JP2009200446A - 光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定化出力の評価に要する期間の短縮化を図ることにより、太陽電池の開発効率や生産効率の向上、太陽電池の特性に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができる光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法を提供する。
【解決手段】光照射時間の対数に対する光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の第1出力値を取得する第1取得ステップS11と、出力値の傾きが変化した後であって、第1出力値の取得から所定期間が経過した際の第2出力値を取得する第2取得ステップS12と、第1出力値および第2出力値に基づいて、安定化期間が経過した際の安定化出力値を推定する推定ステップS13と、出力値の基準値と、推定された安定化出力値とに基づいて光電変換装置の特性を評価する評価ステップS14と、を有することを特徴とする。
【選択図】図18

Description

本発明は、光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法に関し、特に発電層としてシリコンを用いる薄膜系光電変換装置の特性評価方法および薄膜系光電変換装置の製造方法に関する。
一般に、アモルファスシリコンを用いた太陽電池、例えばアモルファス太陽電池や、アモルファスシリコン太陽電池と微結晶シリコン太陽電池を積層した微結晶タンデム型太陽電池では、光照射により出力が初期出力から低下する光劣化現象が起きることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
そのため、太陽電池の評価を行う場合には、光劣化現象後の安定化した出力(以下、「安定化出力」と表記する。)を評価する必要がある。例えば、国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission(以下、「IEC」と表記する。))が薄膜太陽電池の製品品質に関する評価方法として規定した国際規格のIEC61646(以下、「IEC規格」と表記する。)には、光照射試験の規定が含まれている。
この光照射試験は模擬太陽光照射によって薄膜太陽電池の電気特性を安定化することを目的としており、薄膜太陽電池の長期的な性能信頼性を規定したものではない。
しかしながら、上述のIEC規格は薄膜太陽電池の安定化に関する国際規格であり、薄膜太陽電池の認証に利用されていることから、IEC規格に準拠した光照射試験を行い、光劣化現象などの初期劣化を評価して製品保証に利用することも考えられる。
IEC規格では、48時間を1区間として、連続する3区間のそれぞれにおける出力変動が2%以内に収まる場合に、薄膜太陽電池の電気特性が安定化したと判断することが規定されている。
具体的には、光電変換装置、つまり薄膜太陽電池に光を48時間照射する工程と、薄膜太陽電池を取り外して出力を計測する工程とを、国際規格(IEC61646)で規定された条件を満たすまで繰り返し行うことで安定化出力の評価がなされる。つまり、上述のIEC規格に準拠した安定化出力の評価を行うためには、少なくとも144時間の光照射期間が必要とされる。
特開2005−243962号公報
しかしながらIEC規格で規定された条件を満たすまで計測を行うと、実際には、上述の安定化出力の評価には144時間よりも長い期間が必要とされるという問題があった。具体的には、アモルファス太陽電池の評価には200時間程度の期間が必要とされ、微結晶タンデム型太陽電池の評価には150時間程度の期間が必要とされていた。
このように、薄膜太陽電池の発電出力そのものはソーラシミュレータにより短時間に計測評価できるのに反して、安定化出力の評価に非常に長い期間が必要とされると、太陽電池の開発効率や、太陽電池の連続生産のための生産条件調整時間や生産途中での性能確認時間を必要とし、製造効率の向上が図れないという問題があった。
また、生産された太陽電池における不適合事項の早期発見が困難であり、不良在庫を大量に抱える恐れがあるという問題があった。
さらに、太陽電池の安定化出力の評価に要する期間が長期化するにともない、同評価に要する費用が増大するという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、安定化出力の評価精度を確保しつつ、安定化出力の評価に要する期間の短縮化を図ることにより、太陽電池の性能信頼性、開発効率、調整効率や生産効率の向上、太陽電池の特性に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができる光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法を提供することを目的とする。
本願の発明者は、薄膜太陽電池の安定化出力の評価に要する期間が長期化することの対策として、光照射時間の初期段階の薄膜太陽電池出力より安定出力の精度の高い推定方法を鋭意検討した。光照射時間の対数に対する薄膜太陽電池出力値の傾きが直線的であることは既知であるが、発明者は光照射の所定時間経過後に薄膜太陽電池出力値の傾きが変化することを知見し、この傾き変化を把握することで精度の高い安定化出力の推定が可能であることを見出した。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の光電変換装置の特性評価方法は、少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置に対して光を照射してから、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の前記光電変換装置の出力値である第1出力値を取得する第1取得ステップと、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化した後であって、前記第1出力値の取得から所定期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である第2出力値を取得する第2取得ステップと、前記第1出力値および前記第2出力値に基づいて、前記光電変換装置の出力値が安定する安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である安定化出力値を推定する推定ステップと、前記安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、推定された前記安定化出力値とに基づいて前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、光電変換装置の出力値を実測することにより第1出力値および第2出力値を取得し、これら第1出力値および第2出力値に基づいて、安定化期間経過時の安定化出力値を推定するため、安定化出力値が得られるまでを実測する場合と比較して、安定化出力値の取得に要する時間が短縮される。
特に、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化した後に、第2出力値を取得するため、出力値の傾きが変化する前に第2出力値を取得する場合と比較して、安定化出力値を用いた評価の確実性が高くなる。
ここで、光照射時間の対数に対する出力値の傾きの変化とは、微小な傾き変化を示しているのではなく、10%以上の大きな傾き変化を示すものである。
さらに、光電変換装置とは、太陽電池パネルや太陽電池モジュール及び太陽電池セルを含む、光を電力に変換するデバイスを総称したものである。
所定期間としては、例えば、光電変換装置の特性評価に関する規格に定められた期間を用いることができ、特に限定するものではない。
