JP2009180216A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009180216A
JP2009180216A JP2008022902A JP2008022902A JP2009180216A JP 2009180216 A JP2009180216 A JP 2009180216A JP 2008022902 A JP2008022902 A JP 2008022902A JP 2008022902 A JP2008022902 A JP 2008022902A JP 2009180216 A JP2009180216 A JP 2009180216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
regeneration
temperature
particulate
dpf
collection filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008022902A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4930397B2 (ja
Inventor
Masahiko Nakano
雅彦 中野
Toshimasa Koga
俊雅 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008022902A priority Critical patent/JP4930397B2/ja
Publication of JP2009180216A publication Critical patent/JP2009180216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4930397B2 publication Critical patent/JP4930397B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】PMフィルタの再生処理に要する時間を短縮し、該PMフィルタの再生処理に伴う燃費の悪化を効果的に抑制する。
【解決手段】PM堆積量が再生開始閾値(第1所定量)となると、DPFを昇温させてDPF再生処理を実行する(S21〜S23)。DPFの昇温開始からDPFの温度がPM燃焼温度となるまでの再生無駄時間を計測すると共にDPF再生温度を検出し(S24〜S28)、再生無駄時間及びDPF再生温度に基づいて再生終了閾値(第2所定量)を設定し(S29)、再生処理中に算出されるPM堆積量が再生終了閾値まで減少するとDPF再生処理を終了する(S30〜S31)。
【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、詳しくは、排気ガス中に含まれる微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタの再生処理に関する。
従来の内燃機関の排気浄化装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。この特許文献1に記載の装置は、PMフィルタ(微粒子捕集フィルタ)の再生処理中に算出される微粒子堆積量(PM堆積量)が所定の微粒子燃焼速度(PM燃焼速度)を得ることのできる量を下回ると、PMフィルタの再生処理を終了させるようにしている。
特開2005−307746号公報
上記従来技術によれば、再生処理時にPM燃焼速度をある程度高く維持し、PMの燃焼時間を短縮することはできる。
しかし、燃費の観点から見れば、単にPM燃焼時間だけを短縮するだけでは十分とは言えず、さらなる改善の余地がある。PMフィルタの再生処理は、一般にポスト噴射や排気への燃料添加によってPMフィルタを昇温させて行われるため、PMフィルタがPM燃焼温度に到達するまでの時間、すなわち、PMが燃焼せず実質的に再生処理に寄与しない時間の長短も燃費に直接影響することになるからである。
そこで、本発明は、排気ガス中の微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタの再生処理時間を短縮し、該微粒子捕集フィルタの再生処理に伴う燃費の悪化を効果的に抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明による第1の内燃機関の排気浄化装置は、排気ガス中の微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタの微粒子堆積量が第1所定量となると微粒子捕集フィルタを昇温させて微粒子捕集フィルタの再生処理を実行し、微粒子捕集フィルタの昇温開始から微粒子捕集フィルタの温度が微粒子物質の燃焼温度となるまでの再生無駄時間に基づいて微粒子捕集フィルタの再生処理を停止させる第2所定量(第1所定量よりも小さい値である)を設定し、微粒子捕集フィルタの再生処理中に算出される微粒子堆積量が第2所定量まで減少すると微粒子捕集フィルタの再生処理を停止する。
