JP2009191417A - 溶岩染め繊維の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遠赤外線を放射する能力に優れた溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維を提供しようとするものである。
【解決手段】
1)天然繊維もしくは化学繊維の母体を、溶岩を粉砕して得た多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰を配合した染料で染色することを特徴とする溶岩染め繊維の製造方法。
2)多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰は、その95%以上が粒子径1.0μm未満である請求項1に記載の溶岩染め繊維の製造方法。
【選択図】 図1

Description

この発明は、繊維の状態や織物の状態で溶岩や火山灰を配合した染料で染色するようにしてなる溶岩染め繊維の製造方法に関するものである。
従来より、布団綿として用いられるレーヨン繊維や、衣料用レーヨン繊維等の繊維に、遠赤外線放射性を与えることが行われている。これは、布団や衣服の防寒機能を高めるためである。また、カーペットや壁張り布等に用いられるレーヨン繊維等の繊維にも、遠赤外線放射性を与えることが行われている。これは、カーペット等の防寒機能を高めるとともに、抗菌作用を持たせて雑菌の繁殖を防止するためでもある。
このような遠赤外線放射の可能なレーヨン繊維等として、レーヨン繊維母体中に、フタロシアニンの金属錯体を吸着させた活性炭微粒子を含有させたものが知られている(特開昭63−300769号公報 特許文献1参照)。この活性炭微粒子入り繊維は、活性炭微粒子に吸着させたフタロシアニンの金属錯体と、臭気分子とを化学反応させることによって、臭気分子を無臭分子(無臭成分)に変換させるものである。したがって、活性炭微粒子は、フタロシアニンの金属錯体を坦持するためだけに使用されているものであり、遠赤外線を放射させるために使用されているものではない。
そこで本発明者は、先に天然繊維もしくは化学繊維の母体に、溶岩を粉砕してなる多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰を付加することを特徴とする溶岩パウダーおよび/または火山灰入り繊維の製造方法を特開2007−2384号公報(特許文献2参照)において提案した。
特開昭63−300769号公報 特開2007−2384号公報
上記先行技術によれば、溶岩パウダーおよび/または火山灰、とりわけ富士山系で採取される溶岩パウダーおよび/または火山灰をレーヨン繊維等の繊維の母体に付加すると、遠赤外線放射効果の優れたレーヨン繊維等の繊維が得られることが判明した。
しかしながら、前記従来例においては溶岩パウダーおよび/または火山灰をレーヨン繊維等の繊維の母体に練り込んだり、繊維の表面にコーティングしているため、製造が専門的な設備を備えた事業所のみに限られていた。
また、溶岩パウダーおよび/または火山灰が繊維の母体に強固に吸着した繊維が得られることが判明したが、遠赤外線放射効果がやや不十分で、製造コストが大きいという問題点があった。
そのためこの発明は、遠赤外線放射効果が大きく、かつ製造コストを大幅に低下させることができる溶岩染め繊維の製造方法を提供しようとするものである。
すなわち、この発明の溶岩染め繊維の製造方法は、天然繊維もしくは化学繊維の母体を、溶岩を粉砕して得た多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰を配合した染料で染色することを特徴とするものである。
また、この発明の溶岩染め繊維の製造方法は、前記多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰は、その95%以上が粒子径1.0μm未満であることをも特徴とするものである。
上記天然繊維には植物繊維や動物繊維、鉱物繊維が含まれ、植物繊維の例としては綿、コットン、麻が挙げられる。動物繊維の例としては毛、羊毛、獣毛、絹が挙げられる。鉱物繊維の例としてはアスベストがある。
化学繊維には再生繊維や半合成繊維、合成繊維、無機繊維が含まれ、再生繊維の例としてはレーヨン、ポリノジック、キュプラが挙げられる。半合成繊維の例としてはアセテートやトリアセテート、プロミックスが、合成繊維としてはナイロンその他のアラミド系繊維、ポリエステル、アクリルその他のアクリル系繊維、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系繊維、ポリウレタン等が挙げられる。さらに無機繊維としてはガラス繊維や炭素繊維、金属繊維が挙げられる。
