JP2009189801A - 放射線検出器、x線ct装置、および放射線検出器の製造方法 - Google Patents

放射線検出器、x線ct装置、および放射線検出器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、温度変動の影響を抑制することができる放射線検出器、X線CT装置、および放射線検出器の製造方法を提供する。
【解決手段】ベース板と、前記ベース板の一方の主面側に設けられ、放射線の強度に比例した電気信号を出力する放射線検出部と、を備え、前記ベース板は、前記放射線検出部との接合部分に設けられ、温度変動により前記接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部を有することを特徴とする放射線検出器が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線検出器、X線CT装置、および放射線検出器の製造方法に関する。
X線CT(Computer Tomography)装置においては、検出点数を多くして空間分解能を上げるために、シンチレータを用いた固体検出器(以下、放射線検出器という)が用いられている。
この放射線検出器に設けられた放射線検出部は、基板上に区画されて設けられた多数の光電変換素子と、この上に積層されたシンチレータとを備えており、シンチレータは光電変換素子の各検出区画に対応して、溝により分離、区画されている。また、個々のシンチレータに入射するX線を制御するとともに散乱線を吸収して、散乱線によるクロストークを低減させるためにコリメータ板が配設されている。
そして、広い範囲を高速かつ高精細に撮影したいとの要求から、スライス方向に複数の放射線検出部を備えるマルチスライス用検出器を設け、コーンビーム、すなわちスライス方向のX線の広がり角(コーン角)をも有効利用する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に開示がされている技術においては、温度変動の影響が考慮されていなかった。そのため、例えば、光電変換素子が設けられる基板と、その基板が取り付けられるベース板との間で線膨張係数が異なるものとされ、熱膨張量または収縮量に差が生じ、放射線検出部同士の間に隙間が生じたり、光電変換素子が設けられる基板等が破損したりするおそれがあった。そして、スライス方向に配設される放射線検出部の数が増えるほど温度変動の影響が大きくなるおそれがあった。
特開2001−120539号公報
本発明は、温度変動の影響を抑制することができる放射線検出器、X線CT装置、および放射線検出器の製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、ベース板と、前記ベース板の一方の主面側に設けられ、放射線の強度に比例した電気信号を出力する放射線検出部と、を備え、前記ベース板は、前記放射線検出部との接合部分に設けられ、温度変動により前記接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部を有することを特徴とする放射線検出器が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、X線源と、前記X線源から曝射され、被検体を透過したX線の強度に応じた電気信号を出力する上記の放射線検出器と、前記X線源と前記放射線検出器とを、前記被検体の周りに回転可能とした回転リングと、前記放射線検出器から出力した前記電気信号に基づいて前記被検体の断層像を画像再構成する再構成装置と、を備えたことを特徴とするX線CT装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、シンチレータの放射線が入射する側の面と対向する側の面に光電変換手段を固定して放射線検出部を形成する工程と、前記放射線検出部との接合部分と、温度変動により前記接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部と、をベース板に形成する工程と、前記ベース板に前記放射線検出部を装着する工程と、を備え、前記接合部分のうち少なくとも一部を前記緩衝部に形成すること、を特徴とする放射線検出器の製造方法が提供される。
本発明によれば、温度変動の影響を抑制することができる放射線検出器、X線CT装置、および放射線検出器の製造方法が提供される。
本発明の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。 本発明者が検討をした比較例を例示するための模式図である。 放射線検出部を例示するための模式断面図である。 放射線検出部の位置ずれ(隙間の発生)を例示するための模式図である。 緩衝部を例示するための模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。 本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。 他の実施の形態に係る緩衝部を例示するための模式図である。 他の実施の形態に係る緩衝部を例示するための模式図である。 他の実施の形態に係る緩衝部を例示するための模式図である。 X線CT装置の概略構成を例示するための模式ブロック図である。 本実施の形態に係る放射線検出器が設けられた2次元検出器システムを例示するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について例示をする。尚、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線にも適用させることができるが、説明の便宜上、放射線の中の代表的なものとしてX線の場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施の形態の「X線」を「放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。尚、図1(a)は放射線検出器1の模式正面図、図1(b)はベース板2の模式平面図である。
また、図2は、本発明者が検討をした比較例を例示するための模式図である。尚、図2(a)は放射線検出器20の模式正面図、図2(b)はベース板11の模式平面図である。 まず、図2の比較例から例示をする。
図2(a)に示すように、放射線検出器20は、ベース板11と、ベース板11の一方の主面に設けられた放射線検出部10a、10bと、を備えている。また、図2(b)に示すように、ベース板11には放射線検出部10a、10bを装着するための取付穴11aが設けられている。また、取付穴11aは、ベース板2の幅方向(チャンネル方向)の略中心を通る線上に設けられている。そして、取付穴11aに挿入された取付ネジ8を放射線検出部10a、10bに設けられた図示しない取付部に螺合させることで、放射線検出部10a、10bをベース板11に装着するようになっている。また、放射線検出部10a、10bを装着する際には、放射線検出部10a、10bのスライス方向において隣り合う端面同士が互いに密着するようにされている。
また、ベース板11には、放射線検出器20を後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに装着するための取付穴11bが設けられている。
次に、放射線検出部10a、10bについて例示をする。
図3は、放射線検出部を例示するための模式断面図である。尚、図3は、図2におけるA−A矢視断面図である。
図3に示すように、放射線検出部10a、10bは、多数の光電変換素子を有する光電変換手段12、接着層13、シンチレータ14、コリメータ板15、回路基板18などを備えている。尚、図中の矢印は放射線の入射方向を示している。
