JP2009195227A - 温室暖房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価で且つ小型化を図ることができる温室暖房システムを提供すること。
【解決手段】 空気を加熱するための暖房装置4と、温水を利用して空気を加熱するための温水加熱手段6と、を備えた温室暖房システム。暖房装置4は、熱を発生する燃焼バーな16と、燃焼バーナにて発生した熱によって加熱された熱搬送媒体と空気との間で熱交換を行うための第1熱交換器20とを有し、温水加熱手段6は、温水と空気との間で熱交換を行うための第2熱交換器42を有する。第1熱交換器20の吸気側より吸入された空気は、第1熱交換器にて熱交換された後にその排気側より排出され、また第2熱交換器42の吸気側より吸入された空気は、第2熱交換器42にて熱交換された後にその排気側より排出され、第2熱交換器42は第1熱交換器40の吸気側又は排気側に配設される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物栽培用の温室を暖房するための温室暖房システムに関する。
作物などの植物をハウス栽培するための温室には、この温室内を暖房するための温室暖房システムが設けられている。この温室暖房システムは、温水ボイラにて生成された温水の熱により温室を暖房するための専用暖房装置と、種々の温水排熱を利用して温室を暖房するための排熱暖房装置と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。専用暖房装置は、温水を生成するための温水ボイラと、温水ボイラにて生成された温水を循環させるための第1循環ラインと、を備え、第1循環ラインは温室内の床面に配設される。また、排熱暖房装置は、排温水を循環させるための第2循環ラインと、第2循環ラインを通して流れる排温水の熱を利用して温風を生成するための温風生成機と、温風生成機にて生成された温風を温室内に供給するための温風ダクトと、を備え、温風ダクトは温室内の床面に配設される。
上述した温室暖房システムによる温室の暖房は、次のようにして行われる。温室の目標設定温度が高温域(例えば約25度)である場合には、専用暖房装置及び排熱暖房装置の双方による暖房が行われる。温水ボイラにて生成された温水が第1循環ラインを通して循環されると、この温水の熱と温室内の空気との間で熱交換が行われ、このようにして専用暖房装置による温室の暖房が行われる。また、排温水が第2循環ラインを通して循環されると、この排温水の熱を利用して温風生成機により温風が生成されて温風ダクトより温室内に供給され、このようにして排熱暖房装置による温室の暖房が行われる。また、温室の目標設定温度が低温域(例えば約20度)である場合には、排熱暖房装置のみによる暖房が上述したようにして行われる。
特開2006−204161号公報
既存の温室に対して上述の温室暖房システムを適用する際には、専用暖房装置の温水ボイラを設置する必要がある。また、排熱暖房装置にて回収される排温水の排熱量が不足する場合には、この排温水を補助的に加熱するための補助暖房装置を設置する必要があり、このような補助暖房装置として、排熱暖房装置で利用される熱搬送媒体と同じ温水を供給することができる温水ボイラが用いられていた。
しかしながら、このような温水ボイラは設置コスト及びランニングコストが高くつき、それ故に、温室暖房システム全体の設置コスト及びランニングコストが上昇してしまうという問題がある。また、一般に温水ボイラは大型であるためその設置面積が大きくなり、それ故に、温室暖房システム全体が大型化してしまうという問題がある。
本発明の目的は、安価で且つ小型化を図ることができる温室暖房システムを提供することである。
本発明の請求項1に記載の温室暖房システムでは、植物栽培用の温室を暖房するための温室暖房システムであって、
空気を加熱するための暖房装置と、温水を利用して空気を加熱するための温水加熱手段と、を備え、前記暖房装置は、熱を発生する熱源機と、前記熱源機にて発生した熱によって加熱された熱搬送媒体と空気との間で熱交換を行うための第1熱交換器と、を有し、前記温水加熱手段は、温水と空気との間で熱交換を行うための第2熱交換器を有し、
前記第1熱交換器の吸気側より吸入された空気は、前記第1熱交換器にて熱交換された後にその排気側より排出され、また前記第2熱交換器の吸気側より吸入された空気は、前記第2熱交換器にて熱交換された後にその排気側より排出され、前記第2熱交換器は前記第1熱交換器の吸気側又は排気側に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の温室暖房システムでは、前記第2熱交換器は前記第1熱交換器の吸気側に配設され、前記第2熱交換器にて熱交換された空気の実質上全量が前記第1熱交換器の吸気側に送給されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の温室暖房システムでは、前記第2熱交換器の排気側からの空気を前記第1熱交換器の吸気側に送り込むための第1送風機と、前記温室内の空気を前記第2熱交換器の吸気側に送り込むための第2送風機と、を更に備え、前記第1送風機の風量は、前記第2送風機の風量と等しく又はこれよりも大きく構