JP2009196252A - ハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高いハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法を提供すること。
【解決手段】材料を供給するための供給穴と材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝13とを有する金型本体11を備え、スリット溝13は、溝幅が他の通常のスリット溝13よりも幅広の幅広スリット溝13aを含んでいるハニカム構造体成形用金型の製造方法は、金型本体11の穴形成面に供給穴を形成する穴加工工程と、金型本体11の溝形成面130にスリット溝13を形成する溝加工工程と、スリット溝13の溝幅をウォータージェット60により拡大して幅広スリット溝13aを形成する溝幅拡大工程と、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する成膜工程とを有する。
【選択図】図4
【解決手段】材料を供給するための供給穴と材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝13とを有する金型本体11を備え、スリット溝13は、溝幅が他の通常のスリット溝13よりも幅広の幅広スリット溝13aを含んでいるハニカム構造体成形用金型の製造方法は、金型本体11の穴形成面に供給穴を形成する穴加工工程と、金型本体11の溝形成面130にスリット溝13を形成する溝加工工程と、スリット溝13の溝幅をウォータージェット60により拡大して幅広スリット溝13aを形成する溝幅拡大工程と、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する成膜工程とを有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、ハニカム構造体を押出成形するためのハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法に関する。
自動車等の内燃機関から排出される排ガスを浄化するための排ガス浄化フィルター等に用いられるものとして、ハニカム状のセル壁と該セル壁に囲まれたセルとを有するセラミックス製のハニカム構造体が知られている。ハニカム構造体は、一般的に、ハニカム構造体成形用金型(以下、適宜、単に金型という)を用いて、セラミックス原料を含む材料を押出成形することにより製造される。
上記金型としては、材料を供給するための供給穴と、その供給穴に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝とを有するものがある(特許文献1参照)。
上記金型としては、材料を供給するための供給穴と、その供給穴に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝とを有するものがある(特許文献1参照)。
上記金型により製造される上記ハニカム構造体は、内燃機関の排気管等に組み付けて保持するため、基材強度を充分に確保しなければならない。この対策として、上記ハニカム構造体における一部の領域のセル壁の厚みを大きくすることにより、基材強度を高める方法がある。このようなハニカム構造体を作製するためには、予め上記金型における一部の領域のスリット溝の溝幅を広くしておく必要がある。
従来から、上記金型のスリット溝の溝幅を拡大する方法が提案されている。例えば、上記金型においてスリット溝の溝幅を拡大しない領域にマスキングをし、溝幅を拡大する領域のスリット溝に流体研磨材を流して流体研磨を行い、スリット溝の溝幅を拡大する方法がある。
しかしながら、従来のように、流体研磨材を用いた流体研磨によってスリット溝の溝幅を拡大する方法では、次のような問題がある。
すなわち、流体研磨材は、スリット溝に均一に流すことが困難である。そのため、スリット溝の内側面に偏った磨耗が生じ、スリット溝の開口部付近の溝幅が偏って広がったりする、いわゆる偏摩耗が生じる。これにより、成形するハニカム構造体のセル壁にヨレ等が生じる。
すなわち、流体研磨材は、スリット溝に均一に流すことが困難である。そのため、スリット溝の内側面に偏った磨耗が生じ、スリット溝の開口部付近の溝幅が偏って広がったりする、いわゆる偏摩耗が生じる。これにより、成形するハニカム構造体のセル壁にヨレ等が生じる。
また、上記以外にも、流体研磨材の調整が必要であったり、ハニカム構造体の成形性を確認しながら流体研磨を繰り返し行わなければならなかったりするという問題がある。また、流体研磨材は、温度によって粘度が大きく変化するため、流動状態を一定に保つことが困難であり、均一に研磨することができないという問題もある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高いハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、材料を供給するための供給穴と、該供給穴に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝とを有する金型本体を備え、上記スリット溝は、溝幅が他の通常の上記スリット溝よりも幅広の幅広スリット溝を含んでいるハニカム構造体成形用金型を製造する方法であって、
上記金型本体の穴形成面に上記供給穴を形成する穴加工工程と、
