JP2009193634A - ホログラム情報記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境温度の変化等によるディメンジョン変化に伴う参照光の角度変化や受光素子やホログラム媒体のノイズ特性等を含めて参照光の角度を最適条件で再生可能なホログラム情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】ホログラム媒体1に対して参照光を照射し、参照光の照射によりホログラム媒体1から読み出した再生光に基づき情報データを再生する。また、再生された情報データからエラーレートを算出し、エラーレートに応じて参照光の角度を調整する。その際、記録時の参照光の角度を基準として当該参照光の角度を複数回微小量分偏角させて再生を行ない、参照光の角度をエラーレートが最小となる角度に調整する。
【選択図】図1
【解決手段】ホログラム媒体1に対して参照光を照射し、参照光の照射によりホログラム媒体1から読み出した再生光に基づき情報データを再生する。また、再生された情報データからエラーレートを算出し、エラーレートに応じて参照光の角度を調整する。その際、記録時の参照光の角度を基準として当該参照光の角度を複数回微小量分偏角させて再生を行ない、参照光の角度をエラーレートが最小となる角度に調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ホログラム技術を利用して情報をホログラム媒体に記録し、或いは情報が記録されたホログラム媒体から情報データの再生を行なうホログラム情報記録再生装置に関するものである。
近年、情報データからなる情報光と、参照光とをホログラム媒体に照射することで、ホログラム媒体内に干渉パターンを生成し、情報データを記録するホログラム記録システムが注目されている。例えば、特開2004−177958号公報に記載されているように情報光と参照光とを異なる光路により干渉させる二光束干渉方式が知られている(特許文献1)。
この二光束干渉方式は、ホログラム媒体に記録された情報データを、その記録した際の参照光と同様な角度になるように再生時の参照光を照射することで、所望の参照光の角度で記録した情報データを任意に再生する方式である。ホログラム媒体はその媒体の性質上線膨張係数が高いため、媒体温度が変化した場合には記録された材料の膨張・収縮が生じ、更に屈折率も変化する。これら温度変化による媒体のディメンジョン変化は記録時に記録された回折格子の角度変化と格子間隔の変化を引き起こす。
図12はホログラム媒体のディメンジョン変化による回折格子の角度変化と格子間隔の変化の様子を示す図である。図12に示すようにホログラム媒体が収縮すると、回折格子とホログラム媒体の角度がφからφ+Δφに変化する。その結果、回折格子間隔が変化してしまう。
従って、記録した際の参照光θと同様の角度になるように再生時の参照光の角度をθと設定しても、再生光の強度が最大となるBragg角度とはならないため、再生光の品位が悪化してしまう。最悪の場合には再生できなくなってしまう。
このような課題を解決するため、特開2006−268933号公報には再生時に受光素子の2次元平面における再生光の光強度やバラツキに応じて参照光の角度を制御する方法が提案されている(特許文献2)。
特開2004−177958号公報
特開2006−268933号公報
受光素子の2次元平面における再生光の光強度やバラツキは、ホログラム媒体のディメンジョン変化によるものだけが要因ではない。例えば、受光素子やホログラム媒体のノイズ特性等がある。従って、再生光の光強度やバラツキに応じて参照光の角度を制御する方法では、そういった受光素子やホログラム媒体のノイズ特性等までは補正しきれず、再生性能を最適にできない。
本発明の目的は、環境温度の変化等によるディメンジョン変化に伴う参照光の角度変化や受光素子やホログラム媒体のノイズ特性等を含めて参照光の角度を最適条件で再生可能なホログラム情報記録再生装置を提供することにある。
本発明のホログラム情報記録再生装置は、情報データが記録されたホログラム媒体から前記情報データを再生するホログラム情報再生装置において、前記ホログラム媒体に対して参照光を照射する手段と、前記参照光の照射により前記ホログラム媒体から読み出した再生光に基づき前記情報データを再生する手段と、前記再生された情報データからエラーレートを算出する手段と、前記エラーレートに応じて前記参照光の角度を調整する手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、再生された情報データのエラーレートに応じて参照光の角度を調整することにより、参照光の角度を最適値に設定でき、再生性能を最大することが可能となる。そのため、ディメンジョン変化による再生光の品位、或いは受光素子やホログラム媒体のノイズ特性等総合性能を含めて参照光の角度を最適値に設定することが可能となり、再生性能を最大にすることができる。
