JP2009187001A - 反射防止構造体、反射防止構造体の製造方法、及び反射防止構造体を備えた光学装置 - Google Patents

反射防止構造体、反射防止構造体の製造方法、及び反射防止構造体を備えた光学装置 Download PDF

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和宏 山田
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晴也 笠
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Abstract

【課題】高い反射防止抑制効果を有する反射防止構造体を提供する。
【解決手段】拡散板1は、周期Pで規則的に配列された複数の微小凸部20,20,…を備えている。微小凸部20,20,…のそれぞれは、基端側から先端側に向かって先細状に形成されていると共に、隣り合う他の微小凸部20と互いの側周面21,21が交わった状態で隣接している。複数の微小凸部20,20,…で囲まれた凹部24において、複数の微小凸部20,20,…は、隣り合う微小凸部20,20,…の互いの側周面21,21,…で形成される稜線22,22,…が全て1点に集まるように近接して配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射防止構造体、反射防止構造体の製造方法、及び反射防止構造体を備えた光学装置に関するものである。
近年、光の反射を抑制する反射防止処理が表面に施された種々の光学素子が提案されている。反射防止処理としては、例えば、屈折率の比較的低い膜(低屈折率膜)や、低屈折率膜と屈折率の比較的高い膜(高屈折率膜)とを交互に積層してなる多層膜等からなる反射防止膜を表面に形成する処理が挙げられる(例えば、特許文献1等)。
しかしながら、このような低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、形成に際して蒸着法やスパッタリング法等の煩雑な工程を要する。このため、生産性が低く、生産コストが高いという問題がある。また、低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、波長依存性及び入射角依存性が比較的大きいという問題もある。
このような問題に鑑み、入射角依存性及び波長依存性の比較的小さな反射防止処理として、例えば、光学素子表面に入射光の波長以下ピッチで微小凹凸部を規則的に形成する処理が提案されている(例えば、非特許文献1等)。この処理を行うことによって、素子界面における急激な屈折率変化が抑制され、素子界面において緩やかに屈折率が変化することとなる。このため、光学素子表面における反射が低減され、光学素子内への高い光入射率を実現することができる。
特開2001−127852号公報 特表2001−517319号公報 ダニエル H.ラグイン(Daniel H. Raguin) G. マイケル モリス(G. Michael Morris)著、「アナリシス オブ アンチリフレクション ストラクチャード サーフェイス ウィズ コンティニュアス ワン ディメンジョナル サーフェイス プロフィールズ (Analysis of antireflection−structured surfaces with continuous one−dimensional surface profiles)」アプライド・オプティクス(Applied Optics)、第32巻 第14号(Vol.32,No.14)、P.2582−2598、1993年
しかしながら、複数の微小凹凸部を単純に配列しただけでは、反射防止効果が十分には発揮されない。
例えば、複数の円錐状の微小凸部を平面上に配列する場合、環状に隣接する複数の微小凸部の間の部分には平面状の部分が残ってしまい、平面上に微小凸部を敷き詰めることができない。このように平面状の部分が残ると、該平面状の部分では屈折率変化が急になるため、十分な反射防止効果が得られなくなる虞がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い反射防止抑制効果を有する反射防止構造体を提供することにある。
第1の発明は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体を対象としている。そして、上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凸部を備え、上記微小凸部のそれぞれは、基端側から先端側に向かって先細状に形成されていると共に、隣り合う他の上記微小凸部と互いの側周面が交わった状態で隣接しており、複数の上記微小凸部で囲まれた凹部において、複数の該微小凸部は、隣り合う該微小凸部の互いの側周面で形成される稜線が全て1点に集まるように近接して配置されているものとする。
上記の構成の場合、複数の上記微小凸部で囲まれた凹部において複数の該微小凸部を上記稜線が全て1点に集まるように近接して配置することによって、微小凸部それぞれの側周面が凹部に向かって細くなりながら点状に集合することになり、該凹部には平面状の部分が形成されなくなる。
第2の発明は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体が対象である。そして、上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凸部を備え、上記微小凸部のそれぞれは、基端側から先端側に向かった先細状に形成され且つその基端部が複数の平面で全周に亘って囲まれて断面多角形状に形成されていて、隣り合う他の上記微小凸部と該平面を介して隣接するように構成されているものとする。
上記の構成の場合、先細状の上記微小凸部の基端部を、全周に亘って複数の平面で囲むと共に断面多角形状に形成して、隣り合う他の上記微小凸部と該平面を介して隣接するように構成することによって、微小凸部はその基端部において、全周に亘って他の微小凸部と隣接した状態となり、複数の微小凸部で囲まれた凹部には、平面状の部分が形成されなくなる。
第3の発明は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体が対象である。そして、上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹部を備え、複数の上記微小凹部は、第1の発明の反射防止構造体を反転させた形状をしているものとする。
すなわち、第3の発明は、上記微小凹部のそれぞれが、基端側から先端側に向かって先細状に形成されていると共に、隣り合う他の上記微小凹部と互いの側周面が交わった状態で隣接しており、複数の上記微小凹部で囲まれた凸部において、複数の該微小凹部は、隣り合う該微小凹部の互いに側周面で形成される稜線が全て1点に集まるように近接して配置されているものとする。
上記の構成の場合、複数の上記微小凹部で囲まれた凸部において、微小凹部それぞれの側周面が凸部に向かって細くなりながら点状に集合することになり、該凸部には平面状の部分が形成されなくなる。
第4の発明は、所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体を対象としている。そして、上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹部を備え、複数の上記微小凹部は、第2の発明の反射防止構造体を反転させた形状をしているものとする。
すなわち、第4の発明は、上記微小凹部のそれぞれが、基端側から先端側に向かった先細状に形成され且つその基端部が複数の平面で全周に亘って囲まれて断面多角形状に形成されていて、隣り合う他の上記微小凹部と該平面を介して接合されるように構成されているものとする。
上記の構成の場合、微小凹部はその基端部において、全周に亘って他の隣接する微小凹部と接合されている状態となり、複数の微小凹部で囲まれた凸部には、平面状の部分が形成されなくなる。
本発明によれば、複数の微小凸部によって囲まれた凹部、又は複数の微小凹部によって囲まれた凸部に平面状の部分が形成されないため、屈折率の急激な変化を抑制して、反射光等の不要光の発生が十分に抑制された反射防止構造体を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、本発明を実施した拡散板を例に挙げて本発明に係る反射防止構造体の形態について説明する。しかし、本発明に係る反射防止構造体は、下記形態に限定されるものではなく、例えば、表示装置をはじめ、撮像装置、照明装置、プロジェクタ等の種々の光学機器の構成部材等であってもよい。
《発明の実施形態1》
本実施形態1に係る拡散板1は、図2に示すように、平面視略矩形状の面材であり、光を拡散透過させるもの(詳細には、以下に説明する微小凸部20によって反射が抑制される光を少なくとも拡散透過させるもの)である。本実施形態に係る拡散板1は、例えばディスプレイ等の前面に配置され、ディスプレイ表面における光の反射(外光の映り込み等)を抑制するものである。尚、拡散板1の材質は特に限定されるものではないが、樹脂製又はガラス製であってもよい。また、微粒子等が分散混入されていてもよい。
本実施形態において、拡散板1の表面10には、図3に示すように、入射光Lの波長以下の周期P(好ましくは、入射光Lのうち最も短い波長λを拡散板材料の屈折率nで除した値以下の周期、つまりP≦λ/n)で規則的に配列された複数の微小凸部20が形成されている(以下、この微小凸部20が複数形成された反射防止構造のことを「SWS」と称することがある)。この微小凸部20は、詳しくは後述するが、概略円錐状に形成されている。
こうして、拡散板1の表面10に複数の微小凸部20を配列させて形成することによって、拡散板1の表面10と空気層との間の急激な屈折率変化が抑制され、微小凸部20が形成された表面10の表層部において屈折率がなだらかに変化することとなる。その結果、拡散板1の表面10における反射が効果的に抑制される。
