JP2009186361A - 三次元構造体及びこれを用いた生体関連分子担持体並びに三次元構造体の製造方法 - Google Patents

三次元構造体及びこれを用いた生体関連分子担持体並びに三次元構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粒状材料が三次元に配列してなる三次元構造体であって、機械的に安定で、担持担体として様々なプラットフォームに応用可能であって、且つ、占有空間あたりの表面積の大きな三次元構造体、これを用いた生体関連分子担持体、並びに該三次元構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリスチレンビーズ等の粒状材料を、液状媒質に懸濁し、その懸濁液を支持面に液滴状にして付着させた後、懸濁液の液体成分を蒸発させ、粒状材料の各粒子を架橋体構成材料を架橋させて形成される架橋体を介して架橋させる。こうして得られた三次元構造体は、厚さ寸法領域当たりに複数個の前記粒状材料の各粒子を含み、前記架橋体が前記粒状材料の各粒子間に形成され、空隙を保ちつつ三次元に密に配列している。
【選択図】図12

Description

本発明は、微細な粒状材料を、架橋体を介して結合してなり、例えば生化学的反応・分析のための核酸、酵素、抗体、抗原、プローブ等を担持する担体等として利用できる三次元構造体、及びこれを用いた生体関連分子担持体、並びに該三次元構造体の製造方法に関する。
ポリスチレンビーズ、シリカゲルビーズ等の各種の粒状材料は、生化学的反応・分析のための核酸、酵素、抗体、抗原、プローブ等を担持する担体等として広く利用されている。試料の反応・分析系を微小領域に集約した微小分析システム(micro-total analysis systems μ-TAS)等においては、その担持担体は、微小分析システム基板上の所望の微細空間位置に配される。
例えば、下記特許文献1には、各々単一のビーズを収容する2次元的に規則的に配列された複数のビーズ固定部位と、前記ビーズ固定部位同士を結合する微細溝とを有する微細構造パターンが表面に形成された硬質基板と、弾性基板と、前記硬質基板の前記微細構造パターンが形成された表面に前記弾性基板を接触させ加圧するための手段とを備えることを特徴とするマイクロ流路ビーズアレイデバイスの発明が開示されている。
特開2007−17155号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のマイクロ流路ビーズアレイデバイスでは、基板上に微細加工を施してビーズの固定部位となる穴部を設け、この穴部にビーズを配設するので、微細穴部を加工したり、固定位置に配位しないビーズを取り除いた後、ビーズが充填された穴部に蓋をする加工をしたりしなければならず、担持担体としてのビーズの利用が、加工に煩雑な工程を要するプラットフォームに制限されてしまうという問題があった。また、10マイクロメートル以下の直径のビーズを利用するのには困難を伴うという問題があった。更に、単位スポットとなる1の穴部あたりに単一のビーズが配設されるので、ビーズ直径サイズで規定される以上に担持担体としての有効表面積を稼ぐことができなかった。
したがって、本発明の目的は、粒状材料が三次元に配列してなる三次元構造体であって、機械的に安定で、担持担体として様々なプラットフォームに応用可能であって、且つ、占有空間あたりの表面積の大きな三次元構造体を提供することにある。また、これを用いた生体関連分子担持体並びに該三次元構造体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ポリスチレンビーズ等の粒状材料を、高分子物質を含有する液状媒質に懸濁し、その分散媒を徐々に除くと該粒状材料の各粒子が自己集合して三次元に配列し、その三次元に配列した粒状材料同士を架橋することによって、機械的に安定な三次元構造体を作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1である三次元構造体は、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料を結合してなる三次元構造体であって、前記粒状材料の各粒子が、架橋体を介して結合されていることを特徴とする。
本発明の三次元構造体によれば、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料が、架橋体を介して結合しているので、粒状材料の各粒子が三次元に密に配位しつつ各粒子間に空隙を有している。したがって、粒状材料の各粒子の表面を被担持物質が結合する担持表面とすることができるので、該三次元構造体の占める空間あたりの担持担体としての有効面積がきわめて大きな三次元構造体とすることができる。また、機械的にも安定である。
