JP2009192000A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビテーションの発生を抑制することが可能なエンジンマウントを提供する。
【解決手段】主液室15Aの液圧が上昇する方向の荷重が入力された場合に、オリフィス通路34の主液室15A側の開口部35Aを閉塞しうる弁体として、板ばね40を備えている。板ばね40の一方端部40aが開口部35Aの周囲に固定されるとともに、板ばね40の他方端部40cが開口部35Aを開放するように付勢されている。板ばね40の一方端部40aは、開口部35Aを挟んでオリフィス通路34の形成領域の反対側に固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、防振装置に関するものである。
車両の振動発生部であるエンジンと、振動受け部である車体との間には、エンジンの振動が車体に伝達されるのを抑制する防振装置として、エンジンマウントが配設されている。エンジンマウントは、エンジンに連結される内筒と、車体に連結される外筒と、内筒および外筒を連結しつつ外筒の一方端部を閉塞する弾性体と、外筒の他方端部を閉塞するダイヤフラムと、外筒の内部を弾性体側の主液室とダイヤフラム側の副液室とに仕切る仕切部材と、主液室および副液室を連通するオリフィスと、を有している。
上述した従来のエンジンマウントでは、主液室の液圧が上昇する方向の荷重(以下「正荷重」という。)が入力され、続けて主液室の液圧が下降する方向の荷重(以下「負荷重」という。)が入力されて、主液室内に急激な圧力変動が作用した場合に、瞬間的に主液室内が負圧になる。これにより、主液室の液体の一部が気化して気泡が発生する(キャビテーション)。そして、その負圧が解消され気泡が消滅する際に、異音が発生するという問題がある。
この点、特許文献1には、オリフィス通路の壁部の少なくとも一部において受圧室に開口する開口窓が形成されると共に、弾性を有する蓋プレート部材が該開口窓を閉塞するように配設されて、該蓋プレート部材がその弾性によって該開口窓を覆蓋する状態で保持されている一方、該蓋プレート部材における該オリフィス通路の平衡室への開口部側が固定的に支持されていると共に、該蓋プレート部材における該受圧室への開口部側が該開口窓に対して相対的に変位可能とされて開口するようになっており、振動入力時に該受圧室の圧力変動に基づいて該蓋プレート部材が弾性変形することにより該開口窓が開口せしめられて、該オリフィス通路が該開口窓を通じて該受圧室に連通されるようになっている流体封入式防振装置が開示されている。
特開2007−239824号公報 特開2007−107712号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、大きな正荷重が入力された場合に、受圧室からオリフィス通路に液体が流れ込むため、受圧室の正圧は大きくならない。そのため、次に大きな負荷重が入力された場合に、オリフィス通路が開口窓を通じて受圧室に連通されたとしても、受圧室の負圧が大きくなる。したがって、キャビテーション発生の抑制には限界があるという問題がある。
また特許文献1に記載された技術では、シェイク振動の入力時に受圧室に惹起される負圧によっても、オリフィス通路が受圧室に連通されることになる。この場合、シェイク振動の振幅によってオリフィス通路の液柱共振周波数が変化するので、通常時においてシェイク振動に対する防振性能が十分に発揮できなくなるという問題がある。
本発明は、前記の課題に鑑みてなされたもので、キャビテーションの発生を抑制することが可能な防振装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結され、略筒状に形成された第1取付部材と、前記振動発生部および前記振動受部のいずれか他方に連結され、前記第1取付部材の内周側に配置された第2取付部材と、前記第1取付部材と前記第2取付部材との間を弾性的に支持する弾性体と、隔壁の一部が前記弾性体で構成され、液体が封入された主液室と、隔壁の一部がダイヤフラムで構成されるとともに液体が封入され、液圧の変化に応じて内容積が拡縮可能な副液室と、前記主液室と前記副液室との間に設けられた仕切部材と、前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路と、を有し、前記オリフィス通路は、前記主液室の半径方向内側に向けて開口する開口部を備え、前記主液室の液圧が上昇する方向の荷重が入力された場合に、前記主液室の半径方向に移動して前記開口部を閉塞しうる弁体を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、主液室の液圧が上昇する方向の荷重が入力され、弁体によりオリフィス通路の主液室側の開口部が閉塞された後は、主液室からオリフィス通路に液体が流入しないので、主液室内の正圧が大きくなる。そのため、次に主液室の液圧が下降する方向の荷重が入力されても、主液室内の負圧は大きくならない。したがって、キャビテーション発生を抑制することができる。