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の温室暖房システムでは、前記第2熱交換器の排気側には排気ダクトが設けられ、前記第1熱交換器の吸気側には吸入ハウジングが設けられ、前記排気ダクトが前記吸入ハウジングの開口部に配設され、前記吸入ハウジングの開口部の断面積は前記排気ダクトの開口部の断面積の3倍以上であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の温室暖房システムでは、前記暖房装置は、前記第1熱交換器を内蔵する暖房装置本体を更に備え、前記温水加熱手段の前記第2熱交換器は前記暖房装置本体内に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の温室暖房システムでは、温水を前記第2熱交換器を通して循環させるための循環ラインと、前記循環ラインへの温水の供給及び供給停止を行うための循環ライン供給手段と、前記温室内の温度が目標設定温度に近付くように前記熱源機及び前記循環ライン供給手段を作動制御するための制御手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記温室内の温度が前記目標設定温度よりも低い第1設定温度よりも低下すると、前記循環ライン供給手段を供給状態にして前記循環ラインにおける温水の循環を開始させ、前記第2熱交換器における熱交換により加熱された空気によって前記温室が暖房され、前記温室内の温度が前記第1設定温度よりも更に低い第2設定温度よりも低下すると、前記熱源機の作動を開始させ、前記第1及び第2熱交換器における熱交換により加熱された空気によって前記温室が暖房され、前記温室内の温度が前記目標設定温度よりも高い第3設定温度を超えると、前記熱源機の作動を停止させ、前記温室内の温度が前記第3設定温度よりも更に高い第4設定温度を超えると、前記熱源機の作動を停止させるとともに、前記循環ライン供給手段を供給停止状態にして前記循環ラインにおける温水の循環を停止させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項7に記載の温室暖房システムでは、前記温水加熱手段は熱電併給装置から構成され、前記熱電併給装置は、電力及び熱を発生する熱電発生機を有し、前記熱電発生機にて発生した熱によって加熱された温水は、前記第2熱交換器にて空気との間で熱交換されることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の温室暖房システムによれば、空気を加熱するための暖房装置と、温水を利用して空気を加熱するための温水加熱手段と、を備え、これら暖房装置及び温水加熱手段を用いて温室を暖房するので、従来のように温水ボイラを用いることなく温室を暖房することができる。従って、設置コスト及びランニングコストを低減することができるとともに、小型化を図ることができる温室暖房システムを提供することができる。また、温水加熱手段の第2熱交換器が暖房装置の第1熱交換器の吸気側又は排気側に配設されるので、暖房に用いる空気を直列的に配設された第1及び第2熱交換器によって加熱することができる。温水加熱手段にて利用される温水として、例えばガスエンジン発電機やガスタービン発電機などの熱電併給装置から排出される排温水を用いることができる。
また、本発明の請求項2に記載の温室暖房システムによれば、第2熱交換器は第1熱交換器の吸気側に配設され、第2熱交換器にて熱交換された空気の実質上全量が第1熱交換器の吸気側に送給されるので、第2熱交換器にて熱交換された空気を第1熱交換器にて更に効率良く熱交換することができ、暖房効率を高めることができる。
また、本発明の請求項3に記載の温室暖房システムによれば、第1送風機の風量は、第2送風機の風量と等しく又はこれよりも大きく構成されているので、第2熱交換器にて熱交換された空気が周囲に拡散されるのを防止することができ、この空気の実質上全量を第1熱交換器の吸気側に効率良く送給することができる。
また、本発明の請求項4に記載の温室暖房システムによれば、第2熱交換器の排気ダクトが第1熱交換器の吸入ハウジングの開口部に配設され、吸入ハウジングの開口部の断面積が排気ダクトの開口部の断面積の3倍以上であるので、温水の利用ができないなどの何らかの理由により第2送風機の運転が停止し、第2熱交換器の排気ダクトから吸入ダクトに空気が送給されない場合においても、温室内の空気を吸入ダクトの開口部を通して吸入して直接的に暖房装置に送給することができ、またその吸入空気の流量もほとんど不足することがなく、暖房装置の熱出力を確保することができる。
また、本発明の請求項5に記載の温室暖房システムによれば、温水加熱手段の第2熱交換器は暖房装置本体内に配設されているので、暖房装置及び温水加熱手段の第2熱交換器を一体的に構成することができ、温室暖房システム全体をより一層小型化することができる。