本発明の三次元構造体においては、前記架橋体が、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質を含む構造体であることが好ましい。これによれば、架橋体として堅固な構造体とすることができるので、粒状材料の各粒子間に充分な空隙を保ちつつ、機械的にもより安定である。
本発明の三次元構造体においは、前記高分子物質が、蛋白質、ポリアミノ酸、核酸、及び樹脂からなる群より選ばれた少なくとも一種であることが好ましく、ウシ血清アルブミンであることがより好ましい。
本発明の第2である生体関連分子担持体は、前記三次元構造体に生体由来物質又は該生体由来物質に結合するプローブ分子が担持されていることを特徴とする。
本発明の生体関連分子担持体によれば、前記三次元構造体における粒状材料の各粒子の表面に生化学的反応・分析のための生体由来物質や、これに結合するプローブ分子が担持されているので、各粒子間の空隙においてその生体由来物質の活性を発揮させることができる。そして、高度に集積した場で酵素反応や結合反応等を行わせることができるので、高感度な反応・分析系及び/又は検出系を構築することができる。
本発明の第3である三次元構造体の製造方法は、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料を結合してなる三次元構造体の製造方法であって、液状媒質に前記粒状材料を懸濁し、該懸濁液を支持面に液滴状にして付着させる液滴形成工程と、前記懸濁液の液体成分を蒸発させ、前記粒状材料の各粒子を自己集合させて三次元に配列化させる粒子配列工程と、架橋体構成材料を架橋させて形成される架橋体を介して、前記粒状材料の各粒子を結合する架橋工程とを含むことを特徴とする。
本発明の三次元構造体の製造方法によれば、粒状材料を分散させた懸濁液を支持面に液滴状にして付着させた後に、懸濁液の液体成分を蒸発させることにより、粒状材料の各粒子が自己集合し三次元に配列化するので、粒状材料の各粒子が三次元に密に配位しつつ各粒子間に空隙を有している三次元構造となる。そして、その状態で架橋体構成材料を架橋させることにより、架橋体を介して、粒状材料の各粒子を結合することができる。それによって、機械的にも安定な三次元構造体を製造することができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記液滴形成工程において、架橋体構成材料の少なくとも一成分を含有する液状媒質に前記粒状材料を懸濁し、該懸濁液を支持面に液滴状にして付着させることができる。これによれば、その架橋体構成材料の少なくとも一成分を構成成分とする架橋体を介して粒状材料の各粒子を結合することができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記粒子配列工程を経て配列化した粒状材料の各粒子に、架橋体構成材料の少なくとも一成分を添加することができる。これによれば、その架橋体構成材料の少なくとも一成分を構成成分とする架橋体を介して粒状材料の各粒子を結合することができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記架橋体構成材料が、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質と、該高分子物質及び前記粒状材料に結合し得る架橋剤とを含むものであり、該架橋剤は、(1)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する前に添加するか、(2)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する途中に添加するか、(3)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化した後に添加するか、又は(4)予め前記高分子物質に側鎖として導入されていることが好ましい。これによれば、添加されるか、又は予め前記高分子物質に側鎖として導入された架橋剤により、その高分子物質を構成成分とする架橋体が形成され、その架橋体を介して、粒状材料を結合させることができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記架橋剤が、光反応性官能基を有し、前記架橋工程において光を照射して前記粒状材料の各粒子を結合することが好ましい。
これによれば、粒状材料の各粒子が自己集合し三次元に配列化するタイミングにあわせて光照射できるので、各粒子が配列化する前や、配列が崩れてしまった後に結合してしまうことを防ぐことができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記高分子物質が、蛋白質、ポリアミノ酸、核酸、及び樹脂からなる群より選ばれた少なくとも一種であることが好ましく、ウシ血清アルブミンであることがより好ましい。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記粒状材料が、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料であることが好ましい。これによれば、該三次元構造体の占める空間あたりの有効表面積がきわめて大きな三次元構造体とすることができる。
