお、保持装置33bは、スクラップSを上昇させて壁部材35による静止から解放する構成とすることも可能である。このようにすれば、固定された壁部材35でスクラップSを簡単に静止させることができるとともに、移動装置36により壁部材35から解放することができる。
したがって、第3の実施形態によっても、上記した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図8は、本発明の第4の実施形態にかかるプレス成形診断装置の動作について説明するためのフローチャートである。第4の実施形態は、保持装置をオンまたはオフするためのトリガが第1の実施形態と異なるが他は同様である。
第4の実施形態では、トリム工程上型21がトリム工程下型22に対して近接移動し、両者間の距離が所定値以下になったときにオンとなるセンサ(図示せず)がトリム工程部2に設けられる。センサは近接センサ、リミットスイッチ等の任意のセンサが使用され得る。そして、当該センサの動作によって、プレス成形診断装置3が動作する。
図8に示すように、まず、例えばトリム工程上型21がトリム工程下型22に対して近接移動して、センサがオンされる(S31)。
続いて、保持装置33がオンされるが(S32)、ステップS32〜S34の処理内容は、図3のステップS12〜S14の処理内容と同様であるので説明を省略する。
ステップS35では、トリム工程部2においてトリム加工が終了してトリム工程上型21がトリム工程下型22から離間移動し、センサがオフされる(S35)。
続いて、保持装置33がオフされるが(S36)、ステップS36、S37の処理内容は、図3のステップS16、S17の処理内容と同様であるので説明を省略する。
したがって、第4の実施形態によっても、上記した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
1 プレスライン、
11 プレスライン操作装置、
2 トリム工程部、
21 トリム工程上型、
22 トリム工程下型、
23 カッター、
24 シュータ、
3 プレス成形診断装置、
31 計測装置、
32 評価装置、
33、33a、33b 保持装置、
34、35 壁部材、
36 移動装置、
321 制御本体部、
322 ディスプレイ、
323 入力装置、
W ワーク、
Wa 製品部分(プレス成形品)、
Wb スクラップ、
S スクラップ、
T1 第1閾値、
T2 第2閾値。
11 プレスライン操作装置、
2 トリム工程部、
21 トリム工程上型、
22 トリム工程下型、
23 カッター、
24 シュータ、
3 プレス成形診断装置、
31 計測装置、
32 評価装置、
33、33a、33b 保持装置、
34、35 壁部材、
36 移動装置、
321 制御本体部、
322 ディスプレイ、
323 入力装置、
W ワーク、
Wa 製品部分(プレス成形品)、
Wb スクラップ、
S スクラップ、
T1 第1閾値、
T2 第2閾値。
Claims (10)
- プレス成形品の品質を診断するためのプレス成形診断装置であって、
プレス成形後のワークから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップの重量を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品の品質を評価する評価手段と、
を有することを特徴とするプレス成形診断装置。 - 前記所定の閾値は、上限を示す第1閾値を有し、
前記評価手段は、前記計測手段により計測された重量が前記第1閾値よりも大きい場合にはプレス成形品に割れが生じているとの判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形診断装置。 - 前記所定の閾値は、下限を示す第2閾値を有し、
前記評価手段は、前記計測手段により計測された重量が前記第2閾値よりも小さい場合にはプレス成形品にしわが生じているとの判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形診断装置。 - ワークをプレス成形して製品形状に加工するためのプレスライン内に設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレス成形診断装置。
- 前記スクラップを、前記プレスラインから排出するための排出経路の途中で静止させ、前記計測手段により重量計測した後に前記排出経路に流すための保持装置、をさらに有することを特徴とする請求項4に記載のプレス成形診断装置。
- 前記保持装置は、電磁石を用いて前記スクラップを静止させることを特徴とする請求項5に記載のプレス成形診断装置。
- 前記保持装置は、前記排出経路の途中に配置された開閉可能な壁部材を有し、当該壁部材を閉じることにより前記スクラップをせき止めて静止させ、当該壁部材を開くことにより前記スクラップを前記排出経路に流すことを特徴とする請求項5に記載のプレス成形診断装置。
- 前記保持装置は、前記排出経路の途中に配置された固定された壁部材を有し、当該壁部材により前記スクラップをせき止めて静止させ、
前記保持装置はさらに、前記壁部材により静止させられた前記スクラップを上昇または下降させて前記壁部材による静止から解放するための移動手段、を有することを特徴とする請求項5に記載のプレス成形診断装置。 - 前記評価手段によりプレス成形品に品質上の不具合が生じているとの判定が行われた場合、前記プレスラインの稼働を停止する停止手段を、をさらに有することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載のプレス成形診断装置。
- プレス成形品の品質を診断するためのプレス成形診断方法であって、
プレス成形後のワークから不要部分として切断された少なくとも一部のスクラップの重量を計測する計測段階と、
前記計測段階において計測された重量と所定の閾値とを比較することによりプレス成形品の品質を評価する評価段階と、
を有することを特徴とするプレス成形診断方法。
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
KR101314041B1 (ko) * | 2011-07-25 | 2013-10-01 | 현대하이스코 주식회사 | 후가공을 절감하는 핫스탬핑 성형방법 및 이를 위한 핫스탬핑 성형장치 |
KR101324861B1 (ko) | 2012-01-02 | 2013-11-01 | 현대하이스코 주식회사 | 소재의 형상동결성을 향상하고 후가공을 절감하는 핫스탬핑 성형방법 및 이를 위한 핫스탬핑 성형장치 |
CN113145723A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-07-23 | 东莞市新美洋技术有限公司 | 模具用自动接料装置及旋切模具 |
-
2008
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