JP2009184106A - 磁力グラブ - Google Patents

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Abstract

【課題】加工物が磁力グラブにあるか否かを確かめる。
【解決手段】把持される加工物19に面する表面18を有するハウジング底部17の上に設けられたハウジング16を備え、ハウジング16に配置された磁石ピストン21を備え、磁石ピストン21を移動するための駆動流体用の磁石ピストン21に割り当てられた連結部31、27を備え、それによって、磁石ピストン21が第1の作動圧力を受けて動作設定位置36に移動して磁石ピストン21がハウジング底部17上またはその近くに位置し、また第2の作動圧力によって静止設定位置37に移動させられて磁石ピストン21がハウジング底部17から離れて位置するよう構成されて成る磁力グラブにおいて、検出デバイス41がハウジング16内またはその上に設けられ、その検出デバイスがハウジング16の端部側面18に加工物19が保持されているか、又は存在していないことを検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、強磁性の加工物を把持し、取り扱うための磁力グラブ(magnetic grab) であって、把持される加工物に面する表面を有するハウジング底部が設けられたハウジングを備え、ハウジング内に配置された少なくとも1つの磁石ピストン(magnetic piston) を備え、ハウジングに対しては磁石ピストンを移動するための作動流体用の少なくとも1つの連結がなされており、それによって、磁石ピストンは、第1の作動圧力によって動作設定位置に移動されると、その動作設定位置ではハウジング底部上またはその近くに配置され、磁石ピストンは、第2の作動圧力によって停止設定位置に移動されると、その停止設定位置ではハウジング底部から離れて配置される、と言う構成を有する磁力グラブに関する。
このタイプの磁力グラブは、ドイツ特許第DE19951703A1号から周知である。加工物の把持および移送のために、磁石ピストンはハウジング底部に当接するように作動圧力を受ける。これによって強磁性の加工物の磁化が生じ、その加工物は磁気保持力によってハウジングの底部表面に固定される。移送に続き、磁石ピストンがハウジング底部から離れた位置に移動するように圧力パルスが磁石ピストンに作用し、それによって磁界が弱められ、加工物が降ろされ、または解放できる。
そのような磁力グラブは、好ましくは加工物と共に使用され、その加工物は必要とされるものまたはそれまでの処理により、多くの穴、貫通部、変形、および/またはたとえば格子構造などの複雑な幾何学的な形状を有する。磁石ピストンの移動は閉鎖空間内で行われ、加工物は磁力によって保持されるので、個々の圧力パルス、または圧力サージは加工物を把持または降ろすことができるようにするために十分である。したがって、そのような磁力グラブは低いエネルギーで動作できる。そのような磁力グラブの欠点は、加工物が受け取られたか否か、またはそれが移送の際に失われたかどうかの自動認識ができないことにある。自動化の発展に合わせて、そのような作業状況を監視することが望ましくかつ必要でもある。
ドイツ特許DE19951703A1
したがって本発明の目的は、以前の作動原理を維持しながら、加工物が磁力グラブにあるか否かを確かめるために、独立の状況認識が可能になるように、段落0001で述べたタイプの磁力グラブを改良することである。
この目的は、ハウジングに、その底部表面に加工物が保持されているか、又は存在していないのかを検出する少なくとも1つの検出デバイスを設けることによって本発明に従って達成される。
加工物の保持または加工物が存在しないことを検出するために、磁力グラブに割り当てられ、ハウジング内またはその上に設けられた少なくとも1つの検出デバイスにより、能動的な工程監視がそのような磁力グラブで可能になるという利点が得られる。それによって、工程の信頼性を向上できる。したがって、磁力グラブ内またはその上のこの少なくとも1つの検出デバイスにより、磁化可能な加工物が把持され、それが磁力グラブによって保持されたかどうか、およびそのような加工物が移送の際、または取り扱い動作中に失われたかどうか認識することが可能になる。したがって、取り扱われる加工物の状態の認識が可能になる磁力グラブが提供される。