シンチレータ14は光電変換素子の検出区画に対応して区画され、各検出区画間には溝16が形成されている。すなわち、各シンチレータ14が溝16により分離された構成となっている。また、多数の光電変換素子を有する光電変換手段12も、シンチレータ14の区画に対応するように区画されている。そして、シンチレータ14と光電変換手段12とが、互いの区画を対応させるように、接着層13を介して接着されている。接着層13は、例えば、透明接着剤からなり、シンチレータ14と光電変換手段12との間の光の透過を良好にしつつ両者が接合されるようになっている。このように、各シンチレータ14は、透明な接着層13を介して、光電変換手段12の図示しない光電変換素子の受光部に対向するようにして接合されている。
光電変換手段12のシンチレータ14が接着される側の面と対向する側の面には、回路基板18が接合されている。回路基板18も、シンチレータ14の区画に対応するように区画されており、各区画毎の電気信号を取り込むことができるようになっている。また、回路基板18に図示しない増幅器やAD変換器等を設けるようにすることもできる。
シンチレータ14同士の間の溝16には、コリメータ板15が挿入されている。また、溝16とコリメータ板15との間には、隔壁層17が設けられている。隔壁層17は、例えば、白色の接着剤からなり、前述の各シンチレータ14の区画間における光学的分離と反射を行わせることで、各区画間における光学的クロストークを抑制する役割を果たしている。尚、隔壁層17は、白色の接着剤からなるものに限定されるわけではなく、例えば、白色の板状体を挿入、あるいは接着したものであってもよい。
シンチレータ14は、X線などの放射線を受けて蛍光を発する。蛍光は、例えば、可視光線などの光である。シンチレータ14は、その材質により、最大発光波長、減衰時間、反射係数、密度、光出力比や蛍光効率の温度依存性等が異なるので、それぞれの用途の特性に応じてその材質を選択することができる。X線CT(Computer Tomography)装置に用いるものとしては、例えば、希土類酸硫化物の焼結体からなるセラミックシンチレータを例示することができる。ただし、これに限定されるわけではなく、適宜選択することができる。
光電変換手段12に備えられる光電変換素子としては、例えば、pin構造のシリコンフォトダイオードを例示することができる。そして、この光電変換素子でシンチレータ14の区画に対応した出力光を受光して、それを電気信号に変換する。尚、光電変換手段12は、シリコンフォトダイオードを備えたものに限定されるわけではなく、シンチレータ14からの出力光を電気信号へ変換する手段(例えば、CCD(Charge Coupled Device)など)を適宜選択することができる。
コリメータ板15は、各シンチレータに入射するX線などの放射線を制御するとともに散乱線を吸収してこの散乱線によるクロストークを低減させる役割を果たす。コリメータ板は、例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、Pb(鉛)または、少なくともこれらの金属の1つを含む合金などからなるものとすることができる。ただし、これに限定されるわけではなく適宜選択することができる。
尚、説明の便宜上、コリメータ板15の一端がシンチレータ14に設けられた溝16に挿入されている場合を例示したが、これに限定されるわけではない。例えば、溝16に白色の接着剤等を充填して隔壁とし、この隔壁の端面に対向させるようにしてコリメータ板15を設けるようにすることもできる。すなわち、放射線検出器とは別にコリメータ板15を配設させるようにすることもできる。
次に、温度変動の影響について例示をする。
雰囲気温度が変動すると、放射線検出器20の各要素が膨張または収縮をする。この際、各要素の線膨張係数が異なるため温度変動に伴う膨張量または収縮量に差が生じる。この場合、放射線検出部10a、10b自体においては、各要素が接着により接合されているため各要素間に位置ずれが発生するおそれは少ない。しかしながら、放射線検出部10a、10bはベース板11に取付ネジ8で装着されているため、放射線検出部10a、10bとベース板11との間で取付位置がずれるおそれがある。
図4は、放射線検出部10a、10bの位置ずれ(隙間の発生)を例示するための模式図である。
雰囲気温度が変動をすると、放射線検出部10a、10bと、ベース板11とが膨張または収縮をする。この場合、例えば、ベース板11の方が放射線検出部10a、10bより線膨張係数が大きい材料からなるものとすると、雰囲気温度の低下時(収縮時)にはベース板11の収縮量の方がより大きくなる。そして、ベース板11に装着されている放射線検出部10a、10bもベース板11の収縮に伴いその収縮方向(ベース板11の中心方向)に移動しようとする。しかしながら、放射線検出部10a、10bのスライス方向の端面同士が当接しているためその移動が阻まれ、取付ネジ8とベース板11との間の摩擦力(締結力)が抗しきれず、取付ネジ8とベース板11との間で位置ずれが発生する場合がある。そして、雰囲気温度が上昇すると(元に戻ると)、位置がずれたまま放射線検出部10aと放射線検出部10bとが離隔する方向に移動することになるので、図4に示すように、放射線検出部10a、10bのスライス方向の端面間に隙間Gができてしまうことになる。
尚、ベース板11の方が放射線検出部10a、10bより線膨張係数が小さい材料からなるものの場合は、雰囲気温度の上昇時(膨張時)に取付ネジ8とベース板11との間で位置がずれ、雰囲気温度が下降すると隙間Gができることになる。また、取付ネジ8とベース板11との間の位置ずれは、スライス方向に限らずチャンネル方向(図4の紙面の厚み方向)にも発生するおそれがある。
このように、製造時に所定の位置に位置決め、装着された放射線検出部10a、10bであっても、X線CT装置などに取り付けられ実際に使用される雰囲気の温度または装置輸送時における雰囲気の温度などによっては放射線検出部10a、10bが所定の位置からずれて隙間などが発生するおそれがある。
また、このような位置ずれや隙間の発生は、雰囲気温度の変動が繰り返されることで経時的に発生する場合もあるし、少ない回数の温度変動で発生する場合もある。また、広い範囲を高速かつ高精細に撮影するために、スライス方向に配設される放射線検出部の数を増やすほど温度変動に伴う位置ずれや隙間の発生が生じやすくなるおそれがある。
ここで、放射線検出器が備えられるX線CT装置においては、各区画毎のX線量を電気信号に変換し、それを演算(再構成)することにより断層画像を得ている。そのため、放射線検出部10a、10bが所定の位置からずれたり隙間が発生すると、再構成されたCT画像にアーチファクトなどが発生し、画質を劣化させる要因となる。
本発明者は検討の結果、放射線検出部とベース板との接合部分に熱膨張量または収縮量の差により発生する力を緩和する緩衝部を設けるようにすれば、温度変動に伴う放射線検出部の位置ずれや隙間の発生を抑制することができるとの知見を得た。
次に、図1に戻って、本発明の実施の形態に係る放射線検出器1について説明する。
図1(a)に示すように、放射線検出器1は、ベース板2と、ベース板2の一方の主面に設けられ、放射線の強度に比例した電気信号を出力する放射線検出部10a、10bと、を備えている。また、図1(b)に示すように、ベース板2には放射線検出部10a、10bを装着するための取付穴11aが設けられている。
すなわち、ベース板2の放射線検出部との接合部分には、ベース板2と、放射線検出部と、の接合のための取付穴11aが設けられている。また、取付穴11aは、ベース板2の幅方向(チャンネル方向)の略中心を通る線上に設けられている。そして、取付穴11aに挿入された取付ネジ8を放射線検出部10a、10bに設けられた図示しない取付部に螺合させることで、放射線検出部10a、10bをベース板2に装着するようになっている。また、放射線検出部10a、10bを装着する際には、放射線検出部10a、10bのスライス方向において隣り合う端面同士が互いに密着するようにされている。