さらに、出力値が安定するとは、例えば、出力値の変動幅が上記光電変換装置の出力特性評価に関する規格で定められた変動許容範囲内に収まることと定義することができ、特に限定するものではない。IEC規格による安定化の規定は、48時間を1区間として、連続する3区間のそれぞれにおける出力変動が2%以内に収まる場合としており、これが参考となる。一方、安定化期間は、上記光電変換装置の出力特性評価に関する規格を満たすのに要する光の照射開始からの期間、つまり光電変換装置の出力値が安定する出力特性評価を満たすのに要する光の照射開始からの期間であって、アモルファス太陽電池や微結晶タンデム型太陽電池などの光電変換装置の種類などによって長さが異なるものである。
基準値は、光電変換装置の出力値の評価を行う際の閾値であって、例えば、特性評価に合格した複数の光電変換装置における安定化期間が経過した際の出力値の実測値の平均値などを用いることができ、特に限定するものではない。
上記発明においては、前記第1取得ステップと前記第2取得ステップとの間に、前記光電変換装置の出力値である中間出力値を取得する中間取得ステップを有し、前記推定ステップにおいて、さらに、前記中間出力値を用いて前記安定化出力値を推定することが望ましい。
本発明によれば、第1出力値,第2出力値および中間出力値を用いて安定化出力値を推定するため、第1出力値および第2出力値を用いて安定化出力値を推定する場合と比較して、安定化出力値の推定精度を高くすることができる。
上記発明においては、前記光電変換装置に対して光を照射する前の前記光電変換装置の出力値である初期出力値を取得する初期取得ステップを有し、前記推定ステップにおいて、前記初期出力値および前記第1出力値に基づいて、前記出力値の傾きである初期傾きを算出し、該初期傾きに基づいて、前記出力値の傾きが変化した後の傾きである予測傾きを推定し、前記第2出力値および前記予測傾きに基づいて、前記安定化出力値を推定することが望ましい。
本発明によれば、初期傾きに基づいて推定した予測傾きと、第2出力値に基づいて安定化出力値を推定するため、安定化出力値の推定精度が高くなる。つまり、初期出力値および第1出力値に基づいた初期傾きに基づいて予測傾きを推定することにより、光電変換装置の個体差を考慮した予測傾きが推定される。そのため、初期傾きに基づいて推定された予測傾きを用いない方法と比較して、光電変換装置の個体差が考慮された精度の高い安定化出力値が推定される。
本発明の光電変換装置の特性評価方法は、少なくともアモルファスシリコン層を有する一の光電変換装置に対して光を照射した際の前記一の光電変換装置の出力値の変化を取得する基準取得ステップと、前記一の光電変換装置、または、少なくともアモルファスシリコン層を有する他の光電変換装置に対して光を照射した際の前記他の光電変換装置の出力値であって、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の出力値である複数の第1出力値を取得する第1取得ステップと、前記複数の第1出力値に基づいて、前記一または他の光電変換装置の出力値が安定する安定化期間が経過した際の前記一または他の光電変換装置の出力値である安定化出力値を推定する推定ステップと、前記基準取得ステップにおいて取得された出力値の変化に基づいて、推定された前記安定化出力値を補正する補正ステップと、前記安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、補正された前記安定化出力値とを比較して前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1出力値に基づいて安定化出力値を推定するため、安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値の取得に要する時間が短縮される。
具体的には、安定化期間が経過する前であって、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得された第1出力値に基づいて安定化出力値を推定するため、安定化期間が経過する際に安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値の取得に要する時間が短縮される。
一方、出力値の傾きが変化する前に取得された第1出力値に基づいて推定された比較的精度の低い安定化出力値を、基準取得ステップにおいて取得された出力値の変化に基づいて補正するため、推定された安定化出力値の精度低下が防止される。
本発明の光電変換装置の特性評価方法は、少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置に対して光を照射した際の前記光電変換装置の出力値であって、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の前記光電変換装置の出力値である第1出力値を取得する第1取得ステップと、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化した後であって、前記第1出力値の取得から所定期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である第2出力値を取得する第2取得ステップと、直近に取得された前記出力値との差が所定範囲内に収まる回数が所定回数に達するまで、前記第2出力値の取得後も、前記所定期間ごとに前記光電変換装置の出力値の取得を繰り返して安定化出力値を取得する第3取得ステップと、安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、前記安定化出力値とを比較して前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1出力値と第2出力値との差が小さくなるため、直近に取得された第1出力値と、第2出力値のとの差が所定範囲内に収まる。そのため、第2出力値の取得後における光電変換装置の出力値の取得回数を減らすことができ、光電変換装置の特性評価に要する時間が短縮される。
具体的には、第1出力値を光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得することにより、第1出力値を出力値の傾きが変化する後に取得する場合と比較して、光電変換装置の特性評価に要する時間が短縮される。
第2出力値を光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する後に取得することにより、第2出力値を光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得する場合と比較して、第1出力値と第2出力値との差を小さくすることができる。そのため、光電変換装置の特性評価における出力値の取得回数を減らすことができ、光電変換装置の特性評価に要する時間が短縮される。
上述の所定範囲としては、例えば、光電変換装置の特性評価に関する規格に定められた範囲を用いることができ、特に限定するものではない。
同様に、所定回数としては、光電変換装置の特性評価に関する規格や規定に定められた回数を用いることができ、特に限定するものではない。
本発明の光電変換装置の製造方法は、少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置を製造する製造ステップと、上記本発明の特性評価方法に基づいて、前記製造ステップにより製造された前記光電変換装置の特性評価を行う評価ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明の光電変換装置の特性評価方法を用いることにより、光電変換装置の安定化出力値の取得に要する時間、言い換えると、光電変換装置の特性評価に要する時間が短縮される。
本発明の光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法によれば、第1出力値および第2出力値に基づいて、安定化期間経過時の安定化出力値を推定するため、例えば、国際規格(IEC61646)で規定された条件を満たすまで計測を行うようにした安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値の取得に要する時間が短縮される。そのため、安定化出力の評価精度を確保しつつ、安定化出力の評価に要する期間の短縮化が図られ、太陽電池の性能信頼性、開発効率、調整効率や生産効率の向上、太陽電池の特性に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができるという効果を奏する。