また、本発明の請求項6に記載の温室暖房システムによれば、制御手段は第1〜第4設定温度に基づいて熱源機及び循環ライン供給手段を作動制御するので、温水加熱手段の第2熱交換器による熱交換を優先的に行うことができ、例えば熱源機として燃焼バーナを使用した場合には、燃焼バーナにおける燃料用ガスの使用量を削減してランニングコストをより一層低減することができる。また、第2熱交換器による熱交換が優先的に行われることに関連して、暖房による温室内の温度の上昇率及び下降率がそれぞれ小さくなり、それ故に、燃焼バーナの作動及び作動停止の周期を長くすることができ、燃焼バーナの劣化を抑制することができる。循環ライン供給手段としては、例えば循環ラインに配設された循環ポンプから構成することができ、この場合、循環ポンプを作動させると、循環ライン供給手段が供給状態となって循環ラインを通しての温水の循環が開始され、また循環ポンプを作動停止させると、循環ライン供給手段が供給停止状態となって循環ラインを通しての温水の循環が停止する。また、循環ラインにバイパスしてバイパスラインを設け、循環ライン供給手段として、例えば循環ラインとバイパスラインとの接続部に配設されたライン切換弁から構成することもでき、この場合、ライン切換弁を第1状態にすると、循環ライン供給手段が供給状態となってライン切換弁及び循環ラインを通しての温水の循環が開始され、ライン切換弁を第2状態にすると、循環ライン供給手段が供給停止状態となってライン切換弁及びバイパスラインを通して温水が流れ、循環ラインを通しての温水の循環が停止する。
また、本発明の請求項7に記載の温室暖房システムによれば、温水加熱手段は熱電併給装置から構成され、熱電併給装置は、電力及び熱を発生する熱電発生機を更に有しているので、熱電発生機にて発生された電力の一部を、温室内に設けられた照明用光源や栽培用光源などを点灯させるために利用することができ、温水加熱手段のエネルギーを有効に利用することができる。
本発明の一実施形態による温室暖房システムを簡略的に示すブロック図。 図1の温室暖房システムの制御系を示す概略図。 図1の温室暖房システムの制御の流れを示すフローチャート。 本発明の他の実施形態による温室暖房システムを簡略的に示すブロック図。 図5(a)は、実施例の温室暖房システムにおける高熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図、図5(b)は、比較例の温室暖房システムにおける高熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図、また図5(c)は、実施例の温室暖房システムにおける低熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う温室暖房システムの一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による温室暖房システムを示す概略図であり、図2は、図1の温室暖房システムの制御系を簡略的に示すブロック図であり、図3は、図1の温室暖房システムの制御の流れを示すフローチャートである。
図1において、図示の温室暖房システム2は、空気を加熱するための暖房装置4と、温水を利用して空気を加熱するための温水加熱手段6と、を備えている。この温室暖房システム2は、野菜や花などの植物8をハウス栽培するための例えばビニルハウスなどの温室10に設置されている。温室10の内部には、植物8が植設されて栽培される栽培床12が設置されている。
暖房装置4は、温室10内の片側に配設されたボックス状の暖房装置本体14を備え、この暖房装置本体14の内部には、燃焼バーナ16(熱源機を構成する)、排気ライン18及び第1熱交換器20が配設されている。燃焼バーナ16には、ガス供給源(図示せず)からのLPGなどの燃料用ガスが供給される。燃焼バーナ16が作動されると、燃焼バーナ16から噴出される燃料用ガスに点火されて燃料用ガスが燃焼され、この燃焼によって燃焼ガス(熱搬送媒体を構成する)が発生される。排気ライン18の一端部は燃焼バーナ16に接続され、その他端部は第1熱交換器20内を通って温室10の外部に延びている。
また、暖房装置本体14の下端部には下開口部(図示せず)が設けられ、この下開口部の下方には第1送風機22が配設されている。第1送風機22は吸込口24及び吹出口26を有し、暖房装置本体14の下開口部に取り付けられた吸入ハウジング28によって覆われている。この吸入ハウジング28内には仕切り部材31が設けられ、この仕切り部材31によって、第1送風機22の吸入口22と吹出口26とが仕切られている。吸入ハウジング28の開口部には、通気性を有するカバー部材29が取り付けられ、このカバー部材29は、例えば目開きの大きい金属製の格子部材から構成される。第1送風機22が作動されると、吸込口24から吸い込まれた空気が所定の風量でもって吹出口26より吹き出され、下開口部を通して第1熱交換器20の吸気側に送り込まれ、この第1熱交換器20内を流れてその排気側から排出される。第1熱交換器20においては、排気ライン18を流れる燃焼ガスと吸気側から吸入された空気との間で熱交換が行われ、熱交換により加熱された空気が排気側から排出される。なお、仕切り部材31によって、第1送風機22の吸込口24と吹出口26とが短絡して空気が循環されるのが防止される。
