JP2009182560A - 全光再生中継装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気信号への変換無く、高速動作で光信号を中継する。
【解決手段】全光再生中継装置15は、位相変調光信号を分岐させる光分岐器2、光位相変調信号中の搬送波成分を含む光信号を出力する注入同期型レーザ3、光位相調整器4、光分岐器2からの光信号および光位相調整器4からの光信号を所定の位相の遅れをもって合成する光180度ハイブリッド5、光180度ハイブリッドから出力される強度変調光信号の雑音および歪を除去する強度変調光用全光再生中継器20、強度変調光用全光再生中継器20から出力された光信号の波長を変換し、波長の異なる光信号として出力する全光波長変換器25、および、全光波長変換器25から出力された強度変調光信号の強度に応じた位相変調光信号を発生する全光位相変調器21を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、全光再生中継装置に関する。
近年の光ファイバ通信技術の進展はめざましく、従来から用いられてきた光信号の点滅にディジタル信号の“1”と“0”を対応させて送出する強度変調方式に加えて、ディジタル信号に対応して光の位相を変化させる位相変調方式が実用化の段階に入ってきた。
光位相変調方式によって変調された光の復調方法には様々な方法が検討されてきたが、これらのうち、光ホモダイン受信器を用いたものは、最も受信感度が優れているものであり、これまで様々な検討が行われてきた。本願は、光ホモダイン受信器のうち、主として、注入同期型レーザを用いたものに関する。
従来の注入同期型レーザを用いた光ホモダイン受信器は、たとえば、非特許文献1に開示されている。図1は、注入同期型レーザを用いた光ホモダイン受信器の例を示すブロック図であり、非特許文献1の図1(Fig.1)に相当する。
光位相変調され、光ファイバ伝送路(図示せず)を伝送した光信号は、入力端子1に入力される。該入力光信号は、光分岐器2によって、予め決められた比率で2つに分岐される。光分岐器2によって分岐された入力光信号のうち一方は、光180度ハイブリッド5の2つの入力端子のうちの一方の入力端子Aに入力される。また、光分岐器2によって分岐された入力光信号のうちのもう一方は、注入同期型レーザ3に入力される。注入同期型レーザ3は、半導体レーザあるいは光ファイバレーザによって構成されたものであり、一般にその出力光として、入力光の周波数、位相に同期したものが出力される。また、注入同期型レーザ3の特性を適切に設定しておくことにより、入力光の変調成分がほとんど除去され、入力光の搬送波成分のみが出力されるようにすることが可能である。注入同期型レーザ3の出力光は、光位相調整器4によって光位相を適当に調整され、光180度ハイブリッド5の他方の入力端子Bに入力される。
ここで、入力端子1に入力される光位相変調を施された光信号の電解Eを次のように表す。
=Ecos(ωt+θ+θ) (1)
ただし、Eは光信号の電界振幅、ωは光信号の角周波数、θは変調成分であり、2進位相変調方式においては、0またはπの値をとる。更にθは定数位相である。
また、光180度ハイブリッド5の一方の入力端子Aに入力される光信号は、次のように表される。
=Ecos(ωt+θ+θ) (2)
ただし、Eは光信号の電界振幅、θは定数位相である。
さらに、光180度ハイブリッド5の他方の入力端子Bに入力される光信号は、注入同期型レーザ3によって変調成分θが完全に除去されるとすれば、以下のようになる。
=Ecos(ωt+θ) (3)
ただし、Eは光信号の電界振幅、θは定数位相である。
したがって、受光器6−1の出力電流iは、(4)式に示すものとなる。
=Rcos(θ+θ−θ−π/2)
=Rsin(θ+θ−θ) (4)
また、受光器6−2の出力電流iは、(5)式に示すものとなる。
=Rcos(θ+θ−θ+π/2)
=−Rsin(θ+θ−θ) (5)
なお、ここで、Rは定数である。
したがって、負荷抵抗器7−1、7−2および差動増幅器8の作用により、差動増幅器8の出力電圧vは(6)式のように表される。
∝sin(θ+θ−θ) (6)
θは、0またはπの値をとるので、θ−θ=π/2とすることにより、sin(θ+θ−θ)の値としては、±1をとり、正しく復調が行われることがわかる。
このように、図1に示す従来の光ホモダイン受信器によって、光ホモダイン検波により、位相変調された光信号を復調して、復調された電気信号を得ることができる。