本発明の光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法によれば、第1出力値に基づいて推定した安定化出力値を補正するため、安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値の取得に要する時間が短縮される。そのため、安定化出力の評価精度を確保しつつ、安定化出力の評価に要する期間の短縮化が図られ、太陽電池の性能信頼性、開発効率、調整効率や生産効率の向上、太陽電池の特性に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができるという効果を奏する。
本発明の光電変換装置の特性評価方法および光電変換装置の製造方法によれば、第1出力値を光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得することにより、第1出力値を出力値の傾きが変化する後に取得する場合と比較して、光電変換装置の特性評価に要する時間が短縮される。そのため、安定化出力の評価精度を確保しつつ、安定化出力の評価に要する期間の短縮化が図られ、太陽電池の性能信頼性、開発効率、調整効率や生産効率の向上、太陽電池の特性に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池モジュールおよび太陽電池パネルの製造方法について図1から図19を参照して説明する。
図1は、本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法により製造される太陽電池モジュールの構成を説明する模式図である。
本実施形態で説明する薄膜太陽電池1は太陽電池モジュール(光電変換装置)2が設けられたシリコン系太陽電池パネルであり、太陽電池モジュール2には図1に示すように、基板11と、透明電極層12と、光電変換層13と、裏面電極層14と、が設けられている。
なお、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。
また、結晶質シリコン系とは、アモルファスシリコン系すなわち非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコンや多結晶シリコン系も含まれる。
次に、上述の構成を有する薄膜太陽電池1の製造工程について説明する。
図2は、図1の薄膜太陽電池の製造工程を説明する模式図である。
まず、図2に示すように、基板11としてソーダフロートガラス基板が用意され、基板端面にコーナ面取りやR面取り加工が施される。基板11としては、1辺が1mを超えるサイズ(縦横が1.4m×1.1m)、板厚が3mmから4mmの大きさのものを例示することができる。なお、コーナ面取り等は行わなくてもよく、特に限定するものではない。
図3は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における透明導電層を形成する工程を説明する模式図である。
そして、図3に示すように、基板11に透明電極層12が熱CVD装置を用いて約500℃の温度条件下で製膜される。透明電極層12は酸化錫膜(SnO)を主成分とする透明電極膜であって、約500nmから約800nmまでの膜厚を有するものである。この製膜処理の際、酸化錫膜の表面には、適当な凹凸のあるテクスチャーが形成される。
なお、基板11と透明電極層12との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成してもよいし、形成しなくてもよく、特に限定するものではない。
アルカリバリア膜は、例えば、熱CVD装置にて酸化シリコン膜(SiO)を約500℃の温度条件下で製膜することにより形成される。酸化シリコン膜の膜厚は、約50nmから約150nmを例示することができる。
図4は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における透明導電層溝を形成する工程を説明する模式図である。
透明電極層12が形成されると、図4に示すように、透明電極層溝15が形成される。
具体的には、基板11がX−Yテーブルに設置され、YAGレーザの第1高調波(1064nm)が、図の矢印に示すように、透明電極層12の膜面側から入射される。透明電極層12はレーザ光によりレーザエッチングされ、幅が約6mmから15mmまでの範囲の透明電極層溝15が形成される。この透明電極層溝15により、透明電極層12は短冊状に区切られる。
入射されるレーザパワーは、透明電極層溝15の加工速度が適切な速度になるように調節される。透明電極層12に対して照射されるレーザ光は、基板11に対して、発電セル3の直列接続方向と略垂直な方向に相対移動される。
図5は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における光電変換層を積層する工程を説明する模式図である。
透明電極層溝15が形成されると、図5に示すように、光電変換層13が透明電極層12に積層される。
具体的には、光電変換層13はSiHガスとHガスとを主原料に、プラズマCVD装置を用いて、約30Paから約1000Paまでの範囲の減圧雰囲気下で、基板11の温度を約200℃に保った条件の下で製膜される。光電変換層13は光例えば太陽光が入射する側から、アモルファスp層22A、アモルファスi層(アモルファスシリコン層)23A、アモルファスn層24Aが、この順に並ぶように積層される。
本実施形態では、アモルファスp層22Aは、BドープしたアモルファスSiCを主とした膜厚が約10nmから約30nmの層であり、アモルファスi層23Aは、アモルファスSiを主とした膜厚が約200nmから約350nmの層であり、アモルファスn層24Aは、pドープした微結晶Siを主とした膜厚が約30nmから約50nmの層である場合に適用して説明する。
またp層膜とi層膜の間には界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
図6は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における接続溝を形成する工程を説明する模式図である。
光電変換層13が積層されると、図6に示すように、接続溝17が形成される。
具体的には、基板11がX−Yテーブルに設置され、レーザダイオード励起YAGレーザの第2高調波(532nm)が、図の矢印に示すように、光電変換層13の膜面側から入射される。光電変換層13レーザ光によりレーザエッチングされ、接続溝17が形成される。
レーザ光は、約10kHzから約20kHzまでの範囲でパルス発振され、適切な加工速度になるようにレーザパワーが調節されている。
さらに、接続溝17の位置は、前工程で加工された透明電極層溝15と交差しないように位置決め公差を考慮した上で選定される。
図7は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における裏面電極層を積層する工程を説明する模式図である。
接続溝17が形成されると、図7に示すように、裏面電極層14が光電変換層13に積層される。このとき、接続溝17の中にも裏面電極層14が積層され、透明電極層12と裏面電極層14とを接続する接続部18が形成される。
裏面電極層14は、スパッタリング装置を用いて、減圧雰囲気下で、約150℃の温度条件下で製膜される。具体的には、約150nmから約500nmまでの範囲の膜厚を有するAg膜を積層し、その後に、約10nmから約20nmまでの範囲の膜厚を有するTi膜が積層される。あるいは、約25nmから100nmの膜厚を有するAg膜と、約150nmから500nmの膜厚を有するAl膜との積層構造としてもよい。