上記金型本体の上記穴形成面とは反対側の面である溝形成面に上記スリット溝を形成する溝加工工程と、
上記スリット溝の溝幅をウォータージェットにより拡大して上記幅広スリット溝を形成する溝幅拡大工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の製造方法にある(請求項1)。
上記金型本体の穴形成面に上記供給穴を形成する穴加工工程と、
上記金型本体の上記穴形成面とは反対側の面である溝形成面に上記スリット溝を形成する溝加工工程と、
上記スリット溝の溝幅をウォータージェットにより拡大して上記幅広スリット溝を形成する溝幅拡大工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の製造方法にある(請求項1)。
本発明では、上記溝加工工程において、上記金型本体の上記溝形成面に上記スリット溝を形成した後、上記溝幅拡大工程において、上記スリット溝の溝幅をウォータージェットにより拡大して上記幅広スリット溝を形成する。すなわち、ウォータージェットを用いて上記スリット溝の溝幅を拡大することにより、従来のように流体研磨等を用いて上記スリット溝の溝幅を拡大する場合に比べて、所望の領域の上記スリット溝の溝幅を精度良く確実に拡大することができる。
そのため、上記金型における所望の領域に、溝幅が他の通常の上記スリット溝よりも幅広の上記幅広スリット溝を精度良く形成することができる。これにより、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体における所望の領域のセル壁の厚みを大きくすることができる。それ故、ハニカム構造体の基材強度を高めることができ、組み付け時や使用時における外部応力等に対する耐久性を向上させることができる。
また、上記成膜工程において、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する。すなわち、材料が押し出される部分であり、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を左右する上記角部に、上記表面硬化膜を形成する。そのため、上記金型の耐久性・耐摩耗性を効果的に向上させることができる。また、これにより、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を高めることができる。
このように、本発明の製造方法によれば、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高いハニカム構造体成形用金型を得ることができる。
第2の発明は、上記第1の発明のハニカム構造体成形用金型の製造方法により製造してなるハニカム構造体成形用金型を使用後、再生する方法であって、
使用による摩耗が上記表面硬化膜を超えて上記金型本体に達する前に、摩耗せずに残った上記表面硬化膜すべてを除去する除膜工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、再び上記表面硬化膜を形成する再成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の再生方法にある(請求項6)。
使用による摩耗が上記表面硬化膜を超えて上記金型本体に達する前に、摩耗せずに残った上記表面硬化膜すべてを除去する除膜工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、再び上記表面硬化膜を形成する再成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の再生方法にある(請求項6)。
本発明では、上記除膜工程において、使用による摩耗が上記表面硬化膜を超えて上記金型本体に達する前に、摩耗せずに残った上記表面硬化膜すべてを除去する。そのため、少なくとも上記表面硬化膜を設けていた部分、すなわち、材料が押し出される部分であり、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を左右する上記角部については、上記表面硬化膜を設ける前の状態に戻すことができる。
そして、上記再成膜工程において、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される上記角部に、再び上記表面硬化膜を形成する。これにより、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度が高いという上記第1の発明の金型が有する性能を低下させることなく、その金型の使用前の状態とほぼ同様の金型として再生することができる。
このように、本発明によれば、使用後のハニカム構造体成形用金型を、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高い、ほぼ新品同様の金型として再生することができる。
上記第1の発明において、上記成膜工程では、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部を含む上記スリット溝の内側面全面に、上記表面硬化膜を形成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、より一層耐久性・耐摩耗性に優れた金型を得ることができる。
この場合には、より一層耐久性・耐摩耗性に優れた金型を得ることができる。
