JP2009200172A - 光半導体装置の製造方法、および光半導体装置の製造装置 - Google Patents

光半導体装置の製造方法、および光半導体装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光の輝度および色度を安定化させ、信頼性に優れる光半導体装置を製造する。
【解決手段】半導体チップ1が固着された回路基板10を、上型21aと下型21bとからなる金型21を用いて、半導体チップ1からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂31を硬化して封止する光半導体装置の製造方法であって、金型21のキャビティ26を形成する上型21aが、回路基板10の樹脂封止面に密着するように、金型21を締めるステップと、回路基板10を固定した金型21を傾けた状態に設置するステップと、傾斜状態に設置した金型21のキャビティ26に、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で、蛍光体粒子を含む液状樹脂31を流し込むステップとを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、光半導体装置の製造方法、および光半導体装置の製造装置に関するものであり、詳細には、光半導体装置の製造工程における樹脂封止技術に関する。
発光ダイオードなどの半導体装置は、基板に装着した半導体チップを樹脂により封止したパッケージ構造を有している。従来、封止樹脂としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が一般的に使用されてきた。しかし、発光ダイオードの高輝度化に伴い、熱による硬化樹脂の変色や信頼性の低下が問題視されている。そのため、近年では、弾性や耐熱性、高密着性などの性能を有する樹脂材料として、熱硬化性樹脂のうち、例えば、硬化性シリコーン樹脂などのニーズが高まっている。これに伴って、使用される樹脂材料は、低粘度である液状材料に変わってきている。
半導体チップなどを樹脂で封止する方法には、例えば、射出成形法、トランスファー成形法、ファインモールド(FM成形)法、および圧縮成形法などの種々の方法が提案されている。
射出成形法は、固着した半導体チップとダイボンディングワイヤーで接続された基板を金型にインサートさせ、射出成形機を使用して、低粘度の液状材料を上記金型のキャビティ内に射出充填して、上記液状材料を硬化させることにより成型する方法である(例えば、特許文献1参照。)。
トランスファー成形法は、固着した半導体チップとダイボンディングワイヤーで接続された基板を金型にインサートさせ、圧力を加えて液状化させた熱硬化性樹脂を上記金型のキャビティ内に圧入して、上記液状樹脂を熱硬化させることにより成型する方法である(例えば、特許文献2参照。)。圧縮成型法は、熱硬化性樹脂を金型のキャビネット内に入れ、圧力および熱を加え成型する方法である。
ファインモールド法は、トランスファー成形法や圧縮成型法の成型法に加えて離型フィルムを使用し、離型フィルムを金型のキャビティ面に強制的に吸引して、キャビティ面の形状に沿って確実にフィットさせた後に、熱硬化性樹脂をキャビティ内に供給し、半導体チップが搭載された基板をセットしプレス機構にてクランプして、熱硬化性樹脂を硬化させることにより成型する方法である(例えば、特許文献3,4参照。)。
ところで、発光ダイオードには、白色光を発する白色発光ダイオード(以下、白色LEDと略記する。)がある。代表的な白色LEDは、青色LEDチップの周囲に、青色光を吸収することで黄色発光する黄色系蛍光体粒子を分散させて白色光を得る白色LEDである。このような白色LEDにおいて、高品質の白色光を得るためには、封止樹脂の厚さと蛍光体粒子の均一性とを高精度で制御しなければならない。しかし、低粘度が故に、封止用の液状材料は、樹脂封止する際にエアー(気泡)を巻き込み易い性質を有している。白色LEDにおいて、封止樹脂に巻き込まれたエアーは、色度、輝度、および信頼性の低下を招く。
そこで、液状材料を専用に成形するLIM型射出成形機が知られている。この種の成型機では、特許文献1に開示されているような、金型を立ててセットする縦型射出成型機や、特許文献5に開示されているような、金型を寝かせてセットする横型射出成形機が主流である。樹脂封止する際のエアー巻き込みを回避する方法としては、縦型射出成型機の方が優れている。
特開2006−150648号公報(平成18年6月15日公開) 特開2002−76444号公報(平成14年3月15日公開) 特開2005−305954号公報(平成17年11月4日公開) 特開2006−93354号公報(平成18年4月6日公開) 特開2000−158498号公報(平成19年8月2日公開)
しかしながら、縦型射出成型機を使用する場合、白色LEDの樹脂封止では、液状材料の供給中に下方へ蛍光体粒子および光拡散物質が沈降してしまい、上方下方で蛍光体粒子および光拡散物質のバラツキが発生する。それゆえ、縦型射出成型機を使用する場合、白色LEDの色度バラツキの原因となるという問題点を有している。
また、特許文献2で開示されているような、トランスファー成形により樹脂材料を充填する方法では、上型と下型とからなる二型構造の金型を用いて、封止樹脂の厚みを精度良くコントロールすることができるという利点があるが、発光ダイオードに接続してあるダイボンディングワイヤーに、封止樹脂の流動圧力により、変形や断線を引き起こすという問題点がある。しかも、白色LEDでは光拡散物質の均一性に高い精度が必要であるにも関わらず、射出圧力が高いために、キャビティ内や基板内において光拡散物質の偏りが発生するので、光拡散物質の分散の均一性が良くない。
