JP2009183552A - 装飾金属物品の製造方法及び装飾金属物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工法が簡便で量産が可能であり、従来の埋設方式の留め方に比べて宝石類等の装飾物がより美麗に見える装飾金属物品の製造方法及び装飾金属物品を提供する。
【解決手段】 本発明の装飾金属物品4の製造方法は、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する可塑性組成物を板状に形成してプレート1を作成するプレート成形工程と、少なくとも二枚の前記プレート1,1の端部間に少なくとも1つの装飾物3を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート1,1間を貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する組成物乾燥工程と、前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する組成物焼成工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、加工法が簡便で量産が可能であり、従来の埋設方式の留め方に比べて宝石類等の装飾物がより美麗に見える装飾金属物品の製造方法及び装飾金属物品に関する。
従来、貴金属粉末を含有する可塑性組成物の造形物に各種の宝石類を留める方式としては、乾燥前の可塑性組成物の造形物表面に宝石類等の装飾物を押し込んで取り付ける特許文献1などに記載される埋設方式の留め方が知られていた。
即ち特許文献1の方法は、所定の形状に成形した造形物に表面に、可塑性組成物が柔らかいうちに、貴金属粉末よりも融点が高い材料からなる装飾物を押し込んで埋設させた後、焼成する方法である。
また、乾燥後に可塑性組成物の造形物表面にドリルで穴をあけ、その穴に装飾物を置いて該可塑性組成物を焼成することにより、貴金属粉末が焼結すると共に該穴が収縮し、これにより装飾物を固定する方法もある。
特許第2694782号公報
しかしながら、上述したこれらの方法では、可塑性組成物の造形物に装飾物を埋設する方法であるから、埋設された装飾物は、表面に露出している部分しか見えないため、全体の見栄えが悪かった。しかも、装飾物の裏面側が可塑性組成物の造形物内に埋め込まれているので、特に装飾物が透光性(透明性)を有する宝石類の場合には、光の散乱(乱反射)が十分に発揮されないものとなっていた。
しかも、上述した可塑性組成物の造形物として代表的地位を占める指輪等のリング状のものを造形する場合、従来は可塑性組成物をひも状に形成し、それを棒にからめてリングを形成しており、技量が要求され製作にも時間がかかっていた。
そこで、本発明は、前記問題点を解消し、加工法が簡便で量産が可能であり、従来の埋設方式の留め方に比して、装飾物がより美麗に見える装飾金属物品の製造方法及び装飾金属物品を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来の埋設方式の留め方では、装飾物の見栄えが悪いのに対して、装飾物を板状のプレート間に挟むことにより、前述の問題が解消され、装飾物のフォルムやカットがよく見え、美しく見え、しかも装飾物が特に透光性(透明性)を有する宝石類の場合には側方並びに裏面側から光が差し込むため、光の乱反射が著しく高く、装飾物がより美麗に見え、さらには量産にも適していることを見出して本件発明に至ったものである。
本発明の第1の発明は、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成するプレート成形工程と、少なくとも二枚の前記プレートの端部間に少なくとも1つの装飾物を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート間を貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する組成物乾燥工程と、前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する組成物焼成工程とを含むことを特徴とする装飾金属物品の製造方法に関するものである。
この第1の発明にて用いられる装飾物とは、焼成時の熱に対する耐性を有する(軟化、溶融、変形、変色などを生じない)ものであれば特にその素材や形状を限定しない。
本発明の第2の発明は、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成するプレート成形工程と、少なくとも二枚の前記プレートの端部間に少なくとも1つの取付用枠具を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート間を貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する組成物乾燥工程と、前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する組成物焼成工程と、前記造形物に固定された取付用枠具に装飾物を取り付ける装飾物取付工程とを含むことを特徴とする装飾金属物品の製造方法に関するものである。