次に、発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る二光束干渉法を用いたホログラム情報記録再生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。図中1はディスク形状のホログラム媒体、2はホログラム媒体1を回転駆動するスピンドルモータである。100はホログラム媒体1に情報を記録又は再生するための光ピックアップである。ホログラム媒体1には情報ページ毎に情報データが記録されている。
図1は本発明に係る二光束干渉法を用いたホログラム情報記録再生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。図中1はディスク形状のホログラム媒体、2はホログラム媒体1を回転駆動するスピンドルモータである。100はホログラム媒体1に情報を記録又は再生するための光ピックアップである。ホログラム媒体1には情報ページ毎に情報データが記録されている。
20はホログラム媒体1からの再生信号を処理し、情報データを再生する再生信号処理回路、30は再生信号処理回路20からの情報データのエラーレートを演算するエラーレート演算部である。コントローラ50は装置内の各部を制御するものであり、後述するようにエラーレート演算部30のエラーレート情報をもとに角度駆動情報やステッピングモータ駆動情報を生成する。
コントローラ50は生成した角度駆動情報をミラー角度駆動回路60に与え、ミラーの角度を駆動することで、再生時の参照光の角度を制御する。更に、コントローラ50は生成したステッピングモータ駆動情報をステッピングモータ駆動回路70に与え、ステッピングモータを駆動することで、ホログラム媒体1の半径方向に光ピックアップ100の位置を制御する。
次に、本実施形態のホログラム情報記録再生装置の記録動作を説明する。図2は図1の光ピックアップ100の構成例を示す。図2は記録時における情報光や参照光の光束の様子を示す。光源のレーザ3から出射した光束はコリメータ4で平行光束とされ、ビームスプリッタ(BS)5に入射する。この入射光束はビームスプリッタ(BS)5により透過光束と反射光束に分岐される。
ビームスプリッタ(BS)5を透過した光束は空間光変調素子(SLM)を照明し、第3のリレーレンズ10、第4のリレーレンズ11で最適な光束に絞られ、対物レンズ12に入射して情報光としてホログラム媒体1に照射される。
一方、ビームスプリッタ(BS)5で反射された光束は、第1のリレーレンズ7、第2のリレーレンズ8でホログラム媒体1に入射するのに最適な光束に絞られ、ミラー9で反射される。ミラー9で反射された光束はホログラム媒体1へ差し向けられ、参照光としてホログラム媒体1へ入射する。その結果、照射した情報光と参照光はホログラム媒体1中で混ぜ合わされ、光の干渉縞が形成される。
ここで、光ピックアップ100内のレーザ3、コリメータ4、ビームスプリッタ(BS)5、SLM6、第1のリレーレンズ7、第2のリレーレンズ8、ミラー9、第3のリレーレンズ10は後述するスライダに固定されている。また、第4のリレーレンズ11、対物レンズ12、レンズ13、受光素子14も同様にスライダに固定されている。(図2にYで示す部分がスライダに固定され、光ピックアップ100のYの部分がホログラム媒体1の半径方向に移動する)。
このようにスライダにより光ピックアップ100はホログラム媒体1の半径方向に平行スライドが可能である。なお、図1のステッピングモータ駆動回路70によりステッピングモータ15が駆動される。ステッピングモータ15を駆動することによりスライダを移動させて記録又は再生する位置を変えている。
また、図1のミラー角度駆動回路60によりミラー9が駆動され、ホログラム媒体1へ入射する参照光の角度を変えて同じ記録位置に照射させることで、多重記録方式で記録を行なうことができる。同様にホログラム媒体1へ入射する参照光の角度を変えて同じ記録位置に照射させることで角度多重方式で再生を行なう。