本発明による第2の内燃機関の排気浄化装置は、排気ガス中の微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタの微粒子堆積量が第1所定量となると微粒子捕集フィルタを昇温させて微粒子捕集フィルタの再生処理を実行し、微粒子捕集フィルタの昇温開始から微粒子捕集フィルタの温度が微粒子物質の燃焼温度となるまでの再生無駄時間と再生処理温度とに基づいて微粒子捕集フィルタの再生処理を停止させる第2所定量(第1所定量よりも小さい値である)を設定し、微粒子捕集フィルタの再生処理中の算出される微粒子堆積量が第2所定量まで減少すると微粒子捕集フィルタの再生処理を停止する。
微粒子捕集フィルタの再生処理の実行間隔(周期)に対する、再生無駄時間を含む再生処理時間の割合(再生時間割合)は、微粒子捕集フィルタの再生処理を停止させる微粒子堆積量(再生終了微粒子堆積量)の変化に対して極小点を持つこと、及び、再生時間割合が極小となる再生終了微粒子堆積量が再生無駄時間や再生処理温度によって異なることが確認されている。
本発明によると、再生無駄時間、又は、再生無駄時間及び再生処理温度に基づいて、再生時間割合が極小となる再生終了微粒子堆積量を第2所定量として設定することができるので、微粒子捕集フィルタの再生を十分に行いつつ、微粒子捕集フィルタの再生処理に要する時間を効果的に短縮することができる。この結果、ポスト噴射量や排気への燃料添加量が低減されて燃費の悪化を抑制できる。また、ポスト噴射量が低減されることによりエンジンオイルの希釈化も抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関(ディーゼルエンジン)の全体構成図である。図1において、エンジン1の吸気通路2には、エアクリーナ3の下流側にターボ過給機4の吸気コンプセッサ41が設けられている。この吸気コンプレッサ41は、排気通路5に設けられて排気のエネルギーによって回転駆動される排気タービン42に同軸結合されている。ターボ過給機4は、吸気コンプレッサ41、排気タービン42及び可変ノズル43を含んで構成され、排気タービン42の回転に伴って吸気コンプレッサ41が回転することで空気を圧縮して送り込む。可変ノズル43は、エンジンコントロールユニット(ECU)10からの制御信号によりアクチュエータ44を介して駆動され、タービン容積を可変する。
吸気コンプレッサ41の下流側にはインタークーラー6が設けられている。このインタークーラー6は、吸気コンプレッサ41によって圧縮された空気(過給空気)を冷却する。インタークーラー6によって冷却された過給空気は、さらに下流側の吸気絞り弁7、コレクタ部8及び吸気マニホールド9を経てエンジン1の各気筒の燃焼室に供給される。吸気絞り弁7は、ECU10からの制御信号によってアクチュエータ71を介して駆動される。
排気通路5には、排気タービン42よりも下流側にディーゼル酸化触媒(DOC)11及びディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)12が介装されている。DOC11は排気中のHC、COを酸化処理すると共にNOを生成し、DPF12はエンジン1から排出される排気ガス中の微粒子物質(パティキュレート:以下単に「PM」という)を捕集する。
排気通路5の排気タービン42よりも上流側と、吸気通路2のコレクタ部8とを結ぶEGR通路13には、EGRクーラー14及びEGR弁15が設けられている。EGRクーラー14はEGR通路13を介して再循環する排気を冷却し、EGR弁15はECU10からの制御信号によって開閉駆動されて運転状態に応じた所定のEGR率となるように再循環する排気量を調整する。
また、エンジン1は、コモンレール式の燃焼噴射装置16を備えている。燃料噴射装置16は、サプライポンプ17と、コモンレール18と、燃料噴射弁19とを含んで構成される。サプライポンプ17から圧送された燃料はコモンレール18に蓄えられる。燃料噴射弁19はECU10によって開弁駆動され、コモンレール18を介して供給される加圧燃料を各気筒のシリンダ内に噴射する。燃焼噴射装置16(燃料噴射弁19)は、DPF12を昇温させるためにメイン噴射の後にさらに所定量の燃料を噴射するポスト噴射を行うことが可能である。
ECU10は、各種センサから出力される検出信号を入力し、これら検出信号に基づいて各種エンジン制御を実行する。特に、ECU10は、DPF12に捕集された微粒子堆積量(以下「PM堆積量」という)が所定値に達するとDPF12の再生処理(以下「DPF再生処理」という)を実行し、DPF12に堆積しているPMを燃焼除去する。
ここで、各種センサとしては、アクセル開度(踏込量)を検出するアクセルセンサ21、クランク角センサ(エンジン回転速度センサとしても機能する)22、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ23、吸入空気量を検出するエアフローメータ24、DPF12の入口排気温度を検出する上流側温度センサ25、DPF12の出口排気温度を検出する下流側温度センサ26、DPF12をバイパスする差圧検出通路27に設けられてDPF12の上流側と下流側との圧力差(圧力損失)を検出する差圧センサ28、排気空燃比を検出する空燃比センサ29などがある。
次に、ECU10によって実行されるDPF再生処理を説明する。