本発明の三次元構造体の製造方法においては、前記液滴形成工程において、インクジェット方式により、前記懸濁液を支持面に液滴状にして付着させることが好ましい。これによれば、支持面に数十マイクロメートルの位置精度で液滴状にして付着させることができるので、前記三次元構造体を所望の場所に、所望の大きさで作製することが容易である。特に、微小分析システム(micro-total analysis systems μ-TAS)に応用する場合に、基板上の所望の微細空間位置に前記三次元構造体を配置することが容易にできる。
本発明の三次元構造体によれば、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料が、架橋体を介して結合しているので、粒状材料の各粒子が三次元に密に配位しつつ各粒子間に空隙を有している。したがって、粒状材料の各粒子の表面を被担持物質が結合する担持表面とすることができるので、該三次元構造体の占める空間あたりの担持担体としての有効面積がきわめて大きな三次元構造体とすることができる。また、機械的にも安定である。
本発明の生体関連分子担持体によれば、前記三次元構造体における粒状材料の各粒子の表面に生化学的反応・分析のための生体由来物質や、これに結合するプローブ分子が担持されているので、各粒子間の空隙においてその生体由来物質の活性を発揮させることができる。そして、高度に集積した場で酵素反応や結合反応等を行わせることができるので、高感度な反応・分析系及び/又は検出系を構築することができる。
本発明の三次元構造体の製造方法によれば、粒状材料を分散させた懸濁液を支持面に液滴状にして付着させた後に、懸濁液の液体成分を蒸発させることにより、粒状材料の各粒子が自己集合し三次元に配列化するので、粒状材料の各粒子が三次元に密に配位しつつ各粒子間に空隙を有している三次元構造となる。そして、その状態で架橋体構成材料を架橋させて形成される架橋体を介して粒状材料の各粒子同士を結合させることができるので、機械的にも安定な三次元構造体を製造することができる。
本発明の三次元構造体は以下のようにして得ることができる。
すなわち、平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料を液状媒質に懸濁する。その懸濁液を支持面に液滴状にして付着させた後(液滴形成工程)、懸濁液の液体成分を蒸発させ、前記粒状材料の各粒子を自己集合させて三次元に配列化させる(粒子配列工程)。そして、架橋体構成材料を架橋させて形成される架橋体を介して、粒状材料の各粒子を結合する(架橋工程)。
架橋体構成材料は、液滴形成工程において粒状材料を懸濁する液状媒質に配合しておいてもよく、粒子配列工程を経て配列化した粒状材料の各粒子に添加することもできる。なお、粒子配列工程を経て配列化した粒状材料の各粒子に添加する場合には、三次元の配列を崩さないように添加することが重要であるので、例えばキャピラリー現象を利用して、粒状材料の各粒子間に浸透させるようにして添加することが好ましい。
架橋体構成材料としては、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質と、この高分子物質及び前記粒状材料を結合し得る架橋剤とを含むものが好ましく用いられる。この場合、液滴形成工程において、液状媒質中に高分子物質と架橋剤とを一緒に含有させてもよく、あるいは、液滴形成工程後に架橋体構成材料を添加してもよい。更に、架橋剤を予め前記高分子物質に側鎖として導入させておくこともできる。したがって、架橋剤の添加は、(1)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する前に添加するか、(2)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する途中に添加するか、(3)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化した後に添加するか、又は(4)予め前記高分子物質に側鎖として導入されるかのいずれであってもよい。
架橋体構成材料に用いる高分子物質としては、例えば、蛋白質、ポリアミノ酸、核酸、樹脂などが挙げられる。特にウシ血清アルブミンを好ましく例示できる。また、2種以上の高分子物質を併用して用いてもよい。高分子物質の平均分子量は、1,000〜1,000,000が好ましく、10,000〜150,000がより好ましく、66,000〜170,000が更に好ましい。