なお、上述のように、光電変換層溝16の形成工程の後に、直接、裏面電極層14を積層させる工程を行ってもよいし、裏面電極層14を積層させる前に、スパッタリング装置を用いてGZO膜を製膜する工程を行ってもよく、特に限定するものではない。
この工程を行うことで、光電変換層13の微結晶n層24Bと裏面電極層14のAg膜との間にGZO膜が製膜され、微結晶n層24Bと裏面電極層14との間の接触抵抗が低減されるとともに、光の反射が向上される。
図8は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における光電変換層溝を加工する工程を説明する模式図である。
裏面電極層14が積層されると、図8に示すように、光電変換層溝16が形成される。
具体的には、基板11がX−Yテーブルに設置され、レーザダイオード励起YAGレーザの第2高調波(532nm)が、図の矢印に示すように、基板11側から入射される。入射されたレーザ光は光電変換層13で吸収され、光電変換層13内で高いガス蒸気圧が発生する。このガス蒸気圧により裏面電極層14は爆裂して除去される。
レーザ光は、約1kHzから約10kHzまでの範囲でパルス発振され、適切な加工速度になるようにレーザパワーが調節されている。
図9は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における絶縁溝を加工する工程を説明する模式図である。図10は、図9の絶縁溝の構成を説明する薄膜太陽電池を裏面電極層側から見た図である。
光電変換層溝16が形成されると、図9および図10に示すように、絶縁溝19が形成される。絶縁溝19は、発電領域を区分することにより、基板11の端周辺の膜端部において直列接続部分が短絡し易い部分を切り離して、その影響を除去するものである。
なお、図9では、光電変換層13が直列に接続された方向に切断したX方向断面図となっているため、本来であれば絶縁溝19位置には裏面電極層14/光電変換層13/透明電極層12の膜研磨除去をした周囲領域20がある状態(図10参照。)が表れるべきであるが、基板11の端部に加工する説明の便宜上、この位置にY方向断面を表して形成された絶縁溝をX方向絶縁溝19として説明する。
絶縁溝19を形成する際には、基板11がX−Yテーブルに設置され、レーザダイオード励起YAGレーザの第2高調波(532nm)が、基板11側から入射される。入射されたレーザ光は透明電極層12と光電変換層13において吸収され、高いガス蒸気圧が発生する。このガス蒸気圧により裏面電極層14が爆裂して、裏面電極層14、光電変換層13および透明電極層12が除去される。
レーザ光は、約1kHzから約10kHzまでの範囲でパルス発振され、適切な加工速度になるようにレーザパワーが調節されている。照射されるレーザ光は、基板11の端部から5mmから20mmまで範囲内の位置をX方向(図10参照。)に移動される。
このとき、Y方向絶縁溝は後工程で基板11の周囲領域20の膜面研磨除去処理を行うので、設ける必要がない。
絶縁溝1915は、基板11の端より5mmから15mmまでの範囲内の位置まで形成されていることが好ましい。このようにすることで、太陽電池パネル端部から太陽電池モジュール2内部への外部湿分の侵入を抑制することができる。
なお、ここまでに説明した工程においてYAGレーザをレーザ光として用いているが、YAGレーザに限られることなく、YVO4レーザや、ファイバーレーザなども同様にレーザ光として使用してもよい。
図11は、薄膜太陽電池を基板側から見た図である。
絶縁溝19が形成されると、基板11周辺の積層膜、つまり裏面電極層14、光電変換層13および透明電極層12は除去される。この積層膜は段差を有するとともに剥離しやすいため、当該積層膜を除去することにより、後工程において行われるEVA等を介したバックシート51の接着が健全に行われ、シール面を確保することができる。
上述の積層膜は、基板11の端から5mmから20mmまでの範囲内で、基板11の全周囲にわたり除去され周囲領域20を形成する。
X方向については、上述の絶縁溝19から基板端側の積層膜が砥石研磨やブラスト研磨などを用いて除去される。一方、Y方向については、透明電極層溝15よりも基板端側の積層膜が砥石研磨やブラスト研磨などを用いて除去される。
積層膜を除去する際に発生した研磨屑や砥粒は、基板11を洗浄処理することにより除去される。
端子箱取付け部分ではバックシート51に開口貫通窓が設けられ、集電板が取出される。この開口貫通窓部分には複数層の絶縁材が設置され、外部からの湿分などの浸入が抑制される。
直列に配列された発電セル3のうち、一方端の発電セル3と、他方端部の発電セル3とから銅箔を用いて発電された電力が太陽電池パネル裏側の端子箱に集電されている。当該端子箱は、集電された電力が取り出されるように構成されている。
なお、上述の銅箔には、各部との短絡を防止する絶縁シートが配置されている。例えば、当該絶縁シートは銅箔幅より幅が広く形成されている。
集電に用いられる銅箔などが設けられると、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による接着充填材シートが配置される。接着充填材シートは、太陽電池モジュール2の全体を覆うものであって、基板11からはみ出さないように配置されている。
接着充填材シートの上には、防水効果の高いバックシート51が設置される。本実施形態では、バックシート51はPET(ポリエチレンテレフタレート)シート/アルミニウム箔/PETシートの3層構造を有するものに適用して説明する。
接着充填材シートおよびバックシート51を所定の位置に配置した後、ラミネータを用いてバックシート51内の脱気を行い、約150℃から160℃までの範囲の温度を加えながらプレスを行う。これにより、バックシート51が太陽電池モジュール2に密着され、接着充填材シートのEVAが架橋されることにより、バックシート51が太陽電池モジュール2に接着される。
図12は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における端子箱を取り付ける工程を説明する模式図である。図13は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における密封工程を説明する模式図である。
バックシート51の接着が行われると、図12に示すように、太陽電池モジュール2の裏側に端子箱52が接着剤を用いて取付けられる。
その後、端子箱52の出力ケーブルに銅箔がハンダ等を用いて接続され、端子箱52の内部が封止剤(ポッティング剤)で充填されて密封される。これにより、薄膜太陽電池1が完成する。
図14は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における性能検査工程を説明する模式図である。図15は、図1の薄膜太陽電池の製造工程における外観検査工程を説明する模式図である。
上述のようにして製造された薄膜太陽電池1に対しては、図14および図15に示すように、発電検査、ならびに所定の性能試験が行われる。発電検査は、AM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m)のソーラシミュレータを用いて行われる。
一方、上述の発電検査に前後して、薄膜太陽電池1の外観検査をはじめ所定の性能検査が行われる。
次に、薄膜太陽電池1、言い換えると太陽電池モジュール2における光劣化現象に関する評価について説明する。
本実施形態では、IEC規格に基づいた評価方法を適用した評価について説明する。
IEC規格においては、太陽電池モジュール2の初期性能、つまり、連続光照射が行われる前の太陽電池モジュール2の出力が計測された後に、IEC規格に準拠した光の連続光照射が開始され、48時間ごとに太陽電池モジュール2の出力値がソーラシミュレータにより計測される。
48時間を1区間とした場合に、連続する3区間において、1区間の開始時点における出力値と終了時点の出力値との差、つまり出力変動が、開始時点における出力値を基準として約2%以内に収まる場合に、IEC規格が満たされると判断される。