また、ベース板2には、後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに放射線検出器1を装着するための取付穴11bが設けられている。
また、ベース板2のスライス方向の両端近傍には、緩衝部3a、3bが設けられている。すなわち、緩衝部は、少なくともベース板2の長手方向の両端近傍に設けられている。また、ベース板2の長手方向の両端近傍に設けられた緩衝部3a、3bには、ベース板2と、放射線検出部10a、10bと、の接合のための取付穴11aが1つ設けられている。
そして、放射線検出部10aをベース板2に装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3aに設けられ、放射線検出部10bをベース板2に装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3bに設けられている。これら緩衝部3a、3bは、ベース板2を厚み方向に貫通する複数の穴を組み合わせた形態を有する。
すなわち、ベース板2と、放射線検出部10a、10bとの接合部分に設けられ、温度変動により接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部3a、3bが設けられている。また、緩衝部は、ベース板2の長手方向に沿って複数設けられ、少なくともベース板2の長手方向の両端近傍に設けられている。尚、温度変動により接合部分に発生する応力を緩和することに関しては後述する。
次に、緩衝部3a、3bについて例示をする。
図5は、緩衝部を例示するための模式図である。
図5に示すように、緩衝部3a、3bには、第1の緩衝領域4aと第2の緩衝領域4bとが設けられている。
すなわち、緩衝部3a、3bは、弾性変形することで温度変動により接合部分に発生する応力を緩和する緩衝領域を備えている。
また、第1の緩衝領域4aと第2の緩衝領域4bとは、取付穴11aに対して略対称な位置に設けられている。
すなわち、第1の緩衝領域4aと、第2の緩衝領域4bとは、ベース板2と、放射線検出部10a、10bとの接合のために設けられた取付穴11aの中心を結ぶ線分に対して略対称となる位置に設けられている。
第1の緩衝領域4a、第2の緩衝領域4bには、ベース板2の厚み方向を貫通するようにして変形部5a(5a1、5a2)、5b(5b1、5b2)が設けられている。これら変形部5a1、5a2、5b1、5b2のそれぞれは、ベース板2を貫通する一対の穴の間に形成された薄肉部である。そして、変形部5a1、5a2、5b1、5b2のスライス方向の寸法(肉厚)を薄くすることで接合部分の折曲方向(スライス方向)への弾性変形が容易となるようにされている。
ここで、変形部5a(5a1、5a2)はベース板2の外縁側に設けられ、変形部5b(5b1、5b2)はベース板2の中心側に設けられている。
また、変形部5a1、5a2、5b1、5b2は、四角形の頂点位置に設けられ、変形部5a1と変形部5a2の間が節6a、変形部5a1と変形部5b1との間が節6b1、変形部5a2と変形部5b2との間が節6b2、変形部5b1と変形部5b2との間が節6cとなっている。これら節6a、6b1、6b2、6cは、変形部5a1、5a2、5b1、5b2よりも肉厚(ベース板2の主面に対して平行な方向に見た厚み)に形成されている。つまり、肉厚の節(6a、6b1、6b2、6c)の両側には、肉薄(ベース板2の主面に対して平行な方向にみた厚み)の変形部(5a1、5a2、5b1、5b2)が設けられている。
また、節6aは、放射線検出部10aまたは放射線検出部10bの取付穴11aの略中心を結ぶ線分に対して略平行に設けられ、節6aと同じ長さにされる節6cは節6aに対して略平行に設けられている。また、節6b1と節6b2とは同じ長さにされ、また、節6b1と節6b2とは互いに略平行となるように設けられている。
すなわち、第1の緩衝領域4a、第2の緩衝領域4bは、節6aと、節6aと交差する方向に設けられた節6b1と、節6aと略平行に設けられた節6cと、節6b1と略平行に設けられた節6b2と、節6aの第1の端部と節6b1の第1の端部との間に設けられ、折曲方向(スライス方向)に弾性変形する変形部5a1と、節6b1の第2の端部と節6cの第1の端部との間に設けられ、折曲方向(スライス方向)に弾性変形する変形部5b1と、節6cの第2の端部と節6b2の第1の端部との間に設けられ、折曲方向(スライス方向)に弾性変形する変形部5b2と、節6aの第2の端部と節6b2の第2の端部との間に設けられ、折曲方向(スライス方向)に弾性変形する変形部5a2と、を備えている。
ここで、前述したように雰囲気温度が変動をすると、放射線検出部とベース板との接合部分である取付穴11a部分に力が加わる。そして、取付穴11a部分に力が加わると、剛性が低く取付穴11a(力の作用点)から遠い位置に配設された変形部5a1、5a2が折曲方向(スライス方向)に弾性変形をする。変形部5a1、5a2の弾性変形に伴いこれに連接された節の位置が移動するが、剛性の最も高い節6aの位置は変わらず、節6b1、6b2の位置が移動をする。また、変形部5b1、5b2を介して節6b1、6b2に連接する節6cの位置も移動をする。
この場合、節6a、6b1、6b2、6cが前述のような関係にあるので、変形部5a1、5a2、5b1、5b2と節6a、6b1、6b2、6cとがいわゆる平行リンクを形成し、節6cがスライス方向に略平行に移動をする。また、第1の緩衝領域4aと第2の緩衝領域4bとが取付穴11aに対して略対称な位置に設けられているので、スライス方向以外の方向に働く力の成分が相殺される。そのため、図中の破線矢印で示すように、取付穴11aを、ベース板2の幅方向(チャンネル方向)の略中心を通る線上を移動させることができる。すなわち、取付穴11aを当初の取付位置からスライス方向にずらすことができる。尚、平行リンクを形成する節6cのチャンネル方向への移動が阻害されるが、その分は変形部5a1、5a2、5b1、5b2が弾性変形して伸びることで吸収される。
そして、雰囲気温度が元に戻り取付穴11a部分に加わる力がなくなると、変形部5a1、5a2、5b1、5b2の弾性力により取付穴11aが元の位置に戻される。
尚、変形部5a、5bのスライス方向寸法は、温度変動に伴う膨張量または収縮量などを考慮して適宜変更することができる。また、各節がなす角度や長さなども例示したものに限定されるわけではなく、少なくとも平行四辺形が形成されるようにすればよい。
本実施の形態によれば、熱膨張量または収縮量の差により発生する力を第1の緩衝領域4a、第2の緩衝領域4bを弾性変形させることで緩和することができる。そのため、取付ネジ8とベース板2との間の位置ずれを防止することができるので、放射線検出部の位置ずれや隙間の発生を抑制することができる。
また、取付穴11aを、当初に設けられた位置からスライス方向に平行移動させることができるのでチャンネル方向の位置ずれをも防止することができる。
また、図1(b)に示すように、放射線検出部を装着するための取付穴11aの一方を緩衝部に設けるようにしているので、緩衝部に設けられていない取付穴11aを基準とすることができる。この場合、緩衝部に設けられていない取付穴11a(基準となる側の取付穴11a)は、放射線検出部10a、10bの端面同士を密着させる側に設けられているので、密着した端面側における位置の移動がなく放射線検出部10a、10b間に隙間が発生することがない。
また、本実施の形態に係る放射線検出器1をX線CT装置に備えた場合には、アーチファクトなどのない良質な画像を得ることができる。