「Analysisof a homodyne receiver using an injection-locked semiconductor laser」、 OlivierLidoyne他著、IEEE Journal of Lightwave Technology, Vol. 9, No.5, 第659頁〜第665頁、1991年5月発行 「All-Optical 2R Regeneration of 40-Gb/s SignalImpaired by Intrachannel Four-Wave Mixing」、Y.Su他著、IEEE Photonics Technology Letters、 Vol. 15、No.2、2003、第350頁〜第352頁、2003年2月発行 「All-OpticalWavelength Conversion by Semiconductor Optical Amplifiers」、 T.Durhuus他著、IEEE Journal ofLightwave Technology、 Vol. 14、No.6、1996、第942頁〜第954頁、1996年6月発行 「All Optical ASK to DPSK Format ConversionUsing Cross-Phase Modulation in a Nonlinear Photonic Crystal Fiber」、S.H.Lee他著、CLEOPacific Rim 2005、paper CFJ2-5、1579頁〜1580頁、2005年発行
光再生中継器は、伝送路から受信した光のノイズを除去し、増幅した上で、さらに伝送路に送出する。図2は、従来の光再生中継器の構成を示すブロック図である。図2に示す光再生中継器は、図1の光ホモダイン受信器に、再生された位相変調光信号を出力する機能を付加したものである。
なお、図2において、図1に示す光ホモダイン受信機の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付し、説明を省略する。差動増幅器8の出力である復調されたデータ信号は、再生中継回路10に入力される。再生中継回路10は、復調されたデータ信号の雑音、歪み、ジッタを抑圧する。したがって、再生中継回路10の出力電気信号は、振幅および位相の整ったデータ信号となる。
再生中継回路10によって再生された電気信号は、増幅器12によって所定の電圧に増幅された後、光位相変調器13の端子に印加される。光位相変調器13は、入力される電圧に応じて、入力光信号に位相変調をかけるものであり、入力光信号としては、レーザ発振器11の出力光信号が用いられる。したがって、出力端子14には増幅器12の出力電圧に応じて位相変調された光信号が出力される。
上記説明から理解できるように、図2に示す従来の光再生中継器においては、入力端子1に入力された位相変調光信号の位相変調情報に対応した、再生された位相変調光信号が、出力端子14から出力される。一般に入力端子1から入力される位相変調光信号は、光ファイバと光増幅器により構成される光伝送路を伝送されるため、雑音や歪を伴うのが一般的であるが、図2に示す光再生中継器を用いれば、それらの影響を除去することが可能である。
しかしながら、従来の光再生中継器においては、上述したように、復調過程で受信した光信号を一旦電気信号に変換し、再生中継回路10で再生した後、再び位相変調光信号に変換している。一般に電気信号を用いた信号処理においては、その扱える周波数に上限があるため、図2に示すような光再生中継器の動作伝送速度は、おおよそ50Gbit/s程度に限られていた。しかるに、近年の技術革新によって100Gbit/sで動作するイーサネット(登録商標)に関する研究開発などが進展しており、近い将来には実用化されるものと期待されている。
100Gbit/sで動作するイーサネット信号を伝送するには、一般的には100Gbit/s以上の伝送速度を有する変調が必要となる。しかしながら、図2の光再生中継器では、上述したように、このような高速な伝送速度における動作は望めないという問題点があった。
本発明は、電気信号への変換の無い、高速動作可能な全光再生中継装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、伝送路中に配置され、当該伝送路からの位相変調光信号を受け入れ、当該位相変調光信号の雑音成分を除去して、伝送路に再度送出する全光再生中継装置であって、
前記受け入れた位相変調光信号を、予め定められた比率で分岐させる光分岐器と、
前記光分岐器から分岐した他方の位相変調光信号を受け入れ、当該位相変調光信号の変調成分を除去し、搬送波成分を含む光信号を出力する注入同期型レーザと、
前記注入同期型レーザから出力された光信号の位相を調整する光位相調整器と、
前記光分岐器から分岐した一方の位相変調光信号を第1の入力端子に受け入れるとともに、前記光位相調整器から出力された光信号を第2の入力端子に受け入れ、前記第1の入力端子にて受け入れた光信号の位相をπ/2だけ遅らせ、かつ、前記第2の入力端子にて受け入れた光信号をそのまま第1の出力端子から出力するとともに、前記第1の入力端子にて受け入れた信号をそのまま、かつ、前記第2の入力端子にて受け入れた光信号の位相をπ/2だけ遅らせて第2の出力端子から出力する光180度ハイブリッドと、
前記光180度ハイブリッドの前記第1の出力端子から出力される強度変調光信号の雑音および歪を除去する強度変調光用全光再生中継器と、