上記粒状材料としては、特に制限はなく、例えばポリスチレンビーズ、シリカゲルビーズ、ポリ塩化ビニルビーズ、ゼラチンビーズ、ナイロンビーズ、ポリウレタンビーズなどを用いることができる。その粒子径は、上記粒状材料の各粒子が自己集合して三次元の配列化を生じさせることができる範囲であることが必要であり、平均粒子径0.02〜10μmであることが好ましく、平均粒子径1〜7.0μmであることがより好ましく、平均粒子径2.5〜5.0μmであることが更により好ましい。
上記粒状材料を懸濁させた懸濁液を支持面に液滴状にして付着させるためには、ガラス、シリコン、PDMS(Polydimethylsiloxane)等を材料とする基板表面を支持面として用いることができる。特に、PDMS基板を用いれば、PDMSを半硬化状にしたものを上記支持面として用いた後に、完全硬化してビーズ等をPDMS基板に接着固定化できるので、好ましい。
上記粒状材料を懸濁させる液状媒質としては、上記粒状材料の各粒子を分散させることができる媒質であって、且つ、上記支持面を損傷しない媒質であれば特に制限はなく、水などを用いることができる。
上記架橋剤としては、例えば−NH基、−COOH基、−SH基、アジド基(−N基)などの官能基を有する化合物が好ましく用いられる。特に光反応性官能基であるアジド基(−N基)を有する架橋剤は、ポリスチレンビーズなどの骨格炭素部分に直接に共有結合を形成させることができるのでより好ましい。また、ホルムアルデヒド等の揮発性の架橋剤を用いれば、架橋前の構造体をその架橋剤の存在雰囲気下に曝すことで、アミノ基同士を室温下に架橋することができるので好ましい。
また、架橋体構成材料として、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質に、反応性官能基を有する架橋剤を予め側鎖として導入したものを用いることもできる。これによれば、側鎖に光反応性官能基が結合しているので、別途架橋剤を添加しなくても、光照射するだけで架橋させることができる。
架橋は、上記粒状材料と上記高分子物質との共存下、架橋剤が架橋作用を発揮させる条件にすることにより行う。例えば、アジド基を有する架橋剤であれば、光(UV)を照射してアジド基を活性化してアルキル骨格の炭素元素等と共有結合させることができる。アジド基を有する架橋剤としては、光反応性官能基を有する「光架橋剤」、ATFB-SE(4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, succinimidyl ester)、ATFB-STP ester (4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, STP ester, sodium salt)、4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzyl amine, hydrochloride、PEAS-AET (N-((2-pyridyldithio)ethyl)-4-azidosalicylamide)、benzophenone-4-maleimide、benzophenone-4-isothiocyanate、4-benzoylbenzoic acid, succinimidyl ester等を好ましく例示することができる。
また、ホルムアルデヒドを用いる場合には、ホルムアルデヒドが揮発性であるため、その存在雰囲気下に曝すことで、蛋白質のリジン残基等のアミノ基同士を容易に結合させることができ、架橋させる上記粒状材料にアミノ基を有するもの又はアミノ基を導入したものを用いることにより、架橋を実現することができる。
本発明においては、上記懸濁液の液体成分を蒸発させて除き、上記粒状材料の各粒子を自己集合させて三次元に配列化させ、架橋剤又は高分子物質に側鎖として予め導入された架橋剤の官能基による架橋反応を行わせる。したがって、上記粒状材料の各粒子が配列化する前や、配列が崩れてしまった後に結合してしまうことがないように、上記懸濁液の液体成分を蒸発させて除くタイミングと、架橋作用を発揮させるタイミングとを図ることが重要であり、架橋は、上記粒状材料と上記高分子物質との共存下、上記粒状材料の各粒子が三次元に配列化した状態で架橋剤又は高分子物質に予め導入された官能基が架橋作用を発揮させる条件にすることにより行う。
好ましい態様を挙げると、例えば、アジド基を有する架橋剤をあらかじめ上記高分子物質に共有結合させておき、その高分子物質を含有する液状媒質に粒状材料を懸濁し、その懸濁液を支持面に液滴状にして付着させ、その懸濁液の液体成分を蒸発させて除き、UVを照射してアジド基を活性化して反応させることができる。また、他の好ましい態様においては、上記粒状材料の各粒子が自己配列化した状態で、ホルムアルデヒド等の揮発性の架橋剤を雰囲気下に充満させることにより架橋をおこなうこともできる。更に、上記懸濁液の液体成分の蒸発の際には、湿度や温度を調節して、上記粒状材料の各粒子の自己配列化のタイミングを調節することができる。
