JP5432866B2 - 液相拡散接合方法及び接合品 - Google Patents
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(実施例1)
以下に示す方法により液相拡散接合を行った。具体的には、3.5質量%Si−3質量%B−2.5質量%Vを含有し、残部Niよりなる厚さ30μmの非晶質箔(液相線温度Tm=1070℃)を低融点接合材として準備した。外形60.5mm、肉厚1.8mm、長さ92mmの鋼組織がベイナイトであるSTKM−13B−E80(JIS規格)の鋼管を、被接合部材として2本準備した。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例1と相違する点は、表1に示すように、接合処理条件における接合温度を1130℃、保持時間を60秒間、初期応力15MPaにした点である。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例1と相違する点は、表1に示すように、接合処理条件における-接合温度を1110℃、保持時間を300秒間、初期応力20MPaにした点と、応力保持時間を20秒間にした点である。
実施例3と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例3と相違する点は、表1に示すように拡散処理条件を変更した点である。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例1と相違する点は、接合雰囲気を酸素100ppmの窒素雰囲気下にした点と、表1に示すように、接合処理条件及び拡散処理条件を変更した点である。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例1と相違する点は、雰囲気を窒素雰囲気下にした点と、表1に示すように、接合処理条件及び拡散処理条件を変更した点である。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。比較例1が実施例1と相違する点は、接合処理条件の接合温度を1080℃未満(1040℃)にした点である。比較例2が実施例1と相違する点は、接合保持時間を60秒未満(10秒間)にし、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例3が実施例1と相違する点は、初期応力を25MPa超え(30MPa)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例4が実施例1と相違する点は、拡散温度を1200℃未満(1150℃)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例5が実施例1と相違する点は、拡散温度を1250℃超え(1300℃)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例6が実施例1と相違する点は、最終応力を4MPa超え(5MPa)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例7が実施例1と相違する点は、応力保持時間を20秒超え(30秒間)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。比較例8が実施例1と相違する点は、総保持時間を200秒未満(30秒間)にし、応力保持時間を20秒超え(30秒間)にした点と、その他の条件は、表1に示す条件にした点である。
実施例1と同じようにして、液相拡散接合を行い、接合品を作製した。実施例1と異なる点は、図7に示すような温度及び押圧力のプロフィールとなるようにした点である。具体的には、予め接合応力(押圧力)である初期応力(15〜25MPa)をかけつつ、加熱により非晶質箔及び鋼管端部を拡散温度まで昇温する。拡散温度到達後、初期応力を所定の時間(5〜15秒)の間保持し、その後直ちに、クリープによる塑性変形を抑さえるべく、押圧力である最終応力を2〜3MPaにし、拡散温度の保持時間を総保持時間で400〜600秒とした。このようにして、等温凝固、拡散処理をおこなった。各詳細の条件を表2に示した。
〔酸化物面積率の測定〕
実施例1〜10及び比較例1〜11の接合品に対して、酸化物面積率の測定をおこなった。具体的には、図6に示すように、接合した接合品(鋼管)の接合部分を長さ方向と平行に切断し、接合面を4断面切り出した。この切断した切断サンプルを樹脂に埋め込み、ナイタール腐食液で腐食し、接合界面の酸化物及びその近傍の組織観察をおこなった。そして、接合界面上に現れた酸化物の総長さ、及び接合部分の総長さを測定し、接合部分の総長さに対する酸化物の総長さの割合の平均値を、酸化物面積率とした。この結果を、以下の表3及び4に示した。
実施例1〜10及び比較例1〜11の接合品に対して引張り試験の測定をおこなった。接合品である鋼管から、長さ方向と平行に引張り試験片を切り出した。平行部の幅が10mm、長さ50mmで、平行部中央に接合部が位置するように、接合品から引張り試験片を切り出した。この試験片を、鋼管と同じ曲率を持つ治具で掴み、引張り試験を行い、引張り強さを測定した。この結果を、以下の表3及び4に示した。なお、表の下欄に示すように、A:接合面は、接合界面内の酸化物を起点とする破壊を示している。