また、上記成膜工程では、PVD、CVD又はDLCのいずれかの処理方法を用いて上記表面硬化膜を形成することが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記表面硬化膜を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型を得ることができる。
なお、上記表面硬化膜の形成方法としては、PVD処理及びCVD処理の両方の処理を行う等、複数の処理を組み合わせた複合処理を用いることもできる。また、上記以外の処理方法を用いることもできる。
この場合には、上記表面硬化膜を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型を得ることができる。
なお、上記表面硬化膜の形成方法としては、PVD処理及びCVD処理の両方の処理を行う等、複数の処理を組み合わせた複合処理を用いることもできる。また、上記以外の処理方法を用いることもできる。
また、上記の処理方法のうち、PVD処理は、非常に成膜精度が高い。そのため、上記表面硬化膜をより一層高い精度で形成することができる。また、PVD処理は、厚膜形成が可能であることから、上記表面硬化膜を効率よく形成することができる。
また、CVD処理は、上記表面硬化膜の母材(金型本体)に対する密着性を高めることができる。そのため、上記表面硬化膜の耐久性をより一層優れたものにすることができる。
また、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理は、非常に高い硬度を有するDLC膜を形成するものである。そのため、上記表面硬化膜の耐摩耗性をより一層優れたものにすることができる。
また、CVD処理は、上記表面硬化膜の母材(金型本体)に対する密着性を高めることができる。そのため、上記表面硬化膜の耐久性をより一層優れたものにすることができる。
また、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理は、非常に高い硬度を有するDLC膜を形成するものである。そのため、上記表面硬化膜の耐摩耗性をより一層優れたものにすることができる。
また、上記溝幅拡大工程では、上記溝形成面における上記スリット溝が形成されている領域の外周端から内方へ1〜3セル分の領域に存在する上記スリット溝の溝幅を拡大することが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体の外周部におけるセル壁の厚みを大きくすることができる。そのため、ハニカム構造体の基材強度を充分に高めることができ、特に外部応力に対する耐久性をより一層向上させることができる。
なお、ここでいうセルとは、ハニカム構造体のセル壁に囲まれた単位領域(単位セル)のことである。上記金型においては、上記スリット溝に囲まれた単位領域に当たる。
この場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体の外周部におけるセル壁の厚みを大きくすることができる。そのため、ハニカム構造体の基材強度を充分に高めることができ、特に外部応力に対する耐久性をより一層向上させることができる。
なお、ここでいうセルとは、ハニカム構造体のセル壁に囲まれた単位領域(単位セル)のことである。上記金型においては、上記スリット溝に囲まれた単位領域に当たる。
また、上記幅広スリット溝の溝幅は、他の通常の上記スリット溝の溝幅の1.1〜1.5倍であることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体の基材強度を充分に高めることができ、組み付け時や使用時における外部応力等に対する耐久性を確実に向上させることができる。
この場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体の基材強度を充分に高めることができ、組み付け時や使用時における外部応力等に対する耐久性を確実に向上させることができる。
なお、上記幅広スリット溝の溝幅が他の通常の上記スリット溝の溝幅の1.1倍未満の場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体の基材強度を充分に高めることができないおそれがある。一方、1.5倍を超える場合には、上記金型を用いて成形されるハニカム構造体のセル壁にヨレ等が生じ、基材強度が低下するおそれがある。
上記第2の発明において、上記除膜工程では、公知の様々な方法、例えばリン酸等を用いて上記表面硬化膜を除去することができる。
また、上記再成膜工程では、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部を含む上記スリット溝の内側面全面に、上記表面硬化膜を形成することが好ましい(請求項7)。
この場合には、より一層耐久性・耐摩耗性に優れた金型として再生することができる。
この場合には、より一層耐久性・耐摩耗性に優れた金型として再生することができる。
また、上記再成膜工程では、PVD、CVD又はDLCのいずれかの処理方法を用いて上記表面硬化膜を形成することが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記表面硬化膜を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型として再生することができる。
