JP2009180140A - 気化器の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの冷間アイドリング状態では,スロットル弁に連動してチョーク弁を機械的に所定の中間開度に開くようにして,低燃費で安定したアイドリング状態を確保する。
【解決手段】スロットルレバー23に連結して,エンジンEの運転停止時にはスロットル弁20を開き,エンジンEの運転時には,その回転数に応じてスロットル弁20を開閉するガバナ装置Gと,チョークレバー22をチョーク弁19の閉じ方向に付勢するチョーク戻しばね21と,エンジン温度の上昇に応じてチョーク弁19を開くオートチョーク装置Aとを備える,気化器の制御装置において,エンジンEの冷間運転時,スロットルレバー23がガバナ装置Gによりスロットル弁20のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動されることに連動してチョークレバー22をチョーク弁19の中間開度位置に回動する駆動アーム24をスロットルレバー23に設ける。
【選択図】 図7

Description

本発明は,主として汎用エンジンの気化器の制御装置に関し,特に,スロットル弁を開閉するスロットルレバーに連結して,エンジンの運転停止時にはスロットル弁を開き,エンジンの運転時には,その回転数に応じてスロットル弁を開閉するガバナ装置と,チョーク弁を開閉するチョークレバーをチョーク弁の閉じ方向に付勢するチョーク戻しばねと,チョークレバーに連接して,エンジン温度の上昇に応じてチョーク弁を開くオートチョーク装置とを備える,気化器の制御装置の改良に関する。
かゝる気化器のスロットル弁制御装置は,例えば特許文献1に開示されているように,既に知られている。
特開2006−242143号公報
従来のかゝる気化器の制御装置では,エンジンの冷間アイドリング状態では,チョーク弁はオートチョーク装置により全閉状態に制御される。また一般に気化器には,チョーク弁より下流側の吸気負圧が所定値以上に上昇すると,その上昇に応じてチョーク弁を開くリリーフ機構が設けられている。しかしながら,そのリリーフ機構においては,エンジンの冷間アイドリング時に,燃料の噴出過ぎを防ぐべく,吸気負圧によるチョーク弁の開きを容易にするため,リリーフばねのセット荷重を極力小さく設定することが望まれるが,エンジンのアイドリング状態では吸気負圧の脈動が比較的激しいので,そのセット荷重を充分小さくすると,吸気負圧の脈動によりチョーク弁の開度が不安定となる。こうした事情により,リリーフばねのセット荷重を充分に小さく設定することはできないのが実情であり,こゝにエンジンの低燃費性の改善の余地がある。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,エンジンの冷間アイドリング状態では,スロットル弁のアイドル開度への閉弁に連動してチョーク弁を機械的に所定の中間開度に開くようにして,低燃費で安定したアイドリング状態を確保し得る気化器の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,スロットル弁を開閉するスロットルレバーに連結して,エンジンの運転停止時にはスロットル弁を開き,エンジンの運転時には,その回転数に応じてスロットル弁を開閉するガバナ装置と,チョーク弁を開閉するチョークレバーをチョーク弁の閉じ方向に付勢するチョーク戻しばねと,チョークレバーに連接して,エンジン温度の上昇に応じてチョーク弁を開くオートチョーク装置とを備える,気化器の制御装置において,エンジンの冷間運転時,スロットルレバーがガバナ装置によりスロットル弁のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動されることに連動してチョークレバーをチョーク弁の中間開度位置に回動するようにスロットルレバーを構成したことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,スロットルレバーに,エンジンの冷間時,スロットルレバーがスロットル弁のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動するのに応じてチョークレバーをチョーク弁の中間開度位置に回動する駆動アーム24を設け,この駆動アーム24には,これがチョークレバーをチョーク弁の中間開度位置に回動したとき,チョークレバーからチョーク戻しばねの付勢力による摩擦抵抗を回動方向に受ける