JP2009191606A - サッシ - Google Patents
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Abstract
【課題】 水切りを下枠に簡単にしかも安定して取付けることができ、躯体への雨水の浸入を確実に阻止できるサッシの提供。
【解決手段】 下枠1と、下枠下面1aに取付けた水切り2とを備え、下枠1は、下面1aより下方に垂下する躯体固定片3と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホール4と、下面の室外側端部に設けた被係止部5とを有し、水切り2は、室内側端部に設けた室内側係止片6と、室内側係止片の室外側に設けた下枠下面への当接部7と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部8と、水切り部の上面に突設した室外側係止片9とを有し、室内側係止片6を下枠のタッピングホール4内に下方より係止し、室外側を持ち上げるように回動して室外側係止片9を下枠の被係止部18に係止すると共に当接部7を下枠下面1aに防水テープ10により接着して下枠に取付けている。
【選択図】 図1
【解決手段】 下枠1と、下枠下面1aに取付けた水切り2とを備え、下枠1は、下面1aより下方に垂下する躯体固定片3と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホール4と、下面の室外側端部に設けた被係止部5とを有し、水切り2は、室内側端部に設けた室内側係止片6と、室内側係止片の室外側に設けた下枠下面への当接部7と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部8と、水切り部の上面に突設した室外側係止片9とを有し、室内側係止片6を下枠のタッピングホール4内に下方より係止し、室外側を持ち上げるように回動して室外側係止片9を下枠の被係止部18に係止すると共に当接部7を下枠下面1aに防水テープ10により接着して下枠に取付けている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、下枠下面に水切りを取付けたサッシに関する。
従来のサッシにおいては、サッシ枠から流れ落ちる汚れた雨水が外壁にかかり、外壁が汚れるのを防止するため、下枠の下方に水切りを取付けることがある。従来の水切り90は、図17に示すように、下枠91の下面91aと間隔を開けた状態で躯体92の室外側面にビス止めして取付けていたので(例えば、非特許文献1参照。)、図中に矢印93で示すように、強い雨風のときには雨水が水切り90上面を伝って躯体92まで浸入する不都合があった。
また他の従来例として、図18に示すように、下枠91の下面91aに水切り90を取付けたものもある。この水切り90は、中空板状の本体部90aと、本体部の室内側端部より室内側に階段状にのびる当接部90bとを有し、本体部の上面に突設した鉤形の係止片90cを下枠の室外側端部91bに引っ掛け、当接部90b上面と下枠下面91aを両面テープ94で接着して取付けている。この水切り90の取付け方は、当接部90b上面に両面テープ94を予め貼り付けておき、図中に仮想線で示すように水切りを傾けた状態で係止片90cを下枠の室外側端部91bに引っ掛け、その係止部を支点に当接部90bが持ち上げるように水切りを回動し、両面テープ94を下枠下面91aに圧着するものである。この水切りは、下枠との係止部が一箇所しかないため取付状態が非常に不安定であり、そのため両面テープ94が剥がれて下枠下面91aと当接部90b上面との間に隙間が開くおそれが高い。また、当接部90bが下枠の躯体固定片91cまでのびているので、図中の矢印93に示すように、当接部90b上面と下枠下面91aの隙間に雨水が浸入すると、雨水94が躯体92へと浸入するおそれがある。さらに、連窓の下枠に水切りを取付ける場合には、方立の下方を当接部90bから本体部90a上面に亘ってコ字形に切り欠く必要があるが、切り欠きによって断面強度が低下するために、切り欠きした部分で水切りに曲がりが生じる。
三協立山アルミ株式会社発行のカタログ「和風サッシ 秀峰テラス・桧」(カタログNo.STJ0169A Y.07.01−090)、第1版、2007年1月、p.181(水切・水切キャップ納まり参考図)
三協立山アルミ株式会社発行のカタログ「和風サッシ 秀峰テラス・桧」(カタログNo.STJ0169A Y.07.01−090)、第1版、2007年1月、p.181(水切・水切キャップ納まり参考図)
