JP2009191699A - 内燃機関の排気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気脈動の低減を抑制して過給機の過給応答性を向上させることが可能な内燃機関の排気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】エンジン1の各気筒2は、過給機40A,40Bに通じる第1排気ポート10Aと、過給機40A,40B下流に通じる第2排気ポート10Bとを有している。第1バンク6の隣り合う第1及び第3気筒#1,#3の第1排気ポート10A、及び第5及び第7気筒#5,#7の第1排気ポート10Aが、それぞれシリンダヘッド4内で最初に合流される。第2バンク8の隣り合う第2及び第4気筒#2,#4の第1排気ポート10A、及び第6及び第8気筒#6,#8の第1排気ポート10Aが、それぞれシリンダヘッド4内で最初に合流される。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン1の各気筒2は、過給機40A,40Bに通じる第1排気ポート10Aと、過給機40A,40B下流に通じる第2排気ポート10Bとを有している。第1バンク6の隣り合う第1及び第3気筒#1,#3の第1排気ポート10A、及び第5及び第7気筒#5,#7の第1排気ポート10Aが、それぞれシリンダヘッド4内で最初に合流される。第2バンク8の隣り合う第2及び第4気筒#2,#4の第1排気ポート10A、及び第6及び第8気筒#6,#8の第1排気ポート10Aが、それぞれシリンダヘッド4内で最初に合流される。
【選択図】図1
Description
本発明は、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置に係り、特に過給機付き内燃機関の排気装置に関する。
気筒毎に、タービンに通じる第1排気通路を開閉する第1排気弁と、タービンを通らない第2排気通路を開閉する第2排気弁とを備えた装置(独立排気エンジン)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、不等間隔で爆発が行われるエンジンにおいて、排気行程にオーバラップ期間が重なる気筒の排気通路面積に対して、排気行程にオーバラップ期間が重ならない気筒の排気通路面積を大きくすることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
ところで、過給機は、排気脈動がある状態で効率が上がるように設計されている。よって、過給機に導かれる排気脈動が低減されると、過渡時の過給応答性が低下する可能性がある。
また、一気筒の排気作用が他気筒の排気作用によって阻害される、いわゆる排気干渉が発生する場合がある。この場合、残留ガス量が増加してしまい、良好な燃焼状態を得ることができず、性能が低下する可能性がある。
また、一気筒の排気作用が他気筒の排気作用によって阻害される、いわゆる排気干渉が発生する場合がある。この場合、残留ガス量が増加してしまい、良好な燃焼状態を得ることができず、性能が低下する可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排気脈動の低減を抑制して過給機の過給応答性を向上させることが可能な内燃機関の排気装置を提供することを目的とする。また、本発明は、排気干渉を抑制して筒内残留ガス量の増加を抑制することが可能な内燃機関の排気装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
隣り合う気筒の前記第1排気通路が最初に合流し、該第1排気通路の合流点から前記過給機までの間に他の第1排気通路と合流することを特徴とする。
隣り合う気筒の前記第1排気通路が最初に合流し、該第1排気通路の合流点から前記過給機までの間に他の第1排気通路と合流することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関はV型8気筒エンジンであり、
一気筒の前記第1排気通路と、該一気筒の爆発行程とクランク角度180°だけ離れた爆発行程を有する他気筒の前記第1排気通路とが、前記過給機上流で最初に合流しないことを特徴とする。
前記内燃機関はV型8気筒エンジンであり、
一気筒の前記第1排気通路と、該一気筒の爆発行程とクランク角度180°だけ離れた爆発行程を有する他気筒の前記第1排気通路とが、前記過給機上流で最初に合流しないことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記V型8気筒エンジンは、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備え、
前記第1気筒と前記第3気筒の前記第1排気通路、前記第5気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路、前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路、および前記第6気筒と前記第8気筒の前記第1排気通路が、それぞれ前記シリンダヘッド内で最初に合流することを特徴とする。
前記V型8気筒エンジンは、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備え、