また、暖房装置本体14の上端部には上開口部(図示せず)が設けられ、この上開口部には、第1熱交換器20の排気側より排出された空気が流れる暖房ライン30が接続されている。この暖房ライン30は、暖房装置本体14の上開口部より延びる本体ライン32と、この本体ライン32から分岐して延びる分岐ライン34とから構成されている。本体ライン32は、暖房装置本体14の上開口部より上方に延び、更に温室10内の上部空間を実質上水平方向に温室10内の他側まで延びた後に下方に延び、その噴出口36は温室10内の片側(暖房装置4側)を向いている。分岐ライン34は、本体ライン32の噴出口36とは反対側の部位より下方に延び、その噴出口38は温室10内の他側(暖房装置4側とは反対側)を向いている。
温水加熱手段6は、電力及び熱を発生して供給するための熱電併給装置39から構成され、この熱電併給装置39は、コージェネレーションシステムなどに用いられる熱電発生機40と、第2熱交換器42と、を有している。熱電発生機40は、例えばガスエンジンなどのエンジン44と、このエンジン44によって駆動される発電装置(図示せず)との組み合せから構成されており、この熱電発生機40から電力及び熱が発生される。発電装置はエンジン44の出力軸に駆動連結されており、エンジン44が駆動すると、エンジン44からの回転駆動力が出力軸を介して発電装置に駆動伝達され、これにより発電装置が作動して電力が発生する。この電力の一部は、温室10内に設けられた照明用光源や栽培用光源(図示せず)などを点灯させるために利用される。なお、エンジン44から排出される燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素の一部を温室10内の植物8の光合成を促進させるために利用することもできる。
熱電発生機40は、エンジン44からの冷却水(温水を構成する)を循環させるための第1及び第2循環ライン46,48を更に含んでいる。第1循環ライン46にはラジエタ50及び遮断弁52が配設されており、遮断弁52が開状態となると、エンジン44からの冷却水がラジエタ50を通して第1循環ライン46を循環され、また遮断弁52が閉状態となると、冷却水が第1循環ライン46を循環されるのが遮断される。また、第2循環ライン48は第2熱交換器42内を通して配設され、この第2循環ライン48に循環ポンプ54(循環ライン供給手段を構成する)が配設されている。循環ポンプ54が作動する(循環ライン供給手段が供給状態となる)と、エンジン44からの冷却水が第2循環ライン48を通して循環され、循環ポンプ54の作動が停止される(循環ライン供給手段が供給停止状態となる)と、第2循環ライン48における冷却水の循環が停止される。
第2熱交換器42は本体ハウジング56によって覆われており、本体ハウジング56の下端部に設けられた下開口部(図示せず)の下方には第2送風機58が配設され、その上端部に設けられた上開口部(図示せず)には排気ダクト60が接続されている。第2送風機58は吸込口62及び吹出口64を有し、本体ハウジング56の下開口部に取り付けられた吸入ハウジング66によって覆われている。この吸入ハウジング66内には仕切り部材67が設けられ、この仕切り部材67によって、第2送風機58の吸入口62と吹出口64とが仕切られている。第2送風機58が作動されると、吸込口62から吸い込まれた空気が吹出口64より吹き出され、下開口部を通して第2熱交換器42の吸気側に送り込まれ、この第2熱交換器42内を流れてその排気側から排出される。第2熱交換器42においては、第2循環ライン48を流れる冷却水と吸気側から吸入された空気との間で熱交換が行われ、熱交換により加熱された空気が排気側より排出される。また、排気ダクト60の開口部は、暖房装置4のカバー部材29に接続されており、第2熱交換器42からの空気は、排気ダクト60及びカバー部材29を通して暖房装置4の吸入ハウジング28に流れる。なお、排気ダクト60の開口部をカバー部材29に接続せず、カバー部材29の下方に配設するようにしてもよく、例えば、第1送風機22の吸込口24又はカバー部材29の近傍、より具体的には、大気圧より低い静圧の位置であって、第1送風機22の吸込口24に向かって空気が流れている箇所に配設するようにしてもよい。また、排気ダクト60から排出される空気の流れる方向は、吸入ハウジング28の開口面に対して直角になるようにするのが望ましい。
本実施形態のように、暖房装置4の上流側に熱電併給装置6の第2熱交換器42を配設する(換言すると、第1送風機22の上流側に第2送風機58を配設する)場合には、第1送風機22の風量を第2送風機58の風量よりも大きく(又は第2送風機58の風量と等しく)構成するのが好ましい。
また、この実施形態では、暖房装置4の吸入ハウジング28の開口部の断面積S1(即ち、吸入ハウジング28の流路面積)が第2熱交換器42の排気ダクト60の開口部の断面積S2(即ち、排気ダクト60の流路面積)よりも大きくなるように構成される。吸入ハウジング28及び排気ダクト60は、例えば円筒状に形成され、排気ダクト60の開口部の外周側を覆うように吸入ハウジング28の開口部が配設され、この吸入ハウジング28の開口部が排気ダクト60の開口部に対して同心状に配置される。
この吸入ハウジング28の開口部の断面積S1は、排気ダクト60の開口部の断面積S2の3倍以上の大きさにする〔S1≧(3×S2)〕のが好ましく、4倍以上の大きさにするのがより好ましい〔S1≧(4×S2)〕。吸入ハウジング28の開口部の断面積S1をこのように設定することによって、温水加熱手段6の停止又は故障などで温水の利用ができない場合などにおいて、第2送風機58の運転が停止して排気ダクト60を通して暖房装置4に空気を供給することができないときにおいても、温室10内の空気を暖房装置4の吸入ハウジング28の開口部(即ち、カバー部材31)を通して充分に吸入することができ、暖房装置4の熱出力を確保することが可能となる。
