JP2009195915A - 金属部材の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】拡散接合またはろう付けによって金属部材を強固に接合でき、接合面の平面加工を要さない金属部材の接合方法を提供すること。
【解決手段】複数の金属部材を拡散接合またはろう付けする金属部材の接合方法を、金属材料からなる母材1を脆性破壊して、複数の金属部材11、12に分離させる破壊工程と、破壊工程後に、複数の金属部材11、12の破面110、120同士を突き合わせ、複数の破面110、120を拡散接合またはろう付けする接合工程と、で構成する。脆性破壊された母材1の破面110、120は殆ど塑性変形せず、各破面110、120は相補的な形状をなす。このため、この破面110、120同士を接合させることで、接合面を平面加工しなくても2以上の金属部材11、12を強度高く接合させることができる。
【選択図】図5
【解決手段】複数の金属部材を拡散接合またはろう付けする金属部材の接合方法を、金属材料からなる母材1を脆性破壊して、複数の金属部材11、12に分離させる破壊工程と、破壊工程後に、複数の金属部材11、12の破面110、120同士を突き合わせ、複数の破面110、120を拡散接合またはろう付けする接合工程と、で構成する。脆性破壊された母材1の破面110、120は殆ど塑性変形せず、各破面110、120は相補的な形状をなす。このため、この破面110、120同士を接合させることで、接合面を平面加工しなくても2以上の金属部材11、12を強度高く接合させることができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、2以上の金属部材を拡散接合またはろう付けして一体化する金属部材の接合方法に関する。
中空状の金属体を製造したり、金属体の内部に他の部材や装置を配設する場合、一般には、2以上の金属部材を接合する方法がとられている。例えば図13に示すような中空状をなす金属体80を製造する場合、図14に示すように中空状(箱状)の第1の金属部材81と第2の金属部材82とを準備し、図15に示すように第1の金属部材81と第2の金属部材82とを接合する。
ところで、異なる材料からなる金属部材同士を接合する場合や、金属部材に与える熱の影響を小さくしたい場合などには、拡散接合またはろう付けで金属部材同士を接合するのが一般的である(例えば、特許文献1〜3参照)。これらの接合方法は、接合箇所を溶融状態または溶融に近い状態にして接合する融接や圧接とは異なり、金属部材の接合面をほぼ原型に近い状態に維持できる。
しかしその反面、これらの接合方法では、接合面同士の隙間が大きいと、金属部材同士の接触面積、金属部材の接合面間に介在するインサート金属と金属部材との接触面積、または金属部材とろう材との接触面積を十分に確保できず、接合強度を大きくし難い。したがって、これらの接合方法で2以上の金属部材を強度高く接合するためには、各金属部材における接合面の平面度を小さくする(表面の凹凸を小さくして幾何学的な平面に近づける)必要がある。しかし、金属部材の接合面を高精度に平面加工するためには多くの工数を必要とし、接合コストが高くなる問題がある。また、接合強度を高めるためには接合面積を大きくするのがよいが、接合面が平面であれば接合面積を所定面積以上にできない。このため、接合強度を大きく向上させ難い。また、接合面が平面であれば、接合後の金属部材が破断する際に、亀裂が直進する。このため、亀裂が進行し易く、接合後の金属部材が破断し易い問題があった。
特開2006−181627号公報
特開2002−103055号公報
特開2000−343240号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、拡散接合またはろう付けによって金属部材を強固に接合でき、接合面の平面加工を要さない金属部材の接合方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する金属部材の接合方法は、複数の金属部材を拡散接合またはろう付けする金属部材の接合方法であって、金属材料からなる母材を脆性破壊して、複数の金属部材に分離させる破壊工程と、破壊工程後に、複数の金属部材の破面同士を突き合わせ、複数の破面を拡散接合またはろう付けする接合工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の金属部材の接合方法は、下記の(1)〜(3)の何れかを備えるのが好ましい。(1)〜(3)の複数を備えるのがより好ましい。