さらに、トランスファー成形用の二型構造の金型では、成型後の硬化樹脂を金型から離型する際、硬化樹脂が高密着性の樹脂の場合型面に付着しやすい。それゆえ、キャビティ面から硬化樹脂をうまく離型するために、シリコーンオイルやフッ素化合物を主成分とした離型剤をキャビティ面に塗布する方法が用いられる。しかし、硬化樹脂の表面に離型剤が転写され、色度、輝度および信頼性に影響を与える場合がある。
これに対して、特許文献3,4に開示されているようなファインモールド法は、硬化後、エアーブローなどにより硬化樹脂を離型フィルムごと取り出すので、離型し難いという問題はない。しかし、離型フィルムを毎回交換する必要があるため、コストアップが発生するという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、光の輝度および色度を安定化させ、信頼性に優れる光半導体装置を製造することができる光半導体装置の製造方法、および光半導体装置の製造装置を提供することにある。
本発明の光半導体装置の製造方法は、上記課題を解決するために、光素子が固着された回路基板を、上型と下型とからなる金型を用いて、上記光素子からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂を硬化して封止する光半導体装置の製造方法であって、上記金型のキャビティを形成する型が、上記回路基板の樹脂封止面に密着するように、上記金型を締めるステップと、上記回路基板を固定した金型を、傾けた状態に設置するステップと、上記傾斜状態に設置した金型のキャビティに、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で、上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、傾斜状態に設置した金型のキャビティに、蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むことにより、液状樹脂充填中の蛍光体粒子の沈降が抑制される。また、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲といった、極めて低圧または低速で、蛍光体粒子を含む液状樹脂を金型のキャビティへ流し込むので、液状樹脂充填中の蛍光体粒子のバラツキが抑制される。
よって、充填した液状樹脂内に蛍光体粒子が均一に分布されるので、液状樹脂を硬化させ成形した後の光半導体装置の色度バラツキを低減することが可能となり、光半導体装置から発せられる光の輝度および色度を安定化させ、個体差を小さくすることが可能となる。したがって、信頼性に優れる光半導体装置を製造することが可能となる。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記金型のキャビティを形成する型には、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなるものを使用することが望ましい。または、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記金型のキャビティを形成する型には、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなる入れ子がキャビティ側に設けられていることが望ましい。これにより、金型のキャビティ内に流し込まれた液状樹脂が硬化した後、硬化樹脂を型から取り外す際、硬化樹脂は、離型性に優れたポリテトラフルオロチレン樹脂からなる型に接しているので、容易に離型することが可能となる。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記金型のキャビティを形成する型には、上記光素子を装着する回路基板面の位置に、上記金型のキャビティに上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込む供給口が設けられており、上記回路基板を固定した金型を傾けた状態に設置するとき、上記供給口が設けられている端側が下方となるように傾けることが好ましい。これにより、液状樹脂内に蛍光体粒子を均一に分布させるように、金型のキャビティに好適に液状樹脂を充填することが可能となる。
また、液状樹脂を注入中に蛍光体粒子が供給口側に沈降することを抑制するために、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記回路基板を固定した金型が地面となす傾斜角度θは、5°<θ≦25°であることが望ましい。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記供給口から上記金型のキャビティに上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むとき、上記回路基板を固定した金型を傾けたときのキャビティの上方に設けられた空気路により、該キャビティ内の空気を排出させることが好ましい。
上記の構成によれば、流し込んだ液状樹脂は、金型のキャビティ内で下方から上方に充填されていくので、その上方に空気路が設けられていることにより、充填した液状樹脂に気泡が混入することを防止することが可能となる。