以下には、本発明において、粒状材料の各粒子を、架橋剤により高分子物質を介して結合する一態様について説明する。
ここでは、まず、高分子物質としてウシ血清アルブミン(BSA)を用いる。このウシ血清アルブミン(BSA)の側鎖アミノ基に、光架橋剤であるATFB-SE (4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, succinimidyl ester)を用いて、光反応性官能基(N基;アジド基)を導入する。ウシ血清アルブミン(BSA)以外の蛋白質を用いても同様に光反応性官能基(N基;アジド基)を導入することができることは勿論である。その反応を模式的に表すと下記のように表すことができる。また、図1(a)にはその模式図を示す。
次に、上記のようにして光反応性官能基が導入された蛋白質をポリスチレンビーズ等の粒状材料に導入する。反応を模式的に表すと下記のように表すことができる。
すなわち、UV照射でN基(アジド基)を活性化し、ポリスチレンビーズ等のアルキル骨格の炭素部分等に共有結合させることができる。そして、蛋白質1分子中に2箇所以上にN基(アジド基)を導入しておけば、架橋剤により高分子物質を介して粒状材料の各粒子同士を結合することができる。図1(b)にはその架橋態様の模式図を示す。また、蛋白質同士も架橋され得るので、この場合は、蛋白質の重合体を介して粒状材料の各粒子が結合する。図1(C)にはその架橋態様の模式図を示す。
このようにして得られた三次元構造体では、構造体の厚さ寸法領域当たりに複数個の上記粒状材料の各粒子を含み、空隙を保ちつつ三次元に密に配列している。平均粒子径0.1〜10μmの粒状材料を用いた場合、その空隙はおよそ0.05〜10μmの幅となる。更に、上記高分子物質を成分として含む架橋体が上記粒状材料の各粒子間に形成されているので機械的にも安定である。
本発明においては、上記の三次元構造体に生体由来物質又は該生体由来物質に結合するプローブ分子を担持して、生体関連分子担持体とすることができる。
本発明の生体関連分子担持体によれば、生体由来物質としては、核酸、酵素、抗体、抗原等が挙げられる。また、生体由来物質に結合するプローブ分子としては、抗体エピトープ等の合成ペプチド断片、ヒスチジンTag導入蛋白質精製のためのニッケルキレート官能基、ビオチン、グルタチオン、アビジン等が挙げられる。具体的には、例えば、所定の抗原に対する特異抗体を担持しておき、ELISA法に応用することができる。また、例えば、オリゴヌクレオチドを担持しておき、相補的に結合するDNAのクローニングや定量などに応用することができる。
これらの生体由来物質又は該生体由来物質に結合するプローブ分子を上記の三次元構造体に担持するには、通常用いられる架橋方法等で行うことができる。そのための官能基として、例えば、−NH基、−COOH基、−SH基などを有する粒状材料を用いるか、粒状材料に−NH基、−COOH基、−SH基などの官能基を導入してもよく、更には、上記高分子物質として用いたものの官能基を利用するか、上記高分子物質として用いたものに官能基を導入することができる。例えば、−NH基対−COOH基を架橋するための架橋剤、又は−NH基対−SH基を架橋するための、いわゆる二官能性架橋剤等を用いることによって効率よく導入することができる。このような架橋剤としては、−NH基対−COOH基を架橋するための架橋剤として、1,1−カルボニルジイミダゾール、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび3−(3−ジメチルアミノプロピル)−1−エチルカルボジイミド・塩酸塩等、−NH2基対−SH基を架橋するための架橋剤として、N-Succinimidyl 3-(2-pyridyldithio)propionate(SPDP)、N-(8-Maleimidocapryloxy)sulfosuccinimide、N-(6-Maleimidocaproyloxy)sulfosuccinimide等が挙げられる。
なお、生体由来物質又は該生体由来物質に結合するプローブ分子が、それ自体、上記架橋体構成材料として架橋体の一部を構成していてもよい。
本発明においては、上記懸濁液を支持面に液滴状にして付着させる工程を、インクジェット方式により行うことができる。ここでインクジェット方式とは、上記高分子物質を含む液状媒質に粒状材料を懸濁した懸濁液を噴射ノズルから上記支持面に直接に吹き付けて定着させる方式をいう。従来の印刷技術では、インクジェット方式によりピコリットル単位で数十マイクロメートルの位置精度で吹き付けることも可能であるので、これを応用して、特に、微小分析システム(micro-total analysis systems μ-TAS)の基板上の所望の微細空間位置に配置される担持担体としての加工が容易に行うことができる。