(1)上記破壊工程は、上記母材を遷移温度以下にしておこなう。
(2)上記破壊工程前に、凹状をなす破壊開始部を上記母材に形成する予備工程を備える。
(3)上記母材のなかで少なくとも上記破壊工程後に破面となる部分のJIS G 0552による結晶粒度は、No2〜No8である。
本発明の金属部材の接合方法は、母材を脆性破壊して複数の金属部材に分離させる破壊工程を備える。脆性破壊された母材の破面は、殆ど塑性変形しない。このため、各破面は相補的な形状をなし、互いにぴったりと合わさる。このため、この破面同士を接合させれば(すなわち破面を接合面にすれば)、接合面を平面加工しなくても、2以上の金属部材を強度高く接合させることができる。
また、脆性破壊された破面(すなわち接合面)は非常に微細な凹凸形状をなす。このため、金属部材同士の接合面積は、接合面を平面加工する場合に比べて極めて大きくなる。このことによっても、金属部材同士を強度高く接合できる。
さらに、接合面が凹凸形状をなし、3次元的に延びるため、一旦接合した金属部材の接合面が破断する際にも、亀裂が進行し難い。このことによっても、金属部材同士を強度高く接合できる。
本発明の金属部材の接合方法によると、これらの協働によって、複数の金属部材を拡散接合またはろう付けによって強固に接合できる
なお、本発明における拡散接合とは、固相拡散接合、液相拡散接合、共晶接合を含む概念である。
なお、本発明における拡散接合とは、固相拡散接合、液相拡散接合、共晶接合を含む概念である。
また、本発明の金属部材の接合方法によると、接合面を平面加工する必要がないため、接合に要する工数を低減でき、製造コストを低減できる利点もある。
上記(1)を備える本発明の金属部材の接合方法によると、複数の金属部材をさらに強固に接合できる。遷移温度(衝撃遷移温度、延性−脆性遷移温度ともいう)は、材料の破壊の様式が急に変わる温度である。母材を遷移温度以下にすると、母材の吸収エネルギが急激に低下したり、破面が延性から脆性に変化する。このため、破壊工程において母材を遷移温度以下にすることで、母材を脆性破壊し易くでき、破壊工程で得られる各々の金属部材の破面を、信頼性高く相補的な形状にできる。よって、複数の金属部材をさらに強度高く接合できる。なお、母材の材料として遷移温度の低い材料を用いる場合には、母材を冷却して遷移温度以下にすればよい。母材の材料として比較的遷移温度の高い材料を用いる場合には、冷却が不要になる場合もある。
上記(2)を備える本発明の金属部材の接合方法によると、接合に要するコストをさらに低減し得る。予備工程において予め破壊開始部を形成しておけば、破壊工程において母材は破壊開始部から脆性破壊する。このため、母材を脆性破壊する位置を精度高くコントロールでき、製造ロスを低減できるためである。
上記(3)を備える本発明の金属部材の接合方法によると、金属部材同士をさらに強度高く接合できる。本発明の金属部材の接合方法の破壊工程において、母材は脆性破壊するとともに粒界破壊する。上述したように金属部材同士を強度高く接合するためには、破面(接合面)の表面積を大きくするのが良い。破面の表面積を大きくするためには、母材中の結晶粒を小さくする方がよいが、結晶粒が小さすぎると粒界破壊だけでなく粒内破壊が生じる可能性がある。これは、結晶粒が小さくなるほど結晶粒界の不純物濃度が小さくなり、粒界の強度が高くなることが要因と考えられる。粒内破壊が生じると、破面同士の相補性が低下する可能性がある。母材のなかで破面に相当する部分の結晶粒度がNo2〜No9(JIS G 0552による)であるようにすると、破面の表面積を所定以上にしつつ破面を信頼性高く結晶粒界破壊させ得る。このため、金属部材同士を強度高く接合できる。なお、JIS G 0552 による結晶粒度No2〜No9は、結晶粒の平均断面積0.0312mm2〜0.000244mm2に相当する。
なお、本発明の金属部材の接合方法における破壊工程では、母材は必ずしも粒界破壊しなくてもよい。破壊工程において母材を脆性破壊すれば、金属部材の破面は重なるためである。