前記第1気筒と前記第3気筒の前記第1排気通路、前記第5気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路、前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路、および前記第6気筒と前記第8気筒の前記第1排気通路が、それぞれ前記シリンダヘッド内で最初に合流することを特徴とする。
また、第4の発明は、過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第3気筒と前記第5気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれると共に、前記第4気筒と前記第6気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれることを特徴とする。
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第3気筒と前記第5気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれると共に、前記第4気筒と前記第6気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれることを特徴とする。
また、第5の発明は、過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれると共に、前記第3気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれることを特徴とする。
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれると共に、前記第3気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれることを特徴とする。
第1の発明では、隣り合う気筒の第1排気通路が最初に合流し、その合流点から過給機までの間に他の第1排気通路と合流する。これにより、過給機に導かれる排気脈動が低減されることを抑制することができる。従って、過給機の過渡応答性を向上させることができる。
第2の発明では、V型8気筒エンジンの一気筒の第1排気通路と、該一気筒と爆発行程がクランク角度180°だけ離れた他気筒の第1排気通路とが、過給機上流で最初に合流されない。これにより、一気筒の排気作用が他気筒の排気作用により阻害される排気干渉を抑制することができ、筒内残留ガス量の増加を抑制することができる。
第3の発明では、V型8気筒エンジンにおいて、第1気筒と第3気筒の第1排気通路、第5気筒と第7気筒の第1排気通路、第2気筒と第4気筒の第1排気通路、および第6気筒と第8気筒の第1排気通路が、それぞれシリンダヘッド内で最初に合流されている。これにより、第1気筒〜第8気筒の排気干渉を抑制することができる。さらに、排気通路の取り回しをコンパクトにすることができる。
第4の発明では、V型8気筒エンジンにおいて、第3気筒と第5気筒の第1排気通路が最初に合流せずに過給機に導かれると共に、第4気筒と第6気筒の第1排気通路が最初に合流せずに過給機に導かれる。ここで、第1バンクで隣り合う第3気筒と第5気筒とは、爆発行程がクランク角度180°だけ離れている。同様に、第2バンクで隣り合う第4気筒と第6気筒とは、爆発行程がクランク角度180°だけ離れている。よって、第4の発明では、同一バンクで隣り合い、かつ、爆発行程がクランク角度180°だけ離れた気筒の第1排気通路が、過給機上流で最初に合流されない。これにより、排気干渉を抑制することができ、筒内残留ガス量の増加を抑制することができる。
第5の発明では、V型8気筒エンジンにおいて、第2気筒と第4気筒の第1排気通路が最初に合流して過給機に導かれると共に、第3気筒と第7気筒の第1排気通路が最初に合流して過給機に導かれる。ここで、第4気筒と第2気筒は連続して爆発し、第7気筒と第3気筒は連続して爆発する。よって、第5の発明によれば、第4気筒の排気脈動と第2気筒の排気脈動が合成され、排気脈動の振幅が拡大される。同様に、第7気筒の排気脈動と第3気筒の排気脈動が合成され、排気脈動の振幅が拡大される。従って、過給機を効率的に駆動することができるため、過渡時の過給応答性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1によるシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、複数の気筒2を有するエンジン1を備えている。エンジン1は、例えば、V型8気筒エンジンである。エンジン1のシリンダヘッド4は、第1バンク6と第2バンク8とを有している。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1によるシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、複数の気筒2を有するエンジン1を備えている。エンジン1は、例えば、V型8気筒エンジンである。エンジン1のシリンダヘッド4は、第1バンク6と第2バンク8とを有している。
第1バンク6と第2バンク8は、所定角度で傾斜して配置されている。第1バンク6には、第1気筒#1、第3気筒#3、第5気筒#5および第7気筒#7が直列に配置されている。第2バンク8には、第2気筒#2、第4気筒#4、第6気筒#6および第8気筒#8が直列に配置されている。
エンジン1における爆発順序は、第1気筒#1→第8気筒#8→第7気筒#7→第3気筒#3→第6気筒#6→第5気筒#5→第4気筒#4→第2気筒#2である。よって、各バンク6,8において、爆発間隔が不等間隔となっている。