本発明の有利な実施形態によれば、少なくとも1つの検出デバイスそれ自体が、作動的な動作位置にあるか又は非作動的な動作位置にあるかに応じて作動流体の作動圧力を判定するようになされる。検出デバイスのかかる構成によって、検出デバイスの位置が、作動的な動作位置と非作動的な動作位置との間で変化する場合に、作動流体の作動圧力またはその変化を決定し、以前の動作方法および以前の磁力グラブの構造が維持できる。好ましくは作動的な動作位置に検出デバイスがあることから検知される、獲得されて一定に維持される作動圧力、または、好ましくは非作動的な動作位置に検出デバイスがあることから検知される、変化する作動圧力が、各時点での支配的な状態を検出および監視するために測定される。したがって、1つまたは複数の磁力グラブを有するような、従前の取り扱いデバイスで実現された配置および構造も維持できる。
本発明の有利な実施形態によれば、磁石ピストンを動作設定位置に移動するために、作動圧力、特に負圧(underpressure) ないし真空が適用され、そして検出デバイスは、加工物の把持または取り扱いの間に適用された当該作動圧力を維持するようになされる。したがって、磁石ピストンの動作位置へのリフト動作を作動させ、同時に、またはそれに続いて動作位置をとるための作動流体の実際に支配的な作動圧力を介して、強磁性の加工物の存在に対する検出を可能にすることができる。加圧が作動圧力として供給された場合に同じことが当てはまる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、磁石ピストンを動作設定位置に移動するために、作動圧力として負圧または真空が適用され、加工物が存在しない、加工物を解放する、または加工物を降ろす場合には作動圧力を減らすようになされる。したがって、磁石ピストンを作動させるための作動流体の作動圧力を介して、さらなる状況認識または状況認識の変化が検出できる。加圧が作動圧力として供給された場合に同様のことが当てはまる。
本発明の有利な実施形態によれば、検出デバイスが磁力グラブのハウジングに配置され、磁石ピストンとハウジングの間に形成される閉鎖空間に割り当てられる。したがって、磁力グラブのハウジングの全体寸法が一定であることにより、以前の配置またはモジュール寸法の配置での複数の磁力グラブを有する取り扱いデバイスの配置が維持できる。たとえば複数の磁力グラブを有する取り扱いデバイスの各磁力グラブに少なくとも1つの検出デバイスがあることにより、作動的な磁力グラブの合計および作動的な磁力グラブの位置を要求することによって必要最小限の保持力を監視することが可能になる。特に加工物の上に均等に分配された適切な配置での最小限の数の検出デバイスが、それぞれの作動圧力に関する適切な信号を送ると同時に、磁力グラブによる加工物の移送に関する必要最小限の保持力が利用可能になる。
本発明の好ましい別の実施形態では、少なくとも1つの検出デバイスが、移動可能な磁石ピストンに一体化されることが行われる。したがって、検出デバイスは、磁石ピストンが取り扱い過程を行うために、実際に同様に動作設定位置に移動した後にしか使用されない。
本発明の別の有利な実施形態によれば、検出デバイスは、磁力的に作動可能なバルブ装置として構成される。作動流体によって作動圧力を受けることになるピストン・チャンバと、さらなる作動圧力を受け得る反対側の動作チャンバとの間で磁石ピストンの通路を制御する磁力的に作動可能なバルブ装置として構成されるようになされる。これによって、磁力グラブが、たとえば真空または圧搾空気などの作動流体の作動圧力によって作動できるようになり、加工物の保持力が磁力によって実現され、同様に検出デバイスの作動が作動流体の作動圧力にかかわらず磁力によってもたらされる。
磁力的に作動可能なバルブ装置として有利に構成された検出デバイスは、バルブ・シートを有するバルブ支持部、およびバルブ当たり面を有し、その中に移動可能に配置された制御バルブを備える。バルブ装置の作動的な動作位置では、バルブ当たり面はバルブ・シートに当接し、磁力把持器のハウジング内で動作チャンバとピストン・チャンバの間の通路を閉じる。それにより、リフト動作に基づいて作動的および非作動的な動作位置に移動できる、容易に作動可能なバルブ装置を得ることができる。