循環ポンプ54及び燃焼バーナ16に関連して、温度検知センサ68及び制御手段70が設けられている。温度検知センサ68は温室10の内部に配設され、温室10内の温度を検知する。制御手段70は、メモリ72、比較手段74及び作動制御手段76を含み(図2参照)、後述するようにして温室10内の温度が目標設定温度に近付くように制御する。メモリ72には、第1〜第4設定温度が記憶され、第1設定温度及び第2設定温度はそれぞれ目標設定温度よりもこの順に低く設定され、また第3設定温度及び第4設定温度はそれぞれ目標設定温度よりもこの順に高く設定されている。比較手段74は、温度検知センサ68による検知温度とメモリ72に記憶された第1〜第4設定温度とをそれぞれ比較する。作動制御手段76は、比較手段74からの比較結果に基づいて、遮断弁52、第1送風機22、第2送風機58、燃焼バーナ16及び循環ポンプ54をそれぞれ後述するようにして作動制御する。
なお、目標設定温度を設定すると、この設定した目標設定温度を基準に第1〜第4設定温度を自動的に設定するようにしてもよく、この場合、第1設定温度を目標設定温度より例えば1.5℃低い値、第2設定温度を目標設定温度より例えば3℃低い値、また第3設定温度を目標設定温度より例えば1℃高い値、更に第4設定温度を目標設定温度より例えば2℃高い値に設定することができる。
図3をも参照して、上述した温室暖房システム2を用いた温室10の暖房は、例えば次の通りに行われる。温室10の暖房開始前においては、作動制御手段76は遮断弁52を開状態に保持するとともに、循環ポンプ54の作動を停止させ、これによりエンジン44からの冷却水は第1循環ライン46を循環される。温室10内の温度が第2設定温度(例えば約27℃)よりも低い状態において温室10の暖房が開始されると、作動制御手段76は、遮断弁52を閉状態に保持するとともに(ステップS1)、第1送風機22、第2送風機58、循環ポンプ54及び燃焼バーナ16の作動を開始する(ステップS2,S3)。
循環ポンプ54の作用によってエンジン44からの冷却水が第2循環ライン48を通して循環されると、第2熱交換器42において、第2循環ライン48を流れる冷却水と第2熱交換器42の吸気側に送り込まれた空気との間で熱交換が行われる。このように熱交換が行われると、加熱された空気が第2熱交換器42の排気側より排気ダクト60を通して排出され、この排出された空気は、温室10内の空気とともに第1送風機22の吸込口24に吸い込まれる。排気ダクト60の開口部は上述のように配設されているので、排気ダクト60の開口部より排出された空気は、第1送風機22の吸込口24に吸い込まれるようになる。なお、上述のように、第1送風機22の風量は、第2送風機58の風量よりも大きく(又は第2送風機58の風量と等しく)構成されているので、排気ダクト60の開口部から排出された空気が周囲に拡散されることなく、その実質上全量が第1送風機22の吸込口24に吸い込まれる。
燃焼バーナ16にて燃料用ガスが燃焼されると、燃焼により発生した燃焼ガスが排気ライン18を通して流れ、第1熱交換器20において、排気ライン18を流れる燃焼ガスと第1熱交換器20の吸気側に送り込まれた空気との間で熱交換が行われる。このように熱交換が行われると、加熱された空気が第1熱交換器20の排気側より排出されて暖房ライン30を通して流れ、本体ライン32及び分岐ライン34の各噴出口36,38より温室10内に供給される。このようにして、第1及び第2熱交換器20,42にて熱交換された空気によって温室10内が急速に暖房される(ステップS4)。なお、第1熱交換器20にて熱交換された燃焼ガスは、排気ライン18を通して温室10の外部に排出される。
温室10内の温度が目標設定温度(例えば約30℃)まで上昇した後に、更に温度が上昇して第3設定温度(例えば約31℃)を超えると、ステップS5からステップS6に進み、比較手段74からの比較結果に基づいて作動制御手段76は燃焼バーナ16の作動を停止する。これにより、第1熱交換器20において熱交換は行われず、第2熱交換器42により熱交換された空気のみによって温室10内が暖房される(ステップS7)。そして、温室10内の温度が更に上昇して第4設定温度(例えば約32℃)を超えると、ステップS8からステップS9に進み、比較手段74からの比較結果に基づいて作動制御手段76は遮断弁52を開状態に保持するとともに、循環ポンプ54の作動を停止し(ステップS10)、これにより温室10内の暖房が停止される(ステップS11)。
ステップS8に戻り、温室10内の温度が第4設定温度を超えない場合には、ステップS8からステップS16に進み、第2熱交換器42にて熱交換された空気のみによって、温室10内が継続して暖房される。