この場合には、上記表面硬化膜を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型として再生することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるハニカム構造体成形用金型(以下、適宜、単に金型という)の製造方法について、図を用いて説明する。
本例において製造する金型1は、図7、図8に示すごとく、セラミックス原料等を含む材料を押出成形して、ハニカム状のセル壁と該セル壁に囲まれたセルとを有するハニカム構造体を成形するためのものである。
金型1は、材料を供給するための供給穴12と、供給穴12に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝13とを有する金型本体11を備えている。スリット溝13は、溝幅が他の通常のスリット溝13よりも幅広の幅広スリット溝13aを含んでいる。
本発明の実施例にかかるハニカム構造体成形用金型(以下、適宜、単に金型という)の製造方法について、図を用いて説明する。
本例において製造する金型1は、図7、図8に示すごとく、セラミックス原料等を含む材料を押出成形して、ハニカム状のセル壁と該セル壁に囲まれたセルとを有するハニカム構造体を成形するためのものである。
金型1は、材料を供給するための供給穴12と、供給穴12に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝13とを有する金型本体11を備えている。スリット溝13は、溝幅が他の通常のスリット溝13よりも幅広の幅広スリット溝13aを含んでいる。
そして、本例の金型1の製造方法は、図1〜図8に示すごとく、金型本体11の穴形成面120に供給穴を形成する穴加工工程と、金型本体11の穴形成面120とは反対側の面である溝形成面130にスリット溝13を形成する溝加工工程と、スリット溝13の溝幅をウォータージェットにより拡大して幅広スリット溝13aを形成する溝幅拡大工程と、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、表面硬化膜2を形成する成膜工程とを有する。
以下、これを詳説する。
以下、これを詳説する。
金型1を製造するに当たっては、図1に示すごとく、まず、金型1の材料となる金型本体11を準備した。金型本体11は、同図に示すごとく、供給穴12を形成する面である供給穴形成面120と、スリット溝13を形成する面であるスリット溝形成面130とを有する。なお、本例では、金型本体11としては、SKD(合金工具鋼)材よりなる200×200×20mmの金属板を用いた。
次いで、穴加工工程においては、図3に示すごとく、金型本体11の供給穴形成面120に、所定深さの供給穴12を形成した。本例では、超硬ドリルを用いて供給穴12を加工した。
次いで、溝加工工程においては、図2、図3に示すごとく、金型本体11のスリット溝形成面130に、供給穴12に連通するようにスリット溝13を形成した。本例では、周囲よりも突出するように円形状に加工したスリット溝形成面130に、四角形格子状のスリット溝13をスライシング加工(例えば、ダイヤモンド等を付着させた極薄のカッターを用いて加工する方法)により形成した。
次いで、溝幅拡大工程においては、図4に示すごとく、金型本体11におけるスリット溝13の溝幅をウォータージェット60により拡大して幅広スリット溝13aを形成した。本例では、ウォータージェット加工装置6を用いて、所望の領域(溝幅拡大領域110)のスリット溝13の溝幅を拡大し、幅広スリット溝13aを形成した。
ここで、ウォータージェット加工装置6について説明する。
ウォータージェット加工装置6は、同図に示すごとく、ウォータージェット60を噴射するノズル61を有するノズルヘッド62と、ノズルヘッド62へ高圧水を供給する高圧水供給部63と、これらの間をつないで高圧水を導く配管64と、被加工物を保持すると共に平面上において移動可能なベッド65とを有する。ベッド65には、ベッド駆動部が内蔵されている。また、高圧水供給部63とベッド駆動部とは、これらを操作するための操作盤66に接続されている。
ウォータージェット加工装置6は、同図に示すごとく、ウォータージェット60を噴射するノズル61を有するノズルヘッド62と、ノズルヘッド62へ高圧水を供給する高圧水供給部63と、これらの間をつないで高圧水を導く配管64と、被加工物を保持すると共に平面上において移動可能なベッド65とを有する。ベッド65には、ベッド駆動部が内蔵されている。また、高圧水供給部63とベッド駆動部とは、これらを操作するための操作盤66に接続されている。
そして、上記構成のウォータージェット加工装置6を用いて、幅広スリット溝13aを形成するに当たっては、同図に示すごとく、ベッド65に被加工物(金型本体11)を保持した。その後、被加工物を移動させながら、溝幅拡大領域110におけるスリット溝13に対してノズル61からウォータージェット60を噴射し、スリット溝13の内側面を削った。なお、ウォータージェット60の噴射位置の移動は、加工する部分を複数回通過するように繰り返し行った。
このようにして、溝幅拡大領域110のスリット溝13の内側面を削って溝幅を拡大し、幅広スリット溝13aを形成した。
なお、本例では、通常のスリット溝13の溝幅を100μm、幅広スリット溝13aの溝幅を120μmとした。また、溝幅拡大領域110は、溝形成面130におけるスリット溝13が形成されている領域の外周端から内方へ3セル分の領域とした。