係合面を形成したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前記係合面を,前記スロットルレバーの回動中心周りの円弧面で構成したことを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,エンジンの冷間始動後,ガバナ装置の作動により,スロットルレバーがスロットル弁のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動されると,これに連動してチョークレバーをチョーク弁の中間開度位置に回動することになるから,吸気負圧の脈動に影響されることなく,チョーク弁の中間開度位置を安定させて燃料ノズルからの燃料噴出量の安定した適正化を図り,エンジンの低燃費で安定した冷間アイドリング状態を確保することができる。
本発明の第2の特徴によれば,エンジンの冷間アイドリング状態で,スロットルレバーの駆動アーム24により,チョークレバーをチョーク弁の中間開度位置もしくはその近傍位置に回動することができると共に,このとき発生するチョーク戻しばねの反発力を利用して,スロットルレバーのふらつきを抑えることができ,したがって,スロットル弁のアイドル開度を安定させ,エンジンの冷間アイドリング状態の一層の安定化を図ることができる。
本発明の第3の特徴によれば,チョーク戻しばねの反発力を,より効果的に利用して,スロットルレバーのふらつきを抑えることができ,しかもスロットルレバーがスロットル弁のアイドリング開度付近で僅かに回動することがあっても,チョーク弁を前記中間開度に維持し続けることができる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る汎用エンジンの一部を縦断した正面図,図2は図1の要部拡大図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図2の4−4線断面図,図5は図2の5−5線断面図,図6は図2の6−6線断面図,図7は図6に対応した,オートチョーク装置の作用説明図,図8はオートチョーク装置の別の作用説明図,図9はオートチョーク装置の更に別の作用説明図,図10は図6中のオートチョーク装置における感温部の拡大図,図11は図10に対応する作用説明図,図12はガバナ装置の概略側面図,図13は図4の13−13線拡大断面図,図14は図13の14−14線断面図,図15は図13の15−15線断面図である。
先ず,図1〜図3において,符号Eは,各種作業機の動力源となる4サイクルエンジンを示す。このエンジンEは,鉛直方向に配置されるクランク軸1を支持するクランクケース2と,このクランクケース2から水平方向に突出した,シリンダボア3aを有するシリンダブロック3と,このシリンダブロック3の外端部に一体に形成されたシリンダヘッド4とを備えており,シリンダヘッド4には,吸気弁7i及び排気弁7eによりそれぞれ開閉される吸気ポート6i及び排気ポート6eと,吸気弁7i及び排気弁7eを作動する動弁機構8を収容する動弁室9とが設けられる。この動弁室9を閉鎖するヘッドカバー5がシリンダヘッド4の端面に接合される。
吸気ポート6i及び排気ポート6eの外端は,シリンダヘッド4の互いに反対方向を向いた一側面と他側面とにそれぞれ開口し,その一側面には気化器Cの気化器本体Caが板状の断熱部材10を挟んで複数の通しボルト12により接合される。この気化器本体Caは,シリンダヘッド4の吸気ポート6iに連なる吸気道11を備える。断熱部材10は,断熱性に優れたフェノール樹脂等の熱硬化性合成樹脂製であり,これによってエンジンEから気化器Cへの熱伝導が抑えられる。シリンダヘッド4の他側面には,排気ポート6eに連通する排気マフラ14が取り付けられる。またエンジンEの上部には,燃料タンク17とリコイル式スタータ15とが配設される。尚,図1中,符号16は,シリンダヘッド4に螺着された点火プラグを示す。
図2及び図4に示すように,気化器Cには,その吸気道11の上流側に連なるエアクリーナ13が取り付けられる。
気化器Cは,吸気道11の上流部を開閉するバタフライ型のチョーク弁19と,その下流側を開閉する,同じくバタフライ型のスロットル弁20と,この両弁19,20間で開口に開口する燃料ノズル(図示せず)とを備えており,チョーク弁19及びスロットル弁20の両弁軸19a,20aは,気化器本体Caに鉛直姿勢で回転自在に支承される。
