JP2009190838A - パレット搬送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】パレットを搬送車を用いて搬送し、かつ充パレットと空パレットを交換する作業を短時間にて行うことが可能な搬送システムを提供することを目的とする。
【解決手段】積み込みステーションを含む走行ルート上をパレットPを搭載して、モータ195の動力により所定走行速度にて自走可能とされた複数台の搬送車100と、前記各搬送車100に設けられたクラッチ装置170と、前記走行ルート上において前記積み込みステーションとその前後に設けられる待機ステーション及び送出ステーションの3つのステーションに跨るように配置され、前記クラッチ装置170により動力の伝達が断たれた状態とされた前記搬送車100を、外部の動力により強制搬送させる外部搬送装置200とを備えてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、パレット搬送システムに関する。
プレス工場のファクトリオートメーション化の一環として、パレット上に積み込まれたプレス品を無人搬送車を用いて自動搬送する搬送システムがある(下記特許文献1)。このものによれば、空パレットを搭載した無人搬送車が待機ステーションに進入すると、搭載された空パレットは無人搬送車から一旦、分離される。そして、分離した空パレットは、先行するパレットが積み込みステーションにおいてプレス品の積み込みを完了させるまで待機ステーションで待機する。
その一方、空パレットを分離した無人搬送車は、受け渡しステーションまで移動し、既にプレス品の積み込みを完了して待機している別のパレットを受取って、次工程やストックヤード等に搬送する。そして、待機ステーションにて待機するパレットは、先行するパレットへのプレス品の積み込みが完了すると、パレット牽引装置によって積み込みステーションに移送され、その後、プレス品の積み込みが行われる。このようなサイクルを繰り返すことで、パレット上に積み込まれたプレス品を自動搬送している。
特開平5−228804号公報
このように、パレットを、無人搬送車とパレット牽引装置とを使用して移送する形式のものは、無人搬送車とパレット牽引装置との間にてパレットを載せ替える必要があり、装置の構成がどうしても複雑化する。現に上記のものは、無人搬送車に載せ替え用のリフタ装置を搭載している。
この種の問題を解決するには、積み込み作業が行われる積み込みステーションまでパレットを無人搬送車により直接搬送すればよく、これにより、無人搬送車とパレット牽引装置との間にて行われるパレット載せ替え作業を廃止できる。
しかしながら、無人搬送車は高速での搬送に不向きであるのに対して、プレス装置を含む全体の稼動効率を上げるには、積み込みステーションにて充パレットを空パレットに交換する作業を極短時間で行なう必要があり、この要請に応ずるには、パレットを搭載した無人搬送車を、積み込みステーション近辺にて高速移動させる必要があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パレットを搬送車を用いて積み込みステーションまで搬送し、かつ充パレットと空パレットを交換する作業を短時間にて行うことが可能な搬送システムを提供することを目的とする。
本発明は、ワークの積み込み作業が行われる積み込みステーションを含む走行ルート上をワーク積載用のパレットを搭載して、モータの動力により所定走行速度にて自走可能とされた複数台の搬送車と、前記各搬送車に設けられ、前記モータの動力を駆動輪に伝達する動力伝達動作と、前記動力の伝達を断つ切り離し動作を選択的に行うクラッチ装置と、前記走行ルート上において、前記積み込みステーションとその前後に設けられる待機ステーション及び送出ステーションの3つのステーションに跨るように配置され、前記クラッチ装置により動力の伝達が断たれた状態とされた前記搬送車を、外部の動力により強制搬送させる外部搬送装置と、を備えてなると共に、前記ワークが積み込まれていない空のパレットを空パレットと定義し、ワーク積み込み完了後のパレットを充パレットと定義したときに、前記外部搬送装置は、前記空パレットを搭載した前記搬送車を、前記待機ステーションから前記積み込みステーションに前記所定走行速度より速い高速度で強制搬送し、かつ前記充パレットを搭載した前記搬送車を、前記積み込みステーションから前記送出ステーションに前記所定走行速度より速い高速度で強制搬送するところに特徴を有する。
この発明の実施態様として、以下の構成としておくことが好ましい。
・前記外部搬送装置は、前記空パレットを搭載した前記搬送車を前記待機ステーションから前記積み込みステーションに高速搬送する第一搬送装置と、前記充パレットを搭載した前記搬送車を前記積み込みステーションから前記送出ステーションに高速搬送する第二搬送装置と、を備えてなると共に、前記第一搬送装置は、前記搬送車の走行ルートに沿って前記搬送車の下側にあたる下方領域を水平移動自在とされた第一キャリッジと、前記第一キャリッジに対して昇降動作可能に取り付けられ、前記昇降動作により前記搬送車に対して連結、或いは連結を解除する連結部材と、前記第一キャリッジを前記待機ステーションに対応する始端位置と前記積み込みステーションに対応する終端位置との間にて往復移動させる第一往復移動装置と、を備えてなり、前記第二搬送装置は、前記搬送車の走行ルートに沿って前記搬送車の下側にあたる下方領域を水平移動自在とされた第二キャリッジと、前記第二キャリッジに対して昇降動作可能に取り付けられ、前記昇降動作により前記搬送車に対して連結、或いは連結を解除する連結部材と、前記第二キャリッジを前記積み込みステーションに対応する始端位置と前記送出ステーションに対応する終端位置との間にて往復移動させる第二往復移動装置と、を備えてなる。このようにしておけば、比較的簡単な構成で外部搬送装置を構成できる。