各気筒2は、過給機(ターボチャージャ)40A,40Bのタービン41A,41Bに通じる第1排気ポート10Aに設けられた第1排気弁11Aと、タービン下流に通じる第2排気ポート10Bに設けられた第2排気弁11Bとを有している。
隣り合う気筒2の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で合流している。但し、一気筒の第1排気ポート10Aと、該一気筒の爆発行程とクランク角度180°だけ離れた爆発行程を有する他気筒の第1排気ポート10Aとは、シリンダヘッド4内で合流させないようにする。これは、後述するように、過給機40A,40Bに導かれる排気脈動の減少を抑制するためである。
詳細には、図1に示すように、隣り合う第1気筒#1と第3気筒#3の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で合流している。この第1排気ポート10Aの合流点には、排気通路21の一端が接続されている。排気通路21の他端は、過給機40Aのタービン41Aに導かれている。このタービン41Aに接続されたコンプレッサ42Aは、図示しない吸気通路に設けられている。
また、隣り合う第5気筒#5と第7気筒#7の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で合流している。この第1排気ポート10Aの合流点には、排気通路22の一端が接続されている。排気通路22の他端は、タービン41Aに導かれている。タービン41A直前において、排気通路21と排気通路22とが合流している。タービン41A下流の排気通路44Aには、始動時触媒46Aが設けられている。この始動時触媒46Aは、例えば、公知の酸化触媒である。始動時触媒46A下流には、図示しないNOx触媒が設けられている。
一方、第1気筒#1の第2排気ポート10Bには、排気通路23の一端が接続されている。第3気筒#3と第5気筒#5の第2排気ポート10Bがシリンダヘッド4内で合流している。この第2排気ポート10Bの合流点には、排気通路24の一端が接続されている。また、第7気筒#7の第2排気ポート10Bには、排気通路25の一端が接続されている。これらの排気通路23,24,25の他端は合流され、排気通路26となる。この排気通路26は、タービン41A下流の排気通路44Aに接続されている。すなわち、排気通路26は、タービン41Aと始動時触媒46Aとの間の排気通路44Aに接続されている。
また、第2気筒#2と第4気筒#4の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で合流している。この第1排気ポート10Aの合流点には、排気通路31の一端が接続されている。排気通路31の他端は、過給機40Bのタービン41Bに導かれている。また、第6気筒#6と第8気筒#8の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で合流している。この第1排気ポート10Aの合流点には、排気通路32の一端が接続されている。排気通路32の他端は、タービン41Bに導かれている。タービン41B直前において、排気通路31と排気通路32とが合流している。タービン41B下流の排気通路44Bには、始動時触媒46Bとしての酸化触媒が設けられている。始動時触媒46B下流には、図示しないNOx触媒が設けられている。
一方、第2気筒#2の第2排気ポート10Bには、排気通路33の一端が接続されている。第4気筒#4と第6気筒#6の第2排気ポート10Bがシリンダヘッド4内で合流している。この第2排気ポート10Bの合流点には、排気通路34の一端が接続されている。また、第8気筒#8の第2排気ポート10Bには、排気通路35の一端が接続されている。これらの排気通路33,34,35の他端は合流され、排気通路36となる。この排気通路36は、タービン41B下流の排気通路44Bに接続されている。すなわち、排気通路36は、タービン41Bと始動時触媒46Bとの間の排気通路44Bに接続されている。
[実施の形態1の特徴]
上記システムにおいて、第1排気弁11Aと吸気弁(図示せず)は、例えば、図2に示すようなタイミングで開閉される。図2は、V型8気筒エンジンのバルブタイミングの一例を示す図である。
ここで、任意の一気筒の第1排気弁11Aの開弁中(特に、閉じタイミング)に、他気筒の排気開始による圧力波(以下「排気脈動」という。)が到達すると、該一気筒の排気作用が阻害されてしまう。いわゆる排気干渉の発生により、該一気筒の排気作用が効率的に行われなくなる。そうすると、筒内圧力が増大すると共に、筒内残留ガス量が増大してしまう。その結果、燃焼速度が低下してしまい、良好な燃焼状態が得られない可能性がある。ひいては、出力低下や燃費悪化を招来する可能性がある。特に、図2に示すように、第1排気弁11Aと吸気弁とが共に開弁されるバルブオーバラップがある場合には、さらに筒内残留ガス量が増大するため、このような排気干渉の問題がより顕著になる。
上記システムにおいて、第1排気弁11Aと吸気弁(図示せず)は、例えば、図2に示すようなタイミングで開閉される。図2は、V型8気筒エンジンのバルブタイミングの一例を示す図である。