ここで、微小凸部20は、その高さHが表面10の各部で相互に異なるように形成されていてもよいが、作成容易性の観点から、高さHが相互に略同一となるように形成されていることが好ましい。ここで、微小凸部20の高さHとは、微小凸部20における、表面10の基準面12の法線方向(即ち、微小凸部20の長手方向)において最も離れた2点間の距離で定義され、微小凸部20が錐体状の場合、図2に示すように、錐体の頂点から最も低い部分までの距離で定義される。ここで、基準面とは、微小凸部20を含む表面10の形状から微小凸部20を高周波成分としてカットオフして得られる面のことをいう。
さらに、微小凸部20は、その錐体の底部中心と頂部とを結んでなる中心軸が相互に略平行となるように形成されていることが好ましい。この場合、射出成形による拡散板1の作製が容易となる。
ここで、微小凸部20の詳しい形状について説明する。
微小凸部20は、図1に示すように、基端側から先端側に向かって先細状になった円錐状に形成されており、その四方において他の微小凸部20,20,…と隣接している。
詳しくは、各微小凸部20は、直線状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体、即ち、円錐を基本形状としている。そして、隣り合う微小凸部20,20は、互いの側周面21,21が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面21,21が交わることによって、隣り合う微小凸部20,20の間には双曲線状の稜線22が形成される。つまり、上述の如く、各微小凸部20はその四方において他の微小凸部20,20,…と隣接しているため、各微小凸部20はその四方に4つの稜線22,22,…が形成されている。こうして、各微小凸部20に形成されている4つの稜線22,22,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凸部20は、その基端部が該4つの稜線22,22,…で囲まれている。
また、このように構成された微小凸部20,20,…のそれぞれを切り出してみると、各微小凸部20は、図4に示すように、円錐の基端部を稜線22を含む4つの平面で切断した形状となっている。詳しくは、各微小凸部20は、その基端部において、中心軸に平行な平面で切断され、双曲線と直線で囲まれた仮想切断面23が形成されている。微小凸部20の全周に亘って4つの仮想切断面23,23,…が形成されており、隣り合う仮想切断面23,23同士は、双曲線(稜線22)と直線との交点の部分で互いに繋がっている。つまり、各微小凸部20の基端部は、その全周が4つの仮想切断面23,23,…によって囲まれている。これら4つの仮想切断面23,23,…は全て同じ形状をしている。そして、隣り合う微小凸部20,20は、互いの仮想切断面23,23同士を密着させて隣接している。
このように構成された各微小凸部20は、図5に示すように、平面視で4つの上記稜線22,22,…で囲まれた正方形に形成されている。そして、隣り合う微小凸部20,20同士は正方形の一辺(即ち、稜線22)同士を密着させた状態で隣接している。
その結果、4つの微小凸部20,20,…に囲まれて4つの稜線22,22,…が集まる部分では、図6(A)に示すように、各微小凸部20の高さが高く、稜線22を介して隣り合う微小凸部20,20が隣接している部分では、図6(B)に示すように、互いの側周面21,21が交わることによって各微小凸部20の高さが低くなっている。
すなわち、微小凸部20,20,…が四方(即ち、直交する2つの方向)に配列された結果、環状に隣接する4つの微小凸部20,20,…の間に、各微小凸部20の頂点からの深さが深くなった凹部24が形成される。上述の如く、各微小凸部20の基端部が稜線22,22,…で全周を囲まれている(換言すれば、仮想切断面23,23,…で全周を囲まれている)構成においては、凹部24を囲む4つの微小凸部20,20,…のそれぞれの間に形成されている4つの稜線22,22,…が凹部24において1点に集まっている。つまり、該凹部24には、平面状の部分が形成されていない。
続いて、このように構成された微小凸部20,20,…を備えた拡散板1の製造方法について説明する。
まず、図7(A)に示すように、石英等で構成された光学基板3上にポジ型の電子線レジスト41をスピンコートした後、電子線5により微小な円形(即ち、点)が所定ピッチで配列されるように、該円形以外の部分を描画する。
次に、同図(B)に示すように、電子線レジスト41の電子線描画した部分を現像により除去する。
さらに、同図(C)に示すように、Cr又はAl等の金属42を蒸着する。このとき、電子線レジスト41上と電子線レジスト41が除去された部分の光学基板3上とに金属42が蒸着される。
最後に、同図(D)に示すように、電子線レジスト41を全て除去すると、光学基板3上に蒸着された金属42のみが残る。この金属42は、図8に示すように、平面視で微小な貫通孔43,43,…が所定のピッチで配列された形状をしている。この貫通孔43は、必ずしも円形である必要はなく、楕円形や矩形等、任意の形状を採用することができる。
この金属42を金属マスクとして使用して、以下のようにエッチングを行う。
詳しくは、該金属42が蒸着された光学基板3にエッチングを施す。
すると、図9の実線で示すように、光学基板3上の金属42が蒸着されていないところからエッチングされ、掘り下げられていく。そして、エッチングが進むと、徐々に金属42もエッチングされていき、各貫通孔43の径が拡大していく。
こうして、光学基板3には、円錐状の微小凹部31,31,…が形成されていく。やがて、貫通孔43は、その径が拡大して、図9の一点鎖線で示すように、隣り合う他の貫通孔43と繋がるが、金属42が消失するまでエッチングを継続する(図9の二点鎖線参照)。
その結果、光学基板3には、図10に示すように、複数の微小凹部31,31,…が配列された状態で形成される。各微小凹部31は、基端側から先端側に向かって先細状になった円錐状に形成されており、その四方において他の微小凹部31,31,…と隣接している。
詳しくは、各微小凹部31は、直線状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体、即ち、円錐を基本形状としている。そして、隣り合う微小凹部31,31は、互いの側周面32,32が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面32,32が交わることによって、隣り合う微小凹部31,31の間には双曲線状の稜線33が形成される。つまり、上述の如く、各微小凹部31はその四方において他の微小凹部31,31,…と隣接しているため、各微小凹部31はその四方に4つの稜線33,33,…が形成されている。こうして、各微小凹部31に形成されている4つの稜線33,33,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凹部31は、その基端部が該4つの双曲線状の稜線33,33,…で囲まれている。
こうして複数の微小凹部31,31,…は、互いに直交するX方向とY方向とに並んで配列されている。このように微小凹部31,31,…が直交する2つの方向に配列された結果、環状に隣接する4つの微小凹部31,31,…の間に1つの凸部34が形成される。上述の如く、各微小凹部31の基端部が稜線33,33,…で全周を囲まれている構成においては、凸部34を囲む4つの微小凹部31,31,…のそれぞれの間に形成されている4つの稜線33,33,…が凸部34において1点に集まっている。つまり、該凸部34には、平面状の部分が形成されていない。
つまり、光学基板3の微小凹部31,31,…は、上記拡散板1の微小凸部20,20,…の反転形状に形成されている。したがって、この光学基板3を成形型として射出成形することによって、微小凸部20,20,…が形成された拡散板1を製造することができる。
このように複数の微小凸部20,20,…に囲まれた凹部24に平面状の部分が形成されていない構成においては、図11に示す該凹部24’が平面状に形成された拡散板1’と比較して、反射率をより抑制することができる。
詳しくは、図12には、入射光Lの波長に対する反射率の相関を示している。このとき、入射角は0度であり、微小凸部20,20,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図12からわかるように、拡散板1,1’共に、可視光域である波長400nmから700nmの範囲において反射率を抑制しているが、凹部24に平面状の部分が形成されていない、即ち、表面10全体に亘って平面状の部分が形成されていない拡散板1の方が、凹部24’が平面状に形成されている拡散板1’に比べて、可視光域の全範囲において反射率をより抑制することができる。また、拡散板1の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、波長依存性が小さい。
また、図13には、入射光Lの入射角に対する反射率の相関を示している。このとき、入射光Lの波長は550nmであり、微小凸部20,20,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図13からわかるように、拡散板1,1’共に、入射角が比較的小さい領域においては、反射率を抑制しているが、凹部24に平面状の部分が形成されていない、即ち、表面10全体に亘って平面状の部分が形成されていない拡散板1の方が、凹部24’が平面状に形成されている拡散板1’に比べて、その抑制効果は大きい。
したがって、本実施形態1によれば、隣り合う円錐状の微小凸部20,20を、それぞれの側周面21,21が交わるように隣接させると共に、1つの凹部24を囲むように環状に配置された4つの微小凸部20,20,…において、互いに隣り合う微小凸部20,20の間に形成される4つの稜線22,22,…が凹部24において1点に集合するように、4つの該微小凸部20,20,…を近接して配置することによって、拡散板1には平面状の部分が形成されないため、屈折率が急激に変化する部分がなくなり、反射光の発生を十分に抑制することができる。
続いて、本実施形態1の変形例について説明する。
−変形例1−