なお、本例では、通常のスリット溝13の溝幅を100μm、幅広スリット溝13aの溝幅を120μmとした。また、溝幅拡大領域110は、溝形成面130におけるスリット溝13が形成されている領域の外周端から内方へ3セル分の領域とした。
次いで、成膜工程においては、図5〜図8に示すごとく、少なくとも、金型本体11におけるスリット溝13が形成された溝形成表面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、表面硬化膜2を形成した。本例では、主に金型本体11の溝形成面130側から成膜材料を供給し、PVD処理を行うことによって再生硬化膜2を形成した。
ここで、PVD処理に用いるPVD装置5について説明する。
PVD装置5は、図6に示すごとく、円筒形状の反応器51を有している。反応器51のサイズは、直径600mm、高さ600mmである。反応器51の内側面511には、複数の金属ターゲット52が設けられている。また、金属ターゲット52の表面521に隣接する位置には、一対の陽極プレート53が設けられている。陽極プレート53はアーク電源のプラス(+)側に、金属ターゲット52はアーク電源のマイナス(−)側に、それぞれ接続されている。また、本例では、金属ターゲット52を構成する材料としては、Cr、Tiを用いた。
PVD装置5は、図6に示すごとく、円筒形状の反応器51を有している。反応器51のサイズは、直径600mm、高さ600mmである。反応器51の内側面511には、複数の金属ターゲット52が設けられている。また、金属ターゲット52の表面521に隣接する位置には、一対の陽極プレート53が設けられている。陽極プレート53はアーク電源のプラス(+)側に、金属ターゲット52はアーク電源のマイナス(−)側に、それぞれ接続されている。また、本例では、金属ターゲット52を構成する材料としては、Cr、Tiを用いた。
また、同図に示すごとく、反応器51の底部512には、水平方向に回転可能な回転台54が設けられている。この回転台54は、バイアス電源に接続されている。また、反応器51の天井部513には、反応器51内に反応ガスを供給するためのガス供給口551と、反応器51内のガスを排気する排気口552とが設けられている。また、反応器51には、真空ポンプが配設されている(図示略)。
そして、PVD処理を行って再生硬化膜2を形成するに当たっては、図5に示すごとく、供給穴12を塞ぐように、穴形成面120上にグラファイトからなるマスキングプレート311を被せ、金型本体11とマスキングプレート311とを固定治具321によって締結して固定した。これにより、金型本体11の穴形成面120側をマスキングした。
次いで、図6に示すごとく、固定治具321により固定された金型本体11を回転台54の上にセットした。このとき、金型本体11の溝形成面130と金属ターゲット52とが対向する向きとなるようにセットした。そして、反応器51内を真空状態にして加熱した。なお、反応器51内の真空度は1×10-6Torrとし、加熱温度は500℃とした。その後、ガス供給口551から、反応ガスとしてのN2を反応器51内に供給した。
次いで、同図に示すごとく、金属ターゲット52を陰極として、金属ターゲット52の表面521にアーク放電を発生させた。このとき、発生したアーク電流(70〜200A)のエネルギーにより、金属ターゲット52を構成する材料(Cr、Ti)は、瞬時に蒸発すると同時に金属イオン529となり、反応器51内に飛び出す。一方、バイアス電源から回転台54を介して固定治具321にバイアス電圧を印加することにより、飛び出した金属イオン529は加速する。これにより、金属イオン529を反応ガス(N2)粒子と共に成膜材料(CrN、TiN)として金型本体11の表面に衝突させ、堆積成膜させた。
なお、本例では、金属ターゲット52にCrを用いてPVD処理を行った後、金属ターゲット52をTiに変更して、再びPVD処理を行った。金属ターゲット52としては、Cr、Ti以外の金属を用いることもできる。また、PVD処理を効率よく行うために、回転台54を回転させながらPVD処理を行った。
最後に、反応器51内を冷却して大気状態に戻した後、反応器51内から金型本体11を取り出し、固定治具321の締結を解除した。
最後に、反応器51内を冷却して大気状態に戻した後、反応器51内から金型本体11を取り出し、固定治具321の締結を解除した。
このようにして、図7、図8に示すごとく、金型本体11の溝形成面130及びスリット溝13の内側面131における角部14に再生硬化膜2を形成した金型1を得た。
なお、再生硬化膜2は、CrN層及びTiN層の2層で構成されており(図示略)、膜厚は1〜10μmである。
なお、再生硬化膜2は、CrN層及びTiN層の2層で構成されており(図示略)、膜厚は1〜10μmである。
次に、本例の金型1の製造方法における作用効果について説明する。
本例では、溝加工工程において、金型本体11の溝形成面130にスリット溝13を形成した後、溝幅拡大工程において、スリット溝13の溝幅をウォータージェットにより拡大して幅広スリット溝13aを形成する。すなわち、ウォータージェットを用いてスリット溝13の溝幅を拡大することにより、従来のように流体研磨等を用いてスリット溝13の溝幅を拡大する場合に比べて、所望の領域のスリット溝13の溝幅を精度良く確実に拡大することができる。
本例では、溝加工工程において、金型本体11の溝形成面130にスリット溝13を形成した後、溝幅拡大工程において、スリット溝13の溝幅をウォータージェットにより拡大して幅広スリット溝13aを形成する。すなわち、ウォータージェットを用いてスリット溝13の溝幅を拡大することにより、従来のように流体研磨等を用いてスリット溝13の溝幅を拡大する場合に比べて、所望の領域のスリット溝13の溝幅を精度良く確実に拡大することができる。