本発明は以上に述べた実情に鑑み、水切りを下枠に簡単にしかも安定して取付けることができ、躯体への雨水の浸入を確実に阻止でき、さらには連窓の場合でも水切りに曲がりが生じないサッシの提供を目的とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるサッシは、下枠と、下枠下面に取付けた水切りとを備え、下枠は、下面より下方に垂下する躯体固定片と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホールと、下面の室外側端部に設けた被係止部とを有し、水切りは、室内側端部に設けた室内側係止片と、室内側係止片の室外側に設けた下枠下面への当接部と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部と、水切り部の上面に突設した室外側係止片とを有し、室内側係止片を下枠のタッピングホール内に下方より係止し、室外側を持ち上げるように回動して室外側係止片を下枠の被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着して下枠に取付けていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によるサッシは、下枠と、下枠下面に取付けた水切りとを備え、下枠は、下面より下方に垂下する躯体固定片と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホールと、タッピングホールよりも室外側の下面に室内外方向に離間して設けた室外側被係止部及び室内側被係止部とを有し、水切りは、下枠下面への当接部と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部と、水切り部の上面に室内外方向に離間して突設した室外側係止片及び室内側係止片とを有し、室外側係止片を下枠の室外側被係止部に下方より係止し、室内側を持ち上げるように回動して室内側係止片を下枠の室内側被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着して下枠に取付けてあり、水切りの当接部の室内側の縁が下枠のタッピングホールよりも室外側に位置していることを特徴とする。
請求項3記載の発明によるサッシは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、水切りは、室外側係止片よりも室外側に中空部を有していることを特徴とする。
請求項4記載の発明によるサッシは、請求項3記載の発明の構成に加え、左右のサッシ枠と、左右のサッシ枠の竪枠同士を連結する方立とを備え、方立の下端部に方立キャップが取付けてあり、水切りは、左右のサッシ枠の下枠に跨って取付けてあり、方立キャップを避けるように室内側からコ字形に切り欠き部を形成してあり、切り欠き部の室外側の縁が中空部よりも室内側に位置していることを特徴とする。
請求項1記載の発明によるサッシは、水切りを下枠下面に取付ける際、室内側係止片を下枠のタッピングホール内に下方より係止し、室外側を持ち上げるように回動して室外側係止片を下枠の被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着することで、容易に取付けることができ、しかも室内側係止片と室外側係止片の二箇所が下枠のタッピングホールと被係止部に係止し尚且つ当接部が下枠下面に防水テープで接着されるので、安定して取付けできる。また、下枠のタッピングホールが躯体固定片から室外側に離間した位置に設けてあり、水切りの室内側端部に設けた室内側係止片と躯体固定片との間に間隔があるため、万が一下枠下面と水切りの当接部との間から雨水が浸入したとしても、躯体まで雨水が浸入することがない。
請求項2記載の発明によるサッシは、水切りを下枠下面に取付ける際、室外側係止片を下枠の室外側被係止部に下方より係止し、室内側を持ち上げるように回動して室内側係止片を下枠の室内側被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着することで、容易に取付けることができ、しかも室内側係止片と室外側係止片の二箇所が下枠の被係止部に係止し尚且つ当接部が下枠下面に防水テープで接着されるので、安定して取付けできる。また、水切りの当接部の室内側の縁が下枠のタッピングホールよりも室外側に位置しているため、万が一下枠下面と水切りの当接部との間から雨水が浸入したとしても、躯体まで雨水が浸入することがない。
請求項3記載の発明によるサッシは、水切りが室外側係止片よりも室外側に中空部を有していることで、水切りの強度が向上する。