・前記第一搬送装置が前記空パレットを搭載した前記搬送車を前記待機ステーションから前記積み込みステーションに高速搬送するタイミングを、前記第二搬送装置が前記充パレットを前記積み込みステーションから前記送出ステーションに高速搬送するタイミングに対して一定時間遅延させる遅延手段を設ける。このようにしておけば、空パレットを搭載した搬送車を、先行する充パレットを搭載した搬送車に衝突させることなく、待機ステーションから積み込みステーションに高速搬送(強制搬送)できる。
・前記搬送車が走行するフロア上に、前記搬送車の走行を案内するためのレールが敷設されたものにおいて、前記レールは、前記搬送車の内輪に対応する内周レールと、前記搬送車の外輪に対応する外周レールとからなると共に、前記外部搬送装置を、前記内周レールと前記外周レールとの間のスペースに配置する。このようにしておけば、外部搬送装置の配置スペースをそれ専用に確保する必要がなくなるので、システム全体を省スペース化できる。
本発明によれば、積み込みステーションから送出ステーションに充パレットを高速移動させ、また、これとほぼ同時に、待機ステーションから積み込ステーションに空パレットを高速搬送させることが可能となる。よって、積み込みステーションにて行うパレット交換作業(充パレットと空パレットの交換作業)を短時間で行うことが可能となる。
<実施形態>
<全体構成>
本発明の一実施形態を図1ないし図22によって説明する。図1に示す符号1はプレス機、符号2はコンベア、Sはパレット搬送システム、符号100(100A〜100Eの総称)はパレット搬送システムSを構成する搬送車である。プレス機1は例えば1分間に11回(約5.4秒に1枚)のプレス加工を行い、プレス加工されたワークWは、その後コンベア2によって図1に示す下方に送られる構成となっている。
尚、以下の説明において、コンベア2によるワークWの送り方向をY方向(図1では上下方向)、Y方向に直交する方向をX方向(図1では左右方向)とする。
コンベア2の下流側には、積み込みロボット3が設置されており、コンベア2を通じて約5.4秒ごとに送られてくるワークWを、コンベア2の終端正面に位置する積み込みステーションにて停止する搬送車100上のパレットPに積み込む構成となっている。
搬送車100は後に詳しく説明するように小モータ195の動力により所定走行速度での自走が可能とされた自走式とされており、ワーク積載前の空パレットPを上記積み込みステーションに供給し、ワークWが設定枚数積載された充パレットPを積み込みステーションから搬出する機能を担っている。
本実施形態では、搬送車100の走行ルートとして上記積み込みステーションを通りX方向に延びる直線移動領域SAを積み込みロボット3の正面側に設定すると共に、パレットPの搬送を効率よく行うため、複数台(5台)の搬送車100A〜100Eを使用している。そして、上記搬送車100の停止場所として上記積み込みステーションに加えて、以下7つのステーションを設定している。
7つのステーションは、図1に示す通りであり、直線移動領域SA上であって積み込みステーションのX方向左側に位置する待機ステーション、直線移動領域SA上であって積み込みステーションのX方向右側に位置する送出ステーション、リフト5によるパレットPの積み下ろしが行われる搬出/搬入ステーション、並びに3つの中間ステーションである。
そして、フロア上には、周回状のレール(内周レール11と外周レール21)10が8つのステーションを渡して敷設してあり、各搬送車100A〜100Eが各ステーションに順に移動しつつ、レール10上を周回する構成となっている。
また、図2に示すように、直線移動領域SA上には、積み込みステーション、待機ステーション、送出ステーションの3つのステーションを跨がるようにして外部搬送装置200が設けられている。係る外部搬送装置200は搬送車100と共にパレット搬送システムSを構成するものであり、待機ステーションと積み込みステーションとの間、積み込みステーションと送出ステーションとの間にて、各搬送車100を自走速度より速い速度にて高速搬送する機能を担っている。
本実施形態のパレット搬送システムSでは、レール10上の走行ルートを周回する搬送車100を、特定区間(待機ステーション〜積み込みステーション〜送出ステーション)は外部搬送装置200を使用して高速移動させている。
このようなシステム構成とすることで、上記特定区間については搬送車100の高速移動が可能となる結果、積み込みステーションにて、充パレットPと空パレットPを、ワークWの搬送間隔(約5.4秒)より短い極短時間で交換することが可能となる。以下、搬送車100、外部搬送装置200の具体的構成を順に説明する。
<搬送車100>
図3は搬送車100の平面図である。本搬送車100は載置台110を4つの車輪130、130、140、140により水平移動可能に支持したものである。載置台110は角パイプ125よりなる枠状の支持体によって平板状をなす載置板121を支持したものであり(図6参照)、パレットPを積載可能な大きさに形成された長方形状をなしている。
係る載置台110は複数種のパレットPを搭載可能としてあり、例えば、長尺形状の長尺パレット(図4参照)や、一対の組パレットPを横並び状(図5参照)に搭載出来る構成としてある。
そして、載置台110上には、図3に示す上部左手側の3箇所と、上部右手側の3箇所の合計6箇所に位置決め孔113が形成されている。本実施形態の搬送車100は、図7にて示すように、載置台110の下方領域においてロケーションピン127を上下移動可能に設置させ、更にロケーションピン127に隣接させてロック装置128を設けている。
このロケーションピン127はフロアF側に設けられるシリンダ装置60により上昇操作可能としてあり、係る上昇操作を行うと、ロケーションピン127の先端が載置台110の上面から上方に飛び出して、パレットP側の位置決め孔(不図示)に嵌合する構成となっている。
そして、ロケーションピン127が上昇操作されると、ロック装置128が作動してロケーションピン127はラッチ構造で機械的にロックされ、ロックを解除しない限り、ロケーションピン127と位置決め孔との嵌合状態が維持される構成となっている。