この第2の発明にて用いられる装飾物は、前記第1の発明における装飾物でもよいし、焼成時の熱に対する耐性を有しない(軟化、溶融、変形、変色などを生じる)ものであっても使用可能である。
本発明の第3の発明は、前記第1,2の発明における前記貼り合わせ工程において、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有するペースト状組成物又は単に水にて前記プレート間を貼り合わせることを特徴とする装飾金属物品の製造方法に関するものである。
この第3の発明では、プレート間の貼り合わせをより確実にするものであって、密着状とすることが望ましい。
本発明の第4の発明は、前記第1〜3の発明における前記組成物焼成工程の前に、前記プレートに厚み方向に貫通する孔を形成する貫通孔形成工程を含むことを特徴とする装飾金属物品の製造方法に関するものである。
この第4の発明は、例えば指輪(リング)等の作成において貫通孔を形成するものであるが、例えばこの貫通孔形成工程は、前記貼り合わせ工程の前に行ってもよいし、前記貼り合わせ工程と前記組成物乾燥工程の間に行ってもよいし、前記組成物乾燥工程の後に行うようにしてもよい。
本発明の第5の発明は、前記第1〜4の発明における前記可塑性組成物は銀粉末又は銀合金粉末を含み、前記組成物焼成工程の後に銀を硫化させる液を装飾物又は取付用枠具を挟み込んだプレート内側に塗布することを特徴とする装飾金属物品の製造方法に関するものである。
この第5の発明は、可塑性組成物が銀粉末又は銀合金粉末を含む場合に、黒色の硫化銀を意図的に形成してデザイン上のコントラストに用いてもよい。
本発明の第6の発明は、基台部から複数のプレートが分岐され、該プレートの端部間に装飾物又は取付用枠具に取り付けられた装飾物が挟み込まれていることを特徴とする装飾金属物品に関するものである。
この第6の発明は、前述の優れた形状特性を有しているので、特に透光性(透明性)を有する宝石類では側方並びに裏面側から光が乱反射するため、装飾物がより美麗に見えるものである。
本発明の第1の発明の装飾金属物品の製造方法は、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末を含有する可塑性組成物を用いて、基台部から複数のプレートが分岐され、該プレートの端部間に装飾物が挟み込まれた装飾金属物品を容易に作成することができる。そして、装飾物は、プレート間に保持され、プレートと接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなる。特に装飾物が透光性(透明性)を有する宝石類である場合には、側方並びに裏面側から光を取り入れることができるため、光の乱反射が著しく高く、装飾物、並びに装飾金属物品全体がより美麗に見えるものとなる。
また、この方法は、基本的に可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成する工程と、これらを貼り合わせる工程からなるので、極めて簡単な作業となり、量産化が極めて簡単に出来ると共に、種々の製品態様に適用できる。
本発明の第2の発明の装飾金属物品の製造方法は、前記第1発明における装飾物に代えて取付用枠具を挟み込むものであり、焼成後に取付用枠具に装飾物を取り付けるので、焼成時の熱に対する耐性を有しない(軟化、溶融、変形、変色などを生じる)ものであっても使用可能であり、例えば天然宝石などを装飾物とする場合に好適である。
本発明の第3の発明では、前記ペースト状組成物が接着剤となってプレート間の貼り合わせがより確実に、密着状になる。また、水を用いた場合には、プレートが水を吸収して軟化するため、この場合も貼り合わせがより確実に、密着状になる。
本発明の第4の発明は、例えば指輪等のリング作成において貫通孔を形成するものであり、従来の可塑性組成物をひも状に形成し、それを棒などにからめてリングを形成する方法に比して、極めて簡単にリングが形成でき、量産化も可能である。
本発明の第5の発明は、可塑性組成物が銀粉末又は銀合金粉末を含む場合に、黒色の硫化銀を意図的に形成してデザイン上のコントラストに用いることができる。
本発明の第6の発明は、装飾物のプレートと接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物のフォルムやカットがよく見え、極めて見栄えがよく、特に透光性(透明性)を有する宝石類では、側方並びに裏面側から光が乱反射するため、装飾物、並びに装飾金属物品全体がより美麗に見えるものとなる。