IEC規格に基づいた評価は、薄膜太陽電池1の保証に用いられる光劣化率が変更された場合や、薄膜太陽電池1の製作条件が変更された際の光劣化率の確認を行う場合や、プラズマCVD装置の大型メンテナンス(例えば、装置の開放を伴うメンテナンス)を行った後や生産条件の調整の後の光劣化率の確認行う場合や、通常生産時、つまり製造条件が安定している時に定期的な光劣化率の確認を行う場合などに用いられている。
ここで、本実施形態の特徴である太陽電池モジュール2における特性評価、つまり光劣化現象に関する評価について説明する。
以下で説明する光劣化現象に関する評価は、上述のIEC規格に基づいた評価と比較して、生産された薄膜太陽電池1からサンプルを抽出して行われるもの、言い換えると、不定期に行われるものであって、評価の概略を早く得る場合に行われる。
評価の概略が所定範囲に収まる場合には、薄膜太陽電池1の生産が継続される。一方、所定範囲を超える場合には、上述のIEC規格に基づいた評価が行われ、評価結果に基づいて、IEC規格を満たすように薄膜太陽電池1の製作条件の変更等が行われる。
図16は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。図17は、光照射時間に対する太陽電池モジュールの出力変化を説明するグラフである。
まず、上述したように、他の薄膜太陽電池1に対してIEC規格に基づいた評価を行って得られた基準となる安定化出力値、つまり基準値Vの把握が行われる(ステップS1)。基準値Vは、基準となる安定化出力値に対して製造公差や、測定公差などを考慮した値である。
この基準値Vに基づき、初期出力値から基準値までの低下率、つまり基準劣化率が把握される。
その後、上述の製造工程により薄膜太陽電池1が製造され(ステップS2(製造ステップ))、製造された薄膜太陽電池1のうち、特性評価を行うサンプルが抽出される。
サンプルとして抽出された薄膜太陽電池1に対して特性評価が行われる(ステップS3(評価ステップ))。
図18は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価の詳細を説明するフローチャートである。
まず、薄膜太陽電池1に対してIEC規格に準拠した光(擬似太陽光)の連続光照射が開始され、1区間つまり48時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第1出力値V1が計測される(ステップS11(第1取得ステップ))。
第1出力値V1の計測後、さらに1区間経過した際、つまり連続光照射の開始から96時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第2出力値V2が計測される(ステップS12(第2取得ステップ))。
図19は、本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。なお、図19では、横軸における光照射時間が常用対数表示とされ、縦軸は初期出力値V0で規格化された規格化出力とされている。
第1出力値V1および第2出力値V2が計測されると、これらの値に基づいて安定化期間Ts経過時の出力値である安定化出力値Vsが推定される(ステップS13(推定ステップ))。
具体的には、第1出力値V1および第2出力値V2を通過する近似直線ALが求められ、この近似直線ALに基づいて安定化出力値Vsが推定される。
安定化期間は、上述のIEC規格に基づいた評価を行った際にIEC規格を満たすのに必要な期間であって、太陽電池モジュール2の種類によって異なるものである。例えば、本実施形態に係る単層アモルファス層を有する太陽電池モジュールの場合には約192時間、微結晶タンデム型の太陽電池モジュール2の場合には約144時間が安定期間として必要とされる。
上述の安定化出力値Vsの推定には、例えば、上述のIEC規格に基づいた評価を行った際に得られた期間などを用いることができ、特に限定するものではない。
本願の発明者は、図19に示すように、光照射時間の常用対数に対する太陽電池モジュール2の出力値の傾きが変わる変化点Pcが存在することを見出した。本実施形態に係る太陽電池モジュール2の場合、連続光照射の開始から72±10時間の時点で出力値の傾きが変化すること、言い換えると、変化点Pcが形成されることを見出した。
具体的には、変化点Pc経過後の出力値の傾きは、連続光照射の開始から変化点Pcまでの出力値の傾きと比較して、傾きが小さくなる。
なお、出力値の傾きが変化するまでの時間は、太陽電池モジュール2の劣化率が大きく異なると変化する。
連続光照射の開始から72±10時間の時点で出力値の傾きが変化させるためには、アモルファスi層23Aの膜厚が基準値±20nm以内、かつ、アモルファスi層23Aの製膜時の温度が基準値±15℃以内であることが望ましく、アモルファスi層23Aの膜厚が基準値±10nm以内、かつ、アモルファスi層23Aの製膜時の温度が基準値±10℃以内であることがさらに望ましい。
安定化出力値Vsが推定されると、基準値Vとの比較を行うことにより、安定化出力値Vsの評価が行われる(ステップS14(評価ステップ))。
例えば、安定化出力値Vsが、基準値Vよりも大きい場合には、太陽電池モジュール2は、上述のIEC規格を満たすと判断された太陽電池モジュール2と、同様な製造条件等で製造されたと判断され、薄膜太陽電池1の製造が継続される。言い換えると、太陽電池モジュール2の初期出力値から安定化出力値Vsまでの出力低下、つまり推定劣化率が、基準劣化率よりも小さい場合には、薄膜太陽電池1の製造が継続される。また必要に応じて、薄膜太陽電池1に設定した劣化率を見直し設定する。
上記の構成によれば、太陽電池モジュール2の出力値を実測することにより第1出力値V1および第2出力値V2を取得し、これら第1出力値V1および第2出力値V2に基づいて、安定化期間Ts経過時の安定化出力値Vsを推定するため、安定化出力値Vsを実測する場合と比較して、安定化出力値Vsの取得に要する時間を短縮することができる。これにより、安定化出力の評価精度を確保しつつ、安定化出力の評価に要する期間の短縮化が図られ、太陽電池モジュール2の性能信頼性、開発効率調整効率や生産効率の向上、太陽電池モジュール2の特性(例えば、光劣化率)に関する不適合事項の早期発見を図ることによる不良在庫リスクの低減、および、安定化出力の評価に要する費用の削減を図ることができる。
特に、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化した後に、第2出力値V2を取得するため、出力値の傾きが変化する(変化点Pc)前に第2出力値V2を取得する場合と比較して、安定化出力値Vsを用いた評価の確実性が高くなる。
具体的には、安定化出力値Vsの推定に用いる近似直線ALの傾きが、変化点Pc経過後の出力値の傾きよりも大きいため、安定化出力値Vsは、安定化期間Ts経過時に実測した太陽電池モジュール2の出力値よりも評価に不利な小さな値となる。この安定化出力値Vsを用いて太陽電池モジュール2の特性を評価するため、評価の確実性が高くなる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図20および図21を参照して説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールにおける光劣化現象に関する評価の基本的方法は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、安定化出力値の推定方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図20および図21を用いて安定化出力値の推定方法周辺のみを説明し、その他の部分等の説明を省略する。
図20は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。図21は、本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。なお、図21では、横軸における光照射時間が常用対数表示とされ、縦軸は初期出力値V0で規格化された規格化出力とされている。
なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図20および図21に示すように、第1の実施形態と同様に、薄膜太陽電池1に対してIEC規格に準拠した光(擬似太陽光)の連続光照射が開始され、1区間つまり48時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第1出力値V1が計測される(ステップS11)。
その後、第1出力値V1の計測後、さらに1区間経過するまでの間に、つまり連続光照射の開始から96時間が経過する前に、太陽電池モジュール2の出力値である中間出力値Vmが複数回計測される(ステップS21(中間取得ステップ))。
本実施形態では、中間出力値Vmが2回、つまり中間出力値Vma,Vmbが計測される例に適用して説明する。
そして、連続光照射の開始から96時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第2出力値V2が計測される(ステップS12)。
第1出力値V1,中間出力値Vma,Vmbおよび第2出力値V2が計測されると、これらの値に基づいて安定化期間Ts経過時の出力値である安定化出力値Vsが推定される(ステップS22)。
具体的には、第1出力値V1,中間出力値Vma,Vmbおよび第2出力値V2に基づいて、例えば最小自乗法を用いて近似直線ALが求められ、この近似直線ALに基づいて安定化出力値Vsが推定される。
安定化出力値Vsが推定されると、基準値Vとの比較を行うことにより、安定化出力値Vsの評価が行われる(ステップS14)。
上記の構成によれば、第1出力値V1,中間出力値Vma,Vmbおよび第2出力値V2を用いて安定化出力値Vsを推定するため、第1出力値V1および第2出力値V2を用いて安定化出力値Vsを推定する場合と比較して、安定化出力値Vsの推定精度を高くすることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図22および図23を参照して説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールにおける光劣化現象に関する評価の基本的方法は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、安定化出力値の推定方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図22および図23を用いて安定化出力値の推定方法周辺のみを説明し、その他の部分等の説明を省略する。
図22は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。図23は、本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。なお、図23では、横軸における光照射時間が常用対数表示とされ、縦軸は初期出力値V0で規格化された規格化出力とされている。
なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図22および図23に示すように、薄膜太陽電池1に対してIEC規格に準拠した光(擬似太陽光)の照射前に、太陽電池モジュール2の出力値である初期出力値V0が計測される(ステップS31(初期取得ステップ))。
その後、第1の実施形態と同様に、薄膜太陽電池1に対して擬似太陽光の連続光照射が開始され、1区間つまり48時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第1出力値V1が計測される(ステップS11)。
そして、連続光照射の開始から96時間が経過時の太陽電池モジュール2の出力値である第2出力値V2が計測される(ステップS12)。
初期出力値V0,第1出力値V1および第2出力値V2が計測されると、これらの値に基づいて安定化期間Ts経過時の出力値である安定化出力値Vsが推定される(ステップS32)。
具体的には、初期出力値V0および第1出力値V1に基づいて、連続光照射の開始から変化点Pcまでの出力値の傾き(初期傾き)が求められ、求められた出力値の傾きから変化点Pc経過後の出力値の傾き(予測傾き)が推定される。そして、推定された出力値の傾きと、第2出力値V2とから近似直線ALが求められ、この近似直線ALに基づいて安定化出力値Vsが推定される。
このとき、初期出力値V0は、図23のグラフにおいて、照明時間が0.1と仮定して取り扱われる。
変化点Pc経過後の出力値の傾きは、連続光照射の開始から変化点Pcまでの出力値の傾きを約0.8倍することにより推定されている。
以下の表は、連続光照射の開始から変化点Pcまで、つまり、照射時間が72Hrまでの出力値の傾きと、変化点Pc経過後、つまり照射時間が72Hr以降の出力値の傾きの実測値と、これらの傾きの比を示すものである。
Figure 2009200446
上記の表から解るように、連続光照射の開始から変化点Pcまでの出力値の傾きに対する変化点Pc経過後の出力値の傾きは平均して約0.8倍となる。
上記の構成によれば、初期傾きに基づいて推定した予測傾きと、第2出力値V2に基づいて安定化出力値Vsを推定するため、安定化出力値Vsの推定精度が高くなる。つまり、初期出力値V0および第1出力値V1に基づいた初期傾きに基づいて、予測傾きを推定ことにより、太陽電池モジュール2の個体差を考慮した予測傾きが推定される。そのため、初期傾きに基づいて推定された予測傾きを用いない方法と比較して、太陽電池モジュール2の個体差が考慮された精度の高い安定化出力値Vsを推定できる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図24および図25を参照して説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールにおける光劣化現象に関する評価の基本的方法は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、安定化出力値の推定方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図24および図25を用いて安定化出力値の推定方法周辺のみを説明し、その他の部分等の説明を省略する。
図24は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。図25は、本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。なお、図25では、横軸における光照射時間が常用対数表示とされ、縦軸は初期出力値V0で規格化された規格化出力とされている。
なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図24および図25に示すように、他の薄膜太陽電池1に対してIEC規格に基づいた評価を行って得られた出力値のデータベースが準備される(ステップS41(基準取得ステップ))。
データベースは、光照射時間に対する出力値に関するものであって、後述する安定化出力値の補正に用いられるものである。
次に、薄膜太陽電池1に対してIEC規格に準拠した光(擬似太陽光)の連続光照射が開始され、所定時間、例えば24時間が経過するまでに太陽電池モジュール2の出力値である第1出力値V1a,V1bが計測される(ステップS42(第1取得ステップ))。本実施形態では、出力値を2回計測する場合に適用して説明する。
なお、所定時間は、上述のように24時間であってもよいし、変化点Pcを経過する前であれば、24時間よりも長くても短くてもよく、特に限定するものではない。
第1出力値V1a,V1bが取得されると、第1出力値V1a,V1bに基づいて近似直線ALが求められ、近似直線ALを用いて安定化期間Ts経過時の出力値である安定化出力値Vsが算出される(ステップS43(推定ステップ))。
安定化出力値Vsが算出されると、上述のステップS41において取得されたデータベースに基づいて安定化出力値Vsが補正され、補正後の安定化出力値Vs1が求められる(ステップS44(補正ステップ))。