図2には、本発明の三次元構造体を、PDMS(Polydimethylsiloxane)の基板上に形成したときの模式図を示す。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
<実施例1>
上述した光架橋剤、ATFB-SE (4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, succinimidyl ester)を用い、常法に従い、ウシ血清アルブミン(BSA)の側鎖アミノ基に光反応性官能基であるアジド基を導入した。
具体的には、DMSO中にATFB-SE を10mg/mlの濃度で溶解し、その0.1mlを、BSAを10mg/mlの濃度で水に溶解したもの1mlと混合し室温で1時間インキュベートした。1.5M NHOH・HCl水溶液0.1mlを添加し1時間インキュベートして反応を完全に停止させた。
上記のようにして得た光反応性官能基導入後のBSA含有反応液と、平均粒子径5μmのポリスチレンビーズ(Duke Scientific Corporation社製)を6%(w/v)の濃度で水に懸濁させたものを用いて、ビーズ濃度が1%(w/v)であり、BSA含有換算濃度が0.05mg/ml、となるように水に混合してビーズ懸濁調製液とした。
60℃で30分間焼成したPDMS(Polydimethylsiloxane)の基板を用意し、上記ビーズ懸濁調製液をその基板上にマイクロピペットで2.5μl滴下した。
湿度40%以上の容器内で24時間以上かけてゆっくり乾燥させた後、UV (254 nm)を30分間照射した後、水で3回洗浄して、PDMS(Polydimethylsiloxane)の基板上に、平均粒子径5μmのポリスチレンビーズを結合してなる三次元構造体を得た。図3にはその電子顕微鏡写真を示す。
図3に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、その空隙の一部にはビーズを架橋する構造体が形成していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例2>
上記ビーズ懸濁調製液中のBSA含有換算濃度が0.5mg/mlとなるように混合した以外は、実施例1と同様にして、三次元構造体を得た。図4にはその電子顕微鏡写真を示す。
図4に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例3>
上記ビーズ懸濁調製液中のBSA含有換算濃度が1.5mg/mlとなるように混合した以外は、実施例1と同様にして、三次元構造体を得た。図5にはその電子顕微鏡写真を示す。
図5に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例4>
上記ビーズ懸濁調製液中のBSA含有換算濃度が3.0mg/mlとなるように混合した以外は、実施例1と同様にして、三次元構造体を得た。図6にはその電子顕微鏡写真を示す。
図6に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例5>
上記ビーズ懸濁調製液中のBSA含有換算濃度が5.0mg/mlとなるように混合した以外は、実施例1と同様にして、三次元構造体を得た。図7にはその電子顕微鏡写真を示す。
図7に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例6>
上記ビーズ懸濁調製液中のBSA含有換算濃度が6.67mg/mlとなるように混合した以外は、実施例1と同様にして、三次元構造体を得た。図8にはその電子顕微鏡写真を示す。
図8に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
なお、上記実施例4〜6で得られた三次元構造体は、支持体から剥離しても構造体を維持していた。これらの三次元構造体は、内部に大表面積を有する膜素材等として有用であると考えられた。
<比較例1>
UV照射しない以外は実施例1と同様に三次元構造体の調製操作を行った。乾燥後、ビーズは基板上にとどまっていたが、水で洗浄操作を施すと配列がくずれ、2次元で配列したビーズの上に積層していたビーズの一部は流去してしまった。
<実施例7>
BSAの代わりにAnti-IgAを用いてポリスチレンビーズを結合してなる三次元構造体を作成した。
ビーズ上述した光架橋剤、ATFB-SE (4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, succinimidyl ester)を用い、常法に従い、Anti-IgAの側鎖アミノ基に光反応性官能基であるアジド基を導入した。
具体的には、DMSO中にATFB-SE を10mg/mlの濃度で溶解し、その0.1mlを、1mg/mlのAnti-IgA1mlと混合し室温で1時間インキュベートした。