まず、本発明に用いる原材料である可塑性組成物、装飾物、取付用枠具について説明する。
〔可塑性組成物〕
本発明における可塑性組成物は、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する。粉末及び有機バインダについては以下に詳述するが、既に各種の可塑性組成物が市販されており、それを用いるようにしてもよい。
前記粉末は、特に限定するものではないが、平均粒径20μm以下の粒子で、最大で60.0μm程度、最小で0.3μm程度の粉末が好ましく、アトマイズ粉、還元粉など製造方法は特に指定はないが、粒子が球状に近い形状であることが好適に使用される。
前記有機バインダとしては、特に限定するものではないが、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロース(カルボキシシメチルセルロース)等のセルロース系バインダ、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系バインダ、澱粉、小麦粉、ブリティシュガム、キサンタンガム、デキストリン、デキストラン、プルラン等の多糖類系バインダ、ゼラチン等の動物系バインダ、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系バインダ、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル等のアクリル系バインダ、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレングリコール等のその他樹脂系バインダなどから一種以上のバインダを選択して使用するのが好ましい。セルロース系バインダにおいては、特に水溶性のセルロース系バインダを用いることが最も好ましい。
さらに必要により、添加物として前記有機バインダに下記の物質を加えてもよい。すなわち添加物としては、有機酸( オレイン酸、ステアリン酸、フタル酸、パルミチン酸、セパシン酸、アセチルクエン酸、ヒドロキシ安息香酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、カプロン酸、エナント酸、酪酸、カプリン酸) 、フタル酸−n−ジオクチル、フタル酸−n−ジブチル等の有機酸エステル( メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ヘキシル基、ジメチル基、ジエチル基、イソプロピル基、イソブチル基を有する有機酸エステル) 、高級アルコール( オクタノール、ノナノール、デカノール) 、多価アルコール( グリセリン、アラビット、ソルビタン、ジグリセリン、イソプレングリコール、1・3ブチレングリコール、) 、エーテル( ジオクチルエーテル、ジデシルエーテル) 、フェニルプロパンを骨格とする構成単位体が縮合してなる網状高分子であるリグニン、流動パラフィンおよび油脂からなる群より選ばれた1 種又は2 種以上の混合物( 例えば、オレイン酸を多く含むオリーブ油) などが挙げられる。これら添加物は、可塑性を改善する目的で添加されたり、造形時に可塑性組成物が手に付着しないようにする目的で添加される。さらに、上記添加物であるリグニンやグリセリンは、適度な保水性を与える。
さらに添加物としてアニオン系、カチオン系、ノニオン系等の界面活性剤が挙げられる。上記界面活性剤は、金属粉末とバインダとの混合性が良くなるという作用や保水性を向上させる作用を果たす。
前記有機バインダのうち、水溶性のセルロース系バインダは、可塑性を付与する作用を果たす。また、前記有機バインダのうち、ポリエチレンオキサイドは、低濃度で高い粘性を与え、液状での接着性を向上する作用を果たす。また、アルギン酸ナトリウムは、前記グリセリンと同様に適度な保水性を与えるが、密着向上作用にも寄与する。さらに、ポリアクリル酸エステル及びポリアクリル酸は、粘着性をより強固にする作用を果たす。
有機バインダとして、好ましくは、水を除いた固形分表示で澱粉0.02〜3.0wt%と水溶性のセルロース系バインダ0.02〜3.0wt%を用いるとよい。このうち水溶性のセルロース系バインダについては、前述のように可塑性を付与する作用を果たすが、澱粉は、可塑性組成物を乾燥した時の乾燥強度を増大させる作用を果たす。しかし、有機バインダとして澱粉のみを用いると、塗着時に生地割れが発生し易くなる。そこで水溶性のセルロース系バインダを併用することにより、これらの問題を解消できる。この澱粉は、前記の通り可塑性組成物中の水を除いた固形分表示で0.02〜3.0wt%を含有するのであるが、0.02wt%より少ないと、乾燥時の強度不足をまねき易くなり、また3.0wt%を越えると、塗着時、生地割れが発生し易くなり、収縮率も増大する。一方、水溶性のセルロース系バインダも前記の通り、水を除いた固形分表示で0.02〜3.0wt%を含有するのであり、0.02wt%より少ないと、可塑性を付与する効果が充分に発揮されず、また3.0wt%を越えると、収縮率が増大する。このような水溶性のセルロース系バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が用いられ、水に溶解して用いる。