図6は、本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。尚、図6(a)は放射線検出器の模式正面図、図6(b)はベース板の模式平面図である。 図6(a)に示すように、本実施の形態に係る放射線検出器1aは、ベース板2aと、ベース板2aの一方の主面に設けられた放射線検出部10a、10b、10c、10dとを備えている。
また、図6(b)に示すように、ベース板2aには放射線検出部10a、10b、10c、10dを装着するための取付穴11aが設けられている。また、ベース板2aには、後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに放射線検出器1aを装着するための取付穴11bが設けられている。また、ベース板2aには緩衝部3a、3b、3c、3dが設けられている。すなわち、緩衝部は、少なくともベース板2aの長手方向の両端近傍に設けられている。そして、ベース板2aの長手方向の両端近傍に設けられた緩衝部3a、3bには、ベース板2aと、放射線検出部10a、10bと、の接合のための取付穴11aが1つ設けられている。
また、複数の放射線検出部10a〜10dが長手方向の端面同士を当接させて直列に設けられ、複数の当接する部分のうちの少なくとも1箇所の近傍には、緩衝部が設けられていないようになっている。尚、当接する部分の近傍に設けられた緩衝部3c、3dには、ベース板2aと、放射線検出部10a〜10dと、の接合のための取付穴11aが2つ設けられている。
この場合、緩衝部3a、3b、3c、3dのうち、端部側に配設される緩衝部3a、3bを中央側に配設される緩衝部3c、3dより弾性変形容易とすることが好ましい。そのようにすれば、熱膨張または収縮の影響がより大きい端部側においても円滑な移動をさせることができる。緩衝部の弾性変形のし易さは、例えば、前述した変形部5a1、5a2、5b1、5b2のスライス方向寸法などを変更することで設定することができる。
そして、放射線検出部10aをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3aに設けられ他方は緩衝部3cに設けられている。また、放射線検出部10bをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3bに設けられ他方は緩衝部3dに設けられている。また、放射線検出部10cをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられている。また、放射線検出部10dをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3dに設けられている。
尚、放射線検出部10c、10dに関しては、放射線検出部10a、10bと同様とすることができるためその説明は省略する。また、緩衝部3c、3dに関しても、緩衝部3a、3bと同様とすることができるためその説明は省略する。
本実施の形態においても、図1、図5において例示をしたものと同様の効果を発揮させることができる。
また、図6(b)に示すように、放射線検出部10c、10dを装着するための取付穴11aの一方を緩衝部に設けるようにしているので、緩衝部に設けられていない取付穴11aを基準とすることができる。この場合、緩衝部に設けられていない取付穴11a(基準となる側の取付穴11a)は、放射線検出部10c、10dの端面同士を密着させる側に設けられているので、密着した端面側における位置の移動がなく放射線検出部10c、10d間に隙間が発生することがない。
また、放射線検出部10a、10cをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられている。この場合、放射線検出部10aと放射線検出部10cとの端面を密着させる側の取付穴11aがともに緩衝部3cに設けられているため、密着した状態で移動が行われる。そのため、放射線検出部10a、10c間に隙間が発生することがない。
また、放射線検出部10b、10dをベース板2aに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3dに設けられている。この場合、放射線検出部10bと放射線検出部10dとの端面を密着させる側の取付穴11aがともに緩衝部3dに設けられているため、密着した状態で移動が行われる。そのため、放射線検出部10b、10d間に隙間が発生することがない。
図7は、本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。尚、図7(a)は放射線検出器の模式正面図、図7(b)はベース板の模式平面図である。
図7(a)に示すように、本実施の形態に係る放射線検出器1bは、ベース板2bと、ベース板2bの一方の主面に設けられた放射線検出部10a、10b、10cとを備えている。
また、図7(b)に示すように、ベース板2bには放射線検出部10a、10b、10cを装着するための取付穴11aが設けられている。また、ベース板2bには、後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに放射線検出器1bを装着するための取付穴11bが設けられている。また、ベース板2bには緩衝部3a、3b、3c、3dが設けられている。すなわち、緩衝部3a〜3dは、ベース板2bと、放射線検出部10a〜10cと、のすべての接合部分に設けられている。また、ベース板2bの長手方向の両端近傍に設けられた緩衝部3a、3bには、ベース板2bと、放射線検出部10a、10bと、の接合のための取付穴11aが1つ設けられている。そして、当接する部分の近傍に設けられた緩衝部3c、3dには、ベース板2bと、放射線検出部10a〜10cと、の接合のための取付穴11aが2つ設けられている。
また、放射線検出部10aをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3aに設けられ他方は緩衝部3cに設けられている。また、放射線検出部10bをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3bに設けられ他方は緩衝部3dに設けられている。また、放射線検出部10cをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられ他方は緩衝部3dに設けられている。
尚、放射線検出部10cに関しては、放射線検出部10a、10bと同様とすることができるためその説明は省略する。また、緩衝部3c、3dに関しても、緩衝部3a、3bと同様とすることができるためその説明は省略する。
本実施の形態においても、図1、図5において例示をしたものと同様の効果を発揮させることができる。
また、放射線検出部10a、10cをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられている。また、放射線検出部10b、10cをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3dに設けられている。
この場合、前述したように、放射線検出部10aと放射線検出部10cとの端面が密着した状態での移動が行われる。また、放射線検出部10bと放射線検出部10cとの端面が密着した状態での移動が行われる。そのため、放射線検出部10aと放射線検出部10cとの間、放射線検出部10bと放射線検出部10cとの間に隙間が発生することがない。
図8は、本発明の他の実施の形態に係る放射線検出器を例示するための模式図である。尚、図8(a)は放射線検出器の模式正面図、図8(b)はベース板の模式平面図である。図8(a)に示すように、本実施の形態に係る放射線検出器1cは、ベース板2cと、ベース板2cの一方の主面に設けられた放射線検出部10a、10b、10cとを備えている。