この発明は、上記繊維母体を染色する素材として、溶岩を粉砕して得た多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰を配合した染料を用いた点に最大の特徴を有するものである。上記染色方法としては反応染め、顔料染め、硫化染め、藍染め等が適用可能であり、いずれの場合もこの発明の適用を受けるものである。
染色方法において、各種繊維の繊維母体に溶岩パウダーを付着させても遠赤外線放射機能が低下しにくい理由は、以下のように考えられる。溶岩そのものは小さい気孔を大量に含むものであり、このような溶岩を粉砕して微粒子にすると、どうしても表面が滑らかな球形にならず、凹凸を持った不定形となる。このような溶岩パウダーを染めの技法で、例えばレーヨン繊維母体表面に付着させると、各繊維間に微粒子が強固に保持される。そして溶岩パウダーの表面の大半が外部へ露出している。このように溶岩パウダー表面が各繊維間から露出することにより、遠赤外線放射機能が発揮されることが考えられる。
とはいえ、溶岩パウダーの遠赤外線放射機能は非常に強力であり、上記のような露出部分が少なくても、多数の溶岩パウダーを配合した染料で染色したレーヨン繊維は、充分遠赤外線放射機能を発揮することができる。
このような遠赤外線放射機能は、火山灰、とりわけ富士山系で採取される火山灰を用いた場合においても充分発揮されることが分かった。
また、上記溶岩パウダーの遠赤外線は身体等への浸透性が高く、繊維製品に採用した場合には防寒機能を高めるとともに、抗菌作用を持たせて雑菌の繁殖を防止することができるのである。
この発明に係る溶岩パウダーおよび/または火山灰入り繊維は、一般的に、以下のようにして製造される。まず、溶岩を準備し、これを粉砕して多数の溶岩パウダーを得る。粉砕方法は、従来公知の任意の粉砕法を用いることができる。好ましい粉砕方法は、粗砕した後、微粉砕を行う二段階粉砕法が良い。特に、粗砕を乾式粉砕で行い、微粉砕を湿式粉砕で行う、二段階粉砕法が最も好ましい。粉砕機としては、従来公知の任意のものを用いることができるが、粗砕ではハンマーミルやロールクラッシャー等を用いるのが好ましく、微粉砕ではボールミルや塔式摩砕機等を用いるのが好ましい。
火山灰の場合は特に粉砕を必要としない場合が多いが、篩をかけて微細な粒径のものを選別して使用することが望ましい。
溶岩パウダーおよび/または火山灰の粒子径は、好ましくは、多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰のうち、その95%以上が粒子径1.0・m未満であるのが良い。
なお、溶岩パウダーおよび/または火山灰の粒子径分布は、コールカウンター等を用いて測定すれば良い。得られた多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰は、水に分散させて水分散液とする。溶岩パウダーおよび/または火山灰を水に分散させるには、界面活性剤等の適当な分散剤を用いても良いし、また用いなくても良い。さらに、溶岩パウダーおよび/または火山灰を得るのに、水(界面活性剤等の分散剤が含有されている場合もある。)を用いて湿式粉砕した場合には、そのままで水分散液となっているので、それを用いても良い。水分散液中における溶岩パウダーおよび/または火山灰の割合は、5〜80重量%であるのが好ましい。5重量%未満であると、レーヨン繊維母体表面に付着する溶岩パウダーおよび/または火山灰の数が少なくなる傾向が生じる。また、80重量%を超えると、安定に溶岩パウダーおよび/または火山灰が分散した水分散液を得られにくくなる傾向が生じる。
一方、この水分散液が添加混合される染料としては、従来公知の各種繊維の染色に用いられるもので良い。具体的には、直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、建染染料、分散染料、反応染料、蛍光増白染料当が挙げられる。
染料中には、所望により、染色助剤(染色過程で染料を繊維に均一に染める効果のある薬剤)が含有されていても良い。染料に、多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰が分散されてなる水分散液を添加混合する時期はいつでも良いが、染色する直前に、添加混合するのが最も好ましい。添加混合した後、長時間経過すると、溶岩パウダーおよび/または火山灰が凝集したり、沈降したりして、均一な混合状態を維持しにくくなる傾向が生じる。また、添加方法としては、従来公知の任意の方法を採用しうるが、水分散液をインジェクションポンプによって、染料中に定量的且つ連続的に添加するのが好ましい。