ECU10は、DPF12のPM堆積量が所定の再生開始閾値(本発明の第1所定量に相当する)となるとDPF12を昇温させて該DPF12に堆積したPMを燃焼除去するDPF再生処理を実行し、かかるDPF再生処理によってDPF12のPM堆積量が所定の再生終了閾値(本発明の第2所定量に相当する)まで減少すると該DPF再生処理を停止する。
ここで、DPF12の昇温は、主として主噴射後のポスト噴射によって行われる。そのため、燃費の観点からはDPF12の再生処理に要する時間(総再生処理時間)を可能な限り短縮することが望ましい。そして、かかる総再生処理時間を最小化するには、DPF12の再生処理の実行周期(実行間隔)と各再生処理時間との両方を考慮する必要がある。1回の再生処理時間が短くてもその実行間隔が短ければ、結局は、DPF12の再生処理に要する総時間が長くなってしまう場合があるからである。
また、既述したように、ポスト噴射はDPF12の温度が、PMが燃焼するPM燃焼温度となるまでの間も行われるため、燃費の観点からは、DPF12に堆積しているPMが燃焼する時間(PM燃焼時間)だけではなく、DPF12の温度がPM燃焼温度になるまでの時間、すなわち、PMが燃焼せず実質的にDPF12の再生処理に寄与しない時間(以下「再生無駄時間」という)も考慮する必要がある。
そこで、本実施形態では、「DPF再生処理時間」=「再生無駄時間」+「PM燃焼時間」とし、DPF12の再生処理の実行間隔に対する「DPF再生処理時間」の割合である「再生時間割合」を最小化するようにDPF再生処理を実行する(停止させる)ことを基本とする。なお、「再生時間割合」は、より具体的に説明すれば、DPF再生処理の開始から次のDPF再生処理の開始までの時間tcに対するDPF再生処理時間(再生無駄時間+PM燃焼時間)tpの割合(%)として表される(図2参照)。
図3〜図5は、DPF12の再生処理を停止させるPM堆積量、換言すれば、DPF再生処理後のPM残量(以下「再生終了PM堆積量」という)と、再生時間割合との関係を示している。
実験により、図3に実線で示すように再生時間割合には再生終了PM堆積量として妥当な範囲において極小点が存在すること、図4に示すように再生無駄時間がほぼ一定であれば、エンジン1からのPM排出レベル(g/km)、すなわち、DPF再生処理の実行間隔が変化しても、再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量は変化しないこと、そして、図5に示すように再生無駄時間が変化すると再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量も変化すること、が確認されている。なお、図3の破線は、再生無駄時間を考慮しない場合、すなわち、DPF再生処理の実行間隔に対するPM燃焼時間の割合(PM燃焼時間割合)を比較例として示したものである。
これらの実験結果より、DPF12の再生処理を実行する際に、再生無駄時間に応じて再生時間割合が極小となるような再生終了PM堆積量を設定すれば、DPF12の再生を十分に行いつつDPF12の総再生処理時間をほぼ最小にすることができ、この結果、DPF12の再生処理に伴う燃費の悪化も効果的に抑制することが可能となる。
そこで、第1実施形態に係るDPF再生処理は、PM堆積量が所定の再生開始閾値となったときにDPF12の昇温を開始し、該昇温開始からDPF12の温度がPM燃焼温度(例えば500℃以上)となるまでの再生無駄時間を計測し、この計測した再生無駄時間に基づいて再生終了閾値を設定し、再生処理中に算出されるPM堆積量(PM残量)が該再生終了閾値まで減少したときに終了する。
図6は、第1実施形態に係るDPF再生処理のフローチャートである。
図6において、ステップS1では、DPF12のPM堆積量を算出する。具体的には、DPF12の上下流の圧力差とPM堆積量との関係を予めマップ化して格納しておき、このマップを差圧センサ28により検出された圧力差に基づいて検索してPM堆積量を算出する。但し、この算出方法に限るものではなく、公知の他の算出方法、例えば、前回のDPF12の再生処理後から現在までの運転履歴(走行距離等)に基づいてPM堆積量を推定してもよい。
ステップS2では、算出したPM堆積量があらかじめ設定した再生開始閾値以上であるか否かを判定する。PM堆積量が再生開始閾値以上であればステップS3に進む。
ステップS3では、DPF再生処理を実行する。具体的には、燃料噴射弁19を制御して主噴射後に燃料のポスト噴射を行って排気中にHCを供給し、このHCの酸化反応熱によってDPF12を昇温させる。かかるポスト噴射はDPF再生処理が終了するまで行われ、ポスト噴射量は上流側温度センサ25及び下流側温度センサ26の検出温度に基づき、DPF12の温度が目標温度(例えば600〜650℃)を中心とした所定範囲を維持するように調整される。なお、より効果的にDPF12を昇温させるため、ポスト噴射を行うと共に吸気絞り弁7を閉じて吸気量を減少させるようにしてもよい。また、排気通路5に直接燃料を噴射する構成を設け、ポスト噴射に代えて排気に直接燃料を添加するようにしてもよい。
ステップS4では、DPF再生処理の開始、すなわち、DPF12の昇温開始からの経過時間の計測を開始する(再生無駄時間の計測を開始する)。