本発明の金属部材の接合方法は、金属部材を肉抜きしたり、金属部材の内部に他の部材や装置を配設する場合などに好ましく使用できる。例えば、本発明の金属部材の接合方法によって図13に示すような中空状をなす金属体を製造する場合には、先ず中実状の母材を脆性破壊して2つの金属部材に分離させ、次いで各金属部材の破面から内部に向けて中空部を形成し、次いで2つの金属部材の破面同士を突き合わせ、この破面を拡散接合またはろう付けする。図14〜図15に示した従来の金属部材の接合方法のように別々に成形された金属部材同士を接合するのではなく、元々一体であった金属部材を脆性破壊して分離させることで、各金属部材の接合面(すなわち破面)を相補的な形状にでき、接合強度を高め得る利点がある。
本発明の金属部材の接合方法において、母材の形状や母材を構成する金属材料の種類は特に限定されない。例えば、母材は1種の金属材料のみからなるものであっても良いし、複数種の金属材料からなるもの(合金)であっても良い。また、母材として、材料組成が部位毎に異なるものを用いても良い。
本発明の金属部材の接合方法において母材を脆性破壊する方法としては、ハンマー等の打具で母材に衝撃を与える方法、落錘による方法等を好ましく用いることができる。
以下、本発明の金属部材の接合方法を例を挙げて説明する。
(実施例1)
実施例1の金属部材の接合方法は、上記(1)および(3)を備える。実施例1の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図1〜図5に示す。
実施例1の金属部材の接合方法は、上記(1)および(3)を備える。実施例1の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図1〜図5に示す。
(1:破壊工程)
母材1として、JIS SK 5に規定されている共析鋼からなる焼ならし材を準備した(図1)。この母材1の遷移温度は室温以上であった。また、この母材1全体のJIS G 0552による結晶粒度はNo6.3であった。
母材1として、JIS SK 5に規定されている共析鋼からなる焼ならし材を準備した(図1)。この母材1の遷移温度は室温以上であった。また、この母材1全体のJIS G 0552による結晶粒度はNo6.3であった。
先ず、母材1を−30℃に冷却した。冷却した母材1の所定箇所に鋼製の鑿2をあてがい、ハンマー3によって、この鑿2に衝撃を与えた。衝撃は鑿2を介して母材1に伝達した。衝撃を受けた母材1は脆性破壊し、2つの金属部材(第1金属部材11、第2金属部材12)に分離した(図2)。このとき第1金属部材11の破面(第1破面110)と第2金属部材12の破面(第2破面120)とは、図5に示すように、微細かつ互いに相補的な凹凸形状をなす。このため、第1破面110と第2破面120とは、互いに突き合わせるとぴったりと重なった。
(2:接合工程)
破壊工程後に、第1金属部材11に中空部111を穿設した。この中空部111は第1金属部材11の内部に向けて延び、第1破面110に開口する。第1金属部材11に中空部111を穿設した後に、第1破面110と第2破面120とを突き合わせ、両者を拡散接合した。詳しくは、窒素ガス雰囲気中で、昇温とともに加圧して、接合部を1000℃、60分間高周波加熱しつつ保持し、その後放冷した。以上の破壊工程〜接合工程によって、第1金属部材11と第2金属部材12とが接合してなり、中空状をなす実施例1の接合体4が得られた。
破壊工程後に、第1金属部材11に中空部111を穿設した。この中空部111は第1金属部材11の内部に向けて延び、第1破面110に開口する。第1金属部材11に中空部111を穿設した後に、第1破面110と第2破面120とを突き合わせ、両者を拡散接合した。詳しくは、窒素ガス雰囲気中で、昇温とともに加圧して、接合部を1000℃、60分間高周波加熱しつつ保持し、その後放冷した。以上の破壊工程〜接合工程によって、第1金属部材11と第2金属部材12とが接合してなり、中空状をなす実施例1の接合体4が得られた。
(実施例2)
実施例2の金属部材の接合方法は、上記(1)〜(3)を備える。実施例2の金属部材の接合方法は、破壊工程の前に予備工程を持つこと、および、接合工程において中空部に他部材を配設すること以外は実施例1の金属部材の接合方法と同じである。実施例2の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図6〜図10に示す。