変形例1に係る拡散板201は、微小凸部220の形状が上記微小凸部20と異なる。そこで、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、構成が異なる部分について主に説明する。
変形例1に係る微小凸部220は、図14に示すように、二次曲線状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体を基本形状としている。そして、隣り合う微小凸部220,220は、互いの側周面221,221が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面221,221が交わることによって、隣り合う微小凸部220,220の間には放物線状の稜線222が形成される。各微小凸部220はその四方において他の微小凸部220,220,…と隣接していて、各微小凸部220はその四方に4つの稜線222,222,…が形成されている。こうして、各微小凸部220に形成されている4つの稜線222,222,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凸部220は、その基端部が該4つの放物線状の稜線222,222,…で囲まれている。
このように構成された各微小凸部220は、平面視で4つの上記稜線222,222,…で囲まれた正方形に形成されている。そして、隣り合う微小凸部220,220同士は正方形の一辺(即ち、稜線222)同士を密着させた状態で隣接している。
その結果、4つの微小凸部220,220,…に囲まれて4つの稜線222,222,…が集まる部分では、図15(A)に示すように、各微小凸部220の高さが高く、稜線222を介して隣り合う微小凸部220,220が隣接している部分では、図15(B)に示すように、互いの側周面221,221が交わることによって各微小凸部220の高さが低くなっている。
すなわち、微小凸部220,220,…が直交する2つの方向に配列された結果、環状に隣接する4つの微小凸部220,220,…の間に、各微小凸部220の頂点からの深さが深くなった凹部224が形成される。上述の如く、各微小凸部220の基端部が稜線222,222,…で全周を囲まれている構成においては、凹部224を囲む4つの微小凸部220,220,…のそれぞれの間に形成されている4つの稜線222,222,…が凹部224において1点に集まっている。つまり、該凹部224には、平面状の部分が形成されていない。
このように構成された微小凸部220,220,…を備えた拡散板201は、図16に示すような、成形型203を用いて射出成形によって製造することができる。
この成形型203の製造方法は、実施形態1における成形型である光学基板3の製造方法と同様である。ただし、エッチング時の条件を変えることによって、各微小凹部231の形状を上記光学基板3の微小凹部31の形状と変えて、微小凸部220を反転させた形状に形成することができる。
以上説明してきた複数の微小凸部220,220,…に囲まれた凹部224に平面状の部分が形成されていない構成においては、微小凸部220,220,…の間に平面状に形成された構成と比較して、反射率をより抑制することができる。
詳しくは、図17には、入射光Lの波長に対する反射率の相関を示している。このとき、入射角は0度であり、微小凸部220,220,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図17からわかるように、平面状の部分がない拡散板201の方が可視光域の略全範囲において反射率をより抑制することができる。また、拡散板201の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、波長依存性が小さい。
また、図18には、入射光Lの入射角に対する反射率の相関を示している。このとき、入射光Lの波長は550nmであり、微小凸部220,220,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図18からわかるように、平面状の部分がない拡散板201の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、入射角が比較的小さな領域において、反射率をより抑制することができる。
したがって、変形例1によれば、隣り合う円錐状の微小凸部220,220を、それぞれの側周面221,221が交わるように隣接させると共に、1つの凹部224を囲むように環状に配置された4つの微小凸部220,220,…において、互いに隣り合う微小凸部220,220の間に形成される4つの稜線222,222,…が凹部224において1点に集合するように、4つの該微小凸部220,220,…を近接して配置することによって、拡散板201には平面状の部分が形成されないため、屈折率が急激に変化する部分がなくなり、反射光の発生を十分に抑制することができる。
−変形例2−
変形例2に係る拡散板301は、微小凸部320の形状が上記微小凸部20と異なる。そこで、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、構成が異なる部分について主に説明する。
変形例2に係る微小凸部320は、図19に示すように、余弦関数状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体を基本形状としている。そして、隣り合う微小凸部320,320は、互いの側周面321,321が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面321,321が交わることによって、隣り合う微小凸部320,320の間には釣鐘状の稜線322が形成される。各微小凸部320はその四方において他の微小凸部320,320,…と隣接していて、各微小凸部320はその四方に4つの稜線322,322,…が形成されている。こうして、各微小凸部320に形成されている4つの稜線322,322,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凸部320は、その基端部が該4つの稜線322,322,…で囲まれている。
このように構成された各微小凸部320は、平面視で4つの上記稜線322,322,…で囲まれた正方形に形成されている。そして、隣り合う微小凸部320,320同士は正方形の一辺(即ち、稜線322)同士を密着させた状態で隣接している。
その結果、4つの微小凸部320,320,…に囲まれて4つの稜線322,322,…が集まる部分では、図20(A)に示すように、各微小凸部320の高さが高く、稜線322を介して隣り合う微小凸部320,320が隣接している部分では、図20(B)に示すように、互いの側周面321,321が交わることによって各微小凸部320の高さが低くなっている。
すなわち、微小凸部320,320,…が直交する2つの方向に配列された結果、環状に隣接する4つの微小凸部320,320,…の間に、各微小凸部320の頂点からの深さが深くなった凹部324が形成される。上述の如く、各微小凸部320の基端部が稜線322,322,…で全周を囲まれている構成においては、凹部324を囲む4つの微小凸部320,320,…のそれぞれの間に形成されている4つの稜線322,322,…が凹部324において1点に集まっている。つまり、該凹部324には、平面状の部分が形成されていない。
このように構成された微小凸部320,320,…を備えた拡散板301は、図21に示すような、成形型303を用いて射出成形によって製造することができる。
この成形型303の製造方法は、実施形態1における成形型である光学基板3の製造方法と同様である。ただし、エッチング時の条件を変えることによって、各微小凹部331の形状を上記光学基板3の微小凹部31の形状と変えて、微小凸部320を反転させた形状に形成することができる。
以上説明してきた複数の微小凸部320,320,…に囲まれた凹部324に平面状の部分が形成されていない構成においては、微小凸部320,320,…の間に平面状に形成された構成と比較して、反射率をより抑制することができる。
詳しくは、図22には、入射光Lの波長に対する反射率の相関を示している。このとき、入射角は0度であり、微小凸部320,320,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図22からわかるように、平面状の部分がない拡散板301の方が可視光域の略全範囲において反射率をより抑制することができる。また、拡散板301の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、波長依存性が小さい。
また、図23には、入射光Lの入射角に対する反射率の相関を示している。このとき、入射光Lの波長は550nmであり、微小凸部320,320,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図23からわかるように、平面状の部分がない拡散板301の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、ほとんどの入射角において、反射率をより抑制することができる。
したがって、変形例2によれば、隣り合う円錐状の微小凸部320,320を、それぞれの側周面321,321が交わるように隣接させると共に、1つの凹部324を囲むように環状に配置された4つの微小凸部320,320,…において、互いに隣り合う微小凸部320,320の間に形成される4つの稜線322,322,…が凹部324において1点に集合するように、4つの該微小凸部320,320,…を近接して配置することによって、拡散板301には平面状の部分が形成されないため、屈折率が急激に変化する部分がなくなり、反射光の発生を十分に抑制することができる。
−変形例3−
変形例3に係る拡散板401は、微小凸部420の配置が上記微小凸部20の配置と異なる。そこで、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、構成が異なる部分について主に説明する。