具体的には、本実施形態の近似直線ALは、変化点Pcを経過する前の出力値の変化を近似しているため、近似直線ALを用いて変化点Pc経過後の出力値を推定すると、含まれる誤差が大きくなる。言い換えると、劣化率が約0.8ポイント大きくなる。
そこで、変化点Pc経過前後における出力値の傾きの変化や、出力値の変化などを有するデータベースを用いることにより、安定化出力値Vsに含まれる誤差を軽減した補正後の安定化出力値Vs1が求められる。言い換えると、上述の約0.8ポイントを差し引く補正を行った劣化率が求められる。
以下の表は、太陽電池モジュール2の劣化率のIEC規格に基づく実測値と、本実施形態を用いた劣化率の予測値との関係を示す表である。
Figure 2009200446
表に示すように、本実施形態による劣化率の予測値は、実測値よりも約0.8ポイント大きな値となる。なお、値のばらつきは、生産の状況や条件によるものである。
上記の構成によれば、第1出力値V1a,V1bに基づいて安定化出力値Vs1を推定するため、安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値Vs1の取得に要する時間が短縮される。
具体的には、安定化期間Tsが経過する前であって、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得された第1出力値V1a,V1bに基づいて安定化出力値Vs1を推定するため、安定化期間Tsが経過する際に安定化出力値を実測する場合と比較して、安定化出力値Vs1の取得に要する時間が短縮される。
一方、出力値の傾きが変化する前に取得された第1出力値V1a,V1bに基づいて推定された比較的精度の低い安定化出力値Vsを、ステップS41において取得された出力値の変化などを有するデータベースに基づいて補正するため、推定された安定化出力値Vs1の精度低下が防止される。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5の実施形態について図26および図27を参照して説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールにおける光劣化現象に関する評価の基本的方法は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、安定化出力値の推定方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図26および図27を用いて安定化出力値の推定方法周辺のみを説明し、その他の部分等の説明を省略する。
図26は、本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。図27は、本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。
なお、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図26および図27に示すように、薄膜太陽電池1に対してIEC規格に準拠した光(擬似太陽光)の連続光照射が開始され、1区間つまり48時間が経過する前の太陽電池モジュール2の出力値である第1出力値V1が計測される(ステップS51(第1取得ステップ))。
本実施形態では、光照射が開始されてから24時間が経過した時の太陽電池モジュール2の出力値が測定される。
なお、第1出力値V1を計測するまでの時間は、上述のように24時間でもよいし、第1出力値V1の計測と、第2出力値V2の計測との間に変化点Pcが存在すれば、24時間よりも長くても短くてもよく、特に限定するものではない。
その後、第1出力値V1の測定から1区間(所定期間)つまり48時間経過時の太陽電池モジュール2の出力値、言い換えると、連続光照射の開始から72時間が経過した時の太陽電池モジュール2の出力値である第2出力値V2が計測される(ステップS52(第2取得ステップ))。
そのため、第1出力値V1の測定と、第2出力値V2の測定の間に、変化点Pcが存在することになる。
そして、IEC規格を満たすまで、1区間ごと、つまり48時間ごとに太陽電池モジュール2の出力値である第3出力値V3が計測される(ステップS53(第3取得ステップ))。
IEC規格を満たした際に計測された太陽電池モジュール2の出力値が安定化出力Vsとされる。
上記の構成によれば、第1出力値V1と第2出力値V2との差が小さくなるため、直近に取得された第1出力値V1と、第2出力値V2のとの差が所定範囲である2%以内に収まる。そのため、第2出力値V2の取得後における太陽電池モジュール2の出力値の取得回数を減らすことができ、太陽電池モジュール2の特性評価に要する時間を短縮することができる。
具体的には、第1出力値V1を、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得することにより、第1出力値V1を出力値の傾きが変化する後に取得する場合と比較して、太陽電池モジュール2の特性評価に要する時間が短縮される。
第2出力値V2を、光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する後に取得することにより、第2出力値V2を光照射時間の対数に対する出力値の傾きが変化する前に取得する場合と比較して、第1出力値V1と第2出力値V2との差を小さくすることができる。そのため、太陽電池モジュール2の特性評価における出力値の取得回数を減らすことができ、太陽電池モジュール2の特性評価に要する時間を短縮できる。
なお、上記実施の形態では薄膜太陽電池1と太陽電池モジュール2として、単層アモルファスシリコン太陽電池を用いたものについて説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。
例えば、薄膜太陽電池と太陽電池モジュールとして、アモルファスシリコンゲルマニウム太陽電池や、アモルファスシリコン太陽電池またはアモルファスシリコンゲルマニウム太陽電池と微結晶シリコンをはじめとする結晶質シリコン太陽電池や結晶質シリコンゲルマニウム太陽電池とを各1から複数層に積層させた多接合型(タンデム型)太陽電池のような他の種類の薄膜太陽電池にも同様に適用可能である。
また、上記実施形態では、本発明を太陽電池モジュール2の特性を評価する方法に適用して説明したが、太陽電池モジュール2の特性評価に限られることなく、太陽電池モジュール2を構成する太陽電池セルの特性を評価する方法に適用してもよく、特に限定するものではない。
更に本発明は、金属基板などのような非透光性基板上に製造された、基板とは反対の側から光が入射するタイプの太陽電池にも同様に適用可能である。
本発明の第1の実施形態の太陽電池モジュールの製造方法により製造される太陽電池モジュールの構成を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における透明導電層を形成する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における透明導電層溝を形成する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における光電変換層を積層する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における接続溝を形成する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における裏面電極層を積層する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における光電変換層溝を加工する工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における絶縁溝を加工する工程を説明する模式図である。 図9の絶縁溝の構成を説明する薄膜太陽電池を裏面電極層側から見た図である。 