染料中への溶岩パウダーおよび/または火山灰の水分散液の添加量は任意であるが、一般的に、染料の重量に対して、1〜40重量%であるのが好ましく、5〜20重量%であるのがより好ましい。溶岩パウダーおよび/または火山灰の水分散液の添加量が1重量%未満になると、繊維母体表面に付加される溶岩パウダーおよび/または火山灰の数が少なくなり、十分な遠赤外線放射機能を発揮できない恐れがある。また、溶岩パウダーおよび/または火山灰の水分散液の添加量が40重量%を超えると、染色性が低下したり、得られた溶岩パウダーおよび/または火山灰が、染料とともに付着した繊維から脱落しやすくなったり、あるいは溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維の強度や伸度等の物性が低下したりする傾向が生じる。
多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰が分散されてなる水分散液を、染料-に添加混合した後、各種繊維を染色するときと同様の方法で染色する。具体的には、溶岩パウダーおよび/または火山灰入り染料に各種繊維を所定時間漬け込むことにより、染色を施されたいわゆる溶岩染め繊維が得られるのである。この発明においては、染料中に溶岩パウダーおよび/または火山灰が添加混合されているため、この方法によって、繊維母体表面に、多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰が分散された状態の溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維が得られるのである。
特にレーヨン繊維の場合には、図2に示すように、製造過程中に繊維表面に粗面状のスキン層が形成され、当該スキン層に含有される溶岩パウダーおよび/または火山灰が密になることが確認された。したがって溶岩パウダーおよび/または火山灰がスキン層に豊富に含有されていることにより、遠赤外線放射機能がより大きく発揮されることとなる。
上記においてはこの発明をレーヨン繊維に適用した場合について説明したが、繊維として上記化学繊維を用いた場合には、ほぼ同様にして溶岩パウダーおよび/または火山灰が付着した溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維を得ることができる。
もちろん上記水分散液を添加混合した染料のみでは繊維に付着した溶岩パウダーおよび/または火山灰が剥落してしまう場合には、適宜繊維への接着力を高める材料を添加することが望ましい。
以上のようにして得られた溶岩パウダーおよび/または火山灰入り繊維は、長繊維のまま用いても良いし、所望の繊維長に切断して短繊維として用いても良い。このような溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維を用いて編織物とすることができる。また、糸を得ないで、溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維を集積すれば溶岩パウダーおよび/または火山灰染め布団綿とすることもできるし、あるいは溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維相互間を任意の手段で結合して不織布を得れば、溶岩パウダーおよび/または火山灰染め不織布となる。
溶岩パウダーおよび/または火山灰染め不織布や溶岩パウダーおよび/または火山灰染め編織物は、従来公知の用途、例えば、衣料用素材として好適に用いることができる。また、ベッドシーツ、ベッドパッド、枕カバー、毛布、カーペット、壁張り布、ぬいぐるみの生地、カーテン、掛け布、座布団カバー、自動車の内張り布等の素材しても好適に用いることができる。
溶岩を生成する地中マントルは、岩石の化学組成に類似した成分の溶融状態にあるものと考えられ、鉄、ニッケル、コバルト等の合金がどろどろに溶けた高温の状態のものである。例えばこれが地上3700mに噴出し、富士山を形成しているのであって、その成分からなる凝固物が溶岩(火成岩)と呼ばれるものである。
この溶岩は次第に風化し、その成分が薄いや河川の水に溶けたまま流下した地域における湖底や海底には、ミネラル分が豊富に含まれていることが知られている。これは上記溶岩に多種類のミネラル分が豊富に含まれていたためである。
実際に溶岩の成分を検査してみると、30種類にも及ぶミネラルが検出され、しかも生体に極めてよい影響を及ぼすミネラルバランスであることも明らかとなっている。
そこで、富士山系の溶岩をパウダー状にし、人体に直接接するようにしたり、または近づけることにより、溶岩の含有するミネラルと人体が保有するミネラルとが化学的に結合(イオン結合、共有結合、配位結合、水素結合)して、体内のミネラルをバランスよく増加させる結果となり、ミネラル欠乏症、過剰症を是正してくれることがわかった。
以上のように溶岩から効率よくミネラル分を摂取することにより、次のことが明らかとなった。
1. ミネラル分の欠乏は肌荒れ、抜け毛、老化現象、免疫力の低下、糖尿病など種々様々な症状となって現れ、ミネラルを補給することでその回復が図られる。したがって溶岩からミネラル分を補給することで美しく若返る結果となる。