バルブ装置はさらに有利な実施形態によれば、制御バルブが、ハウジング底部に面する端部に、少なくとも1つの永住磁石を有するようになされる。加工物が把持され、磁力ピストンがその動作設定に配置されると、生じる磁力によって制御バルブが通路を閉じ得る。ピストン・チャンバ内の作動圧力、特にピストン・チャンバの適用された負圧または適用された真空は、一定に保たれる。この状態は好ましくは、少なくとも1つのセンサによって検出および測定される。それによって、取り扱いの間の安全基準が満たされる。移送の際の加工物の解放から生じる変化の状態が、その直後に、たとえば取り扱いデバイスの移送動作の停止などの適切なさらなるステップが開始できるように、作業ステップの変化により認識できる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、検出デバイスの制御バルブが非作動的な動作位置でエネルギー蓄積要素によって保持され、バルブ・シートに対して持ち上げられるようになされる。この非作動的な動作位置により、検出デバイスの領域で加工物がハウジングの底部表面に全く割り当てられない限り、真空または負圧が維持されないようにする。螺旋または圧縮ばねとして構成されることが好ましいエネルギー蓄積要素は、加工物がハウジングの底部表面に割り当てられると同時に制御バルブの少なくとも1つの永久磁石に作用する磁気保持力に比べて、より少ないばね力を有する。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの案内部分が制御バルブとバルブ支持部の間に設けられる。これによって、バルブ支持部での制御バルブの直接的な案内を与えることができる。したがって、バルブ支持部での構造的に単純で傾きのない受け取りが実現される。
さらに、バルブ・シートと制御バルブの永久磁石との間に案内部分が設けられ、それは少なくとも1つのチャネル形の窪みを有し、動作チャンバとピストン・チャンバの間の通路の部分を形成する。この構成によって、構成要素の数が少ない、整然としてコンパクトな構成がもたらされる。それによってフェイル・セーフ動作が得られる。
さらに、磁石ピストンが動作設定位置に移動され、加工物をハウジング底部の端部表面に配置するために加工物が磁化された場合、制御バルブがその永久磁石の磁力によって作動的な動作位置に移動できるようになされることが好ましい。制御バルブ、特に制御バルブに設けられるバルブ当たり面は、バルブ・シートに当接し、ピストン・チャンバと動作チャンバの間の通路を閉じる。外部環境に連結できることが好ましいハウジングの動作チャンバを通って、アフターフローとして周囲空気が全く流れることができず、動作チャンバ内で得られる作動圧力がピストン・チャンバ内で得られる作動圧力の影響を受ける可能性もなく、磁石ピストンをその動作位置に移動するためにピストン・チャンバに適用された作動圧力が維持される。したがって、ハウジング底部の表面にある加工物の状態が認識される。
さらに、閉じられたバルブ装置または作動的な動作位置の制御バルブと、ハウジング底部に面する永久磁石の底部表面が接触するようになされることが好ましい。したがって、バルブ・シートを閉じるために最大の保持力を制御バルブに作用させることができる。
バルブ装置の別の有利な実施形態によれば、制御バルブの開き行程の制限および調整のために、キャップが設けられ、それがバルブ支持部に締結され、好ましくは絞りを備える。
検出デバイスの別の有利な実施形態によれば、バルブ支持部、制御バルブ、および介在するエネルギー蓄積要素、ならびにキャップを備えるバルブ装置が、予め組み立てられたユニットとして、ハウジングまたは磁石ピストンに挿入できるようになされる。それによって、特定の用途に応じて、異なる強度の永久磁石を有する制御バルブ、および/または様々な寸法の絞りを有するキャップを備えることができる個々のユニットを設けることができるように、磁力グラブのモジュール構成が可能になる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、検出デバイスとハウジングからの関連付けられた連結部との間に、作動流体の供給および排出のために連結ラインが形成される。磁力グラブに複数の検出デバイスが設けられる場合に、これによって各検出デバイスが個々に作動可能になる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、作動圧力の維持または作動圧力の変化が、少なくとも1つのセンサによって検出可能であるようになされる。この少なくとも1つのセンサは、好ましくは個々の磁力グラブから離れたバルブ・バンク(valve bank)に設けられる。バルブ・バンクは、多数の圧力ラインに連結され、それは磁力グラブの空気的な連結部、ならびに制御および測定デバイスの信号ラインにつながる。各圧力ラインは、センサによって支配的な作動圧力に関して調査され、監視される。特に圧力センサとして構成されたそのようなセンサにより、この追加の情報の迅速かつ容易な測定が可能になる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、複数の検出デバイスがハウジング上またはその中に設けられ、それによってハウジングの表面のセクションごとの検出が可能になる。したがって、ハウジングの表面の個々の領域が監視でき、その他の領域は監視できない。このセクションごとの監視により、それぞれの磁力グラブに対する加工物の位置についてのさらなる情報を得ることが可能になる。