薄膜太陽電池を基板側から見た図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における端子箱を取り付ける工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における密封工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における性能検査工程を説明する模式図である。 図1の薄膜太陽電池の製造工程における外観検査工程を説明する模式図である。 本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。 光照射時間に対する太陽電池モジュールの出力変化を説明するグラフである。 本実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価の詳細を説明するフローチャートである。 本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。 本発明の第2の実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。 本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。 本発明の第3の実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。 本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。 本発明の第4の実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。 本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。 本発明の第5の実施形態における太陽電池モジュールの光劣化現象の評価を説明するフローチャートである。 本実施形態における太陽電池モジュールにおける安定化出力の推定方法を説明するグラフである。
符号の説明
2 太陽電池モジュール(光電変換装置)
23A アモルファスi層(アモルファスシリコン層)
V 基準値
V1 第1出力値
V2 第2出力値
Ts 安定化期間
Vs 安定化出力値
Vma,Vmb 中間出力値
S2 製造ステップ
S3 評価ステップ
S11,S42,S51 第1取得ステップ
S12,S52 第2取得ステップ
S13,S43 推定ステップ
S14 評価ステップ
S31 初期取得ステップ
S41 基準取得ステップ
S44 補正ステップ
S53 第3取得ステップ

Claims (6)

  1. 少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置に対して光を照射してから、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の前記光電変換装置の出力値である第1出力値を取得する第1取得ステップと、
    光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化した後であって、前記第1出力値の取得から所定期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である第2出力値を取得する第2取得ステップと、
    前記第1出力値および前記第2出力値に基づいて、前記光電変換装置の出力値が安定する安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である安定化出力値を推定する推定ステップと、
    前記安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、推定された前記安定化出力値とに基づいて前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、
    を有することを特徴とする光電変換装置の特性評価方法。
  2. 前記第1取得ステップと前記第2取得ステップとの間に、前記光電変換装置の出力値である中間出力値を取得する中間取得ステップを有し、
    前記推定ステップにおいて、さらに、前記中間出力値を用いて前記安定化出力値を推定することを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置の特性評価方法。
  3. 前記光電変換装置に対して光を照射する前の前記光電変換装置の出力値である初期出力値を取得する初期取得ステップを有し、
    前記推定ステップにおいて、前記初期出力値および前記第1出力値に基づいて、前記出力値の傾きである初期傾きを算出し、
    該初期傾きに基づいて、前記出力値の傾きが変化した後の傾きである予測傾きを推定し、
    前記第2出力値および前記予測傾きに基づいて、前記安定化出力値を推定することを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置の特性評価方法。
  4. 少なくともアモルファスシリコン層を有する一の光電変換装置に対して光を照射した際の前記一の光電変換装置の出力値の変化を取得する基準取得ステップと、
    前記一の光電変換装置、または、少なくともアモルファスシリコン層を有する他の光電変換装置に対して光を照射した際の前記他の光電変換装置の出力値であって、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の出力値である複数の第1出力値を取得する第1取得ステップと、
    前記複数の第1出力値に基づいて、前記一または他の光電変換装置の出力値が安定する安定化期間が経過した際の前記一または他の光電変換装置の出力値である安定化出力値を推定する推定ステップと、
    前記基準取得ステップにおいて取得された出力値の変化に基づいて、推定された前記安定化出力値を補正する補正ステップと、
    前記安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、補正された前記安定化出力値とを比較して前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、
    を有することを特徴とする光電変換装置の特性評価方法。
  5. 少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置に対して光を照射した際の前記光電変換装置の出力値であって、光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化する前の前記光電変換装置の出力値である第1出力値を取得する第1取得ステップと、
    光照射時間の対数に対する前記光電変換装置の出力値の傾きが変化した後であって、前記第1出力値の取得から所定期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値である第2出力値を取得する第2取得ステップと、
    直近に取得された前記出力値との差が所定範囲内に収まる回数が所定回数に達するまで、前記第2出力値の取得後も、前記所定期間ごとに前記光電変換装置の出力値の取得を繰り返して安定化出力値を取得する第3取得ステップと、
    安定化期間が経過した際の前記光電変換装置の出力値の基準値と、前記安定化出力値とを比較して前記光電変換装置の特性を評価する評価ステップと、
    を有することを特徴とする光電変換装置の特性評価方法。
  6. 少なくともアモルファスシリコン層を有する光電変換装置を製造する製造ステップと、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の特性評価方法に基づいて、前記製造ステップにより製造された前記光電変換装置の特性評価を行う評価ステップと、
    を有することを特徴とする光電変換装置の製造方法。
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