ここで、任意の一気筒の第1排気弁11Aの開弁中(特に、閉じタイミング)に、他気筒の排気開始による圧力波(以下「排気脈動」という。)が到達すると、該一気筒の排気作用が阻害されてしまう。いわゆる排気干渉の発生により、該一気筒の排気作用が効率的に行われなくなる。そうすると、筒内圧力が増大すると共に、筒内残留ガス量が増大してしまう。その結果、燃焼速度が低下してしまい、良好な燃焼状態が得られない可能性がある。ひいては、出力低下や燃費悪化を招来する可能性がある。特に、図2に示すように、第1排気弁11Aと吸気弁とが共に開弁されるバルブオーバラップがある場合には、さらに筒内残留ガス量が増大するため、このような排気干渉の問題がより顕著になる。
また、過給機40A,40Bは、排気脈動によって効率が上がるように設計されている。このため、一気筒の排気脈動が、他気筒の排気脈動により減じられてしまうと、過給機40A,40Bに導かれる排気脈動が減少してしまう。よって、過給機40A,40Bの過渡時の過給応答性が低下する可能性がある。
図3は、V型8気筒エンジンの各気筒の排気脈動を示す図である。図3に示すように、V型8気筒エンジンにおける爆発順序は、第1気筒#1→第8気筒#8→第7気筒#7→第3気筒#3→第6気筒#6→第5気筒#5→第4気筒#4→第2気筒#2であり、爆発間隔は90°CAである。
図3における矢印は、第1気筒#1、第8気筒#8および第7気筒#7の第1排気弁11Aの作用角を示している。一般的に、V型8気筒エンジンでは、第1排気弁11Aの作用角が、220°〜270°CAに制御される。かかる作用角の制御は、エンジン1に搭載された図示しないECU(Electronic Control Unit)及び可変動弁機構によって実現することができる。この可変動弁機構は、第1排気弁11Aに接続され、公知の油圧式もしくは機械式の可変動弁機構や電磁駆動弁機構を採用することができる。
図3に示すように、V型8気筒エンジンでは、一気筒の第1排気弁11Aの開弁中に、3回の爆発が行われると共に、3回の排気が行われる。詳細には、図3に示すように、第1気筒#1の第1排気弁11Aの開弁中に、第8気筒#8と第7気筒#7の第1排気弁11Aが順番に開弁される。そうすると、第1気筒#1の排気作用が、第8気筒#8及び第7気筒#7の排気作用により阻害され得る。しかし、図3に示すように、第1気筒#1の第1排気弁11Aの閉弁間際に、第7気筒#7の第1排気弁11Aが開弁されている。よって、第8気筒#8の排気作用よりも第7気筒#7の排気作用の方が、第1気筒#1の排気作用に大きく影響する。
そこで、第1気筒#1の排気干渉を抑制するためには、第7気筒#7の排気脈動の作用を抑制することが好適である。すなわち、第1気筒#1の爆発行程から180°CA遅い爆発行程を有する第7気筒#7の排気脈動の作用を抑制することが好適である。
これと同様に、爆発行程が180°CA離間する気筒の組として、第8気筒#8と第3気筒#3、第7気筒#7と第6気筒#6、第3気筒#3と第5気筒#5、第6気筒#6と第4気筒#4、第5気筒#5と第2気筒#2、第4気筒#4と第1気筒#1、および第2気筒#2と第8気筒#8がある。
これと同様に、爆発行程が180°CA離間する気筒の組として、第8気筒#8と第3気筒#3、第7気筒#7と第6気筒#6、第3気筒#3と第5気筒#5、第6気筒#6と第4気筒#4、第5気筒#5と第2気筒#2、第4気筒#4と第1気筒#1、および第2気筒#2と第8気筒#8がある。
ここで、例えば、第8気筒#8と第3気筒#3のように、互いに異なるバンクに配置されている場合には、排気脈動が減衰されるため、排気干渉は問題とはならない。第7気筒#7と第6気筒#6、第5気筒#5と第2気筒#2、第4気筒#4と第1気筒#1についても同様に、排気干渉は問題とはならない。
よって、実際に排気干渉が問題となるのは、第1気筒#1と第7気筒#7、第3気筒#3と第5気筒#5、第6気筒#6と第4気筒#4、第2気筒#2と第8気筒#8の組である。
図1に示すシステムでは、第1気筒#1の第1排気ポート10Aは、第3気筒#3の第1排気ポート10Aとシリンダヘッド4内で合流している。このため、第1気筒#1の第1排気ポート10Aと第7気筒#7の第1排気ポート10Aとがシリンダヘッド4内で合流していない。すなわち、第1気筒#1の第1排気ポート10Aは、180°CAだけ爆発行程が離れた第7気筒#7の第1排気ポート10Aと最初に合流せずに、タービン41Aに導かれている。
また、第3気筒#3の第1排気ポート10Aと、第5気筒#5の第1排気ポート10Aとがシリンダヘッド4内で合流していない。すなわち、第3気筒#3の第1排気ポート10Aは、第5気筒#5の第1排気ポート10Aと最初に合流せずに、タービン41Aに導かれている。
第2バンク8についても同様である。図1に示すように、第6気筒#6の第1排気ポート10Aと、第4気筒#4の第1排気ポート10Aとがシリンダヘッド4内で合流していない。すなわち、第6気筒#6の第1排気ポート10Aは、第4気筒#4の第1排気ポート10Aと最初に合流せずに、タービン41Bに導かれている。
また、第2気筒#2の第1排気ポート10Aと、第8気筒#8の第1排気ポート10Aとがシリンダヘッド4内で合流していない。すなわち、第2気筒#2の第1排気ポート10Aは、第8気筒#8の第1排気ポート10Aと最初に合流せずに、タービン41Bに導かれている。
以上説明したように、上記実施の形態1では、第1バンク6の隣り合う第1気筒#1と第3気筒#3の第1排気ポート10Aが最初に合流し、第5気筒#5と第7気筒#7の第1排気ポート10Aが最初に合流している。また、第2バンク8の隣り合う第2気筒#2と第4気筒#4の第1排気ポート10Aが最初に合流し、第6気筒#6と第8気筒#8の第1排気ポート10Aが最初に合流している。すなわち、一気筒の第1排気ポート10Aが、180°CAだけ爆発行程が離れた他気筒の第1排気ポート10Aと最初に合流していないため、該一気筒の排気干渉を抑制することができる。従って、筒内残留ガス量の増大を抑制することができ、良好な燃焼状態を得ることができる。その結果、出力及び燃費を向上させることができる。