ステップS5では、DPF12の温度を検出する。基本的には、上流側温度センサ25及び下流側温度センサ26の検出温度からDPF12の温度を推定する。もちろん、吸入空気量や吸気温度を更に考慮してDPF12の温度を推定してもよいし、DPF12の温度を直接検出する温度センサを設けてもよい。また、各種運転パラメータからマップ等を検索してDPF12の温度を算出するようにしてもよい。
ステップS6では、DPF12の温度がPM燃焼温度(再生可能温度)まで上昇したか否かを判定する。DPF12の温度がPM燃焼温度まで上昇したらステップS7に進む。
ステップS7では、DPF12の昇温開始からの経過時間、すなわち、DPF12の温度がPM燃焼温度に到達するまでに要した時間(再生無駄時間)を読込む。
ステップS8では、読込んだ再生無駄時間に基づいて再生終了閾値を設定する。図5に示すように、再生無駄時間が変化すると再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量も変化する。そこで、再生無駄時間毎に再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量をあらかじめ求めてマップ化しておき、このマップをステップS7で読込んだ再生無駄時間で検索して再生終了閾値を設定する。基本的には、再生無駄時間が大きくなるほど再生終了閾値(再生終了PM堆積量)は小さな値に設定される。
ステップS9では、DPF12のPM堆積量を算出する。このPM堆積量は再生処理の実行中に算出されるものであり、再生処理によって除去された分を除くPM堆積量(PM残量)である。
ステップS10では、ステップS9で算出されたPM堆積量が再生終了閾値となったか否かを判定する。そして、ステップS9で算出されたPM堆積量、すなわち、DPF12に残っているPM量が再生終了閾値となったらステップS11に進む。
ステップS11では、ポスト噴射を停止すると共に計測時間をクリアし、DPF再生処理を終了する。
本実施形態において、図6のステップS1、S9の処理が本発明の「微粒子堆積量算出手段」に相当し、ステップS2、S3の処理が本発明の「フィルタ再生手段」に相当し、ステップS8〜S11の処理が本発明の「フィルタ再生停止手段」に相当する。
本実施形態では、DPF12のPM堆積量が再生開始閾値となるとDPF再生処理を実行する。すなわち、ポスト噴射を実施してDPF12を昇温させてDPF12に堆積したPMを燃焼除去する。そして、DPF再生処理(PMの燃焼除去)によりDPF12のPM堆積量が減少し再生終了閾値となるとDPF再生処理を停止する。ここで、DPF12の昇温開始からDPF12の温度がPM燃焼温度になるまでの時間、すなわち、DPF再生処理に実質的に寄与しない時間を再生無駄時間として計測し、この計測した再生無駄時間に基づいて再生時間割合が極小となるPM堆積量(再生終了PM堆積量)を再生終了閾値として設定するので、DPF再生処理に要する時間(総再生処理時間)を効果的に短縮してほぼ最小化することができる。この結果、ポスト噴射量が低減されることとなり、DPF再生処理に伴う燃費の悪化を抑制できる。また、ポスト噴射量が低減されることによってエンジンオイルの希釈化も抑制され、エンジンオイルの潤滑性や粘度の低下が抑制できる。
次に、第2実施形態に係るDPF再生処理を説明する。
上記第1実施形態では再生無駄時間に基づいて再生終了閾値を設定しているが、第2実施形態に係るDPF再生処理では、さらにDPF再生処理中のDPF12の温度(以下「DPF再生温度」という)を考慮して再生終了閾値を設定する。なお、DPF再生温度は、DPF再生処理に実行によって制御されるDPF12の実際の温度のことであり、DPF再生処理時のPM燃焼温度に相当する。より具体的には、PM燃焼温度以上のほぼ安定した時点のDPF12の温度のことである。
図7は、DPF再生温度毎に再生終了PM堆積量と再生時間割合との関係を示したものである。図7に示すように、再生無駄時間にほとんど差がなくても、DPF再生温度に応じて再生時間割合の極小値が変化する。ポスト噴射量の調整によってDPF再生温度をある程度制御することは可能であるが、運転状態等によってはDPF再生温度が目標温度に対して大きく下回ってしまう(もちろん、PM燃焼温度は超えている)場合がある。
従って、再生無駄時間に加えてDPF再生温度をもあらかじめ考慮しておけば、再生時間割合(ひいては、DPF12の総再生処理時間)をさらに効果的に短縮することが可能となる。
そこで、第2実施形態に係るDPF再生処理は、PM堆積量が所定の再生開始閾値となったときにDPF12の昇温を開始し、該昇温開始からDPF12の温度がPM燃焼温度となるまでの再生無駄時間を計測すると共にDPF再生温度を検出又は推定し、再生無駄時間及びDPF再生温度に基づいて再生終了閾値を設定し、再生処理中に算出されるPM堆積量(残量)が該再生終了閾値まで減少したときに終了する。
図8は、第2実施形態に係るDPF再生処理のフローチャートである。
ステップS21〜ステップS27までの処理は、第1実施形態(図6)におけるステップS1〜ステップS7までの処理と同じである。
