JP2009179869A - ブッシュの製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のブッシュの製造方法は、ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、焼入により全硬化したブッシュ母材を、周波数0.5kHzの高周波により焼戻しをする工程と、ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5KHz〜30KHzを有する高周波で0.5〜10mm/秒で移動焼入し、中間層を形成する工程とを含んでなることを特徴としている。
【選択図】図4
Description
0.32〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(a)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(b)前記工程(a)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(c)前記工程(b)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(d)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と
(e)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなることを特徴としている。
0.32〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(f)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、送り速度2〜10mm/秒の条件下で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(g)前記工程(f)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(h)前記工程(g)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(i)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と
(j)炉で低温焼戻しをする工程と
を含んでなることを特徴としている。
(a)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(b)前記工程(a)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(c)前記工程(b)により焼入冷却されたブッシュ母材を、炉で低温焼戻しをする工程と、
(d)ブッシュ母材の内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、外表面を冷却しながら送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を形成する工程と
を含んでなることを特徴としている。
(f)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、送り速度2〜10mm/秒の条件下で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(g)前記工程(f)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(h)前記工程(g)により焼入冷却されたブッシュ母材を、炉で低温焼戻しをする工程と、
(i)ブッシュ母材の内表面を周波数5〜30kHzの高周波により送り速度0.5〜10mm/秒で外周表面を冷却しながら移動焼入し、中間層を形成する工程と
(j)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなることを特徴としている。
(1)Mnの添加は焼入れ性の確保のためであり、添加量は0.55〜0.90%とする。
(2)Crの添加は焼入れ性および耐摩耗性の確保のためであり、添加量は0.45〜1.20%とする。
(3)Bの添加は靱性の確保のためであり、添加量は0.0005〜0.0035%とする。
本発明におけるブッシュ母材1を加熱する工程は、高周波加熱コイルに周波数0.5〜3kHzの高周波電流を通電し、重量%で0.32〜0.60%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmのブッシュ母材1を高周波加熱コイル中に設置し、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、ブッシュ母材1の外表面2から内表面3まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する。特に外表面2を920℃以内にし、内表面3を800℃以上に加熱する。このように加熱することにより、ブッシュ母材1は、オーステナイト化する。外表面2が920℃を超えてしまうと、結晶粒が粗大となり、充分な強度が得られないからである。800℃以下であると、オーステナイト化しないおそれがあるからである。加熱の方法としては、具体的には、処理されるブッシュ母材1を上下加熱均一ダミー材料で固定または移動させ、中心線で回転を与えながら加熱コイルに適正な周波数を有する高周波電流を通電し、製品を加熱コイルに対して固定または移動させ、ブッシュ母材1の内外表面がオーステナイト化温度(外表面850〜920℃、内表面800〜850℃)に達するまで適当な時間通電する。ブッシュ母材1を回転させる理由は外表面2全面にわたって均一な高周波焼入れを施すためである。このとき外表面2の温度は結晶粒が粗大化しないような温度となる周波数を選定する。
(A)工程の後、加熱された前記ブッシュ母材1を30〜130℃まで焼入冷却する。具体的には、ブッシュ母材1の加熱処理後、割れ発生を防止し、かつ内外表面が最大マルテンサイトになるような冷却濃度の液を冷却ジャケットから噴射し、外表面2からまたは、内外表面から急速に冷却焼入する。冷却液には水またはソリブルクエンチが用いられ、30〜130℃まで冷却する。