請求項4記載の発明によるサッシは、左右のサッシ枠の竪枠同士を方立で連結し、方立の下端部に方立キャップが取付けてあり、水切りは方立キャップを避けるように室内側からコ字形に切り欠き部を形成して左右のサッシ枠の下枠に跨って取付けてあり、切り欠き部の室外側の縁が中空部よりも室内側に位置しているので、中空部により強度を確保し、切り欠き部を形成したところで水切りに曲がりが生ずるのを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図3は、本発明のサッシの第1実施形態(請求項1記載の発明の実施形態)を示す室外側正面図であり、図1は図3のA−A断面図、図2は図3のB−B断面図である。本サッシは、引違い窓の場合の実施形態であって、図3に示すように、上枠20と下枠1と左右の竪枠21a,21bを枠組みしてサッシ枠13が形成され、サッシ枠13内に内障子22aと外障子22bが上下枠20,1の長手方向に設けたレールに沿って左右方向に移動自在に収納してある。下枠1の下面には水切り2が取付けてある。
サッシ枠13は、いわゆる半外付けタイプとなっており、下枠1は、図1に示すように、下面1aの室内側に下方に垂下した躯体固定片3を有し、躯体固定片3を躯体23の室外側面に当接してビス24で固定している。下枠の下面1aの躯体固定片3から室外側に離間した位置には、タッピングホール4が形成してある。タッピングホール4は、下面側がスリット状に開口している。下枠の下面1aの室外側端部には、水切り2の室外側係止片9が係止する被係止部5を有している。被係止部5は、縦片5aと、縦片5aの先端部より室内側に突出した横片5bとで鉤状に形成してある。
水切り2は、図1と図4に示すように、室内側端部に下枠1のタッピングホール4に係止する室内側係止片6を有している。室内側係止片6は、縦片6aの先端部室内側に略1/4円弧状に曲がった突片6bを形成したものとなっており、突片6bの室内側面には突部6cが設けてある。室内側係止片6の室外側には、下枠下面1aへの当接部7を有している。当接部7の上面と下枠下面1aとの間には、防水テープ10が設けてある。防水テープ10は、上下面に接着面を有し、下枠下面1aと当接部7上面に接着しており、下枠下面1aと当接部7上面の間から雨水が浸入するのを防止している。当接部7の室外側には、下向きに傾斜して室外側に張出した水切り部8を有している。水切り部8は、図2に示すように、下枠1よりも室外側まで張出すと共に、左右の竪枠21a,21bよりも側方に張出している。また水切り部8は、当接部7より一段低くなっている。水切り部8の上面には、図1と図4に示すように、下枠1の被係止部5に係止する室外側係止片9を有している。室外側係止片9は、縦片9aの先端部室外側にL形の突片9bを形成したものとなっており、突片9bが下枠1の被係止部5の室内側に係止している。突片9bは、先端部の室外側を斜めに面取りしてある。
水切り2の左右両端部は、図2と図5に示すように、竪枠21a,21bとの干渉を避けるために、室内側係止片6と当接部7と室外側係止片9とが切り欠かれている。水切り2の左右両端部には、キャップ25がネジ26で取付けてある。図6は、本サッシの下側のコーナー部を示しており、図中に仮想線27で囲ったサッシ枠13コーナー部と水切り2の間の隙間はシール材でシールされる。また図1に示すように、水切り2の下面と外壁28との間の隙間は、シール材29によりシールしている。
次に、水切り2の下枠1への取付け方を説明する。水切り2は、図5に示すように、当接部7に長手方向の全長に亘って防水テープ10を予め貼り付けておき、取付け時に防水テープ10上面の剥離紙を剥がして接着面を露出させる。その後、図7に示すように、水切り2を室内側部分が高くなるように傾けた状態で、室内側係止片6を下枠1のタッピングホール4内に下方より差し込んで係止させる。その後、その係止部を支点にして室外側部分を持ち上げるように水切り2を回動させると、室外側係止片9が下枠1の被係止部5の室内側に弾発的に係止し、同時に防水テープ10が下枠下面1aに接着する。
水切り2は、このようにして下枠1に簡単に取付けできる。しかも水切り2は、室内側係止片6と室外側係止片9の二箇所が下枠1のタッピングホール4と被係止部5とに室内外方向に突っ張るように係止しており、尚且つ当接部7が下枠下面1aに防水テープ10を介して接着されるため、安定して下枠1に取付けできる。さらに室内側係止片6は、図4に示すように、突片6bの先端部6dと突部6cと根元部6eの3点でタッピングホール4内を室内外方向に押し広げるように圧接して、タッピングホール4内で突っ張るような形で嵌合し、これにより水切り2の取付けの安定性がより一層高められる。