温室10内の温度が目標設定温度よりも低下した後に、更に温度が低下して第1設定温度(例えば約28.5℃)よりも低下すると、ステップS12からステップS13に進み、比較手段74からの比較結果に基づいて作動制御手段76は遮断弁52を閉状態に保持するとともに、循環ポンプ54の作動を開始させ(ステップS14)、これにより第2熱交換器42により熱交換された空気のみによって温室10内が暖房される(ステップS15)。温室10内の温度が更に低下して第2設定温度(例えば約27℃)よりも低下すると、ステップS16からステップS17に進み、比較手段74からの比較結果に基づいて作動制御手段76は燃焼バーナ16の作動を開始させ、これにより第1及び第2熱交換器20,42により熱交換された空気によって温室10内が暖房される(ステップS4)。
ステップS16に戻り、温室10内の温度が第2設定温度よりも低下することなく再び上昇し、第4設定温度を超えないときにはステップS16からステップS18を経てステップS15に進み、第2熱交換器42にて熱交換された空気のみによって温室10内が継続して暖房され、また第4設定温度を超えたときには、ステップS16からステップS18を経てステップS9に進み、温室10内の暖房が停止される。
本実施形態の温室暖房システム2では、従来のように温水ボイラを用いることなく、暖房装置4及び温水加熱手段6によって温室10内を暖房する構成であるので、設置コスト及びランニングコストを低減することができるとともに、小型化を図ることができる。また、上述のように熱電併給装置39の第2熱交換器42による熱交換が優先的に行われるので、燃焼バーナ16における燃料用ガスの使用量を削減してランニングコストを低減することができる。また、第2熱交換器42による熱交換が優先的に行われることに関連して、暖房による温室10内の温度の上昇率及び下降率がそれぞれ小さくなり、それ故に、燃焼バーナ16の作動及び作動停止の作動周期を長くすることができ、燃焼バーナ16の劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、温水加熱手段6の第2熱交換器42を暖房装置4の第1熱交換器20の吸気側に配設したが、これとは反対に、暖房装置4の第1熱交換器20の排気側に配設するようにしてもよい。
次に、図4を参照して、温室暖房システムの他の実施形態について説明する。図4は、本発明の他の実施形態による温室暖房システムを簡略的に示すブロック図である。なお、この他の実施形態において、図1〜図3に示す実施形態と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
この他の実施形態の温室暖房システム2Aでは、温水加熱手段6Aの熱電併給装置39Aの第2熱交換器42Aはフィンチューブから構成され、エンジン44から第2循環ライン48を流れる冷却水はフィンチューブを通して流れる。この第2熱交換器42Aは、暖房装置4Aの暖房装置本体14Aの内部において第1熱交換器20の吸気側に配設されている。暖房装置本体14Aの下開口部(図示せず)の下方には送風機78が配設され、この送風機78は、暖房装置本体14Aの下開口部に取り付けられた吸入ハウジング66Aによって覆われている。この吸入ハウジング66A内には仕切り部材67Aが設けられ、この仕切り部材67Aによって、送風機78の吸入口69と吹出口71とが仕切られている。
第1及び第2熱交換器20,42Aにより熱交換された空気によって温室10を暖房する際には、送風機78の作用によって温室10内の空気が第2熱交換器42Aの吸気側に送り込まれ、その後に、第2熱交換器42Aにて熱交換された空気の実質上全量が第1熱交換器20の吸気側に送り込まれ、更に第1熱交換器20にて熱交換された後に暖房ライン30を通して温室10内に供給される。
この他の実施形態の温室暖房システム2Aでは、温室10内に配設される暖房装置4A及び第2熱交換器42Aが一体的に構成されるので、温室暖房システム2A全体をより一層小型化することができる。なお、第2熱交換器42Aを第1熱交換器20の吸気側に配設したが、第1熱交換器20の排気側に配設するようにしてもよい。
[実施例及び比較例]
本発明の効果を確認するために、次の通りの実験を行った。実施例として図4に示す温室暖房システムを用い、温室内の暖房実験を行った。温室として面積300m(幅15m×長さ20m)のビニールハウスを使用し、温室内の中央部において高さ1.5mの位置に温度検知センサ(熱電対)を設置した。暖房装置の燃焼バーナの熱出力は50kW(LPG使用量2.2mN/h)、60Hzであり、送風機の風量は約160m/分であった。また、熱電発生機は出力25kW、60Hzのガスエンジン発電機を使用し、燃料(LPG)の使用量は2.95mN/h、第2熱交換器は熱出力38kW、入口温度85℃、出口温度80℃、流量110L/分であった。
この実施例における温室暖房システムの実験結果は、図5(a)、(c)に示す通りであった。図5(a)は、実施例の温室暖房システムにおける高熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図であり、図5(c)は、実施例の温室暖房システムにおける低熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図である。