(A)、(B)工程の後、焼入により全硬化したブッシュ母材1を、高周波加熱コイルに周波数0.5〜3kHzの高周波電流を通電し、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする。具体的には、ブッシュ母材1を上下加熱均一ダミー材料で固定、または移動させ、中心線で回転を与えながら加熱コイルに周波数0.5〜3kHzの高周波電流を20〜200秒間通電し、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、ブッシュ母材1の内外表面が焼戻し温度である570〜650℃に達するまで加熱する。この高温焼戻しにより、全硬化し、マルテンサイト化された全肉厚がソルバイト組織になる。ここでソルバイト組織とは、マルテンサイトを焼戻した場合に得られる組織であり、マルテンサイトほど硬くも脆くもなく、パーライトより硬くて強靭で、衝撃抵抗が大きい組織をいう。高周波焼入れ高周波高温焼戻しをすることにより、同じ硬度であれば、高温で焼戻しをした方が靭性があがり、靭性の高いブッシュを製造することができる。図3を用いて説明すると、炉で焼入れ焼戻しした場合の引張強度と硬度の関係が図3中Aで示され、炉で焼入れ焼戻しした場合のシャルピー衝撃値と硬度の関係がBで示される。高周波で焼入れ焼戻した場合の引張強度と硬度の関係がCで示され、高周波で焼入れ焼戻した場合のシャルピー衝撃値と硬度の関係がDで示される。ブッシュの引張強度とシャルピー衝撃値は、図3中交点になるE点とF点が理想であり、炉で焼入れ焼戻した場合と高周波で焼入れ焼戻した場合、同じ硬度であれば、高周波で焼入れ焼戻した方が引張強度、シャルピー衝撃値とも優れていることがわかる。このとき内外表面の温度差はできるだけ少なくなるように周波数を選定する。温度差を少なくすることにより、均一な強度のブッシュを製造することができる。
(C)工程の後、ブッシュの外表面2、内表面3を高周波加熱コイルに周波数5〜30kHzの高周波電流を通電し、送り速度0.5〜10mm/秒で移動焼入し、図2に示されるように、外側焼入層4、内側焼入層6および外側焼入層4と内側焼入層6に挟まれた中間層5を残存させる。この焼入工程により、外側焼入層4および内側焼入層6は、マルテンサイト組織となり、中間層5はソルバイト組織になる。ブッシュ母材1を上下センターで固定し、中心線で回転を与えながら周波数5〜30kHzの高周波電流を電力0.5〜5kW/cm2で通電し、時間20〜300秒の条件下で加熱、または送り速度0.5〜10mm/秒で移動焼入し、ブッシュ母材1の外表面2がHrc45を超える硬化層深さが、ブッシュ母材1の肉厚の20〜45%の範囲になるように、焼入をする。また、内表面3がHrc45を超える硬化層深さがブッシュ母材1の肉厚の15〜35%の範囲になるように、焼入をする。このように焼入をすることにより、中間層5が残存され、外側焼入層4、内側焼入層6よりは硬度は低いが、従来のブッシュと同一硬度のまま、強靭性に優れたブッシュを提供することができる。(D)の焼入工程により残存された中間層は、マルテンサイト化率が高い層の焼戻し層であるソルバイト組織となり、高い靭性を有する層が形成される。前記中間層5の硬度は、ビッカース硬さでHv272〜354である。また前記中間層5のシャルピー衝撃値は、90〜140J/cm2になる。また、外周側焼入層4および内周側焼入層6の表面硬度は、Hrc60以上になり、その後の炉焼戻しでHrc52〜61となる。
母材を加熱する工程は、第1の態様と同様である。
冷却工程も、第1の態様と同様である。
(E)、(F)工程の後、焼入により全硬化したブッシュ母材1を、炉で低温焼戻しを行なう。炉で150〜200℃で、4〜6時間加熱することにより、焼戻しを行なう。
焼戻し工程の後、高周波加熱コイルに周波数5〜30kHzの高周波電流を電力0.5〜5kW/cm2で通電し、外側を冷却しながら、送り速度0.5〜10mm/秒で内側を移動焼入し、外側焼入層4を残存させ、内側焼入層6および外側焼入層4と内側焼入層6に挟まれた中間層5を形成する。この焼入工程により、外側焼入層4および内側焼入層6は、マルテンサイト組織となり、中間層5は、内側からの加熱により焼戻しされ、ソルバイト組織になる。ブッシュ母材1を上下センターで固定し、中心線で回転を与えながら周波数3〜30kHzの高周波電流を電力0.5〜5kW/cm2で通電し、送り速度0.5〜10mm/秒で移動焼入し、ブッシュ母材1の外表面2がHrc45を超える硬化層深さが、ブッシュ母材1の肉厚の20〜45%の範囲が残存するように、内表面3がHrc45を超える硬化層深さがブッシュ母材1の肉厚の15〜35%の範囲になるように、焼入をする。このように焼入をすることにより、中間層5が形成され、外側焼入層4、内側焼入層6より硬度は低いが、従来のブッシュと同一硬度のまま、強靭性に優れたブッシュを提供することができる。(H)の焼入工程により形成された中間層は、マルテンサイト化率が高い層の焼戻し層であるソルバイト組織となり、高い靭性を有した層が形成される。前記中間層5の硬度は、ビッカース硬さでHv300〜450である。また(H)の焼入工程後、外側焼入層4および内側焼入層6の表面硬度は、Hrc56〜61になる。
ブッシュ材質SCrB440KH、大きさは長さL=225mm、外径D1=98mm、内径D2=60.5mm、炭素(C)含有量が0.41重量%のものをブッシュ母材1として使用した。
ブッシュ材質SCrB440KH、大きさは長さL=225mm、外径D1=98mm、内径D2=60.5mm、炭素(C)含有量が0.41重量%のものを比較例として使用した。
ブッシュ材質SCrB440KH、大きさは長さL=154mm、外径D1=73mm、内径D2=44.6mm、C含有量が重量%で0.41%のものをブッシュの母材として使用した。
2 外表面
3 内表面
4 外側焼入層
5 中間層
6 内側焼入層
Claims (10)
- 0.32〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(a)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(b)前記工程(a)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(c)前記工程(b)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(d)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と、