なお、上記金型のキャビティを形成する型に、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなる入れ子がキャビティ側に設けられている場合は、上記空気路は、上記入れ子の一部に設けられていることが望ましい。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記液状樹脂は、光拡散物質をさらに含んでいることが好ましい。これにより、充填した液状樹脂内に蛍光体粒子に加えて光拡散物質が均一に分布されるので、光半導体装置から発せられる光の輝度および色度を向上させ、信頼性に非常に優れる光半導体装置を製造することが可能となる。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記光素子は、上記回路基板の金属部分とボンディングワイヤーにより電気的に接続されていることが好ましい。回路基板を封止する際、低圧または低速で蛍光体粒子を含む液状樹脂が流し込んでいるので、上記の構成であっても、ボンディングワイヤーの変形や断線が発生しないように成形することが可能となる。
また、本発明の光半導体装置の製造方法は、上記光半導体装置は、発光ダイオードであることが好ましい。これにより、高品質な発光ダイオードを製造することが可能となる。
また、本発明の光半導体装置の製造装置は、光素子が固着された回路基板を、上型と下型とからなる金型を用いて、上記光素子からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂を硬化して封止する光半導体装置の製造装置であって、上記上型と下型とで挟まれ固定された回路基板とともに上記金型を所定の角度で傾斜させて静置する機構と、上記傾斜された金型のキャビティに、上記液状樹脂を、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で流し込む機構とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、金型のキャビティには、回路基板とともに金型が所定の角度で傾斜されて静置された状態で、蛍光体粒子を含む液状樹脂が流し込まれることにより、液状樹脂充填中の蛍光体粒子の沈降が抑制される。また、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲といった、極めて低圧または低速で、蛍光体粒子を含む液状樹脂が金型のキャビティへ流し込まれるので、液状樹脂充填中の蛍光体粒子のバラツキが抑制される。
よって、充填した液状樹脂内に蛍光体粒子が均一に分布されるので、液状樹脂を硬化させ成形した後の光半導体装置の色度バラツキを低減することが可能となり、光半導体装置から発せられる光の輝度および色度を安定化させ、個体差を小さくすることが可能となる。したがって、信頼性に優れる光半導体装置を製造することが可能となる。
以上のように、本発明の光半導体装置の製造方法は、上型と下型とからなる金型のキャビティを形成する型が、光素子が固着された回路基板の樹脂封止面に密着するように、上記金型を締めるステップと、上記回路基板を固定した金型を傾けた状態に設置するステップと、上記傾斜状態に設置した金型のキャビティに、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で、上記光素子からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むステップとを含む方法である。
それゆえ、傾斜状態に設置した金型のキャビティに、蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むことにより、液状樹脂充填中の蛍光体粒子の沈降が抑制される。また、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲といった、極めて低圧または低速で、蛍光体粒子を含む液状樹脂を金型のキャビティへ流し込むので、液状樹脂充填中の蛍光体粒子のバラツキが抑制される。
よって、充填した液状樹脂内に蛍光体粒子が均一に分布されるので、液状樹脂を硬化させ成形した後の光半導体装置の色度バラツキを低減することができ、光半導体装置から発せられる光の輝度および色度を安定化させ、個体差を小さくすることができる。したがって、信頼性に優れる光半導体装置を製造することができる光半導体装置の製造方法を提供するという効果を奏する。
また、本発明の光半導体装置の製造装置は、上型と下型とで挟まれ固定された回路基板とともに金型を所定の角度で傾斜させて静置する機構と、上記傾斜された金型のキャビティに、上記液状樹脂を、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で流し込む機構とを備えている構成である。
それゆえ、金型のキャビティには、回路基板とともに金型が所定の角度で傾斜されて静置された状態で、蛍光体粒子を含む液状樹脂が流し込まれることにより、液状樹脂充填中の蛍光体粒子の沈降が抑制される。また、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲といった、極めて低圧または低速で、蛍光体粒子を含む液状樹脂が金型のキャビティへ流し込まれるので、液状樹脂充填中の蛍光体粒子のバラツキが抑制される。