水切り2は、このようにして下枠1に簡単に取付けできる。しかも水切り2は、室内側係止片6と室外側係止片9の二箇所が下枠1のタッピングホール4と被係止部5とに室内外方向に突っ張るように係止しており、尚且つ当接部7が下枠下面1aに防水テープ10を介して接着されるため、安定して下枠1に取付けできる。さらに室内側係止片6は、図4に示すように、突片6bの先端部6dと突部6cと根元部6eの3点でタッピングホール4内を室内外方向に押し広げるように圧接して、タッピングホール4内で突っ張るような形で嵌合し、これにより水切り2の取付けの安定性がより一層高められる。
本サッシは、上述のように下枠下面1aに水切り2が取付けてあるため、サッシ枠13から流れ落ちる雨水は水切り2上面を伝って外壁28から室外側に離れたところに落ちるので、外壁28にサッシ枠13からの汚れた雨水がかかるのを防ぎ、外壁28が汚れるのを防止できる。また、図1中に矢印30aで示すように、下枠下面1aと水切り2上面との間から浸入しようとする雨水は、防水テープ10により室内側への浸入が阻止される。万が一、防水テープ10を超えて雨水が浸入した場合でも、水切り2の室内側端部(室内側係止片6)と下枠1の躯体固定片3との間に間隔Sを設けてあるので、雨水は図中の矢印30bで示すように躯体固定片3の手前で落下し、躯体23まで雨水が浸入することがない。
図8は、本発明のサッシの第2実施形態(請求項2,3記載の発明の実施形態)を示す室外側正面図であり、図9は図8のA−A断面図、図10は図8のB−B断面図である。本サッシは、たてすべり出し窓の場合の実施形態であって、上枠20と下枠1と左右の竪枠21a,21bを枠組みしてサッシ枠13が形成され、サッシ枠13内に障子31が支持金具(図示省略)によりたてすべり出し式に開閉自在に支持されている。下枠1の下面には水切り2が取付けてある。水切り2の取付部分の構造は、先に述べた引違い窓とは異なっており、以下、その水切り2の取付部分の構造について述べる。
下枠1は、図9に示すように、下面1aの室内側に下方に垂下した躯体固定片3を有し、躯体固定片3を躯体23の室外側面に当接してビス24で固定している。下枠の下面1aには、躯体固定片3より室外側に離間した位置と、それよりもさらに室外側に離間した位置の2箇所にタッピングホール4,32が設けてある。下枠の下面1aの室外側端部には、水切り2の室外側係止片9が係止する室外側被係止部18を有している。室外側被係止部18は、縦片18aと、縦片18aの先端部より室内側に突出した横片18bとで鉤状に形成してある。室外側被係止部18から室内側に離間した位置には、水切り2の室内側係止片6が係止する室内側被係止部11を有している。室内側被係止部11は、下枠下面1aの室外側のタッピングホール32から室外側に突出する形で形成してある。
水切り2は、図9に示すように、室内側端部に下枠下面1aへの当接部7を有している。当接部7の上面と下枠下面1aとの間には、防水テープ10が設けてある。防水テープ10は、上下面に接着面を有し、下枠下面1aと当接部7上面に接着しており、下枠下面1aと当接部7上面の間から雨水が浸入するのを防止している。当接部7の室内側の縁7aは、下枠下面1aの室内側のタッピングホール4よりも室外側に位置している。当接部7の室外側には、室外側に張出した水切り部8を有している。水切り部8は、当接部7より一段低くなっている。水切り部8の下枠1よりも室外側に張出した部分には、略四角形断面の中空部12が設けてある。中空部12よりも室内側の水切り部8上面には、下枠1の室外側被係止部18に係止する室外側係止片9と、下枠1の室内側被係止部11に係止する室内側係止片6とが、室内外方向に離間して設けてある。室外側係止片9は、縦片9aの中間部に横片9cを室外側に突出して形成したものとなっており、横片9cが下枠1の室外側被係止部18の室内側に係止している。室内側係止片6は、縦片6aの先端部室外側にくの字状に鋭角に曲がった鉤状片6fを形成したものとなっており、鉤状片6fが下枠1の室内側被係止部11の室外側に係止している。
次に、水切り2の下枠1への取付け方を説明する。水切り2は、当接部7に長手方向の全長に亘って防水テープ10を予め貼り付けておき、取付け時に防水テープ10上面の剥離紙を剥がして接着面を露出させる。その後、図11に示すように、水切り2を室外側部分が高くなるように傾けた状態で、室外側係止片9を下枠1の室外側被係止部18の室内側に係止させる。その後、その係止部を支点にして室内側部分を持ち上げるように水切り2を回動させると、室内側係止片6が下枠1の室内側被係止部11の室外側に弾発的に係止し、同時に防水テープ10が下枠下面1aに接着する。
水切り2は、このようにして下枠1に簡単に取付けできる。しかも水切り2は、室外側係止片9と室内側係止片6の二箇所が下枠1の室外側被係止部18と室内側被係止部11とに室内外方向に突っ張るように係止しており、尚且つ当接部7が下枠下面1aに防水テープ10を介して接着されるため、安定して下枠1に取付けできる。