上述した澱粉と水溶性のセルロース系バインダとを有機バインダとして用いる可塑性組成物中における有機バインダの量として、より好ましい様態としては、有機バインダの合計量が、水を除いた固形分表示で0.1〜4wt%の範囲内であることが望ましい。この場合、有機バインダの量が0.1wt%より少ないと、均質な可塑性組成物とすることが難しい。また、塗着、乾燥後の強度が弱くなるといった不都合がある。有機バインダの量が4wt%を越えると、収縮率が大きくなり、ひび割れが生じやすくなる。したがって、有機バインダの量は0.1〜4wt%が望ましい。
ポリエチレンオキサイドを用いる場合には、分子量10万〜数百万のポリエチレンオキサイドを0.1〜3wt%の範囲内であることが望ましい。
また、界面活性剤を用いる場合には、0.03〜3wt%の範囲内であることが望ましく、油脂を用いる場合には、0.1〜3重量%の範囲内であることが望ましい。
水は必要量加えるものとし、少なすぎると硬くなって造形し難く、多すぎると形状が保てなくなる。この可塑性組成物は、水の含有量により、粘土状でもペースト状でもスラリー状にも調製できる。
また、焼結促進剤としてBi、Se、Sb、In、Sn、Zn粉末又はそれらの合金粉末を加えても良い。
さらに、密着性向上剤として炭酸鉛、炭酸リチウム、酸化亜鉛、リン酸、炭酸ナトリウム、酸化バナジウム、珪酸ナトリウム、リン酸塩等から選ばれる金属化合物粉末又はガラス粉末を加えても良い。
可塑性組成物における前記の各成分の添加割合は、粉末75〜99wt%と、有機バインダ0.1〜4wt%と残部水を含有する組成が好適である。尚、上記の範囲内において粉末の割合が高い場合には、粘土状の挙動を有するが、粉末の割合が低い場合には、粘度が低くなり、スラリー状或いはペースト状の挙動を有する。
前記好適な組成では、粉末は75〜99wt%であるが、少なすぎると、収縮が大きくなり、焼結にも支障を生じ、多すぎると、その分、有機バインダ及び水の割合が多くなって、造形に支障を生ずる。
〔装飾物〕
本発明における装飾物は、前記第1の発明には、焼成時の熱に対する耐性を有する(軟化、溶融、変形、変色などを生じない)ものが用いられ、それ自体が装飾品としての装飾性、意匠性を有するものが好適に用いられる。例えば合成石としては、ホワイト・ジルコン、ブルー・サファイア、ブルー・スピネル、ルビー、グリーン・スピネル、ロゼ・ド・フランス、ピンクルビー、ガーネット、アクアマリン、クンツァイト、トパーズ、アレキサンドライト、シャンパン、アメジスト等を用いることができる。また、前記の合成石に限らず、各種形状の装飾磁器成形体、陶器成形体等のセラミック成形体、耐熱性金属成形体でもよいし、耐熱性鉱物原石、パワーストーン等の幾何学的でない形状を有するものでもよい。
また、前記第2の発明における装飾物としては、前述の耐熱性の制限はなく、素材(材質)としては前記第1の発明に用いた装飾物でもよいし、その他のものとしては、合成石ではエメラルド等でもよいし、マラカイト、トルコ、こはく、マグネサイト、オニキス、パール等の天然石でもよい。
なお、前記第1の発明では、装飾物の耐熱性に限定があるものの、第2の発明のように取付用枠具を用いるものではないので、幾何学的でない形状のものでも使用できるという利点がある。
〔取付用枠具〕
本発明における取付用枠具は、第2の発明に用いるものであって、前記可塑性組成物中に存在する銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)又はこれらの合金等の粉末よりも融点が低い材料でも差し支えなく、少なくとも焼成時の熱に対する耐性を有する(軟化、変形などを生じない)ものであればよい。この取付用枠具は、焼成後に装飾物を取り付ける構成、例えば複数の係止爪を有する。
この取付用枠具としては、既に各種のサイズに応じた鋳造品が市販されており、それを用いるようにしてもよい。
次に、本発明の第1の発明の装飾金属物品の製造方法を構成する各工程(プレート成形工程、貼り合わせ工程、組成物乾燥工程、組成物焼成工程)について説明する。
〔プレート成形工程〕
前記可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成する。
プレートの大きさや厚み、形状等については特に限定するものではない。量産性を考慮した場合には、後述する実施例にて用いるような均一な厚み(0.5〜5mm程度)の矩形状の平板に成形することが望ましいが、このプレートは、完成後の装飾金属物品があたかも複数の金属鋼板を積み重ねて形成したかのように見える意匠デザイン的な視覚効果もある。なお、量産したプレートは、二重にラップするなどの乾燥防止を図ることが望ましい。