次に、再生動作について説明する。図3は光ピックアップ100の再生時の参照光等の光束の様子を示す。光源のレーザ3から出射した光束は記録時と同様にコリメータ4で平行光束とされ、ビームスプリッタ(BS)5に入射する。この入射光束はビームスプリッタ(BS)5で反射され、第1のリレーレンズ7、第2のリレーレンズ8でホログラム媒体1に入射するのに最適な光束に絞られ、ミラー9で反射される。
ミラー9で反射された光束はホログラム媒体1へ差し向けられ、参照光としてホログラム媒体1へ入射する。なお、再生時にはビームスプリッタ(BS)5を透過した光束が対物レンズ12を通ってホログラム媒体1に入射しないように空間変調素子(SLM)6を遮光状態にする。そして、参照光を照射することによりホログラム媒体1を透過して出てきた再生光を、レンズ13で平行にし受光素子14で受光する。受光素子14は受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。
ここで、ホログラム媒体1の干渉縞部分に入射する参照光の角度を、記録時と同じになるようにミラー9を調整することで、同じ領域に角度を変えて記録されたホログラム媒体1の干渉縞を再生する。
次に、本実施形態の参照光の角度を調整する具体的なコントローラ50の制御動作について図4の角度調整フローチャートに沿って説明する。なお、図中のθ+Δθiにおけるiは所定回数のi番目を示す。この例では、所定回数を5回に設定するものとし、i=1〜5となる。
また、この処理は、例えば、装置電源のオン時或いはホログラム媒体1の装置本体への装着時等に行なう。ホログラム媒体1は停止状態とし、所定の情報ページに対して処理を行なう。更に、この処理は、詳しく後述するようにホログラム媒体1のディスク半径位置による領域やディスク角度位置よる領域毎に行ない、領域毎に得られた参照光の最適角度情報をコントローラ50内のメモリに記憶させておく。実際の再生時には参照光の角度を領域毎に最適角度に設定する。
本実施形態では、記録時の参照光の角度を基準とし、参照光の角度を複数回、微小量分偏角させて再生し、エラーレートの演算を行なう。そして、複数回のエラーレートの演算結果からエラーレートが最小となる角度を最適角度として求め、コントローラ50のメモリに保持しておく。
具体的には、所定の角度θ=40.00(deg)とする(S1)。コントローラ50は微小量分偏差Δθ1=−0.02(deg)とし、第1の角度(θ+Δθ1)として参照光の角度が39.98(deg)になるようにミラー角度駆動回路60を制御して光ピックアップ100内のミラー9の角度を調整する。
この状態で、ホログラム媒体1を透過して出てきた再生光を、レンズ13で平行にして受光素子14で受光する。受光素子14で受光した光強度は電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力される。再生信号処理回路20は受光素子14からの再生信号の波形等化処理等を行ない、再生データを生成する。再生信号処理回路20で生成された再生データはエラーレート演算部30に出力される。
エラーレート演算部30は再生データのエラー訂正を行ない、エラーレートを演算する(S2)。得られたエラーレート結果はE1としてコントローラ50内のメモリに保持しておく(S3)。
次に、角度設定を所定の複数回数行なったかを判断する(S4)。この場合は角度設定回数は1回目で所定回数である5回に達していないのでiに2を設定し(S5)、再度S1からの処理を行う。この場合には、微小量分偏差Δθ2=−0.01(deg)とし、第2の角度(θ+Δθ2)として参照光の角度が39.99(deg)になるようにミラー角度駆動回路60で光ピックアップ100内のミラー9を調整する。次に、E1と同様にエラーレートを演算する(S2)。得られたエラーレート結果はE2としてコントローラ50に保持しておく(S3)。
以下、同様にiに3、4、5と設定し、それぞれΔθ3=±0.00、Δθ4=+0.01(deg)、Δθ5=+0.02(deg)と異なる微小量分偏差させる。即ち、それぞれを第3の角度40.00(deg)、第4の角度40.01(deg)、第5の角度40.02(deg)として参照光の角度を調整する。また、E1、E2と同様に順次エラーレートを演算し、得られたエラーレート結果をそれぞれE3、E4、E5としてコントローラ50に保持しておく。
このようにして5通りの参照光の角度に対応する再生信号のエラーレート結果がコントローラ50に保持されると、S4において角度設定を5回行なったので所定回数を達したと判断する。次いで、5通りのエラーレートの中で極小値(最小値)が得られているか否かを判断する(S6)。