(e)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。 - 0.32〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(f)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、2〜10mm/秒の条件下で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(g)前記工程(f)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(h)前記工程(g)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(i)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と
(j)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。 - 前記工程(b)または(g)において、内外径全肉厚において最大マルテンサイトになるような冷却濃度を有する液で冷却することを特徴とする請求項1または2記載のブッシュの製造方法。
- 前記工程(c)または(h)が、570〜650℃の高温焼戻しであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブッシュの製造方法。
- 前記中間層の芯部の硬度が、Hv272〜354であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブッシュの製造方法。
- 前記ブッシュのHrc45以上の硬化層深さが、外表面から肉厚の20〜45%、内表面から肉厚の15〜35%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブッシュの製造方法。
- 0.40〜0.50重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(a)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(b)前記工程(a)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(c)前記工程(b)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(d)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と、
(e)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。 - 0.40〜0.50重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュの製法であって、
(f)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、2〜10mm/秒の条件下で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(g)前記工程(f)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(h)前記工程(g)により焼入冷却されたブッシュ母材を、周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱、または送り速度2〜10mm/秒で移動加熱し、焼戻しをする工程と、
(i)前記ブッシュ母材の外表面、内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、電力0.5〜5kW/cm2、送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を残存させる工程と
(j)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。 - 0.50〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュを製造する方法であって、
(a)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、時間20〜200秒の条件下で加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(b)前記工程(a)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(c)前記工程(b)により焼入冷却されたブッシュ母材を、炉で低温焼戻しをする工程と、
(d)ブッシュ母材の内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、外表面を冷却しながら送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を形成する工程と
(e)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。 - 0.50〜0.60重量%の炭素(C)を含有し、外径65〜130mm、内径43〜80mmの円筒状の鋼材からなるブッシュ母材を熱処理するブッシュを製造する方法であって、
(f)ブッシュ母材を周波数0.5〜3kHzの高周波により、電力0.5〜3kW/cm2、送り速度2〜10mm/秒の条件下で移動加熱し、ブッシュ母材の外表面から内表面まで焼入変態点温度である800〜920℃に加熱する工程と、
(g)前記工程(f)により加熱された前記ブッシュ母材を30〜130℃まで焼入冷却する工程と、
(h)前記工程(g)により焼入冷却されたブッシュ母材を、炉で低温焼戻しをする工程と、
(i)ブッシュ母材の内表面を周波数5〜30kHzの高周波により、外表面を冷却しながら送り速度0.5〜10mm/秒の条件下で移動焼入し、中間層を形成する工程と
(j)炉により低温焼戻しをする工程と
を含んでなるブッシュの製造方法。
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