ステップS28では、DPF再生温度を検出する。具体的には、上流側温度センサ25及び下流側温度センサ26の検出温度に基づいて、DPF12の温度がPM燃焼温度以上となってほぼ安定したとき(例えば、DPF12の温度上昇速度が所定値以下となったとき)のDPF12の温度をDPF再生温度として検出する。但し、これに限るものではなく、各種運転パラメータ(吸入空気量、エンジン回転速度、ポスト噴射量等)に基づいてマップ等を検索してDPF再生温度を算出(推定)してもよい。
ステップS29では、再生無駄時間及びDPF再生温度に基づいて再生終了閾値を設定する。図5に示すように、再生無駄時間が変化すると再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量も変化する。また、図7に示すように、DPF再生温度が変化すると再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量も変化する。そこで、再生無駄時間及びDPF再生温度に応じて再生時間割合が極小となる再生終了PM堆積量(適合値)をあらかじめ求めてマップ化しておき、このマップをステップS27で読込んだ再生無駄時間及びステップS28で算出したDPF再生温度で検索することによって再生終了閾値を設定する。図9は、かかるマップの一例を示している。基本的には、再生無駄時間が大きく、DPF再生温度が高いほど再生終了閾値(再生終了PM堆積量)は小さな値に設定される。
ステップS30〜ステップS32までの処理は、第1実施形態(図6)におけるステップS9〜ステップS11までの処理と同じである。
図10、11は、本実施形態と前記従来技術とを比較した結果を示している。なお、比較に当たり、便宜的にDPF再生温度が600℃のときの両者の再生終了PM堆積量(再生終了閾値)を一致させている。図10に示すように、再生無駄時間及びDPF再生温度に基づいて再生時間割合がほぼ最小となるようにDPF再生処理を停止する本実施形態と、PM燃焼速度が所定値となったときにDPF再生処理を停止する従来技術とでは、再生終了PM堆積量(換言すれば、DPF再生処理時にDPF12に残すPM量)に明らかな差が生じること、そしてこの結果、本実施形態に係るDPF再生処理では、図11に示すように、従来技術に対して再生処理割合を数%低減できる(すなわち、その分、DPF再生処理に伴う燃費の悪化が抑制できる)ことが確認された。
本実施形態において、図8のステップS21、S30の処理が本発明の「微粒子堆積量算出手段」に相当し、S22、S23の処理が本発明の「フィルタ再生手段」に相当し、S28〜S32の処理が本発明の「フィルタ再生停止手段」に相当する。
本実施形態においても上記第1実施形態と同様、DPF再生処理に要する時間をほぼ最小してポスト噴射量を低減し、DPF再生処理に伴う燃費の悪化やエンジンオイルの希釈化を抑制できる。特に、本実施形態では、再生無駄時間に加えてDPF再生温度をも考慮して再生終了閾値を設定するので、DPF再生処理に要する時間の短縮(最小化)をより効果的に行うことができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関の全体構成図である。 再生時間割合を説明するための図である。 再生終了PM堆積量と再生時間割合との関係を示す図である。 PM排出量が変化した場合の再生終了PM堆積量と再生時間割合との関係を示す図である。 再生無駄時間が変化した場合の再生終了PM堆積量と再生時間割合との関係を示す図である。 第1実施形態に係るDPF再生処理のフローチャートである。 DPF再生温度が変化した場合の再生終了PM堆積量と再生時間割合との関係を示す図である。 第2実施形態に係るDPF再生処理のフローチャートである。 再生終了閾値の設定に用いるマップの一例を示す図である。 第2実施形態に係るDPF再生処理と従来技術とを比較した図である。 同じく第2実施形態に係るDPF再生処理と従来技術とを比較した図である。
符号の説明
1…内燃機関、5…排気通路、7…吸気絞り弁、10…ECU、12…DPF(PMフィルタ)、16…燃料噴射装置、17…サプライポンプ、18…コモンレール、19…燃料噴射弁、21…アクセルセンサ、22…クランク角センサ、23…水温センサ、24…エアフローメータ、25…上流側温度センサ、26…下流側温度センサ、28…差圧センサ

Claims (6)

  1. 内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタを備えた内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記微粒子捕集フィルタの温度を検出又は推定する温度検出手段と、
    前記微粒子捕集フィルタの微粒子堆積量を算出する微粒子堆積量算出手段と、
    前記微粒子堆積量が第1所定量となると、前記微粒子捕集フィルタを所定の再生処理温度まで昇温させて前記微粒子捕集フィルタの再生処理を実行するフィルタ再生手段と、
    前記微粒子捕集フィルタの再生処理中に算出される微粒子堆積量が前記第1所定量よりも小さい第2所定量まで減少すると、前記微粒子捕集フィルタの再生処理を停止するフィルタ再生停止手段と、
    を含んで構成され、