例えば、5通りのエラーレート結果が、図5に示すようにE1=5e−6、E2=1e−6、E3=3e−6、E4=7e−6、E5=1e−5だったとする。この場合には、E2が極小値と判断できるので、E2に対応する39.99(deg)が最適な参照光の角度となる。コントローラ50は最適な参照光の角度である39.99(deg)を保持して処理を終了する(S7)。再生時には光ピックアップ100内のミラー9の角度を最適角度に調整を行なう。
一方、例えば、図6に示すようにE1=4e−5、E2=1e−5、E3=7e6、E4=5e−6、E5=3e−6だった場合には、図6に黒丸で示すようにエラーレートは単調減少となっており、極小値を得られていないと判断する。その場合には、S6からS5に進み、iにi+1を設定し(i=6)、再度角度調整を行なう。
即ち、角度設定は微小量分偏差Δθ6=+0.03(deg)とし、参照光の角度を40.03(deg)になるようにミラー角度駆動回路60を制御して光ピックアップ100内のミラー9の角度調整を行なう。その後、エラーレートを演算し、得られたエラーレート結果をE6としてコントローラ50に保持する。
その際、エラーレート結果が図6にE6=6e−6で示すように白丸であった場合には、単調減少ではなくなり、E5が極小値であると判断する。コントローラ50はE5に対応する40.02(deg)を参照光の角度を最適な値として処理を終了する。
また、E6=1e−6(図示せず)のように単調減少だった場合には、極小値(最小値)が得られたと判断できないので、更にiにi+1を設定し、微小量分偏差Δθiを0.01(deg)刻みで変えていく。そして、再生信号のエラーレートの極小値が得られるまで同様の処理を行なう。再生信号のエラーレートの極小値が得られたら、その際の参照光の角度を最適な参照光の角度とする。
なお、角度設定の回数は5回に限るものではないし、微小量分偏差の刻み幅についても0.01(deg)に限るものではない。また、多項式近似等を行なうことにより、更に調整精度を上げることができる。
また、以上のような参照光の最適角度を検索する処理はディスク半径位置やディスク角度位置に応じて随時行なう。ホログラム記録媒体1はディスク形状となっており、以下の説明ではホログラム記録媒体1は単にディスクという。具体的なディスク半径位置やディスク角度位置の検出方法について説明する。コントローラ50はステッピングモータ駆動回路70により駆動したスライダの制御位置に基づいてディスクに対する半径位置を算出する。
図7を用いて具体的に説明する。図7はステッピングモータ15によるスライダ17の駆動機構を示す。ステッピングモータ15、スライダ17等は光ピックアップ100に含まれる。ステッピングモータ15の回転軸には一定のピッチで螺旋状に溝が形成されたリードスクリュー16が固定されている。リードスクリュー16はディスクの半径方向に平行に取り付けられている。
スライダ17はリードスクリュー16の溝に沿って移動するように配置され、ステッピングモータ15が1回転する毎にリードスクリュー16の溝のピッチP分だけスライダ17がディスク半径方向に移動する。ここで、ステッピングモータ駆動回路70によりステッピングモータ15に与えるパルスの数Nに対するステッピングモータ15の回転角Φは基本ステップ角φで決まり、
Φ=N・φ
で与えられる。
Φ=N・φ
で与えられる。
この時のスライダの移動量ΔXは、
ΔX=P・Φ/360=P・N・φ/360
で与えられ、パルス数Nに応じた距離ΔXだけスライダ17が移動する。従って、ステッピングモータ駆動回路70からステッピングモータ15に与えるパルス数から、ディスクに対する半径位置を算出することができる。また、コントローラ50はステッピングモータ15と同様に図示しないスピンドルモータ駆動回路からスピンドルモータ2に与えるパルス数に基づいてディスクに対する角度位置を算出する。
ΔX=P・Φ/360=P・N・φ/360
で与えられ、パルス数Nに応じた距離ΔXだけスライダ17が移動する。従って、ステッピングモータ駆動回路70からステッピングモータ15に与えるパルス数から、ディスクに対する半径位置を算出することができる。また、コントローラ50はステッピングモータ15と同様に図示しないスピンドルモータ駆動回路からスピンドルモータ2に与えるパルス数に基づいてディスクに対する角度位置を算出する。
例えば、図8に示すようにディスクを直径120mm、記録領域を50mmから100mmであると仮定し、ディスク半径位置が50mmから60mmの記録領域を領域Aとする。同じく、60mmから70mmの記録領域を領域B、70mmから80mmの記録領域を領域C、80mmから90mm記録領域を領域D、90mmから100mm記録領域を領域Eとする。