そのため、金型1における所望の領域に、溝幅が他の通常のスリット溝13よりも幅広の幅広スリット溝13aを精度良く形成することができる。これにより、金型1を用いて成形されるハニカム構造体における所望の領域のセル壁の厚みを大きくすることができる。それ故、ハニカム構造体の基材強度を高めることができ、組み付け時や使用時の外部応力等に対する耐久性を向上させることができる。
また、成膜工程において、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、表面硬化膜2を形成する。すなわち、材料が押し出される部分であり、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を左右する角部14に、表面硬化膜2を形成する。そのため、金型1の耐久性・耐摩耗性を効果的に向上させることができる。また、これにより、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を高めることができる。
また、本例では、成膜工程においては、PVD処理によって再生硬化膜2を形成する。そのため、再生硬化膜2を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型として再生することができる。また、PVD処理は、非常に成膜精度が高いため、再生硬化膜2をより一層高い精度で形成することができる。また、PVD処理は、厚膜形成が可能であることから、再生硬化膜2を効率よく形成することができる。
このように、本例の製造方法によれば、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高いハニカム構造体成形用金型を得ることができる。
(実施例2)
本例は、実施例1のハニカム構造体成形用金型1の製造方法について、成膜工程における表面硬化膜2の形成方法を変更した例である。
本例では、図9、図10に示すごとく、主に金型本体11の溝形成表面130側から成膜材料を供給し、CVD処理を行うことによって表面硬化膜2を形成した。
本例は、実施例1のハニカム構造体成形用金型1の製造方法について、成膜工程における表面硬化膜2の形成方法を変更した例である。
本例では、図9、図10に示すごとく、主に金型本体11の溝形成表面130側から成膜材料を供給し、CVD処理を行うことによって表面硬化膜2を形成した。
ここで、CVD処理に用いるCVD装置4について説明する。
CVD装置4は、図10に示すごとく、底部が開放された円筒形状の反応炉41を有している。反応炉41のサイズは、直径450mm、高さ700mmである。また、反応炉41内には、箱型の反応器42が設けられている。反応器42内には、複数の部屋に区画された、CVD処理を行う金型本体11を載置するための載置台43が設けられている。
CVD装置4は、図10に示すごとく、底部が開放された円筒形状の反応炉41を有している。反応炉41のサイズは、直径450mm、高さ700mmである。また、反応炉41内には、箱型の反応器42が設けられている。反応器42内には、複数の部屋に区画された、CVD処理を行う金型本体11を載置するための載置台43が設けられている。
また、同図に示すごとく、反応器42の底部422には、反応器42内に反応ガスを供給するためのガス供給口441が設けられている。ガス供給口441は、ガス供給管442を介して、外部に設けられたガス供給装置46に接続されている。そして、CVD装置4は、ガス供給装置46から反応ガスを反応器42内に供給することができるように構成されている。また、本例では、ガス供給装置46から供給する反応ガスとしては、TiCl4、H2、Ar、CH4、N2を用いた。
また、同図に示すごとく、反応器42の底部422には、反応器42内のガスを外部に排気するための排気口451が設けられている。また、排気口451は、反応器42の天井部423付近から底部422にかけて設けられた排気管452に接続されている。そして、CVD装置4は、反応器42内のガスを排気管452の吸気口453から吸気し、排気口451から外部に排気することができるように構成されている。
そして、CVD処理を行って表面硬化膜2を形成するに当たっては、図9に示すごとく、供給穴12を塞ぐように、穴形成面120上にグラファイトからなるマスキングプレート312を被せ、金型本体11とマスキングプレート312とを固定治具322によって締結して固定した。これにより、金型本体11の穴形成面120側をマスキングした。
次いで、図10に示すごとく、固定治具322により固定された金型本体11を載置台43の上にセットした。このとき、金型本体11の溝形成面130に反応ガスが接触しやすいように、金型本体11の溝形成面130と反応器42の天井部423とが対向する向きとなるようにセットした。そして、反応器42内を900〜1000℃に加熱した。その後、ガス供給装置46から、反応ガスとしてのTiCl4、H2、Ar、CH4、N2を反応器42内に供給した。
これにより、同図に示すごとく、高温に加熱された金型本体11と反応器42内を循環する反応ガスとが接触し、金型本体11の表面上で化学反応が生じる。そして、合成された成膜材料(本例では、TiC、TiCN、TiN)を金型本体11の表面上に成膜させた。