変形例3に係る微小凸部420は、図24に示すように、上記微小凸部20と同様に、直線状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体、即ち、円錐を基本形状としている。そして、隣り合う微小凸部420,420は、互いの側周面421,421が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面421,421が交わることによって、隣り合う微小凸部420,420の間には双曲線状の稜線422が形成される。各微小凸部420はその六方において他の微小凸部420,420,…と隣接しているため、各微小凸部420はその六方に6つの稜線422,422,…が形成されている。こうして、各微小凸部420に形成されている6つの稜線422,422,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凸部420は、その基端部が該6つの稜線422,422,…で囲まれている。
このように構成された各微小凸部420は、図25に示すように、平面視で6つの上記稜線422,422,…で囲まれた正六角形に形成されている。そして、隣り合う微小凸部420,420同士は正六角形の一辺(即ち、稜線422)同士を密着させた状態で隣接している。
その結果、環状に隣接する3つの微小凸部420,420,…に囲まれた部分に、各微小凸部420の頂点からの深さが深くなった凹部424が形成される。上述の如く、各微小凸部420の基端部が稜線422,422,…で全周を囲まれている構成においては、凹部424を囲む3つの微小凸部420,420,…のそれぞれの間に形成されている3つの稜線422,422,…が凹部424において1点に集まっている。つまり、該凹部424には、平面状の部分が形成されていない。
このように構成された微小凸部420,420,…を備えた拡散板401は、実施形態1における光学基板3の製造方法と同様の方法で成形型を作成し、その成形型を用いて射出成形することによって製造することができる。ただし、光学基板3上に蒸着された金属42に形成された貫通孔43の配置を微小凸部420,420,…の配置に合わせて変更する必要がある。
以上説明してきた複数の微小凸部420,420,…に囲まれた凹部424に平面状の部分が形成されていない構成においては、微小凸部420,420,…の間に平面状に形成された構成と比較して、反射率をより抑制することができる。
詳しくは、図26には、入射光Lの波長に対する反射率の相関を示している。このとき、入射角は0度であり、微小凸部420,420,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図26からわかるように、平面状の部分がない拡散板401の方が可視光域の全範囲において反射率をより抑制することができる。
また、図27には、入射光Lの入射角に対する反射率の相関を示している。このとき、入射光Lの波長は550nmであり、微小凸部420,420,…の周期Pは200nm、高さHは300nmである。図27からわかるように、平面状の部分がない拡散板401の方が、平面状の部分が形成されている構成に比べて、ほとんどの入射角において、反射率をより抑制することができる。
したがって、変形例3によれば、隣り合う円錐状の微小凸部420,420を、それぞれの側周面421,421が交わるように隣接させると共に、1つの凹部424を囲むように環状に配置された3つの微小凸部420,420,…において、互いに隣り合う微小凸部420,420の間に形成される3つの稜線422,422,…が凹部424において1点に集合するように、3つの該微小凸部420,420,…を近接して配置することによって、拡散板401には平面状の部分が形成されないため、屈折率が急激に変化する部分がなくなり、反射光の発生を十分に抑制することができる。
《発明の実施形態2》
次に、本発明の実施形態2に係る拡散板501について説明する。
この実施形態2に係る拡散板501は、その表面形状が実施形態1と異なる。
詳しくは、実施形態1に係る拡散板1の表面10には微小凸部20,20,…が形成されているのに対し、実施形態2に係る拡散板501の表面510には微小凹部520,520,…が形成されている。
詳しくは、拡散板501の表面には、図28に示すように、複数の微小凹部520,520,…が規則的に配列されている。この微小凹部520,520,…は、実施形態1に係る微小凸部20,20,…の反転形状と一致する。すなわち、拡散板501の表面形状は、実施形態1に係る拡散板1の成形型である光学基板3の形状と同じである。
すなわち、各微小凹部520は、基端側から先端側に向かって先細状になった円錐状に形成されており、その四方において他の微小凹部520,520,…と隣接している。
詳しくは、各微小凹部520は、直線状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体、即ち、円錐を基本形状としている。そして、隣り合う微小凹部520,520は、互いの側周面521,521が交わった状態で隣接している。このとき、互いの側周面521,521が交わることによって、隣り合う微小凹部520,520の間には双曲線状の稜線522が形成される。つまり、上述の如く、各微小凹部520はその四方において他の微小凹部520,520,…と隣接しているため、各微小凹部520はその四方に4つの稜線522,522,…が形成されている。こうして、各微小凹部520に形成されている4つの稜線522,522,…は、互いに端部同士がつながっており、各微小凹部520は、その基端部が該4つの双曲線状の稜線522,522,…で囲まれている。
このように構成された各微小凹部520は、平面視で4つの上記稜線522,522,…で囲まれた正方形に形成されている。そして、隣り合う微小凹部520,520同士は正方形の一辺(即ち、稜線522)同士を密着させた状態で隣接している。
すなわち、微小凹部520,520,…が直交する2つの方向に配列された結果、環状に隣接する4つの微小凹部520,520,…の間に、各微小凹部520の頂点からの高さが高くなった凸部524が形成される。上述の如く、各微小凹部520の基端部が稜線522,522,…で全周を囲まれている構成においては、凸部524を囲む4つの微小凹部520,520,…のそれぞれの間に形成されている4つの稜線522,522,…が凸部524において1点に集まっている。つまり、該凸部524には、平面状の部分が形成されていない。
このように構成された微小凹部520,520,…を備えた拡散板501は、実施形態1において成形型として用いた光学基板3と同様の方法で製造することができる。すなわち、実施形態1に係る製造方法で、成形型ではなく拡散板501を製造する。さらには、そうして製造した拡散板501を基に該拡散板501を反転させた成形型を作成して、該成形型を用いて拡散板501を射出成形により製造してもよい。
以上説明してきた複数の微小凹部520,520,…に囲まれた凸部524に平面状の部分が形成されていない構成においては、微小凹部520,520,…の間に平面状に形成された構成と比較して、反射率をより抑制することができる。
したがって、実施形態2によれば、隣り合う円錐状の微小凹部520,520を、それぞれの側周面521,521が交わるように隣接させると共に、1つの凸部524を囲むように環状に配置された4つの微小凹部520,520,…において、互いに隣り合う微小凹部520,520の間に形成される4つの稜線522,522,…が凸部524において1点に集合するように、4つの該微小凹部520,520,…を近接して配置することによって、拡散板501には平面状の部分が形成されないため、屈折率が急激に変化する部分がなくなり、反射光の発生を十分に抑制することができる。
尚、微小凹部は、上記変形例1,2に係る成形型と同様の形状にしてもよい。すなわち、微小凹部の形状は、円錐に限られるものではなく、所定形状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体であれば任意の形状に形成することができる。
また、微小凹部は、上記変形例3に係る微小凸部420,420,…の成形型、即ち、微小凸部420,420,…の反転形状に形成してもよい。
さらに、上記微小凸部及び微小凹部は、回転体に限られず、側周面が曲面であれば、即ち、断面が楕円等の環状の曲線となる形状であれば、任意の形状に形成することができる。
《発明の実施形態3》
続いて、このように隣り合う先細状の微小凸部を、それぞれの側周面が交わるように隣接させると共に、複数の、互いに隣り合う微小凸部の間に形成される稜線が複数の微小凸部で環状に囲まれた凹部で1点に集合するように、複数の該微小凸部を近接して配置する構成において、微小凸部の形状と反射率との関係をシミュレーションにより算出した。
まず、複数の微小凸部の間に形成される稜線の頂部の高さに対する反射率について算出した。ここで、稜線の頂部の高さとは、該微小凸部の長手方向(中心軸方向)において最も離れた稜線上の2点間の距離で定義され、具体的には、微小凸部の底面から稜線の頂部までの微小凸部の長手方向への距離を意味する(図31(D)参照)。以下、稜線の頂部の高さを、稜線の高さともいう。
具体的には、四方に隣り合う先細状の微小凸部を、それぞれの側周面が交わるように隣接させると共に、4つの、互いに隣り合う微小凸部の間に形成される稜線が4つの微小凸部で環状に囲まれた凹部で1点に集合するように、複数の該微小凸部を近接して配置する構成を前提として、微小凸部の母線形状を変形させることで稜線の高さを変化させ、その際の反射率をシミュレーションによって求めた。
まず、頂点から底面に向かって外方に拡がった母線を中心軸回りに回転させてなる回転体であって、高さが1で幅が2の回転体を想定する。そして、該回転体の母線の形状を以下の式(1)を用いて、変化させる。
Figure 2009187001
ここで、
x:回転体の中心から幅方向への距離(ただし、−1≦x≦1)
z:回転体の高さ(ただし、0≦z≦1)
つまり、変数pを様々な値に設定することで、上記回転体の母線形状が変化する。例えば、図29に示すように、母線形状を変化させることができる。この母線形状を、幅方向及び高さ方向に拡大、縮小させることによって、母線形状を式(1)に従って変化させた回転体を様々な幅及び高さで作成することができる。