実施例2の金属部材の接合方法は、上記(1)〜(3)を備える。実施例2の金属部材の接合方法は、破壊工程の前に予備工程を持つこと、および、接合工程において中空部に他部材を配設すること以外は実施例1の金属部材の接合方法と同じである。実施例2の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図6〜図10に示す。
(1:予備工程)
実施例1の金属部材の接合方法における母材と同じ材料からなる母材1を準備した。この母材1は、図6に示すように、柱状をなす第2の金属部132と、柱状をなし第2の金属部132の途中から分岐している第1の金属部131と、を持つ。この母材1のなかで第1の金属部131と第2の金属部132との境界部分に、図7中破線で示すように、凹状をなす破壊開始部133を切削形成した。この破壊開始部133は、母材1の表面から内部に向けて陥没する略環溝状をなす。また、破壊開始部133の陥没端部は尖端形状をなす。
実施例1の金属部材の接合方法における母材と同じ材料からなる母材1を準備した。この母材1は、図6に示すように、柱状をなす第2の金属部132と、柱状をなし第2の金属部132の途中から分岐している第1の金属部131と、を持つ。この母材1のなかで第1の金属部131と第2の金属部132との境界部分に、図7中破線で示すように、凹状をなす破壊開始部133を切削形成した。この破壊開始部133は、母材1の表面から内部に向けて陥没する略環溝状をなす。また、破壊開始部133の陥没端部は尖端形状をなす。
(2:破壊工程)
予備工程後の母材1を−30℃に冷却した。次いで、図略のハンマーを用いて冷却した母材1の第1の金属部131に衝撃を与えた。衝撃を受けた母材1は脆性破壊し、第1の金属部131からなる第1金属部材11と、第2の金属部132からなる第2金属部材12とに分離した(図8)。このとき母材1は粒界破壊し、第1金属部材11の破面(第1破面110)と第2金属部材12の破面(第2破面120)とは、微細かつ互いに相補的な凹凸形状をなす。
予備工程後の母材1を−30℃に冷却した。次いで、図略のハンマーを用いて冷却した母材1の第1の金属部131に衝撃を与えた。衝撃を受けた母材1は脆性破壊し、第1の金属部131からなる第1金属部材11と、第2の金属部132からなる第2金属部材12とに分離した(図8)。このとき母材1は粒界破壊し、第1金属部材11の破面(第1破面110)と第2金属部材12の破面(第2破面120)とは、微細かつ互いに相補的な凹凸形状をなす。
(3:接合工程)
破壊工程後に、第1金属部材11に第1中空部111を穿設し、第2金属部材12に第2中空部122を穿設した(図9)。第1中空部111は第1金属部材11の内部に向けて延び、第1破面110に開口する。第2中空部122は第2金属部材12の内部に向けて延び、第2破面120に開口する。第1破面110と第2破面120とを突き合わせると、第1中空部111と第2中空部122とは連通する。
破壊工程後に、第1金属部材11に第1中空部111を穿設し、第2金属部材12に第2中空部122を穿設した(図9)。第1中空部111は第1金属部材11の内部に向けて延び、第1破面110に開口する。第2中空部122は第2金属部材12の内部に向けて延び、第2破面120に開口する。第1破面110と第2破面120とを突き合わせると、第1中空部111と第2中空部122とは連通する。
第1金属部材11に第1中空部111を穿設し、第2金属部材12に第2中空部122を穿設した後に、第1中空部111および第2中空部122に他部材5を収容しつつ、第1破面110と第2破面120とを突き合わせて、両者をろう付けした(図10)。詳しくは、突き合わせ面にNi系合金箔(30μm)をインサートし、窒素ガス雰囲気中で1200℃、15分間高周波加熱しつつ保持し、その後に放冷した。以上の破壊工程〜接合工程によって、第1金属部材11と第2金属部材12とが接合してなり、中空状をなし、内部に他部材5が配設されてなる実施例2の接合体4が得られた。
(比較例)