実施例1〜10及び比較例1〜8の接合品に対して捩り試験の測定をおこなった。接合品である鋼管の両端にボルト穴を有するフランジを溶接し、捩り試験機にボルトを固定して行った。捩り速度は、0.1°/sとし、捩り角度−捩りトルクのデータから破断捩り角と最大捩りトルクとを測定した。この結果を表3に示す。
実施例1〜10及び比較例1〜11のすべての接合品の接合界面(接合部分)は、接合材に含有されるNiにより、焼入れ性が向上し、マルテンサイト組織となった。また界面と連続する母材は、ベイナイト組織であり、接合前の組織形態と同じであった。
表3に示すように、実施例1〜7の大気中で接合した接合品は、接合界面の酸化物が面積率で5%以下存在し、引張り試験では、接合部分で破断するものと、接合部分以外で破断するものがあった。実施例8及び9の酸素濃度100ppmを含有する窒素雰囲気下、実施例10の完全な窒素雰囲気下で接合した場合には、接合部分で破断することは皆無であった。接合部分は接合箔と合金化しており、母材より硬さが硬くなっていることが明らかである。よって、接合界面に酸化物がほとんど存在しない低酸素雰囲気で接合した実施例8〜10の接合品は、母材で破断している。
表3に示すように、実施例1〜10の接合品の接合部分の引張り強さは、585MPa以上であった。また、酸化物が生成されていない実施例1〜7の接合部分の引張り強さは、酸化物が生成されていない実施例8〜10と比較して、82%超えの強度が確保されているといえる。
表3に示すように、捩り試験では、実施例1〜7の大気中で接合した接合品は、すべて接合部分で破断したが、いずれも最大捩りトルクを示した捩り角度を超えてから破断している。また、表3に示すように、実施例8及び9の酸素100ppmを含有する窒素雰囲気下で接合した接合品、及び、実施例10の完全な窒素雰囲気下で接合した接合品は、破断せず、接合品全体が塑性変形した。また、実施例1〜7の接合部分の最大捩りトルクは、実施例8〜10の最大捩りトルクと比較して、88%超えとなっている。
比較例1及び2の接合品は、実施例1〜10の接合品に比べて、酸化物面積率が高く、引張り強さ及び捩り強さが大幅に低い。また、破壊の起点は、いずれも接合部に生成された酸化物である。
表4に示すように、大気中で接合した比較例9〜11の接合品は、大気中で接合した実施例1〜7の接合品に比べて、酸化物面積率が大きく、引張り強さは低かった。比較例9〜11の接合条件では、表2に示すように、初期応力、最終応力は、実施例1〜10と略同等であり、初期応力保持時間は、実施例1〜10の拡散処理(第一の拡散工程)における応力保持時間の範囲内にある。すなわち、表2の条件は、実施例1〜10の接合押し出し工程(接合箔溶融温度(液相線)直上での接合過程)を省略したものと考えることができる。このことから、実施例1〜10の接合押し出し工程の条件が、酸化物の生成を抑制し、健全な接合を行う上で有効であるといえる。
Claims (4)
- 端部に筒状部分を有した一対の鋼製の被接合部材の開口端面同士の間に、前記鋼よりも融点の低い低融点接合材を配置する工程と、
該低融点接合材の融点以上の接合温度に、前記被接合部材を加熱しながら、前記被接合部材同士を押圧することにより、前記被接合部材同士を前記開口端面で接合し、少なくとも接合部分に生成された酸化物を前記接合部分の周りに押し出す、接合押し出し工程と、
該接合押し出し工程時における押圧状態を保持しながら、前記接合温度よりも高い拡散温度に、前記被接合部材を加熱することにより、前記低融点接合材の材料を前記被接合部材に拡散させる第一の拡散工程と、
前記第一の拡散工程における加熱状態を保持しながら、前記接合押し出し工程の押圧力よりも低い押圧力で押圧し、前記低融点接合材の材料を前記被接合部材にさらに拡散させる第二の拡散工程と、
を少なくとも含むことを特徴とする液相拡散接合方法。 - 前記接合押し出し工程において、前記接合温度として前記低融点接合材の融点から1130℃までの範囲の温度条件で、前記被接合部材を加熱しながら、10〜25MPaの範囲の第一の押圧力の条件で、60〜600秒間、前記被接合部材同士を押圧することにより、前記被接合部材同士を前記開口端面で接合し、少なくとも前記接合部分に生成された酸化物を前記接合部分の周りに押し出し、
前記第一の拡散工程において、前記接合押し出し工程時における押圧状態を保持しながら、前記拡散温度として1200℃〜1250℃の範囲の温度条件で、2〜20秒間、被接合部材を加熱することにより、前記低融点接合材の材料を前記被接合部材に拡散させ、
前記第二の拡散工程において、前記第一の拡散工程における加熱状態を保持しながら、2〜4MPaの範囲の第二の押圧力の条件で、前記拡散温度に到達してから200秒以上の間、前記被接合部材同士を押圧することにより、前記低融点接合材の材料を前記被接合部材にさらに拡散させることを特徴とする請求項1に記載の液相拡散接合方法。 - 前記接合材として、B,Si,及びVを含有するNi基の非晶質合金からなる箔を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の液相拡散接合方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の液相拡散接合方法により製造された接合品であって、
接合された部分以外の鋼の組織がベイナイト組織であり、接合された部分の引張り強さが500MPa以上であることを特徴とする接合品。
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