さらに、過給機40A,40Bでの排気脈動の減少を抑制することができるため、過渡時の過給応答性を向上させることができる。
さらに、図1に示すように第1排気ポート10Aをシリンダヘッド4内で合流させることで、排気通路の取り回しを最もコンパクトにすることができる。
さらに、過給機40A,40Bでの排気脈動の減少を抑制することができるため、過渡時の過給応答性を向上させることができる。
さらに、図1に示すように第1排気ポート10Aをシリンダヘッド4内で合流させることで、排気通路の取り回しを最もコンパクトにすることができる。
ところで、図1に示すシステムでは、排気通路21,22が合流してからタービン41Aに導かれていると共に、排気通路31,32が合流してからタービン41Bに導かれている。すなわち、過給機40Aの入口部分が排気通路21,22の集合部となっていると共に、過給機40Bの入口部分が排気通路31,32の集合部となっている。さらに、図1に示すシステムでは、気筒毎に排気ポート10A,10Bが独立して構成されている。このため、燃焼室からタービン41A,41Bまでの排気通路体積が小さく、排気脈動は増大するものの、他気筒の排気脈動の影響を受けやすい(すなわち、排気干渉が発生しやすい)。
そこで、図4に示すように、排気通路21と排気通路22を独立してタービン41Aに導くと共に、排気通路31と排気通路32を独立してタービン41Bに導く構成としてもよい。図4は、本実施の形態1の変形例によるシステムの構成を説明するための図である。図4において破線丸印で示すように、本変形例では、過給機40A,40Bがツインエントリ構成とされている。これにより、上記実施の形態1と同様に排気脈動の増大効果を得つつ、上記実施の形態1に比して排気干渉を更に低減することができる。
そこで、図4に示すように、排気通路21と排気通路22を独立してタービン41Aに導くと共に、排気通路31と排気通路32を独立してタービン41Bに導く構成としてもよい。図4は、本実施の形態1の変形例によるシステムの構成を説明するための図である。図4において破線丸印で示すように、本変形例では、過給機40A,40Bがツインエントリ構成とされている。これにより、上記実施の形態1と同様に排気脈動の増大効果を得つつ、上記実施の形態1に比して排気干渉を更に低減することができる。
また、上記実施の形態1では、エンジン1の爆発順序が、第1気筒#1→第8気筒#8→第7気筒#7→第3気筒#3→第6気筒#6→第5気筒#5→第4気筒#4→第2気筒#2である場合について説明した。これに限らず、爆発順序が第1気筒#1→第8気筒#8→第4気筒#4→第3気筒#3→第6気筒#6→第5気筒#5→第7気筒#7→第2気筒#2である場合にも本発明を適用することができる(後述する実施の形態2,3についても同様)。かかる場合にも、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施の形態1においては、過給機40A,40Bが第1の発明における「過給機」に、第1排気ポート10Aが第1及び第2の発明における「第1排気通路」に、第1排気弁11Aが第1の発明における「第1排気弁」に、第2排気ポート10Bが第1の発明における「第2排気通路」に、第2排気弁11Bが第1の発明における「第2排気弁」に、気筒2が第1の発明における「気筒」に、エンジン1が第1の発明における「内燃機関」に、第1気筒#1〜第8気筒#8が第3の発明における「第1気筒〜第8気筒」に、第1バンク6が第3の発明における「第1バンク」に、第2バンク8が第3の発明における「第2バンク」に、シリンダヘッド4が第3の発明における「シリンダヘッド」に、それぞれ相当する。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
上記実施の形態1では、隣り合う気筒の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で最初に合流している。具体的には、第1気筒#1と第3気筒#3、第2気筒#2と第4気筒#4、第5気筒#5と第7気筒#7、第6気筒#6と第8気筒#8の第1排気ポート10Aが、それぞれ最初に合流している。これにより、例えば、第1気筒#1と第7気筒#7のように、同一バンク6,8で爆発間隔が180°CA離れた気筒につき、第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で最初に合流しないようにされている。
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
上記実施の形態1では、隣り合う気筒の第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で最初に合流している。具体的には、第1気筒#1と第3気筒#3、第2気筒#2と第4気筒#4、第5気筒#5と第7気筒#7、第6気筒#6と第8気筒#8の第1排気ポート10Aが、それぞれ最初に合流している。これにより、例えば、第1気筒#1と第7気筒#7のように、同一バンク6,8で爆発間隔が180°CA離れた気筒につき、第1排気ポート10Aがシリンダヘッド4内で最初に合流しないようにされている。