本発明、ならびに別の有利な実施形態およびその改善が、図面に示される例を参照して下記により詳細に記述および説明される。説明および図面から収集される特徴が、個々にそれ自体で、または複数の任意の組合せで本発明により適用できる。
磁力グラブの概略側面図である。 図1の線I−Iに沿った磁力グラブの概略全断面図である。 図1の線II−IIに沿った磁力グラブの概略断面図である。 作動的な動作位置で一体化された検出デバイスをその中に有する、磁力グラブの磁石ピストンの概略的に拡大された詳細図(図4a)、および、非作動的な動作位置で一体化された検出デバイスをその中に有する、磁力グラブの磁石ピストンの概略的に拡大された詳細図(図4b)である。
図1は、磁力グラブ11の概略側面図を示す。磁力グラブ11は、ネック12を備え、そのネック12は、ロボット・アームまたは取り扱いデバイスに締結するための締結デバイス14を有する。好ましくはカップ形のハウジング16には、ハウジング底部17が設けられ、それはたとえばハウジング16にねじ込まれる。このハウジング底部17は表面18を有し、それはたとえば強磁性プレートとして示される、把持される加工物19によって当接される。
図2には、磁力グラブ11の図1の線I−Iに沿った断面図が示される。ハウジング16内で、磁石ピストン21が上下に移動できるように案内される。磁石ピストン21は案内リング22を備え、その中に磁石ピストン21の上方の動作チャンバ24と、および磁石ピストン21とハウジング底部17の間にあるピストン・チャンバ26とを分離するシール23が配置される。2つのチャンバ24、26の大きさは、ハウジング16内の磁石ピストン21の位置との逆の関係で定義される。動作チャンバ24は、貫通ボア27によって外部環境に連結される。たとえば、動作チャンバ24の汚染から保護するスクリーン28は、貫通ボア27に設けることができる。ピストン・チャンバ26は連結部31、特に空気的な連結部に連結され、複数の制御バルブ30を有するバルブ・バンク33につながる圧力ライン32がそこに連結される。バルブ・バンク33を介して、個々の圧力ライン32は、制御バルブ30の作動によって動作圧力に曝される。各圧力ライン32に対して、好ましくはセンサ35が割り当てられ、それは圧力ライン32の作動圧力を監視する。センサ35によって検出された信号は、測定のため、また磁力グラブ11の制御のために測定ユニットに送られる。
図3は、図1の線II−IIに沿った磁力グラブ11の概略断面図を示す。磁石ピストン21は、ハウジング底部17に面する底面に、少なくとも1つの永久磁石34を収容する。好ましくは、個々のセグメントとして存在する複数の永久磁石34が互いに割り当てられる。
図2に表されたピストン内での磁石ピストン21の位置決め、すなわち動作設定位置36に関して、作動圧力、特に負圧または真空が連結部31を介してピストン・チャンバ26に適用される。磁石ピストン21は、好ましくは圧力ライン32に連結されるピストン・チャンバ26が閉鎖空間を形成するように、シール23によってハウジング16から密封される。作動圧力が適用された結果、磁石ピストン21がより低い位置に移動される。ここで永久磁石34は、スペーサ要素35、特にスペーサ・リングによって短いが定められた距離を置いて保たれる。あるいは、少なくとも1つの永久磁石34は、ハウジング底部17に載ることができる。加工物19の磁化の結果、磁気保持力が少なくとも1つの永久磁石31と強磁性の加工物19の間に作用し、加工物19がこの磁気保持力のみによって保持され、ハウジング底部17に対して配置される。磁石ピストン21のこの設定位置では、さらなる作動圧力、特に周囲圧力が動作チャンバ24内で得られる。加工物19を降ろすために、負圧または真空(の程度)が低減され、または圧力パルスがピストン・チャンバ26に導入され、それによって磁石ピストン19が、ハウジング底部17、すなわち静止設定位置37(破線で概略的に表される)に対して持ち上げられた位置に押しやられる。したがって、磁石ピストン21の動作が閉じたピストン・チャンバ26内で行われ、すなわち大きな体積の圧搾された空気および真空の流れが全く供給される必要がない。