また、図8(b)に示すように、ベース板2cには放射線検出部10a、10b、10cを装着するための取付穴11aが設けられている。また、ベース板2cには、後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに放射線検出器1cを装着するための取付穴11bが設けられている。また、ベース板2cには緩衝部3a、3b、3cが設けられている。すなわち、緩衝部は、少なくともベース板2cの長手方向の両端近傍に設けられている。そして、ベース板2cの長手方向の両端近傍に設けられた緩衝部3a、3bには、ベース板2cと、放射線検出部10a、10bと、の接合のための取付穴11aが1つ設けられている。
また、複数の放射線検出部10a〜10cが長手方向の端面同士を当接させて直列に設けられ、複数の当接する部分のうちの少なくとも1箇所の近傍には、緩衝部が設けられていないようになっている。尚、当接する部分の近傍に設けられた緩衝部3cには、ベース板2cと、放射線検出部10a、10cと、の接合のための取付穴11aが2つ設けられている。
そして、放射線検出部10aをベース板2cに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3aに設けられ他方は緩衝部3cに設けられている。また、放射線検出部10bをベース板2bに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3bに設けられている。また、放射線検出部10cをベース板2cに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられている。
尚、放射線検出部10cに関しては、放射線検出部10a、10bと同様とすることができるためその説明は省略する。また、緩衝部3cに関しても、緩衝部3a、3bと同様とすることができるためその説明は省略する。
本実施の形態においても、図1、図5において例示をしたものと同様の効果を発揮させることができる。
また、放射線検出部10a、10cをベース板2cに装着させるための取付穴11aの一方は緩衝部3cに設けられている。この場合、前述したように、放射線検出部10aと放射線検出部10cとの端面が密着した状態での移動が行われる。そのため、放射線検出部10aと放射線検出部10cとの間に隙間が発生することがない。
また、図6において例示をしたものと同様に、放射線検出部10b、10cの端面同士を密着させる側の取付穴11aは移動しないので、放射線検出部10b、10c間に隙間が発生することがない。
また、図6や図8に例示をしたもののように、基準となる取付穴11a(位置が移動しない取付穴11a)を設けるようにすれば、各緩衝部が有する弾性係数のバラツキ(弾性力のバラツキ)の影響を受けにくくなるので、より好ましい。
図9、図10は、他の実施の形態に係る緩衝部を例示するための模式図である。
図9(a)に示すように、緩衝部33は、図5において例示をした第1の緩衝領域4a、第2の緩衝領域4bのうち、第1の緩衝領域4aのみを備えている。そのようにすれば、弾性変形がより容易となるため移動をより円滑に行うことができる。尚、第2の緩衝領域4bのみを備えたものを設けるようにすることもできる。
また、図9(b)に示すように、第1の緩衝領域4aのみを備えたものと、第2の緩衝領域4bのみを備えたものとを設けるようにすることもできる。
この場合、放射線検出部に備えられた図示しない取付部が、放射線検出部の対角方向に設けられている場合には、第1の緩衝領域4aのみを備えたもの、第2の緩衝領域4bのみを備えたものを対角方向に交互に設けるようにすることができる。
尚、第1の緩衝領域4a、第2の緩衝領域4bのうち、いずれか一方のみを設けるようにすれば、スライス方向以外の方向に働く力の成分を相殺することができない。そのため、チャンネル方向への位置ずれが生じることになる。ただし、熱膨張量または収縮量が少ない場合に設けるようにすれば、チャンネル方向への位置ずれを少なくすることができる。
図10に示すように、緩衝部43は、一端を自由端とし他端に変形部5a1を設けた節6b3を備えている。
すなわち、緩衝領域43は、ベース板の主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の節6aと、節6aと交差する方向に設けられ、ベース板の主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の節6b3と、節6aと、節6b3の一方の端部と、の間に設けられ、ベース板の主面に対して平行な方向にみた厚みが肉薄で、折曲方向に弾性変形する変形部5a1と、を備えている。
この場合、取付穴11aは節6b3に設けられる。そのようにすれば、弾性変形がさらに容易となるため移動をさらに円滑にさせることができる。
尚、この場合、取付穴11aが変形部5a1を中心とした円弧上を移動することになるため、チャンネル方向への位置ずれが生じることになる。ただし、熱膨張量または収縮量が少ない場合に設けるようにすれば、チャンネル方向への位置ずれを少なくすることができる。
図11は、他の実施の形態に係る緩衝部を例示するための模式図である。
図11(a)に示すように、放射線検出器1dは、ベース板2dと、ベース板2dの一方の主面に設けられた放射線検出部10a、10bとを備えている。また、図11(b)に示すように、ベース板2dには放射線検出部10a、10bを装着するための取付穴11aが設けられている。また、取付穴11aは、ベース板2dの幅方向(チャンネル方向)の略中心を通る線上に設けられている。
また、ベース板2dには、後述する2次元検出器システム103(図13を参照)などに放射線検出器1dを装着するための取付穴11bが設けられている。
また、ベース板2dのスライス方向の端面近傍には緩衝部53a、53bが設けられている。そして、緩衝部53a、53bには、滑動部としてのガイド穴11cと有頭のガイドピン7が設けられている。
すなわち、緩衝部53a、53bは、滑動することで温度変動により接合部分に発生する応力を緩和する滑動部(ガイド穴11c、ガイドピン7)を備えている。また、滑動部は、ベース板2dの長手方向に沿って複数設けられ、少なくともベース板2dの長手方向の両端近傍に設けられている。
長穴状のガイド穴11cは、ベース板2dの幅方向(チャンネル方向)の略中心を通る線上に設けられている。
そして、取付穴11aに挿入した取付ネジ8を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させ、ガイド穴11cに挿入した有頭のガイドピン7を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させることで放射線検出部10a、10bがベース板11に装着されるようになっている。
また、放射線検出部10a、10bが装着される際には、放射線検出部10a、10bのスライス方向において隣り合う端面同士が互いに密着するようになっている。
また、ガイドピン7を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させた状態においても、ガイド穴11c内をガイドピン7が滑動自在となっている。すなわち、放射線検出部10a、10bとベース板2dとの接合部分の内、ベース板2dのスライス方向端面側がガイド穴11cに沿って移動可能とされている。
そのため、雰囲気温度が変動して熱膨張または収縮が生じたとしても、ガイド穴11c内をガイドピン7が滑動することができる。また、図6において例示をしたものと同様に、放射線検出部10b、10cの端面同士を密着させる側の取付穴11aは移動しない。そのため、放射線検出部10b、10c間に隙間が発生することがない。
次に、放射線検出器1の作用について例示をする。
コリメータ板15に沿って入射するX線などの放射線は、コリメータ板15同士の間に形成される空間を経てシンチレータ14に到達する。この際、コリメータ板15が配設された方向とは異なる方向から入射してくる放射線、すなわち散乱放射線は、コリメータ板15に吸収されるのでシンチレータ14に到達することはない。