2. ミネラル事典(糸川嘉則著)には、特に老化の有力な原因としてミネラル欠乏を上げ、治療は通常栄養量よりはるかに多い量を用いて種々の病的状態を回復させることが多くの報告で認められてきているとの記載がある。
この発明の溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維からなる製品を用いた110人のアンケート結果は表1の通りである。
Figure 2009191417
上記以外の効果として次のような例が挙げられる。
1. 特に溶岩のミネラル分のうち亜鉛、モリブデン、銅は共同して肌や髪の毛にたっぷり栄養を与えてくれる(温熱効果は大)。
2. 溶岩の持つ殺菌力は肌につく悪玉菌をやっつけるので、肌が衛生的になる。
3. 老化してできたしみは、ミネラル分の補給により次第に目立たなくなる。
4. しみ、ほくろなどの色が次第に薄れてくる。
5. 髪の毛は抜け毛が解消され、太くなりふさふさしてくる。
6. 溶岩の持つ殺菌力により、肌着においては汗をかいても臭うことがなく、シーツ類にあっては汗をかいた肌着を着て寝ても、翌朝汗の臭いが消えてしまい、老人臭も解消する。
7. 洗濯機等で洗濯する際、洗剤を入れなくてもきれいに選択することができる。
以下、実施例に基づいて、この発明を説明するが、この発明は実施例に限定されるものではない。この発明は、溶岩パウダーおよび/または火山灰は、レーヨン繊維等の繊維母体表面に付着させても、その消臭機能があまり失われないという発見に基づくものとして、解釈されるべきである。
(溶岩パウダーを用いた例)
見掛け比重1.95g/cm2の富士山系の溶岩を乾式粉砕した後、更に湿式粉砕処理を行い、溶岩パウダーの水分散液(溶岩パウダーの重量割合は20重量%)を得た。この溶岩パウダーは、その95%以上が粒子径1.0・m未満であり、数平均粒子径0.7・m程度であり、最大粒子径が2.5・mであった。
一方、染色液の配合例は次のとおりであり、また配合割合は従来の場合と同様で何ら不都合はない。
a)染料
抜染剤(還元剤)で抜染されるタイプとされないタイプがあり、それらの染料の性質により、印捺部を着色する狭義の捺染、印捺部を脱色する抜染、印捺部を脱色して別の着色をする着色抜染用の染料および、印捺前の地染用に使い分けされる。
b)糊剤
アルギン酸ソーダ、CMC、ローカストビーンガム、加工でんぷんなどの天然、半合成糊剤が主体であるが、PVAなどの合成糊剤も用いられる。
c)抜染剤
還元剤抜染性染料には、ハイドロサルファイト(Na2S2O4)、ロンガリットC(NaHSO2・CH2O・H2O)、ロンガリットZ(ZnSO2・CH2O・H2O)、デクロリン(Zn(HSO2・CH2O)2)、塩化第一スズ(SnCl2・2H2O)などが適用されるが、ポリエステルには主として塩化スズが用いられる。アルカリ抜染性染料には、主として、水酸化ナトリウムが用いられる。
上記染色液に、上記の水分散液を、インジェクションポンプにより、定量的且つ連続的に添加し、均一に混合した。この際、溶岩パウダーの添加量が、染色液重量に対して、10重量%となるようにした。この後、溶岩パウダー含有染色液を、染料槽に移した。
その後、この染料槽に繊度1.5デニールで繊維長51mmのレーヨン短繊維を一昼夜浸漬した。
この溶岩パウダー染めレーヨン短繊維は、溶岩パウダーの含有率が5.2重量%であり、乾強度が2.10g/dで、乾伸度が20.9%であった。即ち、通常のビスコースレーヨン短繊維と比較して、ほぼ同一の強伸度を持つものであり、実用上、何ら問題のないものであった。
〔遠赤外線放射試験〕実施例1で得られた溶岩パウダー染めレーヨン短繊維30gは、元の富士山系の溶岩の特長である極めて優れた遠赤外線放射率(90%以上)を持っており、熱を受けると強力な「遠赤外線」を放射する。これは太陽光線が放射するのと同じものであった。
〔抗菌試験〕実施例1で得られた溶岩パウダー染めレーヨン短繊維30gは、極めて強力な抗菌作用を有していた。すなわち富士山系の溶岩には、驚くべき殺菌能力があることが判明した。溶岩に浸した水は、4大食中毒細菌のサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、カンピロバクター菌、病原性大腸菌に対して強い殺菌作用がある。さらに最近話題のピロリ菌やMRSA菌、O-157菌、歯周病菌に対しても有効な殺菌効果を持っている。このような抗菌作用を実施例で得られた溶岩パウダー染めレーヨン短繊維も有していたのである。
〔紫外線照射試験〕実施例で得られた溶岩パウダー染めレーヨン短繊維30gからなる織物の紫外線カット作用を確認した。
得た結果を図3に示す。図3に示すように、溶岩パウダー染めレーヨン短繊維には、顕著な紫外線カット作用があることが判明した。