また、主液室の半径方向に移動する弁体を採用することで、既存の防振装置に対して簡単に弁体を付加することができる。さらに、通常時において主液室とオリフィス通路との間における液体の流通を阻害することがないので、オリフィス通路の液柱共振を所定周波数で発生させることが可能になり、防振特性を十分に発揮することができる。
前記弁体は板ばねで構成され、前記板ばねの一方端部が前記開口部の周囲に固定されるとともに、前記板ばねの他方端部が前記開口部から離間配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、板ばねの他方端部が、通常時には開口部を開放するように付勢され、主液室の液圧が上昇する方向の荷重が入力された場合には主液室の半径方向に移動してオリフィス通路を狭窄することができる。これにより、別途付勢手段を設ける必要がないので、製造コストを低減することができる。
前記板ばねの一方端部は、前記オリフィス通路の形成領域に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、主液室内の液体が板ばねの他方端部に沿って開口部に流入した後、流れ方向を反転させることなくオリフィス通路に流入する。オリフィス通路から主液室に液体が流出する場合も同様である。これにより、主液室とオリフィス通路との間における液体の流通抵抗が小さくなる。したがって、防振特性を十分に発揮することができる。
前記板ばねの一方端部は、前記開口部を挟んで前記オリフィス通路の形成領域の反対側に固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、主液室内の液体が板ばねの他方端部に沿って開口部に流入した後、流れ方向を反転させてオリフィス通路に流入することになる。これにより、主液室からオリフィス通路への液体の流入抵抗が大きくなる。オリフィス通路から主液室に液体が流出する場合も同様である。これにより、主液室とオリフィス通路との間における液体の流通抵抗が大きくなる。したがって、大きな正荷重の入力時に主液室内の正圧が大きくなり、キャビテーションの発生を効果的に抑制することができる。
本発明によれば、弁体によりオリフィス通路の開口部が閉塞された後は、主液室からオリフィス通路に液体が流入しないので、主液室内の正圧が大きくなる。そのため、続けて主液室の液圧が下降する方向の荷重が入力されても、主液室内の負圧は大きくならない。したがって、キャビテーションの発生を抑制することができる。
以下、本発明に係る防振装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
(防振装置)
図1は、防振装置としてのエンジンマウントの側面断面図である。このエンジンマウント10は、自動車における振動発生部であるエンジンを、振動受部である車体へ支持するものである。なお、図1における符合Oはエンジンマウントの軸心を示しており、この軸心Oに沿った方向をエンジンマウントの軸方向として以下の説明を行う。なお以下には、エンジンマウントの軸心Oに垂直な断面における主液室の半径方向を、単に「半径方向」という場合がある。
図1に示されるように、エンジンマウント10は、外周側に軸方向両端部がそれぞれ開口した薄肉円筒状に形成された外筒部材(第一の取付部材)11と、この外筒部材11の内周側に略同軸的に配置された取付部材(第二の取付部材)12と、外筒部材11と取付部材12との間に配置されたゴム弾性体13を備えている。
エンジンマウント10の外筒部材11は、それに嵌合されるシャーシブラケット(不図示)を介して車体側に連結される。またエンジンマウント10の取付部材12は、それとボルトにより締結されるエンジンブラケット(不図示)を介してエンジン側に連結される。