シンチレータ14に到達した放射線は、放射線の強度に比例した強度を有する光に変換される。変換された光は、隔壁層17の表面、シンチレータ14と隔壁層17との界面等で反射を繰り返しながら光電変換手段12に入射される。
光電変換手段12に入射した光は、光電変換され、光の強度に比例した強度の電気信号として出力される。
前述したように、本実施の形態に係る放射線検出器1においては、雰囲気温度の変動が生じたとしても放射線検出部の位置ずれや隙間の発生を抑制することができる。そのため、X線CT装置等に備えた場合には、アーチファクトなどの発生を抑制することができ、画質を向上させることができる。
この場合、広い範囲を高速かつ高精細に撮影するために、スライス方向に配設する放射線検出部の数を増やした場合においても、放射線検出部の位置ずれや隙間の発生を効果的に抑制することができる。
次に、放射線検出器の製造方法について例示をする。
最初に放射線検出部の製造方法について例示をする。
尚、説明の便宜上、チャンネル方向に一列に溝16(コリメータ板15)が設けられる1次元検出器(1次元アレイ)の場合を例にとって説明をする。ただし、これに限定されるわけではなく、溝(コリメータ板)がマトリックス状に配列されたマルチ検出器(例えば、2次元アレイ)についても適用させることができる。
まず、放射線検出器の用途に応じて、シンチレータ14の材質を選定し、外形を切削加工してブロック体を形成する。例えば、X線CT装置に用いるシンチレータ14の材質としては、希土類酸硫化物の焼結体からなるセラミックスを例示することができる。
次に、表面と裏面、すなわち、X線入射面と光電変換手段12との接着面を、研磨機により研磨加工する。
次に、ダイヤモンドカッター等を用いて溝16の加工を行う。
この場合、1次元検出器(1次元アレイ)の場合には、チャンネル方向に1列に溝16を加工する。また、マルチ検出器の場合には、マトリクス状、例えば、2次元アレイの場合には、チャンネル方向、スライス方向にそれぞれ配列された溝を加工することになる。
次に、シンチレータ14と光電変換手段12との区画を互いに合わせるようにして、透明の接着剤を用いて接着する。
この場合、シンチレータ14の放射線が入射する側の面と対向する側の面に光電変換手段12を接着する。
次に、光電変換手段12と回路基板18とを接合し、光電変換手段12と回路基板18との配線を行う。
次に、シンチレータ14に設けられた溝16にコリメータ板15の一端を挿入するとともに、白色の接着剤を用いて接着する。
尚、前述したように、溝16に白色の接着剤等を充填して隔壁とし、この隔壁の端面に対向させるようにしてコリメータ板15を設けるようにすることもできる。すなわち、放射線検出器とは別にコリメータ板15を配設させるようにすることができる。
以上のようにして、放射線検出部が製造される。
次に、ベース板の製造について例示をする。
まず、金属板などの外形を切削加工してブロック体を形成する。
次に、前述した緩衝部、取付穴などをブロック体に形成する。
すなわち、放射線検出部との接合部分(取付穴11a)と、温度変動により接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部と、を形成する。また、取付穴11bなども適宜形成する。尚、前述したように、接合部分(取付穴11a)のうち少なくとも一部は緩衝部に形成される。尚、図11において例示をした緩衝部53a、53bのような場合には、ガイド穴11cも放射線検出部との接合部分となる。
この場合、例えば、図5などにおいて例示をした変形部5a1、5a2、5b1、5b2を有する緩衝部3a、3bなどは放電加工法により所望の形状に形成させることができる。また、図11において例示をした緩衝部53a、53bのガイド穴11cや取付穴11a、11bなどは切削加工法により形成させることができる。
以上のようにして、ベース板が製造される。
次に、ベース板に放射線検出部を装着する。例えば、図1などにおいて例示をした放射線検出器1などの場合においては、取付穴11aに挿入した取付ネジ8を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させることで放射線検出部10a、10bをベース板11に装着する。また、図11において例示をした放射線検出器1dの場合においては、取付穴11aに挿入した取付ネジ8を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させ、ガイド穴11cに挿入した有頭のガイドピン7を放射線検出部10a、10bの図示しない取付部に螺合させることで放射線検出部10a、10bをベース板11に装着する。
すなわち、少なくとも一部の接合部分においては緩衝部を介してベース板に放射線検出部を装着する。
以上のようにして、放射線検出器が製造される。
次に、本実施の形態に係るX線CT装置について例示をする。
尚、説明の便宜上、本実施の形態に係る放射線検出器1を備えたX線CT装置について例示をするが、放射線検出器1a、1b、1c、1dなどを備える場合も同様である。
図12は、X線CT装置の概略構成を例示するための模式ブロック図である。
図12に示すように、X線CT装置100は、撮影手段100aと処理・表示手段100bとを備えている。
撮影手段100aは、被検体にX線を曝射し、被検体を透過したX線を検出して投影データ(又は生データ)を取得する。撮影手段には、X線管球と2次元検出器システムとが一体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE) タイプ、リング状に多数の検出素子が併設され、X線管球のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ、電子ビームを偏向させることで電子的にX線源の位置をターゲット上で移動させるタイプ等様々なタイプがあるが、いずれのタイプでも本実施の形態に係る放射線検出器1を適用させることができる。尚、ここでは、説明の便宜上、回転/回転タイプのX線CT装置を例にとって説明をする。
図12に示すように、撮影手段100aは、X線管球101、回転リング102、2次元検出器システム103、データ収集回路(DAS)104、非接触データ伝送装置105、架台駆動部107、スリップリング108、本実施の形態に係る放射線検出器1(図13において図示をし、図12では図示を省略する)を備えている。
X線源であるX線管球101は、X線を発生する真空管であり、回転リング102に設けられている。X線管球101には、X線の曝射に必要な電力(管電流、管電圧)が高電圧発生装置109からスリップリング108を介して供給される。尚、高圧発生装置109を回転リング102に内蔵させるようにしてもよい。X線管球101は、供給された高電圧の電力により加速させた電子をターゲットに衝突させることで、有効視野領域FOV内にある被検体に向けてX線を曝射する。
尚、X線管球101と被検体との間には、X線管球101から曝射されるX線ビームの形状をコーン状(四角錐状)又はファンビーム状に整形する図示しないX線管球側コリメータが設けられている。
2次元検出器システム103は、被検体を透過したX線を検出する検出器システムであり、X線管球101に対向するようにして回転リング102に設けられている。2次元検出器システム103には、図示しない本実施の形態に係る放射線検出器1が複数取り付けられている。尚、本実施の形態に係る放射線検出器1の取り付けに関しては後述する(図13を参照)。
X線管球101及び2次元検出器システム103は、回転リング102に設けられている。この回転リング102は、架台駆動部107により駆動され、被検体の回りを回転する。