前記強度変調光用全光再生中継器から出力された光信号を受け入れ、当該受け入れた光信号の波長を変換し、波長の異なる光信号として出力する全光波長変換器と、
前記全光波長変換器から出力された強度変調光信号を受け入れ、当該強度変調光信号の強度に応じた位相変調光信号を発生する全光位相変調器と、を備えたことを特徴とする全光再生中継装置により達成される。
好ましい実施態様においては、前記全光位相変調器が、
前記受け入れた強度変調光信号とは異なる波長の光信号を出力する信号用レーザと、
前記強度変調光信号と、前記信号用レーザから出力された光信号とを合波する光合波器と、
前記信号用レーザから出力された光信号に、前記強度変調光信号による光位相変調を受けさせる非線形光デバイスと、
前記光位相変調を受けた光信号のみを出力する光帯域通過フィルタと、を有する。
別の好ましい実施態様においては、前記光位相調整器から出力された光信号を受け入れ、受け入れた光信号を分岐させる第2の光分岐器を備え、
前記全光位相変調器が、
前記強度変調光信号と、前記第2の光分岐器から受け入れた光信号とを合波する光合波器と、
前記第2の光分岐器から受け入れた光信号に、前記強度変調光信号による光位相変調を受けさせる非線形光デバイスと、
前記光位相変調を受けた光信号のみを出力する光帯域通過フィルタと、を有する。
また、別の好ましい実施態様においては、前記光180度ハイブリッドの前記第2の出力端子からの光信号を受け入れ、前記光180度ハイブリッドの前記第1の入力端子に入力される光信号と、前記第2の入力端子に入力される光信号の位相差をなくすように、前記第2の入力端子に入力される光信号の位相を補正する補正信号を生成する光位相安定化回路を備え、
前記光位相調整器が、前記光位相安定化回路からの出力を受け入れて、前記光180度ハイブリッドの前記第2の入力端子に入力される光信号の位相を変化させる。
より好ましい実施態様においては、前記光位相安定化回路が、
前記光180度ハイブリッドの第2の出力端子からの光信号を受け入れて、電気信号に変換する光受信器と、
前記位相変調光信号の伝送速度と比較して十分に低い周波数の電気信号を発生する発振器と、
前記光受信器からの出力信号と、前記発振器からの出力信号を乗算する乗算器と、
前記乗算器からの出力信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器からの出力信号から、所定の低域の周波数成分のみを通過させる低域濾波器と、
前記低域濾波器からの出力信号と、前記発振器からの出力信号とを加算する加算器と、を有する。
本発明によれば、電気信号への変換の無い、高速動作可能な全光再生中継装置を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態にかかる全光再生中継装置15は、光分岐器2、注入同期型レーザ3、光位相調整器4、光180度ハイブリッド5、強度変調光用全光再生中継器20、光終端器22、全光波長変換器25、および、全光位相変調器21を備えている。
図3に示すように、光位相変調され、光ファイバ伝送路(図示せず)を伝送された光信号は、入力端子1に入力される。入力光信号は、光分岐器2によって、予め決められた比率で2つに分岐される。光分岐器2によって分岐された入力光信号のうちの一方は、光180度ハイブリッド5の2つの入力端子のうちの一方の入力端子Aに入力される。また、光分岐器2によって分岐された入力光信号のうちのもう一方は、注入同期型レーザ3に入力される。
図1に示したものと同様に、注入同期型レーザ3の出力光として、入力光の周波数、位相に同期したものが出力される。また、注入同期型レーザ3の特性を適切に設定しておくことにより、入力光の変調成分がほとんど除去され、入力光の搬送波線分のみが出力されるようにすることが可能である。注入同期型レーザ3の出力光は、光位相調整器4によって光位相を適当に調整され、光180度ハイブリッド5の他方の入力端子Bに入力される。
入力端子に入力される光位相変調を施された光信号の電解Eを、従来技術の説明と同様に(1)式にて表す。
=Ecos(ωt+θ+θ) (1)
光180度ハイブリッド5は、入力端子A、Bおよび出力端子C、Dを有し、光180度ハイブリッド5を通過した時の光の位相は、次のような位相シフトを受ける。
・入力端子Aに入力された光信号は、位相がπ/2だけ遅れて出力端子Cから出力される。
・入力端子Aに入力された光信号は、そのままの位相で出力端子Dから出力される。
・入力端子Bに入力された光信号は、そのままの移送で出力端子Cから出力される。
・入力端子Bに入力された光信号は、位相がπ/2だけ遅れて出力端子Dから出力される。
たとえば、本実施の形態において、光180度ハイブリッド5として、光ファイバカプラや半透過型ミラーなどを使用することができる。光180度ハイブリッド5にの入力端子Aに入力された光は、適当な分岐比で出力端子C、Dにそれぞれ出力され、同様に、入力端子Bに入力された光は、適当な分岐比で出力端子C、Dにそれぞれ出力される。本実施の形態において、分岐比は50パーセントである。