よって、充填した液状樹脂内に蛍光体粒子が均一に分布されるので、液状樹脂を硬化させ成形した後の光半導体装置の色度バラツキを低減することができ、光半導体装置から発せられる光の輝度および色度を安定化させ、個体差を小さくすることができる。したがって、本発明の光半導体装置の製造装置は、信頼性に優れる光半導体装置を製造することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明は、光素子が固着され、かつ該光素子とボンディングワイヤーにより接続された回路基板が、液状樹脂により封止された構造を有する光半導体装置の製造方法に関するものであり、特に、樹脂封止工程に特徴点を有するものである。回路基板に固着された光素子を樹脂により封止したパッケージ構造を有する光半導体装置としては、発光ダイオード(発光装置)がある。
以下で説明する実施例では、光半導体装置の一例として発光ダイオードを用い、最初に発光ダイオードの構成、次に樹脂封止工程において使用する樹脂封止装置の構成、最後に樹脂封止方法について順番に説明する。なお、本実施例では光半導体装置の一例として発光ダイオードを用いて説明するが、これに限るものではなく、本発明は幅広い種類にわたる光半導体装置の製造に適応することができる。
(発光ダイオードの構成)
図1は、発光ダイオードAの一構成例を示す側面断面図である。
図1に示すように、発光ダイオードAは、半導体チップ1(光素子)、基板2、第1端子3、第2端子4、ワイヤ5(ボンディングワイヤー)、第1封止材6、および第2封止材9により構成されている。ここで、基板2を基準にして、半導体チップ1が設けられている側を発光ダイオードAの表側とし、半導体チップ1が設けられている側と反対側を発光ダイオードAの裏側とする。
半導体チップ1は、青色光を発するLEDチップである。半導体チップ1は、第1端子3の上に固着(ボンディング)されている。半導体チップ1の表面には、半導体チップ1に電力を供給するチップ端子が少なくとも2つ設けられている。ワイヤ5は、半導体チップ1のチップ端子と第1端子3とを、および、半導体チップ1のチップ端子と第2端子4とを、それぞれ電気的に接続する。
基板2には、第1端子3と第2端子4とが形成されている。第1端子3と第2端子4とは、基板2の表面のほぼ全面にわたって互いに絶縁されるように形成されるとともに、基板2の側面をそれぞれ介して、基板2の裏面に延びるように形成されている。第1端子3および第2端子4は、銅からなり、互いに逆の極性になるように、基板2の裏面に形成されている部分が外部端子に接続される。
第1封止材6は、基板2上に設けられた半導体チップ1およびワイヤ5を少なくとも覆うように被覆されている。第1封止材6は、エポキシやシリコーンをベースとした透明または半透明の樹脂材料からなり、蛍光体粒子7および光拡散物質8が予め混合されている。すなわち、蛍光体粒子7および光拡散物質8を含む第1封止材6が、基板2上に供給されている。
なお、光拡散物質8を含まない構成であっても蛍光体粒子7の沈降は、封止樹脂(第1封止材6)を低速で注入することや、緩やかな角度に金型を傾けることで十分抑制できるが、光拡散物質8(沈降防止材)を混入すると、さらに蛍光体粒子7の沈降を抑制することができる。
蛍光体粒子7は、半導体チップ1からの発光の少なくとも一部を吸収し、波長変換して異なる波長の光を発光する。例えば、第1封止材6内において、半導体チップ1から発した青色光が、蛍光体粒子7により黄色光に変換されるとする。この場合、半導体チップ1から発した青色光と蛍光体粒子7から発した黄色光との合成によって、第1封止材6から白色光が出射される。また、光拡散物質8により、第1封止材6と第2封止材9との界面全域から白色光が出射される。
第2封止材9は、第1封止材6と該第1封止材6が設けられていない基板2の表面とを覆い、かつ発光ダイオードAの外形形状をなすように被覆されている。第2封止材9は、第1封止材6から出射された光を、減衰無く、発光ダイオードAの外部に出射するような樹脂材料からなればよい。第1封止材6および第2封止材9の樹脂材料としては、例えばシリコーンなどの熱硬化性樹脂が好ましい。
上記構成を有する発光ダイオードAは、第1端子3および第2端子4が外部端子にそれぞれ接続されるように裏側がプリント基板などに実装され、第1端子3、ワイヤ5、半導体チップ1、ワイヤ5、および第2端子4とつながる経路を導電させ、半導体チップ1を発光させることにより、第2封止材9の露出面から白色光が出射される。
また、発光ダイオードAでは、第1封止材6および第2封止材9により2段階で樹脂封止が行われているが、第2封止材9を用いずに、第1封止材6のみで発光ダイオードAの外形形状をなすように被覆して構成してもよい。
図2は、発光ダイオードBの一構成例を示す側面断面図である。
図2に示すように、発光ダイオードBは、発光ダイオードAの構成から第2封止材9を除いた構成と同様の構成を有している。つまりは、第1封止材6が、発光ダイオードBの外形形状をなすように基板2の表面全域に被覆されている。これにより、発光ダイオードBでは、樹脂封止部分の全域に、蛍光体粒子7および光拡散物質8が散らされているので、発光ダイオードAよりも発光強度が大きい。
なお、発光ダイオードAおよび発光ダイオードBでは、半導体チップ1は1つ設けられているが、少なくとも1つ設けていればよく、所望する発光強度に応じて決定すればよい。また、発光ダイオードAおよび発光ダイオードBでは、表側のみに半導体チップを備え樹脂材料で封止する構成であったが、これに限らず、パッケージ仕様に応じて両側を樹脂材料で封止する構成でもよい。
また、半導体チップ1は、基板2の第1端子3の上に固着される構成に限らず、第2端子4の上に固着されたり、回路パターンが形成されたリードフレームの上に固着されていてもよい。半導体チップ1は、伝導性または非伝導性の接着剤で固着される。