図2の例示の実施形態によれば、磁力グラブ11は検出デバイス41を有し、例としてそれは磁石ピストン21に一体化される。磁力グラブ11の単純な実施形態では、検出デバイス41の準備が実施される。あるいは、複数の検出デバイス41を設けることもでき、その場合、ハウジング16は検出デバイス41の数に従って、少なくとも1つの検出デバイス41を有する磁石ピストンがそれぞれ閉鎖空間に配置されるために有利に隔壁を有する。図2に示されるこの検出デバイス41は、図4aおよび図4bではそれぞれの動作位置で概略的に拡大されて示され、これらの図4aおよび図4bを参照してより詳細に説明される。
加工物19とは反対側に位置する、図4aにおける検出デバイス41は、作動的な動作位置42にある。一方で、図4bにおける検出デバイス41は、非作動的な動作位置43で表される。検出デバイス41は、磁力的に作動可能なバルブ装置を備える。これは、バルブ支持部45、その上に軸方向に移動可能に配置された制御バルブ46、バルブ支持部45と制御バルブ46の間に作用するエネルギー蓄積要素47、およびキャップ48からなる。エネルギー蓄積要素47はバルブ支持部45のショルダ49上に支持され、制御バルブ46を基本的に非作動的な動作位置43に保持し、そこで制御バルブ46の端面51をキャップ48に当接させる。この非作動的な動作位置43では、制御バルブ46のバルブ当たり面52がバルブ支持部45のバルブ・シート53に対して持ち上げられる。その結果、バルブ支持部が開く。
動作チャンバ24にある作動流体は、キャップ48内の絞り56、ならびに長手方向のダクト57を介して、およびその両方から横断方向のダクト58を介して流れることができ、それは分岐してバルブ当たり面52に達し、また案内部分61の少なくとも1つのチャネル形状の窪み59を介してピストン・チャンバ26に達する。案内部分61は、たとえばカラー62として構成され、バルブ支持部45のシェル表面63上に作用する。好ましくは、制御バルブ46の傾斜のない装着を可能にするために、キャップ48とバルブ・シート53の間に、別の案内部分61が設けられる。制御バルブ46を非作動的な動作位置43に配置するように、好ましくは螺旋ばね、圧縮ばね、またはエラストマ要素として構成されるエネルギー蓄積要素47は、カラー62上に支持できる。
ハウジング底部17に向かって面する制御バルブ46の端部に、たとえば永久磁石66が設けられる。ハウジング底部に面する永久磁石66の端面67とハウジング底部17それ自体との間に、作動的な動作位置42に移動するための制御バルブ46の持ち上げ動作と大きさが等しく、またはそれより小さい間隙が設けられる。
ピストン・チャンバ26は、概略的に表される連結ライン69によって連結部31に連結される。この連結ライン69は、たとえば図3に概略的に表されるように、2つの相互に隣接する永久磁石34の間の間隙またはクリアランス、たとえばライン71、および連結部31につながるダクト部分70によって形成できる。
磁力グラブ11によって保持される加工物19の検出デバイス41による認識および監視は、以下のように実現される。磁力グラブ11が、取り扱われる加工物19に対して位置決めされる。同時に、磁石ピストン21が動作設定位置36に移動されるように、負圧または真空がピストン・チャンバ26に適用される。次に、加工物19が磁化され、磁気保持力によってハウジング16の表面18に保持される。同時に、検出デバイス41の制御バルブ46の永久磁石66が磁化される。エネルギー蓄積要素47の反対の力よりも大きな磁力により、検出デバイス41、特に制御バルブ46が作動的な動作位置42に移動される。ここで、バルブ当たり面52がバルブ・シート53に当接する。したがって、ピストン・チャンバ26内に適用される作動圧力、特に負圧または真空が維持される。ピストン・チャンバ26内の作動流体の支配的な作動圧力を検出するセンサ35を介して、圧力の低下が全くないこと、すなわち加工物19がハウジング16の表面18に接着し、磁力グラブ11によって把持されていることを確認することが可能である。加工物19はハウジング16の表面18に対して部分的にしか当接しないので、第2の検出デバイス41が非作動的な動作位置23になる。周囲の圧力が貫通ボア27を介して動作チャンバ24に入り、通路、すなわち制御バルブ46および開いたバルブ・シート53の長手方向および横断方向のダクト57、58からピストン・チャンバ26に通じる経路を介して通ることができるので、検出デバイス41が非作動的な動作位置にあるときに開く、動作チャンバ24とピストン・チャンバ26の間の通路は、ピストン・チャンバ26内の作動流体の適用される作動圧力、すなわち負圧または真空を変える。これから、加工物19がハウジング16の表面18に全く割り当てられず、またはそれに当接していないことが推定される。