最後に、反応器42内を冷却した後、反応器42内から金型本体11を取り出し、固定治具322の締結を解除した。
最後に、反応器42内を冷却した後、反応器42内から金型本体11を取り出し、固定治具322の締結を解除した。
以上により、図11に示すごとく、金型本体11における溝形成面130、角部14を含むスリット溝13の内側面131及び供給穴12の内側面121に再生硬化膜2を形成した金型1を得た。
なお、表面硬化膜2は、TiC層、TiCN層及びTiN層の3層で構成されており(図示略)、膜厚は1〜10μmである。
その他は、実施例1と同様の工程を行う。
なお、表面硬化膜2は、TiC層、TiCN層及びTiN層の3層で構成されており(図示略)、膜厚は1〜10μmである。
その他は、実施例1と同様の工程を行う。
本例の場合にも、実施例1と同様に、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高いハニカム構造体成形用金型1を得ることができる。
また、成膜工程では、CVD処理によって表面硬化膜2を形成する。そのため、表面硬化膜2を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型1を得ることができる。また、CVD処理は、表面硬化膜2の母材(金型本体11)に対する密着性を高めることができる。そのため、表面硬化膜2の耐久性をより一層優れたものにすることができる。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
また、成膜工程では、CVD処理によって表面硬化膜2を形成する。そのため、表面硬化膜2を精度良く形成することができ、耐久性・耐摩耗性に優れた金型1を得ることができる。また、CVD処理は、表面硬化膜2の母材(金型本体11)に対する密着性を高めることができる。そのため、表面硬化膜2の耐久性をより一層優れたものにすることができる。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、本例では、成膜工程においては、CVD処理によって表面硬化膜2を形成したが、これ以外にもDLC処理を用いて表面硬化膜2を形成することもできる。また、実施例1のPVD処理及び実施例2のCVD処理の両方の処理を行う等、複数の処理を組み合わせた複合処理を行うことによって表面硬化膜2を形成することもできる。
(実施例3)
本例では、実施例1の製造方法により製造したハニカム構造体成形用金型1を使用した後、再生する方法について説明する。
本例の金型1の再生方法は、図12、図13に示すごとく、使用による摩耗が表面硬化膜2を超えて金型本体11に達する前に、摩耗せずに残った表面硬化膜2すべてを除去する除膜工程と、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、再び表面硬化膜2を形成する再成膜工程とを有する。
以下、これを詳説する。
本例では、実施例1の製造方法により製造したハニカム構造体成形用金型1を使用した後、再生する方法について説明する。
本例の金型1の再生方法は、図12、図13に示すごとく、使用による摩耗が表面硬化膜2を超えて金型本体11に達する前に、摩耗せずに残った表面硬化膜2すべてを除去する除膜工程と、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、再び表面硬化膜2を形成する再成膜工程とを有する。
以下、これを詳説する。
除膜工程においては、図12に示すごとく、使用による摩耗が表面硬化膜2を超えて金型本体11に達する前の金型1に対して、摩耗せずに残った表面硬化膜2すべてを除去した。本例では、公知であるリン酸を用いる方法により、表面硬化膜2をすべて除去した。
これにより、図13に示すごとく、金型1は、表面硬化膜2を設ける前の状態とほぼ同様の状態となった。
これにより、図13に示すごとく、金型1は、表面硬化膜2を設ける前の状態とほぼ同様の状態となった。
次いで、再成膜工程においては、実施例1の成膜工程と同様に、図5、図6に示すごとく、主に金型本体11の溝形成表面130側から成膜材料を供給し、PVD処理を行うことによって表面硬化膜2を形成した。
そして、図7、図8を参照のごとく、金型本体11における溝形成面130及びスリット溝13の内側面131における角部14に再生硬化膜2を形成した金型1を得た。これにより、使用後の金型1を再生した。
そして、図7、図8を参照のごとく、金型本体11における溝形成面130及びスリット溝13の内側面131における角部14に再生硬化膜2を形成した金型1を得た。これにより、使用後の金型1を再生した。
次に、本例の金型1の再生方法における作用効果について説明する。
本例では、除膜工程において、使用による摩耗が表面硬化膜2を超えて金型本体11に達する前に、摩耗せずに残った表面硬化膜2すべてを除去する。そのため、少なくとも表面硬化膜2を設けていた部分、すなわち、材料が押し出される部分であり、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を左右する角部14については、表面硬化膜2を設ける前の状態に戻すことができる。
本例では、除膜工程において、使用による摩耗が表面硬化膜2を超えて金型本体11に達する前に、摩耗せずに残った表面硬化膜2すべてを除去する。そのため、少なくとも表面硬化膜2を設けていた部分、すなわち、材料が押し出される部分であり、成形するハニカム構造体の成形性・寸法精度を左右する角部14については、表面硬化膜2を設ける前の状態に戻すことができる。