    前記フィルタ再生停止手段は、前記微粒子捕集フィルタの昇温開始から前記微粒子捕集フィルタの温度が前記微粒子物質の燃焼温度となるまでの再生無駄時間に基づいて前記第2所定量を設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 内燃機関から排出される排気ガス中に含まれる微粒子物質を捕集する微粒子捕集フィルタを備えた内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記微粒子捕集フィルタの温度を検出又は推定する温度検出手段と、
    前記微粒子捕集フィルタの微粒子堆積量を算出する微粒子堆積量算出手段と、
    前記微粒子堆積量が第1所定量となると、前記微粒子捕集フィルタを所定の再生処理温度まで昇温させて前記微粒子捕集フィルタの再生処理を実行するフィルタ再生手段と、
    前記微粒子捕集フィルタの再生処理中に算出される微粒子堆積量が前記第1所定量よりも小さい第2所定値まで減少すると、前記微粒子捕集フィルタの再生処理を停止するフィルタ再生停止手段と、
    を含んで構成され、
    前記フィルタ再生停止手段は、前記微粒子捕集フィルタの昇温開始から前記微粒子捕集フィルタの温度が前記微粒子物質の燃焼温度となるまでの再生無駄時間と前記再生処理温度とに基づいて前記第2所定量を設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記フィルタ再生停止手段は、前記微粒子捕集フィルタの再生処理を停止させる再生終了微粒子堆積量と、前記微粒子捕集フィルタの再生処理の実行間隔に対する前記再生無駄時間を含む再生処理時間の割合である再生時間割合との関係において、該再生時間割合が極小となる再生終了微粒子堆積量を前記第2所定量に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記第2所定量は、前記再生無駄時間が大きいほど小さな値に設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記第2所定量は、前記再生処理温度が高いほど小さな値に設定されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記フィルタ再生手段は、主噴射後に燃料を噴射するポスト噴射によって前記微粒子捕集フィルタを昇温させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
JP2008022902A 2008-02-01 2008-02-01 内燃機関の排気浄化装置 Active JP4930397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008022902A JP4930397B2 (ja) 2008-02-01 2008-02-01 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008022902A JP4930397B2 (ja) 2008-02-01 2008-02-01 内燃機関の排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009180216A true JP2009180216A (ja) 2009-08-13
JP4930397B2 JP4930397B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=41034380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008022902A Active JP4930397B2 (ja) 2008-02-01 2008-02-01 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4930397B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102337953A (zh) * 2010-07-15 2012-02-01 通用汽车环球科技运作有限责任公司 操作柴油微粒过滤器的方法
CN113565610A (zh) * 2021-06-29 2021-10-29 广东工业大学 一种柴油车颗粒捕集器工作状态判断方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08121146A (ja) * 1994-10-24 1996-05-14 Nippondenso Co Ltd ディーゼル機関の排気微粒子除去装置
JP2004044457A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2004068804A (ja) * 2002-06-13 2004-03-04 Denso Corp 内燃機関の排ガス浄化装置