表2に富士山系の溶岩が含有しているミネラル分を示す。
Figure 2009191417
表2から明らかなように、溶岩パウダー染めレーヨン短繊維は、亜鉛を極めて豊富に含有し、亜鉛が備えている抗菌作用を有効に利用しうるものであることが分かる。したがって、実施例に係る溶岩パウダー染めレーヨン短繊維を用いれば、活性炭等を利用したものよりも、抗菌作用に優れるという予期せぬ効果を奏するものである。
したがって、実施例1に係る溶岩パウダー染めレーヨン短繊維を一般的な用途(例えば、衣料用、布団綿、ベッドシーツ、枕カバー)に用いれば、遠赤外線が豊富に発生し、人体に対して好ましい環境を与えうると考えられる。
(火山灰を用いた例)
見掛け比重1.60g/cm2の富士山系の火山灰を篩にかけた後、更に湿式粉砕処理を行い、火山灰の水分散液(火山灰の重量割合は20重量%)を得た。この火山灰は、その95%以上が粒子径1.0・m未満であり、数平均粒子径0.7・m程度であり、最大粒子径が2.5・mであった。
一方、染色液の配合例は次のとおりであり、また配合割合は従来の場合と同様で何ら不都合はない。
a)染料
抜染剤(還元剤)で抜染されるタイプとされないタイプがあり、それらの染料の性質により、印捺部を着色する狭義の捺染、印捺部を脱色する抜染、印捺部を脱色して別の着色をする着色抜染用の染料および、印捺前の地染用に使い分けされる。
b)糊剤
アルギン酸ソーダ、CMC、ローカストビーンガム、加工でんぷんなどの天然、半合成糊剤が主体であるが、PVAなどの合成糊剤も用いられる。
c)抜染剤
還元剤抜染性染料には、ハイドロサルファイト(Na2S2O4)、ロンガリットC(NaHSO2・CH2O・H2O)、ロンガリットZ(ZnSO2・CH2O・H2O)、デクロリン(Zn(HSO2・CH2O)2)、塩化第一スズ(SnCl2・2H2O)などが適用されるが、ポリエステルには主として塩化スズが用いられる。アルカリ抜染性染料には、主として、水酸化ナトリウムが用いられる。
上記染色液に、上記の水分散液を、インジェクションポンプにより、定量的且つ連続的に添加し、均一に混合した。この際、火山灰の添加量が、染色液重量に対して、10重量%となるようにした。この後、火山灰含有染色液を、染料槽に移した。
その後、この染料槽に繊度1.5デニールで繊維長51mmのレーヨン短繊維を一昼夜浸漬した。
この火山灰染めレーヨン短繊維は、火山灰の含有率が10.2重量%であり、乾強度が2.08g/dで、乾伸度が21.8%であった。即ち、通常のレーヨン短繊維と比較して、ほぼ同一の強伸度を持つものであり、実用上、何ら問題のないものであった。
〔遠赤外線放射試験〕実施例2で得られた火山灰染めレーヨン短繊維30gは、元の富士山系の火山灰の特長である極めて優れた遠赤外線放射率(90%以上)を持っており、熱を受けると強力な「遠赤外線」を放射する。これは太陽光線が放射するのと同じものであった。
この発明に係る溶岩パウダーおよび/または火山灰が表面に付加されてなる溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維は、実施例にて実証したように、極めて優れた溶岩パウダーおよび/または火山灰による機能を持つものである。また、活性炭等を利用したものよりも、優れた抗菌作用を持つものである。この作用は明らかではないが、レーヨン繊維等の繊維母体表面に付着されている溶岩パウダーおよび/または火山灰表面が凹凸を持っているので、レーヨン繊維表面で露出しやすいため、及び溶岩パウダーおよび/または火山灰が微粒子状に粉砕されているので、極めて比表面積が大きくなっているため、と考えられる。したがって、この発明に係る溶岩パウダーおよび/または火山灰染め繊維を、布団綿、ベッドシーツ、枕カバー、衣料用素材等として用いれば、溶岩パウダーおよび/または火山灰による遠赤外線放射機能に優れ、しかも抗菌作用が大幅に向上して雑菌の繁殖を防止し、快適な生活環境を得ることができるという効果を奏する。また、レーヨン繊維及び溶岩パウダーおよび/または火山灰ともに、人体に対して悪影響の少ないものであるから、上記した効果をより助長しうるものである。
この発明の一例に係る溶岩パウダーおよび/または火山灰染めレーヨン繊維の紫外線カット作用を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 天然繊維もしくは化学繊維の母体を、溶岩を粉砕して得た多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰を配合した染料で染色することを特徴とする溶岩染め繊維の製造方法。
  2. 多数の溶岩パウダーおよび/または火山灰は、その95%以上が粒子径1.0μm未満である請求項1に記載の溶岩染め繊維の製造方法。
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