外筒部材11は、下端側の小径部11aと、小径部11aよりも大径に設定された大径部11bとを備え、それら小径部11aと大径部11bとの間に段差部11cが全周に亘って形成されている。
取付部材12は、下側に設けられた肉厚円筒状の筒状金具12aと、筒状金具12aの上端部に溶接等により固定された上側のインサート金具12bと備える。筒状金具12aは、上端側が外筒部材11内へ挿入されると共に、下端側が外筒部材11の下端側の開口を通って下方へ突出している。インサート金具12bは、上端側から下端側へ向って内外径がテーパ状に縮径する有底円筒状に形成されている。
ゴム弾性体13は、軸方向に沿った断面において上端側から下端側へ向って外径が拡大するよう略円錐台状に形成されている。その下端外周が外筒部材11の下端部内周面に加硫接着されて外筒部材連結部13aが構成されている。また、外筒部材連結部13aの中央部分に連続して、インサート金具12bの全てと筒状金具12aの一部を埋設した状態でそれらに加硫接着されることにより取付部材12と連結された取付部材連結部13bが設けられている。また、外筒部材連結部13aの外周端から上方へ延びて外筒部材11の内周面に加硫接着された第1のインシュレータ膜13cを備えている。そしてエンジンマウント10では、ゴム弾性体13により外筒部材11と取付部材12とが弾性的に連結される。
外筒部材11の上端には、支持部材14aを介してダイヤフラム14が取り付けられている。そして、外筒部材11の内面(実際には、外筒部材11の内周面に接着された第1のインシュレータ膜13cの内面)には、ゴム弾性体13及びダイヤフラム14によって区画されて、液室15が形成されている。液室15内にはエチレングリコール、水、シリコーンオイル等の液体が充填封入される。
液室15の内部は、外筒部材11の大径部11bの内側に嵌合された仕切部材130によって、下側のゴム弾性体13に面する主液室15Aと、上側のダイヤフラム14に面する副液室15Bに仕切られている。
なお、ダイヤフラム14は、副液室15Bの圧力変化に応じて適宜変形し、副液室15Bの内容積を変えられるようになっている。
仕切部材130は、円盤状の上板部31と、上板部31の下面から垂下された上板部31より小径の底筒部32と、底筒部32の下端部から半径方向外側に延設された下板部33とを備えている。これら上板部31、底筒部32および下板部33と、外筒部材11の大径部11bとを壁面として、仕切部材130の外周にオリフィス通路34が形成されている。主液室15Aと副液室15Bは、仕切部材130に形成されたオリフィス通路34を介して連通されている。
そして、エンジンのシェイク振動がエンジンマウント10に入力されると、主液室15Aの液圧が変動し、液体がオリフィス通路34を流通する。オリフィス通路34の路長及び断面積(すなわち流路抵抗)は、シェイク振動の周波数(例えば、8Hz〜12Hz)において液柱共振が生じるように設定(チューニング)されている。この液柱共振によりシェイク振動を減衰させることで、エンジンマウント10が防振性能を発揮しうるようになっている。
(第1実施形態)
図2は第1実施形態の仕切部材の説明図であり、図2(a)は下方からの斜視図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線における側面断面図である。図2に示すように、仕切部材130の外周には、上板部31、底筒部32および下板部33を壁面とするオリフィス通路34が形成されている。オリフィス通路34の一方端部において底筒部32に貫通孔が形成され、オリフィス通路34の主液室15A側の開口部35Aが形成されている。またオリフィス通路34の他方端部において上板部31に切り欠きが形成され、オリフィス通路34の副液室15B側の開口部35Bが形成されている。開口部35A,35Bを挟んでオリフィス通路34の反対側には、オリフィス通路34の短絡を阻止する閉塞部36が設けられている。
底筒部32の内周側には、弁体として機能する板ばね40が設けられている。板ばね40は、ステンレス等の金属薄板により、弓なりに反った短冊状に形成されている。板ばね40は、底筒部32に固定された一方端部40aと、開口部35Aに対向配置された他方端部40cと、これらの中間部40bとで構成されている。
板ばね40の一方端部40aは、底筒部32の内周面における開口部35Aの周囲に、リベット44等により固定されている。第1実施形態では、開口部35Aを挟んでオリフィス通路34の形成領域の反対側に、板ばね40の一方端部40aが固定されている。