このような構成とすることで、搬送車100がレール10上を周回移動する間、パレットP側の位置決め孔と搬送車100側のロケーションピン127との嵌め合いが維持され、パレットPが載置台110に対して位置決め状態に保持される構成となっている。
尚、本実施形態のものは、ロケーションピン127、及びこれをロックするためのロック装置128については搬送車100側に設置しているものの、シリンダ装置60についてはフロアF側に取り付けている。このようにしておくことで、搬送車100に搭載するアクチュエータを、動力用の小モータ195など必要最小限に抑えることが可能となり、各搬送車100の構成を簡素化することが可能となる。
また、載置台110上であって上記位置決め孔113の前後両側(図3では左右両側)には、上記位置決め孔113より大径の位置決め孔115が設けられている。この位置決め孔115は、搬入ステーション、搬出ステーション、積み込みステーションに設けられる台車位置決めピン(シリンダ駆動により昇降動作自在とされたピン)の相手となるものであり、上記ステーションにて搬送車100が停止すると、フロアF側の各台車位置決めピンが昇降して、停止した搬送車100の位置決め孔115に嵌合することで、搬入ステーション、搬出ステーション、積み込みステーションにて各搬送車100が位置決めされる構成となっている。
次に、搬送車100の駆動系について説明を行う。本搬送車100は載置台110の裏面であって内周側のレール11に対応する図3の下側の前後両輪が駆動輪140とされ、外周側のレール21に対応する図3の上側の前後両輪が従動輪130とされた2輪駆動式の搬送車とされている。駆動輪140を駆動させる駆動装置145は、前後両輪とも同種の装置であるため、以下、車両前側にあたる図3の右手側の駆動輪140を駆動させる駆動装置145を例にとって説明を進める。
駆動装置145は駆動軸160と、クラッチ装置170と、外部ブレーキ装置190と、小モータ195と、軸支持フレーム151などを主体に構成されている。図3にて示すように、軸支持フレーム151は平面視方向から見たときにL字型をしており、L字の一端部に小モータ195を取り付けている。
上記軸支持フレーム151は、図6〜図8にて示すように、載置台110に対して、その裏面に転向軸153を中心として転向自在に装着されており、一対の軸支持壁155を備えている。これら一対の軸支持壁155には、図8にて示すように、ボールベアリングよりなる軸受け装置157が組み込まれており、駆動輪140の回転中心軸となる駆動軸160を軸受けしている。
そして、駆動軸160は図8に示す右手側に延びており、軸上にクラッチ装置170と、外部ブレーキ装置190とを設けている。クラッチ装置170は小モータ195の動力を駆動軸160に伝達する動力伝達動作と、前記動力の伝達を断つ切り離し動作を選択的に行うものであり、スプロケット171と、アーマチャ181と、ロータ183と、フィールド185などから構成されている。
スプロケット171は駆動軸160に対してボールベアリングよりなる軸受け装置173を介して遊転自在とされると共に、図6に示すように、モータ側のスプロケット196とチェーン198を介して接続されている。また、アーマチャ181はスプロケット171に螺子止めされており、スプロケット171と共に一体的に回転する構成となっている。
ロータ183は、キーを介して駆動軸160に固定されており、駆動軸160と一体的に回転する構成となっている。また、このロータ183はフィールド185との間にボールベアリングよりなる軸受け装置187を介挿させており、フィールド185に対して相対的な回動が許容される構成となっている。フィールド185は通電操作可能なコイル185Aを設けると共に、不図示の固定手段によって軸支持フレーム151に固定されている。
以上のことから、フィールド185のコイルを通電しない非通電状態にすると、ロータ183とアーマチャ181との間にて動力の伝達が行われず、小モータ195と駆動軸160とが切り離された状態となる。尚、クラッチ装置170の外側に設けられる外部ブレーキ装置190は、特殊用途(搬送車100を使用しない電源オフ時に、駆動軸160をフリーにさせないなど)において使用されるものであり、外部から指令を与えることで、小モータ195側から切り離された駆動軸160にブレーキ力を生じさせる機能を担っている。
その一方、フィールド185のコイル185Aを通電操作すると、フィールド185、ロータ183、アーマチャ181間の3者間にて磁束が生じて、ロータ183の摩擦面にアーマチャ181が吸引される。これにより、ロータ183とアーマチャ181が摩擦係合し、両間にて動力の伝達が可能となる(いわゆる乾式クラッチ)。以上のことから、その状態にて小モータ195を駆動させると、小モータ195の動力がスプロケット171→アーマチャ181→ロータ183を経由して駆動軸160に伝達され、駆動軸160を回転させる。これにより、駆動軸160と一体的に駆動輪140が回転して、内周レール11のレール上面を転動する構成となっている。
内周レール11は、図7、図8にて示すように、ベース部12上に断面T字型のレール部13を一体的に形成したものである。本実施形態のものは、軸支持フレーム151を構成する左右の軸支持壁155の下端部に、ブラケットを介して補助輪143、144を取り付けている。具体的には、図9にて示すように、図中左手側には径の小さな一対の補助輪143、143を設け、図中右手側には径の大きな補助輪144を一つ設け、これら3つの補助輪143、143、144によってレール部13を幅方向の両側(図9では左右両側)から挟み込んでいる。
また、従動輪130は載置台110の裏面において転向軸133を中心として転向自在に取り付けられ、外周レール21のレール上面を転動可能とされている(図7参照)。以上のことから、駆動輪140を駆動させると、補助輪143、144による案内作用を受けつつ、駆動輪140と従動輪130の双方の車輪がレール10の曲率に追随して転向軸153、133を中心に首を振りつつレール10上を転動する結果、レール10に沿って搬送車100を周回移動させることが可能となる。