ここでは、該回転体を、図30に示すように、幅が√2となるように幅方向に縮小させる。
つまり、本実施形態では、4つの微小凸部が直交する四方に隣接し、隣り合う微小凸部の側周面でそれぞれ形成される4つの稜線が4つの微小凸部で囲まれた凹部において1点に集合するように構成されているため、図4に示すように、微小凸部の頂点から延びる母線が底面に到達するのは凹部においてのみである。かかる凹部は、図5に示すように、正方形をした、微小凸部の底面における頂点に位置する。したがって、微小凸部は、正方形の外接円(即ち、正方形の4つの頂点を通る円)を底面とする回転体を基本形状とし、その側周面を四方において切断したものである。
ここで、高さを微小凸部の高さ(全高)で規準化し(即ち、最大高さが1となる)、中心からの距離を微小凸部の周期で規準化した(即ち、微小凸部の配列方向への全幅が1となる)微小凸部を想定すると、配列方向に延びる、正方形をした底面の一辺の長さは1となる。この場合、上記外接円の直径となる底面の対角線の長さは、√2となる。
こうして、高さを微小凸部の高さ(全高)で規準化し、中心からの距離を微小凸部の周期で規準化した微小凸部の母線形状が、図30に示すように、種々想定される。
そして、かかる各種形状の母線を中心軸回りに回転させて回転体を形成し、該回転体の底面が一辺の長さが1の正方形となるように、該回転体の側周面を四方において該回転体の中心軸と平行に切断する。その結果、図31に示すような、様々な母線形状をした微小凸部620A,620B,…が作成される。
こうして、様々な母線形状の微小凸部620A,620B,…が作成されると、それぞれの微小凸部620に対する反射率を、RCWA(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法を用いたシミュレーションにより求める。
詳しくは、入射光の波長を530nm、入射角を0度とし、微小凸部620の周期を200nmとし、微小凸部620の屈折率を1.5として、微小凸部620の母線形状と高さを変えながら(詳しくは、式(1)の変数pの値を変えると共に、微小凸部620を高さ方向に拡大、縮小させながら)、RCWA法により微小凸部620の反射率を求めた。
その結果を図32に示す。図32においては、微小凸部620の母線形状を、式(1)における変数pの対数で表し、微小凸部620の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図32では、微小凸部620の母線形状の評価値としての、変数pの対数を縦軸にとって、微小凸部620の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図32からわかるように、波長に対する微小凸部620の高さが高くなるほど、また、変数pの対数が−1.0〜0.0の領域に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。また、反射率が等しい各領域は、logepの負側に拡がっている。したがって、母線形状を内方に窪ませる方が反射率を抑制することができる。例えば、微小凸部の製造時に所定の設計形状に対して許容公差を設定する上でも、母線形状を設計形状よりも内方に窪ませる側の許容公差を設定することによって、十分な反射率抑制効果を確保することができる。
ここで、図31からわかるように、微小凸部620の母線形状が変わると、稜線622の高さ((D)中の符号h)も変わる。尚、図30においては、中心軸からの距離が0.5(又は−0.5)の位置の母線の高さが、各母線形状の微小凸部620の稜線622の高さとなる。そこで、図32における、変数pの対数を、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さに変換して、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを縦軸にとって、微小凸部620の稜線622の高さ及び微小凸部620の高さに対する反射率の変化をグラフ化すると、図33に示すようになる。図33からわかるように、波長に対する微小凸部620の高さが高くなるほど、また、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さが20〜40%の領域に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
つまり、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを5〜85%であって、波長に対する微小凸部620の高さを0.4以上とすることによって、反射率を1.0%未満に抑制することができる。好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを10〜70%であって、波長に対する微小凸部620の高さを0.5以上とすることによって、反射率を0.5%未満に抑制することができる。さらに好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さが20〜40%であって、波長に対する微小凸部620の高さが0.6以上とすることによって、反射率を0.1%未満に抑制することができる。
ここで、図11に示すような、隣接する微小凸部の側周面が交わっておらず且つ、複数の微小凸部によって環状に囲まれた部分に平面部が残る構成における、微小凸部の母線形状に対する反射率をシミュレーションにより求めた。
かかる構成では、隣接する微小凸部の側周面が交わらないため、微小凸部の基本形となる回転体の直径は、微小凸部の配列方向幅と同様の1となる。そこで、図29に示す、各種母線形状を、図34に示すように、幅が1となるように幅方向に縮小させる。すると、図35に示すように、様々な母線形状の微小凸部720A,720B,…が作成される。
そして、それぞれの微小凸部720に対する反射率を、RCWA(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法を用いたシミュレーションにより求める。シミュレーションの条件は、平面部を有さない微小凸部620A,620B,…の場合と同様である。
その結果を図36に示す。図36においては、微小凸部720の母線形状を、式(1)における変数pの対数で表し、微小凸部720の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図36では、微小凸部720の母線形状の評価値としての、変数pの対数を縦軸にとって、微小凸部720の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図36からわかるように、平面部がない微小凸部620A,620B,…の場合と比べて、反射率を0.1未満に抑制できる領域が小さく、全体的に反射率抑制効果が小さい。また、例えば反射率を0.1未満に抑制できる領域は島状に形成されている。図36の横軸は、入射光の波長に対する微小凸部の高さを表しており、横軸の値の変化は、微小凸部の高さの変化であると同時に、入射光の波長の変化であると捉えることができる。つまり、反射率を所定量に抑制できる領域が横軸方向に波打つということは、反射率抑制効果に波長依存性があるということになり、可視光のように広い帯域の光が入射する環境においては、光の波長毎に反射率が異なることになってしまう。
このように平面部がある微小凸部720の結果と比較すると、平面部がない微小凸部620においては、反射率を全体的に抑制することができる。それに加えて、反射率抑制効果の波長依存性も抑制することができるため、広い帯域の光が入射する環境においても各波長について均一に反射率を抑制することができ、反射防止構造体として有効に機能させることができる。
続いて、微小凸部620の屈折率を変えて、シミュレーションを行った。
具体的には、上記シミュレーション条件の微小凸部620の屈折率を1.5から1.8に変更して、シミュレーションを行った。
その結果を図37に示す。また、縦軸を微小凸部の高さに対する稜線の高さに変換した結果を図38に示す。屈折率を1.8にした場合、図32,33に示す屈折率1.5の場合の結果と比較すると、反射率1.0%未満の領域、0.5%未満の領域、0.1%未満の領域はそれぞれ小さくなっているものの、反射率の変化の態様は同様であり、また、屈折率1.5の場合と同様に高い反射率抑制効果を有している。
さらに、上記シミュレーション条件の屈折率を2.1に変更して、シミュレーションを行った。
その結果を図39に示す。また、縦軸を微小凸部620の高さに対する稜線622の高さに変換した結果を図40に示す。屈折率を2.1にした場合、図32,33に示す屈折率1.5の結果や、図37,38に示す屈折率1.8の結果と比較すると、反射率1.0%未満の領域、0.5%未満の領域、0.1%未満の領域はそれぞれ小さくなっているものの、反射率の変化の態様は同様であり、屈折率1.5の場合と同様に高い反射率抑制効果を有している。
次に、微小凸部620の母線形状を指数関数に従って変化させながら、反射率をシミュレーションによって求める。
まず、頂点から底面に向かって外方に拡がった母線を中心軸回りに回転させてなる回転体であって、高さが1で幅が2の回転体を想定する。そして、該回転体の母線の形状を以下の式(2)を用いて、変化させる。
Figure 2009187001
ここで、
x:回転体の中心から幅方向への距離(ただし、−1≦x≦1)
z:回転体の高さ(ただし、0≦z≦1)
つまり、変数pを様々な値に設定することで、母線形状が変化する。例えば、図41に示すように、母線形状を変化させることができる。
次に、該回転体を、上述の式(1)を用いた母線形状の変形のときと同様に、幅が√2となるように幅方向に縮小させる。そして、該回転体の底面が一辺の長さが1の正方形となるように、該回転体の側周面を四方において該微小凸部の中心軸と平行に切断する。その結果、図42に示すような、様々な母線形状をした微小凸部620G,620H,…が作成される。