図4,図13〜図15に示すように,チョーク弁19の弁軸19aは,吸気道11の中心線から一側にオフセットして配置され,チョーク弁19は,その全閉状態では,チョーク弁19の半径の大きい側が,その半径の小さい側より吸気道11の下流側に来るように吸気道11の中心線に対して傾斜するようになっている。上記弁軸19aの,気化器本体Ca上方に突出した外端部にはチョークレバー22が取り付けられる。このチョークレバー22は,弁軸19aに回転可能に嵌合される有底円筒状のハブ22aと,このハブ22aの一側面に一体に突設されるレバーアーム22bとからなっており,そのハブ22aの下端面と気化器本体Caの上面との間において,カラー61がハブ22aと相対回転し得るよう弁軸19aの外周面に回転自在に嵌合される。ハブ22aの内側には,その周方向に一定の間隔を置いて並ぶ一対のストッパ突起62,62′が形成されており,これらストッパ突起62,62′間でのみ回動可能のリリーフレバー63が弁軸19aに固着されると共に,このリリーフレバー63をチョーク弁19の閉じ側に位置する一方のストッパ突起62に当接させるように付勢するリリーフばね64がハブ22a及びリリーフレバー63間に設けられ,これらリリーフレバー63及びリリーフばね64によりリリーフ機構60が構成される。
ハブ22aの下部外周には,周方向に間隔を置いて並ぶ一対のストッパ壁65,65′が形成されており,これらストッパ壁65,65′間に配置されるストッパピン66が気化器本体Ca外面に突設される。
而して,一方のストッパ壁65がストッパピン66に当接することにより,チョーク弁19の閉じ位置Cが規定され,他方のストッパ壁65′がストッパピン66に当接することにより,チョーク弁31の開き位置Oが規定される。チョークレバー22は,チョーク戻しばね21の付勢力により閉じ位置Cに向かって付勢される。そのチョーク戻しばね21は捩じりコイルばねで構成されるもので,そのコイル部21aは前記カラー61を囲繞するように配置され,その一端部21bは,気化器本体Ca上面に突設される係止ピン68に,他端部21cはハブ22aの前記ストッパ壁65にそれぞれ係止される。
チョーク弁19の全閉若しくは小開度時,エンジンの吸気負圧が一定値を超えると,チョーク弁19の半径の大きい側に作用する吸気負圧による回転モーメントと,チョーク弁19の半径の小さい側に作用する吸気負圧による回転モーメントとの差がリリーフばね64による回転モーメントに打ち勝って,チョーク弁19の開度を増加させるが,その開度増加は,リリーフレバー63が他方のストッパ突起62′に当接することによって規制される。
チョークレバー22のレバーアーム22bには,チョーク弁19の開度をエンジンEの温度変化に応じて自動的に制御するオートチョーク装置Aが連接される。このオートチョーク装置Aについて,図2〜図11を参照しながら説明する。
先ず図2〜図6において,オートチョーク装置Aは,エンジンEのシリンダヘッド4,特に吸気ポート6i周りから受熱する感温部25と,この感温部25及び前記レバーアーム22b間を連結して感温部25の受熱作動をチョークレバー22に,チョーク弁19の開き方向の動きとして伝達する出力部26とから構成される。感温部25は,吸気ポート6iの周壁4aと,この周壁4aの上部から起立する囲壁4b(図2及び図3参照)とでシリンダヘッド4に形成される収容室27に配置される円筒状のハウジング30を有する。収容室27は,吸気ポート6iと同様に一端を入口としてシリンダヘッド4の一側面に開口し,シリンダヘッド4の中心に向かう反対側の端部は閉塞している。また収容室27の一側は,囲壁4bの成形性及び感温部25の組み付け性を考慮して適当に開放されている。
上記ハウジング30は,熱伝導性に優れた金属,例えばAl製で底部30a′を有するカップ状の第1部分30aと,断熱性に優れた合成樹脂,例えばフェノール樹脂製で第1部分30aの開放端に印籠嵌合してビス45(図2参照)により結合される円筒状の第2部分30bとで構成される。その第2部分30bは,シリンダヘッド4及び気化器C間に介装される前記断熱部材10に一体に連設され,したがって,ハウジング30は,専用の取り付け部材を設けることなくシリンダヘッド4に取り付けられることになる。
第1部分30aは,その底部30a′を収容室27の奥側即ちシリンダヘッド4の中心部(高温部)に向けると共に,その底部30a′及び周壁を収容室27の内面に接触若しくは微小間隙を存して対向させるように配置される。第2部分30bは収容室27の入口側,即ちシリンダヘッド4の中心から離れる側に配置される。