次に、レール10上における搬送車100の位置を検出する位置検出装置30について図7、図8を参照して説明する。位置検出装置30は内周レール11のベース部12上に設置されるドグ15と、搬送車100の補助輪下方に設置される検出センサ147とから構成されている。検出センサ147は投光素子と受光素子とを備えた光学式のセンサであり、投光素子から受光素子に向かう光の遮光により、検出領域内に進入する遮光物体(すなわち、ドグ)の有無を検出できるようになっている。
上記したドグ15と検出センサ147の対は、図7、図8にて示すように、内周レール11のベース部12上において幅方向に6組設けられている。このうち、レール部13を境にした一方側(図8の左手側)の2組(ドグと検出センサの対)は各ステーションに対する搬送車100の接近状態を位置検出するものであり、これら2つのドグはいずれも各ステーションの近傍位置に設置してある。よって、周回駆動する各搬送車100が各ステーションに接近すると、ドグ15が検出センサ147の検出領域内に入り、検出センサ147の検出光がドグ15により遮光された状態となる。すると、検出センサ147から遮光状態に対応する検出信号が出力され、これに基づいて搬送車100の減速/停止が制御され、各搬送車100が各ステーションにて停止する構成となっている。
また、レール部13を境にした他方側(図8の右手側)に配置される4組(ドグ15と検出センサ147の対)は各搬送車100がレール10上の如何様のステーションにて停止しているかを判別するためのものであり、ドグ15の配置パターンが各ステーションに対応してそれぞれ異ならせてある。よって、各検出センサ147の遮光パターンの組み合わせにより、各搬送車100が如何様のステーションにて停止しているかを、判別できる構成となっている。
さて、上記の如く構成された搬送車100の下方スペースは、図7にて示すように空いた空間(ハッチングで示す)となっている。この空いた空間は、上記搬送車100がレール10に沿って走行ルート上の直線移動領域SAを走行する際に、次に説明する外部搬送装置200を進行方向前側から受け入れるための装置受入れスペースUとなっている。
<外部搬送装置200の構成>
外部搬送装置200は、待機ステーションと積み込みステーションとの間にて空パレットPを搭載した搬送車100を高速搬送(強制搬送)する第一搬送装置210と、積み込みステーションと送出ステーションとの間にて充パレットPを搭載した搬送車100を高速搬送(強制搬送)する第二搬送装置310とから構成されている(図10参照)。
これら両搬送装置210、310はいずれも積み込みロボット3の正面にあたる直線移動領域SA内において、内周レール11とこの内周レール11に対して一定距離隔てて配置される外周レール21との間のレール間スペースに配置されており、装置全体が外部ケーシング205により覆われている。
第一搬送装置210はスライドレール57、第一キャリッジ230、連結部材245、及び第一往復移動装置250などから構成されている。順に説明してゆくと、フロアF上であって内周レール11と外周レール21の間には、ベースパネル51が取り付けられている(図11参照)。このベースパネル51は、X方向(図11では紙面に直交する方向)に延びる横長な形状をなすと共に、上面にはブロック状をなす一対の支持部材55、55を取り付けている。
両支持部材55、55は直線移動領域SA上をX方向に沿って直線的に延びており、その上面にはスライドレール57、57がそれぞれ固定されている。これら両スライドレール57、57は支持部材55と同様、X方向に直線的に延びている。
第一キャリッジ230は平面視L字型をなすベース板231と、その下面の両側に設けられるガイド部233、233とから構成されている。第一キャリッジ230は、各ガイド部233をスライドレール57、57の受け部58にそれぞれ嵌合させており、左右の両スライドレール57、57によってX方向に移動自在に支持されている。
このように、第一キャリッジ230は、積み込みロボット3の正面側に設定された直線移動領域SAであって、搬送車100の下側の受け入れスペースUに対応する領域内(本発明の「搬送車の下側にあたる下方領域」に相当)を水平移動自在となっている。
そして、第一キャリッジ230には、U字型をなす連結部材245が昇降動作可能に取り付けられている。具体的に説明すると、第一キャリッジ230の裏面側には取り付けブラケット235によってシリンダ241が固定されている。係るシリンダ241は第一キャリッジ230に対してシリンダロッド243を上に向けた状態で固定してあり、シリンダロッド243の先端に連結部材245が取り付けられている。
これにより、シリンダ241を作動させると、シリンダロッド243が進出変位して、連結部材245を図12の(a)にて示す下降位置と、図12の(b)にて示す上昇位置とに昇降操作出来る。図12の(a)にて示す下降位置において、連結部材245は搬送車100の載置台110の下方に位置するのに対して、図12の(b)にて示す上昇位置において、連結部材245は載置台110の角パイプ125の高さと同じ高さになる。
尚、第一キャリッジ230のベース板231、及び外部ケーシング205の上面には、連結部材245に対応して逃がし孔232、206をそれぞれ開口させており、昇降する連結部材245の邪魔にならないようになっている。
本実施形態のものは、搬送車100を待機ステーションに位置させ、第一キャリッジ230を次に説明する第一往復移動装置250により図10に示す始端位置に位置させると、図13にて示すように、X方向において、搬送車前端の角パイプ125Fの位置と第一キャリッジ230の連結部材245の位置が丁度整合する状態となる(整合状態)。しかも、連結部材245のU字の幅は角パイプ125Fを隙間なく嵌合させる幅寸法に設定してある。