これら領域A、B、C、D、Eに対して図5で説明した参照光の最適角度を求める処理を行ない、コントローラ50のメモリに各領域の最適角度値を保持しておく。実際の再生時には、コントローラ50はスライダ17の制御位置に基づき算出したディスク半径位置情報から現在再生している領域を検出し、常にディスク半径位置情報に基づき現在の再生領域を監視している。
例えば、現在の再生領域をAとし、A以外の領域にシーク等の動作により移行した場合には、スライダ17の制御位置から得られたディスク半径位置情報から移行後の再生領域を検出する。例えば、再生領域がA領域から領域Dに移行した場合には、コントローラ50はミラー角度駆動回路60を制御し、光ピックアップ100内のミラー9の角度を領域Dに対応する最適角度に調整して再生を行なう。
また、図9に示すように、例えば、ディスクを直径120mm、記録領域を50mmから100mmであると仮定し、図中に示す基準位相点から時計周りに90(deg)の記録領域を領域1とする。同じく、ある基準位相点から時計周りに90(deg)から180(deg)の記録領域を領域2、同じく、180(deg)から270(deg)の記録領域を領域3、同じく、270(deg)から360(deg)の記録領域を領域4とする。
これら領域1、領域2、領域3、領域4、領域5に対して図5で説明した参照光の最適角度を求める処理を行ない、コントローラ50のメモリに各領域の最適角度値を保持しておく。再生時には、コントローラ50は図示しないスピンドルモータ駆動回路からスピンドルモータ2に与えるパルス数に基づいてディスク角度位置を算出し、その算出結果に基づき現在再生している領域を監視している。
例えば、現在の再生領域を1とし、領域1以外の領域に移行した場合には、スピンドルモータ2のパルス数から得られたディスク角度位置情報から移行後の領域を検出する。そして、同様に光ピックアップ100内のミラー9の角度を移行後の領域に対応する最適角度に調整して再生を行なう。
以上のような動作を実行することにより、ディスク半径位置やディスク角度位置で最適な参照光の角度が異なる場合でも、常に再生信号の品位が悪化することのない安定したホログラム情報記録再生装置を提供することができる。
また、本実施形態で説明した参照光の角度調整を行なうタイミングは一例である。他にも、例えば、環境温度の変化時、エラーレート悪化時、外乱発生時等に行なってもよい。更に、ディスク半径位置やディスク角度位置を検出する方法としては、スライダ17の制御位置やスピンドルモータ2のモータ駆動数に限るものではなく、例えば、アドレス情報に基づいて求めてもよい。
以上のように本実施形態では、参照光の角度を所定の角度に対して微小量分偏差させ、最終的な性能を示すエラーレートが最も小さくなる参照光の角度を設定する。そのため、ディメンジョン変化による再生光の品位悪化だけでなく、ホログラム媒体1/受光素子14のノイズ特性等を含めた上で最もエラーレートが小さくなる参照光の角度に設定でき、再生性能を改善することができる。
更に、ディスクの反り等の原因によりディスク半径位置やディスク角度位置で、最適な参照光の角度が違っている場合にも、ディスク位置に応じてエラーレートが最小になるような参照光の角度に設定することができる。即ち、ディスク半径位置やディスク角度位置によらず、再生性能を改善することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、ECC(Error Check and Correct)の演算単位が複数ページで構成されている場合の、エラーレートに応じた参照光の角度調整の例を説明する。装置構成は図1と同様である。
第2の実施形態では、ECC(Error Check and Correct)の演算単位が複数ページで構成されている場合の、エラーレートに応じた参照光の角度調整の例を説明する。装置構成は図1と同様である。
本実施形態では、1つのエラー訂正符号ブロックが複数の情報データページで構成されている場合、それぞれの情報データページ毎に所定の角度の基準から各々異なる微小量分偏角させて再生を行なう。そして、各情報データページ毎にエラー数を求め、その中からエラーが最小となる微小量偏差を求め、得られた微小量偏差に基づき参照光の角度を調整するものである。