感温部25は,図10に示すように,熱伝導性に優れたAl等の金属製で有底の可動シリンダ31と,この可動シリンダ31の開放端にかしめ結合してガイド部材32と,このガイド部材32に摺動可能に支承されて,それを貫通する棒状の固定ピストン33と,可動シリンダ31内で固定ピストン33を覆いながら,開放端を可動シリンダ31及びガイド部材32間に液密に挟持される弾性袋34と,この弾性袋34を覆うようにして可動シリンダ31内に封入されるワックス35とを備えており,固定ピストン33の外端をハウジング30の第1部分30aの底部30a′内面に当接させた状態で,可動シリンダ31はハウジング30の第1部分30a内に摺動可能に嵌合される。
而して,ワックス35は,加熱されると膨張して弾性袋34を絞るように圧縮することで固定ピストン33をガイド部材32の外方に押し出そうとするが,第1部分30aの底部30a′内面に外端を当接した固定ピストン33は移動不能であるから,その反作用により,可動シリンダ31が第1部分30a内を,その底部30a′から離れる矢印F方向(図11参照)に前進することになる。
可動シリンダ31の外周面は,ガイド部材32と反対側の半部が小径になっており,この小径部31aにディスタンスカラー36が嵌合され,このディスタンスカラー36に当接するリテーナ37と,断熱部材10との間に,ディスタンスカラー36を介して可動シリンダ31を固定ピストン33の外端側に付勢するコイル状の戻しばね38が縮設される。したがって,リテーナ37は,ディスタンスカラー36と戻しばね38とで挟持される。
図5及び図6に示すように,前記出力部26は,断熱部材10を貫通して一端部43aを前記リテーナ37に連結するロッド43と,断熱部材10に一体に形成されたブラケット10aの両側面に共通の枢軸40を介して支持されて個別に回動し得る第1及び第2レバー42とを備え,第1レバー41にロッド43のL字状に屈曲した他端部43bが連結され,可動シリンダ31の前進Fに伴なうロッド43の軸方向移動により第1レバー41を図6で矢印R方向に回動させるようになっている。ロッド43のリテーナ37への連結は,ロッド43の一端の膨大端部43aをリテーナ37と可動シリンダ31の端面とで挟持することにより行われる。
第1及び第2レバー41,42は,両者の回動方向に沿って離間可能に当接する当接部41a,42aを有しており,これら当接部41a,42aは,第1レバー41が第2レバー42に対して矢印R方向に相対回動するとき,互いに離間するようになっている。また第1及び第2レバー41,42にはばね係止部41b,42bが設けられており,これらばね係止部41b,42bに,両レバー41,42を上記当接部41a,42aの当接方向に付勢する連結ばね44の両端が係止される。
第2レバー42には,前記レバーアーム22bに設けられる従動ピン22cに作動的に対向する作動アーム42cが一体に形成されており,第2レバー42が矢印R方向に回動すると,作動アーム42cがチョークレバー22をチョーク弁19の開き方向に回動するようになっている。
図12において,スロットル弁20を自動的に開閉制御するガバナ装置Gについて説明する。スロットル弁20の弁軸20aの外端部にはスロットルレバー23が固着され,このスロットルレバー23には,エンジンEに支持した回転支軸51の外端に固着されるガバナレバー52の長腕部52aがリンク53を介して連結される。またガバナレバー52には,エンジンE等に支持されてアイドリング位置から全負荷位置までの範囲を回動し得る出力制御レバー56がガバナばね54を介して連結される。ガバナばね54は,スロットル弁20を常時開き方向に付勢するもので,そのばね荷重は,出力制御レバー56をアイドリング位置から全負荷位置の方向へ,又はそれと反対の方向へ回動することにより,増減設定される。
さらにガバナレバー52の短腕部52bには,エンジンEのクランク軸1により駆動される公知の遠心ガバナ55の出力軸55aが連接され,エンジンEの回転数の増加に応じて増大する遠心ガバナ55の出力が短腕部52bにスロットル弁20の閉じ方向に作用するようになっている。
したがって,エンジンEの運転停止状態では,ガバナばね54の設定荷重によりスロットルレバー23は,スロットル弁20の全開位置に保持されるが,エンジンEの運転中は,遠心ガバナ55の出力によるガバナレバー52のモーメントと,ガバナばね54の設定荷重によるガバナレバー52のモーメントとの釣り合いによってスロットル弁20の開度が自動制御されることになる。