そのため、係る整合状態にて、連結部材245を下降位置から上昇位置に昇降操作することで、図13、図14にて示すように、搬送車前端の角パイプ125Fに連結部材245を連結でき、また、連結部材245を上昇位置から下降位置に昇降操作することで、連結を解除できる。
尚、本実施形態では、連結部材245を搬送車100の角パイプ125Fに連結させているが、連結が可能であればよく、例えば、搬送車100を構成する載置台110の下面部に専用の被連結部を設けるなども、無論可能である。
第一往復移動装置250は上記した第一キャリッジ230をX軸方向に往復移動させるものであり、強制搬送モータ(本発明の「外部の動力の一例」)251、減速装置255、一対のベルト車261、265、タイミングベルト270などを備えてなる。ベルト車261、265は図10に示すように積み込みステーションを間に挟んでX方向の両側、より具体的には原車側となる第一ベルト車261は図10において積み込みステーションの左手側にあたる待機ステーションの前部領域に設置され、従者側となる第二ベルト車265は図10において積み込みステーションの右手側にあたる送出ステーションの後部領域に設置されている。
そして、図15に示すように、待機ステーションには、減速装置255と強制搬送モータ251が横並び状に取り付けられている。減速装置255は強制搬送モータ251に対してベルト253により連結され、また出力軸257には上記第一ベルト車261が取り付けられている。
タイミングベルト270は帯状をなしており、原車側、従者側の双方のベルト車261、265に掛け渡されつつ、一端部271を第一キャリッジ230の後縁部に固定し、他端部273を第一キャリッジ230の前縁部に固定している(図16参照)。
以上のことから、強制搬送モータ251を通電操作すると、その動力が減速装置255を介して伝達され、原車側の第一ベルト車261を回転させる。これにより、第一、第二のベルト車261、265に掛け渡されたタイミングベルト270がX方向に循環駆動する。そのため、第一キャリッジ230を図10に示す始端位置と、図10に示す終端位置との間にて往復移動出来る構成となっている。
そして、始端位置から終端位置までの移動距離は、待機ステーションと積み込みステーションとのステーション間ピッチLに等しくなっている。以上のことから、搬送車100に連結部材245を介して第一キャリッジ230を連結させておき、その状態で第一往復移動装置250を駆動させてやれば、各搬送車100を自走させることなく、待機ステーションから積み込みステーションに移動できる。
本実施形態では、第一搬送装置210による場合の搬送車100の移動速度が約120〜約170m/min程度の高速度(搬送車の自走速度の約10倍程度)に設定してある。
尚、第一キャリッジ230は始端位置と終端位置との間にて往復移動するが、本実施形態のものは強制搬送モータ251を正転させることにより、第一キャリッジ230を順方向(始端位置から終端位置に向かう方向)に送り、強制搬送モータ251を逆転させることで第一キャリッジ230を戻り向(終端位置から始端位置に向かう方向)に送っている。
第二搬送装置310は第一搬送装置210と同様の構成であり、スライドレール57、第二キャリッジ330、連結部材345、及び第二往復移動装置350などから構成されている。第二搬送装置310は、第一搬送装置210に対して装置を構成する各パーツの相互関係を保ちつつ装置全体の向きを約180度反転させており、第二往復移動装置350を構成する強制搬送モータ(本発明の「外部の動力の一例」)351、減速装置355を、送出ステーションの前部領域にあたる図10、17の右端に配置している。
そして、第二搬送装置310ではタイミングベルト370が、第一搬送装置210のタイミングベルト270の設置位置の逆側にあたる図10、図17に示す上側に配置されている。このように、第一搬送装置210と第二搬送装置310とで、構成する各パーツを互い違いに配置することで、互いの干渉を回避させつつ、全体を外部ケーシング205の内部にバランスよく収められる。
尚、第二キャリッジ330も第一キャリッジ230と同様に、積み込みロボット3の正面側に設定された直線移動領域SAであって、搬送車100の下側の受け入れスペースUに対応する領域内(本発明の「搬送車の下側にあたる下方領域」に相当)を水平移動自在となっている。
また、図17、図18にて示すように、第一搬送装置210側、第二搬送装置310側の双方ともキャリッジ230、330に連結部材245、345を搭載しているが、両連結部材245、連結部材345はY方向に取り付け位置がずらされている。具体的には、図18にて示すように、第一キャリッジ230側の連結部材245は装置の中心線Lcに対して下側に取り付けられているのに対して、第二キャリッジ330の連結部材345は装置の中心線Lcに対してその反対側となる上側に取り付けられている。
このように双方の連結部材245、345の取り付け位置をY方向にずらしておくことで、図17、図18に示すように、積み込みステーションに停止する搬送車100の角パイプ125Fに第二搬送装置310の第二キャリッジ330が連結可能となる。
そして、第二搬送装置310においても、第一往復移動装置250の駆動により第二キャリッジ330を図17に示すように積み込みステーションに対応する始端位置から終端位置まで送ることが出来、しかも始端位置から終端位置までの移動距離は積み込みステーションと送出ステーションとの間のステーション間ピッチLに等しくなっている。以上の構成により、第二搬送装置310を駆動させてやれば、各搬送車100を自走させることなく、積み込みステーションから送出ステーションに移動できる。
次に、本パレット搬送システムSの電気的構成を、図19を参照して簡単に説明する。本実施形態のものは、第一搬送装置210、第二搬送装置310、各搬送車100A〜100E、各センサ類(位置検出装置30)などの各装置がパレット搬送システム制御装置400に電気的に連なっている。