図9中に矢印30aで示すように、下枠下面1aと水切り2上面との間から浸入しようとする雨水は、防水テープ10により室内側への浸入が阻止される。万が一、防水テープ10を超えて雨水が浸入した場合でも、水切り2の当接部7の室内側の縁7aが下枠下面1aの室内側のタッピングホール4よりも室外側に位置しており、当接部7の室内側の縁7aと下枠1の躯体固定片3との間に間隔Sを設けてあるので、雨水は図中の矢印30bで示すように躯体固定片3の手前で落下し、躯体23まで雨水が浸入することがない。
たてすべり出し窓を含む全ての装飾窓(例えば、回転窓、上げ下げ窓、嵌め殺し窓等)で、下枠1の下面1aに対して室外側・室内側被係止部18,11を同じ位置関係で設けておけば、同一の断面形状の水切り2を全ての装飾窓の下枠1に取付けることができる。
水切り2は、このようにして下枠1に簡単に取付けできる。しかも水切り2は、室外側係止片9と室内側係止片6の二箇所が下枠1の室外側被係止部18と室内側被係止部11とに室内外方向に突っ張るように係止しており、尚且つ当接部7が下枠下面1aに防水テープ10を介して接着されるため、安定して下枠1に取付けできる。
図9中に矢印30aで示すように、下枠下面1aと水切り2上面との間から浸入しようとする雨水は、防水テープ10により室内側への浸入が阻止される。万が一、防水テープ10を超えて雨水が浸入した場合でも、水切り2の当接部7の室内側の縁7aが下枠下面1aの室内側のタッピングホール4よりも室外側に位置しており、当接部7の室内側の縁7aと下枠1の躯体固定片3との間に間隔Sを設けてあるので、雨水は図中の矢印30bで示すように躯体固定片3の手前で落下し、躯体23まで雨水が浸入することがない。
たてすべり出し窓を含む全ての装飾窓(例えば、回転窓、上げ下げ窓、嵌め殺し窓等)で、下枠1の下面1aに対して室外側・室内側被係止部18,11を同じ位置関係で設けておけば、同一の断面形状の水切り2を全ての装飾窓の下枠1に取付けることができる。
図12は、本発明のサッシの第3実施形態(請求項4記載の発明の実施形態)であって、たてすべり出し窓33,33と嵌め殺し窓34を連窓にした実施形態を示す室外側正面図であり、図13は図12のA−A断面図、図14は図12のB−B断面図である。たてすべり出し窓33は、先に述べた第2実施形態のものと同様のものであり、嵌め殺し窓34は、上枠20と下枠1と左右の竪枠21a,21bを枠組みしてサッシ枠13が形成され、サッシ枠13内にガラス35を嵌め込んである。たてすべり出し窓33のサッシ枠13と嵌め殺し窓34のサッシ枠13は、見込み寸法が同一となっている。たてすべり出し窓33の竪枠21a,21bと嵌め殺し窓34の竪枠21a,21bの間には、図14に示すように方立14が配置してあり、方立14の室外側と室内側に形成された鉤状の係合部36a,36bに両竪枠21a,21bを係合し、竪枠21a,21b同士を方立14で連結している。水切り2は、図12に示すように、一本物で、たてすべり出し窓33の下枠1,1と嵌め殺し窓34の下枠1の下面に跨って取付けてある。
嵌め殺し窓34の下枠1は、図13に示すように、図9に示した第2実施形態のたてすべり出し窓と同じ位置関係で躯体固定片3、室外側被係止部18及び室内側被係止部11を有している。水切り2は、先に説明したたてすべり出し窓用のものと同一の断面形状となっており、取付け方も先に説明したたてすべり出し窓の場合と同様である。
方立14の下端部には、図14に示すように、方立キャップ15が取付けてある。方立キャップ15は、図16に示すように、樹脂で略アングル状に形成され、方立14の左側と右側に位置するたてすべり出し窓33の下枠1と嵌め殺し窓34の下枠1の下面1a,1aに跨って当接し、ビス37を方立14のタッピングホール38に捩じ込んで固定している。方立キャップ15の室外側には、水抜き孔39が設けてある。
水切り2は、図15(a)に示すように、方立キャップ15を避けるように、室内側からコ字形に切り欠き部16を形成してある。切り欠き部16の室外側の縁17は、図15(b)に示すように、中空部12の室内側面12aと同面となっている。すなわち、切り欠き部16は中空部12にまで及んでおらず、中空部12の断面強度がそのまま維持されており、そのため切り欠き部16を形成した箇所で水切り2に曲がりが生ずるのを防止できる。
また、従来は水切り2のコ字状の切り欠き部16と方立キャップ15との隙間を全周シールする必要があったが、本実施形態のものは、図15(b)に示すように、切り欠き部16の室外側の縁17が方立キャップ15の室外側の縁15aと同面となっており、図15(a)中の二点鎖線40,40で囲った方立キャップ15の両側と切り欠き部16の間だけをシールし、室外側部のシールを省略している。そのためシール作業が簡略化される。方立キャップ15の水抜き孔39から流下する水は、水切り2の中空部12内に入ることなくそのまま下に落ちる。