板ばね40の一方端部40aおよび他方端部40cの外側面の曲率半径は、底筒部32の内周面の曲率半径と同等に形成されている。これに対して、中間部40bの外側面の曲率半径は、底筒部32の内周面の曲率半径より小さく形成されている。これにより、板ばね40の他方端部40cは開口部35Aから離間配置され、開口部35Aを開放するように付勢されている。
板ばね40の他方端部40cの外形は、開口部35Aより大きく形成されている。これにより、板ばね40の他方端部40cが底筒部32に向かって撓み変形した場合に、他方端部40cにより開口部35Aを閉塞しうるようになっている。なお中間部40bの板厚を調整することにより、他方端部40cの撓み剛性を調整することが可能である。
(作用)
次に、第1実施形態に係るエンジンマウントの作用を説明する。
図6はエンジンマウントの作用のフローチャートである。
従来技術に係るエンジンマウントでは、路面の凹凸等により、主液室の液圧が上昇する方向の荷重(以下「正荷重」という。)が入力されると(S10,S12)、主液室内の液圧が上昇する(S14)。これにより、液体がオリフィス通路を通って副液室に移動するため(S16)、主液室内の正圧は大きくならず、大気圧にとどまる(S18)。そのため、次に主液室の液圧が下降する方向の荷重(以下「負荷重」という。)が入力されると、主液室の負圧が大きくなる(S20)。これにより、主液室の液体の一部が気化して気泡が発生する(キャビテーション:S22)。そして、再び正荷重が入力されて主液室の液圧が上昇し(S24)、気泡が消滅する際に、異音が発生するという問題がある(S26)。
なお、特許文献2に記載された発明のように負圧弁を採用した場合には、主液室内の負圧が大きくなると(S20)、主液室と副液室との間に配設された負圧弁が開いて(S30)、主液室と副液室とが短絡する(S32)。これにより、主液室内の負圧が緩和され、キャビテーションの発生を抑止しうるとされている(S34)。その後、再び正荷重が入力されると、主液室内の液圧が上昇し(S36)、負圧弁が閉じて(S36)、初期状態に復帰する(S40)。このように、特許文献2に記載された負圧弁は、負荷重が入力され主液室が負圧となった場合に動作する。
しかしながら、特許文献2に記載された発明では、シェイク振動の入力時に主液室に惹起される負圧によっても、若干ながら短絡路が連通状態になる。この場合、オリフィス通路に液体が流入し難くなり、防振性能が十分に発揮できなくなるという問題がある。
これに対して、本実施形態では、正荷重が入力され主液室が正圧となった場合に動作する正圧弁を採用している。
図3は、本実施形態に係るエンジンマウントに正荷重が入力された場合の動作説明図であり、図2(b)に相当する断面図である。本実施形態に係るエンジンマウントでは、大きな正荷重が入力され、主液室の液圧が急激に上昇すると(S14)、図3に示す板ばね40の内面に液圧が作用し、板ばね40の他方端部40cが底筒部32に向かって撓み変形する(S50)。これにより、他方端部40cの周縁部が底筒部32に当接してオリフィス通路34の開口部35Aを閉塞する。このように板ばね40は弁体として機能する。そのため、さらに正荷重が入力されても、主液室内の液体はオリフィス通路34に流入しない(S52)。したがって、本実施形態に係るエンジンマウントでは、従来技術に比べて主液室の正圧が大きくなる(S54)。
次に負荷重が入力されると、主液室内の液圧はまず正圧から大気圧に低下し、さらに負荷重が入力されると、液圧は大気圧から負圧に低下する。そのため、本実施形態に係るエンジンマウントでは、従来技術に比べて主液室の負圧が小さくなる。したがって、キャビテーションの発生を抑制することができる(S56)。
続けて負荷重が入力され、主液室内の液圧が低下すると(S58)、図3に示す板ばね40が半径方向内側に向かって撓み変形し、開口部35Aおよびオリフィス通路34を開放して(S60)、図2に示す初期状態に復帰する(S62)。
本実施形態の板ばね40は、主液室の液圧が所定値を超えた場合にのみ、開口部35Aを閉塞するように設定されている。その所定値は、シェイク振動が入力された場合における主液室の液圧より高く設定されている。そのため、シェイク振動が入力された場合には、主液室の液圧が所定値を超えないので、板ばね40が開口部35Aを閉塞しない。これにより、シェイク振動の入力時には、オリフィス通路34において液体を円滑に流通させることが可能になり、所定周波数で液柱共振を発生させることができる。したがって、エンジンマウントは良好な防振性能を発揮することができる。