まず、参照光の角度を調整する具体的なコントローラ50の制御動作を図10の角度調整フローチャートに沿って説明する。ECCの演算単位はページA、B、C、D、Eの5ページで構成されているとする。例えば、ページAは参照光の角度40.00(deg)で記録されているとする。ページBは41.00(deg)で、ページCは42.00(deg)で、ページDは43.00(deg)で、ページEは44.00(deg)で記録されているとする。
ページAには情報データに加えてECCをデコードするのに必要なページA用の訂正符号が記録され、ページBからEも同様に情報データの後にECCをデコードするのに必要な各ページ用の訂正符号が記録されているとする。
この場合、ページAは所定の角度θA=40.00(deg)、微小量分偏差をΔθ1=−0.02(deg)として参照光の角度を39.98(deg)に制御する(S11)。次に、同じ参照光の角度を39.98(deg)で再生を行い(S12)、ホログラム媒体1を透過して出てきたページAの再生光を、レンズ13で平行にして受光素子14で受光する。受光素子14で受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。
次に、ECC演算単位分の再生を行なったかを判断し(S13)、この場合は、ECCの演算単位分は5ページなのでS11に進み、ページBの再生を行なう。ページBは所定の角度θB=41.00(deg)、微小量分偏差をΔθ2=−0.01(deg)として参照光の角度を40.99(deg)に制御する。ページAと同様に受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。
ページCは所定の角度θC=42.00(deg)、微小量分偏差をΔθ3=±0.00(deg)として参照光の角度を41.00(deg)に制御する。ページAと同様に受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。ページDは所定の角度θD=43.00(deg)、微小量分偏差をΔθ4=+0.01(deg)として参照光の角度を43.01(deg)に制御する。ページAと同様に受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。
ページEは所定の角度θE=44.00(deg)、微小量分偏差をΔθ5=+0.02(deg)として参照光の角度を44.02(deg)に制御する。ページAと同様に受光した光強度を電気信号に変換して再生信号処理回路20へ出力する。このようにECCの演算単位である5ページ分を再生することで、ECCブロックに必要な再生信号が揃いデコードすることができる。
S13でECC演算単位分の再生を終了すると、コントローラ50はECCブロック内の各ページに対応する箇所のエラー数を計数し(S14)、各ページのエラー数をコントローラ50に保持する(S15)。次に、コントローラ50は保持したエラー数の中で、エラー数が最小の微小量分偏差を求め(S16)、求めた微小量偏差から最適な角度調整を行なう(S17)。
図11はECCブロックにおけるA、B、C、D、Eの関係の一例を示す。ECCブロックをデコードすることで横方向の訂正符号のエラー数が分かる。そして、ページ毎のエラー数を計数することで、ページA、B、C、D、Eそれぞれのエラー数が分かる。コントローラ50は上述のように計数した各ページのエラー数を保持し、その中でエラー数が最も少ないページに対応する微小量分偏差を求める。
次に、それぞれの所定の角度に、求めた微小量分偏差を加算した角度を、最適な参照光の角度として設定する。例えば、エラー数が最も少ないページがDだった場合には、最適な微小量分偏差は+0.01(deg)となる。この場合は、再生時の参照光の角度を、ページAは40.01(deg)、ページBは41.01(deg)、ページCは42.01(deg)、ページDは43.01(deg)、ページEは44.01(deg)として再生する。また、第1の実施形態と同様に参照光の角度調整はディスク半径位置やディスク角度位置に応じて随時行なう。
本実施形態では、参照光の角度を所定の角度に対してページ毎に異なる微小量分偏差をさせて設定し、ページ毎のエラー数に応じて最適な参照光の角度を設定する。そのため、ECCの演算単位が複数ページで構成されている場合にも、エラーレートに応じた参照光の角度調整ができ、再生性能を改善することが可能となる。
更に、第1の実施形態と同様にディスクの反り等の原因によりディスク半径位置やディスク角度位置で、最適な参照光の角度が違っている場合にもディスク位置に応じてエラーレートが最小になるような参照光の角度に設定できる。即ち、ディスク半径位置やディスク角度位置によらず、再生性能を改善することができる。