光180度ハイブリッド5の一方の入力端子Aに入力される光信号、および、光180度ハイブリッド5の他方の入力端子Bに入力される光信号は、それぞれ、(2)式および(3)式に示されるものとなる。
=Ecos(ωt+θ+θ) (2)
=Ecos(ωt+θ) (3)
本実施の形態において、光180度ハイブリッド5の他方の出力端子Dには光終端器22が接続され、当該他方の出力端子Dから出力された光は反射することなく終端する。光180度ハイブリッドの一方の出力端子Cからの出力光は、以下の(7)式で表される。
=Ecos(ωt+θ+θ−π/2)+Ecos(ωt+θ) (7)
=E≡Eとすると、(7)式は以下のように書き換えられる。
=Ecos(ωt+θ+θ−π/2)+Ecos(ωt+θ
=Esin(ωt+θ+θ)+Ecos(ωt+θ) (8)
ここで、θ=θ+π/2 (9)
となるように、θの値を、光位相調整器4により調整することにより、出力光の電界振幅Eは、(10)式のようになる。
=Esin(ωt+θ+θ)+Ecos(ωt+θ+π/2)
=Esin(ωt+θ+θ)−Esin(ωt+θ) (10)
θは、0またはπの値をとるから、上記(10)式は、(11a)式および(11b)式のように表される。
θ=0のとき、E=0 (11a)
θ=πのとき、E=−2Esin(ωt+θ) (11b)
したがって、θの値に応じて、光信号の有無が決定される。これは位相変調光信号が、光強度変調信号に変換されたことを示しており、位相変調光信号が電気信号に変換されずに、光のまま復調されたことに他ならない。
光レベルで復調された信号は、強度変調光用全光再生中継器20に入力される。強度変調光用全光再生中継器20は、入力された強度変調光の雑音、歪を除去する。図4は、強度変調光用全光再生中継器20の構成例を示すブロック図である。
なお、図4に示す強度変調光用全光再生中継器は、公知のものであり、たとえば、非特許文献2に提案されている。入力端子40に入力された、雑音や歪を伴った強度変調された光信号は、高出力光増幅器41により規定の電力まで増幅され、非線形光デバイス42に入力される。非線形光デバイス42においては、非線形光学効果により、入力された光信号のスペクトル幅が広げられる。該スペクトル幅が広げられた光信号を、光帯域通過フィルタ43を通過させることにより、入力光信号の雑音や歪が軽減されることが知られている。
強度変調光用全光再生中継器20によって、雑音や歪が軽減された光信号は、全光波長変換器25に入力され、波長の異なる出力光として出力される。図5は、全光波長変換器25の構成例を示すブロック図である。図5の構成は公知のものであり、たとえば、非特許文献3に提案されている。
入力光信号は入力端子50に入力される。入力端子50から入力された光信号は、光送信器51から出力される入力光信号とは異なる波長の光信号と光合成器52で合波される。合波された光信号は、半導体光増幅器53に入力され、半導体光増幅器53の利得飽和現象によって、光送信器51の出力光信号が、入力端子50に入力された強度変調された光信号により、論理反転した強度変調を受ける。
光フィルタ54は光送信器51の出力光波長と同一の波長成分のみを通過させるように設定されたもので、入力端子50に入力された光信号は通過することができない。すなわち、出力端子55には、入力端子50に入力された光信号を論理反転した変調情報を有する波長変換された強度変調光が出力される。ここで述べたように、全光波長変換器25においては、波長変換と同時に論理反転が生じるが、一般にデータ通信において論理反転が生じることはしばしばあり、論理反転されたことがわかっていれば、データの復調自体に何ら問題はない。一般に伝送路に送出される光信号によるデータにはヘッダが含まれ、当該ヘッダには決められたデータ列が含まれる。したがって、受信側において、当該決められたデータ列を参照することにより、論理反転の有無を知ることができる。
全光波長変換器25によって波長変換された光信号は、全光位相変調器21に入力される。全光位相変調器21は、入力された強度変調光の強度に対応した位相変調光を発生するものであり、電気信号処理部分を有しないものである。図6は、全光位相変調器21の構成例を示すブロック図である。図6に示す全光位相変調器は公知のものであり、たとえば、非特許文献4に提案されている。
図6において強度変調光信号は入力端子60に入力される。入力端子60に入力された強度変調光は、高出力光増幅器61により増幅され、入力端子に入力された強度変調光とは異なる波長を有する信号用レーザ62の出力光信号と、光合波器63により合波される。合波された2つの光信号は、非線形光デバイス64に入力される。