また図4及び図7に示すように,スロットルレバー23には,チョークレバー22側に突出する駆動アーム24が一体に形成される。この駆動アーム24は,スロットル弁20がアイドル開度もしくはその近傍開度に閉じられたとき,チョーク弁19を全閉位置から所定の中間開度に開くようにチョークレバー22のレバーアーム22bを駆動するようになっており,しかも,駆動アーム24の,レバーアーム22bとの係合面24aは,スロットル弁20の弁軸20aを中心とする円弧状に形成され,スロットル弁20がアイドル開度もしくはその近傍位置に閉じられると,レバーアーム22bの先端部がチョーク戻しばね21の付勢力をもって上記係合面24aに対しスロットル弁20の弁軸20aに向かう方向で圧接するようになっている。
次に,この実施例の作用について説明する。
エンジンEの冷間,停止状態では,図10に示すように,感温部25のワックス35は収縮状態にあるので,可動シリンダ31は,戻しばね38の弾発力によりハウジング30の第1部分30aの底部30a′に近接した後退位置に保持されている。これに伴ない,図6に示すように,出力部26の第2レバー42の作動アーム42cはチョークレバー22のレバーアーム22bから離れた位置に保持されるので,チョークレバー22は,チョーク戻しばね21の付勢力でチョーク弁19の閉じ位置に保持される。
一方,スロットル弁20は,遠心ガバナ55の不作動状態により,ガバナばね54により全開状態に保持される(図4及び図6参照)。このとき,出力制御レバー56がアイドリング位置にセットされると,ガバナばね54の荷重は最小に設定される。
したがって,エンジンEを始動すべく,リコイルスタータ15を作動して,クランク軸1をクランキングすれば,気化器Cにおいて,チョーク弁19より下流の吸気道11に大なる負圧が発生して,その箇所に開口する燃料ノズルから比較的多量の燃料が噴出し,吸気道11で生成される混合気を濃厚にするので,エンジンEをスムーズに始動することができる。
エンジンEが始動すると,遠心ガバナ55がクランク軸1の回転数に対応した出力を発生し,この出力によるガバナレバー52のモーメントと,ガバナばね54のばね力によるガバナレバー52のモーメントとが釣り合う方向にガバナレバー52が回動し,図7に示すように,スロットルレバー23によりスロットル弁20をアイドル開度まで閉じていくが,このスロットル弁20の閉じ過程で,スロットルレバー23と一体の駆動アーム24がチョークレバー22のレバーアーム22bをチョーク戻しばね21の付勢力に抗してチョーク弁19の開き方向方向に回動する。これによりチョーク弁19を所定の中間開度(例えば30°)開くと,駆動アーム24の円弧状の係合面24aにレバーアーム22bの先端部が当接するようになる。その結果,リリーフ機構60の作動に依存することなく,吸気道11にエンジンEのアイドリングに必要な空気量をスムーズに取り入れることができると共に,エンジンの吸気負圧の脈動によるチョーク弁19のふらつきを防ぐことができ,燃料ノズルからの燃料の過度の噴出を抑えながら,その燃料噴出を安定させることができ,したがって,エンジンに供給する混合気を冷間アイドリング状態に対応した適正な空燃比に調整できて,エンジンEの低燃費性の向上を図ることができる。
しかも,この状態では,レバーアーム22bがチョーク戻しばね21の反発力により駆動アーム24の係合面24aに圧接して,その間に発生する摩擦力によりスロットルレバー23のふらつきをも抑制することになるから,エンジンのより安定した冷間アイドリング状態を得ることができる。
特に,上記係合面24aは,前述のように,スロットル弁20の弁軸20aを中心とする円弧面で構成され,レバーアーム22bの先端部がチョーク戻しばね21の付勢力をもって上記係合面24aに対しスロットル弁20の弁軸20aに向かう方向で圧接するようになっているから,その圧接部に発生する摩擦力によりスロットルレバー23のふらつきを効果的に抑制することができ,しかもスロットルレバー23がスロットル弁20のアイドリング開度付近で僅かに回動することがあっても,チョーク弁19を前記中間開度に維持し続けることができる。