比較例の金属部材の接合方法は、別体の2つの金属部材を拡散接合する方法である。比較例の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図11〜図12に示す。
比較例の金属部材の接合方法は、別体の2つの金属部材を拡散接合する方法である。比較例の金属部材の接合方法を模式的に表す説明図を図11〜図12に示す。
比較例の金属部材の接合方法における2つの金属部材(第1金属部材61、第2金属部材62)は別体形成されている。第1金属部材61と第2金属部材62とは実施例1の金属部材の接合方法における母材と同じ材料からなる。図11に示すように、比較例の金属部材の接合方法における第1金属部材61は、実施例1の金属部材の接合方法における第1金属部材11とほぼ同形状である。比較例の金属部材の接合方法における第2金属部材62は、実施例1の金属部材の接合方法における第2金属部材12とほぼ同形状である。第1金属部材61の接合面610、および、第2金属部材62の接合面620は、機械加工(施盤による施削)によって平面加工されている。第1金属部材61の接合面610の平面粗さ、および、第2金属部材62の接合面620の平面粗さは、10.3μmRZ(十点平均粗さ)であった。
比較例の金属部材の接合方法では、第1金属部材61の接合面610と第2金属部材62の接合面620とを突き合わせ、実施例1の金属部材の接合方法における接合工程と同様に、両者を拡散接合した。以上の工程によって、第1金属部材61と第2金属部材62とが接合してなり、中空状をなす比較例の接合体7が得られた。
(評価試験)
実施例1の接合体の引張強度と、比較例の接合体の引張強度とを、それぞれ、金属材料引張試験方法(JIS Z 2241)で測定した。実施例1の接合体の引張強度は900(N/mm2)であり、比較例の接合体の引張強度は550(N/mm2)であった。実施例1の接合体の引張強度は比較例の接合体の引張強度の1.6倍であり、非常に大きい。このことから、実施例1の金属部材の接合方法によると、金属部材同士を強度高く接合できることがわかる。なお、この評価試験において、実施例1の接合体は母材自体が破断し、比較例の接合体は接合面で破断した。このことからも、本発明の金属部材の接合方法によると、金属部材を強固に接合できることがわかる。
実施例1の接合体の引張強度と、比較例の接合体の引張強度とを、それぞれ、金属材料引張試験方法(JIS Z 2241)で測定した。実施例1の接合体の引張強度は900(N/mm2)であり、比較例の接合体の引張強度は550(N/mm2)であった。実施例1の接合体の引張強度は比較例の接合体の引張強度の1.6倍であり、非常に大きい。このことから、実施例1の金属部材の接合方法によると、金属部材同士を強度高く接合できることがわかる。なお、この評価試験において、実施例1の接合体は母材自体が破断し、比較例の接合体は接合面で破断した。このことからも、本発明の金属部材の接合方法によると、金属部材を強固に接合できることがわかる。
以上の結果から、本発明の金属部材の接合方法によると、接合面を平面加工することなく、拡散接合またはろう付けによって金属部材を強固に接合できることがわかる。
1:母材
11、12:金属部材
110、120:破面
133:破壊開始部
11、12:金属部材
110、120:破面
133:破壊開始部
Claims (4)
- 複数の金属部材を拡散接合またはろう付けする金属部材の接合方法であって、
金属材料からなる母材を脆性破壊して、複数の金属部材に分離させる破壊工程と、
該破壊工程後に、該複数の金属部材の破面同士を突き合わせ、複数の該破面を拡散接合またはろう付けする接合工程と、を備えることを特徴とする金属部材の接合方法。 - 前記破壊工程は、前記母材を遷移温度以下にしておこなう請求項1に記載の金属部材の接合方法。
- 前記破壊工程前に、凹状をなす破壊開始部を前記母材に形成する予備工程を備える請求項1または請求項2に記載の金属部材の接合方法。
- 前記母材のなかで少なくとも前記破壊工程後に破面となる部分のJIS G 0552による結晶粒度は、No2〜No9である請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の金属部材の接合方法。
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