非線形光デバイス64においては、非線形光学効果(相互位相変調現象)により、信号用レーザ62から出力された光信号が、入力端子60から入力された強度変調光の変調データ信号により光位相変調を受ける。光帯域通過フィルタ65は、位相変調を受けた光信号の波長のみを通過させ、入力された強度変調光の波長は通過させないように設定されている。したがって、出力端子66には、光位相変調された光信号のみが出力される。かくして、図6に示す全光位相変調器を用いることにより、入力された強度変調光の変調データに応じた光位相変調信号が出力できることとなる。
図3に示す、本実施の形態にかかる全光再生中継装置15によれば、入力端子1から入力された位相変調光信号は、光レベルで復調された後、強度変調光用全光再生中継器20によって雑音、歪が除去され、更に全光波長変換器25によって波長を変換された後、全光位相変調器21によって再び光位相変調された光となって出力端子23に導かれる。
ここで、入力端子1に入力される位相変調光信号の波長と出力端子23から出力される位相変調光信号の波長とを同一とするためには、全光波長変換器25によって、一旦光信号の波長を変換する必要がある。その理由は、全光位相変調器21では、図6に示すように、最終的に光位相変調されて出力される光は、信号用レーザ62から出力される光であり、これは入力端子60から入力される光の波長とは異なるものとする必要があるためである。すなわち、図3において、入力端子1に入力される位相変調光信号の波長と出力端子23から出力される位相変調光信号の波長を同一とするためには、図6における信号用レーザの波長を、図3において、入力端子1に入力される位相変調光信号の波長と同一にすればよい。
上述した説明から理解できるように、図3において、入力端子1に入力される位相変調光信号の波長と出力端子23から出力される位相変調光信号の波長が同一でなくてもよい場合には、全光波長変換器25は必ずしも必要ではなく、強度変調光用全光再生中継器20の出力を、全光位相変調器21の入力に直結すればよい。
本実施の形態によれば、電気信号への変化なしに、伝送路を介して伝送され、全光再生中継装置に入力された光信号の雑音、歪を除去し、増幅した上で、再度伝送路に送出することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。図7において、図3に示す第1の実施の形態にかかる全光再生中継装置と同一の構成部分については同一の符号を付する。
図7に示すように、第2の実施の形態にかかる全光再生中継装置70は、光分岐器2、注入同期型レーザ3、光位相調整器4、光分岐器26、光180度ハイブリッド5、強度変調光用全光再生中継器20、光終端器22、全光波長変換器25、および、全光位相変調器27を備えている。
第2の実施の形態にかかる全光再生中継装置70が、第1の実施の形態にかかる全光再生中継装置15と異なるところ以下の点である。第1の実施の形態においては、図6に示すように、全光位相変調器21の出力する光位相変調された光信号の元となる信号を発生させるために、信号用レーザ62を用いているが、第2の実施の形態においては、新たに信号用レーザ62を設けることなく、注入同期型レーザ3の出力光を光分岐器26により2つに分岐して、光分岐器26の一方の出力を、全光位相変調器27に入力することにより、第1の実施の形態にかかる信号用レーザ62の発生光と同等の役割をさせている。
図8は、第2の実施の形態にかかる光位相変調器27の構成を示すブロック図である。図8において、図6に示す第1の実施の形態にかかる光位相変調器21の構成部分と同一のものには同一の符号を付している。第2の実施の形態にかかる全光位相変調器27において、光位相変調されるもととなる光は、入力端子80から入力される。また、変調情報を有する強度変調された光信号は、入力端子60から入力される。
入力端子60から入力された光信号は、高出力光増幅器61によって増幅され、入力端子80から入力された光信号と光合波器63によって合波され、第1の実施の形態と同様に、非線形光デバイス64によって光位相変調される。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態および第2の実施の形態において、光180度ハイブリッド5において合波される光信号の位相は、相互に変化しないものと考えている。しかしながら、周囲の温度変化、振動などの外部環境の変動によって、光180度ハイブリッド5で合波される2つの光信号の位相が絶えず変動する可能性がある。したがって、第3の実施の形態においては、これらの変動を補正する。
図9は、本発明の第3の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態にかかる全光再生中継装置90は、光分岐器2、注入同期型レーザ3、光位相変調器39、光180度ハイブリッド5、強度変調光用全光再生中継器20、全光波長変換器25、全光位相変調器21、および、光位相安定回路30を備えている。