発光ダイオードAおよび発光ダイオードBは、初期工程から個別に製造されるのではなく、1枚の大きな基板に、複数の半導体チップ1が配置・固着され、ワイヤ5が接続されて、樹脂材料で封止された後、最終的にブレードにより切断されて個片化されている。
(樹脂封止装置の構成)
図3は、樹脂封止装置20の一構成例を示す側面断面図である。
図3に示すように、樹脂封止装置20は、上型21aと下型21bとからなる金型21に、樹脂封止を行う回路基板10をインサートさせて、ノズルタッチ面24(供給口)から樹脂を流し込むことにより、回路基板10の片面側のみに樹脂封止を行う構成を有している。なお、図3では樹脂封止装置20において本発明の特徴点となる箇所を示しており、樹脂封止装置20における図示しない残りの部分は、従来の一般的な構成で実現可能である。
金型21では、上型21aが可動型となり、下型21bが固定型となっている。上型21aおよび下型21bは、金属からなる。上型21aは、断面コの字型の形状を有しており、断面コの字型の開口側が下型21bに対面するように設置されている。上型21aの凹部には、該凹部に嵌合した断面コの字型の形状を有する入れ子22が設けられている。下型21bは平板形状を有している。上型21aと下型21bとを閉じると、金型21には、入れ子22と下型21bとにより囲まれるキャビティ26が形成されている。
上型21aの内部および下型21bの内部には、ヒーター23がそれぞれ設けられている。ヒーター23は、キャビティ26を一様に温めるように配設されており、例えば、棒状のものが等間隔で配設されている。
上型21aの上方側の表面(下型21bに対向する面とは反対側の面)における中央位置よりも端側へオフセットさせた位置に、ノズルタッチ面24(スプルブッシュ)が設けられている。ノズルタッチ面24は、後述する射出機構部の射出口が容易に嵌まるような窪み形状を有している。ノズルタッチ面24は、上型21aの上方側の表面に垂直な方向に、外部から、上型21aおよび入れ子22を通ってキャビティ26に抜ける通路が形成されている。これにより、外部からキャビティ26に封止材料が流し込まれる。
入れ子22には、エアーベント25(空気路)が設けられている。エアーベント25は、入れ子22における断面コの字型の開口側の面であり、ノズルタッチ面24が配設されている側とは反対側に、ノズルタッチ面24の通路と略垂直な方向に溝形状を有するように形成されている。エアーベント25は、気泡を放出させる空気逃げとしての役割を有している。エアーベント25は上型21aへ設けてもよいが、キャビティ26に流し込まれた封止材料が上型21aと接する事を回避するためにも、入れ子22に設けることが望ましい。
入れ子22は、封止樹脂材料との離型性(剥離性)を目的として、ポリテトラフルオロチレン樹脂(PTFE)からなっているが、これに限らず、金型温度に耐える耐熱性、かつ封止材料と容易に離型できる材料であればよい。このような材料としては、例えば、テトラフルオロチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、テトラフルオロチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂(FEP)、エチレン−テトラフルオロチレン共重合体樹脂(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリブチレンナフタレート(PBN)がある。
上記構成を有する樹脂封止装置20により、回路基板10の片面側が樹脂封止される。回路基板10は、例えば発光ダイオードA,Bを作製する場合、半導体チップ1、第1端子3、第2端子4、およびワイヤ5が複数設けられる、個片化される前の大きな基板である。回路基板10は、第1封止材6により封止される際、裏側の面が下型21bに接し、表側の面すなわち半導体チップ1が設けられている側が入れ子22に対向するように、金型21に挟まれる。言い換えると、金型21のキャビティ26は、回路基板10にて蓋をされたような形態となる。なお、図3では、簡略化のために、回路基板10における第1端子3、第2端子4、およびワイヤ5の図示は省略している。
樹脂封止装置20は、回路基板10の片面側のみに樹脂封止を行うように構成されているが、勿論、回路基板10の両面側に樹脂封止を行うように構成させてもよく、上型21aが可動型で下型21bが固定型に限るわけでもない。また、樹脂封止装置20では、入れ子22が設けられた上型21aを用いたが、入れ子22を設けずに、上型21aのみでキャビティ26を形成するように構成させてもよい。この場合、上型21aは、ポリテトラフルオロチレン樹脂により構成される。
また、樹脂封止装置20は、後述する樹脂封止を行う際、成形装置(製造装置)の設置台に設置される。樹脂封止装置20への樹脂注入は、回路基板10が固定された樹脂封止装置20を所定の角度で傾斜させて静置して行うので、上記設置台は、樹脂封止装置20を所定の角度で傾斜させて静置する機構として構成されている。
具体的には、図4に示すように、樹脂封止装置20は、基台32に設けられた軸34に固定されているL字型台33の上に搭載される。L字型台33は、軸34周りに所定の角度の範囲で回転可能に、断面L字型の直角部分を軸34が貫通して固定されている。