パレット搬送システム制御装置400はシステム全体を制御するものであり、主として、搬送車100の走行制御を行う。すなわち、パレット搬送システム制御装置400は、搬送車100が特定区間(待機ステーション〜送出ステーション)に位置しているときには、当該搬送車100のクラッチ装置170を非通電状態に制御する。
このようにしておくことで、搬送車100は自走用の動力源(小モータ195)から駆動軸160が切り離されて、全車輪130、140がフリーな状態になり、外部搬送装置200による高速搬送が可能となる。また、パレット搬送システム制御装置400は、搬送車100が特定区間を抜けると、クラッチ装置170を通電状態に制御する。これにより、小モータ195の動力が駆動軸160に伝達可能となり、搬送車100はそれ以降、自走可能となる。
このようにパレット搬送システム制御装置400が、走行ルート上における搬送車100の位置に応じて、クラッチ装置170に対する通電/非通電のパターンを切り替えることで、各搬送車100に、走行ルート上を自走させる自走パターンでの走行と、外部搬送装置200により高速搬送させる高速走行パターンでの走行を、併用させることが可能となる。
また、第一搬送装置210にはタイマ410が設けられている。このタイマ410は動作遅延を目的とするものであり、本実施形態のものは、第二搬送装置310が搬送車100を高速搬送するタイミングに対して、タイマ410の設定時間(約1秒程度「本発明の一定時間に相当」)だけ遅れて、第一搬送装置210が搬送車100を高速搬送する構成となっている。
また、上記パレット搬送システム制御装置400は、コンベア2、積み込みロボット3を制御するための自動積み込み制御装置500と電気的に接続されており、両制御装置400、500間にてインタロック信号などの制御信号を送受信できる構成となっている。このようにしておくことで、パレットPに対するワークWの積み込み状況に応じて搬送車100を各ステーションに適宜移動させることが可能となる。
続いて、積み込みステーションにて行われる、充パレットPと空パレットPの交換作業を、本パレット搬送システムSを用いて如何様に行うのかその手順を、図20〜図21を参照して説明する。また、ここでは、図20にて示すように、搬送車100Bが待機ステーションに既に停止した状態にあり、また搬送車100Cが積み込みステーションに既に停止した状態にあるところから説明を行う。
また、第一搬送装置210の第一キャリッジ230、第二搬送装置310の第二キャリッジ330はいずれも始端位置にあって、第一キャリッジ230に搭載された連結部材245が待機ステーションの搬送車100Bに連結した状態にあり、第二キャリッジ330に搭載された連結部材345が待機ステーションの搬送車100Bに連結した状態にあるものとする。
プレス機1が稼動し始めると、プレス成形されたワークWは、コンベア2を通じて、図20において下側にあたるコンベア下流へと送られる。そして、コンベア2の下流側に送られたワークWは積み込みロボット3により、コンベア2から積み込みステーションのパレットPへ積み込まれる。
積み込みロボット3はコンベア2を通じて約5.4秒ごとに送られてくるワークWを、パレットP上に順に積んでゆく。そして、パレットPに対するワークWの積算枚数が予め決められた設定枚数(例えば、25枚)に達すると、自動積み込み制御装置500側からパレット搬送システム制御装置400側に、その情報が伝達される。
これにより、パレット搬送システム制御装置400から第一搬送装置210、第二搬送装置310のそれぞれに、制御信号が与えられる。すると、制御信号を受けた第二搬送装置310側では直に、往復移動装置350が作動する。これにより、始端位置にある第二キャリッジ330が、終端位置に向けてベルト駆動により高速にて移動する結果、ワークWを設定枚数積載した充パレットPを搭載した搬送車100Cが、積み込みステーションから送出ステーションに向けて高速搬送される。そして、搬送車100Cは、搬送開始から数秒程度(例えば、2秒〜3秒程度)で送出ステーションに至る(図21参照)。
また、第二搬送装置310同様、パレット搬送システム制御装置400から制御信号を受けた第一搬送装置210は制御信号を受信後、まず、タイマ410が作動し、タイマ410に設定された設定時間(約1秒)の経過後、第一往復移動装置250を作動させる。これにより、第一搬送装置210側の往復移動装置250は、第二搬送装置310側の往復移動装置350の作動から上記設定時間遅れて作動する。尚、上記制御装置と上記タイマの協働により、本発明の「遅延手段」の果たす処理機能が実現されている。
第一往復移動装置250の作動により、始端位置にある第一キャリッジ230が、終端位置に向けてベルト駆動により高速にて移動する結果、空パレットPを搭載した搬送車100Bが、待機ステーションから積み込みステーションに向けて高速搬送される。そして、搬送車100Bは搬送車100Cと同様に、搬送開始から数秒程度(例えば、2秒〜3秒程度)で、積み込みステーションに至る(図21参照)。
以上のことから、積み込みロボット3が、設定枚数最後のワークWを搬送車100CのパレットPに積載してから次のワークWを積載するまでの動作時間(約5.4秒)の間に、充パレットPを空パレットPに交換できる。そのため、積み込みロボット3は、次のワークWを、後続の搬送車100Bの空パレットPに続けて積載することが可能となり、それ以降は、搬送車100B上のパレットPに対してワークWの積み込み作業が実施されることとなる。
そして、搬送車100B上のパレットPに対してワークWの積み込み作業が進められるのと並行して、第二搬送装置310では搬送車100Cに対する連結部材345の連結が解除(具体的にはシリンダ241の駆動により連結部材345が上昇位置から下降位置に変位する)され、第一搬送装置210では搬送車100Bに対する連結部材245の連結が解除(具体的にはシリンダ241の駆動により連結部材245が上昇位置から下降位置に変位する)される。そして、連結の解除に続いて、図22にて示すように、終端位置にある第二キャリッジ330、第一キャリッジ230がそれぞれ始端位置に向けて移動する。