また、従来は水切り2のコ字状の切り欠き部16と方立キャップ15との隙間を全周シールする必要があったが、本実施形態のものは、図15(b)に示すように、切り欠き部16の室外側の縁17が方立キャップ15の室外側の縁15aと同面となっており、図15(a)中の二点鎖線40,40で囲った方立キャップ15の両側と切り欠き部16の間だけをシールし、室外側部のシールを省略している。そのためシール作業が簡略化される。方立キャップ15の水抜き孔39から流下する水は、水切り2の中空部12内に入ることなくそのまま下に落ちる。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。水切りの室外側係止片、室内側係止片や、これらが係止する下枠の被係止部の形状は、適宜変更することができる。水切りは、サッシ枠を躯体開口部に取付けた後に下枠に取付けてもよいが、サッシ枠を躯体開口部に取付ける前に下枠に予め取付けておくこともできる。防水テープは、水切りの当接部上面に予め貼り付けておくのではなく、下枠下面に予め貼り付けておくこともできる。窓の種類は、引違い窓やたてすべり出し窓に限らず、あらゆる種類の窓に適用できる。
1 下枠
1a 下枠下面
2 水切り
3 躯体固定片
4 タッピングホール
5 被係止部
6 室内側係止片
7 当接部
7a 当接部の室内側の縁
8 水切り部
9 室外側係止片
10 防水テープ
11 室内側被係止部
12 中空部
13 サッシ枠
14 方立
15 方立キャップ
16 切り欠き部
17 切り欠き部の室外側の縁
18 室外側被係止部
1a 下枠下面
2 水切り
3 躯体固定片
4 タッピングホール
5 被係止部
6 室内側係止片
7 当接部
7a 当接部の室内側の縁
8 水切り部
9 室外側係止片
10 防水テープ
11 室内側被係止部
12 中空部
13 サッシ枠
14 方立
15 方立キャップ
16 切り欠き部
17 切り欠き部の室外側の縁
18 室外側被係止部
Claims (4)
- 下枠と、下枠下面に取付けた水切りとを備え、下枠は、下面より下方に垂下する躯体固定片と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホールと、下面の室外側端部に設けた被係止部とを有し、水切りは、室内側端部に設けた室内側係止片と、室内側係止片の室外側に設けた下枠下面への当接部と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部と、水切り部の上面に突設した室外側係止片とを有し、室内側係止片を下枠のタッピングホール内に下方より係止し、室外側を持ち上げるように回動して室外側係止片を下枠の被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着して下枠に取付けていることを特徴とするサッシ。
- 下枠と、下枠下面に取付けた水切りとを備え、下枠は、下面より下方に垂下する躯体固定片と、躯体固定片から室外側に離間した位置の下面に設けたタッピングホールと、タッピングホールよりも室外側の下面に室内外方向に離間して設けた室外側被係止部及び室内側被係止部とを有し、水切りは、下枠下面への当接部と、当接部の室外側に設けてあり下枠よりも室外側まで張出す水切り部と、水切り部の上面に室内外方向に離間して突設した室外側係止片及び室内側係止片とを有し、室外側係止片を下枠の室外側被係止部に下方より係止し、室内側を持ち上げるように回動して室内側係止片を下枠の室内側被係止部に係止すると共に当接部を下枠下面に防水テープにより接着して下枠に取付けてあり、水切りの当接部の室内側の縁が下枠のタッピングホールよりも室外側に位置していることを特徴とするサッシ。
- 水切りは、室外側係止片よりも室外側に中空部を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のサッシ。
- 左右のサッシ枠と、左右のサッシ枠の竪枠同士を連結する方立とを備え、方立の下端部に方立キャップが取付けてあり、水切りは、左右のサッシ枠の下枠に跨って取付けてあり、方立キャップを避けるように室内側からコ字形に切り欠き部を形成してあり、切り欠き部の室外側の縁が中空部よりも室内側に位置していることを特徴とする請求項3記載のサッシ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
- 2009-06-02 JP JP2009132630A patent/JP2009191606A/ja active Pending
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