また、基台32には、樹脂封止装置20の重量を支え、所定の角度で安定して支持するために、L字型台33を所定の角度に傾斜させてL字型台33の一端を保持する保持部35が設けられている。保持部35は、基台32の表面に対して垂直に立設しており、基台32にまで達する細長い穴37が形成されている。この穴37に固定ねじ36のねじ部を通し、固定ねじ36をL字型台33の一端の側面に取り付けることによって、L字型台33を、基台32に対して所定の角度に傾けて静置させている。固定ねじ36を緩めて、L字型台33を、前記軸34を中心として保持部35に沿って移動させることで所望の傾斜角度に調整でき、固定ねじ36を締めて所望の傾斜角度に固定できるようになっている。
なお、樹脂封止装置20を所定の角度に傾け保持する機構は、上述した構成に限らず、樹脂封止装置20の重量や角度調整の要求精度などに応じて、適宜周知の機構を適用しても構わない。
(樹脂封止方法)
本実施例では、一例として、上述した発光ダイオードBを作製するために、上述した樹脂封止装置20を用いて樹脂封止を行う場合について説明する。以下では、まず、発光ダイオードBの全体的な製造工程について簡単に説明し、その次に、その製造工程における樹脂封止装置20を用いた樹脂封止方法について詳細に説明する。
発光ダイオードBの製造工程では、始めに、回路基板10に、第1端子3および第2端子4をエッチングにより形成する。回路基板10の表面では、後に発光ダイオードBに個片化することを考慮して、切断幅(切断ライン)と発光ダイオード形成領域とが設定されている。
続いて、半導体チップ1を、回路基板10の半導体チップ1の搭載部分に連続してボンディングする。このとき、チップ端子が設けられている面が上側に位置するように、半導体チップを固着する。そして、半導体チップ1のチップ端子と回路基板10の第1端子3とを、また、該半導体チップ1の別のチップ端子と第2端子4とを、従来のワイヤボンディングプロセスにより、ワイヤ5を用いてそれぞれ接続する。
続いて、ワイヤボンディングを完了した回路基板10を、樹脂封止装置20にセットする。すなわち、回路基板10を金型21にインサートするようにセットする。そして、半導体チップ1およびワイヤ5などを覆うように、回路基板10上に液状樹脂を供給する。そして、上型21aと下型21bとを閉じたまま熱を与えて液状樹脂を硬化させた後、上型21aを上方に移動させて、上型21aの入れ子22から硬化樹脂を離型する。そして、高温条件下でアフターキュアを行う。例えば、150℃程度のオーブンで5時間程度、アフターキュアすればよい。
続いて、樹脂封止した回路基板10を、樹脂封止装置20から切断装置にセットする。そして最終的に、ブレードにより、切断ラインに沿って回路基板10を切断する。これにより、個片化された発光ダイオードBが作製され得る。
次いで、発光ダイオードBの製造工程における樹脂封止装置20を用いた樹脂封止方法について、詳細に説明する。
図4は、樹脂封止装置20において、回路基板10をインサートさせた金型21に、液状樹脂31を流し込んでいる際の様子を示す図である。
ワイヤボンディングを完了した回路基板10を樹脂封止装置20にセットした後、詳細には、回路基板10の裏側の面が下型21bに接し、かつ半導体チップ1が設けられている側の面が入れ子22に対向するように、回路基板10を上型21aと下型21bとで挟んだ後、上型21aと下型21bとをクランプする。このとき、入れ子22が、回路基板10の半導体チップ1が設けられている側の面(樹脂封止面)に、隙間なく確実に密着するように、上型21aと下型21bとを締める。クランプの方法としては、例えば、上型21aと下型21bとをネジ27により締め付ける方法を行う。
続いて、回路基板10を固定した樹脂封止装置20を、上型21aが上位に位置するようにL字型台33に載せる。そして、固定ねじ36の締め付け位置を調整することにより、ノズルタッチ面24が設けられている側が下方となり、地面となだらかな角度θ(5<θ≦25°)をなすように、金型21を傾けた状態に設置する。そして、上記のように設置した金型21に対して、ノズルタッチ面24に射出機構部30の射出口をタッチさせながら、液状樹脂31を流し込む。
射出機構部30は成形装置に備えられており、液状樹脂31が射出した分、随時補給される仕組みとなっている。液状樹脂31は、回路基板10上の封止材料となるものであり、発光ダイオードBを作製する場合、蛍光体粒子7および光拡散物質8を含む第1封止材6に相当する。
なお、クランプする場合、既存のクランプ装置を使用してもよいが、その場合クランプ装置自身を角度θだけ傾ける必要がある。また、射出機構部30を有した成形装置の場合では、図4に示すような、金型21を角度θだけ傾けて設置できるような機構に限らず、樹脂封止装置20自身を角度θ傾けることで対応させてもよい。
液状樹脂31を流し込む際には、エアーによる圧送やプランジャによる機械的な注入により流し込む。低粘度の液状樹脂31は、圧送中や注入中にエアー(気泡)を巻き込み易い性質を有している。このため、0.03(cc/sec)〜1.0(cc/sec)といった極めて低圧または低速で、液状樹脂31を金型21のキャビティ26内へ流し込む。
これにより、液状樹脂31は、キャビティ26内において下から上に移動するとともに、キャビティ26内の気泡を浮上させながら充填されていく。そして、上方まで浮上した気泡は、入れ子22に設けたエアーベント25から放出される。
キャビティ26内に液状樹脂31を満たした後、金型21を傾けたまま、熱を加えて液状樹脂31を硬化させる。そして硬化後、金型21を元の位置に戻し、上型21aを上方に移動させて、液状樹脂31の硬化後の形態である第1封止材6により封止された回路基板10を離型する。