1 ホログラム媒体
2 スピンドルモータ
3 レーザ
4 コリメータ
5 ビームスプリッタ(BS)
6 空間光変調素子(SLM)
7 第1のリレーレンズ
8 第2のリレーレンズ
9 ミラー
10 第3のリレーレンズ
11 第4のリレーレンズ
12 対物レンズ
13 レンズ
14 受光素子
15 ステッピングモータ
16 リードスクリュー
17 スライダ
20 再生信号処理回路
30 エラーレート演算部
50 コントローラ
60 ミラー角度駆動回路
70 ステッピングモータ駆動回路
100 光ピックアップ
2 スピンドルモータ
3 レーザ
4 コリメータ
5 ビームスプリッタ(BS)
6 空間光変調素子(SLM)
7 第1のリレーレンズ
8 第2のリレーレンズ
9 ミラー
10 第3のリレーレンズ
11 第4のリレーレンズ
12 対物レンズ
13 レンズ
14 受光素子
15 ステッピングモータ
16 リードスクリュー
17 スライダ
20 再生信号処理回路
30 エラーレート演算部
50 コントローラ
60 ミラー角度駆動回路
70 ステッピングモータ駆動回路
100 光ピックアップ
Claims (4)
- ホログラム媒体に情報データを記録又は情報データが記録されたホログラム媒体から前記情報データを再生するホログラム情報記録再生装置において、
前記ホログラム媒体に対して参照光を照射する手段と、
前記参照光の照射により前記ホログラム媒体から読み出した再生光に基づき前記情報データを再生する手段と、
前記再生された情報データからエラーレートを算出する手段と、
前記エラーレートに応じて前記参照光の角度を調整する手段と、
を備えたことを特徴とするホログラム情報記録再生装置。 - 前記角度調整手段は、記録時の参照光の角度を基準とし、当該参照光の角度を複数回、微小量分偏角させて再生してエラーレートの演算を行ない、その演算結果から前記参照光の角度を前記エラーレートが最小となる角度に調整することを特徴とする請求項1に記載のホログラム情報記録再生装置。
- 前記角度調整手段は、前記ホログラム媒体の半径位置又は角度位置に応じて前記参照光の角度を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載のホログラム情報記録再生装置。
- 前記角度調整手段は、1つのエラー訂正符号ブロックが複数の情報データページで構成されている場合には、それぞれの情報データページ毎に所定の角度の基準から各々異なる微小量分偏角させて再生を行ない、且つ、各情報データページのエラー数からエラー数が最小となる微小量偏差を求め、得られた微小量偏差に基づき前記参照光の角度を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホログラム情報記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008033108A JP2009193634A (ja) | 2008-02-14 | 2008-02-14 | ホログラム情報記録再生装置 |
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JP2008033108A JP2009193634A (ja) | 2008-02-14 | 2008-02-14 | ホログラム情報記録再生装置 |
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JP2009193634A true JP2009193634A (ja) | 2009-08-27 |
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JP (1) | JP2009193634A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011227967A (ja) * | 2010-04-21 | 2011-11-10 | Hitachi Consumer Electronics Co Ltd | 再生装置および再生方法 |
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2008
- 2008-02-14 JP JP2008033108A patent/JP2009193634A/ja active Pending
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