第3の実施の形態にかかる全光再生中継装置90が、第1の実施の形態にかかる全光再生中継装置15と異なるところは以下の点である。第1の実施の形態においては、図3に示すように、光180度ハイブリッド5の他方の出力端子Dからの出力は光終端器22に与えられ終端されているが、第3の実施の形態においては、光180度ハイブリッド5の他方の出力端子Dからの出力光を用いて、光位相安定回路30が、光位相変調器39における光信号の位相を補正する。
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、注入同期型レーザ3からの出力光を受け入れる光位相調整器4が設けられ、その一方、第3の実施の形態においては、注入同期型レーザ3の光を受け入れる光位相変調器39が設けられている。前者は、固定位相シフタであり、その位相が固定である。その一方、後者は、後述するように、光位相安定化回路30の制御によって位相が変更可能である。しかしながら、実際には、光位相調整器4および光位相変調器39も、同一のデバイス(たとえば、ニオブ酸リチウムを用いた光位相変調器)により実現され、その差は、位相が固定であるか可変であるかに過ぎない。
図12において、横軸δは、図9における光分岐器2から光180度ハイブリッド5の一方の入力端子Aに達する第1の光経路と、注入同期型レーザ3および光位相変調器39を経て、光180度ハイブリッドの他方の入力端子Bに達する第2の経路との間の位相差である。また、図12において、縦軸Iは、図9における光180度ハイブリッド5の出力端子Cから出力され、強度変調光用全光再生中継器20に入力される光信号の強度である。なお、以下の説明においては、簡単のために、光180度ハイブリッド5においては既に説明したπ/2の位相シフトは生じないものとする。実際には、光180度ハイブリッド5においては上記π/2の位相シフトは生じるため、以下の説明においては、正しくは、位相シフトの値π/2を考慮する必要がある。そのためには、以下の説明において、第1の光経路の位相を−π/2だけずらせばよい。
図12に示すように、δ=0であれば、第1の光経路と第2の光経路との間の位相差は0となるので、光180度ハイブリッド5の出力では、第1の光経路を通過した光と第2の光経路を通過した光とが強めあい、強度Iは最大となる(図12におけるP点)。その一方、両者に±πだけ位相差が生じた場合には、I=0となる。一般に、第1の光経路と第2の光経路との間の位相変化により、その位相差が時々刻々変化する可能性があり、図12のP+点あるいはP−点に位置して出力光強度が減少することとなるため、これに絶えず追随して、図12におけるP点に戻すことが望ましい。
この目的のために、後述する光位相安定化回路30中の発振器31(図10参照)の出力により、第2の光経路の光位相に対して、微小な低周波変調をかける。
第1の実施の形態において述べたのと同様に考えると、光180度ハイブリッド5の他方の出力端子Dから出力される光電界は、次のように表わされる。
=Ecos(ωt+θ+θ)+Ecos(ωt+θ−π/2)
=Ecos(ωt+θ+θ)+Esin(ωt+θ) (12)
ここで、(9)式から、
θ=θ+π/2 (13)
となるようにθは設定される。(13)式を(12)式に適用すれば、(14)式を得ることができる。
=Ecos(ωt+θ+θ)+Esin(ωt+θ+π/2)
=Ecos(ωt+θ+θ)+Ecos(ωt+θ) (14)
図9の光位相安定化回路30についてより詳細に説明する。図10は、本発明の第3の実施の形態にかかる光位相安定化回路30の構成を示すブロック図である。図10に示すように、発振器31、乗算器32、光受信器33、増幅器34、低域濾波器35および加算器36を有している。
発振器31は、位相変調光信号の伝送速度に比べて十分低い周波数の電気信号を発生させる。発振器31の発生周波数としては、一例として、数十kHz〜数百kHz程度の値が採用される。発振器31の出力は、加算器36を介して、光位相変調器39に入力される。これにより、図9において光分岐器9によって分岐された2つの光信号のうち、注入同期型レーザ3および光位相変調器39を通る経路(第2の光経路)を通過した光信号には、伝送速度で施されている光位相変調に加えて、発振器31の出力である低周波電気信号による微小な光位相変調が施される。この微小な位相変調を考慮すると、(14)式は、(15)式のように書き換えられる。
ただし、δは、外部環境の変化により生じる第1の光経路(光分岐器2から光180度ハイブリッド5の一方の入力端子Aに達する経路)と第2の光経路の間の位相差を光位相変調器39に集約したもの、δ、ωは、それぞれ低周波電気信号の振幅、角周波数である。
上記電界Eは、図10に示す光受信器33によって受信される。光受信器33の周波数帯域は、伝送速度に相当する周波数より十分に小さく、かつ低周波電気信号の周波数よりも十分に大きいものとする。すると光受信器33の出力電流iは、(16)式のように表わされる。
なお、光受信器33の周波数帯域を考慮して、伝送速度に相当する1ビット時間よりは十分に長く、低周波電気信号の周期よりは十分に短い時間にわたっての時間平均を表わす。つまり、(16)式において、右辺は、電界Eの絶対値の二乗の平均値である。時間平均は、データ信号による変調項に適用され、(15)式および(16)式より、以下の(17)式を得ることができる。