上記のようにして得た光反応性官能基導入後のAnti-IgA含有反応液と、平均粒子径2.5μmのポリスチレンビーズ(Duke Scientific Corporation社製)を5%(w/v)の濃度で水に懸濁させたものを用いて、ビーズ濃度が1%(w/v)であり、Anti-IgA含有換算濃度が0.73mg/ml、となるように混合してビーズ懸濁調製液とした。
60℃で1時間焼成したPDMS(Polydimethylsiloxane)の基板を用意し、上記ビーズ懸濁調製液をその基板上にインクジェットで250滴(約160nL)吐出した。
湿度約85%の容器内で24時間以上かけてゆっくり乾燥させた後、UV (254 nm)を30分間照射した後、水で3回洗浄して、PDMS(Polydimethylsiloxane)の基板上に、平均粒子径2.5μmのポリスチレンビーズを結合してなる三次元構造体を得た。図9にはその電子顕微鏡写真を示す。
図9に明らかなように、この三次元構造体のポリスチレンビーズは、およそ0.5〜5μmの間隔をあけて略規則的に配列していた。また、この三次元構造体は、水で15回洗浄しても崩れなかった。したがって、BSAのかわりにAnti-IgAを用いても、反応場として用いるのに十分な機械的安定性があることが示唆された。
<実施例8>
ビーズを基板上に滴下・凝集(乾燥)させた後、三次元に配列したビーズ構造体の端に架橋体構成材料を滴下し、ビーズによる三次元構造の内部に架橋体構成材料を浸透させることで、三次元構造体を作成した。
まず、架橋体構成材料をビーズによる三次元構造の内部に浸透させることができるかどうかを確認する目的で、以下のような実験を行った。
平均粒子径2.5μmのポリスチレンビーズ(Duke Scientific Corporation社製)を、ビーズ濃度が5%(w/v)となるように水に懸濁し、PDMS上にインクジェットで250滴(約160nL)吐出し、乾燥させた。その顕微鏡写真を図10に示す。
図10に示すように、このビーズ構造体は、ビーズ粒子の配列が規則正しく、全体的な形もきれいであった。
上記ビーズ構造体の端から100μm離れた位置に、モデル物質として蛍光物質(10−4M Resorufin)を250滴吐出し、ビーズ構造体の中心部の蛍光強度を測定した。その結果を、図11に示す。
図11に示すように、吐出から数分で、ビーズ構造体の中心部まで蛍光物質が浸透した。したがって、この方法により、ビーズによる三次元構造の内部にまで有効に架橋体構成材料を浸透させることができることが明らかとなった。
上述した実施例1〜6におけるBSAのかわりにAnti-IgAを用いて三次元構造体を作成した。
そのために、上述した光架橋剤、ATFB-SE (4-azido-2,3,5,6-tetrafluorobenzoic acid, succinimidyl ester)を用い、常法に従い、Anti-IgAの側鎖アミノ基に光反応性官能基であるアジド基を導入した。
具体的には、DMSO中にATFB-SE を10mg/mlの濃度で溶解し、その0.1mlを、1mg/mlのAnti-IgA1mlと混合し室温で1時間インキュベートした。
他方、平均粒子径2.5μmのポリスチレンビーズ(Duke Scientific Corporation社製)を1%(w/v)の濃度で水に懸濁させたものを、60℃で1時間焼成したPDMSの基板上にインクジェットで250滴(約160nL)吐出し、湿度約85%の容器内で24時間以上かけてゆっくり乾燥させ、ビーズ構造体を得た。そして、上記光反応性官能基導入後のAnti-IgA含有反応液を、ビーズ構造体の端から100μm離れた位置に250滴吐出し、湿度約85%の容器内で24時間以上放置してビーズ構造体の内部に浸透させた後、UVを照射し,水で3回洗浄した。その結果得られた三次元構造体の顕微鏡写真を図12に示す。
<試験例1>
上記実施例7や実施例8で得られた三次元構造体は、架橋体構成材料としてAnti-IgAを用いているので、そのAnti-IgAは三次元構造体の架橋体の構成成分となっているとともに、それ自体でIgAと結合することができる。したがって、生体関連分子担持体を構成している。そこで、実施例8で得られた三次元構造体を用いて、ヒトIgAの段階希釈溶液に対するELISAを行った。また、比較のために、上記実施例8において、ビーズを滴下せず、光反応性官能基導入後のAnti-IgA含有反応液のみをPDMSの基板上に滴下し、光照射したものを調製し、同様にELISAを行った。その結果を図13に示す。
図13に示すように、ビーズを架橋した三次元構造体では,良好な抗体と抗原の結合が見られるのに対して、Anti-IgAを直接PDMS基板上に固化した場合には、シグナルが弱く、良好な抗体と抗原の結合が見られなかった。