まず、高熱負荷条件での実験結果について説明する。この高熱負荷条件では、外気温(温室の外部の温度)は1℃であり、目標設定温度30℃、第1設定温度28.5℃、第2設定温度27℃、第3設定温度31℃、第4設定温度32℃にそれぞれ設定した。図5(a)に示されるように、温室内の温度が第2設定温度よりも低い状態で暖房が開始され、燃焼バーナ及び循環ポンプの作動が開始されて第1及び第2熱交換器にて熱交換された空気により温室内が暖房され、その後に、温室内の温度が第3設定温度を超えて燃焼バーナの作動が停止された。温室内の温度が第3設定温度を超えた後は、熱負荷の容量が大きいために温度上昇し難く、温室内の温度は第4設定温度まで上昇せずに低下し始めた。温室内の温度が目標設定温度よりも低下した後は、上述のように熱負荷の容量が大きいために、第2熱交換器にて熱交換された空気のみによる暖房では温室の温度は充分に上昇せず、温室内の温度は第2設定温度よりも低下し、再度燃焼バーナの作動が開始された。従って、第2熱交換器にて熱交換された空気により温室内は常時暖房され、燃焼バーナは期間T11でもって作動し、期間T12でもって作動停止し、作動期間T11及び停止期間T12を交互に繰り返した。
次に、実施例における低熱負荷条件での実験結果について説明する。この低熱負荷条件では、外気温は1℃であり、目標設定温度9℃、第1設定温度7.5℃、第2設定温度6℃、第3設定温度10.5℃、第4設定温度12℃にそれぞれ設定した。図5(c)に示されるように、温室内の温度が第1設定温度よりも低く且つ第2設定温度よりも高い状態で暖房が開始され、循環ポンプの作動が開始されて第2熱交換器にて熱交換された空気により温室内が暖房され、第3設定温度を超えた後は、熱負荷の容量が小さいために温度上昇し易く、温室内の温度は第4設定温度を超えて循環ポンプの作動が停止された。温室内の温度が目標設定温度よりも低下した後は、上述のように熱負荷の容量が小さいために、温室の温度は第2設定温度よりも低下しなかった。従って、燃焼バーナの作動は常時停止され、循環ポンプが作動及び作動停止を繰り返した。
比較のために、暖房装置のみを備えた温室暖房システムを用い、上記実施例と同じ高熱負荷条件で温室内の暖房実験を行った。暖房装置の燃焼バーナの熱出力は74kW(LPG使用量3.3mN/h)、送風機の風量は約110m/分であった。
この比較例における温室暖房システムの実験結果は、図5(b)に示す通りであった。図5(b)は、比較例の温室暖房システムにおける高熱負荷条件での温室内の温度変化を示す波形図である。この比較例の温室暖房システムでは、図5(b)に示されるように、温室内の温度が第2設定温度よりも低い状態で暖房が開始され、燃焼バーナの作動が開始されて第1熱交換器にて熱交換された空気により温室内が暖房され、その後に、温室内の温度が第3設定温度を超えて燃焼バーナの作動が停止された。温室内の温度が第3設定温度を超えた後は、温室内の暖房が行われないために、温室内の温度は第4設定温度まで上昇せずに低下し始めた。また、温室内の温度が目標設定温度よりも低下した後は、上述のように温室内の暖房が行われないために、温室の温度は第2設定温度よりも低下し、燃焼バーナの作動が開始された。従って、燃焼バーナは期間T21でもって作動し、期間T22でもって作動停止し、作動期間T21及び停止期間T22を交互に繰り返し、比較例の作動周期T2(期間T21+期間T22)は上記実施例の作動周期T1(期間T11+期間T12)よりも短くなった。
これらの実験結果をまとめると、実施例における燃焼バーナの作動周期は比較例の場合よりも長くなり、このことから、本発明の温室暖房システムでは、燃焼バーナの作動周期を長くすることができることが確認できた。また、第2熱交換器による熱交換が優先的に行われ、燃焼バーナにおける燃料用ガスの使用量を削減することができることが確認できた。
また、図1に示す温室暖房システムを用い、第2送風機を作動停止させた(即ち、温水を利用しない)ときの暖房装置の風量についての実験を行った。暖房装置の燃焼バーナの熱出力は50kW(LPG使用量2.2mN/h)、60Hzであった。この温室暖房システムにおいて、吸入ハウジングの開口部の断面積(S1)(カバー部材の面積)と排気ダクトの開口部の断面積(S2)(流路面積)との倍率を変化させて暖房装置の風量の変化を調べた。
吸入ハウジングは円筒状で、その内径は0.60mであった。また、排気ダクトは円形で、内径が0.425m(S1/S2=2)、0.346m(S1/S2=3)、0.30m(S1/S2=4)及び0.268m(S1/S2=5)の4種類のものを用いた。排気ダクトがないときの暖房装置の風量は、160m/分であった。
この実験では、図1に示す温室暖房システムにおいて第2送風機を停止させ、温水加熱手段からの空気の送給がないようにした。また、暖房装置の風量の測定は、分岐ラインより上流の本体ラインで行った。
この実験の結果は、表1に示す通りであった。この表1から明らかなように、吸入ハウジングの開口部の断面積(S1)と排気ダクトの断面積(S2)との倍率が3倍以上(S1/S2≧3)になると、第2送風機を停止させていても排気ダクトがない状態の風量に対する風量低下が非常に小さく、この倍率が4倍以上(S1/S2≧4)になると、排気ダクトがない状態の風量に対する風量低下がほとんどなかった。この実験結果から、この倍率(S1/S2)が3倍以上になると、排気ダクトからの空気の供給がなくても、吸入ハウジングからの吸気の吸入によって充分な空気が暖房装置に供給され、暖房装置への供給空気の不足がほとんどなく、この暖房装置の熱出力を確保することができることがわかった。
Figure 2009195227