また、例えば厚みについては不均一なプレートを用いてもよい。また、例えば平面形状については多角形や円形状等でもよいし、平板状に限らず連続角波状や連続丸波状でもよいし、前記のように矩形状の平板に成形したプレートを二次加工してこのような形状を付与するようにしてもよい。
〔貼り合わせ工程〕
前記プレート成形工程で得られた少なくとも二枚の前記プレートの端部間に少なくとも1つの装飾物を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート間を貼り合わせる。
前記プレートの端部間とは、矩形状に成形されたプレートでは、その一辺に相当する端部でもよいし、一辺に限らず、二辺、三辺、或いは四辺に相当する端部でもよい。このプレートの端部間に装飾物を挟み、装飾物の両側から軽く力を加えて固定(圧接)する。
この貼り合わせに際しては、前記第3の発明のように銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有するペースト状組成物又は水を前記プレート間に塗布して貼り合わせるようにしてもよい。即ちプレートはこの段階では乾燥していないので、圧接することにより容易に接着する場合もあるが、温度や湿度等の作業条件によってはプレート表面が乾燥して接着し難い場合もある。このような場合にも、前記ペースト状組成物を用いることにより、前記ペースト状組成物が接着剤となってプレート間の貼り合わせがより確実に、密着状になる。また、水を用いた場合には、プレートが水を吸収して軟化するため、この場合も貼り合わせがより確実に、密着状になる。
また、前記第1の発明における貼り合わせ工程では、装飾物自体を挟み込むので、どのような形状の装飾物でもよく、例えば前記のように幾何学的でない形状のものでも使用できる。
〔組成物乾燥工程〕
前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する。
乾燥は、室温放置にて行ってもよいし、ドライヤーの温風で暖めて乾燥してもよい。或いは後述する組成物焼成工程を電気炉等の加熱炉にて行う場合には、加熱炉の近傍に置いて乾燥するようにしてもよい。
なお、乾燥後に、前記ペースト状組成物を貼り合わせた部位のプレート端縁部間に塗り付け、再度乾燥することにより、積層状に見えていたプレート端縁部が積層状に見えない、即ちプレート端縁部が一体状に見える造形物となる。また、後述する貫通孔の内縁部においても、乾燥後に前記ペースト状組成物を塗り付け、再度乾燥することにより、積層状に見えていた貫通孔の内縁部が一体状に見える造形物となる。
〔組成物焼成工程〕
前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する。
焼成は、特に限定するものではないが、電気炉やガス炉等の加熱炉を用い、可塑性組成物に用いた粉末の融点(mp)からそれより350℃低い温度範囲〔(mp−350℃)〜mp〕にて5〜90分加熱することが望ましい。
また、本発明の第2の発明の装飾金属物品の製造方法を構成する各工程は、貼り合わせ工程においてプレートの端部間に装飾物を挟み込む代わりに、少なくとも1つの取付用枠具を挟み込むこと、及び以下に示す装飾物取付工程を行うこととを除いて、前記第1の発明における各工程と殆ど同様である。
〔装飾物取付工程〕
前記組成物焼成工程を経た造形物(焼結物)に固定された取付用枠具に装飾物を取り付ける。
取付用枠具は、前記のように複数の係止爪を有する各種のサイズの鋳造品が市販されているが、これを用いる場合には、ヤットコなどの工具類を用いて係止爪を折り曲げて装飾物を固定する。
〔貫通孔形成工程〕
前記第4の発明ではプレートに厚み方向に貫通する孔を形成する。
この貫通孔形成工程は、前記組成物焼成工程の前であれば、特にそれを実施する時期を限定するものではなく、前記貼り合わせ工程の前でも、前記貼り合わせ工程と前記組成物乾燥工程の間でも、前記組成物乾燥工程の後でもよい。特に限定するものではないが、例えば指輪(リング)等の作成においては、後述する実施例のようにプレート毎に貫通孔を形成して貼り合わせ工程を行ってもよいし、貼り合わせ工程の後に一連に貫通孔を形成するようにしてもよい。
さらに、プレート毎に貫通孔を形成するに際しては、貫通孔も一緒に形成できるプレート型枠を用いると、極めて簡単に貫通孔が設けられたプレートを量産できる。
〔硫化銀膜形成工程〕
前記第5の発明では前記組成物焼成工程の後に銀を硫化させる液を装飾物又は取付用枠具を挟み込んだプレート内側に塗布する。