そして、再成膜工程において、少なくとも、金型本体11における溝形成面130とスリット溝13の内側面131とが交わって形成される角部14に、再び表面硬化膜2を形成する。これにより、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度が高いという実施例1の金型1が有する性能を低下させることなく、その金型1の使用前の状態とほぼ同様の金型1として再生することができる。
このように、本例によれば、使用後のハニカム構造体成形用金型1を、耐久性・耐摩耗性に優れ、成形性・寸法精度の高い、ほぼ新品同様の金型1として再生することができる。
1 ハニカム構造体成形用金型
11 金型本体
12供給穴
120 穴形成面
13 スリット溝
13a 幅広スリット溝
130 溝形成面
131 内側面(スリット溝の内側面)
14 角部
2 表面硬化膜
60 ウォータージェット
11 金型本体
12供給穴
120 穴形成面
13 スリット溝
13a 幅広スリット溝
130 溝形成面
131 内側面(スリット溝の内側面)
14 角部
2 表面硬化膜
60 ウォータージェット
Claims (8)
- 材料を供給するための供給穴と、該供給穴に連通して格子状に設けられ、材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝とを有する金型本体を備え、上記スリット溝は、溝幅が他の通常の上記スリット溝よりも幅広の幅広スリット溝を含んでいるハニカム構造体成形用金型を製造する方法であって、
上記金型本体の穴形成面に上記供給穴を形成する穴加工工程と、
上記金型本体の上記穴形成面とは反対側の面である溝形成面に上記スリット溝を形成する溝加工工程と、
上記スリット溝の溝幅をウォータージェットにより拡大して上記幅広スリット溝を形成する溝幅拡大工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、表面硬化膜を形成する成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の製造方法。 - 請求項1において、上記成膜工程では、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部を含む上記スリット溝の内側面全面に、上記表面硬化膜を形成することを特徴とするハニカム構造体成形用金型の製造方法。
- 請求項1又は2において、上記成膜工程では、PVD、CVD又はDLCのいずれかの処理方法を用いて上記表面硬化膜を形成することを特徴とするハニカム構造体成形用金型の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、上記溝幅拡大工程では、上記溝形成面における上記スリット溝が形成されている領域の外周端から内方へ1〜3セル分の領域に存在する上記スリット溝の溝幅を拡大することを特徴とするハニカム構造体成形用金型の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、上記幅広スリット溝の溝幅は、他の通常の上記スリット溝の溝幅の1.1〜1.5倍であることを特徴とするハニカム構造体成形用金型の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハニカム構造体成形用金型の製造方法により製造してなるハニカム構造体成形用金型を使用後、再生する方法であって、
使用による摩耗が上記表面硬化膜を超えて上記金型本体に達する前に、摩耗せずに残った上記表面硬化膜すべてを除去する除膜工程と、
少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部に、再び上記表面硬化膜を形成する再成膜工程とを有するハニカム構造体成形用金型の再生方法。 - 請求項6において、上記再成膜工程では、少なくとも、上記金型本体における上記溝形成面と上記スリット溝の内側面とが交わって形成される角部を含む上記スリット溝の内側面全面に、上記表面硬化膜を形成することを特徴とするハニカム構造体成形用金型の再生方法。
- 請求項6又は7において、上記再成膜工程では、PVD、CVD又はDLCのいずれかの処理方法を用いて上記表面硬化膜を形成することを特徴とするハニカム構造体成形用金型の再生方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008041553A JP2009196252A (ja) | 2008-02-22 | 2008-02-22 | ハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法 |
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JP2008041553A Pending JP2009196252A (ja) | 2008-02-22 | 2008-02-22 | ハニカム構造体成形用金型の製造方法及び再生方法 |
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-
2008
- 2008-02-22 JP JP2008041553A patent/JP2009196252A/ja active Pending
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