データ収集回路(DAS)104は、DASチップが配列された複数のデータ収集素子列を有し、2次元検出器システム103で検出されたデータ(以下、生データという)が入力される。そして、入力された生データを増幅処理、A/D変換処理等した後、データ伝送装置105を介して処理・表示手段100bに備えられた前処理装置106に伝送する。
架台駆動部107は、診断用開口内に挿入された被検体の体軸方向に平行な中心軸のまわりに、X線管球101と2次元検出器システム103とを一体的に回転させる等の駆動とその制御を行う。
次に、処理・表示手段100bについて例示をする。処理・表示手段100bは、前処理装置106、高電圧発生装置109、ホストコントローラ110、記憶装置111、再構成装置114、入力装置115、表示装置116、画像処理部118、ネットワーク通信装置119、データ/制御バス300を備えている。
前処理装置106は、データ伝送装置105を介して、データ収集回路(DAS)104から生データを受け取り、感度補正やX線強度補正を実行する。尚、前処理装置106によって前処理が施された生データは、「投影データ」と呼ばれる。
高電圧発生装置109は、スリップリング108を介して、X線の曝射に必要な電力をX線管球101に対して供給する。高電圧発生装置109は、高電圧変圧器、フィラメント加熱変換器、整流器、高電圧切替器等を備えている。
ホストコントローラ110は、撮影処理、データ処理、画像処理等の各種処理に関する統括的な制御を行う。
記憶装置111は、収集した生データ、投影データ、CT画像データ等の画像データを記憶する。
再構成装置114は、所定の再構成パラメータ(再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、関心部位を抽出するための閾値等)に基づいて、投影データを再構成処理することで所定のスライス分の再構成画像データを作成する。一般に、再構成処理には、コーンビーム再構成(Feldkamp法、ASSR法など)とファンビーム再構成とがあるが、いずれの方法でもよい。
入力装置115には、キーボードや各種スイッチ、マウス等が設けられており、オペレータによりスライス厚やスライス数等の各種スキャン条件が入力できるようになっている。
画像処理部118は、再構成装置114により作成された再構成画像データに対して、ウィンドウ変換、RGB処理等の表示のための画像処理を行い、表示装置116に出力する。また、画像処理部118は、オペレータからの指令に基づき、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の作成を行い、表示装置116に出力する。出力された画像データは、表示装置116においてX線CT画像として表示される。
ネットワーク通信装置119は、ネットワークを介して、他の装置やRIS(Ragiology Information System)等のネットワークシステムと種々のデータの送受信を行う。
データ/制御バス300は、各装置間を接続し、各種データ、制御信号、アドレス情報等を送受信するための信号線である。
次に、2次元検出器システム103についてさらに例示をする。
図13は、本実施の形態に係る放射線検出器1が設けられた2次元検出器システムを例示するための模式図である。
図13に示すように、2次元検出器システム103は、円弧形状の第1のサポート部材103a、第2のサポート部材103bと、第1のサポート部材103aと第2のサポート部材103bとの間に設けられる第3のサポート部材103c、第4のサポート部材103dと、第1のサポート部材103a・第2のサポート部材103bの内周側に設けられるカバー103e、第1のサポート部材103a・第2のサポート部材103bの外周側に設けられる本実施の形態に係る放射線検出器1が備えられている。
第1のサポート部材103a及び第2のサポート部材103bは、それぞれ円弧形状に形成されており、コリメータ板15を挿入するための溝103gが設けられている。この溝103gは、挿入されたコリメータ板15を含む平面内にX線焦点が存在するように、X線入射方向に沿って同ピッチで形成されている。第1のサポート部材103aと第2のサポート部材103bとは、対応する溝103gが互いに対向するように、第3のサポート部材103c、第4のサポート部材103dによって位置決め、固定されている。
カバー103eは、2次元検出器システム103の内周側形状(すなわち、第1のサポート部材103a及び第2のサポート部材103bの内周側形状)に対応できるように、チャンネル方向に沿って複数設けられている。また、カバー103eは、コリメータ板15を第1のサポート部材103a及び第2のサポート部材103bの内周側から支持する。そのため、カバー103eには、コリメータ板15の一端を挿入するための溝103iが設けられている。カバー103eには、X線に対する耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度が良好な材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂、カーボンファイバー樹脂などを用いることができる。
本実施の形態に係る放射線検出器1は、2次元検出器システム103の外周側形状(すなわち、第1のサポート部材103a及び第2のサポート部材103bの外周側形状)に対応できるように、チャンネル方向に沿って複数設けられている。
コリメータ板15は、図13に示すように、溝103g、溝103i、及び放射線検出器1に設けられた溝6に挿入され、接着剤により接着される。そのため、コリメータ板15は、その4辺が拘束された状態で固定されることになる。
次に、本実施の形態に係るX線CT装置の作用について例示をする。
診断用開口内に挿入された被検体を撮影して、所望の画像を得るにあたり、まず、入力装置115からスライス厚やスライス数等の各種スキャン条件が入力される。
X線CT装置100の運転開始とともに回転リング102が回転を開始し、同時にX線管球101より被検体に向けてX線が曝射される。
被検体を透過したX線は、被検体を挟んでX線管球101と対向するように設けられた2次元検出器システム103の放射線検出器1に到達する。
放射線検出器1には、コリメータ板15が設けられており、X線管球101の焦点方向以外から入射してくる散乱X線がカットされる。そのため、放射線検出器1の光電変換手段12には、X線管球101の焦点方向からのX線に基づく光のみが入射されることになる。
光電変換手段12に受光された光は、その強度に比例した電気信号に変換されてデータ収集回路(DAS)104に出力される。データ収集回路(DAS)104に入力された電気信号(生データ)は、増幅処理、A/D変換処理等が行われた後、前処理装置106に伝送される。前処理装置106では、伝送された生データの感度補正やX線強度補正が行われ投影データが作成される。再構成装置114では、所定の再構成パラメータに基づいて、投影データから所定のスライス分の再構成画像データが作成される。画像処理部118では、再構成画像データのウィンドウ変換、RGB処理等の表示のための画像処理が行われ表示装置116に出力される。これにより、被検体の断層像(スライス画像)が得られる。また、画像処理部118では、オペレータからの指令に基づき、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の作成も行われる。尚、生データ、投影データ、画像データ等は、記憶装置111に格納される。
以上例示をしたように、放射線検出器1が備えられるX線CT装置100においては、各区画毎のX線量を電気信号に変換し、それを演算(再構成)することにより断層画像を得ている。そのため、雰囲気温度が変動することで、放射線検出器1に設けられた放射線検出部10a、10b間に位置ずれや隙間が発生するとデータの連続性が阻害され、再構成されたCT画像にアーチファクトなどが発生して画質を劣化させる。また、広い範囲を高速かつ高精細に撮影するために、スライス方向に配設する放射線検出部の数を増やすほど温度変動に伴う影響が大きくなるおそれがある。