ところで、第1気筒#1と第7気筒#7は、爆発間隔が180°CA離れているものの、第1バンク6の両端に配置されている。よって、第1気筒#1と第7気筒#7の第1排気ポート10Aを最短で合流させたとしても、排気干渉の程度は比較的小さくて済む。これは、第1気筒#1の第1排気弁11Aの閉じタイミングで、第7気筒#7からの比較的小さな排気圧力波が到達するためである。第2バンク8の両端に配置されている第2気筒#2と第8気筒#8についても同様である。
これに対して、第3気筒#3と第5気筒#5は、爆発間隔が180°CA離れている上に、第1バンク6内で隣接して配置されている。かかる第3気筒#3と第5気筒#5の第1排気ポート10Aを最短で合流させると、上記第1気筒#1と第7気筒#7の第1排気ポート10Aを最短で合流させる場合に比して、排気干渉の程度は著しく大きい。これは、第3気筒#3の第1排気弁11Aの閉じタイミングで、第5気筒#5からの大きな排気圧力波が到達するためである。
第4気筒#4と第6気筒#6も、爆発間隔が180°CA離れている上に、第2バンク8内で隣接して配置されている。かかる第4気筒#4と第6気筒#6の第1排気ポート10Aを最短で合流させると、第6気筒#6の第1排気弁の閉じタイミングで第4気筒#4からの大きな排気圧力波が到達するため、排気干渉の程度は著しく大きくなる。
そこで、本実施の形態2では、図5に示すように、V型8気筒エンジンにおいて、第3気筒#3と第5気筒#5の排気通路52,53を最初に合流させずに過給機40Aに導くようにする。これと共に、第4気筒#4と第6気筒#6の排気通路56,57を最初に合流させずに過給機40Bに導くようにする。
図5は、本実施の形態2において、過給機40A,40Bに連通する排気通路の構成を示す概略図である。詳細には、図5(A)は、本実施の形態2の第1実施例による排気通路の構成を、図5(B)は、第2実施例による排気通路の構成を、図5(C)は、第3実施例による排気通路の構成を、それぞれ示している。
なお、図5においては、第2排気弁11Bが設けられた第2排気ポートや該第2排気ポートに接続される排気通路等の図示を省略している。省略した部分については、図1に示す構成と同様であるため、説明を省略するものとする。
なお、図5においては、第2排気弁11Bが設けられた第2排気ポートや該第2排気ポートに接続される排気通路等の図示を省略している。省略した部分については、図1に示す構成と同様であるため、説明を省略するものとする。
(第1実施例)
第1実施例では、図5(A)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第3気筒#3の排気通路51,52が最初に合流し、合流後の排気通路61が過給機40Aに導かれている。また、第5気筒#5と第7気筒#7の排気通路53,54が最初に合流し、合流後の排気通路62が過給機40Aに導かれている。
第1実施例では、図5(A)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第3気筒#3の排気通路51,52が最初に合流し、合流後の排気通路61が過給機40Aに導かれている。また、第5気筒#5と第7気筒#7の排気通路53,54が最初に合流し、合流後の排気通路62が過給機40Aに導かれている。
第2バンク8についても同様である。詳細には、図5(A)に示すように、第2気筒#2と第4気筒#4の排気通路55,56が最初に合流し、合流後の排気通路63が過給機40Bに導かれている。また、第6気筒#6と第8気筒#8の排気通路57,58が最初に合流し、合流後の排気通路64が過給機40Bに導かれている。
なお、本第1実施例において、排気通路51,52、排気通路53,54、排気通路55,56及び排気通路57,58をそれぞれ最短で合流させると(つまり、シリンダヘッド4内で合流させると)、上記実施の形態1と同じ構成となる。この場合、排気通路51〜58は、第1排気ポート10Aに対応することとなる。
また、排気通路61,62を独立して過給機40Aに導くのではなく(すなわち、ツインエントリ構成ではなく)、排気通路61,62を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Aに導いてもよい。同様に、排気通路63,64を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Bに導いてもよい。
また、排気通路61,62を独立して過給機40Aに導くのではなく(すなわち、ツインエントリ構成ではなく)、排気通路61,62を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Aに導いてもよい。同様に、排気通路63,64を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Bに導いてもよい。
(第2実施例)
第2実施例では、図5(B)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第5気筒#5と第7気筒#7の排気通路51,53,54が最初に合流し、合流後の排気通路65が過給機40Aに導かれている。一方、第3気筒#3の排気通路52は、他の排気通路とは合流せずに過給機40Aに導かれている。
第2実施例では、図5(B)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第5気筒#5と第7気筒#7の排気通路51,53,54が最初に合流し、合流後の排気通路65が過給機40Aに導かれている。一方、第3気筒#3の排気通路52は、他の排気通路とは合流せずに過給機40Aに導かれている。