こうして、様々な母線形状の微小凸部620G,620H,…が作成されると、それぞれの微小凸部620に対する反射率を、RCWA法を用いたシミュレーションにより求める。
詳しくは、入射光の波長を530nm、入射角を0度とし、微小凸部620の周期を200nmとし、微小凸部620の屈折率を1.5として、微小凸部620の母線形状と高さを変えながら、RCWA法により微小凸部620の反射率を求めた。
その結果を図43に示す。図43においては、微小凸部620の母線形状を、式(2)における変数pで表し、微小凸部620の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図43では、微小凸部620の母線形状の評価値としての変数pを縦軸にとって、微小凸部620の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図43からわかるように、波長に対する微小凸部620の高さが高くなるほど、また、変数pの対数が−1.0〜1.0の領域に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
次に、変数pを微小凸部620の高さに対する稜線622の高さに変換して、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを縦軸にとって、微小凸部620の稜線622の高さ及び微小凸部620の高さに対する反射率の変化をグラフ化すると、図44に示すようになる。図44からわかるように、波長に対する微小凸部620の高さが高くなるほど、また、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さが20〜40%の領域に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
つまり、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを5〜85%であって、波長に対する微小凸部の高さを0.4以上とすることによって、反射率を1.0%未満に抑制することができる。好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さを10〜70%であって、波長に対する微小凸部620の高さを0.5以上とすることによって、反射率を0.5%未満に抑制することができる。さらに好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さが20〜40%であって、波長に対する微小凸部620の高さが0.6以上とすることによって、反射率を0.1%未満に抑制することができる。
この母線形状を式(2)に従って変化させた際の、稜線622の高さ及び微小凸部620の高さに対する反射率の関係は、母線形状を式(1)に従って変化させた際の結果とほとんど同じである(図33,44参照)。
そこで、母線形状を式(1)に従って変化させた場合と母線形状を式(2)に従って変化させた場合とで、各稜線622の高さ及び各微小凸部620の高さに対する反射率の平均値を算出すると、図45に示すようになる。この平均反射率の結果は、当然ながら、母線形状を式(1)に従って変化させた際の結果、及び母線形状を式(2)に従って変化させた際の結果とほとんど同じである。つまり、隣り合う先細状の微小凸部620を、それぞれの側周面が交わるように隣接させると共に、複数の、互いに隣り合う微小凸部620の間に形成される稜線が複数の微小凸部で環状に囲まれた凹部で1点に集合するように、複数の該微小凸部を近接して配置する構成において、微小凸部620の稜線622の高さを調節することによって、反射率を調節することができる。
つまり、平面部を有さないように側周面を交わらせて隣接される先細状の微小凸部620においては、稜線622の高さを変化させると、稜線622の頂部よりも微小凸部620の基端側の部分、即ち、複数の微小凸部620に囲まれた凹部の形状が変化すると共に、稜線622の頂部よりも微小凸部620の先端側の部分、即ち、微小凸部620の先端部分の形状が変化する。そして、微小凸部620の側周面の傾き等の形状は反射率に影響を与える。したがって、稜線622の高さが決まると、微小凸部620の先端形状や複数の微小凸部620で囲まれた凹部の形状が大体決まることになり、ひいては、反射率も決まるものと考えられる。その結果、稜線622の高さを調節することで、反射率を調節することができるものと考えられる。特に、母線の傾きが頂点に向かって単調に変化(本実施形態では単調減少)する微小凸部620においては、稜線622の高さが決まると、母線の形状にかかわらず、微小凸部620の先端形状や複数の微小凸部620で囲まれた凹部の形状は大体決まる。
詳しくは、図45に示すように、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さh及び波長に対する微小凸部620の高さZを式(3)を満たす範囲に設定することによって、反射率を抑制することができる。具体的には、微小凸部620の屈折率が1.5の場合には反射率を1.0%未満に抑制することができる。
Z≧766.38h6-2181.4h5+2454.0h4-1379.5h3+405.18h2-58.952h+3.7269 ・・・(3)
好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さh及び波長に対する微小凸部620の高さZを式(4)を満たす範囲に設定することによって、反射率を抑制することができる。具体的には、微小凸部620の屈折率が1.5の場合には反射率を0.5%未満に抑制することができる。
Z≧1538.3h6-3896.6h5+3914.8h4-1981.8h3+532.99h2-73.223h+4.5821 ・・・(4)
さらに好ましくは、微小凸部620の高さに対する稜線622の高さh及び波長に対する微小凸部620の高さZを式(5)を満たす範囲に設定することによって、反射率を抑制することができる。具体的には、微小凸部620の屈折率が1.5の場合には反射率を0.1%未満に抑制することができる。
Z≧1519.5h6-3511.4h5+3410.4h4-1736.7h3+491.06h2-75.649h+5.7326 ・・・(5)
そして、稜線622の高さは、1つの手法として、微小凸部620の母線形状を変化させることで調節することができる。
以上、稜線622の高さに対する反射率の関係について説明してきたが、続いて、微小凸部620の側周面の傾きと反射率との関係について検討する。
上記式(1)に従った種々の母線形状を有する微小凸部620の側周面は、図46に示すような傾き分布を有している。母線が内方に大きく窪んでいる微小凸部(例えば、logep=-3〜-2.5)や母線が外方に大きく膨らんでいる微小凸部(例えば、logep=1〜2)では、傾きが小さな領域(例えば、0〜10度の領域)が大きくなっている。
ここで、微小凸部620の平均傾き(=全高/(全幅/2))の1/10を傾きの小ささの指標とし、上記式(1)に従った種々の母線形状を有する微小凸部620において、側周面の傾きが平均傾きの1/10未満の領域、即ち、傾きが小さな領域を抽出すると、図47に示すようになる。尚、図47において、各微小凸部の括弧内の数値は、微小凸部620の底面積に対する、側周面の傾きが平均傾きの1/10未満の領域の底面への投影面積の比である。母線が内方に大きく窪むにつれて、あるいは、母線が外方に大きく膨らむにつれて、側周面の傾きが平均傾きの1/10未満の領域が大きくなっている。一方、図32,37,39からわかるように、母線が内方に大きく窪んだり、母線が外方に大きく膨らむと、反射率が大きくなる。つまり、側周面の傾きと反射率との間には相関があり、傾きが小さい領域の割合が大きくなると、反射率も大きくなると考えられる。したがって、傾きが小さい領域の割合を調節することで、反射率を所望の値に調節することができる。そして、傾きが小さい領域の割合は、1つの手法として、微小凸部620の母線形状を変化させることで調節することができる。
また、変数pの対数と側周面の傾きが平均傾きの1/10未満の領域の割合との関係は図48に示すようになる。つまり、図32,37,39の縦軸を図48の関係に基づいて変換すると、側周面の傾きが平均傾きの1/10未満の領域の割合及び微小凸部620の高さに対する反射率の関係を知ることができる。
尚、ここでは、微小凸部620の平均傾きの1/10を傾きの小ささの基準として採用したが、これに限られるものではない。例えば、微小凸部620の平均傾きの1/5を基準としてもよいし、側周面の絶対的な傾き(例えば、10°)を基準としてもよい。
《発明の実施形態4》
実施形態4に係る反射防止構造体では、上記実施形態1の変形例3のように、複数の微小凸部が互いの側周面を交わらせて六方に隣接している。そして、3つの微小凸部で囲まれた凹部においては3つの稜線が1点に集合している。かかる構成では、微小凸部の底面は、図25に示すように、正六角形となる。すなわち、微小凸部は、正六角形の外接円を底面とする回転体を基本形状として、底面が正六角形となるように、側周面を中心軸と平行に切断したものである。
ここで、複数の微小凸部の配列方向(即ち、正六角形の対辺が向き合う方向)の幅を1とすると、微小凸部の基本形状の錐体の直径は2/√3となる。そこで、図29に示す微小凸部の幅を2/√3となるように縮小させると、図49に示すような、各種の母線形状を想定することができる。かかる各種母線形状をした回転体の側周面を底面が正六角形となるように中心軸と平行に切断することによって、各種微小凸部が作成される。
そして、それぞれの微小凸部に対する反射率を、RCWA(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法を用いたシミュレーションにより求めた。詳しくは、入射光の波長を530nm、入射角を0度とし、微小凸部の周期を200nmとし、屈折率を1.5として、微小凸部の母線形状と高さを変えながら、RCWA法により微小凸部の反射率を求めた。