ところで,寒冷時には,気化器本体Caの上面に溜まった雨水や洗浄水が氷結することがあり,その場合,チョークレバー22の下面が気化器本体Caの上面に直接接していると,チョークレバー22が上記氷結により気化器本体Caに固着され,スロットルレバー23の駆動アーム24によるチョークレバー22の回動が阻害されてしまうが,チョークレバー22のハブ22aと気化器本体Caの上面との間には,ハブ22aと相対回動し得るカラー61が介装され,チョークレバー22の気化器本体Caとの直接接触を防いでいるから,気化器本体Caの上面に付着した雨水や洗浄水が氷結してもカラー61が固着されるだけに留まり,チョークレバー22の固着を回避することができる。したがって,エンジンEの始動後は,スロットルレバー23によりスロットル弁20をアイドル開度まで閉じる過程で,駆動アーム24によりチョークレバー22をチョーク戻しばね21の付勢力に抗して確実に回動して,チョーク弁19を所定の中間開度に開くことができる。しかも,上記カラー61は,これをチョーク弁19の弁軸19aの外周に嵌合するだけで気化器本体Ca及びチョークレバー22間に支持されるので,その支持にチョーク弁19の弁軸19aが利用され,特別な支持部材は不要である。
次にエンジンEに作業機その他の負荷をかけるべく,出力制御レバー56をアイドリング位置から適当な負荷位置に回動すれば,それに応じてガバナばね54の荷重が増加することで,このガバナばね54の荷重と遠心ガバナ55の出力とが均衡するときのスロットル弁20の開度は増加する。スロットル弁20がアイドル開度を超えて増加すると,スロットルレバー23の駆動アーム24は,チョークレバー22のレバーアーム22bからの押圧力から解放されるが,エンジン回転数が増加して安定するので,遠心ガバナ55の作動も安定し,スロットルレバー23がふらつくこともなくなる。
またスロットル弁20の開度増加に伴なう吸気量の増加により,吸気道11の下流に発生する吸気負圧も安定し,その吸気負圧が所定値を越えると,チョーク弁19の回転半径の大きい側に作用する吸気負圧による回転モーメントと,チョーク弁19の回転半径の小さい側に作用する吸気負圧による回転モーメントとの差がチョークレバー22内のリリーフばね64による回転モーメントとバランスするところまで,チョーク弁19を開くので,燃料ノズルから過度の燃料噴出を抑えて,吸気道11で生成される混合気の過濃化を防ぎ,良好な暖機運転状態を保証する。この段階では,上記のように吸気量の増加に伴ない吸気負圧が比較的安定するので,スロットルレバー23の駆動アーム24によるチョーク弁19の強制開弁が無くなるも,チョーク弁19がふらつくことはない。
エンジンEの暖機運転の進行に伴ない,シリンダヘッド4の温度が上昇してくると,吸気ポート6iに近接した収容室27内の感温部25は収容室27の内壁から加熱され,可動シリンダ31内のワックス35の熱膨張により,前述のように,弾性袋34が絞られて固定ピストン33を押し出そうとする反作用で可動シリンダ31が戻しばね38の弾発力に抗して矢印F方向に前進していき,この可動シリンダ31の前進は,ロッド43を介して第1レバー41を矢印R方向に回動する。この第1レバー41と第2レバー42は,当初,連結ばね44の付勢力により互いに当接部41a,42aを当接させた連結状態にあるので,図7に示すように,第2レバー42も第1レバー41と一体となって回動して,作動アーム42cがチョーク戻しばね21の付勢力に抗して従動ピン22c即ちチョークレバー22を,チョーク弁19の開き方向に回動するようになる。したがって,チョーク弁19の開度は,収容室27の温度上昇に応じて増加していくので,エンジンEの暖機運転の進行に応じて吸気道11内の燃料ノズル上の負圧を低下させ,燃料ノズルの燃料噴出量を減少させ,吸気道11で生成される混合気の空燃比を適正に補正することができる。そして,エンジンEの暖機運転が終了する頃には,収容室27内の温度が充分に高まって,図8に示すように,チョーク弁19を全開状態に制御することになる。
上記のように,チョークレバー22によりチョーク弁19が開弁されると,図8に示すように,チョークレバー22は,スロットルレバー23の駆動アーム24から離れていき,両レバー22,23は相互に干渉しなくなるから,暖機運転終了後は,出力制御レバー56をアイドリング位置に戻して,ガバナばね54の荷重を最小に制御すれば,チョークレバー22に邪魔されることなく,遠心ガバナ55の出力によりスロットルレバー23をスロットル弁20のアイドル開度まで回動することができる。