(a)は光反応官能基を導入した蛋白質の模式図、(b)は1分子の蛋白質を介して粒状材料の各粒子が結合する架橋態様の模式図、(C)は2分子の蛋白質を介して粒状材料の各粒子が結合する架橋態様の模式図である。 本発明の三次元構造体を、PDMS(Polydimethylsiloxane)の基板上に形成したときの模式図である。 実施例1の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例2の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例3の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例4の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例5の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例6の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 実施例7の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 平均粒子径2.5μmのポリスチレンビーズの懸濁液をPDMS上にインクジェットで250滴吐出し、乾燥させたものの顕微鏡写真である。 ビーズ構造体の中心部の蛍光強度を測定した結果を示す図表である。 実施例8の三次元構造体の電子顕微鏡写真である。 ヒトIgAの段階希釈液に対するELISAの結果を示す図表である。

Claims (13)

  1. 平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料を結合してなる三次元構造体であって、前記粒状材料の各粒子が、架橋体を介して結合されていることを特徴とする三次元構造体。
  2. 前記架橋体が、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質を含む構造体である請求項1記載の三次元構造体。
  3. 前記高分子物質が、蛋白質、ポリアミノ酸、核酸、及び樹脂からなる群より選ばれた少なくとも一種である請求項2記載の三次元構造体。
  4. 前記高分子物質が、ウシ血清アルブミンである請求項2記載の三次元構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の三次元構造体に生体由来物質又は該生体由来物質に結合するプローブ分子が担持されていることを特徴とする生体関連分子担持体。
  6. 平均粒子径0.02〜10μmの粒状材料を結合してなる三次元構造体の製造方法であって、液状媒質に前記粒状材料を懸濁し、該懸濁液を支持面に液滴状にして付着させる液滴形成工程と、前記懸濁液の液体成分を蒸発させ、前記粒状材料の各粒子を自己集合させて三次元に配列化させる粒子配列工程と、架橋体構成材料を架橋させて形成される架橋体を介して、前記粒状材料の各粒子を結合する架橋工程とを含むことを特徴とする三次元構造体の製造方法。
  7. 前記液滴形成工程において、架橋体構成材料の少なくとも一成分を含有する液状媒質に前記粒状材料を懸濁し、該懸濁液を支持面に液滴状にして付着させる請求項6記載の三次元構造体の製造方法。
  8. 前記粒子配列工程を経て配列化した粒状材料の各粒子に、架橋体構成材料の少なくとも一成分を添加する請求項6又は7記載の三次元構造体の製造方法。
  9. 前記架橋体構成材料が、平均分子量1,000〜1,000,000の高分子物質と、該高分子物質及び前記粒状材料に結合し得る架橋剤を含むものであり、該架橋剤は、(1)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する前に添加するか、(2)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化する途中に添加するか、(3)前記粒状材料の各粒子が三次元に配列化した後に添加するか、又は(4)予め前記高分子物質に側鎖として導入されている請求項6〜8のいずれか1つに記載の三次元構造体の製造方法。
  10. 前記架橋剤が、光反応性官能基を有し、前記架橋工程において光を照射して前記粒状材料の各粒子を結合する請求項6〜9のいずれか1つに記載の三次元構造体の製造方法。
  11. 前記高分子物質が、蛋白質、ポリアミノ酸、核酸、及び樹脂からなる群より選ばれた少なくとも一種である請求項6〜10のいずれか1つに記載の三次元構造体の製造方法。
  12. 前記高分子物質が、ウシ血清アルブミンである請求項11記載の三次元構造体の製造方法。
  13. 前記液滴形成工程において、インクジェット方式により、前記懸濁液を支持面に液滴状にして付着させる請求項6〜12のいずれか1つに記載の三次元構造体の製造方法。
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