本実施の形態においては、放射線検出部10a、10bとベース板2との接合部分に熱膨張量または収縮量の差により発生する力を緩和する緩衝部3a、3bを設けるようにしているので、放射線検出部10a、10bの位置ずれや隙間が発生することを抑制することができる。また、チャネル方向の位置ずれをも抑制することができる。
そのため、アーチファクトなどのない良質な画像を得ることができる。また、広い範囲を高速かつ高精細に撮影するために、スライス方向に配設する放射線検出部の数を増やした場合においても、位置ずれや隙間の発生を抑制することができるので、アーチファクトなどのない良質な画像を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について例示をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、放射線検出器1、1a、1b、1c、1d、X線CT装置100が備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、放射線検出器の製造に関する条件や、接着剤の種類、加工方法などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 放射線検出器、1a 放射線検出器、1b 放射線検出器、1c 放射線検出器、1d 放射線検出器、2 ベース板、2a ベース板、2b ベース板、2c ベース板、2d ベース板、3a 緩衝部、3b 緩衝部、3c 緩衝部、3d 緩衝部、4a 緩衝領域、4b 緩衝領域、5a1 変形部、5a2 変形部、5b1 変形部、5b2 変形部、6a 節、6b1 節、6b2 節、6b3 節、6c 節、7 ガイドピン、8 取付ネジ、10a 放射線検出部、10b 放射線検出部、10c 放射線検出部、10d 放射線検出部、11a 取付穴、11b 取付穴、11c ガイド穴、33 緩衝部、43 緩衝部、53a 緩衝部、53b 緩衝部

Claims (13)

  1. ベース板と、
    前記ベース板の一方の主面側に設けられ、放射線の強度に比例した電気信号を出力する放射線検出部と、
    を備え、
    前記ベース板は、前記放射線検出部との接合部分に設けられ、温度変動により前記接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部を有することを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記緩衝部は、少なくとも前記ベース板の長手方向の両端近傍に設けられていること、を特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  3. 前記緩衝部は、前記ベース板と、前記放射線検出部と、のすべての接合部分に設けられていること、を特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出器。
  4. 複数の前記放射線検出部が長手方向の端面同士を当接させて直列に設けられ、複数の前記当接する部分のうちの少なくとも1箇所の近傍には、前記緩衝部が設けられていないこと、を特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出器。
  5. 前記ベース板の長手方向の両端近傍に設けられた緩衝部には、前記ベース板と、前記放射線検出部と、の接合のための取付穴が1つ設けられていること、を特徴とする請求項2記載の放射線検出器。
  6. 前記当接する部分の近傍に設けられた前記緩衝部には、前記ベース板と、前記放射線検出部と、の接合のための取付穴が複数設けられていること、を特徴とする請求項4記載の放射線検出器。
  7. 前記緩衝部は、弾性変形することによって前記応力を緩和する緩衝領域を有すること、を特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  8. 前記緩衝部は、第1の緩衝領域と、第2の緩衝領域と、を有し、
    前記第1の緩衝領域と、前記第2の緩衝領域と、は、前記ベース板と、前記放射線検出部と、の接合のために設けられた複数の取付穴の中心を結ぶ線分に対して略対称となる位置にそれぞれ設けられたこと、を特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  9. 前記第1の緩衝領域と前記第2の緩衝領域は、前記ベース板を貫通する複数の穴を組み合わせて形成されたことを特徴とする請求項8記載の放射線検出器。
  10. 前記緩衝領域は、
    前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の第1の節と、
    前記第1の節と交差する方向に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の第2の節と、
    前記第1の節と略平行に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の第3の節と、
    前記第2の節と略平行に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉厚の第4の節と、
    前記第1の節の第1の端部と、前記第2の節の第1の端部と、の間に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉薄で、折曲方向に弾性変形する第1の変形部と、
    前記第2の節の第2の端部と、前記第3の節の第1の端部と、の間に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉薄で、折曲方向に弾性変形する第2の変形部と、
    前記第3の節の第2の端部と、前記第4の節の第1の端部と、の間に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉薄で、折曲方向に弾性変形する第3の変形部と、
    前記第1の節の第2の端部と、前記第4の節の第2の端部と、の間に設けられ、前記ベース板の前記主面に対して平行な方向にみた厚みが肉薄で、折曲方向に弾性変形する第4の変形部と、
    を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  11. 前記緩衝部は、滑動することで前記応力を緩和する滑動部を有すること、を特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  12. X線源と、
    前記X線源から曝射され、被検体を透過したX線の強度に応じた電気信号を出力する請求項1〜11のいずれか1つに記載の放射線検出器と、
    前記X線源と前記放射線検出器とを、前記被検体の周りに回転可能とした回転リングと、
    前記放射線検出器から出力した前記電気信号に基づいて前記被検体の断層像を画像再構成する再構成装置と、
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  13. シンチレータの放射線が入射する側の面と対向する側の面に光電変換手段を固定して放射線検出部を形成する工程と、
    前記放射線検出部との接合部分と、温度変動により前記接合部分に発生する応力を緩和する緩衝部と、をベース板に形成する工程と、
    前記ベース板に前記放射線検出部を装着する工程と、
    を備え、
    前記接合部分のうち少なくとも一部を前記緩衝部に形成すること、を特徴とする放射線検出器の製造方法。
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