シリンダヘッド4の温度が更に上昇し,収容室27の温度も高まると,ワックス35の更なる熱膨張により,可動シリンダ31が過剰に前進して,ロッド43を介して第1レバー41を矢印R方向に更に回動するが,第2レバー42は,全開位置のチョークレバー22により,それ以上の回動を阻止されているから,図9に示すように,第1レバー41のみが連結ばね44を伸ばしながら矢印R方向に回動して,第1レバー41の当接部41aが第2レバー42の当接部42aから離間していく。したがって,感温部25の可動シリンダ31のオーバーストローク作動は,連結ばね44の伸びに吸収される。このことは,オートチョーク装置Aからチョーク弁19までの各部には,連結ばね44のセット荷重以上の荷重が作用しないことを意味し,これによって各部における過大応力の発生を回避し,各部の耐久性を確保し得る。しかも相互に回動し得る第1及び第2レバー41,42は,共通の枢軸40を介してブラケット10aに取り付けられるので,出力部26の部品点数を減らし,構造の簡素化を図ることができる。
その後,エンジンEの運転を停止した場合,エンジンEの高温状態が続いている限り,収容室27内も高温状態が続くので,感温部25は可動シリンダ31を前進させた状態を維持して,出力部26を介してチョーク弁19を開き状態に保持する。したがって,高温状態のエンジンEの再始動時には,チョーク弁19の開き状態を確保して,混合気の過濃化を防ぎ,再始動性を良好にすることができる。
エンジンEが運転停止後,冷却した場合には,感温部25では,ワックス35の熱収縮と,戻しばね38の作用により可動シリンダ31が後退するので,出力部26は,チョーク戻しばね21による,チョーク弁19閉じ方向へのチョークレバー22の回動を許容する。
尚,本発明は前記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,遠心式ガバナ装置Gに代えて電子式その他の形式のガバナ装置を設けることもできる。ワックス式オートチョーク装置Aに代えて電熱式その他の形式のオートチョーク装置を設けることもできる。
本発明に係る汎用エンジンの一部を縦断した正面図。 図1の要部拡大図。 図2の3−3線断面図。 図2の4−4線断面図。 図2の5−5線断面図。 図2の6−6線断面図。 図6に対応した,オートチョーク装置の作用説明図。 オートチョーク装置の別の作用説明図。 オートチョーク装置の更に別の作用説明図。 図6中のオートチョーク装置における感温部の拡大図。 図10に対応する作用説明図。 ガバナ装置の概略側面図。 図4の13−13線拡大断面図。 図13の14−14線断面図。 図13の15−15線断面図。
符号の説明
A・・・・・オートチョーク装置
C・・・・・気化器
E・・・・・エンジン
G・・・・・ガバナ装置
19・・・・チョーク弁
20・・・・スロットル弁
21・・・・チョーク戻しばね
22・・・・チョークレバー
23・・・・スロットルレバー
24・・・・駆動アーム
24a・・・係合面

Claims (3)

  1. スロットル弁(20)を開閉するスロットルレバー(23)に連結して,エンジン(E)の運転停止時にはスロットル弁(20)を開き,エンジン(E)の運転時には,その回転数に応じてスロットル弁(20)を開閉するガバナ装置(G)と,チョーク弁(19)を開閉するチョークレバー(22)をチョーク弁(19)の閉じ方向に付勢するチョーク戻しばね(21)と,チョークレバー(22)に連接して,エンジン温度の上昇に応じてチョーク弁(19)を開くオートチョーク装置(A)とを備える,気化器の制御装置において,
    エンジン(E)の冷間運転時,スロットルレバー(23)がガバナ装置(G)によりスロットル弁(20)のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動されることに連動してチョークレバー(22)をチョーク弁(19)の中間開度位置に回動するようにスロットルレバー(23)を構成したことを特徴とする,気化器の制御装置。
  2. 請求項1記載の気化器の制御装置において,
    スロットルレバー(23)に,エンジン(E)の冷間時,スロットルレバー(23)がスロットル弁(20)のアイドル開度位置もしくはその近傍位置に回動するのに応じてチョークレバー(22)をチョーク弁(19)の中間開度位置に回動する駆動アーム(24)を設け,この駆動アーム(24)には,これがチョークレバー(22)をチョーク弁(19)の中間開度位置に回動したとき,チョークレバー(22)からチョーク戻しばね(21)の付勢力による摩擦抵抗を回動方向に受ける係合面(24a)を形成したことを特徴とする,気化器の制御装置。
  3. 請求項2記載の気化器の制御装置において,
    前記係合面(24a)を,前記スロットルレバー(23)の回動中心周りの円弧面で構成したことを特徴とする,気化器の制御装置。
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