前記銀を硫化させる液とは、“いぶし液”として各種の製品が既に市販されており、銀を硫化させるイオウイオン(S2-)が存在する溶液であれば何でも良いが、例えばイオウ202.5g、生石灰67.5g、カゼイン0.12g、及び硫化カリ0.15gを水729.73gに加熱溶解し、常温の比重をボーメー約30度に濃縮しろ過したものが好ましく使用される。銀が硫化すると、黒色の硫化銀(Ag2S)が形成される。この処理の際に、ドライヤー等において組成物焼成工程後の前記プレート内側を適宜に加熱を行うことが好ましい。
その他にも、前記各工程を阻害しない限り、意匠性を向上するための処理など、どの ような処理や加工を施すようにしてもよい。
本発明の第6の発明に係わる基台部から複数のプレートが分岐され、該プレートの端部間に装飾物又は取付用枠具に取り付けられた装飾物が挟み込まれている装飾金属物品は、前記第1〜5の発明の方法によって得られる装飾金属物品に限定されるものではない。
また、本発明の第6の発明に係わる装飾金属物品には、以下に述べる実施例に限らず、色々な様態がある。例えば、基台部から複数のプレートが分岐される方向は、基台部の両サイドであってもよい。基台部を中心として四方に複数のプレートを分岐させた装飾金属物品でもよい。
[銀粉末]
平均粒径2.5μmの銀粉末50重量%、平均粒径20μmの銀粉末50重量%からなる銀混合粉末を用いた。
[有機バインダ]
有機バインダAとして、メチルセルロース10.4g、澱粉7.8g、水81.8gを混合した水溶液を用いた。
有機バインダBとして、メチルセルロース6.0g、澱粉4.5g、水89.5gを混合した水溶液を用いた。
[銀可塑性組成物]
前記銀粉末92重量%と前記有機バインダA8重量%とを加えて十分に混合し、銀可塑性組成物とした。この銀可塑性組成物は、粘土状であって、手やヘラ、さらには型枠にて所望のデザインに造形する。
[銀ペースト状組成物]
前記銀粉末85重量%と前記有機バインダB15重量%とを加えて十分に混合し、銀ペースト状組成物とした。この銀ペースト状組成物は、筆にてプレートに塗布してプレート相互を貼り合わせたり、貼り合わせた部位のプレート端縁部間に筆で塗布することにより、積層状に見えていたプレート端縁部を、積層状に見えない状態にしたりする。
[装飾物]
『合成オパール』(直径3mm、ラウンドカット形状)シグニティ・ジャパン(株)製
『合成エメラルド』(直径3mm、ラウンドカット形状)シグニティ・ジャパン(株)製
[取付用枠具]
商品名『石枠ラウンドカット』(直径3mm)相田化学工業株式会社製
[いぶし液]
イオウ202.5g、生石灰67.5g、カゼイン0.12g、及び硫化カリ0.15gを水729.73gに加熱溶解し、常温の比重をボーメー約30度に濃縮しろ過したものを用いた。
《サークルカッターの制作》
厚さ0.1mm、幅40mmの銅板を60mmの長さにカットする。
直径18mm、長さ40mmの塩ビパイプに銅板を巻き付け、ビニールテープで銅板を固定する。
なお、後述する実施例は、JCS15号に仕上げる場合であって、JCSとはジャパンカスタムリングサイズ(Japan Custom Size)であり、従来の慣習的な日本のサイズをいう。JIS規格もあり、書き換えることも可能であるが、JIS規格は現状日本では殆ど使われていない。
〔実施例1〕
銀可塑性組成物20gを二重にしたラップフィルムの中でよく揉み、銀可塑性組成物内に含まれている空気を抜き取った。
次に、よく揉み込んで空気を抜いた銀可塑性組成物をクッキングシートの上に置き、銀可塑性組成物の両側に厚さ1mmの厚紙を置いた。銀可塑性組成物と厚紙の上にクッキングシートをのせ、ローラーの両端がそれぞれ両側の厚紙にのるようにして回転させ、銀可塑性組成物を厚さ1mm、大きさ約30mm×30mmに延ばして図1(a)に示す板状のプレート1を形成した。
形成した銀可塑性組成物のプレート1を前記サークルカッターを用いて円状(貫通孔2)に抜き加工を行い、図1(b)に示すように周りをカッターを用いて所定の寸法(貫通孔2縁部の幅:装飾物3を嵌め付ける端部のみ6mmで、残りは3mm)になるように矩形状に切断加工を行った。計2枚作った。
図1(c)に示すように形成したプレート1,1間の端部に、装飾物(合成オパール)3を挟みながら、プレート1,1の間に水を塗り貼り合わせて乾燥した。
その際、図1(d)に示すように装飾物(合成オパール)3の両側を押さえ、外れないように挟み、図1(e)に示すように装飾物3の中心軸に両側から軽く力を加えて固定した。
以後、このプレート1,1間に装飾物3を挟み込んだ造形体をリング(スクウェアリング)4という。
この状態でドライヤーを用いて完全に乾燥させた後、リング4の端縁部を銀ペースト状組成物で埋めて積層状に見えないようにした後、再度乾燥した。
紙ヤスリなどでリング4全体を滑らかに整えた。
次に、リングに円定規で円(完成サイズ+5号)を鉛筆で描いた(この場合20号)。このように完成サイズよりも+5号大きくする理由は、焼成後の収縮を見越したものである。