ここで、θ=0のときには、(17)式より、(18)式に示すようになる。
ここで、環境変動による位相ずれは十分に小さく、また低周波電気信号による変調も十分に微小である。すなわち、δが1より十分に小さく(δ≪1)かつδが1より十分小さい(δ≪1)であるとすると、(18)式は、(19)式のようになる。
i∝−δδsinωt (19)
また、(17)式において、θ=πのときには、(20)式のようになる。
i∝cos((δ+δsinωt)/2) (20)
結局、θ=0の場合と同様であるため、最終的に(19)式が得られることになる。
図10において、乗算器32は発振器31の出力電気信号と、光受信器33の出力電気信号の積に比例した電気信号を出力する。したがって、その出力電圧voutは、(21)式のようになる。
out∝−(δδsinωt)sinω
=−(δδ/2)・(1−cos2ωt) (21)
乗算器32の出力は、増幅器34によって適宜増幅された後、角周波数ωよりも十分低い周波数成分のみを通過させる低域濾波器35を通過する。低域濾波器35を通過した信号vout2は、(21)式より、(22)式に示すようなものとなる。
out2=−G・(δδ/2) (22)
ここで、Gは、増幅器34の利得である。
(22)式から理解できるように、低域濾波器35の出力信号はδに比例した値で符号が反転している。したがって、(22)式で表わされる信号vout2を、加算器36を介して、光位相変調器28に印加することにより、δを「0」とするようにフィードバック制御がかかることになる。すなわち、外部環境変動によって図9における、第1の光経路と第2の光経路との間の位相差が変動しても、光位相安定化回路30の動作により、その変動が除去できることがわかる。
以上述べたように、本発明の第3の実施の形態によれば、外部環境変動による第1の光経路と第2の光経路との位相差の変動に対しても、絶えずその変動を除去して安定な動作が可能な全光再生中継装置を提供することが可能となる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第4の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。図11に示すように、第4の実施の形態にかかる全光再生中継装置100は、光分岐器2、注入同期型レーザ3、光位相変調器39、光分岐器26、光180度ハイブリッド5、強度変調光用全光再生中継器20、全光波長変換器25、全光位相変調器27、および、光位相安定化回路30を備えている。光位相安定化回路30は、第3の実施の形態において示したものと同様である。
第3の実施の形態において、全光位相変調器21は、図6に示すように、信号用レーザ62を備える。その一方、第4の実施の形態においては、全光位相変調器27は、図8に示すように、信号用レーザを用いない代わりに、注入同期型レーザ3の出力光を光分岐器26によって分岐した光信号を受け入れ、この光信号を用いている。
第4の実施の形態にかかる全光再生中継装置100においては、第2の実施の形態と同様に、注入同期型レーザ3の出力光が、光分岐器26により2つに分岐され、光分岐器26の一方の出力が、全光位相変調器27に入力される。光位相変調器27においては、図8に示すように、入力端子60から入力された光信号は、高出力光増幅器61によって増幅され、入力端子80から入力された光信号と光合波器63によって合波され、非線形光デバイス64によって光位相変調される。
また、第4の実施の形態にかかる全光再生中継装置100においては、第3の実施の形態と同様に、光180度ハイブリッド5の他方の出力端子Dからの出力光を用いて、光位相安定回路30が、光位相変調器39における光信号の位相を補正する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
図1は、注入同期型レーザを用いた光ホモダイン受信器の例を示すブロック図である。 図2は、従来の光再生中継器の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。 図4は、強度変調光用全光再生中継器の構成例を示すブロック図である。 図5は、全光波長変換器の構成例を示すブロック図である。 図6は、全光位相変調器の構成例を示すブロック図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。 図8は、第2の実施の形態にかかる光位相変調器の構成を示すブロック図である。 図9は、本発明の第3の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。 図10は、本発明の第3の実施の形態にかかる光位相安定化回路の構成を示すブロック図である。 図11は、本発明の第4の実施の形態にかかる全光再生中継装置の構成を示すブロック図である。 図12は、第1の光経路と第2の光経路との間の位相差およびそれらの合成光の強度を説明するグラフである。