従来では、蛍光体粒子および光拡散物質を含む液状樹脂は、シリンジの様な容器に入れられ、定量吐出装置を用いて半導体チップ上に供給されていた。毎回、一定量を正確に供給することは本質的に困難であるため、半導体チップ上に供給される蛍光体粒子および光拡散物質の量は、サンプル毎によって異なってしまう。また、半導体チップ上に供給する方法では、半導体チップからの厚みの均一性がなく、ここでも蛍光体粒子および光拡散物質の量は異なってしまっていた。
また、蛍光体粒子および光拡散物質を混合させた液状樹脂を成形する際、高圧での注入では、ノズルタッチを行うゲート側とエアーを放出するエアーベント側とにおいて蛍光体粒子および光拡散物質のバラツキが発生していた。さらには、従来の縦型射出成型機のように金型を立ててセットする方法においても、液状樹脂を注入中に蛍光体粒子および光拡散物質がゲート側に沈降してしまい、ゲート側とエアーベント側とにおいて蛍光体粒子および光拡散物質のバラツキが発生していた。
青色光と蛍光体粒子および光拡散物質との組み合わせにより白色光を得る発光ダイオードでは、蛍光体粒子および光拡散物質のバラツキは、そのまま色度バラツキにつながり、製品歩留りが低下する。
これに対し、上述した樹脂封止方法では、傾斜状態に設置した金型21のキャビティ26に、蛍光体粒子7および光拡散物質8を含む液状樹脂31を流し込むことにより、液状樹脂31充填中の蛍光体粒子7および光拡散物質8の沈降が抑制される。また、低圧または低速で蛍光体粒子7および光拡散物質8を含む液状樹脂31を流し込むことにより、液状樹脂31充填中の蛍光体粒子7および光拡散物質8のバラツキが抑制される。
よって、充填した液状樹脂31内に蛍光体粒子7および光拡散物質8が均一に分布されるので、液状樹脂31を硬化させ成形した後の発光ダイオードBの色度バラツキを低減することが可能となる。それゆえ、発光ダイオードBから発せられる光の輝度および色度を安定化させ、個体差を小さくすることが可能となる。したがって、信頼性に優れる発光ダイオードBを製造することが可能となる。
また、ノズルタッチ面24が設けられている側を下方、エアーベント25が設けられている側を上方に金型21をなだらかに傾けた状態にして、液状樹脂31を流し込んでいるので、キャビティ26内における、樹脂注入側であるゲート側(ノズルタッチ面24が設けられている側)とエアーを放出するエアーベント側(エアーベント25が設けられている側)とにおいて、蛍光体粒子7および光拡散物質8のバラツキを抑えることが可能となる。さらに、流し込んだ液状樹脂31は、金型21のキャビティ26内で下方から上方に充填されていきながら、エアーはエアーベント25に排出される。よって、充填した液状樹脂31に気泡が混入することを防止することが可能となる。
また、上型21aと下型21bとからなる二型構造の金型21を用いることにより、封止樹脂(第1封止材6)の厚みおよび形状を精度良くコントロールすることが可能となる。さらに、入れ子22が離型性に優れたポリテトラフルオロチレン樹脂からなることにより、金型21のキャビティ26内に流し込まれた液状樹脂31が硬化した後、硬化樹脂を型から取り外す際、硬化樹脂は、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなる型に接しているので、容易に離型することが可能となる。
また、トランスファー成形などでは、半導体チップに接続してあるボンディングワイヤーが封止樹脂の流動圧力により、変形や断線を起こすという問題があるが、上述した樹脂封止方法では、低圧または低速で液状樹脂31を射出充填し成形しているので、ワイヤ5の変形や断線が発生しないように成形することが可能である。
このように、金型21をなだらかな傾斜状態で設置し、かつ、低圧または低速で液状樹脂31を注入する樹脂封止方法は、半導体チップの光と蛍光体粒子および光拡散物質との組み合わせにより白色光などを得る発光ダイオードの製造において最も有効となる。また、白色光などを得るためには、液状樹脂31に少なくとも蛍光体粒子7を含んでいればよい。さらに光拡散物質8を加えることにより、発光ダイオードBから発せられる光の輝度および色度を向上させることが可能である。
なお、上述した樹脂封止方法では、発光ダイオードBを用いる場合について説明したが、これに限るわけではない。例えば、4つ以上の半導体チップ1を含む発光ダイオード、また、マトリクス状の多数の半導体チップ1を含む発光ダイオード、などの製造にも同様の適用が可能であり、同様の効果が得られる。
また、本実施例では、図4に示したように、上型21aを上位に設置してノズルタッチおよび樹脂注入を実施しているが、これに限らず、図5に示すように、上型21aと下型21bとを上下反対に設置した状態で、下側から樹脂注入を実施してもよい。
図5は、下型21bが上位に位置するように設置した樹脂封止装置20に、液状樹脂31を流し込んでいる際の様子を示す図である。
図5に示すように下側から液状樹脂31を注入する場合、樹脂封止装置20がL字型台33から動いてしまう。そこで、L字型台33に取り付けられた押さえ固定部39と、押さえ固定部39に固定された押さえ部38とが設けられている。押さえ部38により樹脂封止装置20を押さえることで、樹脂封止装置20を動かないように固定することが可能となっている。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、半導体チップがボンディングされた基板上を樹脂で封止する樹脂封止技術に関する分野に好適に用いることができるだけでなく、封止樹脂に何らかの物質を均一に分布させる必要がある半導体装置に関する分野、例えば、発光ダイオードに関する分野に好適に用いることができ、さらには、半導体装置を備える機器の分野にも広く用いることができる。