ここで、先端に行くほど細くなる円錐台形状の木芯棒における直径サイズ20号の位置を確認し、その付近に紙ヤスリ(例えば商品名『リフィルロール#220』、住友スリーエム株式会社製)を巻き付けた。
そして、前記木芯棒を前記リングの貫通孔に通し、リングを回しながら貫通孔の内側(内縁部)を削り、20号になるように整えた。その作業の途中でリングの貫通孔にサイズ入り芯金棒を差し、サイズを確認しながら継続的に作業を行った。また、リングの外形についても紙ヤスリなどで表面を削って整えた。
その後、電気炉を使用し、温度800℃、5分間保持で焼成した。
その際、焼成中の自重による変形を防ぐため、リングを横にし、綿状のセラミックファイバー成形品(商品名『イソウール成形品』、イソライト工業株式会社製)で全体を支えながら焼成した。また、装飾物3の周りの隙間にも綿状のセラミックファイバー成形品を軽く詰めた。
焼成後、ステンレスブラシで全体を研磨し、銀肌を出した。
また、リングをドライヤーの温風で暖め、細筆にいぶし液を含ませ、装飾物を貼り合わせた面の内側のみに塗布した。
所定の箇所に黒色の硫化銀(Ag2S)が形成された後、リングを流水でよくすすぎ洗いし、水分を拭き取った。
切削研磨工具(商品名『ハンドリューター』、株式会社東洋アソシエイツ製)のダイヤモンドポイントでリング縁部を荒らして仕上げた。
リング縁部とリングの内側を磨きヘラで研磨し、鏡面に仕上げてスクウェアリング4を完成した(図2)。
得られたリング4は、基台部から複数(2枚)のプレート1,1が分岐され、該プレート1,1の端部間に装飾物3が挟み込まれた装飾金属物品であり、装飾物3のプレート1と接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物3のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなった。さらに、側方並びに裏面側から光を取り入れることができるため、光の乱反射が著しく高く、装飾物3、並びにリング4全体がより美麗に見えるものであった。
なお、リング4の端縁部を銀ペースト状組成物で埋めて積層状に見えないようにしたことを説明したが、この端縁部とは、図面の奥側の端縁部、左右の側方の奥側部分であり、図面の前方側の端縁部は、意図的に積層状が見えるようにした。
この実施例のように装飾物が略球状の場合、例えば従来の埋設方式の留め方では、可塑性組成物中に略球状の装飾物の下半分程度を埋め込みしても、焼成によって、略半球状の凹部が収縮するために、装飾物が外に押し出されるように脱離してしまう場合があった。このような脱離を防止するためには、装飾物を下半分よりもさらに深く可塑性組成物内に埋め込んで物理的に包まれるようにする必要があった。しかし、この場合、略球状の装飾物の下半分以上が可塑性組成物内に埋設されているため、露出している部分が極めて少ないという欠点があった。
これに対し、本発明では、プレート1,1間に装飾物3を挟み込むので、図1(e)に示されるように略球状の装飾物3の直径に相当する両端を挟み込むので、安定に装飾物3を挟込むことができ、さらに焼成によって、図中の矢印方向に収縮するため、脱離することなく、より強固に固定されるものとなる。そして、この図1(e)より明らかなように、装飾物3は、上面及び底面の表面並びに側方の大部分の表面が露出しているので、装飾物のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなる。
〔実施例2〕
前記実施例1の貼り合わせ工程において、プレート1,1間に装飾物の代わりに図3(b)に示す取付用枠具5を挟み込み、焼成後に取付用枠具5に装飾物(合成エメラルド)6を置き、取付用枠具5の4本の係止爪をそれぞれヤットコで倒して装飾物6を固定した以外は、全く同様にして図3(a)に示すスクウェアリング7を作製した。
得られたリング7は、基台部から複数(2枚)のプレート1,1が分岐され、該プレート1,1の端部間に取付用枠具5に取り付けられた装飾物6が挟み込まれた装飾金属物品であり、装飾物6のプレート1と接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物6のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなった。さらに、側方並びに裏面側から光を取り入れることができるため、光の乱反射が著しく高く、装飾物6、並びにリング7全体がより美麗に見えるものであった。
〔実施例3〕
6枚のプレート1を用い、各プレート間にそれぞれ装飾物3を1つ又は2つ挟み込んだ以外は、前記実施例1と全く同様にして、図4に示すスクウェアリング8を作製した。