第2バンク8についても同様である。詳細には、図5(B)に示すように、第2気筒#2と第6気筒#6と第8気筒#8の排気通路55,57,58が最初に合流し、合流後の排気通路66が過給機40Bに導かれている。一方、第4気筒#4の排気通路56は、他の排気通路とは合流せずに過給機40Bに導かれている。
なお、排気通路52,65を独立して過給機40Aに導くのではなく(すなわち、ツインエントリ構成ではなく)、排気通路52,65を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Aに導いてもよい。同様に、排気通路56,66を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Bに導いてもよい。
(第3実施例)
第3実施例では、図5(C)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第5気筒#5の排気通路51,53が最初に合流し、合流後の排気通路67が過給機40Aに導かれている。また、第3気筒#3と第7気筒#7の排気通路52,54が最初に合流し、合流後の排気通路68が過給機40Aに導かれている。
第3実施例では、図5(C)に示すように、第1バンク6の第1気筒#1と第5気筒#5の排気通路51,53が最初に合流し、合流後の排気通路67が過給機40Aに導かれている。また、第3気筒#3と第7気筒#7の排気通路52,54が最初に合流し、合流後の排気通路68が過給機40Aに導かれている。
第2バンク8についても同様である。詳細には、図5(C)に示すように、第2気筒#2と第6気筒#6の排気通路55,57が最初に合流し、合流後の排気通路69が過給機40Bに導かれている。また、第4気筒#4と第8気筒#8の排気通路56,58が最初に合流し、合流後の排気通路70が過給機40Bに導かれている。
なお、排気通路67,68を独立して過給機40Aに導くのではなく(すなわち、ツインエントリ構成ではなく)、排気通路67,68を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Aに導いてもよい。同様に、排気通路69,70を合流させた後に、合流後の排気通路を過給機40Bに導いてもよい。
以上説明したように、本実施の形態2では、第1バンク6の第3気筒#3と第5気筒#5の排気通路52,53を最初に合流させないようにすると共に、第2バンク8の第4気筒#4と第6気筒#6の排気通路56,57を最初に合流させないようにした。これにより、同一バンクで隣接して配置され、かつ、爆発行程が180°CA離れた気筒の排気干渉を抑制することができる。従って、上記実施の形態1と同様に、筒内残留ガス量の増大を抑制することができ、良好な燃焼状態を得ることができる。よって、出力及び燃費を向上させることができる。
尚、本実施の形態2においては、排気通路52,53が第4の発明における「第3気筒と第5気筒の第1排気通路」に、排気通路56,57が第4の発明における「第4気筒と第6気筒の第1排気通路」に、排気通路52,54が第5の発明における「第3気筒と第7気筒の第1排気通路」に、それぞれ相当する。
実施の形態3.
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図6は、本実施の形態3において、過給機40Bに連通する排気通路の構成を示す概略図である。図6に示す構成は、図5(A)に示す第2バンク8の排気構成と同じである。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。図6は、本実施の形態3において、過給機40Bに連通する排気通路の構成を示す概略図である。図6に示す構成は、図5(A)に示す第2バンク8の排気構成と同じである。
上述したように、過給機40A,40Bの性能は、排気脈動のピーク圧、すなわち、排気脈動の振幅により決定される。
本実施の形態3では、排気脈動のピーク圧を上昇させて排気脈動の振幅を増大させる態様について説明する。ここで、本実施の形態3では、内燃機関としてV型8気筒エンジンを採用する。上述したように、V型8気筒エンジンにおける爆発順序は、第1気筒#1→第8気筒#8→第7気筒#7→第3気筒#3→第6気筒#6→第5気筒#5→第4気筒#4→第2気筒#2である(図3参照)。よって、第2バンク8では、第4気筒#4と第2気筒#2が連続して爆発している。
そこで、本実施の形態3では、図6に示すように、第2バンク8の連続して爆発する第2気筒#2と第4気筒#4の排気通路55,56を最初に合流させるようにする。かかる排気通路55,56が合流した後の排気通路63が過給機40Bに導かれている。
そうすると、図7において一点鎖線で示すように、連続する第4気筒#4と第2気筒#2の排気脈動が合成され、排気脈動のピーク圧が上昇する。図7は、本実施の形態3において、排気脈動の合成を示す図である。図7に示すように、合成されない第8気筒#8や第6気筒#6の排気脈動の振幅に比して、合成後の排気脈動の振幅が増大する。これにより、過給機40Bを効率良く駆動することができるため、過渡時の過給応答性等の過給機40Bの性能を向上させることができる。