磁力グラブ11による加工物19の移送の間、加工物19がハウジング16の表面18から離脱する場合があると、検出デバイス41が作動的な動作位置42からエネルギー蓄積要素47によって非作動的な動作位置43に移動され、センサ35がピストン・チャンバ26内の作動流体の作動圧力が維持されず変化していることを認識する。これは、加工物19が失われたことを意味する。
したがって、この検出デバイス41によって、加工物19が受け取られ移送され、または受け取られず、あるいは受け取られずまたは移送の際失われたかどうかについて、作動流体の作動圧力を監視することを通して、状況認識が可能になる。
11 磁力グラブ、12 ネック、14 締結デバイス、 16 ハウジング、
17 ハウジング底部、18 表面、19 加工物、21 磁石ピストン、
22 案内リング、23 シール、24 動作チャンバ、26 ピストン・チャンバ、
27 貫通ボア、28 スクリーン、30 制御バルブ、31 連結部、
32 圧力ライン、33 バルブ・バンク、34 永久磁石、35 センサ、
35 スペーサ要素、36 動作設定位置、37 静止設定位置、
41 検出デバイス、42 作動的な動作位置、43 非作動的な動作位置、
45 バルブ支持部、46 制御バルブ、47 エネルギー蓄積要素、
48 キャップ、49 ショルダ、51 端面、52 バルブ当たり面
53 バルブ・シート、56 絞り、57 長手方向のダクト、
58 横断方向のダクト、59 窪み、61 案内部分、62 カラー、
63 シェル表面、66 永久磁石、67 端面、69 連結ライン、
70 ダクト部分、71 ライン

Claims (19)

  1. 強磁性の加工物(19)を把持し、取り扱うための磁力グラブであって、
    把持される前記加工物(19)に面する表面(18)を有するハウジング底部(17)の上に設けられたハウジング(16)を備え、
    前記ハウジング(16)に配置された少なくとも1つの磁石ピストン(21)を備え、 前記磁石ピストン(21)を移動するための駆動流体用の前記少なくとも1つの磁石ピストン(21)に割り当てられた少なくとも1つの連結部(31、27)を備え、
    それによって、前記磁石ピストン(21)が第1の作動圧力を受けて動作設定位置(36)に移動し、前記動作設定位置(36)では前記磁石ピストン(21)がハウジング底部(17)上またはその近くに位置し、また第2の作動圧力によって静止設定位置(37)に移動させられ、前記静止設定位置(37)では前記磁石ピストン(21)が前記ハウジング底部(17)から離れて位置するよう構成されて成る磁力グラブにおいて、
    少なくとも1つの検出デバイス(41)が前記ハウジング(16)内またはその上に設けられ、その検出デバイスが前記ハウジング(16)の前記端部側面(18)に前記加工物(19)が保持されているか、又は存在していないことを検出する、
    ことを特徴とする磁力グラブ。
  2. 前記少なくとも1つの検出デバイス(41)が、作動的または非作動的な動作位置(42、43)に応じて作動流体の作動圧力を決定することを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  3. 前記磁石ピストン(21)の動作設定位置(36)への前記移動のために、作動圧力として負圧または真空が適用され、前記検出デバイス(41)が前記加工物(19)の前記把持または取り扱いの間に前記適用された作動圧力を維持することを特徴とする、請求項2に記載の磁力グラブ。
  4. 前記磁石ピストン(21)の動作設定位置(36)への前記移動のために、作動圧力として負圧または真空が適用され、前記加工物(19)が存在しない、前記加工物(19)を解放する、または前記加工物(19)を降ろす場合に、前記作動圧力が低下することを特徴とする、請求項2に記載の磁力グラブ。