以上、本発明に従う種々の温室暖房システムの実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上記各実施形態では、暖房装置4(4A)の熱源機を燃焼バーナ16から構成したが、例えばガスエンジンヒートポンプ又は電気ヒートポンプから構成してもよく、かかる場合には、ガスエンジンヒートポンプ又は電気ヒートポンプの作動媒体が熱搬送媒体として機能される。かかる場合には、上述のように第2熱交換器42(42A)による熱交換が優先的に行われるため、ガスエンジンヒートポンプ又は電気ヒートポンプを駆動させるための燃料用ガス又は電気の消費量を削減することができる。
また例えば、上記各実施形態では、循環ライン供給手段を循環ポンプ54から構成したが、例えば次のように構成してもよい。即ち、第2循環ライン48に第2熱交換器42(42A)をバイパスするバイパスラインを設け、循環ライン供給手段として第2循環ライン48とバイパスラインとの接続部に配設されたライン切換弁から構成するようにしてもよい。
2,2A 温室暖房システム
4,4A 暖房装置
6,6A 温水加熱手段
8 植物
10 温室
14,14A 暖房装置本体
16 燃焼バーナ
20 第1熱交換器
39,39A 熱電併給装置
40 熱電発生機
42,42A 第2熱交換器
48 第2循環ライン
54 循環ポンプ
70 制御手段

Claims (7)

  1. 植物栽培用の温室を暖房するための温室暖房システムであって、
    空気を加熱するための暖房装置と、温水を利用して空気を加熱するための温水加熱手段と、を備え、前記暖房装置は、熱を発生する熱源機と、前記熱源機にて発生した熱によって加熱された熱搬送媒体と空気との間で熱交換を行うための第1熱交換器と、を有し、前記温水加熱手段は、温水と空気との間で熱交換を行うための第2熱交換器を有し、
    前記第1熱交換器の吸気側より吸入された空気は、前記第1熱交換器にて熱交換された後にその排気側より排出され、また前記第2熱交換器の吸気側より吸入された空気は、前記第2熱交換器にて熱交換された後にその排気側より排出され、前記第2熱交換器は前記第1熱交換器の吸気側又は排気側に配設されていることを特徴とする温室暖房システム。
  2. 前記第2熱交換器は前記第1熱交換器の吸気側に配設され、前記第2熱交換器にて熱交換された空気の実質上全量が前記第1熱交換器の吸気側に送給されることを特徴とする請求項1に記載の温室暖房システム。
  3. 前記第2熱交換器の排気側からの空気を前記第1熱交換器の吸気側に送り込むための第1送風機と、前記温室内の空気を前記第2熱交換器の吸気側に送り込むための第2送風機と、を更に備え、前記第1送風機の風量は、前記第2送風機の風量と等しく又はこれよりも大きく構成されていることを特徴とする請求項2に記載の温室暖房システム。
  4. 前記第2熱交換器の排気側には排気ダクトが設けられ、前記第1熱交換器の吸気側には吸入ハウジングが設けられ、前記排気ダクトが前記吸入ハウジングの開口部に配設され、前記吸入ハウジングの開口部の断面積は前記排気ダクトの開口部の断面積の3倍以上であることを特徴とする請求項3に記載の温室暖房システム。
  5. 前記暖房装置は、前記第1熱交換器を内蔵する暖房装置本体を更に備え、前記温水加熱手段の前記第2熱交換器は前記暖房装置本体内に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の温室暖房システム。
  6. 温水を前記第2熱交換器を通して循環させるための循環ラインと、前記循環ラインへの温水の供給及び供給停止を行うための循環ライン供給手段と、前記温室内の温度が目標設定温度に近付くように前記熱源機及び前記循環ライン供給手段を作動制御するための制御手段と、を更に備え、
    前記制御手段は、前記温室内の温度が前記目標設定温度よりも低い第1設定温度よりも低下すると、前記循環ライン供給手段を供給状態にして前記循環ラインにおける温水の循環を開始させ、前記第2熱交換器における熱交換により加熱された空気によって前記温室が暖房され、前記温室内の温度が前記第1設定温度よりも更に低い第2設定温度よりも低下すると、前記熱源機の作動を開始させ、前記第1及び第2熱交換器における熱交換により加熱された空気によって前記温室が暖房され、前記温室内の温度が前記目標設定温度よりも高い第3設定温度を超えると、前記熱源機の作動を停止させ、前記温室内の温度が前記第3設定温度よりも更に高い第4設定温度を超えると、前記熱源機の作動を停止させるとともに、前記循環ライン供給手段を供給停止状態にして前記循環ラインにおける温水の循環を停止させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の温室暖房システム。
  7. 前記温水加熱手段は熱電併給装置から構成され、前記熱電併給装置は、電力及び熱を発生する熱電発生機を有し、前記熱電発生機にて発生した熱によって加熱された温水は、前記第2熱交換器にて空気との間で熱交換されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の温室暖房システム。
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