以上に詳述したように、本実施形態に係るエンジンマウントは、主液室15Aの半径方向内側に向けて開口するオリフィス通路34の開口部35Aを備え、大きな正荷重が入力された場合に、半径方向外側に移動して開口部35Aを閉塞しうる板ばね40を備えている構成とした。
この構成によれば、大きな正荷重が入力され、板ばね40により開口部35Aが閉塞された後は、主液室15Aからオリフィス通路34に液体が流入しないので、主液室15A内の正圧が大きくなる。そのため、次に大きな負荷重が入力されても、主液室15A内の負圧は大きくならない。したがって、キャビテーションの発生を抑制することができる。これに伴って、気泡の消滅に伴う異音の発生を防止することができる。
また、主液室15Aの半径方向に移動する板ばね40を採用することで、既存のエンジンマウントに対して簡単に正圧弁を付加することができる。さらに、シェイク振動の入力時において主液室とオリフィス通路34との間における液体の流通を阻害することがないので、オリフィス通路の液柱共振を所定周波数で発生させることが可能になり、防振特性を十分に発揮することができる。
特に本実施形態では、板ばね40の一方端部40aが、開口部35Aを挟んでオリフィス通路34の形成領域の反対側に固定されている構成とした。この構成によれば、図2(b)に示すように、板ばね40の他方端部40cが、オリフィス通路34の形成領域において底筒部32の内周面から離間配置される。この場合、破線矢印90で示すように、主液室内の液体が板ばね40の他方端部40cの外側面に沿って開口部35Aに流入した後、流れ方向を反転させてオリフィス通路34に流入することになる。オリフィス通路34から主液室に液体が流出する場合も同様である。これにより、主液室とオリフィス通路34との間における液体の流通抵抗が大きくなる。そのため、大きな正荷重が入力された場合に、主液室からオリフィス通路34に液体が流入しにくくなり、主液室内の正圧が大きくなる。したがって、キャビテーショのン発生を効果的に抑制することができる。
(第2実施形態)
図4は第2実施形態の仕切部材の説明図であり、図4(a)は下方からの斜視図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線における側面断面図である。図4に示す第2実施形態の仕切部材230は、板ばね40の一方端部40aがオリフィス通路34の形成領域に固定されている点で、開口部35Aを挟んでオリフィス通路34の形成領域の反対側に固定されている第1実施形態と相違している。なお第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
底筒部32の内周側に、弁体として機能する板ばね40が設けられている。板ばね40の一方端部40aは、底筒部32の内周面における開口部35Aの周囲に、リベット44等により固定されている。第2実施形態では、板ばね40の一方端部40aがオリフィス通路34の形成領域に固定されている。この場合、底筒部32の外側からオリフィス通路34の内部にリベットガンを挿入してリベット44を打ち込むことができるので、板ばね40を容易に固定することができる。
第2実施形態に係るエンジンマウントも、第1実施形態と同様に、キャビテーションの発生を抑制することができる。
これに加えて第2実施形態では、図4(b)に示すように板ばね40の一方端部40aがオリフィス通路34の形成領域に固定されているので、板ばね40の他方端部40cは、開口部35Aを挟んだ反対側において底筒部32の内周面から離間配置される。この場合、破線矢印90で示すように、主液室内の液体が板ばね40の他方端部40cの外側面に沿って開口部35Aに流入した後、流れ方向を反転させることなくオリフィス通路34に流入する。オリフィス通路から主液室に液体が流出する場合も同様である。これにより、主液室とオリフィス通路との間における液体の流通抵抗が小さくなる。そのため、本実施形態に係るエンジンマウントは、防振特性を十分に発揮することができる。
(第3実施形態)
図5は第3実施形態の仕切部材の説明図であり、図5(a)は下斜視図であり、図5(b)は図5(a)のC−C線における側面断面図である。図5に示す第3実施形態の仕切部材330は、板ばね40の一方端部40aが、底筒部32の外周面に固定されている点で、第1実施形態および第2実施形態と相違している。なお第1実施形態または第2実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