また、パレット搬送システム制御装置400は連結状態の解除に続いて、送出ステーションに送られた搬送車100Cのクラッチ装置170を通電する。これにより、充パレットPを搭載した搬送車100Cは自走可能な状態となり、図22に示すように走行ルート上を自走して、次のステーションに向かう。
また、充パレットPを搭載した搬送車100Cが次のステーションに向かうのと並行して、搬送車100Bの後続車である搬送車100Aは自走により待機ステーションに向かう。やがて、搬送車100Aは待機ステーションに至り、これと同時にクラッチ装置170に対する通電が断たれる。
その後、第二キャリッジ330、第一キャリッジ230が始端位置に至る。そして、積み込みステーションの搬送車(ここでは、100B)に設定枚数残り一枚の情報が伝達されると、シリンダ241が作動し、第二キャリッジ330の連結部材345、第一キャリッジの連結部材245は、下降位置から上昇位置に変位する。
これにより、積み込みステーションにて停止する搬送車100Bに対して連結部材345を介して第二キャリッジ330が連結し、また、待機ステーションにて停止する搬送車100Aに対して連結部材245を介して第一キャリッジ230が連結する。
かくして、積み込みステーションの搬送車100Bが第二搬送装置310により高速搬送可能な状態となり、また、待機ステーションの搬送車100Aが第一搬送装置210により高速搬送可能な状態となる(図20の状態に戻る)。
あとは、積み込みロボット3が積み込みステーションに停止した搬送車100BのパレットPにワークWを積載完了すると、まず、自動積み込み制御装置500側からパレット搬送システム制御装置400側にその情報が伝達され、続いてパレット搬送システム制御装置400の制御下のもと、充パレットPを搭載した搬送車100Bは第二搬送装置310により送出ステーションに高速搬送される。また、搬送車100Bの高速搬送が開始された後、一定時間遅れて、空パレットPを搭載した搬送車100Aは第一搬送装置210により積み込みステーションに高速搬送される。
以上のことから、積み込みロボット3が、設定枚数最後のワークWを搬送車100BのパレットPに積載してから次のワークWを積載するまでの動作時間(約5.4秒)の間に、充パレットPを空パレットPに交換できる。そのため、積み込みロボット3は、次のワークWを、後続の搬送車100Aの空パレットPに続けて積載することが可能となり、それ以降は、搬送車100A上のパレットPに対してワークWの積み込み作業が実施されることとなる。
このようなサイクルが繰り返されることで、プレス機1により生産されたワークWは滞りなく搬出されてゆく。言い換えれば、ワークWの搬出待ちに起因するプレス機1の緊急停止が起きず、高稼動率にてワークWの生産を行うことが出来る。
また、本実施形態によれば、第二搬送装置310により充パレットPを積載した搬送車100を高速搬送し、第一搬送装置210により空パレットPを積載した搬送車100を高速搬送しているが、第二搬送装置310による搬送車100の搬送タイミングに対して、第一搬送装置210によるそれ(搬送タイミング)を一定時間遅らせている。このようにしておくことで、2台の搬送車100を追突なく高速搬送できる。
と言うのも、搬送車100はそれ自体の重量が約1300Kgあり、充パレットPを積載したときの総重量は2tを超える。このような重量物は、慣性が非常に大きく加速し難い。従って、仮に、第二搬送装置310側と同じタイミングで第一搬送装置210側を高速搬送させてしまうと、第一搬送装置210側の搬送車100Aが先に加速され、遅れて加速される第二搬送装置310側の搬送車100Aに追突する恐れがある。この点、本実施形態のものは、第一搬送装置210の搬送タイミングを第二搬送装置310のそれに対して一定時間遅らせているから、総重量の異なる2台の搬送車100を高速搬送させつつも、追突の恐れがない。
また、上記した外部搬送装置200を設ける構成とすることで、各搬送車100それ自体を簡素化することが可能となる。すなわち、搬送車100は走行ルート上を周回しつつ、各ステーションに順に移動するが、高速での搬送が必要なのはパレットPの交換が行われる特定区間(待機ステーション〜送出ステーション)のみであり、特定区間以外において各搬送車100は、積み込みロボット3が空パレットPに設定枚数のワークを積み込むまでの数分の間に次のステーションに移動出来ればよい。
よって、各搬送車100の自走速度は、数分の間に次のステーションにまで移動できる程度の低速で済む。そのため、各搬送車100には、低速に対応した出力の小さな小型の小モータ195を搭載すればよく、各搬送車100を小型化、低コスト化できる。特に、本パレット搬送システムSではパレットPを循環させるのに、複数台の搬送車100を使用しており、システム全体を簡素化するには搬送車100を簡素化することが必須であり、極めて有効である。
また、本実施形態のものは、外部搬送装置200の小型化も達成している。重量物たる搬送車100を高速にて移動させるには、相応の高トルクが必要となり、駆動源として出力の大きな大型のモータが一般に必要となる。この点、本実施形態のものは、減速装置255を設けており、モータ251の動力を減速しつつ原車側のベルト車261に伝達している。
このようにしておくことで、出力をある程度抑えても、大きなトルクが得られるので、強制搬送モータ251を含む装置全体をある程度小型化でき、レール11、21間のスペースに、外部搬送装置200を収めることが可能となる。このように、外部搬送装置200をレール間に配置しておけば、外部搬送装置200の配置スペースをそれ専用に確保する必要がなくなるので、システム全体を省スペース化できる。