発光ダイオードの一構成例を示す側面断面図である。 発光ダイオードの他の構成例を示す側面断面図である。 本発明における光半導体装置の製造方法にて用いる樹脂封止装置の一構成例を示す側面断面図である。 上記樹脂封止装置において、樹脂封止を行っている際の様子を示す図である。 図4に示す金型の状態から上型と下型とを反対にした状態で、樹脂封止を行っている際の様子を示す図である。
符号の説明
1 半導体チップ(光素子)
2 基板
3 第1端子
4 第2端子
5 ワイヤ(ボンディングワイヤー)
6 第1封止材
7 蛍光体粒子
8 光拡散物質
9 第2封止材
10 回路基板
20 樹脂封止装置
21 金型
21a 上型
21b 下型
22 入れ子
23 ヒーター
24 ノズルタッチ面(供給口)
25 エアーベント(空気路)
26 キャビティ
30 射出機構部
31 液状樹脂
32 基台
33 L字型台
34 軸
35 保持部
36 固定ねじ
37 穴
38 押さえ部
39 押さえ固定部
A,B 発光ダイオード(光半導体装置)

Claims (11)

  1. 光素子が固着された回路基板を、上型と下型とからなる金型を用いて、上記光素子からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂を硬化して封止する光半導体装置の製造方法であって、
    上記金型のキャビティを形成する型が、上記回路基板の樹脂封止面に密着するように、上記金型を締めるステップと、
    上記回路基板を固定した金型を、傾けた状態に設置するステップと、
    上記傾斜状態に設置した金型のキャビティに、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で、上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むステップとを含むことを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  2. 上記金型のキャビティを形成する型には、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなるものを使用することを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
  3. 上記金型のキャビティを形成する型には、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなる入れ子がキャビティ側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
  4. 上記金型のキャビティを形成する型には、上記光素子を装着する回路基板面の位置に、上記金型のキャビティに上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込む供給口が設けられており、
    上記回路基板を固定した金型を傾けた状態に設置するとき、上記供給口が設けられている端側が下方となるように傾けることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
  5. 上記回路基板を固定した金型が地面となす傾斜角度θは、5°<θ≦25°であることを特徴とする請求項4に記載の光半導体装置の製造方法。
  6. 上記供給口から上記金型のキャビティに上記蛍光体粒子を含む液状樹脂を流し込むとき、上記回路基板を固定した金型を傾けたときのキャビティの上方に設けられた空気路により、該キャビティ内の空気を排出させることを特徴とする請求項4に記載の光半導体装置の製造方法。
  7. 上記金型のキャビティを形成する型には、ポリテトラフルオロチレン樹脂からなる入れ子がキャビティ側に設けられており、
    上記空気路は、上記入れ子の一部に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の光半導体装置の製造方法。
  8. 上記液状樹脂は、光拡散物質をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
  9. 上記光素子は、上記回路基板の金属部分とボンディングワイヤーにより電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置の製造方法。
  10. 上記光半導体装置は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
  11. 光素子が固着された回路基板を、上型と下型とからなる金型を用いて、上記光素子からの発光の少なくとも一部を吸収するとともに波長変換して異なる波長の光を発光する蛍光体粒子を含む液状樹脂を硬化して封止する光半導体装置の製造装置であって、
    上記上型と下型とで挟まれ固定された回路基板とともに上記金型を所定の角度で傾斜させて静置する機構と、
    上記傾斜された金型のキャビティに、上記液状樹脂を、0.03(cc/sec)以上かつ1.0(cc/sec)以下の範囲で流し込む機構とを備えていることを特徴とする光半導体装置の製造装置。
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