板ばね40は、一方端部40aと他方端部40cとの間でクランク状に折り曲げられ、一方端部40aが底筒部32の外周側に、他方端部40cが底筒部32の内周側に配置されている。板ばね40の一方端部40aは、底筒部32の外周面における開口部35Aの周囲に、リベット44等により固定されている。第3実施形態では、板ばね40の一方端部40aがオリフィス通路34の形成領域に固定されている。この場合、底筒部32の外側から板ばね40を支持してリベット44を打ち込むことができるので、さらに容易に板ばね40を固定することができる。
第3実施形態に係るエンジンマウントも、第1実施形態と同様に、キャビテーションの発生を抑制することができる。
また板ばね40の一方端部40aがオリフィス通路34の形成領域に固定されているので、図5(b)において破線矢印90で示すように液体が流通し、主液室とオリフィス通路との間における液体の流通抵抗が小さくなる。そのため、本実施形態に係るエンジンマウントは、防振特性を十分に発揮することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では取付部材の下方にエンジンが固定される、いわゆる吊り下げ型のエンジンマウントを例にして説明したが、これとは逆に取付部材の上方にエンジンが固定されるエンジンマウントに本発明を適用することも可能である。
また、主液室と副液室との圧力差に応じてたわみ変形するメンブラン部材や、圧力差に応じて所定範囲内で自在に移動しうるガタ部材、両者の機能を併有するガタメンブラン部材等を、仕切部材に追加することも可能である。
エンジンマウントの側面断面図である。 第1実施形態の仕切部材の説明図である。 正荷重が入力された場合の動作説明図である。 第2実施形態の仕切部材の説明図である。 第3実施形態の仕切部材の説明図である。 エンジンマウントの作用のフローチャートである。
符号の説明
10…エンジンマウント 11…外筒部材(第1取付部材) 12…取付部材(第2取付部材) 13…ゴム弾性体(弾性体) 14…ダイヤフラム 15A…主液室 15B…副液室 34…オリフィス通路 35A…開口部 40…板ばね(弁体) 40a…一方端部 40c…他方端部 130…仕切部材

Claims (4)

  1. 振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結され、略筒状に形成された第1取付部材と、
    前記振動発生部および前記振動受部のいずれか他方に連結され、前記第1取付部材の内周側に配置された第2取付部材と、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材との間を弾性的に支持する弾性体と、
    隔壁の一部が前記弾性体で構成され、液体が封入された主液室と、
    隔壁の一部がダイヤフラムで構成されるとともに液体が封入され、液圧の変化に応じて内容積が拡縮可能な副液室と、
    前記主液室と前記副液室との間に設けられた仕切部材と、
    前記主液室と前記副液室とを連通するオリフィス通路と、を有し、
    前記オリフィス通路は、前記主液室の半径方向内側に向けて開口する開口部を備え、
    前記主液室の液圧が上昇する方向の荷重が入力された場合に、前記主液室の半径方向に移動して前記開口部を閉塞しうる弁体を備えていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記弁体は板ばねで構成され、
    前記板ばねの一方端部が、前記開口部の周囲に固定されるとともに、
    前記板ばねの他方端部が、前記開口部から離間配置されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記板ばねの一方端部は、前記オリフィス通路の形成領域に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の防振装置。
  4. 前記板ばねの一方端部は、前記開口部を挟んで前記オリフィス通路の形成領域の反対側に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の防振装置。
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