得られたリング8は、基台部から複数(6枚)のプレート1…が分岐され、該プレート1…の端部間に装飾物3が挟み込まれた装飾金属物品であり、装飾物3のプレート1と接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物3のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなった。さらに、側方並びに裏面側から光を取り入れることができるため、光の乱反射が著しく高く、それぞれの装飾物3、並びにリング8全体がより美麗に見えるものであった。
〔実施例4〕
6枚のプレート1を用い、各プレート間にそれぞれ取付用枠具5を1つ又は2つ挟み込み、さらに焼成後に取付用枠具5に装飾物(合成エメラルド)6を置き、取付用枠具5の4本の爪をそれぞれヤットコで倒して装飾物6を固定した以外は、前記実施例1と全く同様にして、図5に示すスクウェアリング9を作製した。
得られたリング9は、基台部から複数(6枚)のプレート1…が分岐され、該プレート1…の端部間に取付用枠具5に取り付けられた装飾物6が挟み込まれた装飾金属物品であり、装飾物6のプレート1と接触していない部分、即ち露出している部分が多いため、装飾物6のフォルムやカットがよく見え、美しく見えるものとなった。さらに、側方並びに裏面側から光を取り入れることができるため、光の乱反射が著しく高く、それぞれの装飾物6、並びにリング9全体がより美麗に見えるものであった。
(a)プレートを示す斜視図、(b)プレートに貫通孔を形成した状態を示す斜視図、(c)プレート間に装飾物を挟んだ状態を示す斜視図、(d)挟んだ装飾物を押さえる状態を示す斜視図、(e)装飾物を確実に保持した状態を示す斜視図である。 実施例1により得られたスクウェアリングを示す斜視図である。 (a)実施例2により得られたスクウェアリングを示す斜視図、(b)実施例2にて用いた取付用枠具を示す一部を欠載した斜視図である。 実施例3により得られたスクウェアリングを示す斜視図である。 実施例4により得られたスクウェアリングを示す斜視図である。
符号の説明
1 プレート
2 貫通孔
3 装飾物(合成オパール)
4 スクウェアリング
5 取付用枠具
6 装飾物(合成エメラルド)
7 スクウェアリング
8 スクウェアリング
9 スクウェアリング

Claims (6)

  1. 銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成するプレート成形工程と、
    少なくとも二枚の前記プレートの端部間に少なくとも1つの装飾物を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート間を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する組成物乾燥工程と、
    前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する組成物焼成工程と
    を含むことを特徴とする装飾金属物品の製造方法。
  2. 銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有する可塑性組成物を板状に形成してプレートを作成するプレート成形工程と、
    少なくとも二枚の前記プレートの端部間に少なくとも1つの取付用枠具を挟み込んだ状態で、当該端部間以外の少なくとも一部分のプレート間を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記貼り合わせ工程を経た造形物を乾燥する組成物乾燥工程と、
    前記組成物乾燥工程を経た造形物を焼成する組成物焼成工程と、
    前記造形物に固定された取付用枠具に装飾物を取り付ける装飾物取付工程とを含むことを特徴とする装飾金属物品の製造方法。
  3. 前記貼り合わせ工程において、銀、金、白金、銅及びこれらの合金から選択される1種以上の粉末と有機バインダとを含有するペースト状組成物又は水にて前記プレート間を貼り合わせることを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾金属物品の製造方法。
  4. 前記組成物焼成工程の前に、前記プレートに厚み方向に貫通する孔を形成する貫通孔形成工程を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の装飾金属物品の製造方法。
  5. 前記可塑性組成物は銀粉末又は銀合金粉末を含み、前記組成物焼成工程の後に銀を硫化させる液を装飾物又は取付用枠具を挟み込んだプレート内側に塗布することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の装飾金属物品の製造方法。
  6. 基台部から複数のプレートが分岐され、該プレートの端部間に装飾物又は取付用枠具に取り付けられた装飾物が挟み込まれていることを特徴とする装飾金属物品。
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