  5. 前記検出デバイス(41)が前記ハウジング(16)に設けられ、前記ハウジング(16)と前記移動可能な磁石ピストン(21)の間に形成される閉鎖空間に割り当てられることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  6. 前記検出デバイス(41)が、前記移動可能な磁石ピストン(21)に一体化されることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  7. 前記検出デバイス(41)が、作動流体を受け得るピストン・チャンバ(26)と、その反対側で作動圧力を受け得る動作チャンバ(24)との間にあって、前記磁石ピストン(21)内の通路(55)を開閉する磁力的に作動可能なバルブ装置として構成されることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  8. 前記バルブ装置が、バルブ・シート(53)を有するバルブ支持部(45)、およびバルブ当たり面(52)を有する、移動可能にその中に配置された制御バルブ(46)を有することを特徴とする、請求項7に記載の磁力グラブ。
  9. 前記制御バルブ(46)が、前記ハウジング底部(17)に面する端部に、少なくとも1つの永久磁石(66)を有することを特徴とする、請求項8に記載の磁力グラブ。
  10. 前記制御バルブ(46)が非作動的な動作位置(43)にエネルギー蓄積要素(47)によって保持され、前記バルブ・シート(52)に対して持ち上げられることを特徴とする、請求項8または9に記載の磁力グラブ。
  11. 少なくとも1つの案内部分(61)が、前記制御バルブ(46)と前記バルブ支持部(45)の間に設けられることを特徴とする、請求項8から10の一項に記載の磁力グラブ。
  12. 前記バルブ・シート(53)と前記制御バルブ(46)の前記少なくとも1つの永久磁石(66)との間に、案内部分(61)が設けられ、それが少なくとも1つのチャネル形の窪み(57)を有し、前記通路(55)の一部分を形成することを特徴とする、請求項8から11の一項に記載の磁力グラブ。
  13. 前記磁石ピストン(21)が動作設定位置(36)に移動し、前記加工物(19)が前記ハウジング(16)の前記端部表面(18)に前記加工物(19)を配置するために磁化された場合に、前記制御バルブ(46)がその少なくとも1つの永久磁石(66)の磁力によって作動的な動作位置(42)に移動可能であり、前記制御バルブ(46)が前記バルブ・シート(53)を閉じることを特徴とする、請求項8から12の一項に記載の磁力グラブ。
  14. 前記バルブ装置が閉じた場合に、前記ハウジング底部(17)に面する前記永久磁石(66)の端面(67)が、前記磁石ピストン(21)に連結されたスペーサ・リング(69)によって決定される、画成された間隙を有する前記ハウジング底部(17)に当接することを特徴とする、請求項9に記載の磁力グラブ。
  15. 前記制御バルブ(46)に設けられた前記バルブ当たり面(52)の開き行程の制限および調整のために、前記バルブ支持部(45)の前記バルブ・シート(53)に向かって、前記バルブ支持部(45)に締結されたキャップ(48)が設けられることを特徴とする、請求項8に記載の磁力グラブ。
  16. バルブ支持部(45)、制御バルブ(46)、および介在するエネルギー蓄積要素(47)、ならびにキャップ(48)を備える前記バルブ装置が、前記磁石ピストン(21)、または前記ハウジング(16)に予め組み立てられたユニットとして挿入可能であることを特徴とする、請求項15に記載の磁力グラブ。
  17. 前記検出デバイス(41)と関連付けられた連結部(31)の間に、前記作動流体の供給および排出のために連結ライン(69)か形成されることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  18. 前記磁石ピストン(21)を動作設定位置(36)に移動させる少なくとも1つの作動圧力が、少なくとも1つのセンサ(35)によって検出可能であることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
  19. 複数の検出デバイス(41)がハウジング(16)上またはその中に設けられ、前記ハウジング(16)の前記端部表面(18)のセクションごとの検出が行われることを特徴とする、請求項1に記載の磁力グラブ。
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