JP2005307746A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Nissan Diesel Motor Co Ltd 排気浄化装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08121146A (ja) * 1994-10-24 1996-05-14 Nippondenso Co Ltd ディーゼル機関の排気微粒子除去装置
JP2004068804A (ja) * 2002-06-13 2004-03-04 Denso Corp 内燃機関の排ガス浄化装置
JP2004044457A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置
JP2005307746A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Nissan Diesel Motor Co Ltd 排気浄化装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102337953A (zh) * 2010-07-15 2012-02-01 通用汽车环球科技运作有限责任公司 操作柴油微粒过滤器的方法
US9181840B2 (en) 2010-07-15 2015-11-10 GM Global Technology Operations LLC Method to operate a diesel particulate filter
CN113565610A (zh) * 2021-06-29 2021-10-29 广东工业大学 一种柴油车颗粒捕集器工作状态判断方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4930397B2 (ja) 2012-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8936760B2 (en) Exhaust gas purification apparatus for engine
JP5660847B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP5614996B2 (ja) 内燃機関の排気ガス処理方法及び装置
JP4929781B2 (ja) Dpf再生制御装置及びdpf再生制御方法
JP4371045B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5316041B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2008069648A (ja) パティキュレートフィルタの再生制御装置
JP2010196498A (ja) Pm排出量推定装置
JP4857915B2 (ja) ディーゼルエンジンの制御装置
JP2011185132A (ja) Dpfの強制再生用マップの検証方法および検証装置
WO2018088341A1 (ja) 排気浄化装置の再生制御装置
JP2004308439A (ja) 排気浄化装置
JP4930397B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2006274906A (ja) 排気浄化装置
EP2175122A2 (en) Exhaust gas purification system for internal combustion engine
JP5370252B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3915671B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP2005307746A (ja) 排気浄化装置
JP2005016393A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP3911406B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2015042855A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013124631A (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP5544758B2 (ja) ディーゼル機関の制御システム
JP2009185668A (ja) 排気浄化装置及び排気浄化方法
JP2009138703A (ja) 排気後処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110901

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20110901

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20111011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4930397

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3