符号の説明
2 光分岐器
3 注入同期型レーザ
4 光位相調整器
5 光180度ハイブリッド
15 全光再生中継装置
20 強度変調光用全光再生中継器
21 全光位相変調器
22 光終端器
25 全光波長変換器
41 高出力光増幅器
42 非線形光デバイス
43 光帯域通過フィルタ
51 光送信器
52 光合成器
53 半導体光増幅器
54 光フィルタ
61 高出力光増幅器
62 信号用レーザ
63 光合波器
64 非線形光デバイス
65 光帯域通過フィルタ

Claims (5)

  1. 伝送路中に配置され、当該伝送路からの位相変調光信号を受け入れ、当該位相変調光信号の雑音成分を除去して、伝送路に再度送出する全光再生中継装置であって、
    前記受け入れた位相変調光信号を、予め定められた比率で分岐させる光分岐器と、
    前記光分岐器から分岐した他方の位相変調光信号を受け入れ、当該位相変調光信号の変調成分を除去し、搬送波成分を含む光信号を出力する注入同期型レーザと、
    前記注入同期型レーザから出力された光信号の位相を調整する光位相調整器と、
    前記光分岐器から分岐した一方の位相変調光信号を第1の入力端子に受け入れるとともに、前記光位相調整器から出力された光信号を第2の入力端子に受け入れ、前記第1の入力端子にて受け入れた光信号の位相をπ/2だけ遅らせ、かつ、前記第2の入力端子にて受け入れた光信号をそのまま第1の出力端子から出力するとともに、前記第1の入力端子にて受け入れた信号をそのまま、かつ、前記第2の入力端子にて受け入れた光信号の位相をπ/2だけ遅らせて第2の出力端子から出力する光180度ハイブリッドと、
    前記光180度ハイブリッドの前記第1の出力端子から出力される強度変調光信号の雑音および歪を除去する強度変調光用全光再生中継器と、
    前記強度変調光用全光再生中継器から出力された光信号を受け入れ、当該受け入れた光信号の波長を変換し、波長の異なる光信号として出力する全光波長変換器と、
    前記全光波長変換器から出力された強度変調光信号を受け入れ、当該強度変調光信号の強度に応じた位相変調光信号を発生する全光位相変調器と、を備えたことを特徴とする全光再生中継装置。
  2. 前記全光位相変調器が、
    前記受け入れた強度変調光信号とは異なる波長の光信号を出力する信号用レーザと、
    前記強度変調光信号と、前記信号用レーザから出力された光信号とを合波する光合波器と、
    前記信号用レーザから出力された光信号に、前記強度変調光信号による光位相変調を受けさせる非線形光デバイスと、
    前記光位相変調を受けた光信号のみを出力する光帯域通過フィルタと、を有することを特徴とする請求項1に記載の全光再生中継装置。
  3. 前記光位相調整器から出力された光信号を受け入れ、受け入れた光信号を分岐させる第2の光分岐器を備え、
    前記全光位相変調器が、
    前記強度変調光信号と、前記第2の光分岐器から受け入れた光信号とを合波する光合波器と、
    前記第2の光分岐器から受け入れた光信号に、前記強度変調光信号による光位相変調を受けさせる非線形光デバイスと、
    前記光位相変調を受けた光信号のみを出力する光帯域通過フィルタと、を有することを特徴とする請求項1に記載の全光再生中継装置。
  4. 前記光180度ハイブリッドの前記第2の出力端子からの光信号を受け入れ、前記光180度ハイブリッドの前記第1の入力端子に入力される光信号と、前記第2の入力端子に入力される光信号の位相差をなくすように、前記第2の入力端子に入力される光信号の位相を補正する補正信号を生成する光位相安定化回路を備え、
    前記光位相調整器が、前記光位相安定化回路からの出力を受け入れて、前記光180度ハイブリッドの前記第2の入力端子に入力される光信号の位相を変化させることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の全光再生中継装置。
  5. 前記光位相安定化回路が、
    前記光180度ハイブリッドの第2の出力端子からの光信号を受け入れて、電気信号に変換する光受信器と、
    前記位相変調光信号の伝送速度と比較して十分に低い周波数の電気信号を発生する発振器と、
    前記光受信器からの出力信号と、前記発振器からの出力信号を乗算する乗算器と、
    前記乗算器からの出力信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器からの出力信号から、所定の低域の周波数成分のみを通過させる低域濾波器と、
    前記低域濾波器からの出力信号と、前記発振器からの出力信号とを加算する加算器と、を有することを特徴とする請求項4に記載の全光再生中継装置。
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