ところで、本実施の形態3では、第2バンク8の第4気筒#4と第2気筒#2の排気脈動を合成させる態様について説明したが、第1バンク6で連続して爆発する第7気筒#7と第3気筒#3の排気脈動を合成するようにしてもよい。すなわち、図5(C)に示すように、第3気筒#3と第7気筒#7の排気通路52,54を最初に合流させるようにする。そうすると、図示しないが、連続する第7気筒#7と第3気筒#3の排気脈動が合成される。その結果、合成されない第1気筒#1や第5気筒#5の排気脈動に比して、合成後の排気脈動の振幅が増大する。これにより、過給機40Aを効率良く駆動することができるため、過渡応答性等の過給機40Bの性能を向上させることができる。
(変形例)
また、本実施の形態3では、排気通路63と排気通路64とを合流させずに過給機40Bに導いているが、これらの排気通路63,64を過給機40B直前で合流させてもよい。また、図8に示すように、排気通路55〜58を合流させた後に、合流後の排気通路71を過給機40Bに導いてもよい。図8は、本実施の形態3の変形例において、過給機40Bに連通する排気通路の構成を示す概略図である。これらの場合、排気通路体積が増大してしまうため、排気脈動合成による振幅拡大量が小さくなる可能性がある。
また、本実施の形態3では、排気通路63と排気通路64とを合流させずに過給機40Bに導いているが、これらの排気通路63,64を過給機40B直前で合流させてもよい。また、図8に示すように、排気通路55〜58を合流させた後に、合流後の排気通路71を過給機40Bに導いてもよい。図8は、本実施の形態3の変形例において、過給機40Bに連通する排気通路の構成を示す概略図である。これらの場合、排気通路体積が増大してしまうため、排気脈動合成による振幅拡大量が小さくなる可能性がある。
尚、本実施の形態3においては、排気通路55,56が第5の発明における「第2気筒と第4気筒の第1排気通路」に相当する。
1 内燃機関
4 シリンダヘッド
6 第1バンク
8 第2バンク
10A 第1排気ポート
10B 第2排気ポート
11A 第1排気弁
11B 第2排気弁
21,22,23,24,25,26,27 排気通路
31,32,33,34,35,36 排気通路
40A,40B 過給機
41A,41B タービン
51,52,53,54,55,56,57,58 排気通路
61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71 排気通路
4 シリンダヘッド
6 第1バンク
8 第2バンク
10A 第1排気ポート
10B 第2排気ポート
11A 第1排気弁
11B 第2排気弁
21,22,23,24,25,26,27 排気通路
31,32,33,34,35,36 排気通路
40A,40B 過給機
41A,41B タービン
51,52,53,54,55,56,57,58 排気通路
61,62,63,64,65,66,67,68,69,70,71 排気通路
Claims (5)
- 過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
隣り合う気筒の前記第1排気通路が最初に合流し、該第1排気通路の合流点から前記過給機までの間に他の第1排気通路と合流することを特徴とする内燃機関の排気装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気装置において、
前記内燃機関はV型8気筒エンジンであり、
一気筒の前記第1排気通路と、該一気筒の爆発行程とクランク角度180°だけ離れた爆発行程を有する他気筒の前記第1排気通路とが、前記過給機上流で最初に合流しないことを特徴とする内燃機関の排気装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の排気装置において、
前記V型8気筒エンジンは、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備え、
前記第1気筒と前記第3気筒の前記第1排気通路、前記第5気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路、前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路、および前記第6気筒と前記第8気筒の前記第1排気通路が、それぞれ前記シリンダヘッド内で最初に合流することを特徴とする内燃機関の排気装置。 - 過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第3気筒と前記第5気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれると共に、前記第4気筒と前記第6気筒の前記第1排気通路が最初に合流せずに前記過給機に導かれることを特徴とする内燃機関の排気装置。 - 過給機に通じる第1排気通路に設けられた第1排気弁と、過給機下流に通じる第2排気通路に設けられた第2排気弁とを気筒毎に備え、不等間隔で爆発する内燃機関の排気装置であって、
前記内燃機関は、第1気筒と第3気筒と第5気筒と第7気筒とを有する第1バンクと、第2気筒と第4気筒と第6気筒と第8気筒とを有する第2バンクとをシリンダヘッド内に備えるV型8気筒エンジンであり、
前記第2気筒と前記第4気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれると共に、前記第3気筒と前記第7気筒の前記第1排気通路が最初に合流して前記過給機に導かれることを特徴とする内燃機関の排気装置。
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