また、本実施形態のものは、搬送車100の下方位置にU字型をなす連結部材245、345を位置させ、連結部材245、345をシリンダ241により上昇させることで、搬送車100に連結させ、また下降させることで連結を解除させる構造をとっている。このようにしておけば、搬送車100に対する連結部材245、345の連結、或いはその解除を極めて簡単に行うことが可能であり、この点も効果的である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態では往復移動装置の一例として、キャリッジをベルト搬送により直線往復移動させるものを例示したが、モータの動力を直線的な運動に変換してキャリッジに伝えるものであればよく、例えば、ボール螺子とボールナットによるボール螺子機構、或いはラックとピ二オンとからなるギヤ機構の使用が可能である。
(2)本実施形態では各搬送車100に搭載したクラッチ装置170の一例として、摩擦式のものを例示したが、かみ合い式のクラッチ装置を搭載することも可能である。
パレット搬送システムの全体構成を示す平面図 外部搬送装置の設置場所を示す平面図 搬送車の平面図 パレットを搭載した搬送車の平面図 パレットを搭載した搬送車の平面図 図3をA方向から見た図 図3中のB−B線断面図 駆動装置の拡大図 補助輪の配置を示す平面図 外部搬送装置の平面図 外部搬送装置の断面図 連結部材の昇降動作を示す図 連結部材の連結動作を示す図 連結部材が搬送車に連結した状態を示す斜視図 往復移動装置を示す図 往復移動装置を示す図 外部搬送装置の平面図 両連結部材の位置関係を示す平面図 パレット搬送システムの電気的構成を示すブロック図 パレットの交換作業手順を示す図 パレットの交換作業手順を示す図 パレットの交換作業手順を示す図
符号の説明
1…プレス機
2…コンベア
3…積み込みロボット
10…レール
11…内周レール
21…外周レール
100…搬送車
130…従動輪(外輪)
140…駆動輪(内輪)
170…クラッチ装置
200…外部搬送装置
210…第一搬送装置
230…第一キャリッジ
241…シリンダ
245…連結部材
250…第一往復搬送装置
310…第二搬送装置
330…第二キャリッジ
341…シリンダ
345…連結部材
350…第二往復搬送装置
400…パレット搬送システム制御装置(本発明の「遅延手段」に相当)
410…タイマ(本発明の「遅延手段」に相当)

Claims (4)

  1. ワークの積み込み作業が行われる積み込みステーションを含む走行ルート上をワーク積載用のパレットを搭載して、モータの動力により所定走行速度にて自走可能とされた複数台の搬送車と、
    前記各搬送車に設けられ、前記モータの動力を駆動輪に伝達する動力伝達動作と、前記動力の伝達を断つ切り離し動作を選択的に行うクラッチ装置と、
    前記走行ルート上において、前記積み込みステーションとその前後に設けられる待機ステーション及び送出ステーションの3つのステーションに跨るように配置され、前記クラッチ装置により動力の伝達が断たれた状態とされた前記搬送車を、外部の動力により強制搬送させる外部搬送装置と、を備えてなると共に、
    前記ワークが積み込まれていない空のパレットを空パレットと定義し、ワーク積み込み完了後のパレットを充パレットと定義したときに、
    前記外部搬送装置は、前記空パレットを搭載した前記搬送車を、前記待機ステーションから前記積み込みステーションに前記所定走行速度より速い高速度で強制搬送し、
    かつ前記充パレットを搭載した前記搬送車を、前記積み込みステーションから前記送出ステーションに前記所定走行速度より速い高速度で強制搬送することを特徴とするパレット搬送システム。
  2. 前記外部搬送装置は、前記空パレットを搭載した前記搬送車を前記待機ステーションから前記積み込みステーションに高速搬送する第一搬送装置と、
    前記充パレットを搭載した前記搬送車を前記積み込みステーションから前記送出ステーションに高速搬送する第二搬送装置と、を備えてなると共に、
    前記第一搬送装置は、
    前記搬送車の走行ルートに沿って前記搬送車の下側にあたる下方領域を水平移動自在とされた第一キャリッジと、
    前記第一キャリッジに対して昇降動作可能に取り付けられ、前記昇降動作により前記搬送車に対して連結、或いは連結を解除する連結部材と、
    前記第一キャリッジを前記待機ステーションに対応する始端位置と前記積み込みステーションに対応する終端位置との間にて往復移動させる第一往復移動装置と、を備えてなり、
    前記第二搬送装置は、
    前記搬送車の走行ルートに沿って前記搬送車の下側にあたる下方領域を水平移動自在とされた第二キャリッジと、
    前記第二キャリッジに対して昇降動作可能に取り付けられ、前記昇降動作により前記搬送車に対して連結、或いは連結を解除する連結部材と、
    前記第二キャリッジを前記積み込みステーションに対応する始端位置と前記送出ステーションに対応する終端位置との間にて往復移動させる第二往復移動装置と、を備えてなることを特徴とする請求項1に記載のパレット搬送システム。
  3. 前記第一搬送装置が前記空パレットを搭載した前記搬送車を前記待機ステーションから前記積み込みステーションに高速搬送するタイミングを、
    前記第二搬送装置が前記充パレットを前記積み込みステーションから前記送出ステーションに高速搬送するタイミングに対して一定時間遅延させる遅延手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパレット搬送システム。
  4. 前記搬送車が走行するフロア上に、前記搬送車の走行を案内するためのレールが敷設されたものにおいて、
    前記レールは、前記搬送車の内輪に対応する内周レールと、前記搬送車の外輪に対応する外周レールとからなると共に、
    前記外部搬送装置を、前記内周レールと前記外周レールとの間のスペースに配置したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパレット搬送システム。
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