その結果を図50に示す。図50においては、微小凸部の母線形状を、式(1)における変数pの対数で表し、微小凸部の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図50では、微小凸部の母線形状の評価値としての、変数pの対数を縦軸にとって、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図50からわかるように、波長に対する微小凸部の高さが高くなるほど、また、変数pの対数が0.0に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
また、変数pの対数を微小凸部の高さに対する稜線の高さに変換して、微小凸部の高さに対する稜線の高さを縦軸にとって、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の変化をグラフ化すると、図51に示すようになる。図51からわかるように、波長に対する微小凸部の高さが高くなるほど、また、微小凸部の高さに対する稜線の高さが10〜20%に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
尚、複数の微小凸部が六方に隣接するが、隣接する微小凸部の側周面が交わっておらず且つ、複数の微小凸部によって環状に囲まれた部分に平面部が残る構成においては、図52に示すように、平面部がない微小凸部の場合と比べて、反射率を所定量に抑制できる領域が横軸方向に波打っている、即ち、反射率抑制効果に波長依存性がある。そのため、可視光のように広い帯域の光が入射する環境においては、光の波長毎に反射率が異なることになってしまう。
《発明の実施形態5》
実施形態5に係る反射防止構造体は、微小凸部820の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体ではなく、底面が方形の四角錐を基本形状としている。複数の、かかる四角錐状の微小凸部を底辺が重なり合うように四方に隣接させることによって、隣接する微小凸部820,820,…の側周面が交わり、側周面が交わることでに形成される稜線822,822,…が複数の微小凸部820,820,…に囲まれた凹部において1点に集合した反射防止構造体が形成される。こうすることで、底面の法線方向を向く平面部がない反射防止構造体を形成することができる。
このような、四角錐状の微小凸部820において、底面が正方形であって、高さを微小凸部の高さ(全高)で規準化し(即ち、最大高さが1となる)、中心からの距離をを微小凸部の周期で規準化した(即ち、正方形の一辺が1となる)微小凸部を想定し、母線(即ち、四角錐の側稜)の形状を上記式(1)に従って変化させて、図53に示すように、種々の母線形状の微小凸部820A,820B,…を作成した。
そして、それぞれの微小凸部820A,820B,…に対する反射率を、RCWA(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法を用いたシミュレーションにより求めた。詳しくは、入射光の波長を530nm、入射角を0度とし、微小凸部の周期を200nmとし、屈折率を1.5として、微小凸部820の母線形状と高さを変えながら、RCWA法により微小凸部820A,820B,…の反射率を求めた。
その結果を図54に示す。図54においては、微小凸部820の母線形状を、式(1)における変数pの対数で表し、微小凸部820の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図54では、微小凸部820の母線形状の評価値としての、変数pの対数を縦軸にとって、微小凸部820の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図54からわかるように、波長に対する微小凸部820の高さが高くなるほど、また、変数pの対数が0.0に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。また、回転体を基本形状とした微小凸部620の場合と比べて、反射率を所定量に抑制できる領域が横軸方向に多少、波打っており、反射率抑制効果に波長依存性がみられる。特に、母線が外方に膨らんでいる領域において、反射率抑制効果の波長依存性が大きい。
《発明の実施形態6》
実施形態6に係る反射防止構造体は、上記実施形態2と同様に、複数の微小凹部920,920,…が形成されている。この微小凹部920は、実施形態3に係る微小凸部を反転させたものである。つまり、母線形状を式(1)に従って変化させた回転体の側周面を、底面が正方形となるように切断した微小凸部620を反転させることで、図55に示すように、母線形状が様々な微小凹部920A,920B,…が作成される。
そして、それぞれの微小凹部920A,920B,…に対する反射率を、RCWA法を用いたシミュレーションにより求めた。詳しくは、入射光の波長を530nm、入射角を0度とし、微小凹部920の周期を200nmとし、屈折率を1.5として、微小凹部920の母線形状と高さを変えながら、RCWA法により微小凹部920A,920B,…の反射率を求めた。ここで、微小凹部920の高さとは、微小凹部920の長手方向(中心軸方向)において最も離れた2点間の距離で定義され、具体的には、最も低い部分(微小凹部920の頂部(最深部))から最も高い部分(隣接する4つの微小凹部920,920,…の間に形成された凸部)までの微小凹部920の長手方向への距離を意味する。
その結果を図56に示す。図56においては、微小凹部920の母線形状を、式(1)における変数pの対数で表し、微小凹部920の高さを入射光の波長で規準化している。すなわち、図56では、微小凹部920の母線形状の評価値としての、変数pの対数を縦軸にとって、微小凹部920の母線形状及び高さに対する反射率の変化を表している。図56からわかるように、微小凹部920の高さが高くなる(即ち、深さが深くなる)ほど、また、変数pの対数が−0.5〜0.0に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
次に、変数pを微小凹部920の高さに対する稜線922の高さに変換して、微小凹部920の高さに対する稜線922の高さを縦軸にとって、微小凹部920の稜線922の高さ及び微小凹部920の高さに対する反射率の変化をグラフ化すると、図57に示すようになる。ここで、稜線922の高さとは、上述の如く、該微小凹部920の長手方向(中心軸方向)において最も離れた稜線上の2点間の距離で定義され、具体的には、隣接する4つの微小凹部920,920,…の間に形成された凸部から稜線922の頂部までの微小凹部920の長手方向への距離を意味する(図55(D)参照)。図57からわかるように、波長に対する微小凹部920の高さが高くなるほど、また、微小凹部920の高さに対する稜線922の高さが30〜50%に近付くほど、反射率の抑制効果が大きい。
つまり、微小凹部920の高さに対する稜線922の高さを5〜90%であって、波長に対する微小凹部920の高さを0.5以上とすることによって、反射率を1.0%未満に抑制することができる。好ましくは、微小凹部920の高さに対する稜線922の高さを10〜80%であって、波長に対する微小凹部920の高さを0.6以上とすることによって、反射率を0.5%未満に抑制することができる。さらに好ましくは、微小凹部920の高さに対する稜線922の高さが20〜55%であって、波長に対する微小凹部920の高さが1.0以上であれば、反射率を0.1%未満に抑制することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、微小凸部又は微小凹部の母線形状を式(1)又は(2)に基づいて変化させているが、これに限られるものではない。様々な母線形状の微小凸部又は微小凹部に対して、上記実施形態を適用することができる。つまり、様々な母線形状の微小凸部又は微小凹部に対して、稜線の高さや側周面の傾きが小さな領域の割合を調節することによって反射率を所望の値に設定することができる。
以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、反射防止構造体及びそれを備えた光学装置について有用である。
本発明の実施形態1に係る微小凸部を示す部分斜視図である。 拡散板を示す概略斜視図である。 拡散板の断面図である。 1つの微小凸部を示す斜視図である。 微小凸部の平面図である。 微小凸部の断面図であって、(A)は図5のVIA−VIA線における断面図であり、(B)は図5のVIB−VIB線における断面図である。 拡散板を製造するための成形型の製造方法を示す模式図であって、(A)は描画工程を、(B)は現像工程を、(C)は金属蒸着工程を、(D)レジスト除去工程を示す。 金属マスクが形成された光学基板の平面図である。 光学基板がエッチングされる様子を示す模式図である。 拡散板の成形型の斜視図である。 比較例となる微小凸部の斜視図である。 波長と反射率の相関を示すグラフである。 入射角と反射率の相関を示すグラフである。 変形例1に係る微小凸部を示す部分斜視図である。 微小凸部の断面図であって、(A)は図6(A)に対応する断面図であり、(B)は図6(B)に対応する断面図である。 拡散板の成形型の斜視図である。 波長と反射率の相関を示すグラフである。 入射角と反射率の相関を示すグラフである。 変形例2に係る微小凸部を示す部分斜視図である。 微小凸部の断面図であって、(A)は図6(A)に対応する断面図であり、(B)は図6(B)に対応する断面図である。 拡散板の成形型の斜視図である。 波長と反射率の相関を示すグラフである。 入射角と反射率の相関を示すグラフである。 変形例3に係る微小凸部を示す部分斜視図である。 微小凸部の平面図である。 波長と反射率の相関を示すグラフである。 入射角と反射率の相関を示すグラフである。 実施形態1に係る微小凹部を示す部分斜視図である。 式(1)の関係を示すグラフである。 式(1)に基づいて算出された、微小凸部の母線形状を示すグラフである。 式(1)に従って母線形状を変形させた微小凸部を示す斜視図であって、式(1)の変数pが(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2、(C)はlogep=-1、(D)はlogep=0、(E)はlogep=1、(F)はlogep=2の微小凸部を示す。 微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 式(1)に基づいて算出された、平面部を有する微小凸部の母線形状を示すグラフである。 式(1)に従って母線形状を変形させた、平面部を有する微小凸部を示す斜視図であって、式(1)の変数pが(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2、(C)はlogep=-1、(D)はlogep=0、(E)はlogep=1、(F)はlogep=2の微小凸部を示す。 平面部を有する微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率1.8)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率1.8)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率2.1)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率2.1)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 式(2)の関係を示すグラフである。 式(2)に従って母線形状を変形させた微小凸部を示す斜視図であって、式(1)の変数pが(A)はp=-3、(B)はp=-2、(C)はp=-1、(D)はp=0、(E)はp=1、(F)はp=2の微小凸部を示す。 微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(2)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(2)に従って変形させた際の、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部(屈折率1.5)の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する平均反射率の関係を示すグラフである。 式(1)に従って母線形状を変形させた微小凸部の側周面の傾き分布を示すグラフであって、(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2.5、(C)はlogep=-2、(D)はlogep=-1.5、(E)はlogep=-1、(F)はlogep=-0.5、(G)はlogep=0、(H)はlogep=0.5、(I)はlogep=1、(J)はlogep=1.5、(K)はlogep=2の微小凸部に対応するものである。 式(1)に従って母線形状を変形させた微小凸部における、側周面の傾きが微小凸部の平均傾きの1/10の領域の割合を示すグラフであって、(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2.5、(C)はlogep=-2、(D)はlogep=-1.5、(E)はlogep=-1、(F)はlogep=-0.5、(G)はlogep=0、(H)はlogep=0.5、(I)はlogep=1、(J)はlogep=1.5、(K)はlogep=2の微小凸部に対応するものである。 式(1)に従って変形させた母線形状と側周面の傾きが微小凸部の平均傾きの1/10の領域の割合との関係を示すグラフである。 微小凸部を最密六方配列する場合の、式(1)に基づいて算出された、微小凸部の母線形状を示すグラフである。 微小凸部を最密六方配列する場合の、微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部を最密六方配列する場合の、微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凸部を最密六方配列する場合の、平面部を有する微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 式(1)に従って母線形状を変形させた、四角錐状の微小凸部を示す斜視図であって、式(1)の変数pが(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2、(C)はlogep=-1、(D)はlogep=0、(E)はlogep=1、(F)はlogep=2の微小凸部を示す。 四角錘状の微小凸部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凸部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 式(1)に従って母線形状を変形させた微小凹部を示す斜視図であって、式(1)の変数pが(A)はlogep=-3、(B)はlogep=-2、(C)はlogep=-1、(D)はlogep=0、(E)はlogep=1、(F)はlogep=2の微小凹部を示す。 微小凹部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凹部の母線形状及び高さに対する反射率の関係を示すグラフである。 微小凹部(屈折率1.5)の母線形状を式(1)に従って変形させた際の、微小凹部の稜線の高さ及び微小凸部の高さに対する反射率の関係を示すグラフである。
1,201,301,401,501 拡散板(反射防止構造体)
20,220,320,420,620,820 微小凸部
21,221,321,421 側周面
22,222,322,422,622 稜線
23 仮想切断面(平面)
24,224,324,424 凹部
520,920 微小凹部
521 側周面
522,922 稜線
524 凸部

Claims (11)

  1. 所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、
    上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凸部を備え、
    上記微小凸部のそれぞれは、基端側から先端側に向かって先細状に形成されていると共に、隣り合う他の上記微小凸部と互いの側周面が交わった状態で隣接しており、
    複数の上記微小凸部で囲まれた凹部において、複数の該微小凸部は、隣り合う該微小凸部の互いの側周面で形成される稜線が全て1点に集まるように近接して配置されている反射防止構造体。
  2. 所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、
    上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凸部を備え、
    上記微小凸部のそれぞれは、基端側から先端側に向かった先細状に形成され且つその基端部が複数の平面で全周に亘って囲まれて断面多角形状に形成されていて、隣り合う他の上記微小凸部と該平面を介して隣接するように構成されている反射防止構造体。
  3. 請求項1又は2に記載の反射防止構造体において、
    以下の条件式を満たす反射防止構造体;
    Z≧766.38h6-2181.4h5+2454.0h4-1379.5h3+405.18h2-58.952h+3.7269
    但し、
    h:隣り合う上記微小凸部の側周面で形成される稜線の、該微小凸部の長手方向における最も低い部分から頂部までの高さ/上記微小凸部の高さ
    Z:上記微小凸部の基端部から先端部までの、該微小凸部の長手方向への高さ/上記所定の波長
    である。
  4. 請求項3に記載の反射防止構造体において、
    上記微小凸部は、側周面の傾きが頂点に向かって単調減少している反射防止構造体。
  5. 所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、
    上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹部を備え、
    複数の上記微小凹部は、請求項1の反射防止構造体を反転させた形状をしている反射防止構造体。
  6. 所定の波長以上の光の反射を抑制する反射防止構造体であって、
    上記所定の波長以下の周期で規則的に配列された複数の微小凹部を備え、
    複数の上記微小凹部は、請求項2の反射防止構造体を反転させた形状をしている反射防止構造体。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つに記載の反射防止構造体において、
    上記側周面は、曲面で構成されている反射防止構造体。
  8. 請求項1又は2に記載の反射防止構造体において、
    上記微小凸部のそれぞれは、所定形状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体を基本形状としている反射防止構造体。
  9. 請求項5又は6に記載の反射防止構造体において、
    上記微小凹部のそれぞれは、所定形状の母線を所定の中心軸回りに回転させてなる回転体を基本形状としている反射防止構造体。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の反射防止構造体を備えた光学装置。
  11. 請求項5又は6の何れかに記載の反射防止構造体の製造方法であって、
    基板上にエッチングマスクパターンを形成する第1のステップと、
    上記基板を上記マスクパターンを介してエッチングを施す第2のステップとを備え、
    上記第2のステップにおいて、上記基板の初期面が完全に溶出する程度にエッチングを進行させる、反射防止構造体の製造方法。
JP2009003929A 2008-01-11 2009-01-09 反射防止構造体、反射防止構造体の製造方法、及び反射防止構造体を備えた光学装置 Pending JP2009187001A (ja)

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